09:30:13

人狼物語 三日月国


161 完全RP村【こちらアンテナ、異常アリ】

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[最初に見たときは、元気なメカニックの子がいるなって思った。

不愛想なキミは一見周囲からは
取っつきづらく思われてたようだけど
壊れたもの持っていったら何だかんだ直してくれるからそれに甘えちゃって。
(まさか愚痴られるほど面倒って思われてるとは知らなかったけど......)

そのうちにだんだん、
機械が大好きで、それについて話してるときは目をキラキラさせてることとか。
自分の仕事に誇りをもってることとか。
でも私生活は意外と抜けてることとか。

ひとつひとつ知っていって、
気づいたら目で追うようになってて。
二年前に大きな事故があって、
凹んでるキミについ声をかけてしまったのは、放っておけなかったから。

元気でいてほしい。
どうしてそんな風に思うのか
口をついた言葉の意味を考えて、
その時に自覚したんだ。]

[彼女はどんな顔をしていただろう。
ぽかんとしてた?驚いていた?…困った顔じゃないといいなあ。
少しだけ間を置いて、ふっと息を抜く。]

……返事はね、今じゃなくてもいいよ。
伝えられるうちに伝えておきたかっただけだから。

[僕らは未来への切符を手にしているけれど、
それが正しく機能するかは分からない。
全員眠ったまま目覚めないかもしれない。
振られるくらいならそれはそれでありかなあ、
なんて僕は狡いことを思う。ほんのちょっとだけね。

言いながら柔らかく笑って、
許されればそっとキミの手を取って握る。]



でも、どうなったとしても。
どうか僕のことを覚えていてほしい。

そして生き延びてまた会えたなら、
その時は答えを聞かせてほしいな。


[呪いにまつわるあれやそれ、
どこかで話題に出ていたようですが
僕はそれをかけることを厭わない。

「どうか忘れて幸せに」と告げたところで
忘れられるほど人は単純な構造をしていないし
「忘れないで」と告げたところで
どうしたって時間の前には風化する。
いつだって決定権は生者の側にあって
驚くくらいに死者は無力だ。

今この瞬間の僕にできることなんて
せめて想いを告げることだけ。
他の誰のためでもなく、僕自身のために。]

[なんて、さすがにちょっと重たかったかな。

赤い顔で照れたように笑って、
そう言葉を締め括った。**]

メモを貼った。

【人】 船医 チャンドラ

― 夜・カウンセリングルーム ―

[今頃は食堂で芳しい香りを放つ塩パン>>174が焼けた頃だろうか。それとも、もっと前、或いは後のことだろうか。
どちらにせよ、今は通知が来ても気付かずに]

[宇宙ハリケーンに遭ったあの日、デッキでの一幕>>190を語られる。
その場には居たのだけれど、サダルが皆へ向けて話していた>>1:324のは覚えているのだけれど、彼とバーナードとの遣り取りは記憶に無く]

……そう、か。

[今はまだ、サダルの言葉による対話は出来ないとプロとして判断>>191>>192したというのなら、それはきっと正しくて]

誰の言葉なら、温度なら、届くのだろうな。

[それは少なくても自分では無い気がして、託された『明日』の不安が、増した気がした]
(215) 2022/07/18(Mon) 15:53:13

【人】 船医 チャンドラ

[猫>>193の話]

――――好、

……喩えでも何でもない猫は、どちらかといえば好きだが。
喩えた方で言えば、好き嫌いの話じゃないよ。

[一瞬、種の話ではなく個人の話と捉え動揺しかかり、努めて冷静に種としての好悪の話として返す。
分かり易くと、何でもないことのように個人の名が出れば、
喩えが全く喩えになっていなかったらしい事は知れて、ただ、相手がサダルではそれもそう意外ではない]

バーナード、ね。
い、いっぱつ殴る……あまり自信は無いが、ああ、分かった。

[鍛えた成人男性相手では、こちらの拳の方を傷めてしまいそうではある。
そんな埒も無いことを考えながら、穏やかな雰囲気のサダルにしては随分と乱暴なカウンセリング手段に、こくりと頷いた]
(216) 2022/07/18(Mon) 15:54:11

【人】 船医 チャンドラ

[静かな瞬きでの反応>>194]

[『あっ、この反応は一方通行だったな』と――
少し前の自分なら気付かないでいられた事に気付いてしまい、苦笑を零す]

……文通相手ペンフレンドだって、友人には違いないだろ?

