260 【身内】Secret
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視点:人 狼 墓 恋 少 霊 九 全 管
[やはり下手を打った例えはルミに引っかかりを与えたが、
キスはその思考を消すのに十分な役割を果たしてくれた。
舌を絡めなくとも、唇を触れ合わせるだけで
唾液が行き来する。
甘いりんご飴を食べきれなかった自分だが、
あれよりももっと紅く艶めいたルミの唇を食む度に
広がる甘い味は中毒になりそうだ。
もっと。
もっと。
頭の中で逸る気持ちのまま、何度も重ねる。]
[丁寧に時間を掛けて煮詰めたおかげか、
ルミの機転を少し奪うことに成功したようだ。
勝手に始まったカウントは止められないまま終わりを迎え]
ルミが欲しくて待てなかった。
[責める声にしれっと言い訳をして笑う。
瞳を覆う手が外れた時、彼女は男の瞳が蕩けるように
甘く細められていることに気づくだろう。]
見ぃっけ!
……大人の声で言うと何か違和感ぱねぇな。
[2人のかくれんぼは、つまり鬼が交代するだけのもので、
児戯としての正しい形ではなかった。
だが「二人の遊び」としては最良だったと思う。
見つけても見つけられても
悔しいどころか2人とも笑っていた。]
恥ずかしい?
恥ずかしがるのは俺にはご褒美なんだけど、
ん!
なに、キスマじゃなくて歯型?
首の詰まってない服着なきゃな。
[痛みはそう強くない。
元来の、他者を傷つけることよりも自分の痛みを選ぶ
ルミらしい力加減だった。
ここは肉食獣の出番だろうか。]
恥ずかしくなくなるまで「お兄さん」だけ
発声練習してればいーよ。
[白い首筋に噛みつく。
他の人にも施したことのあるキスマークではなく、
自分の歯並びの形をした、唯一無二の所有印を残して。
分泌が止まったかもしれない秘所に指を滑らせる。
再び滴るまでは、まずは下生えでも隠せていない
紅玉に触れ、肥大させるまで擦ろうか。*]
[ 仮定話は実現しないからこそ考えてしまうことだ。
例えば自分が至って普通の過程であれば?
或いは彼があの時離れて行かなければ?
詮無いことに頭を回してしまうのは、
それが効率よく傷を抉れる方法からなのかもしれない
────幸せな夢はまるで麻薬だ。 ]
うん、録音……えっ着信音??
[ 正気か?と言うように彼を見た。
病んでいる自分よりも飛躍した発想である。
まさか今までの女にもそういう対応を…?
あるわけないと分かりつつも、
疑ってしまうのは致し方ない。 ]
[ 無理矢理彼を襲った時は、キスをしなかった。
別に、キスに対して神聖視していたわけではない。
ただどんなおとぎ話もキスで幸せを迎えられるから。
それを知っているからこそ、
幸せにはなれない関係にキスなど要らないと思って。
けれど今は、
何の憂いも悲観もなくキスができる。
温もりを交わして甘さを分かちあって、
──まるで実を食べたあの二人みたいに。 ]
……言い訳までずるい。
[ 言葉で主導権を握るのは得意だったはずなのに、
さっきから彼に奪われてはいないか。
上手く翻弄出来る甘い言葉も浮かばないから
ぷく、と思わず頬が膨らんだ。 ]
…………後でほんとに録音するんだからね。
お兄さんが自分から言ったんだもん。
[ 着信音にはしないだけの理性はあるけれども
録音しておけば証拠になる。
万が一約束が破られてしまった時、
これがあれば責め立てる権利を得られるはず。
────というのは理由としては勿論、
単にひとりの時に声を聞きたいからだ。
今の彼を見ていると、
信用しても良い気がしているから。 ]
[ 性の匂いが漂う部屋で、
幼い頃の清廉さを連れ立った児戯ひとつ。
手を離したおかげで見えたのは
甘さに蕩けながら細められた彼の瞳。 ]
かくれんぼ、違和感ある? ふふ。
わたしは懐かしくて楽しいけどな。
[ 2人きりのかくれんぼ。
今も昔も変わらないふたり遊び。
正しい遊び方では無かったのだろう。
けれど他の子なんてわたしには要らなかった。
正しくなくても良かったよ。
ふたりで笑えていられたら、それだけで ]
[ 戯れとは本来きっとそういうものだ。
彼以外と遊んだ経験にそもそも乏しい自分が言うと
負け惜しみのようになるかもしれないが。 ]
キスマークつけるの、上手くないんだもん
……ほとんどしたことないし
[ これは本当だ。
セックスの経験は同年代より多そうだが
ただの義務感に愛の証は必要なかった。
痛くないようにと気遣って噛むのは、
どうしても痕が薄くはなるけれども。
満足そうに彼の“首輪”を見つめ── ]
っ、……あ、
……お兄さんも噛んでくれたんだ?
首の見えない制服、あったかな……
[ 無かった気がする。
メイクをするついでに隠せるだろうか。
つけないで、とは言いたくないし思ってもいないが
バレると普通の仕事場よりも面倒だ。
彼の噛み跡と自分の噛み跡をなぞり、
「おそろい」と笑う。
噛まれる瞬間の僅かな刺激にすら下腹部が熱くなるのを
隠すような、無邪気な顔で。 ]
……だいすき、お兄さん
[ 他の女なんてもう忘れてしまうくらい、
わたしとしか経験出来ないことをしようよ。
人は自分の知識というフィルターでしか
世界を見られないって言うでしょう?
お兄さんの人生には、
わたししかいないって、思ってね。 ]
[ ────決して被虐趣味がないのは
こちらとて同じなのだけれど。
そう、それだけは胸を張って言えるのだが。
じゃれ合うような戯れを挟み、
快感を与えられていない時間を経てなお
僅かに蜜が奥から滴っていることには
どうか気付かないフリをして欲しい。 ]
────ッふぁ、や、ンん……っ!
