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人狼物語 三日月国


76 【ネタRP】ナニやらシないと出られない!【事前ペアR18G】

情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


【人】 弁当『もりや』 安住 香菜



[かちゃり、どこかで鍵の空いたような音がした。]

 
(6) 2021/06/12(Sat) 14:25:10

【人】 弁当『もりや』 安住 香菜

[疲労に引きずられるように、いつの間にやら
 泥濘のような眠りの中に落ちてしまった。

 ゆるゆると目を開ければ
 相変わらず天井には牡丹が咲いて
 一糸まとわぬ身体を、上質な寝具が
 優しく包み込んでくれている。
 身体中べとついて、全身が錆びたマシンみたいに
 ぎちぎちと音を立てるよう。
 ─────特に、股関節と腰。

 なのに、あたしの心はじんわりと
 暖かなものに満たされていて
 不快なものは何一つなかった。
 隣に体温を探すように
 そっと伸ばした手は、あなたに当たるかな。

 まだそこにいとしい人がいれば
 あたしはその頬にキスを落として
 掠れた声で「おはよ」って言うの。
 ベッドの外にいたならば
 寝坊を恥じるように半身を起こして
 照れくさそうに笑うかしら。]
(16) 2021/06/13(Sun) 4:59:47

【人】 弁当『もりや』 安住 香菜

[そして、あなたが来た洋室の方から
 ちゅんちゅん、と小鳥の囀る声が
 かすかに聞こえてきたかしら。

 ……部屋から出れたと思ったら、
 ジャングルにでも飛ばされてなきゃいいけれど。]*
(17) 2021/06/13(Sun) 5:02:14

【人】 弁当『もりや』 安住 香菜

[布団の中で誰かと温もりを分け合う時間は
 一体いつぶりだっただろう。
 頬を撫でられ、あたしは柔く微笑むと
 その鼻先にひとつキスを落とした。

 外からの音に半身を起こして
 シャワーを浴びに立とうとすると
 内股をどろりと白いものが流れ落ちた。
 散々注がれた子種を見て
 昨日のことをつぶさに思い出して
 つい顔をあからめる。

 水に汚れを流しても
 昨日の記憶は消えない。
 あたしの気持ちも。
 しっかり、この心身に宿っている。]
(36) 2021/06/13(Sun) 19:07:50

【人】 弁当『もりや』 安住 香菜

[また二人して部屋着に身を包む間
 義哉くんが冗談を言ったなら>>19


  ……今更たんぽぽサラダで満足できる?


[って、冗談めかして笑い返すの。
 例えジャングルだろうとこの部屋だろうと
 あなたがいるなら怖くない。
 
 陽光と小鳥の声の方へ、手を繋いであゆみ出すと、
 どこか懐かしい空気が頬を撫でた。
 ごてごてとした和風の褥じゃなく、
 古い杜森の景色。

 あたしたちを送り出すと
 扉は不意に姿を消す。
 「もうあとは自分で進め」って言うみたいに。

 それに小さく頷いて、一歩
 一緒に歩き出そうと踏み出した身体は
 大きく傾いで……また義哉くんの身体へと
 受け止められた。]
(37) 2021/06/13(Sun) 19:08:22

【人】 弁当『もりや』 安住 香菜



  ……ううん、大丈夫。平気。


[痛身があるのは事実だとして、
 それを凌駕する悦びがまだ腹の底に溜まっている。
 スウェットの下の薄い腹を撫でながら
 あたしはにっこり笑って見せて
 でも、ちょっとくっついて歩きたくって
 義哉くんの腕に甘えて進みましょうか。]
(38) 2021/06/13(Sun) 19:08:41

【人】 弁当『もりや』 安住 香菜

[義哉くんの声に>>21
 ようやくあたしは周りを見渡す。
 苔むした狛犬の表情も、
 擦り切れたところのある幕も、
 どれも見知ったもの。

 昔は怖い顔に見えた狛犬が
 こっちを見てニッと笑っていた気がした。]