[そう言い置いてから、「平行線になりそう」という言葉には、こくりと頷いて]

ん、私のこと……か?

[サダルのそんな提案>>195に、首を傾げる]
(217) 2022/07/18(Mon) 15:54:52

【人】 船医 チャンドラ

[さて、今知りたい相手の事――知っておいて欲しい自分の事は、あっただろうか]

[好きなもの、嫌いなもの、どんな出自なのか、何か夢はあるのか。
色々と脳裏に浮かべてみるけれど、それは『今更知る必要はない』ことばかり]

[ 「今の状況をどう思う?」「怖くなかった?」
 「早く眠りたかった?それとも、残りたかった?」]

[――今日でなければ、訊ねてみたかったかもしれない。
ただ、今となっては皮肉と取られかねないし、
万が一「どちらでもいい」と返ってきてしまったなら、自分は恐らく「じゃあ変われよ」と思ってしまうだろう]
(218) 2022/07/18(Mon) 15:57:18

【人】 船医 チャンドラ

[悩んだのは、ほんの少し紅茶が温くなるくらいの時間だった筈で]


……ああ、じゃあ。

この船で過ごすのは、楽しかった?

[いつも飄々としていて、何を考えているのか分からない一方通行な友人。
これくらい教えてもらっても、知っていてもらっても、構わないだろう]

私は、そうだね……きっと楽しかった。
自分が残っても残らなくても、元のままの日々が残らないのが寂しいくらいには。

[同じ数というからには幾つか答えてくれるつもりなのだろうけれど。
今は、今するなら、これだけでいいか*]
(219) 2022/07/18(Mon) 15:58:36
船医 チャンドラは、メモを貼った。
(a49) 2022/07/18(Mon) 16:09:14

【人】 生物学者 アマノ

【夕刻の食堂】

────さあな。

["何だったの"と言われても >>201 、したいことをしたいようにした己には悔いは無い。

俺は腹の中で考えていた"しておきたかったリスト"を粛々と消化するだけ。

だから、随分手間なものをと溜息吐きつつも、塩パンが食べたいと言われたなら乞われた通りに作るのは自分の中では至極当たり前の事だった。

冷凍庫に保存されているかもしれない品を発掘するのも面倒だったし(冷静に考えればその方が数十倍楽だったところを鑑みるに、この時の俺にはおかしなスイッチが入っていたのかもなと思わないでもないけれど)。

案の定、大声で驚かれたり狼狽えられたり"なんで"とも問われたが、今この船で活動しているスピカやチャンドラのリクエストに応えておいて──サダルの"あんこ玉"らが果たしてリクエストに該当するのかは置いておいて、だ──、バーナードの希望を聞かないのはなんとなくフェアではない気がしたから。それだけだ。

とりあえず、バーナード相手にしたい事はこれで仕舞いだとばかりにスピカの現状に思いを馳せたわけだけれど、結果、彼の情緒を置いてきぼりにしていた事は……あまり申し訳ないとも思っていない。]
(220) 2022/07/18(Mon) 16:19:03

【人】 調査員 バーナード

【朝の医務室】

[こんなときに冗談を言う人だと思っていなかったし、冗談だという撤回もなかったから、完全に本気だと思いこんだし、事実チャンドラは本気だったからこそ止めるのに必死だった。
 だったからこそ、頭の中はずいぶん混乱して、声や反応はだんだん大きくなる。]

――ちがうの!? しないの!?
子作りってそういうことじゃないの!?

[>>210>>211あれ、何を止めているんだっけ。したいんじゃなかったらそれでいいんじゃないのか?
 脳味噌直結発言のあと、一瞬遅れて理性がやってくる。]
(221) 2022/07/18(Mon) 16:26:48

【人】 調査員 バーナード

結局君の中で育てるんなら採取でも直接でも一緒じゃない!?


