そんなこと、しなくていいわよ!
[彼の気遣いっぷりに驚きながら、慌てて首を振る。
風呂と一緒にシーツを洗い、片付けようと思っていたのだけれど。
彼がしてくれようと思っていること自体に驚いたのだ。
きっとそれは自分のためなのだろう。
彼は夫が浮気していることを知らない……はず。
自分と彼の仲はあくまでも不倫で、 自分が浮気をしていることがばれたら立場が悪くなる私のことを思い、体力が尽きてしまった私を思いやって、提案してくれてるんだと思えば、彼の気持ちに心が温かくなった。
でも、彼がどこか引け目のようなものを感じているかのようにも思えて、じゃあ、シーツの汚れだけお願いしていいかしら? とお願いすることにした]