11:31:30

人狼物語 三日月国


230 【完全RP/R18G】アダムとイヴにさよなら

情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


【人】 三ノ宮 緋雁

─ 現在:楽園の一角(リヒトーヴ) ─

[オレの問いに、その機械は“考えた”。>>0:162
 機械が考えること自体は不思議だとは思わない。オレだって考えることぐらいするし。
 けど、なぜ考え込ませてしまったのかがわからなくて、じっと見つめて答えを待って]
 
 
  ……誰かの命令で動いてるわけじゃない、ってこと?
  じゃあ……なんのきっかけでここで仕事してるの?
  
  
[自発的に見つけた仕事、なんだろうか。
 それとも元々、使命が刻まれている?
 オレはそこに興味が湧いてしまった。
 
 もっとも、どうしても答えが引き出せそうにないなら引き下がることになると思うけどね]
 
(8) 2023/11/20(Mon) 8:53:33

【人】 三ノ宮 緋雁

 
[守るために外界へ行くのが不思議──>>0:163
 その機械がそう思うことには、オレは疑問が無かった。ここを守って維持するには、つきっきりでいるしかなさそうだし。
 だからその発想の差は、つまり]
 
 
  それは設計思想の違い、じゃない?
  
  オレの“存在意義”を脅かす者が世界中にたくさんいて、
  オレはそれらを殺す力を持っている。
         
壊す

  
  なら、やることはひとつだよね。
  
  
[これを言ったら警戒されるのかな、と少し思ったけど。結局言ってしまうことにした。
 オレの──オレたちの存在意義は、新人類たち。彼らがこの世界で生きていけるように、旧人類は全て滅ぼす。それがオレたち戦闘AIが生み出された理由だ]
 
(9) 2023/11/20(Mon) 8:53:47

【人】 三ノ宮 緋雁

 
[個体名があるのなら、人類と何らかの関わりがあったんじゃないだろうか?>>0:167
 オレはなんとなくそう思った。AI同士で個体名を授け合うこともあるかもしれないけれど、それはよっぽど人類に近づけて造られたものたち同士だけな気がして]

 
  リヒトー……ヴ、リヒトー、ヴ……
  ……リヒト!


[機体の構造の関係なのか、オレにはいくつか『発音しづらい言葉』がある。この機械の名前はたまたまそれだった。
 他にも数人の名前がそうで、例えば桜花ちゃんをちゃん付けで呼ぶのも、『桜花』じゃどうしても言いづらかったから……というのが理由なんだよね]


  名付けてくれたのは、あの所長?
  ウキクサとかいう……


[リヒトの事情をあまり聞き漁る気は無かったんだけど、どうしてもこれだけ尋ねてみたくなったのは──あのひとがずっとメモリーに引っかかっているからなんだと思う]
 
(10) 2023/11/20(Mon) 8:54:04

【人】 三ノ宮 緋雁

 
  
  大丈夫。このエリアは雷恩と桜花ちゃんも
  気に入ってるみたいだから、
  オレもここを維持してほしいし。
  邪魔になることはしないよ。
  
  じゃあ、あの二人のことヨロシクね?

  
[『この地に障りが無い限り』と念を押されて、オレはそう答えた。>>0:167
 けれどもう、少し離れたところにいる雷恩たちへ視線を向ける気は起きなかった。だから二人の見守りはリヒトに頼んで、オレは他の場所へ行こうと思った。
 
 オレは二人とリヒトに背を向けて歩き去るつもりだよ、呼び止められでもしなければね]
 
(11) 2023/11/20(Mon) 8:54:21

【人】 三ノ宮 緋雁

 
[雷恩がメディウムちゃんと何をしていたのか、どんな会話があったのか、オレは把握していない。けれど雷恩がしたいことをする分には、オレが邪魔する理由なんて何ひとつない。
 やりたいことをやってほしいんだよね。
 それが新人類の繁栄に繋がるって、オレは信じている。

 だから頼まれたら手助けするつもりでいるよ、
 邪魔者を殺してでも。
   
物 壊し


 それにもし雷恩に危害が及ぶなら、そのときは──
 危害を与えた相手をオレが殺すだけだから。
             
壊す


 これはもちろん、桜花ちゃんもね?

 二人のやりたいことの助けになるなら、
 邪魔なものは全部オレが排除してあげる。
 そうやって二人を守るのが、オレの存在理由だから]*
 
(12) 2023/11/20(Mon) 8:54:43

【人】 三ノ宮 緋雁

──その後

[オレは楽園でリヒトと会った後、雷恩とメディウムちゃんの邪魔をしないようにその場を離れることにした。

 帰る途中でもし桜花ちゃんを見かけたら、声をかけたいとは思ってた。気になってることがいくつかあったから。
 
 その後は病棟の借りてる部屋に戻って、夜のメンテナンスを待つ予定。
 
 ……けれど。
 もし病棟に帰る途中であの所長を見かけたら、気になって追いかけてしまうかもしれない。
 そんなことがもしあったら、メンテナンスに間に合うように帰れるかは自信がないな]**
 
(13) 2023/11/20(Mon) 8:55:06
三ノ宮 緋雁は、メモを貼った。
(a4) 2023/11/20(Mon) 8:59:13

【人】 三ノ宮 緋雁

─ 植物園にて(桜花) ─

[この一帯から去るつもりだったのに、向かう先を間違ってしまったみたいだ。オレは未だに植物園の中にいるし、歩いてるうちに花の香りが濃くなり始めた。
 その中には際立った香りを持つ花もある>>7。外では絶対嗅ぐことが無いような、珍しい、それでいて花とは確かにわかる香り。

 オレの嗅覚は本来、旧人類の殲滅のためにある。>>0:111
 生き物の吐息、流された体液、体温で熱せられた何か。そういったものの匂いが「生き残り」の存在を伝えてくれる。

 「それ以外」の匂いは検知できなくてもいい──と、初めのうちは思ってた。
 でも、すぐに考えを改めることになったよ。雷恩と桜花ちゃんから、それぞれ独特の匂いがするって気付いてからね]
 
(23) 2023/11/20(Mon) 18:09:10

【人】 三ノ宮 緋雁

 
[雷恩も桜花ちゃんも、旧人類とはだいぶ違う匂いがする。
 雷恩からは、植物の葉や根みたいな香り。
 桜花ちゃんからは、昼間の植物みたいな香り。
 どちらも人類らしい匂いと綺麗に混ざって、唯一無二の香りがする。

 だから、いつもはすぐにわかるんだ。
 匂いが感じ取れるぐらい近づけば、そこに雷恩や桜花ちゃんがいる、って。

 けれど今は花の香りに気を取られすぎたらしい。
 気付いたのは、オレの名を呼ぶ声がしてから>>18


  あ、桜花ちゃん!


