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人狼物語 三日月国


82 【身内】裏切りと駆け引きのカッサンドラ【R18G】

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視点:


 
────さあ、こちらも幕を上げよう。

踊り子の少年の華々しい舞台が幕を引き、
観客は興奮冷めやらぬ様子で口々に鮮烈なショウを讃え
そして、目当てのものを観終わった者から捌けて行く。
それから、次なるお目当てを求めて、観客が減る事など無い。
それらの様子と、今一時の休息の後。

そして再び幕は上がる。
脚付きの台に乗せられた、成人一人よりやや背丈の高い箱
それを運ぶ従業員達を付き従えて、
"怠惰"に身を滅ぼした者が今一度舞台へと上がる。
その装いは一転して"裏切者"であった時と同じ、
白を基調とした上等なスーツに目元だけを覆う簡素な仮面。
けれど誰の趣向か、依然としてその首元には
何かに、或いは何もかもへ隷属を示す首輪が存在を主張している。

「皆様、大変お待たせ致しました
これより演目は従業員テンガンの研修へと移り……
進行は不肖この『ラサルハグ』が務めさせて頂きます」

恭しく一礼をして、箱の傍の従業員へと合図を送る。

「特別協賛者のジェラルド様に、どうか盛大な拍手を。」

そして、破裂するような拍手、腹の底に響くような喝采と共に
パンドラの箱は開かれ、概観悍ましくも蠢く肉塊のような
粘液滴る触手の塊で形作られた生物が姿を顕にした。

「そして──テンガン。あなたがこの舞台の主演です
『彼』と共に、どうかこの演目を大いに盛り上げるように」

自らが手引きした男を呼び招き、
潔癖な白い手袋に覆われた指先がその背をなぞり上げる。
語りは台本を読むように明晰で、滔々と流れ──

「彼はジェラルド様にご提供頂いた"開発品"…
どうぞ傷を付ける事の無きようお願い致します
…ああ、怯える必要はありません。彼に獲物を害する意図は無い
ただ、そう、『食事』を求めているだけなのです……」

無機質な仮面、その奥の無感情な虹彩はそのままに

「──では、いってらっしゃい」

うっそりと囁いて、
その背を押した。


その力はそれなりに強く、そして唐突だった。
恐らくは、
殆ど四つん這いになる形で
この悍ましい生物に
あなたはその身を預ける事になるだろう。

筆舌に尽くしがたい“天使”の誕生を目の当たりした心の瑕に、漸く平静が齎されてきた中、主役は舞台の中心へと導かれる。

「……」

客層が変わり、歪んだ歓喜に満ちていた異色の双眸が、かつての落ち着きを一応は取り戻している。
怠惰を表す彼を見ても、御目当ての演目に沸き立つ客を見ても、無感情にそこに立って。下手な抵抗や動揺は、無闇に観客らを喜ばせるだけと知っているから。

不意に背中を押されると、僅かに眼を見開いて。何かを思う前に──待ちわびた獲物を、夥しい数の触手が我先にと受け止めた。

腕と脹脛に、粘液を纏わせたソレらが何重にも絡みつき、服の隙間を見つけては何の抵抗もなく入り込んでいって。哀れな被食者の肌を伝って淫靡に体液が伝り落ちていく。

それはまるで生物が“御馳走”を前に涎を垂らしているかのようにも、見える。



(触れられた部分から次々と、堪え切れないほどの熱が襲い掛かってくる……ッ、催淫作用、か……!)

仮面をつけられた男の唇は屈辱により引き結ばれ、身体は悩ましげに揺れ、内側からいくつもの触手が服を押し返す光景は、布の下で行われる“捕食行為”を、事細かに物語る。

その生物の食事のために、徹底的に“雄の快楽”が与えられていることを、その場にいる誰の目にも明らかに映るだろう。

序幕も程々に、かちゃかちゃと音を立てて器用にベルトが外される。程なくして靴とズボンが、屑籠のない場で剥かれた果実の皮のように、無造作に投げ捨てられた。
四つん這いとほぼ変わりない形で拘束された従業員の、布の少ない下着は、どちらのものか分からない体液が淫靡に湿らせていて。

最も敏感な部分と、未だに指すら受け入れたことない後孔にも、絶え間なく弄ばれながら触手の粘液が塗り込まれていくのが、乱暴に引き伸ばされる下着の隙間から露わになる。

「くッ、ん゛、……ッ!
 ───ッ、う、ぁあ゛ッ」

強く歯を食い縛っても、暴力的な快楽に声が噛み殺し切れない。観客たちが沸き立つことに対しても、怒り<歓喜>を感じ取れない。気味の悪いほど、身体の負担を減らすように扱われて、酷く調子が狂う──

随分と気に入られたようですね?


