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人狼物語 三日月国


188 【身内P村】箱庭世界とリバースデイ【R18RP村】

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【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
── 回想:匿名希望 ──



[ 人生相談の結果、何故か便箋を前に悶絶している。

 相談相手のフォルスには
 一度お茶をと水を向けられたけれども。>>2:288
 やっぱり名前で呼ばれたらと思うと不快だし、
 あの眼差しを向けられるのも非常に不愉快で、
 なんというか不毛なのでは?と思わなくもない。

 それと同時に、
 これまで避けて来て急に対面というのは、
 無謀この上ないことをよく理解出来てしまった。

 ── なので次に思いついたのは手紙であった。 

 しかし返答が何であれば理解出来るだろう。
 というか何を聞けば満足出来るんだろう。
 手紙の発端が自分の都合なら、
 その内容もまた酷く自分勝手になりそうだった。 ]
 
(19) 2022/12/22(Thu) 3:53:57

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
[ ────……嫌いだった。
 いないはずの少女を呼ぶその人が。
 わたしたちを容易く否定するように片方ベルを呼ぶその人が。
 何も知りもしないで存在を認めるように・・・・・・・・・呼ぶその人が。
 嫌で嫌で仕方なかった。私の努力など無いもののように扱って。
 それにその名を呼んで欲しいのは貴方じゃない。


 …………でも、結局のところ。
 『魔術師』が思うものが真実で、呼ぶ名も真実で。
 『魔術師』が何ひとつ間違ってはいないのは、
 本当に最初から理解はしているのだ。

 ただ、認めたくないだけ。
 だからこれはただの逆恨みで八つ当たり。  ]
 
(20) 2022/12/22(Thu) 3:54:21

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
[ 封筒に入れて貰えない哀れな便箋が増える。
 すぐに考え事を放棄したがる頭が痛み出す。
 ……いや、そもそもこれは読まれるのだろうか?
 私なら新手の嫌がらせだと断じて衝動的に捨てそうだ。
 
 と、ふと。
 以前なんとはなしに購入した
 不思議なインクのことを思い出す。
 引き出しの中、開けられることなく鎮座したそれは、
 乾くと消えるものだという。 >>0:39

 対の浮かび上がるインクもこちらで購入している。
 それならば手紙の中身が暴かれることはない。
 前のことなので認識違いの可能性もあるが、
 それはそれで諦めもつくというもの、というのも。

 宛先もない、余白だけを乗せた便箋を、
 『魔術師』が好きだというメルロンを添えて、>>2:288
 真夜中の部屋の前に置き去りにする。

 知ろうとする第一歩。
 それを誰も知らない。 その答えも誰も知らない。 ]
 
(21) 2022/12/22(Thu) 3:54:48

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 

[ あなたに 大事な人は いますか ? ]
 
 
(22) 2022/12/22(Thu) 3:55:00

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 

[ 何もかもに絶望して、大事なものまで自分で手放して、
 最低で死んでしまいたいって気持ちだった。>>1:317

 そんな去り際に『魔術師』が
 その名を呼ぶ声が届いたなら、>>2:43
 その時は確かに「そう」でしかなかったから、
 かの声に振り返ることもあったかもしれない。

 ……ああ、こんな、最低な気分でも。
 どんなに伝わらない手紙を送り続けるよりも、
 今が一番素直に話が出来そうだと思ったのは
 最高に皮肉が効いていた。 *] 

 
(23) 2022/12/22(Thu) 3:55:41

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
── 現在:自室 ──


[ 荷物整理中、少し減ったインクの瓶と出会う。
 結局、一度もこれ以外で手紙を書くことはなかった。

 さぞかし何もない手紙と菓子は奇妙に映っただろう。
 それでも送り主を察されるに至らないとは思う。
 ……自信はない。まあどちらでも構わない。

 貴方もせいぜいわからないことに怯えるといい、
 なんて、嫌がらせへの意趣返し。 >>0:493



 今思うのは、やっぱり嫌いだなってこと。
 『恋人』の感覚は一部を除いてどこか遠い。
 それなのに『魔術師』に対する悪感情が消えやしない。
 
 単純に究極的に、「ベルちゃん」呼びの嫌がらせが
 とてもとても効いていたのだろうな、と思う。
 情けない話だけれど。まったく。

 だからこれは、最後の嫌がらせ。 ]
 