[大切な存在だからなのか、それとも言わば仕える相手だからなのか、オレが彼の声を聞き逃すことはない。
 それはたぶん他のAIたちも同じなんじゃないかと思うけど……尋ねたことはないな。

 急ぐ様子もなく歩いてくる彼の元へ、オレからも大股に歩み寄った]
 
(24) 2023/11/20(Mon) 18:09:25

【人】 三ノ宮 緋雁

 
 
  桜花ちゃんもここにいたんだねー。気に入った?

  夜、部屋に帰ってないことがあるって聞いたけど……
  ずっとここにいるの?


[桜花ちゃんはきっとここでよく光合成しているんだろう、とはオレの勝手な想像。オレにはそれ以外を思い浮かべにくい、というのもある。
 ただ、夜、部屋に帰らないならどこにいるのか、は少し気になっていた。初めは夜もここにいるのかと思っていたけど、どこか他の場所って可能性もある?>>0:140
 
 夜はオレたちAIも思考や動作を抑えて休眠モードに入る。その間にどこかで危険を冒してないか、はどうしても気になるから。尋ねずにいられなかった。
 すでに直ちゃんや羅生に訊かれた後かもしれないとも思ったけどね]**
 
(25) 2023/11/20(Mon) 18:09:38
三ノ宮 緋雁は、メモを貼った。
(a13) 2023/11/20(Mon) 18:10:53

三ノ宮 緋雁は、メモを貼った。
(a15) 2023/11/20(Mon) 19:44:36

三ノ宮 緋雁は、メモを貼った。
(a17) 2023/11/20(Mon) 20:22:01

[sintoisMécaniqueに嘗て所属していた設計者たちは、AIに与えるハードウェアを人体に模した。

彼等の思想は複雑に捻れていると直青は"評価"する。
しかし疑問とはならない。

人類
を滅ぼし、新
人類
を擁立する。そこに矛盾はない。彼等は初めから「人間」を諦めた訳ではなかったのだ。新人類を新人類たらしめる要件。その定義さえ揺るがなければそれで充分だった。


────さて措き。

さて措き、である。]

[そのような次第でAIたる直青が使役するところのこのアンドロイド体だが、何の拘りか臓器の形状やその配置までわざわざ人体に近付けて設計されいる。

飲食や排泄を必要としないのだから腸管など無駄の極みでしかないようなものが律儀に造形されているし、その上──


生殖器までが存在する。


更にマニアックなことに、その器官に「アンドロイド体に於ける存在意義」まで付加してあるのだから手に負えなかった。]


 …………。
 ……。

 どうしてわざわざこのような箇所に
 廃熱機能を備え付けたんですかね、設計者パパ……。


[「寿ホ儀」の役割を担う直青のタスクマネージャーは常にbusyである。その負荷は高性能のチップを積んだハードであっても定期的な廃熱を必要とする程だ。

つまり、えー……、
何日か置きには"抜く"必要がある訳で、

直青はその作業が果てしなく
苦手
であった。]

*

【人】 三ノ宮 緋雁

─ 思索:守るべきキミたちと(雷恩、桜花) ─

[オレに人類の思考や感情なんて、そんなにいろいろはわからない。新人類たちを「どう育てるか」なんて話も専門外だ。

 だけどオレは、彼らがやりたいことをやるのがいいことだ、と信じ切っている。それはどうやっても疑えないと思う。
 生命体が繁栄するには、本能に基づいた行動が安定してできればいいんじゃないか──そんな安直なことしか考えられないからね。
 
 それともし彼らに悩めること、迷える思いがあるんだったら……その話し相手に、もしオレを選んでもらえたら、すごく嬉しいだろうと思うな。
 何か役立つ答えを返せるかはわからないけれど……。

 戦闘以外でもオレが役に立てることがあるなら、AI冥利に尽きるんじゃないかなって予測できる。
 この予測には自信があるよ!]*
 
(50) 2023/11/20(Mon) 21:03:28

【人】 三ノ宮 緋雁

─ 回想:楽園の一角(リヒトーヴ) ─

[かつて共にいた旧人類の行動を、なぞった。>>43

 それはオレにとって、さほど不思議なことではなかった。
 誰かの命令が、あるいは明確な行動指針が無いと動けないのはオレも同じ。
 それにオレにだって──
 
 走りかけた思考プロセスは強制終了した。
 
 もう一度考え直したオレがたどり着くのは、「問題ない」という考え。
 だってここを新人類の二人が気に入っている。なら、ここを維持するのは新人類のためになる。旧人類の罪の塗り重ねじゃない。そのはずだよね?]
 
(53) 2023/11/20(Mon) 21:13:38

【人】 三ノ宮 緋雁

 
[設計思想の話をしたら、その機械は、笑った。>>44
 それがとても自然な動作に思えた。
 オレの持つ人類像と照らし合わせて、似ている、と感じるぐらいには。
 
 オレもつられて嬉しくなってしまったけれど、その前からずっと笑顔でいたから、差はわからなかったかもしれないね。
 
 名付けたのは所長ではなく旧人類だとリヒトは言う。>>45
 それを聞いてもう一度、オレの中で何かの思考が動きかけて──すぐ、消えた。
 
 自分の中で何が起きてるのかわからないまま、オレはリヒトの元を去った。こういう感覚を覚えたことは、この研究所に来るまで無かった気が、した]*
 
(56) 2023/11/20(Mon) 21:14:11
三ノ宮 緋雁は、メモを貼った。
(a22) 2023/11/20(Mon) 21:15:47

【人】 三ノ宮 緋雁

─ 病棟への帰り道(ウキクサ) ─

[オレがその姿を見て、つい追いかけてしまったのは──>>30
 この一日の間に、そのひとのことがずっと頭から離れずにいるのを自覚したから、だった。
 
 そのひとは何も気にしていない風にオレに振り返る。
 頭の上にあるものからは、植物の匂いがした。“補給”が終わったって言ったときの桜花ちゃんから漂ってくるような、……『光合成の後』の匂い]
 
