【人】 成瀬 瑛ん……あと5ふ、 ………………5時間。 [ 降り注ぐ朝日と小鳥の鳴き声に顔を顰めると あたしは往生際悪くベッドのシーツを掴む。 微睡の中、睡魔と戦いながら 鈍い思考で、それでも休暇であることを思い出せば、 ちゃっかり単位を変更して。 ] 空、青いなー [ 5時間ではないけど、 決して少なくない時間をベッドで過ごしてから。 欠伸をしながら、寝癖でボサボサの頭で窓際に立つ。 あたしにとっての朝は、 3分で身支度、1分で化粧、30秒で朝食。 そんなタイムアタックに挑戦する場所だから。 こうしてゆっくりと空を眺めるなんて 何年ぶりだろう。 ] (150) 2020/07/26(Sun) 19:31:23 |
【人】 成瀬 瑛[ 顔を洗い、男子学生の部屋着みたいな服に着替えたら。 梳かしたばかりの髪が、鏡の中でぴょんと跳ねる。 まあいいや、とそのままに。 今日は仕事でもないし。 あたしを怒る人は、ここにはいないはずだから。 ] (152) 2020/07/26(Sun) 19:31:51 |
【人】 成瀬 瑛[ やることも、思いつかないから、 ぼんやりした顔のままベッドに腰掛ける。 …… 昔は真っすぐな髪でなければ許されなった。 両親の顔を思い浮かべようとしたけれど、 記憶の中の彼らの像は、何故か上手く焦点を結べなくて はっきりとしないまま。 諦めて、別のことを振り返る。 両親と共に過去へ置いてきてしまった、 今となっては遠い青春の日。 …… あのままあそこにいたら、恋や友情とか そういう感情に一喜一憂することもあったのかな? 何だか想像もつかない。 ここ数年、あたしは仕事しかしていなかったから。 異性と知り合う機会なんて、現場しかないけど。 ] (156) 2020/07/26(Sun) 19:33:44 |
【人】 成瀬 瑛[ 何でも屋は何でもやる。 害虫も倒すし、迷い猫も探す。 ただクリーンとは言い難い職場。 所員は訳ありが多くて。 そういう女の人は、夜のお店に行くことが多い。 だから、数少ない女性所員である あたしに求められる依頼は 、、、、 、、、、、、、、、、、 必然的に、そういうものが多かった。 望まれたのなら、演じられるよ。 甘えた声もねだるような仕草も きちんと覚えたからね、男の人を悦ばせる方法。 それがあたしの仕事だから。 ] (159) 2020/07/26(Sun) 19:35:41 |
【人】 成瀬 瑛[ ─── 彼女になってほしい。 恋人の振りをするのも、それがお仕事だから。 でも、勘違いする人はどうしても出てきてしまう。 熱を孕む声も、蕩けた眼差しも。 自分一人だけに向けられるものだって。 ] 「 いいよー。 いつでも、お金払って依頼してね! 」 [ 契約外の望みには、 あたしは決まって同じ答えを返すから。 結末は大抵、禄でもないものだけど。 ] (160) 2020/07/26(Sun) 19:36:03 |
【人】 成瀬 瑛[ 仕事に追われる日々は何かとめまぐるしくて。 夢を見たくないわけではないけれど、 夢を見る暇がない。 あたしのような小娘が一人で生きていくには、 この世界はなかなか大変な所だから。 心を亡くすと書いて、忙しいと言うらしいけど。 …… あたしは心を、 どこになくしてしまったんだろうね? ]* (161) 2020/07/26(Sun) 19:36:41 |
【人】 成瀬 瑛[ そんなお仕事をする上で、 男性受けはいいに越したことは無いから。 あたしはラーメンを豊胸アイテムと勘違いしている。 だから朝からラーメンをキメようとして。 ] …… 無理! [ 不摂生なんてとうに極めた。 朝は栄養補給ゼリーで済ませる人間が、 寝起きでラーメンを食べるなんて、ハードル高いよ! せめてもの抵抗とばかりに ホテルのコンビニに向かうと、春雨ヌードルを購入。 レジで支払いをしながら、情けない弟子でごめんねと。 昨日お風呂で会ったお姉さん、 勝手に師匠と崇めて謝罪する。 ]* (164) 2020/07/26(Sun) 19:49:53 |
【人】 成瀬 瑛[ 部屋に戻ってお湯を沸かすのも億劫だ。 なので購入した春雨ヌードルには、 コンビニに置いてあるポットのお湯を入れて。 食べ頃まで3分。よーい、スタート。 私の部屋は5階だから、階段だと厳しいけれど。 エレベーターが空いていれば 十分間に合う算段。 ]* (240) 2020/07/26(Sun) 22:40:08 |
