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人狼物語 三日月国


161 完全RP村【こちらアンテナ、異常アリ】

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【人】 調査員 バーナード

[治療ポッドに眠るようになってからは、じっと傍で見守っていた。
 毎日、毎日、繰り返し。

 だんだんと、眠気が強くなってきた。
 他にも眠ってしまった仲間がいたっけ。
 こうして精神も、眠りにつくんだそうだ。
 日がなうつら、うつら。いつだったかもこんな風に眠気に負けたところを、君に叱られたっけな。

 起きない日が増えてきた。
 気がつくと日付が飛んでいる。
 それでも起きている限りは、傍にいた。]
(259) 2022/07/23(Sat) 3:05:34

【人】 調査員 バーナード

[その感情を、なんと呼ぶのか知らない。
 恋や愛では、ない気がしていた。
 彼女を見舞いたい人は多いだろう、ポッドの傍に誰か来るなら少し場所を開けたし、他愛もない話もした。
 僕のものだ、なんて気持ちはなくて、けれどどうしても、離れたくなくて。
 知る限りの言葉で表すなら、後悔と、祈り。

 ごめんなさい。あのときあんなこと。きみとしたいことがあった。どうかたすけて。そんな想いが、近い気がした。
 どうかあのバイタルサインが、目覚めの日まで消えませんように。]
(260) 2022/07/23(Sat) 3:05:56

【人】 調査員 バーナード

[いつの間にか、バーナードの精神は目覚めなくなった。
 夢も見ない深淵に呑まれて、けれどそれでも、チャンドラの未来だけを願っていた。]
(261) 2022/07/23(Sat) 3:06:17

【人】 調査員 バーナード

嫌だ!


[部屋には、今日も拒絶が響いていた。

 重力適合のための休養、長期スリープ明けの検査。それが終われば連日のメディアの取材があった。
 長期航海を行う調査艦の、不運な事故。あの時空ハリケーンは地上にすら影響を及ぼした側面があるそうだ。
 それに直接巻き込まれて、奇跡の生還。そんなふうに世間が面白おかしく騒ぐ。
 想定外だったのは、"ノイギーア"が食いついてきたことだった。]
(262) 2022/07/23(Sat) 3:07:54

【人】 調査員 バーナード

[母星はバーナードの身体を、長期航海に加えて音波・磁気の耐性、コールドスリープからの生還その他諸々の観点から、
貴重なサンプル
として扱おうとした。
 さあ星に帰って検査を、調査を、研究への協力を。
 わらわらと寄ってくる研究員たちは、ひどく気味が悪かった。
 アマノの隣はあんなに気楽なのに、彼以外の研究員は、こんなにも悍ましく受け入れがたいものだったろうか。

 バーナードは日々、帰還を断っていた。]
(263) 2022/07/23(Sat) 3:08:20

【人】 調査員 バーナード

[理由はいつも同じ。
 まだチャンドラが目覚めないからだ。

 こう言うとだしに使っているみたいだが、違う。
 はじめに帰還要請があったときから、同じ理由で断っている。
 なのにこちらの気も考えず連日連絡、ついには逗留先の病室まで押しかけてきたから、気味が悪いと余計拒絶しているのだ。

 
思う。

 
僕はたしかに、この星の生まれなのだと。

 
この、己のことを人とも思わぬ所業は。

 
いつかの日植え付けられていたあの思考と同じだからだ。
]
(264) 2022/07/23(Sat) 3:09:36

【人】 調査員 バーナード

[それでも、折れる日が来た。
 改めて彼女の目覚める確率が低いことが示されたからだ。
 検査と調査が終われば帰してもらう約束で、ノイギーアへの連絡船に乗った。]
(265) 2022/07/23(Sat) 3:10:24

【人】 調査員 バーナード

[帰らない数年のうちに、母星には変化があった。
 大きなものは、強化実験体の婚姻や子を成すことへの制限が撤廃されたこと。
 まだホルモン抑制は続いているようだが、希望並びに強い感情があれば規制されない。
 人間に移植が出来るんだから、細胞に悪影響があるなどというのは方便だといったチャンドラの言葉は正しかったんだろう。
 なにせ、許可されるきっかけになった出来事が、研究員と実験体が恋仲になってしまったからだというのだ。

 結局のところ、彼らのエゴひとつで強化実験体ぼくらのあり方なんてのは簡単に変わってしまう。
 なんだか急にばからしくなって、されるがまま研究材料になっていた。]
(266) 2022/07/23(Sat) 3:10:52