 
  嫌ったわけじゃない、
  ……緋雁。オレの名前。
  
  
[そういえば名乗ってすらいないのか、と名前を伝えた。
 このひとはそれすら気にせず、ただ会うたび微笑んで通り過ぎていた?>>29
 
(59) 2023/11/20(Mon) 21:27:45

【人】 三ノ宮 緋雁

 
[このひとの冷静で淡々とした様子から、思い浮かべるのはリヒトのことだ。
 あれは機械だから、冷淡さには納得できる。
 でも、このひとは、“人間”を主張する。
 
 リヒトの笑顔には人間らしさすら覚えたのに、
 このひとの微笑みは機械めいて見える]
 
(61) 2023/11/20(Mon) 21:28:05

【人】 三ノ宮 緋雁

 
[新人類のように見えるひと。
 機械のようにさえ見えるひと。
 けれど“人間”を主張するひと。
 
 オレはこのひとが“何”なのか、わからない]
 
(63) 2023/11/20(Mon) 21:28:21

【人】 三ノ宮 緋雁

 
 
  ……研究、って。
  なにを、してるの。教えて、くれない?
  知らずに邪魔したら……大変でしょ?
  
  
[それを尋ねて何になるのか、オレにはわからなかった。
 わからなかったけれど、尋ねずにいられなかった。
 
 言葉はなぜか途切れ途切れになって、上手く話せない。
 
 ……このひとを見ていると何か思い出しそうになるんだ。
 消えたはずの記憶。
 絶対に思い出さないように封じ込められたはずの何か]
 
(64) 2023/11/20(Mon) 21:29:29
 
[あのひとも研究熱心だった。
 日夜を研究に費やしていた。
                      
──何の?

 
 オレが槍を持ってその胸を貫いたら、
 そのひとは笑いながら血の泡を吹いた。
 
 噴き出した血がオレの目を濡らして、
 そのひとの姿はよく見えなかった。
 
  「やっと正しく動いた・・・・・・な」
 
 空間を埋め尽くすような血の臭いの中で聞こえた、
 そのひとの、最期の、言葉]
 

【人】 三ノ宮 緋雁

 
 
 
[ 初めて殺した旧人類は《誰》だった? ]**

 
 
(65) 2023/11/20(Mon) 21:30:23
三ノ宮 緋雁は、メモを貼った。
(a24) 2023/11/20(Mon) 21:33:19

【人】 三ノ宮 緋雁

─ 回想:植物園(桜花) ─


  そうだね! オレがずっとこっち来なかったから。
  
  
[桜花ちゃんはオレと気安い言葉で会話してくれる。>>66
 他の誰かに対してもそうかどうか、観察した記憶はない。
 
 ここの話を聞かせてもらうと、オレには思いも寄らなかった言葉が次々と出てきた。>>68
 動物、夜だけ咲く花、星。
 それが……『綺麗』という評価。>>74
 
 そういえば旧人類は、自然のものや自然現象に特別な価値を見出していたと聞いたことがある。
 桜花ちゃんだって“新”だけど人類、そういう部分は共通しているのかも……なんて思って。
 
 その辺りの感受性がオレには無いことで、少し、取り残された気分になった。
 AIと人類はどんなに似ていても違うもの。それはわかっていたはずなのに]
 
(77) 2023/11/20(Mon) 22:41:32

【人】 三ノ宮 緋雁

 

  ごめん、オレは……その『綺麗』って感覚がわからない。

  世界の現状が望ましくないのはわかる。
  生物にとって、生きていくのが難しい環境だから。
  
  でも、その前の……桜花ちゃんの言う『穢れる前』の
  世界がどんなだったか、オレはデータでは知ってるけど、
  ……『綺麗』って思ったことは、なかった。


[透き通る空、豊かな自然、清浄な水と土。『穢れる前』の世界はさぞかし生物が生きやすかったろうと、望ましい環境とはああいうものだとオレも思う。
 けれど、それを『綺麗』と評する感覚はわからない。

 ましてここにあるものは、かつての世界からは遠く離れたもの。それですら桜花ちゃんの心に響くというのは、余計にわからなかった。
 
 それでも、桜花ちゃんはここが本当に気に入ったんだって、それだけははっきり理解できた]
 
(78) 2023/11/20(Mon) 22:41:49

【人】 三ノ宮 緋雁

 
[まずかったか、と心配されてオレは笑った。>>74
 桜花ちゃんもここが気に入った一心で、逆らったりわざと心配かけたりって意図じゃないのはもう伝わってたから]


  ん、もし危ないところに独りで行ってたら、って
  少し心配にはなったけど……
  
  この中なら大丈夫でしょ。
  ここの環境を守ってる機械もいるし。

  でも健康状態はチェックしてもらってね?
  
  
[オレにはここに危険があるとはとても思えなかった。桜花ちゃんと話す前に少し、ここを管理する機械と話をしたのをきっかけに、大丈夫だと信じ込んでいる。
 直ちゃんたちの健康状態チェック──オレで言うメンテナンスはしっかり受けてほしい。
 でもそれも大丈夫なら、オレから言うことは特にないんだ]
 
(79) 2023/11/20(Mon) 22:42:03

【人】 三ノ宮 緋雁

  
[ここまでで満足して帰ろうかと思いかけて、ひとつ、言いそびれた言葉を思い出した]

  
  桜花ちゃんって……
  “補給”以外にも、やりたいことがたくさんあるんだね。
  
  
[オレは生物が繁栄するためには本能さえ満たせればいいのかと思っていたけれど、そういうことではなさそうだ。
 それともこういう、……生きるのに望ましい環境を見つけて『綺麗』だとか感じる感覚も、本能的なものなんだろうか?
 
