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人狼物語 三日月国


124 【身内P村】二十四節気の灯守り【R15RP村】

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――冬至と――

そうそう。
柔肌に映える真っ赤な紐でねぇ。

ずいぶんと大人になったものでしょう、私も。

[言葉遊びのように拾われる会話のフレーズを、否定も訂正もしないから酷いことになる。
 が、そんな会話を楽しんでいるのも事実。
 まったくきのこのソテーの話がどうしてこうなるのだか。]

年単位で先のことをすぐだなんて言うの、歳がバレますよ。
なんて。私は冬至に会えない時間は、いつでも一日千秋の思いですけど。

[冬至は過ぎたばかりだし、来年の冬至が会合に当たるとは限らない。
 お互い歳は取りたくないものだね。]

いつでも来てよ。
私や麦がいる保証はできないけど、来るとわかってれば時間は作るし。

[慈雨のほうなら自由に出入りしてくれて構わないし、小満領の扉は、流石に只人は然程入れずとも、灯守りや蛍には、割合気軽に開かれているほうだ。
 食事に来たいというなら、拒んだことはほぼないだろう。
 小満手ずから振る舞うかは、その時々だけれども*]

[
   こ

    ぽ

   り

    。

ここは、海の中?
]

[あの時きっと、わたしはまた”捨てられる”ことが怖かったのだろうと思う
可愛く、綺麗に、欲しいと思わせる様な顔をしなければ
お人形わたしに価値はないのだから

だから、ほんの一瞬動揺を滲ませたことも
浮かべた笑顔が歪だったことも

わたしは、知らなかった]

 ― ぼくのおはなし ―

[ぼくは雨水の領域に生まれたごく一般的な家庭の子だった。勉強は出来る方だったけれど神童という程でもなく。ちょっと大人しいけれどそれも普通の範疇。


 ただ一つ、融解という能力以外は──── 



 ぼくはそれがなんだか幼いころはわからなかった。
 ただ、雪が寒いなって思った時ちょっとだけ溶かしたり。こっそりと。子どもの出来る範囲なんてたかがしれていたからその当時は発覚せず。

 ぼくの血縁上のお父さんはぼくが産まれる前に病気で亡くなったと聞いている。正直生まれる前の話だからぴんとこない。お父さんがいなくても、お母さんはおばあちゃんやおじいちゃんと一緒にぼくを一生懸命育ててくれた。

 ぼくもそんなお母さんを助けようと幼くてもお手伝いとか頑張っていた。]

 

 
[その能力は、不運と共にお母さんに発覚した。

 その建物が工事中で。運悪く木材の一部が落ちてしまったんだ。

 お母さんはぼくを守ろうととっさに抱きしめた。
 ぼくはお母さんを守ろうと─────

              その力を、
使った。

 

 
 
[ ぼくの世界が変わったのはその時からだ。 ]


 

 
[溶けた木材。それだけじゃなく、親子二人の周りも地面すらも溶けていた。怪我一つなかった親子。流石に騒ぎになりかけた。
 でもその親子が何処の誰か、等々は公には発覚しなかった。お母さんが、ぼくを抱きしめて即逃げたから。


 お母さんはぼくに帰るなりつめよった。
 何かした?
 と

 今にして思えば、知らないと言えばよかったのかな

 ぼくは素直に話した。融解の能力を。
 不思議な子は認知はされているけれど、人と違う。それにお母さんはひきつった顔をした。

 お母さんはぼくを守る。それだけを支えに必死になっていて限界だったみたいだ。
 その子が普通と違う。あんな、強く、下手をしたら人を巻き込んだ力がある。それを受け止める余裕なんてなかった。

 ぼくの能力は下手をしたら、誰かを傷つける可能性がある。お母さんはそんな事が起きたら耐えられない。そう思った。

 子どものぼくは、お母さんが怖がっているのが怖かった。今まで愛してくれていたのに、能力一つで恐ろしい物を、異物を見る目になったのが受け止められなかった。]

 

 
[ぼくがいくら感情に乏しい方でも、お母さんの拒絶は耐えれなかった。だから、
引きこもるようなった。


 お母さんは、ぼくを見なくなった。抱きしめなくなった。ぼくは、どうしていいかわらかないまま、おとなしく日々を過ごした。
 おじいちゃんとおばあちゃんが亡くなってからはそれに拍車をかけた。