逆光を背負い、冷たく無感動な蛇の目がその哀れな姿を見下して
白手袋の指先が貪られる男の顎を掬い上げる。
そして、その指が真一文字に引き結ばれた唇を割り開き
熱い口内に滑り込み、震える舌を抑える。
その隙間から潜り込もうとする触手もあるだろう。

こうすれば、あなたが歯を立てる事などできないと確信している。
別に歯を立てられたってどうとも思わないのだけど。

「けれど…ええ、快楽に悶え、なお耐え忍ぶ姿も魅力的でしょう
ですが、そればかりではならないのです。」

絡め取られ、咥え込まれる被食者のすぐ傍にあっても
"怠惰"がその毒牙に掛かる事は無い。
今となっては如何なる性も宿さないその身体は、
決してそれの"獲物"足り得ないのだろう。

「ああ……これでは彼の表情が窺えませんね
──いいえ、皆様どうかご安心ください。
彼が与えられる快楽に悶え、身を焦がすその様は
舞台後部のモニターにて鮮明にご覧になる事ができます」

また一つ、合図を送る。
それと同時に、舞台奥に設置された大きなモニターに
何処かに仕掛けられたカメラの映像が映し出された。
さあ、そこに映るあなたの姿はどのようなものだろう?

次なる舞台を多くのカメラが取り囲む。
撮影機器は語らない。けれど──その存在そのものが、淫らに踊る主演の姿を渇望する賓客達がいる事を証明していた。

触手に弄ばれる衣擦れの音も。
男の引き結ばれた唇からこぼれ落ちる熱い吐息も。
舞台から生まれ出るものは全て拾い上げられ、貪り尽くされていく。

客人達の仮面越しの眼差し。
カメラの向こう側にある賓客の双眸。

最早彼に逃げ場はない。
頭から足の先に至るまで。
会場の欲望が視線となって降り注ぎ、男を犯し尽くそうとしている。

“真実”、を

全部全部全部全部全部思い出しました。

与えられた役割を果たした。

"演者"の仮面の裏で、彼もまた、


無遠慮な指に不満げに唸り、強く噛むことこそはしないものの、拒絶するように歯を立てて僅かに抵抗の色を見せる。
だが隙間から触手の侵入を許してしまえば、狙い通り、粘液の効果で否応なしに力が削がれていく。

「かはッ、ひゅ、〜〜〜ッ!
 ……ッ……ぉ゛ッお゛……!」

口蓋、頬の裏側、舌。思い思いに鋭敏な口内を蹂躙し、粘膜に分泌された液体は徐々に全身を苛み。飲んではいけないと解ってはいるのだけど、突き込まれた数本の触手にしつこく喉奥を叩かれ、ごきゅ、と明確な嚥下の音を鳴らしてしまう。

だらしなく開いた口からは時折、熱を持った吐息と低音域の嬌声が溢れ、身体の屈服が近いことを意思に反して示して。

その精神をも犯し尽くそうと、捕食者は残された衣服さえも次々と奪っていく。

程なくして、撮影機器の前に肉厚な胸板、豊満に揺れる臀部、雄々しい背中や腹筋が、惜しげもなく晒された。女性の持つ柔らかな曲線とは違った、ともすれば彫刻すら連想する程の鍛え抜かれた肉体は、余すところなく触手が絡みつき、形を変え、今や尊厳の欠片も奪われて快感を貪っていた。



それだけには留まらない。まだ肌を覆うものがある。ほんの一瞬の隙を突いて、“触手が仮面を奪う”。身体だけではなく、動揺に揺れる青と白の両眼も、僅かに恍惚に弛んでいた表情の全ても露わになる。

焦燥と、えも言われぬ心細さが胸に走った。
『貸し与えられた従業員の証である仮面を、無意識のうちに身体を覆い隠してくれるものの、最後の砦としていた』
ことを思い知らされ。剰え今の自分はそれすらも無い。丸裸で、産まれたままの姿で、衆目に晒されている。