ぁ、っなに、……ッ
[ びく、と腰が跳ねる。
今までで一番強く、神経に電流が奔ったような
そんな刺激が甘く脳を痺れさせた。
瞳が生理的な涙で潤み、混乱の色に混ざる。
声があまくこぼれ落ちて咲く度に、
擦る指の動きに合わせて
秘芽は少しづつ硬さを増した。** ]
[薬を盛って既成事実を作ろうとした程に
強く執着を見せていたルミを持ってしても、
録音した自分の宣言を着信音にするという考えは
斬新だったらしい。
勿論、今までの彼女に提案されたこともなければ
自ら言ったのもこれが初めてだが。
経験のないことなのにどうしてこんな考えが
出て来たのかはわからない。
自覚がなかっただけで、実は自分の中にも
ふつうとは言い難い恋愛観が潜んでいるのかもしれない。]
いいよ、録音でも録画でも。
そうだ、写真は二人でたくさん撮ろうな。
昔母さんの携帯で撮って貰ったの、
現像してないし機種変してるしで
残ってないかもしれなくて。
もう子どもには戻れないけど、
これからの人生で今が一番若いんだし。
[セックスの際にキスをするのは男にとっては
自然な流れだ。
だからルミにとってキスがセックスの回数よりも
少ないことを想像すらできない。
録音の話から写真の話に話題を移しながらも、
かくれんぼのカウントを早口で切り上げた言い訳に
頬を膨らませたルミに笑う時も、
ごく当たり前の流れのようにキスをした。
まるでそれすら会話を成立させる言葉のように。]
懐かしいか。
……まだガキの俺には勝てないってことだな。
[自分にとってもあの頃の二人だけの遊びは大切な思い出だが
懐かしさに浸られて、今の淫靡な雰囲気が薄れることを
恐れてしまう。
少しだけ複雑な顔をしながら、ルミの手をとって
喉仏に触れさせた。――「大人の男」の象徴に。]
上手かったら凹むから。
[キスマークが上手いということは、誰かの肌に実践を
重ねたということだ。
自分の過去を棚に上げて、ルミに経験が少ないことで
喜ぶのだからタチが悪い。
過去をちらつかせない為に、これからも互いに初心者の
行為を探っていくことになるだろう。
揃いの歯型を指でなぞって真似をする。
「俺も」と同じ言葉を返しながらも、
この短い時間に更に育った気持ちは喉から零れて。]
――すきだよ。
[繰り返される言葉は脳に刷り込まれ、
他の言葉を追い出してしまう。
それでいい。
捏造、上書き、洗脳だって、
2人が納得するならそれが「正解」で「唯一の道」だ。]
[触っていない刹那にルミの裡で起きていた現象は
指を埋めてみなければ暴くことはできない。
それを確かめるよりも先に新たな快楽を与えたいと願った。]
なにって、まさか初めて触られる訳じゃないだろ?
[セックスでクリトリスを触らない男なんて存在するのか。
それとも、これまではそこは快を産む場所として
目覚めていなかったのか。]
ちゃんと濡れてるから、擦っても痛くないと
思うけど……強過ぎたら怒って。
[機能不全ではないことは、膨らんだ秘芽の堅さで知れる。
指で挟める程に育ったら、扱くように指を前後させて。
小指で秘唇を撫でては水分を追加してより強く擦った。]
可愛い。ルミ。 ……感じてんの、すげーかわいい。
そのまま俺だけが見れる顔してて。
[小指でつつく感じ、随分とぬかるんできた気配がある。
小指では届かない箇所の蜜を探りに、秘芽への刺激を
一旦休んで人差指をそっと差し込んだ。
抵抗が柔いようならば中指も纏めていれて、
内壁を馴らしていく。*]
[ 録音を着信に設定するのはいわば合法である。
非合法の中でいかに彼へ自分を刻むか──という
最悪の思考ならばいくらでも巡らせられるが、
" 相手に許される "ことが前提の行為の発想はない。
深く考える前に、移ろう話題へ意識を向けた。
うん、と嬉しそうに微笑んでひとつ頷く。 ]
写真撮りたいな、お兄さんと。いっぱい。
……うれしい。
仕事以外で写真なんか撮らないし。
昔のやつは……残ってればそりゃ嬉しいけど。
でも、なくてもいいよ
目に見える過去があったら、
今を見失っちゃうかもしれないから。
[ 戻れない過去の幻覚を見ることが、
常に幸福を運ぶとは限らない。 ]
[ " あたりまえ "の基準がそれぞれ違うように、
なにもかもが揃いの人間などいない。
なにもかもが人と違うように出来ているのに、
ひとりで生きていけないのは、どうして。
キスすらも音のない言葉として交わせる。
人は、言葉を声にして伝え合う方が出来るのに
唇を重ねて、声を奪って、愛にする。
────ひとりでは気付けないことばかりだ。 ]
勝つ?
……昔のお兄さんも、今のお兄さんの一部でしょ?
