08:56:25

人狼物語 三日月国


170 【身内RP村】海鳴神社の淡糸祭

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


 
 
 
     ……… ふざけるな、よ


 
 

 [項垂れていた身体に力が戻る。

 抜けていた力を無理やり奮い立たせ、

 管の意志に逆らうように、腕を上げて。

 何も見えないようにと
 『嫌なもの』を覆っていた手を握って

 無理やり、引き剥がす。

 震える声は地の底から沸き立つような、
 自分でも驚くくらい、低い声だった]

 … ふざけるな、

 どいつも、こいつも、
 いつも、いつもいつも、いつも、
 何時もいつも如何なる時も

 俺が居ない、俺の聞こえない所で、
 いっつも、全部、決めやがって

 俺が、いつ、
 俺は不幸だなんて、いったんだよ

 苦しいよ、辛かったよ、
 リスカだってしたかったし
 酒と一緒に睡眠薬飲んだこともあったし
 いっそこの村に帰ってきた時
 身投げして死にてえなとすら思ったよ

 でも、それは『不幸』だからじゃねえ
 理不尽だったから、でもねえんだ

 作ってた歌が、届いてるかわからなくて
 孤独で押しつぶされそうだったから
 自分の心の弱さだって、わかってたんだよ

 心が弱いだけで、俺の人生は『普通』だった
 此の村にたまたま帰ってきて、
 海音に、久しぶりに会って。

 親父だって、おふくろだって、
 とんでもねえ姿になってたってさ、

 歌が届いてるってわかったんだ。



 『普通以上』に幸せだろうが…!!



 それをわけわかんねー野郎に『願って』さぁ
 俺の『もとから幸せな人生』を、

 否定してくれんなよ、………
なあ、海音

 
 

[凭れかかっていた身体を一度離して、
力の入らない身体を意地汚く這いずって、
振り返ってから、もう一度お前に縋る。

周りを見て──俺の事を見ているようで、
全く見ていないお前に、つい、叫んだ。]

 なんで、お前の幸せを代償に、
 俺が幸せになんなきゃいけねえんだよ

[湧き上がるのは、有り余る怒り。
こみ上げるのは、置いて行かれそうになる悲しみ。]

 ふざけんな。……ふざけんなよ

 俺だってお前が
 幸せでいて欲しいって
 思ってるに
 決まってるだろうが、

 一人で抱え込んでるのは、
 いつもてめえじゃねえか、
馬鹿野郎!!!

[ガリ、と、着物越しの太腿に爪を立てる。
ほぼ引っ掻いてるのと一緒だ。構わなかった。

そのまま立ち上がって、肩を掴んだ。
掴んで、叫んで──拳を振り上げる力はなかった。]

 俺はいつだってお前の言葉を聞いてるさ!!

 あんな奴らの盲言より、
 お前の言葉が一番迷うんだよ!!
 
 俺の歌が良いって、聞かせてって、
 それはお前の『願い』じゃねえのかよ、
 俺が歌は、お前の幸せにならねえのかよ!!

 バケモンに願ったら歌が聞けなくなるとか、
 ちったぁ考えたりしねえのかよ……!!

[両肩を大きく揺する。
どれだけ声を大きくすれば、
本当に「聞いて」くれるのか、
全然、遠慮とか、加減がわからなくて]

 いつも、いっつもさぁ!
 一人で全部終わらせようとすんなよ!!

 俺の【音】じゃなくて
 俺の、【言葉】を聞いてくれよ!!

 お前が幸せじゃなくて、どうして
 俺が幸せになれるって思ってんだよぉ…!!!


[ボタ、と、水泡──否。涙が浮いた。
肩を揺する力が抜けていく、震えてしまう]

 お前はいっつもそうだ!!

 ずっと一緒に居るって言いながら、消えるし
  「来た」って言いながら、離れるし
  死ぬわけにはいかないって言いながら
 平気で、自分の事を代償にしようとするし、

 大切って言っておきながら、
 気持ちは変わらないって言っておきながら、



 俺の気持ちは、知りたいって、言わない し

[わからない、わからない。
コイツに、どんな言葉を伝えたら、

俺の「幸せ」が、「願い」が、通じるのだろう。

どんな歌を歌ったって駄目だった。
どんな話をしたって、駄目だった。

何かを、伝えようとして、
何かを塞ぎ込んでるお前を知っている。

でも、そのこじ開け方がわからなかった。]