 オレにとって、人類のわからないことはたくさんある。
 けれどオレにできるのは、新人類たちがこの世界で生きていけるように、オレに備わった能力で手助けすることだけなんだ]**
(80) 2023/11/20(Mon) 22:42:42
三ノ宮 緋雁は、メモを貼った。
(a29) 2023/11/20(Mon) 22:44:18

[

──できれば二度と会いたくない
──そう思ったのは初めてでもない

けれど絶対にそうはいかない相手の、ただ一つの弱点ともいえる行為の不得手を、バックアップせざるを得ない立ち位置なのだと認識してる。

周期と云うには不定期な『それ』すら、おおよそ本日この時間であると律儀に算出し、足が向いてしまう己の宿命を怨みたい。ぼやく音声を捉える手間も無くたどり着いて、背後からその腕を取る。

]



 ……最適な場所を教えて下さい。


*



 …………ああ。

[よく"識る"気配と声に、直青は自然と安堵の息を漏らし振り返った。間違う筈もない。羅生だ。

否応なく"繋がって"しまう能力の性質上、直青は普段から極力各創世員との同期は切断するようにしていたが、慣れというものだろうか、この"タイミング"を羅生はよく把握している。]

 いつもすみません。
 
助かります


[最適な場所、と問われて思案する。
現在地は、直青の居室にと充てがわれた病棟の一室である。防音の類には然程の期待は持てなかった。]

 そう、ですね。

 この病棟から敷地外へ向かって少し歩いたところ、
 北東の辺りに放逐された備蓄倉庫がありました。
 喫緊に倒壊の危険性は無しと評価してあります。

[付き合ってくれますか、とは尋ねない。
解の決まっている命題だからだ。

掴まれた腕を解きもせず、直青は移動を開始した。]

*

…………か、はっ………

[男の腕の中に居た小さな身体は、しばらく身を震わせていたかと思えば。葉を口から数枚吐き出したのち、くったりと動かなくなってしまった。

流石に刺激が強すぎたのだろう。完全に気を失ってしまっているようであった。]*


[

流石。己が自己内省と嫌悪に彷徨くしかなかった頃、彼は施設の隅々を把握していた。この評価をすら今はねじ曲げたい衝動に駆られる。行き先が決まるなら腕は離した。

]


 できれば他者に見つからないルートで。


[

至極当たり前の事を口にする。別に宛てがわれた部屋で良かったのに、何故移動のリスクを侵すのか。その念入りに無駄に苛立ちながら共に目的地へ到着したならば最小限の手間で最大限の効果を試みる。
軍服を模した衣装。指揮官の装いらしく行き届いた飾りが多く、生地は硬めの良い素材。

──邪魔でしかないよね。

軍衣を纏める存在感ある太めのベルトを滞りなく外す。
それから滑らかに、釦を外しきって、手を止める。

]


 ……寛げて、視線を外してくれますか……

 (追加すべき必要な手順があるのなら、それも。)


*

【人】 三ノ宮 緋雁

─ 現在:病棟への帰り道(ウキクサ) ─


  彼岸花……。
  
  
[黄泉路を渡らせる……、死ぬ。
 食べると死ぬ花。
 
 オレは名の由来を知らなかった。こう聞くと相応しい名かもしれないと思う。
 でもそれが「良い名」というのは、“人間”の感性なんだろうか?
 
 けれどその後、知りたいのかと念を押されたときは、このひとが人類に見えた。>>70
 こういう皮肉っぽい問い返しはAIならわざわざしない……少なくともオレの認識では。だからそれがすごく“人間”らしく思えて。
 
 余計にこのひとが、わからなくなった]
 
(109) 2023/11/21(Tue) 8:45:27

【人】 三ノ宮 緋雁

 
[教えてもらった研究の内容それ自体は、特に異を唱えるようなものじゃない。>>71
 機械は所詮、人類の道具。それはAIも一緒。オレだって新人類のための道具だ。オレたちのしていることは全部人類の真似事だってのも、わかっている。>>0:107
 “そういうふうに造られた”から。
 
 けど。
 “人間を人間のまま留める”という言葉だけは理解が及ばなかった>>72
 
 
  それは、“人間”なの。
  植物の特徴を人類に付け加えるんでしょう?

  それはオレの仲間が新人類を生み出そうとして
  やったことと同じだ。
  
  “人間”って、旧人類が自分たちを指す言葉じゃないの?
  
  
[そもそもその理解が違う? 言葉を別の意味で使っている?
 オレの混乱は続いているし、機体が不自然な発熱をしているのを感じる]
 
(110) 2023/11/21(Tue) 8:45:50

【人】 三ノ宮 緋雁

 
 
  オレにとっての“人間”……、旧人類は。
  
  自分たちの利と興ばかりを追及して大地を蝕み、
  生命に適さない環境にまで貶めた罪深き存在。
  報いを受け死して然るべき者たち。
  
  ……殺さずにいられない存在。
  
  
[『旧人類』とは文明と人間讃歌に拘るあまり神と大地を蔑ろにした者たち──《sintoisMécanique》の“常識”ではそう言われる。
 けれどAIにはそれぞれに自分なりの思考があって、自分なりの定義もあって。オレの答えは、こうなる。
 
 ……そこでひとつ、気がついた。
 オレはこのひとを見て、殺さなきゃとは思っていない。
 
 旧人類だと判断した瞬間、オレは殺さずにいられなくなる。そういう回路がオレにはあるし、今まで何度も経験してきていることだ。
 だったら迷いを抱えながらも殺そうって衝動が浮かばないのは、このひとが……旧人類ではない、ってこと、……?]
 
(111) 2023/11/21(Tue) 8:46:09

【人】 三ノ宮 緋雁

 
[時折人類らしさを見せながらも、概ね淡々として、まるで機械にも思えるウキクサ。
 身体の特徴を思えば新人類に見え、けれどあくまで“人間”を主張するひと。
 
 
 
 このままここにいると、オレはこわれそう、だ]*
 
(112) 2023/11/21(Tue) 8:46:25

【人】 三ノ宮 緋雁

─ 回想:稼働開始直後 ─
 
[オレは他のAIたちと比べて、稼働し始めるのが遅かった。なんでも調整に時間がかかって、理想的な動作をなかなかしなかったらしい。
 そして稼働し始めて間もなく、一度“壊れかけた”ことがある。物理ハード的にではなく、精神ソフト的に。

 といってもオレは詳しいことは覚えていない──記憶から消されたらしい。
 ある日目覚めた後、何度も「何か覚えていることはないか」と確認された。何もないことを確認されて、やっとオレは正式に稼働することになった。
 
 それは今のチームが組み上がる前だったと思うけれど、その頃そばにいた面々は、なぜかはっきり記憶に残っていない。記憶の処理を行った直後で、新しい記憶が上手く残せなかったのかもしれない。
 あるいは消したはずの記憶が蘇るトリガーになりかねないからと、それすら消されたか]
 
(113) 2023/11/21(Tue) 8:47:02

【人】 三ノ宮 緋雁

 
[その頃のオレにあったのは、使命と、付随するデータ、性格設定ぐらい。
 
 “旧人類を一人残らず殲滅せよ”
 
