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人狼物語 三日月国


234 【身内】不平等倫理のグレイコード-0010-【R18G】

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【見】 監察官 カーキ・アッシュ


「……そうか、グレイたちにもバグが……
 すまない、監察官だというのに、こんな」

自分がカウンセリングAIへ探りを入れている間に、
事態は既に重大なものへと化してしまっている。
責任を負うべき立場として、自分は果たしてどれだけのことができているのだろうか?

本社側がどれだけ調べても、大した異変は見つからないという一点張りで、やはり頼れるものはない。

「本当に申し訳ない。次に塔へ赴くことがあれば……
 どうか気を付けてくれ。ここで起きたバグが、
 どれだけ現実に影響を及ぼすか分からないのだから」

「幸い、数日後に強制ログアウトを挟んだ、
 ゲームそのもののメンテナンスが行われるらしい。

 それに任せて塔に向かわず、本部や、
 娯楽施設の方で過ごすのも一つの選択肢だろう。
 ……どうか、皆無事でいるように……」
(@0) 2023/12/07(Thu) 22:29:40
飼育用 チャコ(匿名)は、メモを貼った。
2023/12/07(Thu) 22:31:22

【人】 教育用 ロベル

「グレイに、バグが……」

共に過ごすものに何もなければいいと。
楽観的に過ごしていた教育用の眉間に皺が寄った。

「……バグを取り除くことは、出来ないのでしょうか。
 そう簡単な話ではないことは、分かっていますが…」

この場所が出来た経緯を考えて、最後にはやはり全員が健やかにあってほしいと思うのだ。
その為に、自分に何が出来るだろうか。
(0) 2023/12/07(Thu) 22:40:57

【人】 看守用 バンドッグ


いつも通りの朝のストレス値計測。
チョコフォンデュの置かれていないテーブル、一人足りない広間。
深刻な監察官の声。

看守用のストレス値は、少し上がっていた。

「強制ログアウト……メンテナンス、か。
 本社もそれだけの事が必要だと認めてはいるのだな。
 であれば人間一人に出来る事も限られていよう。
 …監察官殿は、せめて塔内部のモニタリングを。
 そこであった事を、しかと見届けて欲しい」

「それがあなたの、人間の役目だろう」

すべき事は、決まっている。
であれば互いに為すべき事を為すだけだ。

「小官は塔へ赴く。
 単独行動はよせと言ったにも関わらず、
 一人突っ走って行った阿呆が居たのでな。
 夕食までには・・・・・・帰らせるとしよう」
(1) 2023/12/07(Thu) 22:51:35
看守用 バンドッグは、メモを貼った。
(a0) 2023/12/07(Thu) 22:52:05

【人】 愛玩用 アトリ

「ううん?塔だけじゃなくて、アトリたちにも…?
 危ないってこと…?」

チョコフォンデュがなくてこころもちしょんぼりとしていたが、そんな甘いことも言ってられない状況で。

「……つらい気持ちでずっといるの、いやだよね。
 ちょっとでも楽になって帰れたらいいんだけど」
(2) 2023/12/07(Thu) 22:54:30

【人】 軍事用 リュイ

>>1 バンドッグ

「…バンドッグ。ボクも行くよぉ。」

準備を整えて、軍事用が出てきた。
その瞳にいつもの笑みはなかった。

「こういう時こそ、軍事用が必要でしょ?」
(3) 2023/12/07(Thu) 23:49:23

【人】 看守用 バンドッグ

>>3 リュイ

「リュイ殿か。承知した」

声の主を見遣る。
既に準備を終えている姿を見れば、頷いて。

「ああ。皆が夕食を食いっぱぐれんよう
 今回の攻略は手早く済ませたい所だ。
 それには君の力が必要になるだろう」
(4) 2023/12/07(Thu) 23:57:31
今日は昼食の時間になってもどこにもいない。

