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人狼物語 三日月国


124 【身内P村】二十四節気の灯守り【R15RP村】

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【人】 灯守り 立春



  あっ! どうぞ……!
  ありがとうございますっ!

  粒あんとこし餡と二種類ずつ作りましたので
  どちらでも、お好みのものを。


[不意に声を掛けられて>>2:139、声の主の方を向けば
先刻驚くほど気だるげに会合に参加していた処暑さんが居た。

和菓子を持っていってくださった他の皆様へと同じように
簡単にそれぞれの和菓子の説明をしよう……としたところで
何故だかじっと見つめられているのに気付いた。]


  …………?
  あ、あの…………? 何か……


[さっきの会合で何か気になったことがあったのかな?
まだまだ頼りない新立春に何か思うところがあるのかな?

それともそれとも、
道明寺の桜餅はお好きじゃなかったかな!?
薄皮で包んだ桜餅の方は何でないんだ、とか……!?]
(40) 2022/01/23(Sun) 16:16:24

【人】 灯守り 立春

[な、なんだろう。なんだろう!!
会合の後にお菓子を持ってくるのは初めてだから
腕前を懸念なさって不安に思われているのかもしれない。
師匠の腕前にはまだ少し及ばずとも
蛍のお二人も褒めて認めてくださる程度には
美味しく出来ていると思うんだけど、……

一瞬にしていろんな可能性を脳内で展開しながら
笑顔を浮かべたまま処暑さんをじっと見つめ返してみる。
けれど、ただじっと見つめられるだけで]


  あ、味のご感想などよろしければ
  後で教えていただけますと……っ!


[処暑さんが、人間観察にかなり重きを置いて
この状況を楽しまれていることに
顔を合わせる機会が少ない立春はまだ気付いていない。

桜餅を脇に手帳を開いてまた何事か書き始める処暑さんを、
会合とはまた別の緊張感を持って見送ったのだった。]*
(41) 2022/01/23(Sun) 16:18:39
灯守り 立春は、メモを貼った。
(a22) 2022/01/23(Sun) 16:25:08

ーー回想:処暑の君とーー
[先の処暑の君とはそれなりに仲良くさせてもらっていた。
相談に乗れば、お礼と農作物を送られてきて

同僚なのだから気にしなくてもいいのに。とその律儀さに笑ってしまって。
お礼のお礼に、と処暑の君から頂いた米で、清酒を造って送り返したりして。
(お酒が苦手だったなら、知った次から柑橘類にでも変えたでしょう。)

そんなお礼合戦をするぐらいには、仲良かった。]

 


[あからさまに表情を歪めた子に、しまった。と思った。
似ている容姿からして、弟妹、または従兄弟なのかもしれないと。
関係者という意味では間違ってはいないけれど、少しずれた見当をつけた。]


 ごめんなさい。
 嫌な思いをさせるつもりはなかったの。


[これは完全に私の失敗。
この子が持っている灯が弱々しいのは、表情がないのは
きっと体調不良なんかではなく。
心のーー
先の処暑の君が亡くなったから。


心の傷に触れるには、あまりにも繊細な問題で、あまりにもこの子を知らなすぎて。
だから無難に、相談するようにとしか言えなかった。
それに対して無難な返事しか来なかったから、その場を去ることにした。
私には、祈ることしかできなかった
]
 

 
[私は知らない。誰かさんが私の仕事振りを覗いていたなんて
何事も起こらなければ、いつも同じルーティンワーク。

書類に目を通し、統治域内の情報を集め、時間があれば視察し、民の声を聞く。
何事かが起これば真っ先にそこへと向かい、状況を把握し、判断を下し、指示を飛ばす。

そんな、何一つとして面白くないだろう日々。
……もしかして、これが面白くないと思うのは私だけかしら?

