242 『慰存』
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[ある日の夜、私は葉山さんの生活を盗聴しながら、
私は葉山祐太郎のミステリー小説と
血腹妖の官能小説を見比べていました。
今日は葉山さん、帰りが遅かったな、
打ち合わせ長引いちゃったのかな。
時々思考が別方向に行くものの
何度も読んだ小説ですし、多少集中できていなくとも
中身は頭に入ってくるもので。
……セリフ回し、文章の区切り方、言葉の選び方。
改めて見比べると似ている気がします。]
[かの有名なミステリー作家、アガサ・クリスティは
ミステリー以外のジャンルを書くとき
別の名義を使っていましたし、
彼女は同一人物だという事を隠していました。
……もしかして。
引っかかる程度だったものが疑念へと変わり、
どうやったら確かめられるかなと暫し考えて。]
[SNSのDMにそんなメッセージを送りつけるのです。
無視される可能性が高い?
そんなことは分かっています。
別に返信が来なくたっていいんです。
私はメッセージを読んだ時のリアクションを
この目で見ることが出来るんですから。]
[リアクションを見ようと思って
ノートパソコンの画面を見ていても
葉山さんが何をしているのかはわかりません。
いえ、正確にいうと
パソコンで作業していることしかわからなくて。
のぞき見防止のフィルムさえなければ見られるのに。
でも、キーボードで入力しているように見えますし、
新作の執筆作業なのでしょうか。]
[いつもならそろそろ入浴の時間……だと思ったのですが。
作業に没頭しているのか
席を立つ様子がないのを確認すると
少々眠くなってきてしまった私は
欠伸をして、パソコンの画面はつけっぱなしにしたまま
ベッドに横になるのでした。]
[今日は眠気に負けてしまったけれど。
あなたが入浴するときも、
私、いつも想いながら見てるんですから。
あなたがどんな体つきをしているのかだって
私は、私だけは知っているんですよ。
他のミーハーなファンは絶対に知らない、知り得ない。
誰よりも知っているのは私ですし
誰より近いのも私。
私が一番。私が特別……そうですよね?]
[画面を見ながら、ルームウェアに手を入れて
あまり大きくない胸の先を弾いたり、
くるりと撫でて、刺激を与えては
小さく吐息を漏らす。
好きな人の入浴を覗きながら
自慰に耽る時間は普通よりも身体を昂らせて
手の動きは大胆になっていき。
下を脱ぎ捨ててしまえば、
とろとろに濡れた秘部をなぞっていく。
こんなことしてるなんて
万が一にでも知られてはいけないから
声だけは必死に抑えるものの
部屋に響く水音は誤魔化せず。
結局自分の手だけでは
物足りない身体になってしまったから
玩具まで使って絶頂を味わって
ようやく背徳の時間はおわり。]
[葉山さんと出来たらいいのに。
歪んだ欲を一人で発散させて、眠りにつくのが
私の最近のルーティンになっていました。]**
[欲しい情報が手に入った。もう、その鍵に用はない。]
***
[七海の略歴を書いていると、パソコンに通知が表示される。音が出ないため漏れることはないだろうが、通知を開くと、SNSでDMが届いていた。
その送り主は、前にもリクエスト送ってくれた人で、内容はかなり踏み込んだもの。
流石の葉山もそこまで辿られるとは思っておらず、一瞬目を見開いてしまう。
それからすぐにまたいつもの表情に戻るのだが、常に見張られている以上誤魔化すにも限界がある。]
[深夜、ある程度略歴がまとまると、ポケットから鍵を取り出す。事前に鍵屋に鍵の交換という名目で頼んでいた複製だ。
今は鍵の製造番号さえ手に入れてしまえば複製など容易な時代。
鉄壁の城と呼ぶべき最も安全な自宅は、一度踏み入れられた途端に最も危険な檻へと変わる。
こうして彼女の聖域に立ち入れるのだ。
あの時わざわざ間抜けなふりをして鍵を借りた甲斐があったというもの。]
[葉山はパソコンを閉じて部屋を出る。
事前に準備していた小型カメラと盗聴器は、作家としての収入の一部で買ったもので性能も申し分ない。
自宅のモニターとの連結だってもう完了している。あとは取り付ければ完了だ。
だがそれは彼女がいない時にでもやればいい。
それらではないある物を持って、向かう場所は当然七海の部屋。
いない時に設置すれば済む話なのに、わざわざ寝静まっているところに侵入するのは、目的が下準備に留まらないからだ。]
[本来なら入れないはずの城は、今日届いたこの鍵を使えば容易くその扉を開けてくれる。
電気を使う訳にはいかず部屋の中は薄暗いままのためどんな状況かは見えないが、彼女が“本物“なら部屋の中でなにをされていようとも驚きはしない。
相手に拒絶される奇行こそ、“本物“の証。
