【人】 生物学者 アマノ【自室にて〜回想〜】 [家族についての云々を、スピカを始めこの船の誰に対しても──そう、ラサルハグにさえも──語る機会は訪れていない。 スピカから、あの興味津々な瞳で「アマノの家族について教えて」などと問われ、素直に答えていたなら、あの楽しげな瞳の輝きはどんな色に変わったろう。] 家族なんてDNAに共通項があるというだけで、それ以上でもそれ以下でもない。 [きっと俺は、半ば吐き捨てるようにそう言っただろうから。] (24) 2022/07/13(Wed) 6:38:56 |
【人】 生物学者 アマノ[遺伝子上の俺の父親は、あの星系ではそこそこ著名な政治家で。 そして遺伝子上の俺の母親は、その元秘書だった。 父親が母親を孕ませたとかで、責任取る形で産まれたのが、俺。 けれど2人の間に恋情らしきものは息子の俺から見ても伺い知れるものはなく、2人の興味はまるで別の方向に向いていた。俺の方に向くこともなかった。 欲しいものは何でも買って貰えたし、これがしたいとちらりとでも望めば、その筋の最高の教育を受けることはできた。 けれど、義務教育後、手当たり次第に色々のめりこんではみたものの、常に心のどこかは乾いたまま。 己が本当に欲しいものが何なのかわからなくなる程度には、俺は自分にも世の中全てにもうんざりしていた。 きっと、俺は、とても恵まれてはいて。 そんな己を嘆くのは贅沢極まりない我が儘でしかなく、だから俺は、自分の事について語る口を閉ざすようになった。] (25) 2022/07/13(Wed) 6:39:41 |
【人】 生物学者 アマノ[アマノ姓により素性を知る者も周囲には多かった──というか知る者しかいなかった──学生時代、近付いてくる輩は俺の後ろに父親を見る奴ばかり。 特に女はあわよくばという汚い欲が透けて見える輩しかいなかった。 それはまんま、打算で俺を孕み"アマノ大臣の妻"の地位を得て、外面だけはご立派な母親の姿に重なって見え、吐き気しか覚えなかった。 星系工科大学に入学したのも気紛れの一環。 さしたる情熱を持っていたわけじゃない。 おかげさまで脳味噌の出来だけは良かったから、正々堂々、受験して合格したけどな。 つまんなかったら早々に辞めよう、くらいに思っていた大学だったが、初めて見た真の宇宙の姿に魅了された。 そして傍らには、星々の煌めきと同じくらいに眼を輝かせていた同期生がいた。] (26) 2022/07/13(Wed) 6:40:30 |
【人】 生物学者 アマノ[一見無愛想なのに、どこか人懐こいところもあるラサルハグ。 俺の背景やら何やらを知ってか知らずか、俺を早々にヒロミ呼びし始め、互いにさして多くの友人が居ない者同士、何かと会話を交わすようになって。 踏み込まれたくはない部分に決して踏み込んではこない、こいつの距離感が心地良かった。 ここ数年は、時折連絡を取って飲み合うくらいの"大人な関係"になっていたはず────なんだけどな。] ────"お前を信じる"とか、言われちゃ、な。 >>0:291 [くく、と小さく笑みがこぼれる。 なあ、ラサルハグ。 直接告げる気はないが。 そんな事を言ってきたのは、お前が初めての存在なんだよ。**] (27) 2022/07/13(Wed) 6:44:45 |
生物学者 アマノは、メモを貼った。 (a10) 2022/07/13(Wed) 6:46:32 |
アマノは、おい、ラサルハグ?起きてる?[目の前で手ひらひら] (a11) 2022/07/13(Wed) 7:20:49 |
【人】 生物学者 アマノ[ま、こいつが思考に沈んでぶつぶつ言い始めるのは珍しい光景じゃないし、突然何を思ったか「しめさば!」などと叫びだして周囲を混乱に陥れる様も、俺は見たことがあるわけだが。] お、おう。 おはよう。 今朝は顔色、いくらか良いな。 良かった。 ────今夜、お前がコールドスリープだそうだ。 もう一人がルヴァ。 (36) 2022/07/13(Wed) 7:31:00 |