[>>212採取、と聞いた時は卵のほうもそうするんだと思って一瞬納得しかけて、たしかにそれだったら母体に負担もかからないし研究としては新しい試みかもしれないしチャンドラがやろうというなら同意しないこともなかった。
 なかったんだが、「胎の中で君のが死ななければ」という話が出てきてそれも勘違いとわかる。]

たしかに僕らの細胞やDNAが混じった時どういう反応があるかわからないって話なら移植はできないって話はわかるけど、そもそも僕はまだ別に君との子供を授かるっていう方向では納得出来てないんだけどな!?

[妊婦のコールドスリープからの生還出産についてはおめでとう!!]
(222) 2022/07/18(Mon) 16:27:13

【人】 調査員 バーナード

[>>213失礼と言われたってかまわない。これはチャンドラを守るために必要な判断だと考えていた。]

だって僕の考えはそもそも実行できないって話になって終わりかと思ってたのになんで君に負担がかかる方向になるのさ!?
君は僕の希望を受けて別の方向に解決しようとしてくれたようだけど僕は別にその解釈を望んでなかったし、だったら君がその解決を強行する必要はない!
母体の負担ってすごいんだよ内臓を轢き潰されるみたいな怪我から生存するようなものだって聞いた!
お互い望んでないのにそんな事する必要ないじゃない!

[頭に酸素が回ってなくて息が切れてきた。
 基本的には、頭の中が全くの赤ん坊になった『バーナード・ハリスン』を作ってもらうつもりで、僕と同じ細胞とDNAとその他の条件を得ているんなら思考や脳形成も同じものになると思っていて、あとは記憶さえどうにかなればうまくいくと思ってたから記憶面についてはテキストや記録を残しておけば保管できるかもしれないって思ってその方向性で託す気だったんだけどたしかに誰が育て]
(223) 2022/07/18(Mon) 16:27:29

【人】 調査員 バーナード

そうじゃない子供ならほしいのぉ!?


[だったらその、採取、提供なら、まあ、いいけども!!]
(224) 2022/07/18(Mon) 16:27:59

【人】 調査員 バーナード

[>>214よくわからない混乱の渦に巻き込まれた感情は一旦臨界突破して、しばらくの凪を運んできた。
 興奮で息切れする、そんな呼吸音ばかりが医務室に響く。

 この時間のうちに落ち着いて、なるべく早く医務室を後にするべきだと思った馬鹿犬は、スピカの話をした後背中を丸めて出ていくのだが。]
(225) 2022/07/18(Mon) 16:28:14

【人】 調査員 バーナード

[――その後、何かをやらかさんとする度に医師からの物理的精神治療をされる約束>>193>>216が交わされることを、今はまだ知らない*]
(226) 2022/07/18(Mon) 16:30:09

【人】 生物学者 アマノ


…………………………ッ。

コックピットに詰める、とか。馬鹿か。

[そうとは知らず、バーナードがチャンドラに期待していたらしいスピカへの"馬鹿"をここで繰り出していた俺。

船が思い通りに動かせない以上。
そして現在位置がおおよそのところまでしか推定できない以上。

できる事は救助を待ちつつ"どれだけ長く生き延びるか"、ひいては肉体と精神の安定を平常に保っていけるかが今は最重要事項だろうに、何をしているんだと舌打ちをする。]
(227) 2022/07/18(Mon) 16:33:39

【人】 生物学者 アマノ


おかしな感じだった。

まるでAI……アンドロイドの自動音声を相手にしているみたいな。

["根詰めすぎ"はそうだろう。
異様なレベルのストレスを受け止めた結果のような、あの言動。

研究室の研究員がノイローゼで倒れたり自傷したり最悪な顛末を迎える直前の状況によく似ていた。

その原因が何なのか、"ショック"を受けたとしてそれが何だったのかは、彼女の友好関係をそれほどには知らないでいた──ゾズマやダビーと仲が良いんだろうなという、その程度の認識でしかない──俺には推察する材料が無い。

正直に言えば、"死ぬぞ"は過剰な表現だったかもしれないけれど。

己の脚を切り落として云々とくだらない事を考える余力を奴から奪う意味でも、バーナードにはもっと現実的な方向で他人クルーの為に奔走していて欲しかった。**]
(228) 2022/07/18(Mon) 16:33:57
生物学者 アマノは、メモを貼った。
(a50) 2022/07/18(Mon) 16:36:02