(24) 2022/12/22(Thu) 3:56:31

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
[ 普通のインクで最初に書いた質問を綴り直し、
 今のどさくさに部屋に滑り込ませよう。

 これが私だと解るなら、
 最後に一度くらいはお話ししてあげてもいい。
 シンが望むかどうかはしらないけれど。

 ……もう名前を呼び間違えることもないのだし。
 まったく皮肉なもので。 >>3:277>>3:278 * ]
 
(25) 2022/12/22(Thu) 3:57:13

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
── 自室/きみを望みて ──



  …………なに、これ。


[ 荷物整理というより、
 思い出を振り返るような作業の中。
 一番下の引き出し、その奥の奥にそれを見つけた。

 朱色の書類封筒。
 翠を混ぜた封蝋にはコールリッジの家紋。
 覚えがないままに一度握りしめたのか、
 悲鳴の様に僅か皺寄るそれに息が止まる。

 探った指先で膿んだ傷に触れたような、
 じくりと疼く痛みに、細く息を吐いて堪えた。

 ……多分、2年前に届いてたであろうそれは、
 記憶と共に奥深くに仕舞い込んだままのもので。

 一人で見るか、の逡巡は刹那。
 未練なく開封して、その紙束に目を通す。 ]
 
(104) 2022/12/23(Fri) 16:30:27

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
[ それは贈与契約書と未成年後見人の連絡先。
 契約書に目を通すと、
 予め捨てる算段でなかったのみ窺い知れて、
 笑えばいいのかわからない。

 手紙一つ同封されていないそれは、
 ただ最後の責任を果たすのみの手続きだ。

 いっそ恨み言の一つでも寄越してくれれば、
 なんて思うのは未練というより悔恨に近かった。
 結局自分で壊してしまったものに想いを馳せる。

 でも何も出来ない。
 溢れたミルクを元に戻すことは出来ないし望まない。 ]
 
(105) 2022/12/23(Fri) 16:30:32

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 

  はあ…………


[ しかしながら、だ。
 それ生前贈与は収めるものを差し引いても、
 人ひとりが一生を慎ましく生きるに困らない額。 
 この程度は苦もなく準備出来たのだろうとは、
 過去のコールリッジ家の財政状況から容易に想像出来る。

 ……なんだろう、これは。
 絶対素直に感謝する気持ちでないのは明白だけど。 ]
 
(106) 2022/12/23(Fri) 16:30:37

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 

  ………責任も縁、か


[ 自分が恵まれているのはわかっている。
 それでは足りずに“こう”なってしまったのは、
 全て私の咎であることも充分理解している。


 ……正直、一緒に生きたいと言いながら、
 ナハトの人生の足手纏いにしかならないのは
 わかりきっていた。

 身一つで手に手を取り合い旅立つなんて、
 上手くいくのは物語が終わった後が語られず、
 めでたしめでたしとなるご都合主義の世界だけ。 


 17歳の誕生日プレゼントは、
 夢の終わりを告げる鐘と、現実を生きる為の杖だ。

 ……最後の最後で、たとえ意図したものでなくとも、
 漸く贈り物を選んでくれたのだという皮肉には、
 少し傷付いたように笑ったかもしれない。 ]
 
(107) 2022/12/23(Fri) 16:30:44

【人】 Y『恋人』 クリスタベル


[ 先の不安は、
 連れ出すと認識しているであろうナハトの方が
 余程感じているに違いなくて。

 何もかも背負わせるなんてしたくない。
 でないと何の為に一緒に生きるのか、
 幸せにしてみせると誓ったのか。

 ……だから、生きる為に自分に何が出来るのか。

 跡なんて継げないことはわかっていたけれど、
 それでも家業の勉強をしたこともある。
 必要なもの、有用なもの、知りたいこと。
 望んだ教育を、充分な環境で受けさせて貰えたこと。
 身に付けたものが一つでも役に立つならいい。