【人】 生物学者 アマノ"アンテナの判断に拒否は許されない"────んだろ? 順序はともかく、俺はお前が対象になって正直安心したよ。 そういえば、解析と言ったが、解析が必要なものがあれば請け負うぞ。 デブリの解析くらいなら2、3の機材の稼働で事足りるし、あれらはコーヒーサーバー動かす程度の消費電力しか無いから、船にもそう負担はかからないだろう。 [コーヒーも精神安定剤だからアンテナから稼働の許しが欲しいなと思いつつ、昨日天井に壁にとそこそこ盛大にシェイクされた憐れなマシンをちらりと見やった。*] (38) 2022/07/13(Wed) 7:37:15 |
アマノは、殺意は……うん、まあ、確かに、な……[溜息] (a13) 2022/07/13(Wed) 7:39:14 |
【人】 生物学者 アマノあ────、もう。 展望デッキ招集だな。 じゃあそこに飯を持っていくから向かってろ。 [無意識のいつもの癖で髪にがしがしと爪を立てながら、置き場所だけは元に戻してあったコーヒーサーバーのスイッチを入れてみれば────なんとかめでたくも起動してくれて。 漂う慣れ親しんだ香りに、昨日の謎テンションも消え、漸くに己の心にも落ち着きが戻ってきたような気がした。 何しろ激動だったからな。昨日は。] ────今日一日。 全力を尽くそう。ラサルハグ。 [次に会う、未来のために。 今日が今生の別れの日とか、絶対、欠片も認めないからな、俺は。 カップに注いだコーヒーを渡しながら、俺は静かに告げたのだった。*] (47) 2022/07/13(Wed) 8:08:44 |
【人】 生物学者 アマノ【回想】 ────"蛇を採る者の頭"、だな。 [古の言葉で、確かそんな意味だったはず。 淡々と、でも決意表明のようにその星に行くのだと告げつつ自己紹介してきた男 >>48 にちらりと視線を投げた俺は、そう返した後、至極端的に名乗るだけの自己紹介をした。 あちらから寄ってくる奴にろくなのは居ない。 こちらから寄っていっても、"正体"を知ればくるりと態度が変わる。 だから学生生活、誰かと馴れ合う気は全く無かったが、選択講義が重なる事も多く、"2人組で実験せよ"などという内容の時には、何とはなしに組む機会もあった。 何しろ互いにそういった時に誘い合える友など居なかったからな。 流れで学食に赴くようにもなったし、ゆえにラサルハグは相応に嫌な思いもしていたようだが、それを俺に告げてくることもなく。] (55) 2022/07/13(Wed) 8:50:17 |
【人】 生物学者 アマノ【食堂】 [単純計算で9人分。 誰がどのくらい食うものなのか、俺は個人情報に関してはさっぱり把握していなかったが、船外活動するような奴はそれなりに食べるんだろという判断で、俺は調味料2箱分──すなわり20人分──相当のカレーの仕込みをしてあった。] ────良かった。残ってる。 [己の分とラサルハグの分をそのあたりに積まれていた(誰かが出しておいてくれたのだろう、多分)皿によそってトレイに乗せる。 けど思った以上に減ってるな?まあ良かった、と頷く俺は、"カレーのようなもの"と称しつつダビーが実に気持ち良い食べっぷりを見せてくれていた >>1:496 事など、勿論知る由もない。] (74) 2022/07/13(Wed) 9:45:26 |
【人】 生物学者 アマノそうだ。 アンテナ、今後の食事計画だが。 [昨日から脳内で考えていた事をアンテナに告げる。 燃料運用的、食料状況的にそれで問題ないかと問えば諾の返事があったから、俺は頷き、その旨、皆の端末に送信した。] 【乗員全員へ通達】 今日より加熱調理品の頻度は1日1回。 プラス主食と嗜好品を食堂に用意しておくので 各自適宜に摂取して欲しい。 適正カロリーに則った量は充分にあるので、 栄養不足にならないよう、各々留意されたし。 献立のリクエストも、ある程度ならば受け付ける。 ────アマノ [つまり、スープを作ったら朝昼晩そのスープを食え──まあ実態は夜朝昼が同じ献立になりそうな気がするが──という事になるが、俺自身はそれに欠片もストレスを感じないし、有事の際だ、皆も文句あるまい。 決めたは良いが、明日には俺がコールドスリープ対象者になるかもしれない云々は考えないことにした。そのあたりは残った奴になんとか頑張って貰うしかないだろう。 そして俺はカレーを手に展望デッキへ向かったわけだが。] (75) 2022/07/13(Wed) 9:46:07 |
