203 三月うさぎの不思議なテーブル
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今日は仕事も片付けたいし夜は仕事先で食べるから、
Madam March Hareには行けないや。
迎えに行きたいところだけど、
仕事先の予約時間考えたら厳しいかも。
[最初に送っていった日に、「無理はしない」と約束した。
とはいえ初めて二人きりで長く時間を過ごした後に逢えない時間が長いのは寂しくて無念が声に滲む。
もう少しだけ一緒にいたい。
だが昼間から路上駐車を長く続けるわけにはいかない。
彼女が外したシートベルトが戻る音。]
マシロちゃん、
[周りを素早く確認し、ヘッドレストに手をかける。]
―――――――、
[
ふ
、と零れた吐息。
真白の歯磨き粉は自分とは異なる銘柄だとわかる距離。]
……僕がいないお店で、他のやつが近づかないように、魔除け。
[悪戯っ子のように、にっと口角を上げて笑った。**]
[いやいや、これに関してはさ。私に非はないでしょう。
なんせ付き合いはじめて最初のデート。
微笑みながら手を差しのべる恋人。
この流れでむしろ恋人繋ぎ以外あります????
なので少しびくっとする気配がして
不思議そうな顔で見上げれば
少し高い位置にある彼の顔が
みるみるうちに赤く染まり。
照れてるんだな、ということはすぐに悟れて
牛になりながらジトッとこちらを見る彼を
にやにやしながら見上げた。]
え〜〜、なぁに〜?
……イヤだった?この繋ぎ方。
[イヤ、とは恐らく返ってこないだろうと踏んだうえで
わざとらしく首を傾げ、上目遣いでじっと彼を見つめ。
その後であはは、とおかしそうに笑おう。]
[駅前からバスに揺られ。
たどり着いた公園は広々としていて、
緑の中に花開いたピンク色が景色を彩っている。]
ね〜。
ふふふ、そうかも。
日頃徳は積んでおくもんですなあ。
[軽口にはふざけて同調しながら
のんびりした歩調で桜並木の下を歩く。
そこまで人は多くなく、時折カップルや親子連れ、
犬の散歩をしている人なんかとすれ違いながら
春の陽気ののどかさを感じていた。]
うん、綺麗。
公園好きかって言われたら
大人になってからはあんまり来る機会なかったかも。
友達と一緒だと街で遊ぶことが多いしさ。
でも、こうやってご飯持って、
好きな人とデートしに来るのは
のんびりできていいなー、…って思う。
だから今好きになった。
[正直に思うところを語りつつ、ふふ、と笑って。
彼は公園とか神社とか、自然の多い場所が好きみたい。
好きな場所を尋ねられれば]
| いらっしゃいませー! [ >>76からんと鳴るドアベル。 うん、いつも通り笑えてる……はず。] はぁい、栗花落さんはヒラメね。 ラム、いいんです? あ、苦手だったり? [迷った様子に、食べたいならこっそり背中を押そうとするけど。 とはいえもちろん無理強いはしない。まずは素直に、ヒラメと春大根のオーダーを通そう。] (79) 2023/03/11(Sat) 21:29:17 |
私もねー、神社とかお寺とかは結構好き。
別に信仰とかはそんなないんだけど、
なんだろ、空気が澄んでる感じしてさ。
自然だと海沿い歩いたりするのも好きかな。
夏もいいけどシーズンオフも。
あと割と動くの好きだから、
ぶらっと電車乗って小旅行みたいなことたまにする。
街でご当地グルメ買い食いしたり、観光スポット見たりさ。
[そんな風に話しつつ、手を繋いで少し歩いて。
ちょうどよく腰かけられそうなベンチを探すだろう。]
[そんな中で不意に指でくすぐられ。
じっとこちらを見る視線に気づく。]
ん?
[どーかした?って首を傾げれば
幸せそうに笑う顔があって。
内心は分からないものの、つられて破願した。**]
| 葉月さんはラムね。 店長がゴキゲンだったから、今日のラムはいいやつだと思いますよ。 [何が出るかな、何が出るかな。 魔法を齎すカウンターの向こうに、伝票を届けよう。] お席、どうします? [カウンター >>74をちらり。 お隣どうですか、は面と向かっては言わないけれど*] (80) 2023/03/11(Sat) 21:34:39 |
――鴨肉の日――
[遅くに行く習慣が出来て、葉月とは少しすれ違いが続いていた。
まだ高野のインタビュー記事の感想も伝えられていない。
彼と栗栖とは3人で料理をシェアした日にグループを作ったけれど、せっかくならば直接伝えたい。
彼が自分の記事について直接褒めてくれた時、本当に嬉しかったから、自分の言葉でどれだけ彼を喜ばせることができるかはわからないが、気持ちを返したかった。
そんなことを数日考えていたある日のこと、「三兄弟」のトークルームに通知バッジが点灯した。]
えっ 何、カクテル……?