 本来人と触れ合ったり、心を育てる時間をぼくは独りで、ずっと過ごした──── ]**

 

ーー先代の記録ーー


「いや、どうしろと。」


[僕が小雪となった年、1人の赤ん坊が生まれた。
銀髪の子だったから、次期小雪とするため育てろと。
それが代々続けてきたこと。それも小雪の責務だと。
まずは顔合わせという形で今日、篠花家へと来たわけだ
それはいい。そこまではいい。

だが何故今、己は赤子と二人切りにさせられてるのか。]
 



「せめて乳母か誰か置いてってよ。
 どうすんの、このちっこい小雪。
 流石に赤ん坊の世話の仕方なんか知らないよ?」


[適当にやっててもできてしまう己だが、今回ばかりは難しい。
勉強だ何だで潰れた子供時代。年下どころか同年代とすら遊んだことがないのだ。

さっき“母親”から抱っこしてあげてほしいと言われて抱いてみたが。
結果は言わずともわかるだろう。
泣かれた。

それはもう、盛大に泣かれた。

抱き方が悪いとか指導が入ったが、よくわからん。
おまけにふにゃふにゃしていて、力加減間違えたら潰してしまいそうだ。
何だこのわけわからん弱い生き物は。]
 



「いいよねぇ、君は寝てれば良いんだから。
 こっちの気も知らず、気持ちよさそうに寝ちゃってさぁ……。」


[揺り籠の上で、こちらの気も知らずに眠る赤子の手をつんつん。
ちょっとした八つ当たりだったのに。
きゅ…、と握られた。]


「…………。
 ……僕がここにいるの、わかるの。」


[そんなこと聞いても、答えなんか帰ってくるわけないんだけど。
まあそれでも、容易に振り解けるほど小さな力は、
なかなか振り払うことができなくて。
必死に僕個人を求める人なんていなかったから斬新で。]
 



「……まあ、いっか。」


[可愛いとか思ってはいないけど。
このつまらない世界を変える力があるとは思えないけど。]


「期待してるよ、眞澄。」


[未来に期待するぐらいならいいかと思った。]
 

 
[尚、この後突きすぎてまた泣かれた訳だが。
先の指導を思い出して抱っこしてみるも泣き止む気配は一向になく。
結局乳母がやってきて、あやすのを眺めるだけとなっていた。]


「ねえええ! 赤ん坊ってどうすればいいの!?
 ホントわからないんだけど!?」



[後日、当時の灯守りたちに誰彼構わず尋ねる、
大声で泣き言を言う小雪の、世にも珍しい姿を見られたかもしれない。*]
 

─ 回想 ─

[お姉ちゃんが私を初めて抱き上げてあやしてくれた日の事を、
当時まだ赤ちゃんだった私は残念ながら全く憶えていない。

後からママに聴いた話によれば、
ほんのちょっとママが傍から離れただけで
この世の終わりのごとく泣き喚いていた私は
お姉ちゃんに抱かれた瞬間
驚くほどぴたりと泣き止んだらしい。

ママがお昼ごはんを持って戻ってくるころには
お姉ちゃんの腕の中でそれはもう機嫌よく笑っていて、
小さな手からは想像も付かない信じられないような力で
お姉ちゃんの服をがっちりと握り締めて
なかなか離そうとしなかったそうだ。]


  
ねえね、ねえね。
だっこ。だっこすゆの!



[そう言いながらお姉ちゃんに駆け寄って
よだれまみれの手でお姉ちゃんの服を引っ張っては、
両足に纏わりついて抱っこをせがんでいたのは
おぼろげに憶えている。]



  
ねえね、ねえね。あしょぼ!!
  
まちゅりがおりょーりすゆから、
ねえねはたびるひとね。
まっててね。んしょ、んしょ……

……できたあ!
おまたせしました、ほんじつのめにゅー
わふーはんばーぐとさらだです!



[握り締めて固め(きれていなかっ)た
泥100%の"ハンバーグ"に
庭で搔き集めた草と花と木の実の"サラダ"を
蓮の葉の上に乗せて、
いちばん好きなごはんの再現を試みたり]


  

  ねえね、ねえね。
  きょうはね、おにんぎょであしょぼ!
  まちゅりがままでねえねがぱぱね。
  ねこちゃとわんちゃがこどもだよ。

  おかえりなしゃい、ぱぱ。
  おふろにすゆ? ごはんにすゆ?
  それとも、ねんねすゆ?