 南の長閑な田舎町で、自宅で私塾でも開いたら…
 なんて思い付きには、
 南という選択が理に適っている親と同じだったことに一笑。 ]
 
(108) 2022/12/23(Fri) 16:30:49

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
[ 変わっていく世界で自分たちがどうなるか、
 考えてもわからないことだらけだけれど。
 どう生きていくかは一緒に考えていきたい。

 自分に出来ること、出来ないこと。
 持っているもの、持っていないもの。
 置いて行ってもいいもの、手放せないもの。
 あなたに望むこと、して欲しくないこと。
 わたしに望んでいること、そうでないこと。

 ナハトは洋館には戻らないって勢いだったけど、
 帰る場所がひとつくらい多くあったっていいと思う。
 嫌いじゃないと思えるもの、人、居場所を、思い出を、
 ……持っていて欲しいと伝えたい。

 今までは彼がそれを選ぶならそれでいいかと思ってた。
 ありのままを許し受け入れ肯定するのが愛だと信じてた。
 けど、これからは、
 私も私なりに彼の為にと想うことをしたい。
 望みたい。

 押し付けたりはしたくないけど、向き合っていたい。
 一緒に生きるってそういうことだと思ったから。 ]
 
(109) 2022/12/23(Fri) 16:31:44

【人】 Y『恋人』 クリスタベル


 
[ 今夜、お茶に誘ってみよう。
 忙しく動いてくれているだろう彼を、
 お疲れ様っていつもみたいに撫でて労って、 
 あの日みたいに貝型の焼菓子と紅茶で語らいたい。

 もうあの頃みたいに、
 小夜鳴鳥の歌と共に帰ることはないし、
 朝雲雀が鳴いたって離れなくてもいい。
 夜の世界にあなたを返したくない。


  あなたが来てくれた日は、
  いつだって引き留めたかったって言ったら笑うかな?
  あの頃も夢見がちなわたしたちだったけど、
  それが馬鹿なことだってことはちゃんとわかってたよ



 私たちは絵本の世界の住人ではないし、
 めでたしで終わってもまだ先は続いていくから、
 一緒に選んで生きていく明日は不確かなものだけど。

 ── でも、繋いだ手だけは決して離さない。
 あの日の私たちの運命ものがたりを、
 長い人生の果てに幸せで閉じられるように。 * ]
 
(110) 2022/12/23(Fri) 16:32:08

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
[ 慣れない作業に早速頭痛を起こしかけたので小休止。
 部屋を出て、食堂に歩を進めている。

 珍しい人からの全体メッセージ>>64に、
 今回のことで彼女も何かを変えようとしている……
 のだと勝手に解釈した。

 彼女の、大事な人。 
 アリアを挟んで邂逅を果たした>>2:383
 その人は見るからに繊細で儚くて、脆さを思わせて、
 自分のような存在を受け入れるのは負担を強いるのでは
 と気遣いのつもりで距離を置いていた。

 ……随分と都合よい言い訳だ、と廊下からでも微か香る
 甘い香りにつられて自嘲の笑みを零す。
 結局どれもこれも自分のためだったというのに。

 さて。件の彼女はまだ在席だろうか?
 衣装はいつもの男装なので、余計な刺激は与えないだろう
 けれど、折角頑張っているところに水を差したくない。
 
 居たとて邪魔をするのは本意ではなく、
 お目当てを頂戴してからそっと辞去しよう。

 「ありがとう、頑張ってるね」
 くらいは声をかけてもいいだろうか。
 ……やっぱり少しお話しても許されるかな?
 そんなことを思いながら、食堂の扉を開けた。 * ]
 