沸き立つ観客。怒号に、揶揄する声に、淫猥な言葉に──それらが呼び水となり、身を最早物理的に焦がさんと錯覚してしまいそうなほどの羞恥、屈辱と、実に倒錯的な快感が突如身に襲い掛かった。

「ッあ、くっ、嫌、ガッ──!!」

弄ばれるままに身体が強張り、一度目の吐精をする。淫らにコーティングされた触手たちは歓喜して、自身と、獲物の身にそれを塗りたくった。
アイマスクのように、触手が両眼を覆いながら仮面を付け直す。それでもまだ“食事”は終わらない。休むことなく蠢いて、獲物を責め立てている。

いっそ哀れな程に無力な抵抗はもはや甘噛みに過ぎない。
鋭敏に昂りつつある口蓋をやわらかくなぞりながら、
滑らかな手袋に覆われた指がずるりと引き抜かれる。
無意識が唯一のよすがとした仮面を奪われ、素顔を曝され、
そしてみじめに絶頂する男を冷たい瞳が見下ろした。

「──── 一回目。ああ、でも…
彼もお客様も、まだまだ満足されてはいないようです
どうか頑張ってくださいね、テンガン。
それがいつまでになるかは僕にはわかりませんが…」

揺れる瞳も、くぐもった啼き声も、悩ましくも浅ましく揺れる躰も
今この場では決して同情の対象足り得ない。
観客はその姿に熱狂し、更なる辱めを煽り立て、歓喜の声を上げる
そして、"怠惰"はそれに応えるべく、与えられた役を演じるだけ。
縋る事は自由だが、決して誰も助けてなどくれないのだ。

「彼が、そしてお客様が満足するまで……
あなたがどんなに嫌だと叫ぼうと、この演目は続くのです
それに、あなたもまだ足りないでしょう?


絶望は、実に音も無く這い登る。
その生物の纏う粘液は獲物の躰を否応なしに快楽に昂ぶらせ、
そして、その暴力的なまでの快感は
哀れな好餌が"餌"を供する事ができなくなるまで
苛み続けるのだ。

やおらに靴音は鳴り、"怠惰"は嬲られ続ける男の正面を離れる。
そしてその隣へと膝を付き、男の背筋をそうっとなぞり上げた。

降り注がれる賓客達の熱視線が男の痴態に群がっていく。

てらてらと様々な液体に濡れた肢体が快楽から逃れようと乱れる様を。
男としての昂りの果てへ無理矢理追い詰められていく様を。
達しても尚休みなく飢えた生き物にしゃぶられ尽くされていく様を。

カメラの無機質な目が余すことなく映し出しては記憶していった。
賓客達や従業員の上に君臨する王の考えによっては、この映像がばら撒かれたり男の別の研修中に利用されたりするだろう。
きっと男はこの陵辱が終わってもこれから先なお辱められる。その為の道具がここで作られる。他ならない男自身がそれを今生み出した。

飢えた触手と怠惰なる白蛇に絡まれる男の様子に、観客達は更に期待を膨らませる。
腹を空かせているのは何も異形の怪物だけではない。
男を取り囲むその全てが、男の持ち得る全てを奪い愛でて啜り上げ、骨の髄まで味わおうとしていた。

さあ、次はどのように愉しませてくれるのだろう──。


絶頂の余韻も引かぬ間に、視界を奪われたまま、只管頭が焼き切られるような快楽を注ぎ込まれて、弛緩した肢体は最早されるがままになっている。
快楽から逃れようと腰をどれだけ逸らしても、何処までも手は追ってくるから諦観する。学習性無力感、ともいうべき反応。

四つん這いの体勢を崩し、倒れ込むことだけは、四肢に絡みつき、縛るものが許さない。ぎち、とその状態で縫い付けて。

“観客のお客様”たちに、より楽しんでいただけるよう、獣が犯されているような痴態を固定して差し上げて。そんな高尚なこと、触手が理解しているはずもないのだけど。

「───ッ、ぐ、ぁは゛っ!
 ……くそ、悪趣味も、大概にッ──ぃ!?」

 背中に指が滑り、走る擽ったさすらも、今は甘い痺れと化して腰骨に走って。股間のモノは詳らかに快感から生まれる欲望を拾って、いきり勃つ。



身体を丸めて荒い呼吸を繰り返し、“怠惰”へ、再び何か文句の一つでも吐き出そうとする。だがその前に、後孔を一回り太さを増した、男性器にも近い形のソレで擦りあげられて思わず口を閉ざした。