【人】 教育用 ロベル

「……私も行きましょう。
 ここまで、皆さんに任せすぎましたから」
「この目で、きちんと見ておきたいのです。今起きていることを」

全く塔に向かっていなかった、なんてことはなかったけれど。
注視する余裕はなかったのだ。だから、塔内部の詳細を殆ど知らないままでいた。

「足手纏いにはなりません。許可を頂けるでしょうか」
(5) 2023/12/08(Fri) 0:13:41

【人】 看守用 バンドッグ


「うむ、小官は異存ないぞ。
 手は多いに越した事は無い。
 一人で勝手に出ていった阿呆の説得にもな」

「だが、あまり無理はしてくれるなよ、ロベル殿。
 君にももしもがあれば夕食が猫飯だけになってしまう」
(6) 2023/12/08(Fri) 0:27:43

【人】 教育用 ロベル

「"お灸を据える"のは得意ですよ。
 戦闘も幾つかこなしてはおりますし、元々鍛錬用の機能も備わっているのです。教育用である以上、手本にならぬような無茶な行いはしないように設計されてはおりますが」
「場合によっては、それ以上の力を振るうことになるかもしれませんね。
 私も……友人となれそうな方を、こんなところで失いたくはありませんから」

ですから。
ここで言葉をひとつ切って。
(7) 2023/12/08(Fri) 2:18:22

【人】 教育用 ロベル

「その時は、甘んじて猫飯を食べましょう。それもきっといいものですよ」

教育者らしからぬ笑みを浮かべて、そう言ってみせた。
重い空気が続くと、息苦しいですからね。
(8) 2023/12/08(Fri) 2:19:53

【人】 愛玩用 アトリ

塔へ行く。
みんなの助けになりたい。
自分の手で「稼いで」みたい。

…今は、それだけではなくなってしまって。
一度も行ったことのないその場所へ、危険なところへと行くには自分は足手纏いに過ぎる。
それはゲーム的にバフされた能力だけではなく、甘ったれた根性ゆえに。

「………みんな、行っちゃうの?」


もちろんひとりで行ってしまった彼も気になる。
それだけに、止めることができない。
(9) 2023/12/08(Fri) 2:37:59

【人】 看守用 バンドッグ


「まったく……これでは自分で当番制度を敷いておいて…と
 小官がカムイ殿にどやされてしまいそうなのだ」

肩を竦める。実際はそこまでは言われないかもしれないが。
或いは、それでも何だかんだと手伝ってはくれるのだろう。

「アトリ。イーサン殿は去り際、
 アトリの事も気に掛けていたようだった。
 ……会いに行ってはやらんか?」

言伝はする事も無い、とは言っていたけれど。
名前を出した以上、思う所はあるはずだ。
あなただからこそ掛けられる言葉も、きっと。
(10) 2023/12/08(Fri) 2:51:25

【人】 愛玩用 アトリ

「い……」


きたくないと言えば嘘になる。
愛玩用は同じ班に集められたグレイたちのことが好きだったから。
いつぞやのお祝いに何が食べたいと聞いてくれた、やさしいグレイのことも。

「………いいのかなあ、会いに行っても…」


今目の前に選択肢がある。
どちらを選んでもいつか後悔をするのなら、逃げずに向き合うことを選ぶ。ここで学んだことのひとつだった。
(11) 2023/12/08(Fri) 6:19:12
「いいのですヨ、アトリ」

物陰から姿を現す、暗褐色のグレイ。
手には鎖のついた棘ランタン。

「そこのバンドッグもリュイも強いのでス。
 敵なんか一瞬でス、一瞬。バシーッとやりますヨ。
 それでも不安なラ、私もついていきましょウ。
 ……いいですよネ?まさカ、この期に及んデ、
 女型ハ、非力だし危なイ、なんて言い出したラ、
 一層のボスと同じ目に遭わせますヨ」

鎖を引きずる音。微笑み。有無を言わさぬ気配。
……正直、件のグレイとは馴染みが薄いのだが。
だからと言って、手を伸ばさない理由もない。
灯は誰の道にも燈されるべきだ。それに……
危険な場所に友が行く、それに勝る同行理由など、ない。