[ 複雑そうな色を浮かべた顔を見て、首を傾ぐが。
昔は無かった喉仏へ触れさせられると、
その差に気付いて、視線を彷徨わせた。 ]
[ 記憶の中で笑う少年は大人になった。
恋も愛も、惚れた腫れたも分からない幼さから
性の匂いを纏う男性の色を纏って。 ]
…………む。
へこんでるお兄さん見たかったな。
[ 上達しておくか、天性の才でもあれば良かったか。
ここで「下手で良かった」と思う健気さより、
彼の傷を抉ることを選ぶ狡猾さを覗かせて。
愛のないセックスに所有痕など縁遠いのだから
どのみち無理な話ではあっただろうが。
しかし当てつけのように過去を匂わせたい訳でもない。
互いを初めてに位置づけ続けられれば、
他害も自責もいずれ落ち着いていけるだろう。 ]
[ きっとこれは健全な形とは程遠い。
けれど、おとぎ話だってそうではないのか。
この人しかいないと思い込むような鮮烈な出会い。
助けてくれた狩人や小人ではなく、
一目ぼれした死体に口付けた王子様。
しかし物語では取りざたされることはない。
だって、ふたりが納得して手を取ったから。
そこに必要なのは世界の総意などではなく、
王子と姫の二人の意思なのだ。 ]
────わたしはねえ、愛してるよ
お兄さんのこと。
[ ずっとずっと──" わたし "になった時から。
公園でひとりで息をしてたわたしはもういない。
目を焼くような眩しい雷を見た時に
今のわたしはうまれたの。 ]
[ ふる、とセパレートした睫毛を震わせる。
大人になったふたりにしか交わせない愛を紡いだなら、
もうそこに児戯の拙さは残っていない。 ]
……ん、んん、……いなかった、よ
今までは、本当にただ、挿れるだけというか。
慣らそうとしてきたひとはいたけど
反応ないから、すぐ飽きてやめてたし……
[ 自分はただ天井を見ているだけの時間だった。
今思えば演技でもしてやれば良かったのだろうが、
そこまでセックスに対する熱意はなかった。
したいって言ってるのを拒否してないから良いでしょ、と
事後に言い争った記憶もある。
さすがにそんなことまでベラベラと話さないが。 ]
だ、だから、……ぁの
すきにしていいよ、ほんとに……
[ もう十分" きもちいい "の感覚は味わっている。
丁寧なセックスにどうすればいいか分からなくて、
本当にまだ挿れなくていいの? と
伺うように彼の顔を見たけれど。 ]
────? うん……、
[ 擦っても痛くないとおもう。濡れてる。
ワードを繋げ、勝手に今からの行為を予想し、
分かったと頷いて。 ]
────ッひぁ、あ、ンぅ……っ
…ふ、ぁ 、ッん、んん〜〜……っ!
[ 言葉は意味を持たない音になって零れ落ちる。
目の奥が弾けるような刺激が奔り、
髪を振り乱しては彼の首へ縋りついた。
いたい、ほうが、まだマシかもしれない。
いっそ怒るくらい身勝手に強くしてくれたら、
頭がぐちゃぐちゃになることもなかったのに。 ]
ぁふ、ゃ、ん……あ、ぁ……っ
[ こぷりと下腹部から何かが溢れる感覚があって。
熱い腹部も、跳ねる身体も。
言うことを聞かない理性ごと溶けてしまいそうだ。 ]
──すき、おにぃさ、……すき……っ
[ ぬかるんだ膣内に彼の指が入ってくる。
きゅう、と締め付けて、奥へ迎え入れるように
媚肉が蠢き収縮を繰り返した。
まともな文章を紡げないかわり、
彼を抱き締めながら好きだと幾度も囁いた。
快楽でどんなに訳が分からなくなったって、
あなたのことだけは分かるから。** ]
[自分の与り知らぬところで撮られたり録られたりするよりも
きちんとピントのあった、ノイズのない純度の高い
「公式」を持たれる方が健康な行為だと思っていたが、
ルミの反応を見る限り、公式よりも非公式に燃える
タイプなのかもしれない。
分かり合うにはまだまだ時間と言葉が必要そうだ。]
そうだな。
もう増えない昔よりも、これからを増やそうか。
[過去の写真を欲したのは、二人の写真というのも
あるが、ルミの環境を思えば実家で撮られたものが
ないかもしれないと思ったから。
頑張らなくても、お金や性を差し出さなくても、
手を繋ぐ相手がいて、無条件に笑顔を向けられていた
時の彼女の写真が彼女の手元にあれば、
もしこの先彼女が自身の価値を疑うようなことがあっても
支えになるのではないかと。
だがよく考えれば、自分が傍に居て
ルミが自分の価値を疑ってしまうようなことが
あってはならないのだ。
もう二度と過去に縋らないで済むように、
過去に勝つ為に「今」と「未来」の自分がいる。]
[そんな決意があるから、過去の自分への対抗心が
つい口をついて出た。過去を捨てた訳でもなく
ここにいるのはちゃんと地続きの自分だが]
男心は複雑なんだよ。
[触れさせた喉仏を動かす。
まるで「こっちを見ろ」と言わんばかりに。
見ず知らずのルミを抱いてきた男たちよりも過去の自分に
嫉妬するあたり、無意識にもう他の男は自分に
敵う筈がないと信じている。]
……今、凹んだけど。
[とはいえ少し弱気になってしまうのは、
凹ませる為にどこかで上達することをルミが考えたらと
思ってしまったから。
傷をつけ続けろと言っておきながら勝手な話だ。]
……待ってろ。
[そこは流石に「俺も」は誇張に聞こえる気がする。
自分としては割と渾身の、初めての明文化した恋心だった
のだけれど、ルミの気持ちは更に深かった。
恋を自覚してからの年季が違うのだから当たり前だ。
「同じ」なんてルミに失礼だ。
だから、同じ重さの言葉が言えるまで
楽しみにしてくれ、と予告する。
きっとそう待たせることはないだろう。]
[彼女の一人称が「ルミ」だった頃。
家で彼女の名前を呼ぶ人はいるのかと思ったことがある。
呼ばれない名前を自分で呼んでいるのではないかと。
名付けられた時にはそれなりの想いがあった筈なのに。
どうして呼ばずに放っていられたのか、
聞く機会は作らずとも良いと思っている。
これからは誰よりも自分が呼ぶから。
再会した彼女の一人称が「わたし」になっていた分も、
「ルミ」を大切にする。
少女の手を取ることを躊躇った少年はもういない。
自分にとっての
ilnationが
消えないように護る為にこの手は大きくなったのだ。]
自分からしたいっつっといて、
前戯サボるとか最低だろ。
……こんな可愛い顔すんのにな。
[手は大きくなったが指先の動きの繊細さを磨くことを
怠ってきた訳ではない。
好きにしてるよ、と。
この行為こそ自分がしたいことなのだと強調して、
水気を帯びた性器を愛でた。]
おー、縋っとけ。
イく時に落ちたら危ないしな。
[上等で広いソファでも、寝台よりは心許ない。
強い快楽に翻弄されている様を見れば
もしかすると絶頂もそう経験がないことかもしれず、
それなら衝撃で跳ねた身体が落ちてしまうかもしれない。
自分は少し息苦しいが、縋ってくれる方が安心して
蜜壺を攪拌できる。]
[ちゃぷちゃぷと音が鳴り、腕まで蜜が滴ってくる。
指はもう3本を楽に飲み込み、挿入に合わせて
形を覚えようと内壁が締め付けてくる。
譫言のように「すき」と繰り返す声が
耳から脳を犯しているようでクラクラした。
一度彼女を高みに押し上げようと思っていたが限界だ。]
はぁ……、
ルミ、もうちょっとお尻こっちに
寄せられるか?
