「さあなあ。
確かなのは言わなきゃ白黒どっちともつかないって事だ」
机に突っ伏す様子を見て、にんまりと笑う。
自覚症状があるようで結構、とでも言わんばかり。
「迷惑かどうかも、嫌われるか、受け入れられるかも。
聞いてみなきゃわからない。
逆に言えば、聞かなければずっとどっちつかずのまま。」
「あんたはそれでいいのか?
どっちつかずの寂しさや苦しさをずっと抱え続けるより、
嫌われたくない
の方が大きいか?」
違うと言いたくなるような、ずるい聞き方を敢えてする。
意地悪な猫被りは、シュレディンガーの箱を差し出している。