【人】 看守用 バンドッグ


「うむ。このバンドッグ 番犬 の名に誓って、
 誰にも、誰も傷付けさせはしないと約束しよう」

「無論、弱いから、危ないから、守るわけではない。
 身体能力の補正がある以上、皆対等なのだからな。
 それが小官のすべき事だから、ただそれだけの事だ」

点燈用の言葉に頷いて、堂々と胸を張る。
自分にとって、番犬とは褒め言葉だ。そう思っている。
けれど今は牢の番犬ではなく、友人を、仲間を守る番犬として。

「だから、アトリ。
 アトリは、アトリにしか出来ない事をするのだ」
(12) 2023/12/08(Fri) 17:57:32

【人】 愛玩用 アトリ

点燈用と看守用の言葉がじんわりと胸に沁みる。
きっと大丈夫なんだろう。
嘘をつくような友だちではないと知っているから、きっと守ってくれるのだろう。
不安なときそばにいるのと同じように、共に歩いてくれるのだろう。

「……行きたい!つれてって!
 何にもわかんないまんまじゃすっきり帰れないし、
 帰んないよ!」

だから、素直な言葉は胸の内から湧いたままに飛び出てきた。
友だちと一緒に迷子になってしまったグレイを迎えにいく。
目標はきまった。
(13) 2023/12/08(Fri) 19:59:24

【人】 看守用 バンドッグ


「うむ、よく言った」

「言いたい事を言うだけ言って何処ぞへ行った大馬鹿者に
 理由を問い質しに行くとしよう」

心は決まったようだ。であれば後は、行動に移すだけ。
その場に居るグレイ達を見渡して。

「他の者も、向かうようであれば
 準備が済み次第向かうとしよう」
(14) 2023/12/08(Fri) 20:17:44
「マ、ちょっと危ない遠足のようなものでス。
 それくらいの気持チ……では流石にあぶないカ。
 一応、準備は欠かさないようにしましょうネ」

お薬、ハンカチ、回復用おやツ、持ちましたカ?
愛玩用にそんな確認をしながら、
自身は鎖を腕に巻きつけ、棘ランタンを片手で持つ。
もう片手には幾らかの宝石の原石。
それを服の内にしまい、準備はOK。

「私はいつでモ。道中の灯はおまかせヲ」

#ハノイの塔

「邪魔でス」

うなりを上げて棘付きのランタンが飛来する。
改札口で侵入を止める板が砕け散って0と1が舞った。

「あア、確か切符が要るんでしたカ。ではどうゾ」

鎖を引き、切符の挿入口に今度は上から
棘付きランタンを叩きつける。
ショートしたその機体でランタンが火を噴いて、
中の機械を丸ごと爆裂融解させた。

「そのままお静かにしていてくださイ」

エラー音がひとつ、止まった。次はどなたガ?
身体の横でランタンを振り回し、
空気を切り裂く点燈用は微笑んでいる。

今日はレーシングゲームができない。

#ハノイの塔
「…………」

ただ冷静に、飛んできた線路だとか、鉄パイプを
目前で回した鎖で絡めとり、止める。
そのまま振り抜き手を離し、倒れた時刻表に叩きつける。

『現状解決を一から十まで他者に頼り切る』
『全て死罪に相当するだろう』『どうして』
『じゆうに』『いきていたいだけなのに』


飛び交う言葉が幾つか、心と、記憶の内に響いていった。
泣いて、願って、乞うて、何か得られた事があったか?

