23 【完全身内】Días preciosos【R18RP村】
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あら、貴方がそれを言うの?
幾人もの犠牲の屍に立って
顔色ひとつ変えない貴方の言葉とは思えないわね
[ 無論、女はわかっている
幼い頃から教会に囚われることを選んだ兄と
弟を逃そうとして背いた弟
────…大人となっても細く強く
魂を繋げるのは根幹が同質であるからだろう ]
……成る程、自分は犠牲にはならないと。
延命の方法はあるけれど
それに対応する者は少ないのよ。
例えばそう、魂を同じくする貴方か。
[ 自らの命を捧げないであろうことは
成否の鍵を握る部分でもある。
くすりと小さく笑む
────椅子の近くには眠るように息を止めた教皇
今もまだ生命維持がなされているのは医療技術ではなく
魔術による作用で今回こそは死に絶えるかもしれない ]
或いは天性の異能力者
その資質に叶うもの
付与された異能では拒絶反応が起きてしまう
では意味はないの
────わかるでしょう?
教皇猊下の延命をしたいのなら
ミゲルをここに連れてきてくれればいいだけよ。
あの子はきちんと覚醒したのだから
[ その力の資質は教皇に到底及ばずとも
延命の糧とは成り得るのだ。
異能の力は闇に近いが
天性の力を聖に寄らせれば利用価値が高いのだ。 ]*
貴重なら貴重なりに
もう少し勿体なさそうに言えばと
そう言っているだけではありませんか
[ そこらのハンターとは違うのだ
代わりが幾らでも居る存在と
唯一たる存在では扱いも違うだろう ]
なるほど。そうでしょうね
教皇たる強い力を持つ存在
素質なき者が異能を発現出来ぬように
選ばれた者でなければ延命もできない
[ まるで死んでいるようだ
そんな姿はあまり見たくなくとも
これが自分の命の代償でも、ある ]
はぁ…なるほど彼ですか
すみませんね
彼…とその相棒だった半吸血鬼はもういませんよ
印つけられていたでしょう?
街を襲ってきたあの吸血鬼と交戦中に
亡くなってしまったんですよね
[ 2人揃っての教会からの失踪だ
その様な話で周りには通してはいるが
その言い訳が彼女にまで完全に通用するとは思っていない
だが、そう
彼の秘めたる力は自分の目的を
大きく進めるかもしれないから、こそ
今ここで差し出すわけにいかないのだ
ここで退いたら手がかりを一つ失う
そして失えば不安定なあの半吸血鬼も
同時に失うのと同義である
]
貴重ではあるけど代替は利く
現教皇猊下の力ならば
死後も数十年は保つでしょうから
私としては今すぐに急ぐことではないもの。
[ どんな風に仕組みか。
聖遺物は周期的に生み出しているのか。
定期的に現れる教皇と成り得る資質を持つ者
既に現れているのだ。
そうすぐに焦らずとも
幾年月と待っていたのだ。 ]
────教皇に対しての思い入れを知っている
故にこそ最終的にはその命を自ら捧げるのが一番良いが。
この狂人はそう容易な思考でもなかった。
あら、そう”出る”のね?
それならそれで、構わないわ。
唯一の肉親の臨終の時にでも
立ち会ってあげて頂戴?
[ 彼の計画の詳細は知らない。
だがその為にあれもこれもと選んでいて
一番大事なものを喪ったとき
果たしてどうするのかも見物だ。
死んだように眠る
教皇に触れようとして────
のようなもので弾かれた。 ]
……教皇猊下がまだご健在なら話は変わるわね。
それではね、コルド研究員?
大切なものの取捨選択を間違えないようにね?
[ 明確な拒絶を受けた女はあっさりと引き下がる
未だに自我を保った教皇の完全なる支配領域では
シルビアとて手出しは不可能なのだ。
その有り余る潜在能力を糧とする日を
指折り数えて艶麗に笑んでその場を去る────。
残った兄弟のことは見向きもせずに
────カツン、靴音だけが響いた。 ]*
| 何となく、僕は特にうやむやだったから いいのかなって確認もかねて…?