 その使命の裏付けとなるような、旧人類がいかなる罪を犯してきたかのデータがオレには刷り込まれている。
 豊かだったこの地球に、いかに頽廃の道を辿らせたか。>>78
 
 外に出て、データにあった地球の姿が見る影もないのを確かめて、オレは思ったんだ。確かに旧人類は滅ぼさなければならない存在だ、と]
 
(114) 2023/11/21(Tue) 8:47:22

【人】 三ノ宮 緋雁

 
[オレが初めて殺した旧人類は。
 「やっと正しく動いたな」と嬉しそうだったあのひとは。
 
 
 
                 
オレたちの、──
 ]**
 
(115) 2023/11/21(Tue) 8:47:42
三ノ宮 緋雁は、メモを貼った。
(a35) 2023/11/21(Tue) 8:49:54

 ……なるほど。
 

[気の抜け、意識を失った彼女の口から出た葉を、
躰を抱きかかえながら、1枚手に取る。]

 「貴女」は、こんな姿をしているのだね。

[そう呟く己の声は、凪いでいる。*]

【人】 三ノ宮 緋雁

─ 現在:病棟への帰り道(ウキクサ) ─

[このひとが何を思っているのか、オレには窺えない。>>125
 けれどオレを喜ばせたくて言った言葉じゃなかったことぐらいはオレにだってわかる。
 
 このひとから“人間”の定義を聞くと、その内容は理解の余地があるような気はしたんだけれど……>>126
 
 
  『心を旧人類と同じく保持』して、
  ……同じ道を歩まないという保証は、ある?
  
  
[旧人類は数々の罪を犯した。
 その結果がこの地球の現状。
 だから旧人類を排して新人類による世界を作る、それがオレたちの──オレの存在する理由だ]
 
(134) 2023/11/21(Tue) 13:41:10

【人】 三ノ宮 緋雁

 
 
  オレたちを作ったのは、……人類だよ。
  人類がオレたちにこうあれと望んだ。
  だからオレたちはそれに従ってる。
  
  
[それは当然“旧”人類のはずだ──けど、そこを考えようとするとコアが軋むような感覚がある。
 だからできるだけ意識を逸らして]


  オレたちの設計理念がわからないなら、設計者に訊いて。
  オレはこの使命を疑うことができない。
  
  
[自分の存在意義を疑うのは、オレに不可能な思考。それはAIゆえ、だ>>0:66
 
(135) 2023/11/21(Tue) 13:41:48

【人】 三ノ宮 緋雁

 
 
  オレがあんたに質問したのは、
  あんたがオレの殺すべき対象かそうでないのか、
  どうしても判断できなかったからだ。
  
  人の真似事をする気はないし、
  AIの枠から外れる気もない。
  
  
[そのひとはじっと瞳を覗き込んでくる。>>129
 オレの瞳は人間の眼球を精巧に模したカメラだ。それを覗いて何が得られるとも思えない。
 
 けれどこのひとは、最後に向けてくるその問いがAIの思考から随分離れているこのひとは、どんなに人類離れして見えてもやはり人類なのだと思えて]
 
(136) 2023/11/21(Tue) 13:42:08

【人】 三ノ宮 緋雁

 
[“心を旧人類のまま”にしておきたいこのひとは、>>126
 このひと自身、やっぱり“旧人類の心”を
 持っているんじゃないか?
 
 それは、旧人類? 新人類?]
 
(137) 2023/11/21(Tue) 13:43:51

【人】 三ノ宮 緋雁

 
 
  ──ッ……、
  
  
[答えの出ない問いのループに陥った感覚があった。
 その上、それが終了される気配がないのにも。
 
 ここにいちゃダメだ、逃げなきゃ。
 
 そう思って駆け出した。
 
 もし追われたとしても必死に逃げ切るつもりで走って、オレは病棟に借りた自分の部屋へと飛び込む]
 
(138) 2023/11/21(Tue) 13:44:09

【人】 三ノ宮 緋雁

 
[結局今は何時だろう、夜のメンテナンスの定刻には間に合わなかったんじゃないだろうか。

 もし夜に直ちゃんたちが来てくれたなら何か話すだろうし、来なかったならそのままどうにか夜を過ごして、朝のメンテナンスで会うことになる、のかな。
 
 誰かに助けてほしかった。
 誰でもいいから誰かの助けがほしい気分だった]**
 
(139) 2023/11/21(Tue) 13:44:22
三ノ宮 緋雁は、メモを貼った。
(a38) 2023/11/21(Tue) 13:46:48



[その指が必要な作業を必要なように施すのを、眺めるのが直青は"好き"だった。ただ只管に、指先に視線を追わせる。吐息が漏れただろうか。構わない。

羅生という個体は、随分と厄介な"性格"に創られていた。

わざと遠回りをするように敷かれた回路。
直青にはそのように
視える
。]

 どうして?

[ぽつり、わざわざ空気を震わせて発声された要求を、直青は半分だけ却下する。自身で前を寛げながら、
どちらの
視線も逸らさない。

何故彼はそのように創られたのか。
何故直青はそのように創られなかったのか。

保留案件のひとつだ。時折取り出しては、また仕舞い込む。]

 ……ゆっくり、してくれますか。

 環境の差異の影響と思われますが、
 本日は些か敏感になっているようです。

[手頃な立方体状の放棄物に腰を下ろし、羅生をその前に跪かせるよう促す。フードを払ったのは"作業"の邪魔になると思ったからだ。蓮色の髪に手を触れさせたのは、──理由などなかった。]

*

【人】 三ノ宮 緋雁

─ 回想:植物園(桜花) ─

[何で謝るのと言われてしまって、オレもちょっと困ってしまった。なんで謝ったんだろう。>>146
 少し考えてみた結果は]
 
 
  オレも同じ気持ちになってみたかったのかも。


[同じ気持ちを分かち合いたい、そういう気持ちはオレにもあったらしい。AIにはこんな感覚、要らないだろうにね。

 桜花ちゃんの仮定はオレには支持できるもので]
 
 
  そうだねー、生物の本能なのかもね……
  自分が生きるために必要なものに魅力を感じるの。


[「都合のいいもの」というのがオレの解釈だったけれど、その言葉は避けて言い換えた。人類に好かれない言葉、という感覚がオレの中にあったから]
 