(126) 2022/12/23(Fri) 21:05:57

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
[ 扉を開けると一層漂う甘やかな香り。
 居るだろうか、と思ったその人に
 実際出迎えられると>>139 少々動揺してしまう。
 …気取られてはいなさそうか。
 
 シトラは快く迎え入れ、席を勧め
 あまつさえ新しいものをと用意してくれる。
 あるものでいいよ、
 なんて気遣いもするりと出て来ず、
 申し訳なさになんだかそわそわしてしまう。

 なのでそっとその横顔をうかがえば、
 花が綻ぶように微笑みを浮かべているのを見て、
 

 (……ああ、彼女が大切に思うのが 少しわかった)


 なんだか彼女が笑うとこちらまで嬉しくなる。
 まるで心にあたたかさを分けてくれるような。

 ……それに気付いた私も、
 きっと少し笑顔になっていたと思う。 ]
 
(150) 2022/12/23(Fri) 22:55:45

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
  ごめん、気を遣わせちゃったね。
  

[ 曖昧な謝罪。
 ホットチョコレートのことのようで、少し違う。
 こちらから取った距離を、そのまま受け入れ
 遠慮とか配慮とかさせていたんだろうな、と思うから。
 どうとも取れる謝罪、どう取ってくれても構わないと
 作業する姿に投げかけた。 続ける。 ]


  アリア、先生にはお世話になってます。
  いつも駄目患者が迷惑かけてごめんなさい。


[ 自己紹介じみた台詞。
 思えばベルにとっては初めてだな、
 なんて思いながら、少し迷って続けた。 ]


  …………ごめん。あの日、
  アリアの時間を使わせてしまって。


[ シトラがどう認識しているか>>2:383 >>2:384
 は知る由もないのだけれど。
 それでも事実、彼女らにとって最も互いを必要とする
 時間の一欠片でも奪ってしまったのが心苦しく。
 ……謝ってばかりだな、とそれも彼女に申し訳ない * ] 
(151) 2022/12/23(Fri) 22:57:40

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
── 食堂/シトラとの ──



[ 五月雨の謝罪をきちんと受け止めて、
 それらひとつひとつに誠実に返そうとする眼差しが
 そっと向けられると、自然と背筋が伸びる。
 
 か細くも丁寧に紡がれていく言葉に耳を傾けて、
 薬の一件を言及されれば苦笑し「反省してる」と、
 返そうとして──ふと違和感に止まる。

 ぱらぱらと投げたものを丁寧に拾ってくれるのを
 暫くは黙って受け取って。 ]


  ………………うん、そうだね。
  流石に断片的過ぎたから、ちょっとまとめるね。


[ ううん、と視線を落として一瞬考え込む。
 ……うん、やっぱりこれしかない。これしか知らない ]
 
(199) 2022/12/24(Sat) 3:05:49

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 

  シトラは、アリアが大好きなんだよね?
  で、アリアもシトラが大好き。
  お互いが一番で、とても大切で、かけがえのない人。

  ……という、私の認識を前提としての話なんだけど。

  大好きな人の時間は確かにその人のものだけど、
  でもそれを他の人に傾けるのを知ったら、
  本当はちょっと嫌だったり寂しかったりしないかな?
 
  ……だから、アリアが駄目患者に振り回されてるの、
  ヤキモチやいちゃう気持ちはわかるし申し訳ないなって
  思っての謝罪…………でした。

  きっと、私がやらかした時は随分心配かけたから、
  そんなアリアを見ていて辛かっただろうし、多分……
  「どうしてあなたがこんな顔をさせてるの」って、
  私なら思うから…………嫌だったよね、本当にごめん。
 
 
(202) 2022/12/24(Sat) 3:06:34

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 

[ 羨ましい、妬ましい ……悔しい。
 自分ならそう感じたんじゃないかと思う。
 彼女の本心まではわからないけれど、
 そんなの面白くなかったに決まってる。

 やっぱり謝れてよかった。
 あの時まではアリアに心配をかけたことだけを申し訳ない
 と思っていたけれど、アリアの大事な人にまで要らぬ心労
 をかけていたとまで思い至れなかった。 ]


  仮定と当て水量だから、
  見当違いならまた謝らなきゃだけど。
  考えてたのはこういうこと。

  アリアの気持ちも何にも知らないし、
  何にも聞かなかったから。わかったつもりなだけ。
  ……私と彼女の距離は、思ってる以上に遠いと思うよ?