【人】 成瀬 瑛それじゃ、残り15秒だから。 じゃあね! [ 使命を果たすと、ちょうど自分の部屋は 目の前で。 あたしは謎のカウントダウンと共に、 ひらひらと手を振って、 取り出したカードキーと共に自室に入り込んだ。 ]* (243) 2020/07/26(Sun) 22:43:47 |
成瀬 瑛は、メモを貼った。 (a60) 2020/07/26(Sun) 22:51:04 |
【人】 成瀬 瑛[ 部屋に着いて、 テーブルの上に春雨ヌードルを置く。 袋を開けて割り箸を取り出す、 先端に力を込めれば、ぽきっと小気味のいい音。 時間はジャスト0秒。 スープの匂いが鼻腔を掠る。 両手を合わせて、いただきまー…… ] (267) 2020/07/26(Sun) 23:36:28 |
【人】 成瀬 瑛[ ゆっくりと戸を開きながら、何だろうと考える。 スイーツビュッフェが気に入らなかったかな。 昨夜はアイス買ってたし、食べてたし。 甘いもの嫌いじゃないと思うんだけど。 あれかな、お礼が足りなかった? まあ、そうだよね。 あたしはアイスやらクラブサンドを貰ったけど さっき渡したあのチケットだって あたしがお金を払ったわけじゃない。 そう考えると、きちんとしたお礼はできていない。 ] (269) 2020/07/26(Sun) 23:37:51 |
【人】 成瀬 瑛……春雨ヌードルも食べたかったの? [ 違うだろうな、って思いつつ。 今渡せるあたしの物は、これくらいだったから。 開いた扉から、問いかけて 湯気が漂うインスタント食品を突き付けた。 ]* (270) 2020/07/26(Sun) 23:38:17 |
【人】 成瀬 瑛……逆に聞くけど、 あたしに誘いたい相手がいるように見える? [ まあ、不要なら仕方ないよね。 ポケットに押し込まれたチケットに ちらと視線を落とすと。 癖毛に部屋着という気の抜けた格好のまま ぽんっとシングルベッドのスプリングを揺らしながら 腰掛けて。 冷めたら美味しくなくなっちゃうとばかりに、 春雨を一口啜った。 ]* (288) 2020/07/27(Mon) 0:05:31 |
【人】 成瀬 瑛ふふっ 何だか君のおかげで、 あたし、一人でご飯食べる暇ないね。 [ 昨日もそうだし、今だって。 一緒にとは言い難いけど、 一人ホテルで春雨をすする事態は回避できている。 何だか嬉しいね、と素直に告げてから。 にんまりと微笑んで。 ] (304) 2020/07/27(Mon) 1:05:22 |
【人】 成瀬 瑛あたしは、この部屋に宿泊しているよ。 名前は成瀬瑛。 スマホ持ってないんだ、羨ましい。 [ あれは便利だけど、 家族も友人もいないあたしに来る連絡は、 仕事絡みでしかないからね。 着信音を聞く度に、少し疲れてしまうから。 ] 質問?そうだね …… (305) 2020/07/27(Mon) 1:06:05 |
成瀬 瑛は、メモを貼った。 (a83) 2020/07/27(Mon) 1:10:55 |
【人】 成瀬 瑛…… あたしも、電源消しておこうかなぁ。 [ テーブルの上に置いた端末に目線を移すと 軽く溜息を吐く。 実際、いつ休暇やめて帰って来いって言われるか わからないしね。……しないけど。 必要とされている証。 もし実際にその話を聞けたのなら、 面白い考え方だねって笑ったと思う。 あたしの仕事は誰かの代わりをすることが多いから 誠意を込めて取り組んではいるけれど。 自分しかできない、なんてことは、きっとない。 ] (352) 2020/07/27(Mon) 10:02:16 |
【人】 成瀬 瑛……仕事に使うワンピース、 何着か持ってくるべきだったな。 [ 春雨ヌードルの後始末を終えて。 本当なら、このままもう一眠りと行きたかったけど、 あたしに与えられた新たな課題。 どうやら思ったより午前の時間をベッドで 過ごしていたみたいで、気付けばお昼も近かった。 なら春雨ヌードルは、朝昼兼用ということにする。 やるべきことは済ませておこう。 あたしはスマホと財布をポケットに突っ込むと、 課せられたドレスコードを順守すべく ショッピングエリアへ。 ] (356) 2020/07/27(Mon) 10:30:38 |
