112 【R18】アルステラのもとに婚姻を
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ううん、嫌じゃなかった…から。
そうしてくれると、嬉しい。
[起き上がれないぷるぷると震えていた腕を支え、寝かせてくれて。
果物を食べさせてもらい、告げられた言葉にはこくりと頷いた。
今日は留守番かと思っていたが、彼も一緒にいてくれるようだ。
シャーレンとしても、彼と行きたかったからありがたい限りである]
ふふ、頼りになる旦那様ね。
[首に腕を回すと、抱き上げられて脱衣場へ。
改めて奥さんと言われると照れくさく、けれど幸せを感じる。
暫くはこんな風に彼と結婚したのだと実感することも多いだろう]
[声が響かないよう、嬌声が零れないようにと耐えて。
漏れ聴こえる嬌声は昨夜と違った熱っぽさがあったかも。
のぼせる前にと寝室に戻り、ゆっくりと過ごす。
流石にストップを掛けたからゆっくり出来たが、そうでなければどうなっていたかわからない。
2人で話し合い、両親が彼を気に入ったり彼の手伝いを始めたりと、今まで以上に充実した生活を送っていると言える]
| ―― とある日 ――
まぁんゆぅ〜。
[定期船が着たとある日の事。 実家にずっと置いたままになっていた品が漸く届いた。 ジャヤートはそれを受け取ると波乗り板に乗って即座に愛する嫁の元へと飛翔した。
自宅に戻りその姿を認めると後ろから抱きしめて名前を呼ぶ。 手に持つ袋から軽やかな石がぶつかり合う音がする。 袋の中に手を入れ取り出したるは真珠のネックレスである。 真珠の大きさは大小様々であり色合いも異なる歪なものだが]
これな! オレが海に潜り始めてから少しずつ集めてた真珠だ。 いつか出会うオレの嫁にあげようと思ってな。
[商人であるジャヤートは滅多に物を自分で作らない。 手伝いはしたりするが自発的には珍しい。 そんな一品もののネックレスをマンユゥの首にかける] (10) 2021/12/16(Thu) 1:19:04 |
[彼との間に愛し子が産まれ、家族が増えるにつれて賑やかな家庭になっていったし、大変さも増していっただろう。
けれど、幸せなことに変わりはなく。
子供という愛し子がいても、彼への想いも変わりはしない。
運命に抗っていたら、こんなに穏やかな日々は過ごせなかっただろう。
そう思うと、これは必然だったのかもしれないなと彼の隣で考える今日この頃*]
……もっと上等なのが欲しかったら、その分頑張って稼ぐから。
そこに嵌めるのは俺が贈ったやつだけにしといてよ。
[話を聞いてレイは気づいたかもしれない。
小龍はいまだに幼い頃の自分に嫉妬している。
だが本人は思い出せないまま真剣に告白して、左手を守るように両手で包み込んだ。]
[指輪をした手を、温かな両手が包み込む。
手先からゆっくりと視線を移して、彼を見上げた。
彼の言葉に、緩く首を振って応える。
溢れそうになる涙を堪えて、唇を震わせて。]
上等なものが欲しいわけじゃないの。
ずっと、ずっと欲しかったものを、
シャオロン、……あなたがくれたわ。
「今度こそ」、
絶対に失くさない――――、
[瞳に浮かんだ涙が滲んで視界をブレさせる。
彼の姿が二つに見えて、
「ロン」と「シャオロン」が一つに重なっていく。]
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