  …………はい、



[義哉くんの呼ぶ声に、
 あたしは神聖な気持ちでその顔を見上げた。
 朝日を背にして、雄々しい肩を出した姿は
 なんだか本当に『神様』みたい、なんて。

 それなのにあたしは化粧もしてない
 下着も、服も、ペロンペロンで
 本当に釣り合わないな、って今更思った。

 それでも『神様』は真っ直ぐにあたしを見つめて
 真剣な口調で気持ちを噤む。
 あたしは黙って最後まで聞き届けて─────]
(39) 2021/06/13(Sun) 19:09:02

【人】 弁当『もりや』 安住 香菜




  ……ばかね、


[いつの間にか滲んだ涙を指で拭って、笑う。]
(40) 2021/06/13(Sun) 19:09:18

【人】 弁当『もりや』 安住 香菜




  あたし、あんたといて傷ついた事なんか
  一度だってないんだから。
  あんたはいつもそうやって、
  人が傷つきやしないか、石橋叩きすぎて
  結局人間関係ごと叩き壊して、
  それに自分でまた傷付いて……

  だけどね、あたしは傷付いてやしないし
  あんたに全部あげたこと、何も後悔してないの。


[義哉くんの指が、路傍の花を編む。
 黄色く花咲くたんぽぽ。
 あたしもそれに倣うように
 足元に咲く白詰草の一本を手折り
 くるりと編んで指輪を作る。]
(41) 2021/06/13(Sun) 19:10:30

【人】 弁当『もりや』 安住 香菜



  難しいことは、まだわかんないけどさ。

  あたしはそんなにヤワじゃない。
  あんたが背負い込みすぎないように
  ……あたしにも一緒に
  背負わせてくれないかな  あんたの人生。


[あたしの指を黄色が飾る。
 その上にひとつキスを落とすと
 おかえし、とばかりにその手を取って
 白詰草の指輪を嵌めた。]
(42) 2021/06/13(Sun) 19:14:07

【人】 弁当『もりや』 安住 香菜



  ええ、よろこんで。


[そう笑う頬を、幾筋も露が滴り落ちる。
 まだ早朝の空気の中、
 古びた神社の前であたし達は今生を共にすると誓う。
 順序も、道行もデタラメだったけれど
 願った未来を迎えた花嫁は
 朝日の下で花より鮮やかに笑っていたろう。]*
(43) 2021/06/13(Sun) 19:18:07

【人】 およめさん 安住 香菜

[ずっと、夢見てたの。

 あんたと二人でずっと過ごせる日を。
 仕事から帰ってきたあんたを
 あたしは笑って迎えてあげて
 空きっ腹にたらふく美味いもん詰め込ませて。

 家は、どんな家がいいかな。
 日当たりがいいところがいい。
 庭がなくても小さなベランダ、
 それが無理でも、時期の花を家に飾ってさ。

 あたしは店に立つし、多分あんたは働きに行く。
 一緒に店に立つのも、きっと悪くないかも。



 ─────って、小さな頃から。]
(56) 2021/06/14(Mon) 19:30:51

【人】 およめさん 安住 香菜

[朝の神社、二人で神様の前で
 花の指輪を交換したら
 目覚めた人々が活動する前に
 足早にその場から立ち去ったかな。]


  ねえ、義哉くん。


[家の前で別れる前、あたしは義哉くんの
 腕を抱き締め、瞼を伏せる。]


  ……夢を、叶えてくれてありがとう。


[夢見た形の通りじゃないし、
 経緯もめちゃくちゃだったけど
 そんなの、どうだっていい。
 欲しかった人が、今、あたしの腕の中にいる。
 それだけで、充分。]
(57) 2021/06/14(Mon) 19:31:18

【人】 およめさん 安住 香菜

[別れの時を惜しむよう、
 口付けをひとつ交したら
 一旦はそれぞれの生活に戻ろうか。

 だけど、またあんたの顔を
 店の軒先に見付けたら、
 今度は揚げたての唐揚げじゃなくて
 キスを送ろうと思うの。

 傷付いてやしないし、
 あんたに会いたかったんだって分かるよう
 嘘偽りのない笑みを浮かべて。]**
(58) 2021/06/14(Mon) 19:43:26