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【人】 倉科 宙[──不意に。 部屋の方で物音が聞こえて、びくっと動きを止めた。] 『失礼します、お食事お持ちしました』 [そういえば、そろそろ夕食の時間のはずだ。 思い出して、ちらりと彼女と目を見合わせ。] ……ありがとうございます。 あの、すいません、今風呂入ってて。 夕飯出たら食べるんで、置いておいてもらえますか。 [部屋の方まで聞こえるように、声をあげる。 了承の返事と共に、カチャカチャと、微かに食器を運ぶ音が聞こえてくれば、ホッと胸を撫で下ろした。] (0) 2021/07/07(Wed) 21:55:11 |
【人】 櫛田三四子[―――ガタリ、と扉の外で物音がした。] っ……!? [一瞬びくっと身体を強張らせ 無言で彼と顔を見合わせれば どうやら給仕さんが夕食を運んで来てくれたようだった。 もうそんな時間だったっけか。 彼の読みは正しかったと言える。] ………、 [彼が応対してくれているし、 ここは黙っていた方がいいだろうな。 そう判断して一旦息を顰め、 カチャカチャと鳴る食器の音を聞きながら 暫く身を潜めていることにしたのだけれど。] (1) 2021/07/07(Wed) 22:58:24 |
【人】 倉科 宙[しばらくして、部屋の方から聞こえてきた音が止み。 夕食の支度が終わったとの声に、俺は顔をあげて。] ありがとうございます。 [女給さんへ礼を告げる。] ──……あ、そうだ。 もひとつお願いしたいこと、あったんでした。 [そして下がろうとする足音へ。 思い出したように、もう一度声をかけた。] (2) 2021/07/07(Wed) 23:57:59 |
【人】 倉科 宙実は、外を歩き回ってたら汗かいちゃいまして。 浴衣の替えを、借りられませんか。 [な、と同意を求めるように。 彼女をちらっと見た顔は、楽しげに緩んでいただろう。**] (3) 2021/07/07(Wed) 23:58:07 |
【人】 櫛田三四子………あ、あのっ…………! 入口、の、とこに、 置いといて、 はぁぁ いただければ……っ はぁ、 だいじょうぶ、です、からっ…… [多少震える声ではあったが、 そこまで不自然に思われるようなことは なかったと思いたい。**] (5) 2021/07/08(Thu) 16:23:46 |
【人】 櫛田三四子[ちなみに玄関のすぐ入った所には さっき頼んだ新しい浴衣が置いてあって。 いつ届けに来てくれたのか 気付かなかったな…って若干思ったけど 深くは考えないことにしておいた。 以後給仕さんの顔をまともに見れなくなりそうで。 ちなみに料理の方は ちょっと冷めてしまったかもしれないけど 問題なく美味しく頂いたことだろう。 運動して程よくお腹もすいていたしね。**] (6) 2021/07/10(Sat) 0:11:16 |
【人】 倉科 宙[新しい浴衣に袖を通し。 並べられた料理を前に揃って手を合わせる。 そういえば、浴衣を置きにきてくれた音には気づかなかった。 割と、ひとの気配には聡いつもりなのだけど。 さっきは彼女に夢中だったとしか言えないので、深くつっこむことはやめておこう。 汁物はちょっと冷めてしまっていたけど、料理は美味しくて。 割と量もあったけど、彼女は食べきってしまえただろうか。残りそうならそれまでつまんで、完食すれば。] はー食った食った……、あ。 酒もあるけど、飲むか? [盆に乗ってたお猪口のひとつを、彼女へ差し出した。 自分のお猪口にも徳利から冷えた酒を注ぎ。] (7) 2021/07/10(Sat) 19:50:58 |