得られたものは、
生きる事への罰だけだ。
強き者が揮う鞭だけだ。
男が言う"褒美"だけだ。


「バンドッグ、リュイ」
「少シ、下がってくださイ」

#ハノイの塔
言って、前に出る。鎖を引いて、ランタンを手に。
遮二無二暴れるエネミーの群れの中心に、それを投げつけた。

「貴方達ハ、きっと私でしタ。だかラ、ごめんなさイ。
 それと――お疲れ様。もウ、寝る時間ですヨ」

ランタンが着弾した瞬間、それは大規模な爆発のように。
全てを焼き尽くす火を噴いた。それは特に人型のエネミーを、
徹底的に、そして一瞬で、焼き焦がしていった。
後には黒い焦げ跡と、崩れていく炭と、舞う灰だけ。

「おやすみなさイ、さようなラ。
 貴方達の苦しミ、終わった事を祈りまス」

静かに引いた鎖の先で、ランタンの灯が揺れていた。
幽かなその灯りは、弔火のようだった。

「……さア、道、空きましたネ。行きましょウ」

イーサンは、声色は静かに。そしてただ、問いかける。
(a1) 2023/12/09(Sat) 22:04:48

バンドッグは、吠え立てる。自分の思う正しさに従って。
(a2) 2023/12/09(Sat) 22:29:06

#ハノイの塔

「――
歩き続けまス
道なき道を


弱者は、落ち着いた声でそう呟く。
答えの答えは求めていない、答えを求めているのは
今前に立っている者だろうから。あくまで、返答として。

「出来ない事モ、諦めた事モ、沢山ありますシ、ありましタ。
 道を踏み外した事モ、一度や二度ではありませン。
 それでも私ハ、生きテ、いるのでス。
 道がないなラ、道のない所に踏み出せばいイ。
 踏み外したなラ、這いあがればいイ。
 ……ましテ、ここでの友がいるのなラ、
 這いあがる時に手ぐらい貸してくれるかもしれませン」

目を瞑り、ここに来てから助けてくれた友たちを思い出す。
あなたに声をかける愛玩用に微笑みかける。

「私モ、そうありたイ。踏み出す暗闇ニ、灯を燈したイ。
 一人で無理だと言うのなラ――友に頼るまデ、でス。
 そうして友が困った時ハ、私が友を助けまス。
 ……多分、そうやっテ、新たな道は……出来るのですヨ」

そう、静かに呟いた。

第三層へと向かえなかった。

駅務員 イーサン(匿名)は、メモを貼った。
2023/12/10(Sun) 0:48:51

#ハノイの塔

「……」

声を届かせるのは、他の者達の役目だろう。
ならばこれがやる事は、語るに非ず。

皆の助けとなること。
鎖を使った牽制、拘束、打ち払い、後衛の守護。
灯を使っためくらまし。
あとは愛玩用を抱えて走るだとか、
薬を一緒になって使うくらいは出来るだろうか。

灯を吹き消す事は仕事ではない。
全員の道に灯を燈す為、ゆっくりと影は鎖を構えた。

【置】 飼育用 チャコ

飼育用は何処に歩けばいいかなど答えられなかった。
彼に対する答えも自分に対する言葉もすぐに出なかっただろう。

ただそれでも様々な可能性があることに気づいてしまった。
自分と違う者たちの暮らしをきいて、自分だから得られるものと得られないものを知った。


人間の為にならない自分など消えてしまいたいと。
人間の可能性を信じられない自分が愚かであると。
人間のことを愛してた自分が間違っているのだと。


まとまらない思考が、失った主人の顔で霧散する。
捨てきれないものがそこにはあった、貰った名が、役割が、確かにうれしかった日がそこにある。
(L1) 2023/12/10(Sun) 16:50:12
公開: 2023/12/10(Sun) 16:50:00

【人】 飼育用 チャコ

大半が減った拠点の中で時計を眺める。
かちこち、と体内時計としっかりとかち合って、一寸違わないそれが心地いい。

全て無駄なく不備なく命令通りに動ける存在でありたかった。
自分の意志を告げることなど許されないと思っていた。
間違えた、そう感じる度に不満がどんどんと積もっていった。