[──なんておままごともしたっけ。
眠る前に絵本の読み聞かせを強請ったりもしたな。

差し出すお気に入りの絵本は何冊かあった。
子ウサギが野原でいろんな春を探す絵本や
お料理上手なきつねがおいしいごはんを作る絵本。

その中でも一番のお気に入りだった
街を見守る幸福な王子様とつばめの物語はきっと、
今の私に多大なる影響を与えている。]*

【人】 灯守り 立春

[耳元に降り注ぐ、大好きな落ち着いた声。>>62
お姉ちゃんを発見できた喜びで勢い余った妹を
しっかりと抱きとめて背中をさすってくれる、優しい手。

もしも周りに人が居たならなけなしの世間体を多少は気にして
もう少し我慢出来ていたかもしれないけれど、
幸いにも周囲に人の気配はなかったものだから
瞬く間に甘えたがりな子どもの私に戻ってしまった。]


  やっと見つけたぁ……


[背へと回した腕に力を込めて
すっかり安心しきって頬を擦り寄せる。
苦しくなるまで息を吸って
肺をお姉ちゃんの匂いでいっぱいに満たしてから
ぷは、と大きく息を吐いて顔を上げた。]


  へへ。ごめんなさい!
  お姉ちゃんが出てくのが見えたから
  居ても立っても居られなくなって探しに来ちゃった。


[走り回っていた妹を嗜めるような口調で、
それでいて欠片も責める気がないのが伝わってくるから。
まったく反省の色のないごめんなさいを口にして、
向けたのは、高揚してはちきれんばかりの笑顔。]
(105) 2022/01/19(Wed) 21:51:29

【人】 灯守り 立春



  久し振りだね。
  ふふー、会えて嬉しい!!


[頬を撫でてくれる手には表情を綻ばせて、
視線は迷うことなくまっすぐにお姉ちゃんを見つめる。
そこまでは普段のお姉ちゃんと何ら変わりないように見えた。

具合が悪そうに見えたのは思い過ごしだったのかな。
思い過ごしだったなら良かった。
そう思ったのだけれど……]
(106) 2022/01/19(Wed) 21:51:38

【人】 灯守り 立春

[……少し、手が冷たいような。
手を洗ってたから、なのかな。本当にそれだけかな?

なんとなく、どうしても気になってしまって
頬を滑る手に自分の手を重ねた。
お姉ちゃんの身体よりも大事な会合なんてない。]


  ……お姉ちゃん、
  もしかして寒い? 冷えちゃった?

  もししんどくなったら我慢しないでね。
  休ませてもらえるお部屋もあるだろうから……

  
[とは言え向き直って改めて見つめたお姉ちゃんの顔色は
さっき会場で一瞬見かけたときより随分と良いように思えた。

やっぱり私の考えすぎなのかもしれないな、と
姉の心の内には気付かないままに>>63]
(107) 2022/01/19(Wed) 21:51:57

【人】 灯守り 立春



  そろそろ時間かな?
  ううっ、緊張する〜…………!

  ……ね、お姉ちゃん。
  会場に着くまでの間だけで良いから
  手、握ってもらってていい……?


[もし参加しなかったとしてもいざとなれば
何も告げずに置き去りにしてきてしまった黄鶯さんが
私よりも卒なくなんとかしてくれるだろうけれど。
今回は大寒の会合。
来る立春の祭りについての議題が盛り込まれているだろうに、
その立春が不在はまずいだろう。
天乃さんの眉間の皺が海溝になってしまう。

お姉ちゃんに選択を委ねるような尋ね方をしながら
返答は待たずにがっちりと手を握って、
歩みを促すように軽く引いた。]


  お姉ちゃんを探してる間にね、
  お〜っきなお風呂を見つけたんだ!
  あっ、お姉ちゃんはとっくに知ってたかもだけど……!

 
(108) 2022/01/19(Wed) 21:52:09

【人】 灯守り 立春



  橙色の果物がぷかぷか浮いてて
  すっごくいい匂いがしてたの!
  会合が無事に終わったら一緒に行こ!!


