83 【R18】ラブリーナイト・りたーんず!【ペアRP】
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触られると、
─── なに?
[ 後ろに触れた指に海斗の声が艶を帯びる。
意地悪く聞き返して、取り繕うような声で逃げを打つ
細身の腰をがっつり掴んだ。
ボディソープの滑りを借りて後孔の襞をなぞって、
指を少し沈めるけれど、滲みたり身体に障るなと
思い直して手を止める。
一夜だけの相手にこんなこと思うことはなかった、と
苦笑いを密かに閉じ込めて、
シャンプーが途中になったままの海斗から
少しだけ体を離した。 ]
[ 顔が真っ赤になっているのは、湯温のせいじゃ
ないと思うけれど、手を伸ばして少し温度を下げて。
ボディソープを掌に足して、そっと前に触れる。]
うしろ、触られると、
抱かれたくなる?
[ いい匂いの滑りを纏わせた指でやわやわと
刺激しながら、またわざと口にする。 ]
[ シャワーの水音に紛れて素直な希望が聞こえたなら
跳ねる心臓を宥めて宥めて、海斗の望むことを
望むままに与えよう。
あくまで意固地に口を開かないなら、
勝手に体を離して、贅沢なダブルシンクの
パウダールームからちょっと不似合いな潤滑剤を
手にして戻ろうか。
どちらにしてもバスタブの縁に腰掛けて、
赤く火照る顔を、似たような表情で見上げて。]*
[ ―― なに?と、
聞き返す声に、悔しそうに呻く
逃げたくても、腰を掴まれてしまっては、
容易く逃げることは叶わなくて
ぬめる感触が、沈む気配に後孔が
ひくり、と僅かな期待にひくついた]
……ぁ、
[ だけど、予想した感触は訪れなくて、
無意識に切なげな声を漏らして、
はっ、と慌てて、口に手を当てて、
余計な音が漏れないようにした
シャワーの音で、掻き消えてることを祈るしかない
体温よりも幾分も温くなったシャワーが
火照った身体に心地良くて、ひと息
落ち着く間を与えて貰えるかと思えば、]
[ 既に、芯を持ち始めているものを
緩く優しく触れられて、腰が揺れた
触れられる度に、硬さが増していくのが分かる]
ッ、ん、……マジ、で、する気なのか?
[ 不安と期待が入り混じった
問いを口にすれば、また問い返される
わざわざ、聞くなよ
と、内心で悪態を吐いて、
心と身体の天秤が、どちらに傾いているなんて、
たぶん、もう明らかで、だけどそれを認めるには
まだ、俺の理性がはっきりしすぎてる]
[ そうすれば、意図は伝わったようで
取りに行くと言って、漸く身体を解放される
はぁ、と、甘さを含んだ溜息を零せば、
バスルームの壁に手をついて、
流しっぱなしのシャワーで残った泡を洗い流した
いつもは跳ねている髪も、濡れて落ちてきて
前髪が邪魔だと掻き上げれば、
もう一度、息を吐くのと、同じタイミングで、
兄貴が戻ってきたので、そちらを見る
バスタブの縁に腰かけて、
見上げてくる目が楽しそうに見えて
手のひらで踊らされているようで、
無性に、ムカついて――
近付けば、頬を撫でて、首筋を撫でて
胸の辺りを擽りながら、覗きこんで、にやりと嗤う]
……てか、兄貴はまだ、勃つのかよ?
ふっ、勃たせてやろーか?
[ 翻弄されっぱなしは、性にあわねーと
根元から茎を、一撫でしながら、
自分の唇を指差して、煽った――**]
[ ゆるゆると動く手の中で兆しを見せ始めていた
茎がどくりと脈打つ。
感嘆と興奮の混ざった吐息を落として、
硬さを取り戻していくそれを柔らかく扱いて、 ]
え、しないの?
[ と、熱っぽい吐息混じりに耳元で囁いた。
肌を滑るボディソープが立てる音にすら
消されてしまいそうな声。
抱けよ、
とそれはたしかにそう聞こえた。
肩越しに振り返る、その顔は火照って紅く、
言葉以上に雄弁に物語る瞳には滾る熱。 ]
[ 覆い被さって一瞬、深く口付けて立ち上がる。
ぼたぼたと雫が垂れるのも構わずバスルームから出て
必要なものを手にして戻れば、前髪をかき上げた
海斗が息を吐くのがわかった。
露になった額が大人びて見えて、大きな水滴が飛んで
きらきらと跳ねる。
綺麗で、ちょっと見惚れた。
バスタブに腰掛ければ上から見下ろすように
覗き込んで、体に触れる手の熱さに
ずく、と下半身に血液が集まるのがわかって
我ながら苦笑いしてしまう。 ]
────── !