[ 友達というよりは一方的で、憧れる気持ちに近かった。
 今まではそれでよかったし、
 これからもそれでいいと思ってる。 * ]
 
(203) 2022/12/24(Sat) 3:07:03

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 

── 彼と >>182 ──




  ……やあ、やっと名前を間違わなくなったね?
  『魔術師』


[ いつかの続き>>3:277 のように振り返り、笑う。
 意趣返しのように、もう彼のものでない名を呼ぶ。 ]

 
(228) 2022/12/24(Sat) 12:52:11

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 

  大変な時にわざわざありがとう、と言っておくよ。
  けど今を逃したら、
  君とは永遠に話が出来なさそうだったからね。


[ 硬い声で言葉を綴る。
 煽る様な攻撃的な言葉選びは、
 年季が入った臨戦態勢の様なものだ。

 いつだってそうだった。
 気に入らなくて
怖くて
嫌いで遠ざけたかった。
 多分…『恋人』としてはそれで十分だった。
 >>3:/63>>3:/64

 ……でも“わたしたち”は違った。
 そしてそうしたのは誰あろう眼前のこの人だ。
 主張がどれだけ正当であったとしても関係ない。

 直接届けられた返答は少し意外なもので、
 けれどこの後に及んで「それ」が出てくるのなら、
 やっぱり永遠に分かり合えそうにない。 ]
 
(229) 2022/12/24(Sat) 12:52:38

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 

  ……ああ、よかった。
  ベルちゃんも大事なんて肯定された日には
  どうしてやろうかと思った。

  それは「ここの皆が好き」を貫き通したかった?
  ああ君のそういうところが嫌いだったよ。
  嫌いなものを嫌いと素直になることさえ出来ない?
  そのくせ好きとも偽り通すこともしないで。

  私は君を避けただろう?
  なるべく視界に入らないようにもした。
  なのにどうして?
  ベル否定肯定しなければ、
  君なんてどうだってよかったんだ。

 
(230) 2022/12/24(Sat) 12:53:03

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
[ 自然と声が上擦る。
 ずっと押し殺してきたものを叩き付けるように。
 どうしてと問い飽きた過去に引き摺られて頭が痛む。
 慣れない感情の発露に視界が歪んでくるけれど、
 彼じゃないなら別に涙くらい見せたって構わない。 ] 

  
  君がベルと呼ぶ度に、
  「君は可哀想な女の子だね」って
  嘲笑われている気分だった。
  いつだってわたしたちの存在を否定して、
  生きるのを許されなかったベルが、
  嫌がらせそんなことために存在を肯定される気持ち、
  君にはわからないだろうね?

  いっそ言ってしまえばよかったんだ。
  わたしたちなんて偽物なんだって。
  だったら、私だって、
  君の笑顔の方が偽物だって、酷いことを言って……

  …………それで、喧嘩して、もうお話もしない。
   それじゃ、だめだったの?
   どうして放っておいてくれなかったの?