[ルミが上肢を此方に傾けた時に
自然と臀部は外に突き出すような形になっていた。
指を出し入れするにはそれでも問題なかったが、
生憎自分の持ち物は腕程長くはないので。
意図に気づいて身構えられるより先に、
寄らせた尻を落とさせる。
次からは避妊具をちゃんと用意しよう。]
っ、
[つぷ、と太い部分が媚肉を掻き分ける。
ルミの腰が落ちるのが先か自分が腰を突き上げたのが
先か――
ぷぷぷぷ……と驚く程スムーズに幹も呑み込まれ、
ふたりの肌が吸い付くように合わさった。]
あー……一気に入れちゃったな……。
……痛くないか……?
[因みに生で女性の膣に挿入するのはこれが2回目だ。
1回目は先程のルミの暴挙である。
信じられない程気持ちがよくて、
気を抜くとすぐに出してしまいそうだ。**]
[ あの頃の無邪気な笑い声が、
いつしか呻き声にしかなれなかったように。
変わってしまったことなら数えきれないほどあって、
変えられないまま重ねたことも山ほどある。
今から、なら。
ここからなにが増えて、どう色を転じていくのだろう。
分からないことは恐ろしい。
守るよりも壊してしまう方がずっと簡単だ。
けれどそうしないことをふたりで選んだから、
写真という楔を重ねていく。 ]
[ 女心と秋の空という言葉がある。
ならば、複雑だという男心にはどんな言葉が似合うだろう。
「ふうん…?」と理解しきれないように首を傾げ、
果たして昔の少年もそんな気配はあったか、と
思いを馳せかけて、止まった。
それよりも先に動いた喉仏が、
確かに彼が大人になったことを示すようで。 ]
…………お兄さんも難儀だね……?
んー、……えっと……。
……ぎゅうしよ。えい。
[ 傷付けたい、ずっと抉り続ける、と言っておいたくせ
へこんだと訴える彼を抱き締めるなんて、
負けず劣らずこちらも勝手な話だ。
男の人を可愛く思う恋は重症だとよく聞くけれど
あながち間違いではないのかもしれない。 ]
ふふ、うん。
……待つよ、ずっとね。
[ 永遠に等しい時間が、永遠に形を変えるだけ。
死ぬまでの間。
或いは死んでも貴方のひかりを探すのだろう。
同じ深度で愛を交わせなくても良い。
ただこの奇跡が一夜限りの幻ではなく
地続きの今になれば、それだけで。 ]
[ ──とはいえもしその夢すら手元に残るなら、
自分は喜んで毒林檎でも何でも食べてみせるだろう。
十数年、甘く煮詰めたこの愛と
同じ苦さを彼が抱えてくれるというのならば。
" ひつじ "がいいと無邪気に言ったあの頃。
取り零していく日常や時間にも気が付かず、
ただ毎日ばかみたいに与えられる日々を待っていた。
家がどんな風だったかはもう忘れた。
何となく、正しくない家だったことだけ覚えている。
傷付いたことも、憎んだことすらない。
────あのひとたちのおかげで、
わたしはひとつの愛を抱え続けて死ねるから。 ]
ッこんな、かお、見せるの
お兄さんにだけ……。
[ 彼らがしたかったのはあくまで性欲の処理であり、
自分とのセックスでは無かっただけだ。
例え丁寧に扱われても、
こうやって感じてやれなかった気がしてならないが。
好きにしているなら、彼はこっちの方が好きなのか。
──と、勝手な解釈をまたもや進めながら、
遠慮なく彼の肩へ縋りつく。
────やっぱり服を脱がなければよかった。
着たままでいれば、布擦れの音で
この粘着質な水音を掻き消せたかもしれないのに。 ]
、よせる……こう……?