[ 唇を指してにやりと嗤う、海斗のその口から
飛び出した爆弾発言に僅かにのけぞって、
眉を上げた。
根本から撫で上げるその手なら、わかってるだろ
もうゆらり勃ちあがっているのが。
ああ恐ろしい。
無自覚な小悪魔ほんとに怖い。
ばちん、と理性がショートしそうな音が頭の中で
弾けて、髪に触れて押し込みたくなる衝動に襲われて
ぎり、と目を閉じて頭を振って振り払う。
きつい思いなどさせたくないというのは
紛れもなく本心なのに、煽ったのはお前だからな
とも言いたくもなる。 ]
見くびらないでくれる?
[ かいとがえろいから、と囁いて
後頭部に差し入れた手で髪を玩ぶ。
男としたことないって言っていたから、
口ですんのもきっと初めてだよなと考えたら、
わざわざお手を(お口を?)煩わせなくても
大丈夫なくらいには反応してしまうのだけれど。 ]
……それでもしてくれんの───?
[ つう、と唇を親指で撫でる。
その口が、もう充分に兆しているものを
迎え入れてくれるのならば、
生暖かい粘膜の感触にぞくりと腰は
簡単に震えるだろう。 ]
[ 髪を撫でながら、吐息を噛み殺す。
耳に触れて、耳殻を掻いて、指を差し込んで。
海斗の口の中を存分に堪能しながら、
時々わざと動かして、
頬の内側や上顎のあたりに先端を擦り付けて。
ごめん、苦しいことしたくないって思ってたのに
上から見る海斗の顔がさ、
かわいくてえろくていじらしくてあんまり唆るから。
髪を掴んで、ぐ、と押し込んで、様子を伺って
大丈夫そうならそのまま喉奥を抉る時に
歯ァ、立てんなよ、と低く嗤う。
ちょっと加虐心に火がついてしまったことに
ついてはあとで謝ります。 ]*
[ 命令口調で、不遜な言い方しかたできないのに
兄貴は、それを"かわいいおねだり"などと言う
長年、可愛くない弟を好いてくれただけはあるよ
本当に、……その想いに、俺はどれだけ返せてるのか
兄貴に言ったら、どういう返事が返ってくるか
想像できそうではあるけど
まぁ、こんなこと口が裂けても言うわけがないから
悩んでも、想像しても意味がないことだと
浮かんだ想いは、掻き消した――]
[ 根元から撫で上げたものは、
既に熱く、兆しを見せていて、
俺が勃たせてやる必要はないのだけど
それでも、一泡吹かせたかった
煽った理由は、たったそれだけ
深い理由があったわけではないのだが、
無知、というのは、時に恐ろしいことをしてしまう
何かに耐えるように瞳を閉じて、
被りを振る様子に、どうしたのかと首を傾ぐが
再び、目があえば、後頭部に伸びる指
耳裏から、後頭部を撫でられると、ぞくぞくする
ん、と微かに、声を漏らして瞳を細め
見くびるな、と落ちてくる声に]
してやるって、言っただろ?
