【見】 病弱貴族 アメリア[ ───苦しみに息を吐いた。 数度、呼吸を繰り返せば、 水から浮上するように世界へと戻ってゆく。 そうして、小さな呻き声を上げると 重い瞼をゆっくりと開いていき。 ] ───けほっ、 [ 声を発そうとした。 のに、喉が掠れて咳が出てしまう。 自分はどうしたというのだろう? なにがあったのだろう 目覚めたばかりではなにも判別つかず ぼんやりと天井を見上げて。 少しすれば、意識が戻ったことに気がついたのか 傍に控えていたメイドが 水を飲ませようとしてくれた。 ] (@17) 2020/09/24(Thu) 16:57:22 |
【見】 病弱貴族 アメリア───ヨシュアは? [ いつもならそれは彼の役目。 だから居ないことに疑問を持った。 目の焦点は未だに合いづらく けれど探すように、ゆらゆらと視線を巡らせて。 メイドは少しの間黙っていた。 そうして、迷ったように口を開けては閉じ、 再び開くと、言葉を紡ぎはじめる。 ] (@18) 2020/09/24(Thu) 16:57:51 |
【見】 病弱貴族 アメリア[ その言葉を、一瞬理解できなかった。 暇。休暇?どうして今? 自身が身体を壊している時は、いつも彼が傍にいた。 なのに今、彼はいない。 そのことがおかしくて、不安で。 眉根を下げて、理由を問いかける。 メイドは、何も答えてくれなかった。 ] (@20) 2020/09/24(Thu) 16:58:36 |
【見】 病弱貴族 アメリア[ 寒いのに、身体は熱い。 いつまでも下がらない熱に苦しみ、荒く息を吐く。 けれど、起きた時よりは少し ものごとを考えられるようになった。 だから、何が起こったのかも、理解している。 でも、ヨシュアは? ヨシュアのことは、なにもわからない。 見舞いに来てくれる人に聞いても 顔を見せてくれた父親や母親に聞いても 誰も教えてくれない。 ] (@21) 2020/09/24(Thu) 16:59:36 |
【見】 病弱貴族 アメリア[ ……窓の外を見ながら もしかしたら、このまま死んでしまうのだろうか ふと、そう思う。 ヨシュアに会えないまま。 無様に純潔を奪われて。 なにも問題を解決することも出来ず。 惨めに。 ] ……ヨシュア、あいたい。 [ 誰もいない部屋の中 ぽつりと呟いた言葉は きっと誰にも聞かれないまま、 空気に消えるのだろう。 ]** (@22) 2020/09/24(Thu) 17:00:00 |
病弱貴族 アメリアは、メモを貼った。 (t6) 2020/09/24(Thu) 17:03:29 |
従者 ヨシュアは、メモを貼った。 (a17) 2020/09/24(Thu) 19:20:42 |
楽器リペアマン ティグレは、メモを貼った。 (a18) 2020/09/24(Thu) 19:38:44 |
【人】 教会住みの娘 エヴィ[ 私の愛しい兄弟は、妹が4人、弟が3人。 一番大きな子でも十歳に足りず、 一番のおちびちゃんはまだ四つ。 私のただならぬ様子に驚いた子もいる でしょうが、ともかく手早く身の回りの ものを纏めて(と言ってもほとんど何も ありませんが) 半ば飛び出すように教会を後にしました。 急ぎ、ハイアーム家を目指して。 ヨシュア様は、アメリア様は、ご無事だろうか。 そればかりが頭をぐるぐると過るので 外の爽やかなそよ風に吹かれて尚、 私の心は曇天のまま、 気を抜けばすぐに瞳に水膜が張る有様でした。 ] (73) 2020/09/24(Thu) 20:47:50 |
【人】 教会住みの娘 エヴィ[ 何も知らない小さい子たちは 無邪気に歌を口遊んでいます。 ] いつくしみふかき ともなるイエスは つみとがうれいを とりさりたもう こころのなげきを つつまずのべて などかはくださぬ おえるおもにを [ あぁ、今頃は、音楽祭の2日目が また盛大に行われていることでしょうか。 ハイアーム家への道のりは、 宮廷のある通りを過ぎた先。 ] (74) 2020/09/24(Thu) 20:50:59 |
【人】 教会住みの娘 エヴィ[ 息をするだけで身体中が軋んで、 足は自分のものでは無い重い棒のよう。 逸る気持ちと裏腹に、進まない歩み。 苛立ちながらも歩を止めれば、 ふいに甘さを含んだ風が吹きました。 細い路地の先には、生き生きと揺れる 沢山の花に囲まれてひっそり佇む、 お花屋さんがあったのかも知れません。>>0:12 視線を上げればそっと繋がれる、 小さな家族の手。 ほわりと暖かい掌に、堪えた涙がまた 沸いてしまいそうで、無理矢理微笑んで ぎゅ、と握り返しました。 教会を出て、私は、この子たちは これからどうなるのか、 どうするべきなのか、 未来の音は何も聞こえないままに。 ] (75) 2020/09/24(Thu) 20:53:18 |