【人】 倉科 宙[乾杯、と彼女の手元へコンッと軽くあわせてから、一口。] 地酒かな……ん。 ぁー……日本酒ってあまり得意じゃないけど、 これは口当たり軽くていいな。 [酔いすぎないよう、お猪口をちびちびと傾けながら。 ふと一年ちょっと前のことを思い出して、口元が緩んだ。] ……いや、あの時もこうして乾杯したっけ。 一年て早いなー。 [また飲みたいとは思ってたけど。 こんな風に、一緒に暮らして、旅行して、とか。 あの時は全然想像もしてなかったなんて、妙に感慨深く振り返りながら。 改めて隣の恋人を見つめ、目を細めた。*] (8) 2021/07/10(Sat) 19:53:54 |
【人】 櫛田三四子[抱き合いながら腹を鳴らす彼に 少し笑ってしまったけれど 確かに自分も空腹感を感じていた。 改めて新しい浴衣に袖を通し、 手を合わせて御膳に口をつける。 汁物や漬物から始まって 刺身や天ぷら、鍋物なんかがついた それなりに豪勢な宿の料理。 自分には少し量が多かったので 食べきれない分は彼に譲った。 満腹になったあたりで少し帯を緩め、 のんびりしていると彼がお猪口を差し出してきて] はー、お腹いっぱい…… 地酒?呑む呑む。 [受け取り、注いだ杯をカチッと合わせて くぴりと一口飲み下す。] (9) 2021/07/10(Sat) 21:13:30 |
【人】 櫛田三四子あ、ほんとだ、飲みやすい。 [何て言いながらちびちび杯を傾ければ アルコールの熱が程よく体に回っていく] ふふ。懐かしいね。 あのお見合いからもう1年か。 思えば遠くへ来たものだよ。 [お互い縁が結ばれたら 祝杯をあげよう、なんて話もしたっけ。 懐かしそうに目を細める彼を見ながらしみじみと。 ほんの1年前のことなのに、 随分と前のような気もして くすくすと擽ったそうに笑いを零しながら] (10) 2021/07/10(Sat) 21:14:03 |
【人】 櫛田三四子……あの頃の私はさ。 頭でばっかあれこれ考えて、 それで却ってよく分からなくなってさ。 現状を変えたくてお見合いしに来たけど。 宙があそこに来てなかったら 今こうしてる幸せはなかったんだなって思うと 何だか不思議な感じだよね。 [恋天使は人の心を結ぶ。 だから偶然よりは必然って感覚が強いけど タイミング一つで色んなことが変わるのを思えば 確かに恋は"縁"だなって。] (11) 2021/07/10(Sat) 21:15:15 |
【人】 倉科 宙ふは、遠くてもまだ一年だからな。 あっという間だった気もするけど、色々あったよな…… 仕事も始まったし、家族に挨拶したり引っ越したり。 自炊してないとは聞いてたけど 思ってた以上に料理できなくてびっくりしたし。 [最初の頃は、教えながら一緒に作ることも多かったけど。 今はしっかり上達して、台所に立つ姿も安心して見れるようになったし。>>0:16 俺も、彼女の好みに合わせたレパートリーも増えたり。 彼女におみやげ、という口実で一人でもスイーツを買えるようになったから、冷蔵庫の一角にはいつも何かしら甘味が入っていたり。 あと必要以上に警戒して距離を取ることもなくなったからか、とっつきやすくなったと周囲から言われたりもした。 あの見合い以来、俺の生活の一部に彼女の存在が加わって。 それはとても、幸せなことだと改めて思う。] (12) 2021/07/10(Sat) 23:22:28 |
【人】 倉科 宙[疲れていた身体に、ゆっくり回っていくアルコール。 しみじみと語る彼女の声が、ふわふわと心地よくて。 一緒になってくすくすと笑いながら、頷き。] ……俺は、まさか再会初っ端で 性欲について聞かれるなんて思わなかったし。 あの時はこんなに三四子に惚れるなんて 想像もできなかったから。 その数時間後には恋に落ちてたって思い返すと ものすごく、不思議な感じがする。 [今なら笑い話になるようなインパクト強い再会も。 そうやっていい意味で対等に話ができる彼女が、ずっと恋に対して悩んでいた一面もあの日に聞いていたからこそ。 恋をした今をしあわせだと思ってくれてるのが、何より嬉しい。] (13) 2021/07/10(Sat) 23:22:35 |