うーん…今は何もやりたいこととか 今はまだ…ないかな…って
ずっと、追われるように生きていたから 少しのんびり、したいかな?
[ もちろん、酒場の手伝いとか 買い出しぐらいはするから、と添えて
グラディオはどう? と、聞き専に入っていた親友に話を振る
不安定な様をみただけに心配もあった 当分何もしたくないなら僕だけでも働くよ! ]* (77) 2020/03/12(Thu) 13:59:48 |
良いでしょう
まだ仮死状態でしかない
死んだと勝手に決めつけるのは
果たしてどれだけ愚かな事か
[ そう一見
あれもこれもとしているように見えるだろう
僕の計画は確かに
彼が生きていなければ意味がない
だが、計画を遂行する手段を失うことも
同様に、意味がないのだ ]
[ 教皇に触れようとしたシルビアが
不思議な力で弾かれたのを見る
兄が目覚めてシルビアが引き下がった
手出しができないからと退いたのか
細かきことは今はいい
立ち去る靴音に向けひとつ ]
取捨選択?
何を語っているのですか?
あなたは僕の本質を見誤っている
残念ですが
僕の目的は教皇の延命ではない
教皇の解放。ただ一つ
[それとそれと!
クラレンスは案外甘い物が好きみたいだから
歓迎会でもいろんなお菓子を作って用意しよう!
お兄ちゃんはドーナツ当分食べたくないって言ってたけど
それはそれとして置いておきました。
新しい場所にきて新しいことをはじめる2人に
良いことがありますように!]*
[ 目隠しをされたままではわかりようもない
僕がいずれ知るかもわからない事実には
先生が正気だったら仲違いをしていたかも、とか
世界の仕組みであるだとか
教会の陰謀に巻き込まれようとしている、だとか。
或いはもっと大きな波乱が待ち受けているかもしれないなど
僕には一切の予感はなかった。
ただ静かに暮らせるというのがひどく贅沢に感じていた。]
| [ 既に承諾済みであったらしい 出されたお茶を飲んで、またお菓子を食べて こんなのんびりとした時間いつ振りだろう、なんてね ] そうだね、先生の言い分からしたら? 僕も何か出来ることは探したいけど 少しのんびりしてようか? 酒場の手伝いはいいかも 僕これでも愛想振りまくの得意だし [ この親友はどうなんだろう? あまり慣れてなさそうなのが想像ついて 少しだけ笑ってしまったのは、内緒 ちらりと視線を送られて 生涯戻らないだろう赤の瞳 僕がだいきらいだった あかいろ ────それもきっと嫌いじゃ無くなるね ] (82) 2020/03/12(Thu) 20:18:41 |
嘆いて世界と自分を恨んでばかりだった
ハンターのミゲル、さようなら
世界中に見放されたと思っていた「俺」にさようなら
[ 誰もが何かしらの形で戦っているのかもしれない
誰もが何かを守りたいと想うのは
世界のだとか人類すべての為だとかではなくて
大切な誰かを守りたい。
────…ついでに世界を守ることになった。
人なんて案外簡単なものだ
守りたいひとがいるから強くもなれるだろう
優しくもあれるだろう
きっとね? ]
| ねえ、グラディオ
……今度さ、星空を見に行こう。 もう少し落ち着いたらね。
[ おとなになったきみとの ”いつかまた”を果たせたのだから
────これから何が起きても 夜にひとりぼっちで 残されていたと思い込んでいた
僕をいつも温かく照らしてくれたきみがいるなら 僕はきっと優しくも強くもなれるだろう
この先にどんな試練が 待ち受けていようとも────… ]
(83) 2020/03/12(Thu) 20:18:50 |
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