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人狼物語 三日月国


82 【身内】裏切りと駆け引きのカッサンドラ【R18G】

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視点:


ラサルハグは、合挽き肉のハンバーグを口に運んだ。
(a26) 2021/07/10(Sat) 21:30:49

ラサルハグは、食事にあまり頓着しない。見た目も、味も、そして食材も………
(a27) 2021/07/10(Sat) 21:31:23

【人】 痛覚鈍麻 ラサルハグ

>>26 サダル

「………ああ、…うん、いいよ」

返答は、呼ばれた通り『ラサルハグ』として。
音も無く、感情の読めない瞳がすいとそちらを見て
一つ、瞬きの後に了承を返した。

「場所は……変えた方がいい?」
(27) 2021/07/10(Sat) 23:52:52

【人】 痛覚鈍麻 ラサルハグ

>>28 サダル

「……いや…私はもう、…隠す理由が無い、から…」

ふ、と息を吐いて一度言葉を切る。

「であれば、こちらの方が話しやすいですね」

一転、淡々とした語り。
『スロウス』としてのそれは、ひたすらに抑揚に欠けていて
何処か言葉を選ぶような、『ラサルハグ』のものとは違う。

『ラサルハグ』とて、既に自らの行いの殆ど全てを
白日の下に晒している。
そして、その報いを受ける覚悟だって、していた。
だから、誰に聞かれようと、不都合など無い。
(29) 2021/07/11(Sun) 2:05:26

【人】 痛覚鈍麻 ラサルハグ

>>35 サダル

「はい、どうぞそのように」

返答は何処までも淡々と、そして淀みなく。
そのどちらが本性なのかなど、考えるだけ無駄なのだろう。

「……報酬、ああ、そのような話もありましたね」

三人で交わした会話も、今となっては随分と昔の事のようだ。
実際は、たった数日の事なのだけど。

「この仕事は、何も完璧な結果を求めるものではありませんでした
仮に僕がどのように失敗しようとも、あなた達が条件を……
つまり、
最終的に一定数の乗客をこの船へと引き渡せば

取引は、それで為される手筈だったのですよ」

「──けれど、その条件には足りなかった。
然して、全く結果が伴わなかったというわけでもない。
故に、協議の結果、僕の身柄をこの船へと売り渡す事で
此度の取引は円満締結となった、との事です。」

滔々と、自分の事でないように無感動に語る。
勝利を得る事は叶わなかったが、他の手段で補填は為された。
"怠惰"にとっては、何の不満も無い結果だ。


既に取引は為された。
つまり、その報酬に残された価値は────
(37) 2021/07/11(Sun) 4:40:27

【人】 痛覚鈍麻 ラサルハグ

>>38 サダル

「結果的には。」

無慈悲にも肯定が返る。
その報酬に残された価値は、今となっては感情的なものだけだ。

「けれど同時に、僕は
あなた達の望みが叶えばいい

その勝利を望んでいた事は、決して嘘ではありません」

それがあなた達にとって、もはや価値のない勝利なら
それはきっと、"怠惰"にとっても無価値な勝利だろう。

「…結局のところは、これが処罰のようなものですよ
僕は只今を以てこの船の『所有物』となり、工作員ではなくなった
捨て子であった僕は工作員である事でしか居場所を得られず、
けれど、もはや元の鞘に収まる事は叶わない。」

居場所を追われ、その身を以て埋め合わせをさせられる。
それが最も理に適う処罰だったのだと。

"怠惰"の言葉には、やはり嘆くような響きは無い。
結局は、そうなるべくしてそうなった事だ。
(46) 2021/07/11(Sun) 15:26:28

【人】 探究者 ラサルハグ

>>51 サダル

「──どうして?」

魯鈍なる"怠惰"は、ずいとにじり寄られても動じない。
ガラス玉のような瞳が緩りと一つ瞬きをして、
そこに映る女に問われた事を繰り返した。

「単純に、叶わないでほしいと思う理由も無いですし…
…あなたには以前にも言ったかと思いますが。
あなた達には渇望が、執念がある。
あなた達がそうまで夢中になる事に、興味があったから」

共犯者の、そして自らの意思の元に行動する人々の
その想い、執念の果てを見てみたかったから。

本当に、たったそれだけの事。
(55) 2021/07/11(Sun) 17:37:00
ラサルハグは、今も、テンガンの望みが叶えばいいと思っている。
(a45) 2021/07/11(Sun) 20:20:39

 
──幕間の観賞室。

今となっては王達は去り、人払いだってされていない
だというのにも関わらず、相も変わらずここは閑散としていて
今の時間は人っ子一人居なかった。

観客の無い"喜劇"を背に、薄明かりの下を探る。
誰も、従業員さえも覗く事のない、暗がりの中。
自身の手で隠したものを、探って

探って、

探って、

「──あった」

ずしりと重い、人の命を奪う為の道具。


込められた弾が、ただの一つも欠けていない
事を確認して──

 
──何をするでもなく、ただ懐に仕舞った。

初めから、使う事を想定して持ち込んだものだ。
"上"の意向によっては、迷わず命を絶っていただろう。
そして同時に、それを他者へと向ける事だって想定していた。
或いは、この凶器を誰かに握らせる事だって十分に有り得た筈だ。

たった一発の銃弾で人は死に、
たった一滴の毒で人は苦しむ。
それを与える事は躊躇わない。

ただ、何れも
今ではなかった。

特別な理由なんて何も無い、たったそれだけの事だ。

 
やるべき事は終えた。

観客の無い"喜劇"は終わり、エンドロールが流れている。
じきに舞台は幕を閉じ、登場人物達はそれぞれの道を歩み出す。

今度こそ、幕引きだ。

裏切りと、そして駆け引きのその後に
カーテンコールを迎えた後も、彼らの人生は続いていく。

今この一齣の舞台に幕が降りたって、
一人ひとりの人生、その演目はこれからも続く。
幕が降りれば、新たな舞台が始まる。

哀れな役者、その役に殉じた"怠惰"は舞台を降りれど
また何れ、再び舞台へと上がる事になるだろう。

次はきっと、異なる役を演じる事ができるはず。

ラサルハグは、観賞室を後にした。
(a46) 2021/07/14(Wed) 5:44:43

【人】 連理の枝 ラサルハグ

 
束の間の休憩時間。

「……あなたはそれで満たされた?」

買ったばかりの缶コーヒーを手の中で弄びながら、一人呟いた。

「いいえ、あなたは──そして僕も未だ、満たされてはいない。」

脳裏に去来するのは、二人の共犯者と、それから。

「その意思の果てを見届けよう。
あなた達がその餓えを失わない限り──」
(73) 2021/07/14(Wed) 19:54:28
ラサルハグは、その日(2)1d5杯目のコーヒーを開けた。
(a48) 2021/07/14(Wed) 19:58:25