【人】 管制官 スピカ

【コックピット/>>189

[それはたまたまそのタイミングで手を差し伸べた>>196のがアマノだったからで、それがサダルでもチャンドラでもバーナードでも、スピカの取る行動は変わらないだろう]

[駆け込んできた人影に気が付く>>198と、操縦席から転げ落ち、おぼつかない足取りで近寄ると、崩れ落ち、アマノの袖を強く掴んだ]

アンテナ……アンテナみたいになれば、大丈夫だと思った、大事なもの、ダビーに預けたから、アンテナみたいになれると思った。で、でもね、アンテナが、アンテナが起きて……。

[スピカの前に現れたのは無機質なAI制御のアンドロイドではなく、自立行動をし感情がある>>a43アンテナだった]
(229) 2022/07/18(Mon) 16:40:22

【人】 管制官 スピカ


 家族が……ダビーが家族になってくれたのに……。
 ……またラサルハグと次回の運航計画立てたい……、ルヴァに体力づくりのトレーニングの方法まだ教えてもらってない……、ダビーと色んなことしたい……、ゾズマと工具マルシェに行きたい……

[この事故の責任を取るとか、最期までアンテナと共にいるとか、アンテナのようになるとか、色々言って、そうしようとしていても]

 アマノの講義また聞きたい……、サダルの出した問いに全部答えきってない……、チャンドラと服とか靴とかかわいいもの買いに行きたい……、バーナードとコーヒーン飲む約束だって……

[結局のところ、スピカというのは、"27年ほど生きている独りぼっちになるのが大嫌いな人間"で]

 
みんなと……みんなといっしょにかえりたいよぉ……。


[それが偽りざる本心なのだ**]
(230) 2022/07/18(Mon) 16:41:36
管制官 スピカは、メモを貼った。
(a51) 2022/07/18(Mon) 16:44:06

【人】 カウンセラー サダル



   結局僕は第三者にしかなれないからね。


[ それはカウンセラーの強みであり。
  
弱みだった。


  スピカに対するチャンドラの想いは知らなくても
  落ちた言葉には、─── 届くといいねと。
  独り言に似た音で返して。 ]
 
 
(231) 2022/07/18(Mon) 16:47:41

【人】 カウンセラー サダル



   …… えーと。
   うん。とりあえず察さないでおくよ。


[ 喩えた方の猫の話。>>159
  一瞬揺れたような気がした瞳の色に、
  医師と患者の関係だけでは収まらない ───
  深い動揺を見たような気がしたけど。

  情緒13歳を相手にした。
  (本人が気付いていない)恋愛相談。
  先程のやり取りを思い出した僕は、
  そのまま見なかった振りをする。
  チャンドラの拳の安否の方なら気遣おう。 ]
 
 
(232) 2022/07/18(Mon) 16:49:03

【人】 カウンセラー サダル



[ ルヴァとの一件を思い出して。>>2:427
  僕は友人とは思っていないよ。
  そう明言はしなかったんだけど。
  どうやら気付かれてしまったらしい補足に、

  文書による情報共有ではなかったんだ。>>217
  新たな事実に内心では驚愕しつつ。
  苦い笑顔には、似たような表情を向けて。

  ややして、紡がれた問い。
  知りたいことってそれなんだ。
  
  と、まずは彼女の答えを聞いてから。>>219
  それから拗ねたみたいに唇を尖らせる。 ]
 
 
(233) 2022/07/18(Mon) 16:49:50

【人】 カウンセラー サダル



   …… チャンドラの目から見た僕は
   一体どういう人間なんだろう。

   他者への共感性が低い話とか、
   生まれつき精神が乱れない話はしてないよね。
   一応僕にだって感情はあるし ……
   微笑みを絶やさない優しいお兄さんを
   目指したつもりなんだけどなぁ。


[ ぶつぶつと口内だけで話を済ませる。
  この辺りは別に質問されてないから、
  早々に自分の中でのみ切り上げて本題に。

  そうそう。
  この船で過ごすのは、楽しかった?
  ─── だったね。 ]
 