[ 不思議そうな顔で、考えるより先に指示へ従った。
震える膝をどうにか立てて、
背中を伸ばし、身体ごと彼に近付ける。
何をするのかと伺うように彼を見上げた。
言葉で問いかけようと口を開いて──── ]
────ッッ、…………ぁ、ふ…ッ
[ 入り込んだ彼の熱の先端が、浅いところを擦り
その刺激で身体からかくんと力が抜ける。
蜜ですっかり潤った媚肉は抵抗もなく、
容易く熱を奥まで呑み込んだ。 ]
[ 自分で自分を支えられず腰が落ちてしまえば、
突き上げられる衝撃から逃げることも出来ない。
とちゅん、と奥まで穿たれたような感覚に、
視界がちかちか瞬いて呼吸を奪われる。 ]
……ッ、……ぃ、たく、ない……けど…っ
おなかの、おく、あつい……っ
[ 跨って彼のモノを生で挿れた時は、
こんな感覚が襲ってくることは無かったはずだ。
中にある熱の存在を意識すればするほど、
勝手に膣が収縮を繰り返すのを止められない。
彼の肩を弱く掴み、「きす、して」と囁いた。
混乱をすこしでも頭から逃がそうと、
支えになるものを求めて。** ]
[あの頃技術がもう少し発展していれば、
社会情勢が今と近ければ、
母親のガラケーに頼らずとも自ら気軽に
2人の写真を撮れていたかもしれないし、
連絡先が繋がっていればこんなに何年も
断絶していることはなかったかもしれない。
この10数年だけでも、2人だけではなく
環境そのものが大きく変わっている。
きっとこの先も思いもよらない変化に
晒されることになるだろう。
だがこれからは2人でいるから。
撮った写真が後悔とならないように、
重ねた思い出に囚われないように、前へ。]
[何せ考えなしに排泄物の名称を連呼していた小学生男児だ。
その頃には男心なんて複雑な精神構造はしていなかった。
ルミからすればピンと来ないのも無理はない。
説明すべきかと口を開きかけたら、
ルミなりに解釈ではなく解決策を考え付いたようで。]
わ。
[小さい頃のように無邪気な勢いで腕が回された。
あの頃より大きくなって、でも自分よりは小さくて。]
はは、参った。
ぎゅーーーーー
[傷つけられた訳ではなく、むしろ癒されているのに
鼻の奥がツンとする。――愛おしい。]
[約束は破らない。
「ずっと」と期限を区切らずにいてくれたルミが
待ちぼうけにならないように、その日はきっと近い内に。
こうしている間にも雪のように想いが
自分の中に積もっていく実感がある。
作られた運命の一夜でも、世間的に正しい始まりの
初夜ではなくとも、2人にとっては今後絶対に
なかったことにならない「一回目」だ。
二回目も――百回目も、数えることを放棄した後も、
その都度深まる想いを言葉にしていくと内心誓う。]
[何度、何人と、こういうことをしたのか、
聞いたり探ったところで事実は覆せない。
今は、「お兄さんにだけ」という言葉に煽られて、
吐息を乱すだけ。
素直に体勢を変えたルミを串刺しにして、
ルミの「最後の男」に成りにいく。]
っ煽んの、じょーず、
[乞われなくても唇を迎えに行った。
艶やかな果実をしゃぶるように派手な音を立てて吸って。]
ルミだから、こうなってんだからな。
[薄い腹を撫でて軽く押した。
他者と比べたことはないが、平均的なサイズのものが
その奥で堅さを主張している。
手淫で育てられた先程よりも育っているが、
ルミの裡も十分に整っているので傷をつけることはないだろう。]
ん、 む、 ……。
ルミ、 っ、 すき、だ、
[再び唇を重ねた。
今度は舌を差し込んで、上と下とでルミの粘膜を摩擦する。
こうすればきっと響く水音がどこから生じたのか
わからない。
右手でルミの背を支えつつ、左手は
腹を撫でた後に下に伸ばした。
挿入で快感を得にくいタイプなら、同時に秘芽を
弄った方が蜜も分泌されやすいかと。
少し押したまま左右に動かして、
喘ぐ呼吸の邪魔をしないようにキスから時折解放する。*]
[ あの頃も今も、彼はいつだって自分より大きい。
どんなに自分が成長しても追いつかなくて、
同じ目線で世界を見ることは出来なくて。
だからひつじになりたかった。
もふもふで、きっと誰にでも可愛がられて
誰のことも傷付けない。
食べられて、お腹に入って血肉になる。
横に並べないなら、そうしてでも一緒が良かったの。
ああでも、ひつじにならなくてよかったな。
貴方を抱き締める二本の腕も失うし、
言葉じゃない愛を伝える温もりも消えてしまう。
何より貴方が言ってくれた。
ずっとわたしの名前を呼んでくれる、って。 ]
[ 作られた運命も、本物の顔をしてそこに在り続ければ
いつかきっとただの運命になれるはず。
どこかに転がっている片道切符。
わたしだけが書き換えられるふたりの未来。
────彼の本当の運命は御愁傷様ね。
王子様を好きになった白雪姫みたいに、
物語は、人の心を強く奪った相手と生きるのよ。 ]
[ 探られれば当然教えることは出来るだろう。
それは逆も然り、知ることならいくらでも。
最初の相手になることはもう出来ない。
上書きして、自分の色を明け渡し続けて、
誰かが付け入る隙すら埋めて最後になる。 ]
ん、っぁ、……うれしい
おにいさんの、さっきより、おっきぃ……
[ 薄っぺらな腹を軽く押されると、
中の堅さを肌で感じて、なんだかぞわぞわする。
撫でられる時の刺激もあいまって、
皮膚がびく、と僅かに震えた。 ]
───っふぁ、あ、ン……ぁ…ッ
[ 唇が重なり、差し込まれた舌を迎え入れる。
キスの経験も少ないのが見て取れる拙さで、
粘膜を擦り合っては甘い声をこぼした。
水音が鼓膜の奥で響いている。
目が眩むようないやらしさと性の匂い。
腹の奥を突かれ、浅いところを熱が行き来するたび、
ゆるやかな快楽が神経を伝っていく。
────きもちいい、と蕩けた目をすこし細めて
完全に伏せようとしたその時に。 ]
ッひぁ、ン、 ふ…ぁぅ……っ!
や、それ、あたま へんに、なる……ッ
[ 強い刺激に意識を掬い上げられ、
たまらなくなって、思わず頭を振り言葉を紡ぐ。
充血したままの秘芽を同時に弄られると、
穏やかだった快感が脳髄を蝕むものに変わって。
媚肉がキツく収縮し、その度に蜜を溢れさせる。 ]
ン、ふぁ んン、ゃ、あ……ッ!