アマノは、2日目のカレーが旨いんだが!? [自画自賛する生物学者] (a24) 2022/07/13(Wed) 9:50:54 |
生物学者 アマノは、メモを貼った。 (a25) 2022/07/13(Wed) 9:51:52 |
【人】 生物学者 アマノ【そして再び展望デッキ】 ほら。お前の分。 これでカレーラスト。 [ラサルハグに渡したそれはカレードリアだった。 なに、調味料の箱に記載されていた『残ったカレーのアレンジは』的なものにそのまま従って加工してみただけだけど。 至極半端な量が残っていたカレーと米飯を混ぜてチーズかけてオーブンに入れただけ。 オーブン使用分の電力は機関士長を労うためだこのぐらい許せ、って事でな。] 苛々するな。 カルシウム取っておけ。 [以前の俺だったらカルシウムのサプリメントを渡していたところだが、それよりはこういうものの方が、きっと効果があるんだろう?*] (128) 2022/07/13(Wed) 15:27:18 |
アマノは、バーナード、ファイト[念じた][念じただけ] (a42) 2022/07/13(Wed) 15:40:09 |
【人】 生物学者 アマノ【医務室〜今日の日中、いずこかで〜】 [昨日といい今日といい、乗員の皆には大変珍しいバーナードの姿がお届けされているようだが、それは俺の側も同様なのだろうなと思う。 引きこもり生物学者は今日もばたばたと艦内を歩き回り、そしてあれこれの用事の途中、医務室にも立ち寄った。] ────チャンドラ、今、大丈夫か? [怪我か病気かあるいは完全栄養食絡みかの3択の用事しかあり得なかった俺の訪問に、チャンドラは不思議そうな顔になっていたかもしれない。] 紙の書物か、あるいは携帯端末で読める形式のファイルがあれば貸して欲しいんだが。 人体組成、主に下肢、できれば細胞レベルまで言及されている文献と、あと、その……料理の指南書的なのが、あるならば、是非。 [後者はあまり望めない気もしたが、他の誰かに聞くよりはいくらか可能性があるように思われた。 火急ではない要件で大型端末を起動させるのは憚られる現状、知識を吸収したければ結局"紙"が一番なんだよなと、今改めて思い知らされているところだよ。*] (131) 2022/07/13(Wed) 15:56:45 |
【人】 生物学者 アマノ【カウンセリングルーム 〜今日の日中、いずこかで〜】 [そして俺はその足でサダルの元にも訪れた。 まんま、チャンドラに伝えた >>131 のと同じ台詞を繰り返す。 望むどちらの系統の書籍も、カウンセラー業務には全く欠片も関係のない分野なのは承知だが、先日訪れた時、書籍がそこそこ大量に棚に詰め込まれていた記憶はあった。 患者への話題作りにと多少のそうした本は持っているかもしれない────と。 そんな藁にも縋る思いで訪れたわけだが、正直なところ、俺は、この男のお綺麗な笑顔を少し苦手としていた。 加えてその笑顔で何か茶化すような事まで言われようものならmaxレベルの仏頂面になってしまう未来しか見えなくて、それでもこちらから頼み事をする以上、割と低姿勢気味に頑張ってみた────つもり、だ。*] (132) 2022/07/13(Wed) 16:07:32 |
生物学者 アマノは、メモを貼った。 (a43) 2022/07/13(Wed) 16:09:28 |
【人】 生物学者 アマノ【展望デッキ】 ……………………。 ["機関士長"がバーナードに告げている言葉 >>153 を、俺は少し離れた壁にもたれかかって聞いていた。 言っていることは、わかる……が。 心が理解を拒否していて。 残酷な言い分だが、それが宇宙という、人間が生身では生きてはいられない環境の過酷さで。 そして宇宙船乗りは皆、その覚悟が出来ていて。 そのあたり、宇宙船に纏わる研究をどれだけしていようと、いかなる成果を出していようと、結局のところ、"客人"でしかない己の現実が肌に刺さるようで歯噛みする。 バーナードの不満の向き >>159 は、俺とは異なるもののようだったけれど。] (160) 2022/07/13(Wed) 18:16:04 |