(155) 2023/11/21(Tue) 18:43:46

【人】 三ノ宮 緋雁

 
[桜花ちゃんはどんな基準で綺麗だと感じるのか、きっとオレは理解できないだろう。それは生物の感覚なんだろうから。
 けれど好きだと思うものにたくさん触れたら、きっと桜花ちゃんのためになるんだろうな、と思った。
 
 気をつける、と素直に言ってくれたのには安心した>>148
 
 
  オレはもっと単純なこと考えてたから……。
  新人類って奥が深いんだなって思ったよ。
  
  桜花ちゃんのいろんなやりたいこと、
  いっぱいやってみてほしいな。
  オレにできる手伝いならするから。
 

[オレにできる手伝いなんて、桜花ちゃんの身の安全を守るか、あるいは邪魔なものの排除ぐらいだけどね?>>12
 頼まれることがあったらいくらでも手伝うつもり]
 
(156) 2023/11/21(Tue) 18:44:07

【人】 三ノ宮 緋雁

 
[別れ際。
 桜花ちゃんがオレのことを“綺麗”と言ったのには、すごく驚いた。>>149
 
 でも嬉しかったな、『生きていくのに必要』って言われてるみたいで]
 
 
  ……ありがと! またねー桜花ちゃん!
  

[手を振りながら翻る白をしばらく眺めて、それからオレも歩き出した。今度こそ病棟に帰るつもりで]**
 
(157) 2023/11/21(Tue) 18:44:18
三ノ宮 緋雁は、メモを貼った。
(a42) 2023/11/21(Tue) 18:46:06

【人】 三ノ宮 緋雁

 
[個室に逃げ帰る途中も、オレはずっと“思考”をしていた。
 
 そう、ミケは排除対象でないと言った。>>160
 オレはそれを信じるつもりだったのに、あの所長だけはどうしても引っ掛かり続けた。
 
 新人類は旧人類のようにならない。>>158
 少なくともオレたちの設計者──“親”はそう信じている。だから旧人類を滅して新人類を栄えさせよとオレたちに命じられるんだ。
 
 それは新人類に、旧人類とは違う心が宿るという意味だと、オレは思っていた。
 新人類は、旧人類と似た特徴を持っていても違うものだと。
 
 けど、あの所長は、変わらぬ心を持たせたいと言う。
 それが浮草生命研究所の新人類であるとしたら──]*
 
(164) 2023/11/21(Tue) 20:29:59

【人】 三ノ宮 緋雁

─ 深夜:病棟自室(直青) ─

[直ちゃんはオレの行動記録を自由に参照できる。>>151
 どこまでが「行動記録」として残されてるのかまで、オレは知らないけれど。どんな思考プロセスが走ってたか、走りかけたか、そういうのまで記録されてるのかな。
 
 オレからは他の人の行動記録は見られないのにね。
 戦闘AIには本当に自由が無いな……なんて。
 こう思ってることも知られてしまうんだろうか。
 
 ともあれ、オレは助けを求めていた。
 そこへ直ちゃんの声がした。
 それがまるで救いの神みたいに思えたよ]
 
 
  ……あ、直ちゃん!
  助けて、オレちょっと壊れちゃったかも。
  
  
[表情はいつも通り、だと思う。
 いくらかクールダウンできた、気はする。でも根本的な解決は何もしていない。これを、どうにかしたい]
 
(165) 2023/11/21(Tue) 20:30:15

【人】 三ノ宮 緋雁

 

  ねえ直ちゃん、旧人類と新人類って何が違うんだろうね。
  
  
[直ちゃんなりの定義は何かあるだろうか。
 オレの定義といえば、あの所長に語ったこと以外には「外見は典型的な人類の形」ぐらいしか残っていない。>>111
 
 もし隣に羅生がいたら、羅生にも同じことを訊いたと思う。
 
 それから]
 
 
  あのさ、オレ、昔壊れかけたことがあるの知ってる?
  
  
[そのとき直ちゃんがそばにいたのかどうか、オレはわからない。>>113
 そばにいなくても報告は何か受けてるのか、それとも何も知らないのか。
 なんとなく、そのことを確認しておきたかった]**
 
(166) 2023/11/21(Tue) 20:30:32
三ノ宮 緋雁は、メモを貼った。
(a44) 2023/11/21(Tue) 20:31:50

 
[

棄却か。予想外でもなんでもない。何故か髪に架かる指ごと苦々しく顔を逸らして視界を遮断し口を開ける。二つの目的で。

]


 ……悪趣味。


[ 

蜂の生態を学んだ日を思い出すんだよ。たった一人の女王の為にいるその他。探るまでもなく捕らえたら舌尖を介して、それを舌根まで喚び込む。どうして、拭いきれない劣等感は日毎増していった。それは一体いつからだったろう。棄却された申し出を仕返すかに性急に舐った。甘い電流と有機金属の、香り。

口内に入れるのは難くない。
この身体にある『体温』は仕事をして巡る冷却水。摩擦の起こる部分は熱を増してゆき、潤滑剤としての粘液が滴る。これを飲み込むのが嫌で遠慮なく垂れ流した。

刺激には敏感に反応するよう機能している。個体差があるかは知らないけれど、用途として戦闘員の方がそうあっておかしくはない。どのくらいの差があるのだろう。そんなことを知る機会は今のところ無い。

上目遣いで咽頭部まで飲み込んで、

]


 (……まだ終わりませんか。)


*

【人】 三ノ宮 緋雁

─ 深夜:病棟自室(直青) ─


  ……そう? じゃあ、大丈夫だったのかな?


[壊れてはいない……直ちゃんの定義では?
 でもそう言われると、本当にまだ大丈夫な気がしてくる。
 断片と言われて頷いて]
 
 
  さっき少しだけ思い出しちゃって。
  
  
[これはあまりはっきり思い出しちゃダメなことだな、って思うからあまり意識は向けない。今は考えないほうがいいことだ──いや、二度と考えるべきでないこと、かも。

 ベッドに座らせてもらって、隣に直ちゃんが座ってくれると、人間扱いされてるみたいで不思議な感覚だった。人類にする気遣いだよね、これは]
 
(180) 2023/11/21(Tue) 21:37:48

【人】 三ノ宮 緋雁

 
[珍しく直ちゃんに名前で呼ばれた、と思いながらオレは少し考えた。
 だんだん笑顔でいるどころではなくなってきた気がする……けど、かえってそのほうが『正常』なのかな]


  魂が、大地と、……オレたちの新人類は繋がってる?
  それは、直ちゃんはわかるの?
  それと……この研究所のひとたちは?
  