【人】 教会住みの娘 エヴィ[ それでも少なくともこの国に生まれた 運命ならば、どうか心を拠せる音に 出会って貰いたい。 それさえあれば、前を向いて歩いて 行けるような、強く生きて行けるような、 そんな音にどうか触れて貰いたい。 左手につけたままだった番号札が、 かさりと音を立てました。 この子たちは、どうにか一時だけ 宮廷へ置いてもらえないだろうか。 それが叶うなら、その間に自分は ハイアーム家に向かい、大切な方々の 無事を確認することが出来るだろうに。 私の頭には、あの母のような、>>1:273 メイレン様の笑みが一筋の 光 のように浮かんでは消えるのでした。 ]* (76) 2020/09/24(Thu) 20:57:57 |
病弱貴族 アメリアは、メモを貼った。 (t7) 2020/09/24(Thu) 21:33:30 |
【人】 楽器リペアマン ティグレ[ その後は ゆっくりと静かに語る>>20 彼の声音を聴きながら 弓の毛を替えていく。 繊細な作業だ。 弓のスティックの強さ、反りの深さ、 材質を確認し、 毛量と長さを1寸の狂いなく調整する。 それだけでなく、一つ一つの工程で 弓を全く傷めないように注意を払う。 毛替えの精度は音に直接影響する。 ティグレは自身の感情を込めない。 技術の癖は演奏者の引っ掛かりになりえる。 彼の声音を 彼の想いを そのままに受け入れて 丁寧に作業に行う。 スタカッートもダイナミクスも 思いのままに演奏できるように……。 ] (78) 2020/09/24(Thu) 22:21:16 |
【人】 楽器リペアマン ティグレ[ >>20 「この素晴らしき出会いに感謝を」 その言葉を聞いた時 ティグレの作業は終わり 顔を上げた。 彼は優しく微笑んでいた。 改めて彼とヴァイオリンを見る。 彼はこのヴァイオリンとともに 常に自分で行き先を決め、歩んできたのだろう。 多くの感謝とともに。 ] ねぇ、自分の歩いてきた道に 後悔したことはない? (79) 2020/09/24(Thu) 22:34:16 |
【人】 楽器リペアマン ティグレ[ その後だろうか、 彼からこの街一番の 音楽の溢れる酒場で演奏をすると聞いて。>>21 2日目はコンペ会場に行こうと思っていたけれど、 その前後で行くと返事をする。 ] このヴァイオリンの音を聴けるのを 楽しみにしてる。 [ 彼にそう告げた。 ]* (80) 2020/09/24(Thu) 22:38:35 |
【人】 宮廷楽士 ウェールズ−明け方・宮廷 そろそろ帰ってもいいでしょうか。 「いいけど、このおじさんの処遇どうなるか気にならない?」 ……気にならないって言ったら嘘にはなる。 「まぁ、すぐにでも決まるさ。……ねぇ、王様?」 [ ちらりと見遣る視線の先には、 この国の最高権限。 どうしてここまで話が大きくなった。 元を辿れば、ひとりの女性を後ろから 見守っていただけだったのに。 ] (81) 2020/09/24(Thu) 22:42:44 |
【人】 宮廷楽士 ウェールズ“もういたぶっちゃダメ?” 「もういいかな」 “えー、もうダメなの?面白くないなぁ…。 まぁ、とりあえず、僕らは一旦教会に戻るよ。 第三者が調べる方がいいだろうから。” 俺も、行きましょうか。 “いや、いい。君は……とりあえず帰ろうか。” ‘オーランジュ、今日も品定めなんだろ?’ 俺、関係ないんだけどな……。 よろしくお願いします。 「何かあれば、うちの子達が迎えに行くから」 ワァ、俺家族に怪しまれそう。 それでは、失礼いたします。 (82) 2020/09/24(Thu) 22:43:40 |
【人】 宮廷楽士 ウェールズ [ 日が昇って、2日目の宴が始まる頃。 彼は宮廷から帰ろうとしていた。 そして、入り口に見えるのは ひとりの女性と小さな子供たち。 >>76 ] どうか、したのかな。 迷子のようには見えないけれど。 [ あえて、何も知らないふりをして 彼女に声をかけるだろう。 手助けができればと、心の底から思って。 ]* (83) 2020/09/24(Thu) 22:43:54 |
【人】 楽器リペアマン ティグレ ―― 宿『グランソ・シュトランド』 ―― 待ってない。 [ >>16 ティグレはそう言うと、 エリクソンにものとお釣りを手渡す。 彼はバネを見ていた。 彼に聞かれたなら ロビーにあるソファに腰掛けて ティグレは話を始めるだろう。 1年ほど前に この国の第三王子であるリジィが店に来たこと。 >>1:182 それからいくつかの部品を取り寄せたこと。 >>1:183 電子六弦は留学先で触ったことがあること。 >>1:137 ] (84) 2020/09/24(Thu) 23:17:35 |