今となっては実力を示すかどうかにすぎないのだ。
鍵を差し込むと、葉山はゆっくりと部屋の中へ、侵入を果たしていく。]
[彼女は目を覚ましてしまうだろうか。
いや、どちらだって関係はない。
葉山がやることは決まっているのだから。]**
***
[顔を隠すこともせず部屋に入ると。
そ明かりが無いはずの部屋には一筋の光が見える、その正体はどうやらノートパソコンの電源ランプのようだが、音を立てないようにパソコンを開くと映っていたものに葉山は思わず息を飲む。
電気がつけっぱなしの部屋の映像。
まだ入られていない湯の張られた浴室、それも見覚えがあるものだ。
線と線はさらに結ばれ一本の道筋に成る。
七海が自分に対して何をやってきたのか、全てとは言わずとも察するのは容易。]
[ 滲み出る狂気が獲物を求める。
しかしただの血肉じゃ腹は満たされない。
必要なのは、熟成。
待て。一番美味くなるその時まで。]
[想像通り、否、想像以上だ。
彼女の好意は“本物“だ。だがしかし、足りない。
葉山は手に持っていた目隠しで眠る七海の目を覆うと、細い首に首輪を掛け、華奢な手には手枷をかける。
目覚めないように気をつけてはいるものの、途中で目が覚めてしまったとしても何も出来やしない。
七海の自由を奪い、その髪に口付けを捧げる。
檻の中の姫はあまりにも無防備で、顔を歪ませ狂ったような笑みを浮かべた狼は、静かにその身体を弄び始めた。]
[暗闇の中、冷たく汗ばんでいた手はほのかに冷たく、次第に七海の体温を奪うように熱を帯びていく。
飼い犬にそうするかのように優しく頭を撫でながら手を中へと忍びせると、そのまま指先で下着をずらす。
まるで玩具を嬲るかのように小ぶりな乳房を撫でると指を伝わせ、寝間着の下は膝元まで下ろして秘所を晒す。
本当ならば限られた男しか触れることを許されない聖域をまさぐるのは格付けのようなもの。
お気に入りの玩具に名前を書くのと同じ感覚でしかないのだ。]*
[キーホルダーこそつけているものの
カバーも何もつけていない鍵から
情報を盗まれたなんて、私は気づかない。]
[見られて困る予定はここではなく
部屋のカレンダーに書き込んでいますから。
例えば、血腹先生の打ち合わせスケジュールとか。]
***
[DMを送ってからしばらくして、
パソコンを見ていた葉山さんが何かに気づいたように
一瞬表情を変えた瞬間がありました。
絶対とまでは言えないものの、
私のメッセージを見た可能性が高いタイミング。]
[なにか追加でメッセージを書こうかと
入力しかけて流石にやめました。
もしブロックされたら今後作品の感想を送るのが
手間になってしまうからです。
今なら直接ポストに投函は出来ますけれど。
出来たら七海聖奈とセラが同一人物であることを
葉山さんには悟られたくありませんから。]
[もうすでに悟られているかもしれない。
そんな可能性は微塵も考えていませんでした。]
[最近は店長に頼まれて、バイトのシフトを
少し増やしていた影響からか、
ベッドに横になるとすぐ深く眠ってしまいました。
ナイトルーティンのために出しっぱなしになっていた
玩具もパソコンの横、目立つ場所に置いたまま。
どうせ誰も入ってこないから。
一人暮らしになると見られたら困るものさえ
しまうのを忘れてしまいがちです。]
[ぐっすり眠っている少女は些細な物音にも気づけない。
鍵の差し込まれる音も、扉が開く音も。
静かな一人暮らしの部屋ではよく響くのに。
布団をかけて背を丸めて眠る姿は
傍から見ればとても無防備に見えるはず。]
[すうすうと寝息を立てる少女に
血肉を求める狼が近づいているなどと
本人は知りもしないまま、
目隠しをされても、首輪と手枷をかけられても
全く目を覚ます気配も見せない。]
[絶対に安全なはずの自室、
意識のない状態でも冷たい手が這っていく感覚を
身体は律儀に拾うせいで、
時折色っぽく吐息が漏れる。
頭をなでられれば甘えるようにほんの少し身体が動き、
結果的に侵入者がより触りやすくなってしまう。
毎夜のように自慰を続けていた身体は
与えられる刺激には正直に反応して快感に変える。
眠っているのに。……いや、眠っているから。]
んっ……んふ……
[びくっと身体が跳ねて
抵抗するようにかちゃりと手枷が鳴っても
まだ、少女は目覚めない。
大切な人にしか見せないはずの場所を
勝手に晒されているのに何の抵抗もせず
脚を閉じることさえせず。
弄ぶような指先が秘所に触れたなら
既に刺激に反応して少し濡れてしまっているのも
毎夜のように刺激され続けた秘部が
悦楽の予感に期待して
ひくつきながら男を誘っているのに気づくのは簡単。]
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