[ キスから解放されるたび、
抑えられない喘ぎが空気を揺らした。
生理的な涙で瞳を潤ませながら、彼へ縋って、 ]
───……ま、って、やだ……っ
おなか、おかしぃ……っ
[ 不規則に強く熱を締め付ける媚肉は、
絶頂が近いことを知らせるように蠢いている。
それがなんなのかを経験していないが故に、
焦ったように彼へそう囁いた。** ]
[選ばれなかった運命など、きっと潰えることを含めた
運命に違いない。
つくられたものでも、継ぎ接ぎでも、無理矢理でも。
最後まで遂行できた道だけが人生となる。
地獄は日常と同じ色をしている。
すぐ傍に潜んでいても気づかないくらいに
溶け込んでいる。
どの色が地獄かもわからないのだから、
この色を運命と言っても嘘にはならない。
ルミのお気に入りのワンピースの
黒
、
あの日間接キスをしたりんご飴の
赤
、
雷の光と雪に共通している白、
強欲にどれも自分たちの色だ、と運命を主張しよう。]
[自覚もあったが、受け入れるルミの方も
昂りが先刻よりも力を得ていることに
気づいたようだ。
胎を埋める圧迫感を嬉しく思ってくれることが嬉しい。
過去ではなく今の自分を
性的な意味でも好きになってくれたのだと
実感できる。]
あぁもう、可愛、 ん、
[応える舌はややぎこちなく、経験の乏しさを物語る。
それを導いて追いかけてもらうのが男の支配欲を擽った。]
[キスで幸福度を高めていれば、挿入行為が
好きになれなくても誤魔化せたかもしれないが、
欲張りな心がルミの快感をもっと引き出したいと
男の手を動かした。
充血して膨らんだ秘芽への刺激は
セックスにより快感を得ることを覚えたばかりの
ルミには強過ぎたかもしれない。
悲鳴のような嬌声が上がる。]
おかしくない。
ちゃんとルミの身体がセックスで
イきたがってるってことだから。
ナカ、俺がすきって締めてくれてる、
……出したい、から。
俺の、奥でちゃんと呑めるように、イッて。
[ふ、ふ、と荒く息を吐く。
潤んだ瞳の近くで涙を吸う仕草も見せて。
ルミが縋りつき掻き乱す自分の髪は
ライオンの鬣のように爆発しているだろう。]
[絶頂の近くまで導いて、
でも一人では越えさせない。
ぬるついた指を離して細い腰を掴む。
ぐ、と押し込めば柔らかい内臓に食い込んだのを
先端が知覚した。]
ルミ、ごめん、結局薬飲んでもらぅ、
っナカで、出したい、
[掴んだ箇所はルミが強く反応した脇腹と尾骶骨のライン。
男を歓待する内壁の蠕動に導かれて、重力に逆らって
精子が昇るのを感じた。]
[こじ開け、捻じ込み、ぶちまける。
避妊しない挿入が2回目ということは、
膣内射精はこれが初めてのことだ。
薄い膜でも、ないだけでこんなに違うのかと
搾り取られるように数度放熱しながら感心した。
薬があるとわかっているからとはいえ、
こんなにも暴力的な胤付け願望をぶつけてしまう
自分の乱暴さが恐ろしい。
射精感が一旦止まっても、ルミの内部を犯す楔は
穿たれたままの硬度を保っている。
こんなことも初めてで、
一度「終わった」のに離してやれそうもない。**]
[ ──好き、が二文字で良かった。
どんなに苦しくても、その二文字ならきっと音になる。
人はひとりでは生きていけない。
地獄は日常と同じ色をして毎日に溶け込んで、
気付けば傷だらけになっても息をして。
同じ傷を分かち合えるひとを、わたし達は運命と呼ぶ
感情も縁も、地獄さえ目に見えないから
言葉に意味を宿して意義を抱える。
死の間際まで誰かを愛していたいから、
わたし達は愛を" 好き "の二文字に込めたのだろう
────それぞれの色を宿しながら。 ]
[ 彼の紡ぐ可愛いという言葉はまるで麻薬だ。
与えられるたびに頭がぽやんと蕩けて、
雛鳥のように" もっと "と求めたくなってしまう。
────たくさんの人に与えられた可愛いよりも、
ただひとりの可愛いだけで
こんなにも、こころは満たされるものなのか。 ]
おにぃ、さ、
[ 快感と浮遊感で頭がくらくらする。
瞳に滲んだ涙が彼の体内に迎え入れられるのを、
どこか惚けたような気持ちで感じていた。
──ああ、頭がばかになりそうだ。 ]
ゃ、────ッひぁ、ん、ン……っ
[ 腰を掴んで奥を穿たれ、びく、と脚が跳ねた。
秘芽の快感を与えられながら擦られた媚肉は、
もう楔がナカで動くだけでそれを快感に変えられる。
ばち、と視界が白んだ。
あつい先端が奥に食い込んで、開かれて、
───ナカで出したいと乞う言葉を理解して。 ]
ふ…ぁ、っぁ ン、〜〜〜ッッ!!
[ 本当の意味で彼のモノになれるのかと、
そう理解したと同時、身体が大きく揺れた。
今までで一番強く彼を締めあげ、
吐き出される火傷しそうな熱を胎内で受け止める。
思考回路が灼けるような快感は、
楔の形を感じるだけで尾を引いて神経を蝕んだ。 ]
……────っは、……ぁ…ふ……
おなかの、おく、……あつぃ……
[ まだ媚肉は不規則に震えている。
初めて迎えた絶頂は思考を止めるのに十分で、
薄い腹を撫でて息を吐くことしかできない。
自分の乱暴さを恐れる彼がいる一方、
女はただ幸福感に酔っていた。
うれしい、すき、と彼の頬へ自分の頬を寄せる。
────そこで漸く思考力は僅かに生き返り、
はた、と目を瞬かせて ]
[ 男の人というものは。
一度出せば終わりではなかったか? ──と
未だ硬いままの熱を感じ、首を傾げ ]
……おにい、さん
あの……えっと……?
[ 不思議そうな色を湛えて彼を見つめた。
一度で終わらない性行為の経験はない。
奇しくも女は今、
経験がなければ可能性を考えられないという
フィルター越しに世界を見る立場に立っていた。* ]
[他の誰にも渡したことがない言葉で
ルミへの気持ちを表現出来たら良かった。
「好き」も「愛してる」も、
自分の口から出た響きは既に他の人が聞いている。
もう少し言葉が長ければ、彼女にだけ聞かせられる
イントネーションを生み出せたかもしれないのに、
たった二文字ではそれもままならなくて。
二文字で良かったと思うルミと逆のことを考える。
思考の起点がそもそも違うのだろう。
そんな二人でも「好き」に込められた意味に
異議を唱えることはない。
いつか来る終わりの日、
口を開けたり閉じたりする力が喪われても
喉から吐息が零れれば、どちらが聞いていても
「すき」と聞こえる筈。
たった二文字なのに、なんてうつくしい作りなのだろう。]
[呼ぶ言葉も切れ切れになる。
喘ぐ隙間に呼んでくれるから、「ルミ」と呼んで
全部受け止めた。
導火線に火をつけることが出来たなら、後は
爆発に向かってまっしぐら。
強い締め付けと痙攣が、ルミが達したと伝えてくる。
訓練した訳でもないのに胎内は精子の泳ぎやすい体温に
自然と変化するのだから人体は不思議た。]
……っはぁ、
…………ルミも熱いんだ?
