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人狼物語 三日月国


188 【身内P村】箱庭世界とリバースデイ【R18RP村】

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[  『ありがとう』


              止めてくれて



   『ごめん』

     
              道連れにして  


         ────鮮血が覆い隠した言葉たち]


 




 
[ だって、『太陽』の死は、事故だったのだから。 ]




 



[『嫉妬してるとハッキリ言うなんて、キミもやるじゃないか。
 別に悔しくはないよ』


     そんな声が聞こえた、気がした*]


  


[ 愛したものを理不尽に叩き壊された。
 それが他でもない彼女自身の手であったから、
 もはや責めることさえもできなかった。

 仮にそうはならなかったとして、遠からず
 『正義』や『教皇』の手が下っていたのかもしれない。
 けれど、けれどそれでも、
 誤りも罪も罰も背負ってでも
 きみが生きてさえいてくれれば僕はそれでよかったのだと

        
―― 狂おしいほどの恋を水底に沈めて


 考えて考えて、行き着いた思考の果てで、
 彼女が選択した永遠の闇に救いを求めた。

 もうすべて壊れればいいと思った。
 
もう止まれない僕を誰かに止めて救ってほしかった。
]
 



[ わたしは教皇にたずねました。
  愛とはなにかを。

  教皇はこたえてくれました。
  いとしいとおもうこころ。

  いとしいとはなんでしょう。
  わかりません。

  けれど ]

 





  この花はうつくしいとかんじます
  けんめいに 生きるさまが

  朽ちるさいごのすがたまで うつくしい


  これが 『 いとしい 』 なのでしょうか



 






[ わたしがいのれば
  この花もまたうつくしくさきほこる
  かがやくすがたにもどれるかもしれません。

  けれど わたしは
  もうおわりをつげようとする そのままを
  その 在り方に こころをよせました。 ]

 




[ わたしにはわかりません。

  じゅんすいとは、やさしいとは
  どんなもののことを いうのでしょう

  
 

  わからない――


  ――どうしてか ときおり
  あなたが くるしげなのかも
  わたしには わかりませんでした。



  あのとき まで  *]





[  吊るされた男はいつもわらっています。

  となりにすわっているわたしに
  ときおりもうしわけなさそうに、わらいます。


  ――わかりません。
  どこかいたいのですか。
  くるしいのですか。


  たくさんかんがえるあなたは、
  やはりわらっていました。


  わたしはあなたのそばに はなをそえます。
  『 いとしい 』を知ったから。


  いつのまにか吊るされた男のまわりは
  ひつぎのなかのように
  いとしいでいっぱいに なりました。


  おせわをやく、ただしいのでしょうか。
  ――わかりません。 ]




 
[ ――わかりません。
  わたしはどうしたら おだやかなやすらぎを
  あなたにも わけることができますか? ]





[ それから。
  愚者がころされました。

  ひとつのこうきしんによって。

  なにもわからなかったわたしのこころに
  かなしみがたくさんあふれました。

  かなしくて、かなしくて。
  ずっとなきつづけて。
  
  
  吊るされた男はわらっていました。 


  くるしそうなこえをきいて
  わたしはようやく かおをあげます。


  わらっています。
  くるしそうに。


  いつのまにか吊るされた男のまわりに
  たくさんあったはずの
  花はかれていました。 ]




  
[ ――いけない。
  わたしは、花をさがしにいこうとしました。

  ちかごろのあなたは
  とてもおもいつめているように みえました。


  だから、すこしでも、 ]
  
 


  え?
  

[ 吊るされた男が つぶやくことばを
  りかいするまえに

  そのくびもとからは あかいちが
  あふれだしました。  ]




[  それでも
   それでも あなたは わらっていました。 ]




[ どうして どうして どうして


  わたしの いのりは とどかないのですか
  きのうまで 癒えたはずの きずぐちから
  ちをとめることは できないのですか 


  ――わかっています。
  わたしはあなたに、ちからを つかっていないから。

  いま、きずをとめることはかなうでしょう。
  けれど きずがすべていえるまで
  あなたはずっとくるしむことに なります。


  わたしはそれをかなしいとおもいました。
  もう、……もう、いい。
  いやです。よくはありません。

  あいはんするふたつのおもいをかかえながら
  わたしは あなたのあたまを なでるのでしょう。  ]





 わたしはまだ そばにいたかったです。


 



[ わたしはわらいかたをしりません。
  かなしいしか しりません。

  だからあなたのまねごとをして
  つくったえがおは
  とてもふしぜんです。

  でもはじめて あなたのために
  つくったえがおです。
  

  かなしくて、くるしいとき
  わらうのでしよう?
  だれもかなしませたくないから
  わらうのでしょう? ]




どうか やすらかに。



 



[ 吊られた男のからだから
  あたたかなたいおんがなくなるまで。

  おわりのおとずれる、そのときまで
  死神は ずっと 
  あたまを なでつづけていました。


  ちにぬれても、
  うごかなくなっても、


  その、さいごまで。
  ほほえみは 吊るされた男を
  みおろしつづけました。


  そのねむりが せめて おだやかであるように 



  ―――さいごまで *]