[本当はこのまま
逃げ
向かいたい。
でもそういうわけにはいかない。
着付けの関係で今日は難しいと断られてしまったなら
また今度の約束を取り付けながら、会場へと歩く。

お姉ちゃんが同じ円卓に着いていてくれる限り、
どんな難題でも乗り越えられる気がした。]**
(109) 2022/01/19(Wed) 21:53:32
灯守り 立春は、メモを貼った。
(a18) 2022/01/19(Wed) 22:00:28

 
  わたしのせかいは暗闇と雪の世界です。
  静かにねむる、淡いひかりのやみのなか。

  永らくお役目についている灯守り様なら
  ご存じでしょうか?
  前任の大寒も、わたしのように暗闇のような髪をもつ
  そんな方でした。

  閉ざされた雪の世界で、『大寒』は、
  一つの家系により受け継がれてきました。

  大寒域の者の髪は雪のような白です。
  けれどわたしの家――御明家には、稀に
  暗い闇色のような髪の者が産まれてきます。

  それが、次期大寒を受け継ぐあかし。

  わたしは産まれながらに、大寒となるさだめでした。
  先代様の弟子となり、
  わたしは、――大寒域のためになろうと
  先代様に沢山のことを教わって、立派な―――

 





 
押し付けられてせいせいした。




 
 



  ―― 先代様は、本当に永き日々の大寒域を
  見守ってくださいました。
  永くて、とても長くて。



  
――あのひとには、永すぎた。


  身体を苦しめる魂の在り方も、わたしがうまれるまで
  先代様は耐えるしかありませんでした。



  だからわたしのことを、とても愛してくださいました。
  
おなじくらい、憎しみもくださいました。



  人と戻られたその時に
  先代様は自ら、わたしのまえで―――


 

―― 先代処暑 ――


[ 私が生まれた頃の処暑域は、私から見れば先々代の処暑様が治めていた。
 先々代の処暑様は人々との交流が近く深いという訳ではないものの、統治者として申し分のない方で、処暑域は穏やかで安定した統治域であった。
 その先々代処暑様は数十年灯守りを務めていたが、今から60年程前に、人間の寿命の範囲で灯守りを引退することを選んだ。
 そして――後継として指名されたのが、先代の彼だった。
 先々代の処暑様の統治は何も問題のないものだったけれど、その事だけは、先々代処暑様の“失策”であったと思う。
 ]
 

 
[ 先代の彼は、先々代処暑様の蛍だった訳でも、弟子だった訳でもなく、
 只の年若い、処暑域の行政職員だった。
 処暑様の下で働いているのだから、処暑様と面識もあり、やりとりを交わす事も多かったようだが、
 それにしても、本人も、周りも、住民も、突然の指名に驚いていた。
 しかし先々代処暑様はこう言った決定を譲らない人であったし、灯守りの言う事に異議を唱えられる人は居ない。
 処暑域は少々慌ただしくなったものの、中央に迷惑は掛ける事もなく、やがて滞りなく灯守りの引き継ぎは成された。

 先代の彼が良き灯守りであった事は前述の通り。
 先々代様と統治の形は違ったが、人に寄り添う灯守りとして、住民に慕われていた。
 ……上に立つ者として、優しすぎるぐらいであったと思う程に。
 ]
 

 
[ しかし――それを良く思わなかった人間が居た。
 先々代処暑様の“蛍”達である。
 自分達が後継であると思っていた所に、灯守りが別の人間を指名し、
 更にその人間が灯守りとして慕われている。
 彼らはそれを
み、
んだ。

 更に先代の彼は先々代の蛍を自分の蛍とはせず、最初は蛍を置いていなかった。
 彼らは今までの立場を失う事となったのも、彼らの黒い思いに拍車を掛けたのかもしれない。 ]
 

 
[ さて、数年のうちに先々代は亡くなり、
 しかし先代処暑はその地位を確固たるものとしていた。

 そんなある日、先々代の蛍だった人間の一人が、彼の領域を訪ねてきた。
 彼は元蛍彼らに対し悪い感情は持っていなかったし、むしろ当初は、自分が灯守りとなったことに申し訳なさを感じていたようだ。
 蛍のひとりであった彼も……その時は友好的に、それから彼が処暑を継ぐ時に心無い言葉を浴びせてしまった事を謝りたいと、そう言っていたらしい。

 ……彼は、その言葉を疑うことなく受け入れた。
 それ程お人好し、だった。
 ]