俺はルミのナカが熱く感じた、 ……はは、
[びく、びく、とルミの腹が彼女の意思とは
無関係に引き攣るのを密着した腹で感じる。
子宮が飲めない分が重力に従って落ちて来て、
結合部から滲んで太腿を生温く汚した。]
……自分でもびっくりだよ。
ルミがまだ足りない。
[戸惑うルミに赦しを乞う笑みを向ける。
繋がったまま、頭を手で支えながらゆっくりと押し倒した。
くぽ、と音を立てて一度抜くと、
不透明な液体が桃色の洞からとろりと零れる。
確かに射精したのだとわかるのに、
引き抜いたものはまだかなりの角度を保ったまま。
脚を持ち上げて挿入した。
腹側の内壁を擦り上げるように剛直が進む。*]
[ ────世界がふたりだけになればいいのに、なんて。
肌を重ねて交わる熱に、ふとそう思う。
もしこの世にわたしと貴方だけが生きていて。
手を繋いで、走って、転んで、笑い合って息をして
他の誰も聞いたことのない愛を伝えたら、
砂をはたき落としてまたわらうの。
手を繋いでいる方が歩きづらいことも、きっとある。
足を取られる場所、歩幅があまりにも違う時。
けれども繋がずにはいられない。
他の誰にも抱いたことのない衝動が根幹にあれば
言葉はありふれていても、ふたりだけの愛。
もし世界に本当に誰もいなければきっと、
感情の唯一性には気付けないままでいるのだろう。 ]
[ 思考の起点が違っても、
好むことが真逆でも良いの。
地獄か天国かも分からない、混濁した日常の色のなかで
ふたりの死を迎えるまで。
ずっとこうして生きていこうね、
わたしが愛した王子様。 ]
──……おなかのなか、やけど、しそう。
[ はふ、と息を零しながら言葉を紡ぐ。
薄い腹の中におさまった子宮が熱を呑み込んで、
溢れた白濁はりんごのように下へ落ちた。
このまま薬を飲まなければ、
胎のなかで実は育っていくのだろうか。
──なんて、する気のない悪巧みが首を擡げる。 ]
[ 許してと甘える術を持っているのに、
こういう時は言葉では許しを乞わないのがずるい。
繋がったまま抜かれる気配のない楔の熱と、
ソファへゆっくり押し倒されることの意味を悟り
制止するより先に、音を立てて熱が抜けていく。 ]
ンっ、ぁ……
[ ──気のせい、だろうか。思い違いか。
抜いてくれるなら行為はもうおしまいで、
休ませるために寝転ばせただけ……?
熱が抜けて擦れるだけでもきもちがよくて、
甘く声を零しながら、思い込みを恥じようとして ]
ン、んぅっ、 ふぁ、あ、 ぁあ……っ
ぁ ふ、〜〜〜ッ♡
[ 身構えなかった身体に、また熱が入り込む。
腹側を擦り上げられて、
さっきまで甘やかな刺激だけ感じていたはずの身体は、
その熱の動きを強い快感に変えてしまう。
持ち上げられた脚も、うすい腹も。
全身が大きく跳ねて楔を強く締め付けた。 ]
んぁ、ふ、…きもち、ぃ……っ
[ 挿入されただけで軽く達してしまったのだ、と
すぐに気付けるほどの理性は残っていない。
とろけた顔で彼を見上げ、へにゃ、と笑いかければ
くちびるは「うごいて」と形を作った。** ]
[自分の世界には誰かがいるのが当たり前だったから
ルミが二人だけの世界を夢想している時にも
同じことを思えない。
けれどそれはまだ、「世界の他の誰もがいなくなっても
構わない」という感覚に気づけていないだけかも
しれない。
少年の頃はルミを想う気持ちに恋と名付けられなかったように。
手を繋いだままならば、掌の温度は物理的法則で
溶けあい一定になるのだから、気持ちだってきっと。
表出する言葉はありふれていても、
そこに込められた想いは世界で二人だけに共通するものになる。]
ケロイド作ろうか。
他の誰にもつけられない、ルミだって触れない傷。
[実際には胎内を灼く温度の精液が注がれた訳ではないから、
これは単なる妄想だ。
妄想に独占欲を滲ませて目を細める。
その場所を今も自分の先端だけが触っている。
そう思うと、鎮まるまでじっとしていられなかった。]
[いい?とは聞かなかった。
「待って」と言われても待てないのだから、
強引に許して貰う他ないのだ。]
っ、すぐ、
[抜ける時の甘い声がさみしさを訴えているように感じて
挿入し直すだけだと言う。
さみしいのは自分の方だ。
早く還りたい。]
[自分だけが挿入の角度や速度をコントロールできる体位
だと思っていたのは間違いだった。
ルミの身体が撓り、思ってもみない角度から締め付けられて
低く呻く。
恐らく屹立が彼女のGスポットを経由したからだろうが、
そんな冷静な分析が出来る筈もない。
「好きな人とする気持ちいいセックス」を知った身体は
雄を歓待し全身で快楽を強請る。
妖艶に動く唇の動きを捉えて生唾を飲んだ。]
っきもちいい。俺も。
ルミのナカ、堪んない、
[打ち込むという表現が適切な勢いで挿入する。
肌がぶつかってぱちんと破裂音がした。
まだ膣内に残っていた精液が攪拌され、ピストンに
合わせてぶじゅぶじゅと溢れてくる。
痛みを与えないようにという配慮は飛んでしまった。
先刻よりも大きなストロークでルミの蜜壺を摩擦し
子宮口が逃げないように追いかける。**]
[ 傷を作ろうか、という声に瞳を瞬かせる。
他の誰にも絶対につけられなくて
自分にすらも触れることの叶わない傷。
きっとそれは叶わない妄想だ。
実現不可能な夢見話。
けれど、出来ないことを口にはしてこなかった彼が
それを言うことを選んだという事実に
たまらないような気持ちになって。 ]
────ほしいな、
お兄さんだけがつけてくれる、傷
[ 火傷でもなんでも構わない。
わたしたちにだけ分かる傷を分かちあって
ふたりで笑い合えるなら、それだけで。 ]
───────っや、ぁン、あ ふ、
〜〜ッッひぅ、あ、ンん……!!