キレー……
[タップして表示された写真を拡大してみれば、グラスに咲いた八重桜まで潰れることなく写っている。
使ってるアプリはあれかな〜なんて予想しつつ反応を投下した。]
『桜カクテル?オリジナル?
セパレートの境目がはっきりと分かれてるのでも
完全に混ざるのでもないラインが絶妙で、すごいキレイ!
味は?気になるので詳細plz。
グルメライター葉月くんの食レポを
おにーちゃんはお待ちしてます♡
タッグ組みたい?愛いやつめ♡』
[
弟
が採用されるような食レポを送ってくれたなら、今日の自分の注文にカクテルが追加されることとなる。]
[その返事から暫くしての来店、座るのはカウンター席。
黒板を見ながら悩んでいる高野
に向かって手メガホン。]
貴方の……耳
に……直接呼びかけています……
一緒に鴨南蛮を……啜るのです……
一人で啜る音を立てるより……二人で啜る方が恥ずかしくないですよ……
[悪魔(?)の囁きは成功したと思われたが、強力な天使の囁きにも抗えなかったらしい。
すべての注文は天使に委ねられることになっていた。]
高野さんも最近この時間?
ちょっと前はもう少し早い時間に会ってたけど。
[出てくるのを待つ間、何の気なしに水を向ける。
反応が少し見てみたいから何となく察しながら聞いたけれど、隠したいなら詮索はしない。
パパラッチにはなりたくないからね。
ああつゆが煮詰まる良い匂い。]
やったーありがとう!
七味はちょっとかな。
[好みもあるけれど、朱い色は少し足されていた方が写真映えはするから。
供された白い器から出る湯気を少し手で避けて、タイミングを見計らって写真を撮る。]
こないだたけのこの天ぷらに使ってた下味もこの「秘伝」のつゆなんでしょ?
たっぷり吸いたいなって思ってたんだよね……。
[まずは熱さに負けず器を持ち上げて、つゆを飲む。
食べ方としては邪道だが、他の味が入らない状態でつゆを味わっておきたかったのだ。
ほう、と溜息をついた。]
うん。 ――うん。
だしが良いのかなー、なんだろ。
濃いんだけど、「うまみ」が主張してくるから飲めちゃう。
[次にそばを持ち上げて、つゆと一緒にずるると音を立てて食べる。
日本では麺類は啜る文化だけれど、ここは蕎麦屋ではないので気持ち控え目な音で。
生そば特有の風味がつゆに負けずに鼻に抜けて、暫く夢中で数口啜った。]
っはー……しっかりコシも残ってる茹で具合、てんさい。
そして南蛮こと焼きネギ様!
ネギって焼いたらなんでこんなに甘くなるんだろうね……。
で、満を持して鴨なんだけど……
これぜんっぜん脂っぽくないね?!
たべやすーい、しっかりローストしてあるのに固くもないし、
つゆとの相性最高……。
[うっとりと鴨を堪能し、最後に箸で摘まんだネギをストローのように咥えて先につゆを吸い、噛んで味わった。
つゆは残ったが、全部飲み干したら流石に塩分過多が心配なので。]
うーん、つゆ飲んだら思いの外お腹がいっぱいになってきたりして……。
鰹は重いかもしれないな……。
何か軽く摘まめるもの、頼める?
[桜のカクテルを頼むことになったかは、葉月の食レポ次第。*]
| うんうん。 そういうとこあるんですよね、うちの店長。かわいいでしょ。 今日のお客さんはラッキー。 [ >>81このやり取り、聞こえてないといいけど。 店長的に、日によってテンションが違うことがいいこととも限らないので。] あら。 ――今日はお一人気分です? うそうそ。 じゃあ、ラムの焼けるとこ特等席で見れちゃいますね。 ごゆっくりどうぞ。 [水とお手拭きをひと揃い、カウンターへ*] (84) 2023/03/11(Sat) 21:58:32 |
| [ >>82サーブの声がかかれば、くるりエプロン翻し。] はぁい。 ……あ。 [パテドカンパーニュ、おいしそう。 そう言いかけて、視線が皿の上に吸い寄せられて止まった。 セロリの浅漬、ごま油の香るの。 覚えのある前菜だ。……ボクが作った。] (86) 2023/03/11(Sat) 22:02:56 |
| ……ゼリー寄せ、きれいだね。 行ってきます。
[皆さんに、の言葉通り、席についたお客様にそれぞれ、お出ししよう*] (88) 2023/03/11(Sat) 22:06:24 |
| ――ほんのちょっと前―― わ! びっくりした。 [ >>87心臓に悪い。 もう、いろんな意味で心臓に悪い! ていうかそれ、バックヤードまで聞こえません!?] ……かわいいとこありますよね、って。 好きなものに対しての力の入れようとか。 機嫌いいとき、わかりますもん。 [機嫌の悪いとき、はあんまり見かけたことないけど、いいときはよくわかる。 そしてそういうときは大抵、待ちに待った仕入れの日なんだ*] (89) 2023/03/11(Sat) 22:10:03 |
[分かってて聞いてるよね?分かってて聞いてるよね??]