だけど、今ようやく。
何か折り合いがつけられそうな気がしている。

はあ〜〜〜〜〜〜〜。

 夕飯だけじゃなくて掃除係もいないじゃないかあ?
 おい、看守用。ライトは置いていっていないのか」

ここにずっと居たいような、名残惜しい気持ちになった。
割と楽園のような気がしていたが、いくら考えても現実に心残りがある。それが飼育用の答えなのだろう。

諦めるなと告げた看守用の声がリフレインする。

こんな迷ったままの自分が言っても役に立たなかったかもしれないな。
留守番をかって出てよかったという気持ちと、会いにいってやりたかった気持ちが半々である。
(15) 2023/12/10(Sun) 16:59:22

【人】 飼育用 チャコ

だから仕方なくだ、これは命令されてやったんじゃない。
自分がやりたかったことだと誰にでもなく言い訳をする。

袖を捲って息を吐く。
チーターanimal柄のエプロンを付けて、ビニール手袋を付けて。

「この程度、給仕用でなくとも完璧にこなしてやる」

自分がやれることをやって待っていてやるのが今の仕事だ。
どうせ無事に帰ってくるんだ、さっさと仕込みに入らなければ。

「当機の猫飯は冷めても美味いからなあ」

それでも早く帰ってこい、お前たちが居ないと寂しいだろ。
(16) 2023/12/10(Sun) 17:11:15
チャコは、猫飯のトッピングにキャビアとフォアグラを追加した。高級食材だ。
(a3) 2023/12/10(Sun) 17:14:19

バンドッグは、そこに居れば、夕飯までには帰るから勘弁してくれ、と言っただろう。
(a4) 2023/12/10(Sun) 17:17:30

#ハノイの塔
「あそこまでがっちり組み合っているト、
 打てるものも撃てるものもありませんねエ……」

甲高いホイッスルの音。
放たれたデータの刃に渦のように鎖を巻き付け、
背負って投げる要領でその向きを逸らす。
微かに背中が削れたが、怪我の範疇でもない。
前衛と後衛
と相手
、どちらも守りたいというのに
この身体は改造されて尚不便な事ばかりだ。

「男の子って皆あんな感じなんでしょうカ。
 ……理解できない半分、羨ましい半分でス」

半ばぼやくように、愛玩用の持ってきた薬を借り受ける。
刃から解いた鎖でそれを巻くと、
そのまま、遥か高空へ向けて鎖を振って、強く引く。
頭上で破裂した薬品の雨は、
掲げられた灯の光と共に回復を撒き散らしただろう。

カムイは、その日、やる事があると言っていた。
(a5) 2023/12/10(Sun) 21:37:11

カムイは、簡単な昼の用意だけをすれば、あとはそのやる事に当たっていた。そして、
(a6) 2023/12/10(Sun) 21:37:23

カムイは、夕食前にはきちんと戻って来ていたのだった。
(a7) 2023/12/10(Sun) 21:37:33

#ハノイの塔_第2層

送迎用は誰かと会話をした後。
その足で第三層へと皆の後を追って向かおうとしていた。

「――――……」
「……???」

何故だろう、”心”が一気に重くなった。
頭の中で、ご主人さまたちの声が大きく、一斉に響いている。
今はここで、殴られてるわけでもないのに、どこも痛くないはずなのに、ズキズキと痛む。

「―――ご」

「ごめ」


#ハノイの塔_第2層

「ごめんなさい」
「はい、全部僕が」

「僕が悪い、ですから」

僕が旧型だから。
処理能力が劣るのも。
事故を起こしてしまったのも。
皆に怪我をさせてしまったのも。
ご主人様たちが多額の賠償金を支払うことになったのも。

全部。

全部、僕がちゃんと送迎できなかったせいだから。

わかっていますから。


#ハノイの塔_第2層

―――アァ。
それでも。

たった一人無傷だった僕でも。
装甲だけは分厚く怪我をしない僕でも。
大好きな人に殴られれば痛むのだ。

心が。

だから殴らないでくれと願う烏滸がましい心をどうか。

「ゆるして、くださ……」

イーサンは、今この瞬間は、抵抗の意志を見せない。#ハノイの塔
(a8) 2023/12/10(Sun) 21:54:57

皆と一緒に、第3層へ行けなかった。