【人】 楽器リペアマン ティグレアタシ、ずっと幼い頃から 楽器を作る職人に憧れてたんだよね。 じいさんなんかさ、 普段なんにも話さないのに 人の仕事は決めてしまうんだから。 勝手に決められた留学だったけど 驚くほどにたくさんの音と出会えた。 自由に羽ばたくような気持ち。 楽しかったよ。 その時を思い出すかな。 電子六弦とか見ると。 (85) 2020/09/24(Thu) 23:21:17 |
楽器リペアマン ティグレは、メモを貼った。 (a19) 2020/09/24(Thu) 23:28:34 |
楽器リペアマン ティグレは、メモを貼った。 (a20) 2020/09/24(Thu) 23:35:01 |
鋼鉄の六弦奏者 エリクソンは、メモを貼った。 (a21) 2020/09/25(Fri) 1:23:45 |
鋼鉄の六弦奏者 エリクソンは、メモを貼った。 (a22) 2020/09/25(Fri) 1:31:36 |
【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[国の水面下に起こる数々の出来事を 果たして人は、全て見通せているのでしょうか。 神ですら───お見通しなのかどうか。 それを知る者、知らぬ者は 当事者として在る者は。 そして……今、ここにいる私は。] (87) 2020/09/25(Fri) 2:55:34 |
【人】 平台の宮廷楽士 メイレン─回想・ハイアーム家の御令嬢と─ はい、こちらでしたらアメリア様でも 扱いやすいかと思いますわ。 [確かに淑女の嗜みとして>>@6 管楽器・弦楽器・鍵盤楽器の類は 多く選ばれているように私も感じます。 木琴や鉄琴であれば御令嬢でも、との案。 言葉に否定の音色が混ざったようには あまり感じませんでしたので 少しでもお役に立てたなら、と 内心安堵したのでございました。] (88) 2020/09/25(Fri) 2:55:59 |
【人】 平台の宮廷楽士 メイレン ええ、少し変わった珍しい楽器ですわ。 少なくともこの国で製造する者は 誰一人いないと記憶しております。 [ファラリスは慣れた手つきで>>1:217 包みの中のものを組み立て、>>1:218 「電子どらむ」を組み立ててくれました。] こちらの楽器は、従来のものと違い 叩くことで音を奏でる楽器なのです。 少々お待ちくださいませ。 [そう言って私自ら実演して見せたのですが >>@7>>1:219 この時音の高低につきまして 説明するのを失念しておりました。 シンバルの高音と、ドラムの低音。 確かに音の上げ下げが高低という意味であれば 楽器そのものに調整をかけるのは確かに不可能な物。] (89) 2020/09/25(Fri) 2:56:21 |
【人】 平台の宮廷楽士 メイレン そうですわね……。 私の体感という形になりますが 金管楽器全般は相性がよろしいですわ。 中でもトランペットとトロンボーンは 互いの音が負けないので、 一方が金管・一方がドラムという状態でも 十分に引き立ちますの。 [御令嬢に伝わりやすいかと、>>@9 楽器名を変えてお話ししましたが 果たしてどうでしたでしょうか。] サクソフォンやクラリネット、木琴に鉄琴 あとはティンパニやパーカッション類も 相性がよろしいですわ。 (91) 2020/09/25(Fri) 2:57:12 |
【人】 平台の宮廷楽士 メイレン 逆にフルートなどは、 フルートの音がドラムに負けますので 音量を調節した方が調和を奏でられるでしょう。 [自身の経験や楽器の特徴等を思い出し>>@9] この『電子どらむ』は私楽団や オーケストラにある太鼓や銅鑼などの パーカッションの幾つかを一つに纏めた 楽器としてお考えいただくと分かりやすいかと。 (92) 2020/09/25(Fri) 2:57:31 |
【人】 平台の宮廷楽士 メイレン[実家の庭は伯爵家のお屋敷とは 比べようにもならないほど狭いもの。>>@10 むしろ広大な大地に咲く花々の方が馴染み深かった私。 笑みを深めたかのような御令嬢の 真の御心内を、 どうして一介の宮廷楽士が見抜けましょうか? 己の歳も進み、寿命や不慮の可能性はあっても 今のままであれば私は見て……知るのでしょう。>>@10] (93) 2020/09/25(Fri) 2:58:55 |
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