体力はまだ余っている。だけど抵抗できるほどの気力はもう無い。散々舐り尽くすような愛撫を受けた窄まりは僅かに綻びを見せていて、熱い視線を感じると呼吸でもするような蠕動をみせて。触手を押し当てられると、いやらしく吸い付くように。
だが如何しても経験の浅い穴は、どうにか異物を押し返そうとしていて。

痺れを切らした生物が獲物を腋から抱え無理矢理に立たせると──

「や、めッ……!っお゛……ッ!!」

──その肉の棒の上に、腰を落とさせた。
自らの体重が重しとなって、引き締まった入り口を優しく、無情に抉じ開けていく。直腸にまで粘液が染み出していき、尻の全てが性感帯に作り替えられていく、ような。

ある程度まで挿入を終えられて、満足そうに触手生物は男の膝の下も支える。四つん這いとは違った、痴態を全て暴き出すような体勢。ゆっくりと突き上げられるたびに、気の狂うような快感が背骨を伝って脳天にまで登っていく。

「その悪趣味さえもを喰らおうとしていたあなたは…
ああ、単なる一時の錯覚でしたか?」

悶え苦しみながらも吼え立てる獣を淡々とあしらって、
焦れたようにも性急な触手の動きとその暴虐に晒される男
抗う気力を失った哀れな玩弄物の姿に、
仮面の奥で、無感動な瞳を細めた。

「ねえ、テンガン」

悍ましくも奇怪な生物に背を預ける形となった男に、
"怠惰"はしなだれ掛かるように覆い被さる。
潔癖な白に覆われた指が、精巧な彫像のような腹筋を撫で上げて
それから、汗の伝う顎をなぞり、頬を寄せた。

「今この時だけは、彼や観客に従順で居た方が
あなたにとっても、楽なんですよ


新たな餌食と早とちりをした触手が首筋を這い回る。
強制的に、けれど蟠る一方の熱にぞわりと皮膚が泡立って
ああ、でも、今はただ、この役に殉じなければ。

だから、

白蛇は仮面をずらし、唇を奪い、その呼吸を呑んだ。

息を詰め、逃がす先の無い快楽を叩き付けられ
耐えようのない熱に打ち震える男の快楽にわななく舌を
やや体温の低く、二叉に裂けた舌がなぞり上げる。

人々を神に背くようにと唆す蛇
或いは、遍くを欺く二枚舌«スプリット・タン»。

職務の遂行に必要なあらゆる処置を受けた
優秀な裏切者、『工作員』の証。

『工作員のラサルハグ』は知っている。
壊れない為には、ただ全てを受け入れるしかない
のだと。

いつまでかはわからない、けれどこの船に身を置くのならば
あなたはそれを理解するべきだ。

【人】 遊民 ハマル

>>58 ニア
「……はっ!あれ?さっきまでここで遊んでたみんなは?」

シャンメリーのおかげで元に戻ったみたいです。

「えーと、勝負はハマルの負けだったな。
 これで全部払えたか?」
(63) 2021/07/09(Fri) 17:45:37

【人】 遊民 ハマル

>>64 ニア
「行ってない!」

もちろん肯定。
ぷーるも初めてですよ。

「あとで一緒に行くか?」

ハマルだって遊ぶのは大好きですから。
(65) 2021/07/09(Fri) 19:42:04
ハマルは、仮面をひとつまたひとつと過ぎていきます。
(a54) 2021/07/09(Fri) 19:48:07

ハマルは、見つけられません。遊びは遊び。それだけです。
(a56) 2021/07/09(Fri) 19:48:56

ハマルは、勝ちばかりでは面白くありませんからね。
(a57) 2021/07/09(Fri) 19:50:57

ハマルは、それもまた一興。
(a58) 2021/07/09(Fri) 19:51:21

メモを貼った。

ハマルは、ムルイジとバクチしてみたかったなぁ。
(a61) 2021/07/09(Fri) 19:58:33

ハマルは、サダルにもいろんな遊びを教えてもらいたい。またカジノに行こうかな。
(a62) 2021/07/09(Fri) 19:59:11