 
[ ――――

 箱庭崩壊の折、『魔術師』は『箱庭の神』を頼った>2:/12。

 けれど何もしてくれなかった神に、
 『魔術師』は怒りを覚え、失望し、
 そして――見限った。
 
 箱庭崩壊にあたって、神に対し一切の期待をしなくなった。]
 

 
[『月』とは多くを語らい、共に過ごす時間も多く
 私にとって大切な存在でした。

 花壇の薔薇が枯れたと聞けば
 共に育てよう、と申し出て手伝いました。

 あなたの美しい髪を切るのはとんでもない、と私が洗い
 また、逆に私の髪も洗い、梳いていただきましたね。
 
 贈り物も多くいただきました。
 それでは私もお礼に、と負けず多くの品を贈りました。

 特にハックマナイト入りの銀色の櫛は
 あなたに似合うだけでは無く
 私が持つタンザナイト入りの銀の聖杖と
 お揃いのように見えるので、特段お気に入りでした。

 『死神』や『吊るされた男』らとの会話が
 “心癒される”一時とすれば
 『月』との会話は“心安らぐ”一時でした。]
 

 
[ しかし、私は愛を『与える』ことに慣れていても
 『与えられる』ことには慣れていなかったのです。


  私は勿論、あなたのことを愛していました。
  故に、あなたには最後まで
  真実と願いを伝えられずにいたのです。


  
  そのか細く美しい手が、血に塗れて欲しく無かった。
  優しいあなたに、一生心に残る傷を与えたく無かった。
  愛するあなたに、幸せでいて欲しかった。
  悲しい思いをして欲しく無かった。

 


 私には、覚悟が足りなかったのです。
 今は争っていても、いつかは皆が理解し合い
 争いも収束すると思っていました。


 
 この心に這い寄る暗澹たる存在を自覚しながら
 目を反らし続けていたのです。
]
 


 
   …………。


[ 一度思わせぶりをしておきながら
 言い淀むのは、確かに私の責任です。

 そして悟ったのです。
 あなたは私の悩みに、変化に。
 既に気付いていたのでしょう。 

 それでも私を思い、私の為に尽くしてくれる
 あなたの命を散らしたくない。]
 

 
 
   ……もし、私に何かがあった時は
   必ず私の分まで生きて下さい。
  
   私の分まで、幸せになって下さい。
 

 
[ あなたに託そうとした
私を殺すための短剣も

 結局渡せずじまいのまま。

 向けた笑顔も、明らかに無理な作り笑いだと
 恐らく即座に気付けたことでしょう。]
 
 






[ この時が、最後の語らいとなったのです。


  ────


  突然ではありましたが
  いつか、この時が来る覚悟は存在していました。]

 

 
[ 友情とは、二つの肉体に宿る一つの魂のこと。


 物静かで優しく、時に厳しい態度を示しながらも
 私を支え、道を示すあなたは、紛れも無く私の半身でした。

 魂の半分を喪ったこの時
 私自身も同時に死んでいたのでしょう。
 残ったのは、ただの壊れた人形でしか無かったのです。


 ……でも。


 もしあの時、あなたに短剣を託し
 想いを伝えることが出来ていたとしても
 あなたを死なせる考えも
 共に逝く考えもありませんでした。

 あなたには私の分まで生きて欲しかった。
 私の想いを抱いて、私の中で共に。
 生きていれば、必ず良いことがあるから、と。

 しかし、あなたは私よりも先に散ってしまった。
 今となっては、全てがifの妄想。

 あの時共に逝けたならば、私が完全に壊れる前に
 あなたに救われていたのかもしれませんね。]

 

 
 
[ ……この段階で、既に

   私は選択を誤っていたようです。]

 
 

 
[ 余談。

 経典に記されている『教皇』は
 “デセスパール”という名でも知られています。

 この名がどの時代から使われ始めたかは不明ですが
 語源としては、遠き国の言葉で
  
“絶望”
  が変化したものとされています。

 他に名を持たない者が多い中
 彼は何を思い、この名を使い始めたのでしょう?*]

 

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
── 自室 ──


[ それから。

  ── あれから、自室に戻って。
 手始めに荷物をまとめることに取り掛かってみる。
 諸般の事情によりすぐの出立は難しくても、
 初めての荷造りに難儀することは想像に難くないので、
 まずそれをと勧められた。

 自分よりも自分を知っている彼の言う通り、
 早速机の上の宝物たち彼からの贈り物の処遇に難儀することになった。

 流石に、旅に不相応なものであるとは理解している。
 けれどどれも捨て置くことの出来ないたいせつなもの。

 物でさえ、大事なものを大事なままにするのは難しい。
 今までそんなことにさえ気付かなかった。 ]
 
(236) 2022/12/21(Wed) 22:13:55

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
[ 次に、机の上のドロップ缶と茶葉を見やる。
 ──アリアの処方。
 あの日、大事な時間を分けてくれた彼女を想う。

  諦めることだけが得意な私に、
   諦めるのは早いと言ってくれた。
  私のことは諦めないでと、
   諦めない為の方法を手を引き教えてくれた。

 私はどこまでも自分のことばかりで、
 彼女の為の言葉を何一つ言ってあげられなかった。 

 けれどアリアにとっても、あの時間の何か一つでも、
 あの時の彼女に必要なものだったのだと信じたい。 ]
 
(237) 2022/12/21(Wed) 22:14:12