ただ、1つ。
他と違うことがあるとすれば、後継問題での苦悩ぐらいか。
直系では無いからと出ていった先代。
まるでそれを繋ぎ止めるかのように、頑なに血筋を受け入れようとしない姿勢。
血筋ではなく、能力で決めれば。
あの時の兄様を繋ぎ止められる気がして。
“ そんなことは有り得ない ”


でも、結局求められる場所は家しかなくて。
そんな自分に憤って、時に泣いて。
先代とのことが凝りになっていることは、見ていればわかるだろう。

そんな非常に人間臭い苦悩が、誰かさんの気を引き、趣味にまで昇華するものとなったかはわからないけれど。]

 

 
[会合に出るようになったあの子には、一度は声をかけるように気にかけていた。
どうやら表情が乏しいのは元からだと、気付くことはできたかしら。

統治者の態度としては。
……まあどこぞの誰かと違い、起きているだけ、寝てないだけ、マシではないかしら。
例えずっと何かを書いていたとしても。
一応、気分次第ではあるけれど、淡々とでも読み上げる姿勢はあるし
先代と違い、統治にやる気がないのは見てわかる。
何処か、他人事の様にしていることが気にはなるけれど。
こちらから口を挟む気はなかった。先代とこの子を比べたくはなかったから。
]
 

 
[先の処暑の君と、今の処暑の君。
顔が似ているだけで、全くの別人。それなのに。]
 
[時折届く、処暑域の農作物]


 …………まだ、引き摺ってるの?


[まるで先の君の行動をなぞるような贈り物。
それらは、未だ先の君の影を追っているように見えて。
勝手に切なくなってしまう。

お返しはいつも同じ。
檸檬の実と、領域に咲いている一輪の山茶花の花。]


 
どうか貴方が、困難に打ち勝てますように。



[願うことしかできないのが、どうしても歯痒い。**]
 

灯守り“霜降” 月輪は、メモを貼った。
(a23) 2022/01/23(Sun) 17:25:42

―お隣さんとのあれこれ―

[先代処暑とは共に仕事をしたお隣さんだ。
先々代は良い跡継ぎを見つけたなと思う程度には人の良い青年だった。長い人生の中、彼と仕事をした時間はとても短い。そろそろ自分も……と引退を考え始めていた頃。

特筆するような思い出はないが、仲良くやっていけそうだと立秋は思っていた。隣りのよしみで「大切な人がいる」と雑談で聞いたこともあった。「君も隅におけないね!」と笑ってからかった。

そんな彼が殺された、という話は隣りということもありかなり早い段階で耳に入ったと思う。]


……バカなことしたもんだねえ、そいつ。


[残りの人生を棒に振ってまで復讐を選ぶなんて。灯守りにそこまで固執するなんて。立秋にはその蛍の心が理解出来ず、長い溜め息を一つ。]

[それでも、灯守りとして、立秋として。
新しく「処暑」になった灯守りに会いに行く。
魂が滞れば、処暑域の住民達が困ってしまう。

「やあ、こんにちは!」と挨拶に行ったものの、先の彼に似ている姿に少し驚いた。一瞬生きていたのかと勘違いしそうになった。

気を取り直して何とか色々教えようとしたけれど、無気力というか上の空というか?

急に押し付けられることになって戸惑っているのか。
それとも、ショックを受けているのか。

生気のないその姿。血縁関係者だから……というだけには理由が弱すぎる気がした。その辺りを敢えて聞かなかったのは、話せる状態に見えなかったから。]

処暑、おいでー。

[ある時、立秋は処暑を自分の領域へと引っ張っていった。仕事の一環だから!と。

到着した立秋の領域は昼と夜の間。外とはあまり時間が変わらない領域だが、夕方の時間がやや長い。あぜ道のようなものが整備されているが、剥き出しの土や草があって自然のままの姿に近い。その奥にそこそこ大きな小屋があるが、それは今は置いておいて。]

そこ座って見てて。

[簡易的だが用意していた椅子を処暑に勧め。
立秋は処暑に背を向け、草原に立った。]

……ほら、こっちだよ。こっちおいで。

[立秋は、いつもとは違う静かな声で囁いた。
すると、その声に応じるように、何かがふわふわと集まってくる。灯りを失い、光らなくなった魂たちだ。片手に足りないほどの数。その一つを手のひらに招き、祈るように囁きかける。]

[ ふわり。 ]


[やがて、立秋の手のひらから飛び出したのは、一匹の赤トンボ。夕暮れの空に浮かびあがった。その行為を何度か繰り返し、数匹の赤トンボが空を舞う。]

『立秋域では、赤トンボは捕まえてはいけないことになっているんだよ』

『人の魂を運ぶとされているからね』

[年寄りの昔話とか、それを聞いた子供の言葉だとか。
色んな人から聞く機会があったかもしれない。
先代の時からこの形だから。]