[ 身体を揺さぶられる度に脳が痺れて、
彼の熱に穿たれるたびに頭がばかになる。
甘く媚びるような声が溢れて止まらない。
こんな声を出したいわけでは無いのに、
今まで知らなかったセックスの快感を味わうと
自制することさえままならなかった。 ]
[ きもちいい、────このままとけてしまいそうだ。
下りた子宮口は彼の熱を食むために収縮して、
先端で抉られるたびに吸い付いた。
やわい膣壁はすっかり彼の形を覚えこみ、
潤滑油代わりの蜜で摩擦をスムーズに受け入れる。
どんな時も優しかった彼の追い立てるような動きに、
知らない顔をまたひとつ見れた気分になって、
きゅぅ、とまた媚肉が締まって。 ]
───────ッンぁ、ゃ、また……ぁ…っ!
[ がくん、と腰が震えて跳ねた。
キツく楔を締め上げ、最奥へ迎え入れる動きが増す。
うねって、熱を包み込んで、
絶頂に達しながら声を零した。 ]
──────おにぃさ、すき、っ
ずっと……ずっと、すき だった、の…ッ
[ だから本当に、痛みなんて気にせず焼いてほしい。
どんな時も忘れられないくらいに。
腕を彼の背中へ回して、
しがみつくように抱きしめてから
ふにゃりと笑って彼を見上げた。
すき、と囁いた時の蕩けた声音のままで
「あいしてる」と言葉を落として。* ]
[実際に施したいのは傷というよりも傷跡なのかもしれない。
触ればそれとわかり、消えることのない痕。
ずっと痛かったのだと知った今は、
もうルミが痛がる姿を見たくないと思ってしまう。]
もう俺以外につけさせないようにしろよ。
ルミが自分でつけるのも駄目。
[脚を持ち上げれば自然と膝が目に入る。
酷くはないが赤い線が何本か入っている擦過傷は
偶然の演出の為にルミが自ら負った傷だ。
舌先を押し当てて唾液を練り込んだ。
古来より「ツバをつければ治る」と言われる怪我だが、
これは治療の意味よりも傷に自分の遺伝子をマーキングする行為の意味が大きい。]
……ああ、イイな。
ちゃんと「気持ちいい」って、受け入れてる感じ、
[一度達して女の悦びを知った身体は、
先刻よりも素直に快感を受け取っている気がする。
声は甘く、膣は濡れそぼっていて、
ルミのすべてが男の性感を高めてくれている。
眉根に皴を寄せ、息を詰めた。
高みを一度越えたルミの身体は今回も抵抗なく越え、
熱を寄越せと強くうねる。
対して男の身体は一度達した故に装填に少し時間が
かかり、今度は同時とはいかなかった。
それでも圧迫感に急かされて袋が重くなる。
痙攣する蜜壺が捲れてしまいそうだと懸念しながら
数度抽挿を繰り返し、上から注ぎ込むような恰好で
射精した。]
[繋がったまま抱き締めると、今度は波が引くように
楔が萎んでいく。
栓を失った洞からは小さな破裂音とともに
生温かい液体が零れ落ちた。]
[ 膝の擦り傷は、数日も経てば薄く消えていくだろう。
偽物の運命を本物にするための対価としてなら、
あまりに安く軽い傷だ。
手首に残る皮膚が引きつったような痕。
自分で自分を傷めつけるのは容易くて、
一番手軽に楽になれる。
可視化された痛みが好きだったけれど。 ]
……ん、おにいさんが、そういうなら……
──ッひぅ、!?
や、ばか、だめ!
[ もう自傷行為も頑張って辞めると言おうとして、
傷に押し当てられた舌先の温もりに身体が跳ねた。
「ばか」なんて言葉が思わず転び出る。 ]
[ 自分一人で抱えていくために負った傷あとが、
彼の人生に混じっていくような錯覚。
或いは傷を経由して、自分という人間のなかに
彼そのものが入るような。
──触れられることがうれしくて、こころが揺れる。
例えばこのまま本当に二人が融けて
一緒になってしまえたら良いのに。
そうではないから出来ることがあると知っていて、
けれど選ばない道を夢想する。
合理的な判断が出来なくなるのが恋なのだ。
この灼けるような戀がいつか骨を灰にしたって良い。
いつか灰になる日が来るのなら
次は風に乗って貴方へ会いにいけるから。 ]
────……ッふ、ぁン、 ん、ゃ、あぁ……っ!
[ 腹の奥に二度目の熱を感じて、
貴方という名前の愛を覚えて、
輪郭を伴った愛の声を聞いて。
抱き締められ、零れ落ちた命の成り損ないが足を伝い、
わたしは知らずのうちに頬を綻ばせた。
理由も分からないまま涙があふれて、
考えるよりも先に、花咲くようにわらう。 ]
[新陳代謝でも消せないくらいの傷を負った手首でも、
新しい傷を増やしてほしくない。
最初は自分の我儘を聞き入れる彼女の形を取って
いても、いつかは自分の意思で自傷したくないと
思えるように、痛みではなく幸せを可視化して
やらなければ。
たとえば彼女の網膜に自分の笑顔を灼きつけて
たとえば彼女の薬指に自分が贈った指輪を
たとえば彼女の表札を自分と同じ苗字に変えて
たとえば
たとえば
再会してからの時間なんて考えない。
再会の異常性なんて誰にも明かす必要はない。
ただ、具体的に未来を描きたいと思った、
それだけがすべて。]
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