【人】 生物学者 アマノああ、もう…………。 [冷静に受け止められていると思っていた。 己が置かれた状況も、ラサルハグや他の乗員との一蓮托生的な運命も。 なのに頭はぐちゃぐちゃだ。 やけにすっきりした顔でカレードリアを食べ始めるラサルハグの傍らへと、俺は距離を詰め傍らに立った。] ────聞けるかよ、そんなの! 俺達は全員、生きて地上に戻るんだ! んで、また、宇宙に行くんだよ! 俺が開発した新しい燃料で! [それは単なる願望でしかないけれど。 でも俺は、お前みたいに、そんな風にはなれないよ。馬鹿。**] (163) 2022/07/13(Wed) 18:19:33 |
生物学者 アマノは、メモを貼った。 (a47) 2022/07/13(Wed) 18:41:33 |
【人】 生物学者 アマノ>>164 ……ッ、"聞かなくていい"、とかじゃなくて……! [それは"目を塞いでいろ"と同義だ。 それは確かにそこにあるのに、残酷だから見ちゃ駄目だよと、幼子の目を隠すのと同じこと。 俺は目を背けたいんじゃなくて。 いつか来るかもしれない地獄から逃げ出したいわけでもなくて。 ────ああ、そうか。 そういうことか。 いきなりすとんと、腑に落ちた。] ────地獄に行くなら、その時は俺も連れて行け。 つーか、勝手に付いていく。 [ああ、これこそ"お前は聞かなくていい"台詞だったかもしれないな。 俺が勝手に自分で決意したことなんだから。*] (178) 2022/07/13(Wed) 19:33:12 |
【人】 生物学者 アマノ[サダルの謎の圧に押され、俺は本を渡されるまま、最後は呆然とした表情を顔面に貼り付かせたままカウンセリングルームの前に佇んでいた。 正直なところ、その中の1冊の表紙タイトルにあった『魅惑の小松菜の煮浸しfood』は少し気になった。 料理というものは待機の時間も案外にあったりするから、まあ多少の暇つぶしにはなるかな、などと思い、彼の厚意を有り難く受け取ることにした────のだけど。] は……?────なんだ、これ。 [自室に一度戻ったところで、サイズは同じながら厚さの異なる1冊があることに気がついた。 引き出してみれば、『制服の恋物語』。] な、んだ、これ……………………。 [指先で本をつまみ上げ、俺は絶句したのだった。*] (183) 2022/07/13(Wed) 19:53:48 |
アマノは、…………っち[案外普通の選択肢が出てつまらない顔 (a50) 2022/07/13(Wed) 19:56:25 |
アマノは、…………小松菜は旨いから許すが。 (a51) 2022/07/13(Wed) 19:57:00 |
アマノは、は?バタール?……パン、だな?…………はあ??[白目] (a53) 2022/07/13(Wed) 20:05:10 |
【人】 生物学者 アマノ【食堂併設キッチン】 ────そうか、加熱調理ものは1食分では駄目だってことだ。 [日に1度の調理と決めたなら、人員の3食分相当──つまりおおよそ30人分──の仕込みが必要になる。 残ったら残ったで翌日くらいなら傷まないだろうし、そうしたら温かいメニューが2種類並べられることになる。それはそれで悪くはないよな?と、キッチンで1人頷く俺。 元々手先は器用な方だ。料理なるものの理屈も理解した。 食べやすくかつ見栄え良く食材を切って、各々の食材に見合った熱を加え、適正な量と組み合わせの調味料を加えれば良い、ということだろう? 初心者が適当にアレンジを加えてしまうのは事故の元。 水の量も火の加減も、完成されたマニュアルにはその道筋と道理がある。 研究者は研究者ゆえに、それらの事には大変に生真面目だった。] (203) 2022/07/13(Wed) 21:11:32 |
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