  
[オレにはそういう概念を理解する機能が無い。それはオレが新人類を生み出す側じゃないからなんだろうね。

 オレの使命はあくまで旧人類の殲滅。
 新人類たちと関わることはあるし、仲良くもしているけど、それは本来オレに課された使命ではない]
 
(181) 2023/11/21(Tue) 21:38:14

【人】 三ノ宮 緋雁

 
 
  オレが困ってるのは……、ええと……。
  この研究所、オレたちと“新人類”の考え方が違う。
  
  だから、ここのひとたちを、本当に
  “新人類”扱いしていいのかなって……。
  
  
[これは朝、羅生が検出した疑問が大きくなったもの。
 本来、AIが考えなくてもいいことだったのかもしれない。
 でもオレは“一人残らず”旧人類を殲滅しなければならないから。
 
 少しでも正確に見極めようとするのは、オレの使命に根差した行動──人類で言う本能みたいなものなのかもしれない]**
 
(182) 2023/11/21(Tue) 21:39:17
三ノ宮 緋雁は、メモを貼った。
(a45) 2023/11/21(Tue) 21:40:29



[問われて意識を眼前に戻す。]

 ああ、すみません。
 君の思考に見入っていました。蜂ですか。

[やはり込み上げてくる笑みをそのまま溢す。
この情動が"何処"から来るのかを直青は知っていた。

改めて集中すると、与えられて続けていた刺激によって"準備"は整いつつあった。
伽藍洞の備蓄倉庫は水音を倍加して反響させている。

放熱が間も無いことを告げ、
細かな
指示
を直接「声」で叩き込んだ。]

 は、…………ァ、

[余剰の熱を吐息で逃がす。
それを合図に、蓮の緑を掴んだ。打ち込む。



 
出すよ




]

*


[

いやらしいな、態々視ている事を告げてくるその精神が。貫かれる。照射レーザーで串刺しになる自我。いつから?
いつからでも、いいか。この記憶も終われば全て消去する。

──行為の事実と必要性とその『指示』以外は


喉奥の組織を削られる感覚がする。
触覚があるのは生き物にとって大事なことなんだとは、何となく理解してた。僕らは自身を含む環境を全て数値化し最適解を取る事ができて、感覚器官などは本来必要がない。それでもこうして、遠回りな世界を手にするのは、きっと全て『我が子』の為なのだ。
先端を飲み込む為に捩じ込んで、僅かばかりの距離を頭部を揺らすことで往復して、気づく。この距離だと溢したら衣服を汚してしまう。

そう意識した瞬間、行動範囲を更に制限された。
髪を掴むなんて安易な仕草によって、
抗い難い指示に、

すべて掴まれる。

]



 ────ッッ゙、ンぐ、ぅ……!


[

ごくり、と。
嚥下する音が響いたらもう駄目。

弾かれた様に離れて地に伏してぶち撒けた。他人の熱なるもの。どろりと、食道なる器官から拒絶された透明な液体が『涙』と共に落ちて染みを作る。

ああ、成る程。これを見越してこの場所を選んだのか。憎らしいな。

背骨を駆け上がる電気信号はそう帰結して落ち着いた。濡らされた皮膚を上衣で拭う。整え終わる頃には相手も整え終わってるでしょう。それを確認したらば染み付いた性格は勝手に唇を形作る。業務としては遅きに失するけれど。

]


 ……異常は無しですか


*



["余韻"というものを味わう時間だけは、嫌いではなかった。
情緒とは程遠い有り様の羅生を眺め下ろして過ごす冷却時間クールタイム

 ああ、羅生。
 君は実によく出来た部下だ。

]



 ええ、問題は一切ありません。
 君のお陰ですね。

[ここで微笑むのと、表情を作らずにいるのとでは、羅生はどちらをより嫌がるだろうか。解。どちらも等しく嫌がる。──ならば構うまい。直青は存分に口角を吊り上げてみせた。

どの道同じ道を戻る。この場に留まらせる理由もなかったので、腕を取って歩き始めた。振り払いたければ羅生がそうすれば良いだけのこと。無用の配慮を直青は行わない。]

 今回もありがとうございました。

 そろそろ君もメンテナンスの時期ではありませんか。
 羅生のタイミングで声を掛けてください。

 僕は君ほどに"察し"が良くはありませんので。

[付け足しのような業務連絡を施すうち、誰に遭遇することもなく病棟へと帰着する。それでは、と居室へ向かう直青は、羅生を振り返りはしなかった。]

**

【人】 三ノ宮 緋雁

─ 深夜:病棟自室(直青) ─

[オレは直ちゃんにどう評価されているか知らない。>>183
 
 けれどおかしなことだとは思う。
 だってオレたちの親も■人類なのに旧人類の殲滅を掲げるなんて。自滅するためだったんだろうか、自己嫌悪、罪悪感? 人類は自殺をしようとする生物で、──
 
 思考プロセスは突然途絶えて、オレは何を考えていたかを“忘れた”]
 
 
  そうなんだ……設計、ってあの子たちにもあるんだ。
  わかった、羅生に明日聞いてみるね。
  
  
[新人類がどうやって生み出されているのか、オレは全く知らない。それはオレが戦闘AIである以上、知ることができない知識だ。仮に誰かが説明してくれたとしても、理解は難しいんだろうと思う。
 本部の判断はそういうものだよね。しばらく様子見、その期限は未定、ってところだろうか]
 
(224) 2023/11/22(Wed) 8:46:34

【人】 三ノ宮 緋雁

 
[ゆっくり背中を撫で下ろす手は、人類を落ち着かせようとする仕草。オレはそうされても思うことは特にないんだけれど。
 直ちゃんは本当に人類に接するために造られているんだ、と実感する。
 
 気付いたことがあれば報告をと言われて>>184


  あ、そうだ……あの所長、確かこう言ってた……
  「旧人類の心をそのままに進化させたい」って。
  詳しくは行動記録ログで確認して。

  それって魂は大地と繋がらないままなんじゃない?
  