 
(234) 2022/07/18(Mon) 16:50:45

【人】 カウンセラー サダル

 

   もちろん。



[ 当たり前だよって。
  そう言い切って笑ったのは。

  紅茶がぬるくなるよりは、
  ずっと早い時間だったと思うよ。 ]*
 
(235) 2022/07/18(Mon) 16:51:07

【人】 生物学者 アマノ

【コックピット】

[アンテナが指し示したコックピットを訪れれば、確かにそこにスピカが居た。

人2人が入れば窒息してしまいそうな狭い空間、俺は今日この時まで一度も訪れることのなかった、機械に囲まれた小さな世界に。

袖を掴まれたのはさして抵抗なかったけれど、ここでスピカの背をさするとか、肩を抱くとか、そういった事は出来ない俺はスピカに合わせるように膝を折る。]

アンテナが…………?

[正直、言ってることは支離滅裂に聞こえたけれど。

それでも、今日の昼間に見たスピカよりはずっと"まし"だと思った。]
(236) 2022/07/18(Mon) 17:01:46

【人】 生物学者 アマノ


────ああ。皆で帰るぞ。

俺はきっとそうなる、出来ると信じている。

先に眠った皆も……ゾズマやダビーもきっとそう思っている。

["助けを求めてくれた"彼女への対話の準備 >>192 なんて、俺はサダルじゃないから解らない。
彼女を良く知るだろう2人の名前をあえて出すことくらいしか、俺には出来なくて。]

だから、今ここで倒れるような真似していたら駄目だろう。馬鹿。

ちゃんと食え。ちゃんと寝ろ。

その労働時間は、明らか服務規程違反だ。

[バーナードに対する"馬鹿"はそこそこ威力があるだからそれはもう重宝して活用していたのだけど、果たしてスピカには届くのかどうか。

この状態で"ハヤシライス食うか"も"塩パン食うか"も違うよな、と、脳内で"告げるべき言葉"を次々挙げては却下し続けている俺は、相当に戸惑っていたし、でも結局、告げる言葉はそのくらいしか見当たらなくて。]

落ち着いたら食べてくれると嬉しい。

スピカがあんまり喜ぶからハヤシライスまた作ったし……あと、パンも焼いたし。

[だから、告げることができたのは、励ましになど欠片にもなっていそうもない、そんな言葉。**]
(237) 2022/07/18(Mon) 17:06:42
生物学者 アマノは、メモを貼った。
(a52) 2022/07/18(Mon) 17:12:43

【回想:コールドスリープ室前】

[他のクルーに対しては兎も角、スピカには重ねて言い置いた――“見送りには来るな”と。
 いくら“ひとりはイヤ”が透けて見えるような彼女であっても、この頼みごとは守ってくれるものだと、ゾズマは思っていた。
(故にこそ、彼女にとっての“友人”であるという共通項のあるアンテナにも、“側にいて手を握れ”と言い置いて後を任せたのだから)

 ――それなのに。
 刻限直前に辿り着いたその場所に、彼女は、いた。]


  ばっ、  ……。


[まず最初に口を吐いて出てきたのはこの――友であるが故に零れた――「馬鹿」という罵倒。
 ついこの時の時刻もわきまえぬ程の大声になってしまったが、自ら荒らげた声ではっと冷静さを取り戻したことで、言葉尻までは言い切らぬままに終わる。]


 来なくていいって言ったっしょ。

[あくまで努めて冷静に、心のうちに抱えたものを抑えて。
 けれども、念を押してまで告げたことを破ったことに対しては怒らなければと、意識して、静かに怒りを載せる。]

( ……ダビーを見送るついでだとか、
  そういう口実で待ってたとかってやつ? )

[実際のところ、この時のスピカのくちびるは、何の言葉も発してはいなかった。
 ふっと過ったこの可能性を、けれどゾズマがこの場で確かめることはしない。
 ――これ以上スピカと一緒に居てしまえば、何も気にせず笑って眠りに就くなんて、きっとできやしない。
 一度、「わかったよ、しょうがない」とでもいうように(そういう顔を作れていたか否かはゾズマ自身には自信はなかったが)眉を下げてみせてから]

 




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