よし。
飛んでいけ。

[その声に呼応して、赤トンボたちは夕焼け空を自由に飛んで、やがて灯宮を目指して視界から消えていった。]

死んだ魂と、生まれた魂は自力で戻れないからねえ。
だからボクらがいるのさ。

[灯守りには当たり前のことだけれど、実際に送る所を先輩として見せておこうと立秋は考えたのだ。]

ボクらにしか出来ない、一番大事な仕事はこれだけさ。
その他はオマケみたいなもの。

もし辛かったら、ちょっとくらいサボってもいいと思うよ。

[赤トンボの消えていった空を見ながら呟いた。
悲しみを癒やすには、何か考える暇もないくらい、仕事を詰め込むことも一つの方法であることは知っているが。新人が潰れないよう、休息をさりげなく勧めた。

涼しい風が一つ、灯守りたちの頬を撫でていく。**]

灯守り 立秋は、メモを貼った。
(a24) 2022/01/23(Sun) 18:10:31

【人】 灯守り 立春

[さて、そんな処暑さんを見送ってすぐ後のこと。
突然上がった誰かの悲鳴めいた声に驚いて>>2:141
何事かと慌ててそちらへと視線を向けた。

──そこにおられたのは
いつも小満さんの傍に控えておられる
可愛らしい蛍さん、麦さん。
彼女もまた見たところ同じくらいの歳に見えて
ひっそりと親近感を抱いている方のひとりだ。

そんな麦さんが急ぎ駆け寄った先に
あったのは自分の和菓子で、
ほっとした表情で小皿にとってゆく姿が見えたから>>2:142
そのあまりの微笑ましさについにっこりしてしまった。

大丈夫。そう簡単に消える数じゃありません。
本日はお留守番中の蛍さんたちや
お師匠様が居られる方にはその方の分までも
お土産に持ち帰っても十分なくらいの数があります。
ただし、その分、ひとつひとつが
お祭りの当日作る予定のものよりも少し小ぶりですが。

小満さんのお店『慈雨』にお邪魔したことはまだない。
お店の評判を風の噂で聞き付けて
料理の研究がてら遊びに行きたがった弟子を、
師匠は悉く止めたのだ。]
(42) 2022/01/23(Sun) 18:38:09

【人】 灯守り 立春

[その当時、珍しく焦った様子の蘭花様いわく]


 「駄目だ。絶対駄目。
  僕は東風ちゃんを小満に逢わせたくない。
  あれは末恐ろしい天然誑しだよ。

  啓蟄域の小蝶シャオディエ
  君の目から見ても礼儀正しくて非常に有能な
  凛としたお姉さん、って認識だろうけれど
  彼を前にすると完全に恋する乙女になってしまうんだ。
  あの羞花閉月の傾国美人がね。
  本人は上手く隠しているつもりのようだが……

  ……そんな奴に会わせてしまったら東風ちゃんも
  僕より彼の方がいい、って
  言い出してしまうかもしれないだろう?
  だから駄目。」

 
 
[私は今までもこれからも姉一筋です、と正直に答えたら
身内は別だと謎の理論を展開されたのを憶えている。
師匠と小満さんお二人の仲は
特に悪くはなかったようだけれど、
そういう理由で灯守りになるまでお逢いする機会がなかった。

加えて立春域からそちらの方角へ向かう時は大体
その隣の芒種域でお姉ちゃんに甘えて
たまの休暇を丸々終えてしまう。かくして、
美味しいと評判のごはんは未だに食べそびれている。]
(43) 2022/01/23(Sun) 18:38:31

【人】 灯守り 立春

[師匠との懐かしい思い出に
束の間浸っている間に、いつの間にか
さっきまで大福を食んでいたはずの麦さんが移動して
和菓子のお盆の傍に何か置くのが見えた。>>3

なんだろう……? と思って近づいてみれば
落ち着いた深い青色で書かれた短い手紙が一通。>>0
ええと、なになに。]


  ふむ。麦さんは粒あん派、と……ん?


