113 【身内】頽廃のヨルムガンド【R18G】
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レイ
「嫌がるからか、単に煩かったのか。
あの手合いのことだ、両方かもしれないな。
…どうせ大人しくしていても温情なんか掛けられないんだ
なら、暴れてやった方が気分が良い」
それで負う痛手と見合うかは諸説あるものの。
結局は大人しく痛め付けられるという事が
どうにも我慢ならない人種なのだ、これは。
大人しくしていれば、と期待ができないだけかもしれないが。
「…………」
それから、ころり。
目の前に転がった飴を見て、少し考える。
他人は、信用できない。
けれど、ある程度腹の底を見せ合った相手なら?
未だ距離感は一定を保ち、けれど他人とも言い難い。
これは、互いの目的や意図に対する信用とそう変わらないのではないか。
…ほんの少し考えたのち、飴は受け取る事にした。
| オーウェンは、冒険者に必要なものは、黄金の欠片ではない、と思っている。 (a15) 2021/12/16(Thu) 3:56:48 |
| オーウェンは、一杯の安酒と、馬鹿みたいな冒険譚を、誰かに望んだだけ。 (a16) 2021/12/16(Thu) 3:58:10 |
| オーウェンは、自分の手元に残るものこそ、黄金の夢の残滓であればいい。 (a17) 2021/12/16(Thu) 3:58:55 |
いたいにゃん…(
#'-') 不満が空気に滲んでいる……。
己の周囲の人々に必要なものは、黄金の欠片ではない、と思っている。
一皿のシチューと、なんでもない今日の話を、そこにいる彼らに望んだだけ。
| (a21) 2021/12/16(Thu) 13:37:02 |
| オーウェンは、あと、真似するな。なんて言えたらよかった。 (a22) 2021/12/16(Thu) 13:37:28 |
ただ貸し借りを帳消しにしただけだ。そしてこれからも同じこと。
それを知ったのなら、己の状態の如何にかかわらず、することは決まっていた。それに、
為そうと決意したことがあった。その為の行動を、起こすのは遠くない。
| ちょっと自分語りしてやったら、 ミズチはよく分からんことになるし。 俺は誰にも何も求めた覚えはないのに。 一仕事したって何したって、安酒は相変わらず雑味だらけだし、冒険者どもはいつも通り、少し疵は走れど変わらないままそこにある。 「くだらねえな、ホント」 結局、蔑ろにされているのは貴族どもでも下層市民でもない。 誰もがそれに気づいてないのが腹立たしくて。 「婆さんもっとマシな酒持ってこい、金なら出す」 それを濁らせるのは、やはり酒気だ。 自分までくだらない何かに成り下がってしまったのかもしれない、と自嘲した。 (26) 2021/12/16(Thu) 18:32:53 |
夜のこと。
首を傾げる姿に頭をかいてため息をつく。
本当に何を言い出すんだ。脈絡もない。
旦那とはスカリオーネのことだろうか、目立つ年上の取引相手は彼になる。はて、突然好意の比較対象にされる覚えがない。
「スカリオーネの旦那のことなら、
好きだの嫌いだの言える人ではありません。
どっち言っても妙じゃないですか……強いて言えば、…………
?
