202 【ペアRP】踊る星影、夢現【R18/R18G】
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[アスルとともに故郷に帰ってすぐは目まぐるしかった。
懐かしい顔ぶれとの再会に喜び、長老から明かされる衝撃の真実に愕然とし、両親も説明を受けた上で自分を送り出していたことにはなんとも言えない顔になり、最後には苦笑してしまった。
結構思い詰めたのは事実なのだ。
過去も理由も仕方なく理解できる面はあれど、自らの後を継いだ巫女も似たように思い悩み、辛い思いもするかもしれないと思えば、簡単に納得して自由を謳歌できないのも自分である。
もっと他に方法はないのか考え、ガクたちの世界でいうお見合い相談所企画を作り上げるのは少し先の未来のお話。
もう巫女としての力はない。
当然、恋占いも遠見もまじないも出来ない。
でもアスルと過ごしてきて、これからも暮らしていくこの島のためにできることをしたかった。
この島が、みんなが、大切だから。]
そういえばね、アスル。
[くすくすと笑って。]
巫女の力がなくなってきた頃から、急に私の髪と瞳の色が変化してきていたでしょう?
あれは前例があることではなくて実は理由は不明だったの。
[時期が時期だったので皆そういう見方をしていたが、文献にも残っておらず、実は首を捻られていたのだ。]
だから、自分で理由を考えてみたわ。
私は水に親和性のある力だった。
水は……例えば湖面は姿を映すでしょう。
私も水と同じように、……大好きな人の、大好きな色ばかり映して、想って焦がれて、ついに自分を変えてしまった。
なんて、どうかしら。
[完全に同じにはならなかった淡い青に、月のような銀。
両親からもらった元の色も好きだったが、このアスルと混ざり合ったような色合いはお気に入りだった。]
[そして]
ええ、いつでも大丈夫!
[アスルへ溌剌とした返事をする。
長い髪をひとつに結んでなびかせ、膝上までの衣装にズボンと革のブーツを着た姿は巫女時代と違う活動的なもの。
今は飛行機乗りと、その相方だから。]
……、
[美しいアスルの色をまとった飛行機。私たちの鳥。
身体の奥まで響くエンジン音、大きなプロペラの回る音。
いつになっても逸る心臓は、空へ飛び立つ前の彼の横顔を見た瞬間に一際跳ねて、熱い想いがあふれ出す。
ついに地上に縫い止められた鎖が外れて。
悠々と大きな羽根を風に乗せ、青い空へと飛び立った。]
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