[その手紙の下に付け加えられた一文がなかなか面白い。]
(44) 2022/01/23(Sun) 18:38:40

【人】 灯守り 立春

[
『つぶあんが好きか。こしあんが好きか。』


それは我が立春域に於いても古より連綿と
親から子へ、子から孫へと受け継がれてきた
ともすれば戦争になりかねない大問題だ。

人の好みは十人十色と思って
お祭りの当日も両方を用意するつもりではあるのだけれど。
場合によっては用意する比率を変えた方が
救われる命が増えたりもするのかもしれない。

私自身はと言うと、桜餅と椿餅はこしあんが
黒豆大福やおはぎはつぶあんがいい。
上生菓子の中身はこしあんであって欲しいけれど
ぜんざいもおしるこもどちらも美味しい。

だから、どちらかを選べと言われるとむずかしい。]*
(45) 2022/01/23(Sun) 18:38:44
灯守り 立春は、メモを貼った。
(a25) 2022/01/23(Sun) 18:45:30

【人】 灯守り 立秋

[会合が終わったら、試食の説明を聞く前にささっとパーティー会場に行ったので、当初は気がつかなかった和菓子の山。>>2:100

立春作と誰かから聞いて、ほうほうと手を伸ばす。
とりあえず、桜餅と椿餅を一つずつ。

食べてみると、先代立春の味が蘇る。
うん、同じ「立」がつく者同士、先代にはよくお菓子で餌付けされていたとも。

今の立春は……もちろん顔わかるよ、うん。
基本号で呼ぶから本名までは怪しいけど。


和菓子を頬張りつつ、近くに置いてあった紙に目を通し。ペンをとって>>3


「美味しかったよ、ご馳走さま。
つぶかこしか。皆違って皆いい 」


[そんな感想を書きつけていった。
どっちも好きの意らしい。*]
(46) 2022/01/23(Sun) 21:04:58

【人】 灯守り 立秋

[ところで、チュウくんはというと。

じっ。

誰かを観察していた。じっ。

<●><●> こんな感じの目で。

その相手は、先程小満に橙色の蛍に興味ありそうと評されていた麦秋至である。>>1:111

互いに親近感湧きますかな?とこっそり観察しているつもり。だが目力が強かった。**]
(47) 2022/01/23(Sun) 21:05:59
灯守り 立秋は、メモを貼った。
(a26) 2022/01/23(Sun) 21:12:41

【人】 灯守り 雨水

 ― 和菓子の思い出 ー

[つぶあんかこしあんか。>>45好みは人それぞれだと思う。
 ぼくは白あん派という第三派閥だ。


 だからと言って普通のあんこが嫌いな訳じゃない。
 餡子は美味しいと思うけれど、どうしても一気に多くは食べられない。

 先代は和菓子が好きなのはたまに買って来る。
 先代立春の手土産が貰えたは>>39いつも嬉しそうにしていた。ぼくは知っている。自慢されたし。

 持ち帰ってきてぼくにもくれたことがあった。
 その時はちょうどお月見の時期で、月見団子を持って帰って来ていた。]


 「うまいだろ?」


[まるで自分の手柄のように笑う。
 ぼくは素直に美味しいって返した。
 不思議といつもより餡子を多く食べれた。

 今日はぼくの方が持って帰ってあげる番。
 喜んでくれるかな、と手土産を大事に抱えてわくわくした。]**
  
(48) 2022/01/23(Sun) 21:17:23

【人】 灯守り 芒種

─ 会合前 ─


[ >>2:79しめられるとしぬ。
  思わず本音が転び出そうになったが飲み込んだ。
  あなたに殺されるのなら本望なんて本気と紙一重の冗談は
  生憎とこの子には通用しないので。

  それらしく見えるから、と姿勢が良くなるから
  老人たちに最初に着物を着せられた理由はその二つで
  最近の着付け担当が考える理由はきっと
  身動きが取り難くて大人しいからだと思う。

  落ち着きも着こなしも、洗練された淑女の品格も
  なにひとつ持ち合わせていなくてもそれらしく見せる
  わたしに唯一才能があったとしたら
  それは、そんな詐欺師のような才能だと思う。 ]