【人】 成瀬 瑛── ショッピングエリア ── [ 仕事なら、簡単だった。 大抵のお客さんは性格を希望するから それに合わせた服を選べばいい。 エリアをぐるっと一周したけれど。 何だかピンとこない。 あたしの役目は、いつだって“誰か”の代わり。 ] マネキンが着ている服 てきとうに選べばいいかな。 [ ショーウィンドウ越しに店内を覗いて呟く。 だから“成瀬瑛”が似合う服なんて、 わかるはずがない。 ]** (357) 2020/07/27(Mon) 10:32:27 |
成瀬 瑛は、メモを貼った。 (a96) 2020/07/27(Mon) 10:37:01 |
【人】 成瀬 瑛[ 似合う似合わないなんてわからない。 ならば値札を見て、 ドレスコードに問題ない金額の服を買えばいい。 よし、それで行こう! 結論を出せば、店に入ろうとした。 ─── その時。 ] ……へ? [ 知り合いなんていないはずだから。(二度目) きっと呼ばれたのは、別の成瀬さん。 そう思ったけど、馴染んだ名につい振り向いて。 ] (413) 2020/07/27(Mon) 19:07:06 |
【人】 成瀬 瑛[ ……ねえ。はげるよ。将来。 ひらひらと手を振る姿に、 体操服を着た女子高生時代の彼女が重なった。 体育祭の準備のために 石灰で地面にラインを引いていた日。 残暑の下、額から滴り落ちる汗の感触を思い出す。 ] (414) 2020/07/27(Mon) 19:07:18 |
【人】 成瀬 瑛えっと…… [ 交わる視線に思考する。 あたしは彼女とどんなふうに会話していたっけ。 あの頃は真面目ぶっていたからね。 ご機嫌よう灰原さん、オホホ……とか、 そんなテンションだったかもしれないね? まあ、あのあたしも根っこはあたしだろうから、 今と大して、変わらなかっただろう。 ] (415) 2020/07/27(Mon) 19:08:26 |
【人】 成瀬 瑛久しぶりだね、灰原さん! 会えてすっごく嬉しいな! それじゃ、あたしはこれで! [ もう成人しているから、 鬼ごっこは流石にしないけど、 多分。 捲し立て、彼女に倣うように、ひらひら手を振れば じりじりと後ろ足で後退の姿勢。 いなくなったあたしに気付いてくれて 連絡をしてくれた唯一の人。 別に両親に告げ口するかもとかは、考えていないけど。 巻き込むのは嫌だなって、 連絡を絶ったのはあたしだから。 ここでもそれを貫くのが、筋だと思ったんだよ。 ] (416) 2020/07/27(Mon) 19:09:57 |
【人】 成瀬 瑛…… 灰原さん、前髪長いよねー。 前、見えづらくない? [ 久しぶりに会った彼女を見て。 去り際に、ついぽそりと落とした言葉。 別に彼女のヘルメットに対抗しての どっちが失礼か対決!……というわけではなく。 当時のあたしはそんなことすら気付かないほど 周りが見えていなかった。 ………… ただ、それだけの話。 ]** (421) 2020/07/27(Mon) 19:11:06 |
【人】 成瀬 瑛お、お誕生日……? それは、おめでとう。 [ 逃亡を試みている身だけれど、 誕生日だからと言われれば、 流石に祝福の言葉くらいは、言う。 さらにプレゼントを請求されたら 立ち止まって、 どうすればいいか考えることもある。 ] あたし、そういうのやったことないからなぁ。 [ 困ったように、頭を掻きながら。 人より短い女子高生生活。 女子同士でプレゼントを贈り合う、なんて 経験しないで終わってしまった。 ] (442) 2020/07/27(Mon) 20:33:25 |
【人】 成瀬 瑛え〜〜 じゃあ、プレゼントするからさ。 好きなドレス選んでよ。 [ どんな店のドレスコードもクリアできるだろう ラインナップを、手のひらで指し示す。 同性に贈るものとしては、 金額やチョイスがおかしい? だから言ったよ、そういうの慣れてないって! ]** (445) 2020/07/27(Mon) 20:34:53 |
【人】 成瀬 瑛変わった目の色? そうだっけ? [ どうにも記憶がはっきりしないのは 当時のあたしは頭痛が酷くて いろんなことを曖昧にしたまま、逃げたから。 ただ、変だなって思った覚えはないから。 普通に可愛くなるとは思うけど。 ] 灰原さんは、自分の目の色が嫌いなの? [ そんな問いは、隣から聞こえた小さな咳払いが かき消してしまったかも。 ] (470) 2020/07/27(Mon) 21:35:04 |