嫌な訳ないでしょ〜〜〜?
[玲羅の楽しそうな笑い声
に。
俺は全面降伏したのでした。]
[軽口に返ってくる軽口が心地良い。
のどかな陽気の中、ゆっくりお散歩して。
『今、好きになった。』って。
何それ嬉しくない?]
俺と一緒に居て、好きなものが増えてくれたんだ〜。
何それめっちゃ嬉しい。ありがとぉ。
幸せ。
[嬉しそうに呟いて。]
[玲羅の好きな場所を一つ一つ聞いて行く。
]
空気が澄んでる感じ。俺もおんなじに感じる。
ふふっ。
冬の海はめちゃくちゃ寒いけど、俺も好きだよ。
小旅行良いねぇ〜……
…………いつか行きたいな。俺も。玲羅と。
お金貯めてさ。ちょっと。いやかなり。背伸びが必要だけど。
よしっ。それ1個目標にしよ。
そだ。玲羅。誕生日教えて?
[くすくすと笑って。問いかけて。]
[愛おし気に微笑んだ。顔に向けられた笑顔には。]
なんでもなーい。
[と。明るく笑った。]
[他愛も無い話しをして。ベンチを見付けたら。
お弁当を広げようかな。]
俺ん家ねー。あんまお金無くて。
弁当何時も白か茶色だった。
夏はトマトの赤が来たけどねー。
そんな我が家のお弁当を再現してみました!
でも、味は俺流ね?
遠藤さんのレシピを元に、母親に料理指導受けたんで。
誰のものでもない味になったけど……
美味しいよ?
どうぞ召し上がれ。
[そう言って。彼女に笑いかけた。*]
[ 彼の理性を折ってやろうとか、そんな気概は一切なく
けれど、自分のなんてことない一挙一動へ
単なる店員と客だった頃では見れなかった顔を、見れるのが
堪らなく楽しいと思うのは、許してください。
恋心の大きさ以外は何もかも平凡的と言うけれど
そんなにも人を──ううん、私の、こと
好きでいてくれる貴方のどこが平凡なんでしょうね?
私の世界に映る貴方の話は、また近い未来で、きっと。
好きな人には可愛く思われたい乙女心がかわいいものなら
格好いいと思われたい男心も、格好いいものですよ。 ]
[ 限界に達したら舌が少し回らなくなってしまうところや
向けられる欲を嬉しがっていることがバレているのは、
知ってしまえばきっと
「わすれてください……」と言って、また耳まで赤くして
顔を覆ってしまう気がするので。
堪えてくれたのはお互いきっと大正解。
────ああ、もう。ほら。 ]
……ぁ、ぅ……
[ なんでそんなさらっと格好いいこと言うんですか!
しっかりその顔も欲も受け止めさせていただきますが、
こちらは恋愛初心者なので。
ちょっと手心を加えてほしいな、……なんてこと
本当は思ってもいないのに、照れ隠しで考えてしまうの
……それも貴方を煽ったりしてしまうかな。* ]
― そんな翌朝の話 ―
[ 自ら据え膳の皿へ乗っかったうえに、
理性を抑えさせながらすやすや眠った呑気な白うさぎは
とんとん拍子に進む"一緒に暮らす"という未来予想図へ
あたふたしながらもへにゃりと笑った。
よく考えなくてもこれは、同棲と呼ぶものでは?
…………やった、と、心の中で呟いて。
ぱちり。瞬いた。
]
……ふふ。そうですね。
二人だけの色、見つけたいです。
私だけしか知らない夜綿さんの色も欲しいし
もちろん、その逆も。
[ トレードカラーの白色。
真白と書いて白、冬に降る雪
の白。
ずっと白いままでしかいられないと思っていたけれど
──そっか、二人でなら。
混ざり合うことも出来るんだ、と思い至って
私は自然と咲っていた。 ]
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