  わたしが手伝えるものなら何時でも手を貸したいのだけれど
  せっかく頼もしい蛍たちが傍に居てくれるのだもの
  立春の仕事に関しては、おとなしく其方に譲るわ。

  最初はたくさん頼ったらいいのよ。
  少しずつ覚えていけばいいんだもの。
(49) 2022/01/23(Sun) 22:22:44

【人】 灯守り 芒種

[ ひととおり、知識はある。
  簡単なことなら手伝える程度に
  先代は教えもせずに向き不向きを
  決め付けるような人ではなかったから。
 
  逆に言えば上っ面の知識しかないので。
  手伝えるものではないのだけれどそこはそれ、
  頼もしい姉の振りをするのも板に付いたものだ。

  可愛い妹に見栄を張りたい。
  頼もしい存在でありたい。
  その思い相応の努力がもしそれなりに実っていれば
  こんなに卑屈な性格でもなかったのかもしれない。 ]
(50) 2022/01/23(Sun) 22:24:35

【人】 灯守り 芒種

[ 努力をしなかったわけではない。
  教わる相手の高すぎる期待値との折り合いが悪すぎて
  長くは続かなかっただけで。

  なかなか結果を伴わない努力は嘲弄のいい的になり
  出来が悪いまま大人しくしていた方が周りの機嫌もよかった

  なんて、そんなもの、
  ただの投げ出した言い訳にすぎないのだけれど。

  きっとたとえ同じ環境に置かれても
  妹ならば諦めず努力し続けるのだろう。
  周りの評価なんて気にせず前向きに、
  その明るい性格で味方になってくれる誰かの手を借りて
  挫折しても何度も立ち上がるような

  けれどわたしはそんな風にはなれなくて。
  なんとか取り繕えているうちに死んでしまえたらいいのにと
  逃げ出し楽になることばかり考えている。

  だって、向いていないのだ。
  尊敬される立派な灯守りで在る事も
  慕われるようないい姉で居ることも。 ]
(51) 2022/01/23(Sun) 22:25:04

【人】 灯守り 芒種

[ 騙されたまま刷り込みで慕ってくれるのも
  いつまでだろうと考えると憂鬱でたまらない。

  なんて常日頃考えているのがどうでもよくなるくらいに
  今日もわたしの妹はかわいい。
  「やだなあ」だって。え、かわい。何…は?

  情緒の上下が激し過ぎて時折如何にかなりそうになる。
  たまに正気に戻っている証だ。
  如何かしているくらいが平常なので。 ]


  もちろんよ。だってさみしいじゃない。
  あら、「みっともない」だなんて思っているの?
  それとも誰かに言われた?


[ そうでないのならいいじゃない、って
  どっちが甘えているのかわからないような
  少しすねた声を出してもういちどふわりと抱きしめる。
  まだ腕の中にいてくれることを確かめては
  今日も安心しながら怯えている。 ]
(52) 2022/01/23(Sun) 22:26:03

【人】 灯守り 芒種

[ 彼女に贈られたものはなんだってとってある。
  お菓子を可愛らしくラッピングしたリボンから
  ほんの些細な走り書きの伝言のメモまで。

  見た目はすっかり止まったけれど
  わたしの頭は年相応に物忘れが激しいから。
  忘れても思い出せるように些細なものでも、なんでも。
  贈ってくれた「おそろい」は仕舞い込んで
  同じものを探して取り寄せ使うくらいの気持ち悪さだ。

  妹を慕う姉の域を、踏み外している自覚はある。

  自覚だけあっても改善する気はまるでない。
  ならどうするのが正しいのか、なんてわからなくて。

  幼い頃のおままごとみたいに
  どこまでなら許されるか。何なら望んでもらえるか。
  もう尋ねることはできないし……

  おままごとも人形遊びも知らなかったみたいに
  ただしい姉としての振る舞いの一般教養は
  生まれてこの方、友人の一人も存在しないわたしには
  永遠に備わることもないのだろう。  ]
(53) 2022/01/23(Sun) 22:27:05

【人】 灯守り 芒種

[ 幾つまでも。幾つになっても。
  あの小さなピクニックシートの上の
  ふたりきりの世界だけでよかったのに。

  もう随分と変わってしまったことくらいわかる。
  目の前で稚い顔をして愛らしく笑う彼女も
  抱きしめた体もすっかり大人びて
  普段はもうすっかり一人前の女性だ。

  もうとっく届かない所に行ってしまったことは
  もうとっくにわかっているけれど。

  二人きりの限られた僅かな時間くらいは
  幾つまでも。幾つになっても。
  このままでいてほしいと願わずにはいられない。 ]
(54) 2022/01/23(Sun) 22:27:56