 
(231) 2022/12/24(Sat) 12:53:50

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
[ はたり、と
 いつかの少女の嘆きが床に落ちる。 ]


  …………わかってる。
  結局あなたは何も間違ってなかった。
  私はベルで、クリスタベルじゃない。
  わたしたち なんて幻想で、何もかも嘘だらけだった。

  私はただ自分を守るために、
  私の間違いを、間違いだって言われたくなかっただけ。
  だから、これは全部八つ当たり。
 
 
(232) 2022/12/24(Sat) 12:54:23

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
[ 悪い人ではない。
 多分世界中、『恋人』以外には誰にでも。
 フォルスの言葉でそれは納得している。
 でも私たちは相容れないものだったから仕方がない。

 『魔術師』に引き摺られ、『恋人』を嫌い、
 たとえ今、そんな気持ちがなくなっているのだとしても、
 抗えぬままにそうしてきた自分を許せないのではないか
 とも思ってる。


 ── それは何と言うか、可哀想・・・だと思った。


 だからここで嫌われるのは通過儀礼の様なもので、
 そんな気持ちをメルロン片手に親友に打ち明ける
 なんて奇跡が起こったなら、
 フォルスへの恩返しになるだろうか。>>2:285

 この日がメルロンを食べる度に苦く思い出されるなら…
 なんていうのは、都合が良すぎるかもしれないけれど ]
 
(233) 2022/12/24(Sat) 12:55:16

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
[ 
 
どうして、に答えはあっただろうか。
 一方的な主張に、反論は、苦情は、あっただろうか。
 溜めていたもの全部言いたい放題言ってやったのだから、
 こちらも耳を傾ける覚悟はある、つもりで。
 沈黙するならそれでも構わない位には言ってやった、し。


 そうしてふと、投げた質問を返されるものだから、
 ちょっと面食ってしまった。 ]


  大切な人は、いるよ。
  自分の全てで幸せにしたいと想う人が。
 
  …………その質問ね、最初に手紙に書いたんだ。
  流石に白紙の手紙とお菓子の主はもう気付いてるよね?

  同じ気持ちを持っているなら、
  「私と同じように大切な人がいる人なんだ」って
  理解出来なくても共感出来たかもしれない、なんて
  その時は思ったんだよね。

  いつか聞ければって色々書いてみたけど、
  結局届かないインクでしか書けなかった。
  ……まあ、全部今更だね。

 
(234) 2022/12/24(Sat) 12:56:10

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 

[ 最初よりも幾分か柔らかくなった声と言葉で、
 笑みさえ浮かべながら ]
 

  長々と付き合わせてごめんね?
  八つ当たりさせてくれてありがとう。

  あなたのこと大っ嫌いだよ、シン


[ 「でもあなたを大切に想う人に免じて許してあげる」
 なんて、絶対に言ってなんてあげないけどね。 * ] 
 
 
(235) 2022/12/24(Sat) 12:56:33

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
── 食堂/シトラとの ──



[ やってしまった、と思った。
 あまりに明け透けな指摘は、 
 彼女の無自覚の部分を刺激してしまったようで。

 言葉の断片をぽろりぽろり零していくのを、
 内心はらはらと見守るしか出来なくて。 
 横槍を入れても余計に混乱させてしまうだろうから、
 彼女が心を落ち着けるのを静かに待った。 

 頼りなげに紡がれていく言葉に、
 時折静かに相槌を打ちながら聞き届けて。

 やがて我に返ったように
 ホットチョコレートを注がれれば、
 ありがとう とそれを受け取り、静かに傾ける。
 胃の腑にあたたかいものが落ちるのを感じ、一息。 ]


  ……なるほど、よくわかったよ。
  貴女の思うことも聞かせてくれてありがとう。

     じゃあ、私の意見を言わせてもらうね。

 
(320) 2022/12/25(Sun) 0:44:05

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
[ 甘やかな香りと湯気が立ち昇るカップを掌で包んで、
 ふう、とまた一息落としてから。唇を湿す。
 
 ── 嫌だとか寂しいだとかの気持ちを、
 彼女は 「違う」 と否定しようとした。
 自分の心に蓋をして見せないようにして、
 それをそうすべきことだと認識している、ように思った。

 彼女の優しさなのか、
 過去に起因するものなのかまではわからないけれど、
 そのいっそ頑なな意思からふと解れた疑問に>>272  ]
 
(321) 2022/12/25(Sun) 0:44:17
 




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