」
何も浮かばなかったとは言わないが何も正しい言葉がでない。
本人がいない場だから助かったが、この心に思い浮かんだサウダージをなんとも説明ができないのだ。
顔が見えないのをいいことに、眉をしばらく顰めながら。
くるりと指で帽子を回してから席を立つ。
「ああ言えばこう言う……わかりましたよ。
飲みたくなくて手が滑ったんです。
やかましくしてすみませんでした」
「あたくし、嫌いな人間は相応に気にかけているんです。
好きでないのに嫌えますか。無関心ですよ、嫌な奴は。
気遣いは受け取りましたので、大丈夫です。それでは」
言葉を流れるように吐き出し鈴の音を鳴らし。
銅貨1枚をエアハートの手元へと投げて。
そのまま、軽く挨拶をしながら男は階段を登っていっただろう。
| オーウェンは、フランドルは結構やんちゃだと思っている。 (a25) 2021/12/16(Thu) 21:35:08 |
ミズチに、自分たちが掃除をするのだからそれ以上ゴミを増やさないようにといい含めた。
レイ
そちら
「……あなたには"灯屋"のほうが天職だったのかもね」
少なくとも、先代と比べてしまえば苛烈さはないのだから。
生者のために働いているほうが、よっぽど向いているのではと。
穏やかに死者を眠らせるには、この都市は絢爛が過ぎる。
それから死者を守るには、あなたはいささか人が良すぎる。
……いつからなんて憶えてはいない。
あなたに感じていたものは、ずっとそんなものから変わらなかった。
……決して、それが嫌いなわけではないのだけれど。
死霊術師は、小さく何かを想うように目を瞑り、開いて。
「……それじゃあ、迎えに行ってくるわ。私の、大切な相棒を」
あなたにもそう伝え、踵を返して酒場を後にするのだった。
| 「はあ〜〜風呂でも行こうかな……」
少しだけ上等な酒もあけて、程よく酔いが回ったころ。 いつもなら意識をどっかやるまで飲み耽るところだが、 今日はなんだか、まだ考え事をしたい気分だ。
娼館横のアレにはあんまりいい思い出はないが、 かといって近隣の高級浴場は懐に痛い。 妥協するか。今回も。
(33) 2021/12/16(Thu) 23:42:03 |
彼の発言を聞いて、後回しにする要素が見当たらなかった。そこで止められたらそれはそうなる。
悪い可能性をほとんど口にしない。可能性を断ち切るように、目指すものを言う。
ミズチもあの時、同じくしてローダンセの花を手にしたのだ。
| 「……いつも通りとは言ったが。 よく耳を澄ませりゃ静かだな、この酒場も」
変わらず、飲兵衛の野郎どもの笑い声や、依頼を物色する冒険者の相談は耳に届くのに。 いつの間にここまで寂れたんだか。
気配だけは感じるのに、その実みんなが内緒話。 これが……自分の望んだ景色だったっけな。 (37) 2021/12/17(Fri) 18:44:52 |
| オーウェンは、浴場に出かけた。依頼受ける気分にはなれん。 (a40) 2021/12/17(Fri) 18:47:50 |
なんとなくカウンターの花瓶に、スミレの花を挿しました。
そういえば、羽のない今なら 気兼ねなくお風呂に入れるのでは?
でも傷が痛むかもしれないのです。
アイシャはちょっと悩んでいます。
煙の魔女と取引をした。ついでに、己が探されていたことも聞いた。
「……このままいなくなるのなら、私も仕事がしやすくなるかしら」
大人しくその時を待っている姿を見て、何気なしに呟く。
「……いえ、やることは変わらないか。私も、誰も、彼も」
フェリックスに舌打ちをしてその背を見送る。「そんなことわかっているんですよ、だから信じられないんです」
| オーウェンは、自分のやってることが正しいことだとは思ったことはないが。 (a54) 2021/12/18(Sat) 20:09:39 |
| (a55) 2021/12/18(Sat) 20:10:19 |
それでも、貴方は私のひかりです。そう信じています。
| オーウェンは、エアハートに変わらず疲れた笑みを見せた。 (a61) 2021/12/18(Sat) 20:55:59 |
| (a62) 2021/12/18(Sat) 20:56:26 |
| オーウェンは、最初から、自分のことしか考えてない。と思ってるつもりだったから。 (a63) 2021/12/18(Sat) 20:56:41 |
「…………」
役者騙りの騎士は、誰かと二人連れ立って。
暫くの間、何処かへ姿を消した後。
夜には酒場へ戻って来て、適当な席で茫としていた。
何処かへ消えていた武器は二つ、再び在るべき場所へ。
がり、ごり。
甘いものは、好きな方であるはずなのに。
乳白色の飴に歯を立てても、今は何も満たされない。
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