ただ、下手くそでも文句言うなよ……
[ 今は気分がいいから、とでもいうように
ふふん、と得意げに笑い返した
小さく一言、事前に言っておけば
ちらり、と一度視線を逸らして、覚悟を決めたように
タイルの上に、膝をついた
そっと、撫で上げていたものに唇を寄せる]
……ッ、ん、ぅ、
[ ちゅっ、と先端に挨拶をするような軽いキスをして、
はぁ、と熱い吐息を吹きかける
別に、焦らしているわけではなくて、
まだ、完全に勃っていないけどやはり、大きく見えて
これ、口に入るのだろうかと、躊躇ったせい
迷っているのを誤魔化す為に、
ぺろり、と先端を舐めて、
裏側の根元から先端までを舐め上げる
脳裏に手本にしてるのは、さっきの兄貴の動きと
いつだか見たAV女優の動きなんだが、
正直、よく覚えてない――
特に兄貴のは、気持ち良かったのは憶えてるけど、
どんなことされたかは、少し記憶が飛んでいたから
]
ん、ッ、……は、ッむ、
[ 意を決して、とりあえず先端を口に含む
歯を立てないように気をつけながら、はむり、と
妙に可愛らしい音を立ててしまって、
羞恥を覚えながらも、兄貴の腰が震えるのを
間近で感じ取って、気分が好くなる――]
――ッ、ふぁ、ん……ンッ! ん"、
[ 耳を擽る指が、輪郭を確かめるように弄ぶと
くすぐったいのか、気持ちがいいのか、
むずむずとした感覚に、唇と雄の隙間から、
鼻にかかった甘え声を漏らしてしまう
少しずつ、頭を前後させながら
喉の奥へと導いていれば、時折、
わざと腰を動かして、内頬や上顎を擦られて、
高い鼻濁音を発しながら、身体をびくつかせた
]
[ キスをされた時も、感じてしまったのを覚えていて
兄の悪戯な動きに、翻弄されつつも、
なんとかそこにあたらないように、
小首を傾げるようにして、非難するように見上げる
たぶん、こういう時は、
わざと意図を受け取ってくれないんだろうけど
兄貴のものを咥えているという状況に、
口の中を熱いもので蹂躙される感覚に、
言いしれない昂奮を覚えて、俺の両腿の間のものは
いつの間にか、しっかりと立ち上がって、
僅かに先走りを溢れさせていた
時折、苦し気に目を細めながら、
生理的に込み上げてくる涙に濡れた瞳で見上げれば
何に、煽られたのか、髪を掴まれ押し込まれる]
う"
、んッ――ッは、んんッ
[ む、という声をあげながら、眉を顰めて
睨むけど、幸い嘔吐感は、まだ感じていない
そのまま舌を口の中で、這わせれば、
大丈夫と判断したのか、低く嗤う声が落とされて
ぐっ、と喉奥を抉られた
くぐもった悲鳴を上げて、反射的に
頭を引こうとしたが、掴まれて上手くは逸らせず]
―― ん"、ぁ、……ッ、む、ぐッ
[ 苦しくて、じわと、涙で視界が歪む
込み上げてくる苦いものに耐えながら、
それでも、ここまで来たら意地を張るように
口を放すことはしないで、
なんとか、前後に頭を動かしながら、
時折、口をすぼめたり、舌で撫で上げたり、
こちらからも、刺激を与えようとした
やばい、口の中をめちゃくちゃにされて、
良いように動かされて、 支配されている感覚が、
堪らなく、―― イイ
俺の口で、兄貴が感じていることが、
口の中でダイレクトに伝わってくるのも、
――――――
堪
らなかった、
*]
[ 他人の心なんて読めなくていい。
見目麗しく着飾っていても、
腹の中なんてそんなに綺麗なもんじゃないから。
けれど、お前がそんなことを思っていると
知れたのなら
心の中が覗けるのも悪くないと俺は笑ったと思う。
少なくとも、お前が俺とそう違わない思いを
持っていてくれたこと。
そんな奇跡をもらった。
それ以上、なにも返してもらうことなど
ありはしないのだ、と。]
[ 下手くそでも文句言うな、という言葉の
破壊力を海斗はわかっていない。
言うわけないだろ、と笑えば、
海斗がタイルに膝をつく。
つむじを見下ろす姿勢に征服感がぞわりと
腹底から迫り上がる。
やっぱり辿々しい口付けは言葉の通り
百戦錬磨とは言い難い動きだったけれど、
物足りないどころか愛しさが溢れて
こちらも完全に勃ちあがってしまう。
ついつい動いてしまう腰のせいで
刺激してしまうのは海斗がキスでいつも
身体を震わせる口蓋。
閉ざした唇からは、甘く高く鼓膜を撫でる
濁った鼻母音が漏れ出ている。
その色気に息と唾液を飲み込めば、
喉奥から含み笑いと吐息が溢れて、
幾度も同じ箇所を攻めた。 ]
[ 小首を傾げて、眉間に皺を寄せて
咥えたまま見上げて睨む。
俺を非難するような視線は逸らすことなくからめとる。
海斗が訴えたいことは百も承知。
だからわざと、 ]
……ッは、海斗、ここ、好いの?