【人】 成瀬 瑛[ 服を選んでもらったんだし、 あたしもちゃんとプレゼント選んだ方がいいよね。 そんなわけで、考えを改めたけれど それですぐに何か思い浮かぶなら苦労しない。 …… まあ、決まらないようなら指輪でいいか。 えっ、駄目? ]** (477) 2020/07/27(Mon) 21:38:00 |
【人】 成瀬 瑛いきなりごめんね、市村さん。 二十歳くらいの女の子って、 何が欲しいかなぁ。 [ その去り際。 女心に詳しそうな知り合いなんていないから。 藁にもすがる思いでこっそり尋ねるのは二十歳の娘。 でもあまり時間をかけると、 詩桜ちゃんを待たせてしまうし。 なので答えが返ってこなくても、待つことはせずに あたしはその場を後にする。 ]** (510) 2020/07/27(Mon) 22:34:38 |
成瀬 瑛は、メモを貼った。 (a126) 2020/07/27(Mon) 22:39:13 |
【人】 成瀬 瑛[ すんなりといかなかったのは、その後。 買ったはいいけど、さてどうやって渡そうか。 メアドをもらっているから、連絡は取れる。 ……取れるんだけど。 こちらから連絡すれば、 必然的に彼女はあたしの連絡先を知る。 それに不都合があるかと問われれば、 …… 別に、ないはずなんだよ。ただ、 ] (591) 2020/07/28(Tue) 10:08:04 |
【人】 成瀬 瑛[ そんなことを考えながら、 茶葉の独特な香りに酔いしれて。 しばらくはきちんと待っていたけれど 相手がなかなか現れないようならば。 うつらうつら、船を漕ぎ始めたかもしれない。 ]** (595) 2020/07/28(Tue) 10:13:54 |
【人】 成瀬 瑛そうだね、待ち合わせ中だけど 来れなくなった可能性もあるし。 もう少し待ったら、部屋で寝直すよ。 [ 硝子越しに見た空は何色だっただろう。 ごしごしと、軽く目元を擦る。 あーでも、ちょっと眠いなぁって。 何度か瞬きを繰り返した後、 そこでようやく、目の前の人と焦点を合わせる。 ] (657) 2020/07/28(Tue) 21:09:22 |
【人】 成瀬 瑛……真っ直ぐで綺麗な髪だね。 [ 自然と、口に出していた。 さらりと揺れる黒は、 癖毛のあたしとは、大違い。 彼女みたいな人が娘だったなら。 あの人達も喜んだんだろうな。 彼女の家庭事情も、鬘だってことも知らないから。 そんな無責任な感想を抱いた後。 ] ね。お姉さん。 奢るから、一杯だけ付き合ってくれない? [ 誰かいないと、あたしまた寝ちゃいそう。 そんなおねだりを聞いてもらえたら グラスが空になるまでの間、 たわいもないお喋りを楽しめたかな。 ]** (659) 2020/07/28(Tue) 21:09:32 |
【人】 成瀬 瑛[ えっと、今日はどんな設定だっけ。 目的の姿に、無意識に考えてた。 求められる人格を形成しようとする。 でも、まだ寝ぼけていたのかな。 リクエスト内容が思い出せなくて。 ようやく、あたしのままでいいんだと気付いた。 ] (681) 2020/07/28(Tue) 21:42:07 |
【人】 成瀬 瑛あれ?羽凪くん、きちんと格好つけてる! 気を抜いた服で着たら、 揶揄ってあげようと思ったのにな。 さ、お腹は空かせてきた? 今日はいっぱい食べるよ。 [ お姉さんに、眠らずに済んだことを感謝すると。 椅子を引いて、羽凪くんの方へ近付いてから 着飾った格好で、にっと白い歯を見せて笑った。 ]* (682) 2020/07/28(Tue) 21:42:13 |
【人】 成瀬 瑛[ お姉さんに振った手で、 行こうかって、そのまま羽凪くんを手招きする。 ビュッフェ会場にはサンドイッチなんかの 軽食も置いてあっただろうから、 夕飯の役割も果たせたと思う。 でもあたしはまずは、と ムースを使った、苺のケーキを皿の上に乗せた。 フォークで切り分けて口に入れると、 甘酸っぱい苺とクリームの上品な甘さが口内に広がる。 羽凪くんも席にいれば、 美味しいねって笑いかけて ───。 ] (730) 2020/07/28(Tue) 23:25:56 |
【人】 成瀬 瑛[ ……なのに、どうしてだろう。 それから、二口目を食べようとしたのに、 フォークを握った手は動いてくれなかった。 ]* (731) 2020/07/28(Tue) 23:26:17 |
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