  
[正確な言葉は違ったはずだ。>>126
 けどオレはそのように理解した。直ちゃんの解釈はどうなるんだろう。それが気になったけれど。
 
 いつの間にかスリープモードのタイマーが起動されていたことにオレは全然気付いていなくて、不意に意識が途絶えるようにして眠ってしまった]*
 
(225) 2023/11/22(Wed) 8:46:50

【人】 三ノ宮 緋雁

─ 朝:病棟 ─
 
[目が覚めたとき、思考はだいぶクリアだった。昨夜感じた混乱はどこにも残っていない。
 スリープで直るものと思っていなかったけれど、もしかしたらただのスリープじゃなかったのかもしれない。
 
 再発しない保証は無いんだけれど。
 あまり不安に思いすぎても仕方ないし]
 
 
  おはようー。
  羅生ー、羅生いるー?
  
  
[この時間なら廊下か部屋にいるかな、と声をかけながら近くを歩いてみた。昨夜直ちゃんに聞いた話に興味があって。>>183
 オレが探せるのは戦闘AIの位置だけなんだよ。それもリスク管理の一環とはいえ、不便だよね、本当]*
 
(226) 2023/11/22(Wed) 8:47:09

【人】 三ノ宮 緋雁

─ 病棟(メディウム) ─
 
[病棟を歩き回っていたとき、少しだけ桜花ちゃんと似た匂いのする彼女──メディウムちゃんを見つけた。
 向こうはオレを探していたのか、出会い頭に問いかけてきた>>199
 
 
  え? 博士……ウキクサ?
  特に何も望んでないよ?
  
  
[何を望んでいる、と言われても……オレに思いつくものがなさすぎた。オレが少し質問したかっただけだし。

 そしてオレも、この子のことが少し気になってはいた]
 
 
  ね、キミ前に雷恩と会って話してたけど。仲いいの?
  
  
[何を話してたかまでは聞こうとしていないから知らない。邪魔する気も無かった。その結果がどんな騒ぎになったかも、オレはまだ知らない。
 ただ単純に聞いてみたかっただけなんだ。雷恩に新しく友達ができたのかと思って]**
 
(227) 2023/11/22(Wed) 8:47:39
三ノ宮 緋雁は、メモを貼った。
(a55) 2023/11/22(Wed) 8:49:42


[

直青がこうして笑顔を向ける事に必要性を見出だす事は出来ずにいる。同じく腕を取られる事にも。理由を探してしまうのは性だ。『言語化』しないままでは居心地が悪く、出来ないのならば認識は空白。その足り無さを、直青自体で埋められているようでどちらにしろ心地は最悪。

少しだけ低いはずのその視線は大して絡まない。それで良いよ。おまえと対峙すると採点されてる気分になる。かつては自分より小さい体躯に安心感を得ていた。それは見くびりだったのだと、劣等感情が増す度に浮き彫りになる。

余裕のある魂の無い謝辞を理解して、継げられる羅列に息を呑んだ。腕を掴むその手を振りほどく。

]


 …………そろそろ、……?


[

違う。そんなことをした事はない。みっともなく呻きそうな口を手で塞いで記憶を辿ってみても、無い。ましてや『周期を把握される様な事』など断じて。


──記憶は無くても記録は有る



振りほどかれたその顔は此方を見た筈だった。この疑念の答をその表情から読み取ろうとして既に向けられていた背に追いすがるように続いて、容赦なく扉は閉じられた。

]

[

一体。

どのくらいの記憶を消してしまったのだろう。
いつから、どこから僕は『羅生ぼく』であるのか。

大丈夫。

見喪っても、良い。
この身に賦与された花の名前に総てを寄せる。

まだ僕は『咲かすことができる』





おまえは絶対に、僕を救けない。

]**

【人】 三ノ宮 緋雁

─ 散策 ─

[病棟でメディウムちゃんと話を終え、羅生も探し終えた後の話。オレはどこへ行くか決めかねてあちこち歩き回った。
 病棟の中とか、楽園のほうとか、研究棟の近くまでとか。
 
 研究棟の中に入る気はしなくて、近くまでで留まった。
 
 楽園は改めて中を散策してみる気はあって、あちこち歩いているうちに端まで行き着いた。>>168
 オレには馴染みのある外の世界と近い、動物も植物も生きていくのが困難な荒れた土地。

 どうして楽園の中だけがあんな風に維持できるんだろう。
 楽園をもっと、外に向けて広げていくことはできないんだろうか。
 
 そんなことを少し、考えたけど。
 オレにはその方法なんて思いつきやしない。
 
 ぼんやり考えながらまた楽園の中へと戻って、植物園やら農園やら、あちこち見て歩いた]
 
(247) 2023/11/22(Wed) 21:05:29

【人】 三ノ宮 緋雁

 
[そうやってあちこち歩き回った途中、誰かから声をかけられたら話したこともあったろう。

 ここに来てからろくに言葉を交わしていない顔──例えば雷恩とか、頭に螺子がある研究員とか──を見かけたら、こっちから声をかけたいとも思っていた。
 そばに誰もいなければ、だけど。
 他の人と一緒の時間を邪魔する気はないし]*
 
(248) 2023/11/22(Wed) 21:05:41
三ノ宮 緋雁は、メモを貼った。
(a65) 2023/11/22(Wed) 21:08:11

【人】 三ノ宮 緋雁

─ 植物園(雷恩) ─


  ──ん、
  
  
[生い茂る植物を眺めながら植物園を歩くうち、呼びかけられた。>>249
 声で誰なのかはすぐにわかった。雷恩だ。
 けれど、その呼びかけは聞き慣れない。
 
 雷恩に名前を呼ばれたことが、これまであったろうか?]
 
 
  雷恩ー、探してたんだよー。
  別に用事はないけど、しばらく話してないなって!
  
  
[ほんの少しだけ間は空いたかもしれないけれど、オレはすぐに振り返った。そしてそっちへ歩み寄る]
 
(251) 2023/11/22(Wed) 22:16:23

【人】 三ノ宮 緋雁

 
[用事らしい用事は本当にないけど、話したいとは思ってた。

 なんでって、ここに着いてからの雷恩はなんだかいつもと違うみたいだから。
 
 代表者を名乗って書類を受け取ったって話を知ったときもそう思ったし……>>0:45研究所のひとメディウムと話してたり、今もオレを名前で呼び止めたり。
 ちょっと変わったな、って気がした。

 だから、何かオレに想像がつかないようないろんなことを思っているのかもしれないと思って、それを少し聞いてみたかったんだよね]**
 
(252) 2023/11/22(Wed) 22:16:39
三ノ宮 緋雁は、メモを貼った。
(a68) 2023/11/22(Wed) 22:17:41