[ と汲み取っていないフリをして問おうか。
おまけにうるうると水を湛えて潤む瞳で、
上目遣いなんてされた日には、
多少強引な手つきで押し込んでしまうのは
仕方がない。 ]
[ かわいい、健気だなと嗤う。
睨みながらも口からは吐き出したりされなくて
ぢり、ぢり、と理性が焼き切れていく。
がっつり頭をホールドしながら、本来なら
絶対に飲み込めない質量のものを
狭い咽頭へ捩じ込み飲ませようとした。
悲鳴のようなくぐもった声が脳を嬲る。
本能的に逃げようと引いた頭を許さず、
逆に力を込めて腰を打ちつけて。
嘔吐感に苛まれている証の、
粘っこい液体が腔内を満たしていく。
汚い濁音をあふれさせながら、それでも
懸命に施される口淫はたまらなく淫らで、
支配欲に身体を委ねてしまう。
嗚呼、気持ちがいい。
]
[ 歪んだ目元から綺麗なカーブを描いて
落ちる涙を指で拭って、それでも少しの間は
喉奥を犯す動きはやめなかった。 ]
っ、は……ァ……かいと、
[ 気持ちいい、と譫言のように繰り返す。
余裕ありそうだなと思ったのは、
舌が動いて刺激をくれようとするあたり。
気遣う様子など何処へやら、苦しそうに呻いては
身体を撓らせる海斗に満足気に破顔って、
ようやく呼吸を見計らって
ずるりと口内から引き出した。 ]
ごめんごめん、苦しかったな、
あんま、えろくて止められなかった、
……ガチガチじゃん。
[ 海斗は咳き込んででもいたろうか。
優しく髪と背を撫でながら
涎とおなじように先からぼたぼたと落ちる欲望が
見えたら、そっと手を伸ばして揶揄う。
タイルに膝をついた身体を動かして背後から被さって
四つん這いで晒された後孔の蕾に触れる。
ローションを手に纏わせて、数時間前よりずっと
容易く指を飲み込んでくれるそこを、
数時間前よりは荒々しい手つきで解す。
避妊具をつけたのはまだ理性が残っていたよう。
けれどそのままひたりとあてがって飲み込ませていく。
後ろからの体位で、硬いタイルに四肢をつかせたまま
バスルームに淫らな吐息を響かせて。 ]*
|
…… 少し考えたのは、俺の家族だった人のこと。
「そんなこと考えてなかったのよ、どうしよう?」
ほわんとした笑顔で搾取する。 そんな悪意は、俺が偽物だったからで。 君が晒されることがないといい。 心からの願いを浮かべて。
(76) 2021/07/16(Fri) 23:52:38 |
| 微笑みを重ねて、別れの言葉を重ねて。 さらに未練を断ち切るように。 再度念を押そうとした言葉は、 ふわりと香る甘い匂い。 胸元を飾るリボンと共に 流れるように美しい、洗練された所作に奪われた。 (77) 2021/07/16(Fri) 23:53:36 |
|
***
(78) 2021/07/16(Fri) 23:56:07 |
|
そのあと、俺は両親と出会い。 そのあと、俺は両親と別れた。
「 品のない子ね。 やはり育ちが卑しいとああなのかしら? 」
「 あれなら、あの偽物の方がまだ ─── 」
俺の前では穏やかに微笑んでいたけれど。 陰でそんな話をしているのを聞いてしまえば、 嫌でも気づく。
(79) 2021/07/16(Fri) 23:56:40 |
| そうか、俺には家族なんていなかったんだ 気付いた瞬間、目の前が開けた。 迷いはなかった。 そのまま、あの大きくて息苦しい家を出た。 名前はどちらでもよかったけれど 下手に変えて詮索されるのも煩わしい。 なので、一番最初にもらった。 俺は俺の嫌いな、 俺の好きな女の子の 名前で生きていて。 元々大学は奨学金で通っていた。 再びキャンパスに戻ることも可能だっただろう。 生活費もバイトして稼いでいた。 家族を養う必要がない分、余裕ができたくらい。 そうか、俺には家族なんていらなかったんだ 気付いてしまった、幸せで不幸なこと。 (80) 2021/07/16(Fri) 23:57:14 |
|
…………
誰にも煩わされない幸せな日々。 誰にも煩わされない不幸せな日々。
世界は次第に、色を失い。 今が夜なのか朝なのかもわからない。
(81) 2021/07/16(Fri) 23:57:30 |
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