【人】 灯守り 芒種

[ もうちっともか弱くも小さくない手に引かれて
  足がもつれそうになるのも忘れてその背を追いかけて
  愛おしいこの時間が永遠に続けばいいのにと願う。

  わたしの生まれ持った『親愛』の能力で例えば
  この愛おしさを奪ったとしたら
  いったい誰から何が奪われるのだろうか。

  考えるだけで恐ろしい。

  それなりに危険視されているらしいわたしの能力は
  本当は完全に役立たずなことに
  気付いている誰かはいただろうか。

  使い道がないのだ。奪うものが存在していない。
  わたしにとって愛するものなんて、
  世界中にただひとり、この子しか存在していないから。 ]
(55) 2022/01/23(Sun) 22:29:39

【人】 灯守り 大寒

 
 [  長らく降り続く雪が雨に変わり、
   雪融け水を運ぶ二十四節気、雨水。

   ゆっくりと言葉を染み込ませてゆくようなあなたに
   こんな表情をさせてしまうなんて>>2:136
   先輩失格ですね。

   ……なんて、偉ぶるほど出来た先輩でもありません。
   ただ、わたしのなにかでも
   
わたしというやっかいに溶け残る雪でも

   流れる一滴の中にしみこむことができたのならば

   よかった、きっと。 ]
(56) 2022/01/23(Sun) 22:30:06

【人】 灯守り 大寒



    それなら、よかった。
    不安だけ残していくようでしたら
    それこそもう、
    中央に顔見せなど出来なくなるところでした。


  [ 面白おかしく言うものではない台詞を残して
    雨水様にもお暇のお辞儀をいたしましょう。 ]


    甘いものは大好きですよ。
    礼には及びませんが、

    そうですね、雨水域へ戻られたら、いつか。
    わたしにお手紙をくださいな。

    わたし、皆様が教えてくださる領域や、
    統治域の風景が大好きなのです。
    わたしはそれが嬉しいです。


   [  雨水さんはまだまだ
     知らないことを沢山学ばなくてはなりません。
     ほら、いってらっしゃいな。

     終わりは終わりらしく、見送りましょう * ]
(57) 2022/01/23(Sun) 22:30:33

【人】 灯守り 芒種

[ 何度も参加していい加減理解している。
  この会合、雰囲気ばかりは堅苦しいが
  余り真面目に参加しなくてもいい。

  いや、良い事はないだろうけれど。
  問題はない、といったほうが正しいか。
  熱心になったところで意味はないというのが
  一番しっくりくるかもしれない。

  最初の頃は全員に挨拶に回ったりもした
  厳密には蛍を担う老人たちが。
  けれどひとりで顔を出すようになってからは
  必要ないだろうとそれもしていない。

  会合に限った話ではない。
  灯守りの仕事全体そんな姿勢だ。
  こんな人間が灯守りを勤めていて
  芒種域のひとびとを気の毒に思いこそすれど
  改善しようとは思わない。思えない。 ]
(58) 2022/01/23(Sun) 22:39:49

【人】 灯守り 芒種

[ 意味がないし、面倒なのだ。
  それでも尚、と頑張れるほど立派な人間でもない。
  わたしが出来ることを増やしそれらしい権力を
  取り戻そうとすると必ずどこかで角が立つ。

  しかも向いていないから殆ど成長がない。
  そして成長がなくたって問題なく回るのだから
  何もしない方がいいなんて甘えた気持ちに拍車がかかる。
 
  あの子の故郷ではあれど、もう旅立った場所で
  もう新しい故郷を見つけ、定めてしまった。
  芒種はあの子が帰ることのない場所だ。
  あの子のいない芒種域など、正直心底どうでもよくて
  モチベーションも地に落ちたままだ。

  けれどあの子の自慢の姉のふりをするために
  無能なりにそれらしく振舞うくらいはする。
  外面だけを無理に取り繕おうとするのだ。
  うちの家系は、みんなそう。

  そして、何度も参加していい加減理解している。
  それらしい顔をして真面目に聞いている振りをするだけで
  わりと、それらしく見えるのだ。
  事実はさておきそうでない態度の人が
  大層目立つ事がとても有り難い。 ]
(59) 2022/01/23(Sun) 22:40:18