【人】 櫛田三四子わ、悪かったなあー。 仕方ないじゃん、だって自炊する習慣なかったし。 [少し拗ねたように唇を尖らせる。 同棲はじめた頃の料理の腕は酷いもので、 目玉焼きひとつまともに作れなかった。 彼にはたびたび失敗料理を 食べさせる羽目になったりしたので、 言われても仕方がないところではある。 今でも得意とまでは言えないかもしれないが、 彼に教えて貰った成果もあり、 普通に食べられるものを作れるようにはなった。] 挨拶いったときのことも懐かしいな。 おじさん元気にしてるといいけど。 [彼の親代わりらしい叔父のことを思い出してくすりと笑う。 なかなか気さくな人物で、 あっさり意気投合していろいろと 面白い話を聞かせて貰ったんだったっけ。 (宙のこどものころの話なんかも嬉々として聞きたがったが、教えて貰えたかどうかはわからない) しみじみと思い出話をしながら目を細める。] (14) 2021/07/11(Sun) 20:47:30 |
【人】 櫛田三四子ぶ。 あははは。そう言えばそんなことも聞いたね。 だって先生が同じコテージで泊まるなんていうからさ。 当時の私としては純善たる疑問だったけど、 今にして考えればちょっと悪かったなって思うよ。 [性欲云々についての話を出されれば思わず噴き出した。 あの時は大真面目だったわけだが、 性欲が普通にあるのだと知った今では まあまあ困る問いだっただろうなって。 …でも、彼相手なら許されるかなと思っていたことは覚えている。 友人として付き合っていた高校時代も、 恋ではなくても気を許していた異性だったから。] (15) 2021/07/11(Sun) 21:01:59 |
【人】 櫛田三四子ふふ。うん。不思議だね。 でもなんだろ、 宙とこうなったのは自然…って言うか、 そんな感じもあるんだ。 側にいるのが楽しくて、居心地よくて、素でいられるっていうのかな。 LoveじゃなくてLikeでも、 私はずっときみのこと好きだったし。 もしも私が恋天使じゃなかったら 高校の頃からきみに恋をしていたんじゃないかな。 …あ、でもそしたら振られてたか。 [女性を遠ざけていた過去を思い出して。 穏やかに笑いながら杯を傾ける。] (16) 2021/07/11(Sun) 21:05:00 |
【人】 倉科 宙ははは。 でも、俺の最初の頃よりは上手かったって言ったろ。 ちゃんと上達してるし、えらいよ。 [彼女が上達するよう努力したことは知ってるし。 そうやって作ってもらうこと自体が新鮮で嬉しくて、失敗した料理も全部食べきった記憶は、まだ新しい。] ……あー…そういや叔父さん、 また三四子連れてこいって言ってたなぁ。 [子どもの頃の話とか興味持ってくれるのは嬉しいけど。 過去に、まだ上手く立ち回れなかったりした話とか、失敗とか、色々暴露されるのかと思うとちょっと頭が痛い。 彼女の家族は、俺に対してどんな反応だっただろう。 悪い印象は与えてないつもりだけど、初訪問の時はかなり緊張してたのか、ほとんど記憶が飛んでたりする。 なので、後日彼女に大丈夫だったか?と何度も聞いたのだった。] (17) 2021/07/11(Sun) 23:08:11 |
【人】 倉科 宙[そうして見合いの頃の、懐かしい話をしていたら。 思いもせず教えてもらう、あの頃の彼女からの評価に照れくさくなりながら。 もしも、の話にふといつかの部室での会話がふと過ぎる。] どうだろうなぁ。 昔もそんな話したけど、恋天使じゃなかったら そもそも、仲良くなってなかったかもしれないよな。 でも……なんとなくだけど 好かれても、三四子は避けなかったような気がするし。 意識するきっかけさえあれば、恋した……と思う。 [側にいるのが居心地よかったのは、俺も同じだった。 いつも突拍子もなくて、さばさばしてて、三四子にだけは振り回されるのも悪い気はしなくて。 恋天使じゃなく出会ったとしても。 きっと、三四子だけは心を許せる特別になっていたと思う。] (18) 2021/07/11(Sun) 23:08:21 |
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