【人】 調査員 バーナード

[それから約1年、よりは少しばかり早く。
 バーナードに帰還の許可が出た。

 ――チャンドラ・L・セリーニの、訃報が届いたからだ**]
(267) 2022/07/23(Sat) 3:12:08

【人】 調査員 バーナード

【別れの日】

[>>320白い花が、白い彼女を埋めていく。
 ものすごく泣いてしまうような気がしていたけれど、何かが壊れたみたいに雫は落ちてこなかった。

 彼女が眠る病室に誰かが花を持ってきていた。
 あの時、チャンドラは花が似合うな、と思った。
 可憐な花弁の曲線は、金の巻毛のやわらかさによく馴染む。
 涼やかな香りも、凛とした君にぴったりだ。
 目が覚めたら僕からももっと花を贈るから、早く起きてよなんて願っていたっけ。

 けれど今、花に囲まれる彼女を見て。
 ――きれいだ、とは、思えなかった。]
(331) 2022/07/23(Sat) 14:04:13

【人】 調査員 バーナード

[>>321一通りが終わった頃、疲れた顔、とアマノに指摘されれば、そちらを緩慢に振り返り。]

んー?
へーき、少しねむい……かも。

[なんて、笑って誤魔化した。
 実際、いろんな解析にかけられいろんな組織を採られ、血も体液もいろいろと抜かれて、維持の輸液を与えられたところで体力は若干落ちている。睡眠時間は長くなっていた。
 精神的にも疲弊していたし、4年前に見せていた雰囲気とまるきり同じとはいかないが、それでやりきれる、と思って。]

ええ?
言ったじゃん、前、連絡くれたとき。
長期航行と、事故とか、コールドスリープからの生還とか、いろいろ、身体にどういう影響が出たかって、検査とか調査とか……ほら、一回コールドスリープした組織からの再培養だとより強いものが出来るんじゃないかとか……

[何されてた、と声音を強張らせる様子には、文字情報には載せきれなかったいくらかの現状を語る。
 あんまり触れないでほしいな、と内心思うが、しかしてそれは許されなかった。]
(332) 2022/07/23(Sat) 14:04:35

【人】 調査員 バーナード

ひゃっ、


[久しぶりに聞いた、この音圧>>322
 言ったよ、言った。検査の話は。
 詳細は言わなかっただけ。詳しく話したところで現状が変わると思ってなかったし、変に心配をかけるだけだと。]
(333) 2022/07/23(Sat) 14:04:56

【人】 調査員 バーナード

[>>323終わったのか、には表情を曇らせる。]

…………――――わかんない。
もともと、協力は、期間限定だったんだけどさ。

[チャンドラが目覚めるまで。実はそんな約束だった。
 けれど、その期限はもう来ない。
 なら、戻らなくてはならないんだろうなと思う。
 本当はまだ宙の世界にいたくて、石を日がな一日拾っていたいが、今の所望みは薄い。]

へ? なに、

[>>326知らないうちに破局したの、と言いかけて、そこまでは出ずに良かったと思う一文で否定された。
 いや、本題本質の部分を聞いても、何言ってんの、という気持ちしか湧かなかったけど。
 "使いみちがある"――そういえば、4年前に目が覚めたら身体を提供する約束をしてたなぁって、思い出す。]
(334) 2022/07/23(Sat) 14:05:13

【人】 調査員 バーナード

……う、ん。
僕に、拒否権はない。

[目下僕の悩みは、じゃあどの連絡船に乗って帰ったらいいのだろう、ということあたり*]
(335) 2022/07/23(Sat) 14:05:24



お母さん、
お父さんね、あっちでお昼寝してるんだよ。
なかなか起きないの。
疲れてるのかな?



 

【人】 調査員 バーナード

[チャンドラとの別れを告げた日。
 期せずして新しい生活の話になった。
 その場で所有権が移るとも思えず、とりあえず帰るね、なんて言ったら懐かしい響きで怒られたっけ。

 眠い、と伝えたのは方便ではなく、確保されてすぐは眠っている時間が長かった。
 窶れてやや青白い顔つきが、アマノが見慣れたものに戻るまで数日。

 その間に、研究所つきの"労働力"になったバーナードは改めて現状確認のために身体検査を受け。
 "結果"が出たときは、また眠っていた。
 だから、苦い苦いアマノの顔は見ずに済んだ。
 もし見ていたら、自分が"そう"させていることの罪悪感で、また少し作った笑顔を重ねていたかもしれない。]
(420) 2022/07/24(Sun) 8:39:42

【人】 調査員 バーナード

……え。いらないよ。

[部屋の鍵を渡されたときには、思わずそんな声が出た。
 研究所があるなら、そこらへんに転がしておいてくれたら寝起きするし。わざわざ部屋なんてなくてもいいって思ってた。
 とはいえ最終的にはすでに用意された物件を断ることもできず、新しい部屋に住むことになったのだけど。

 住むところに夕食までついて、なんとも優雅な生活。
 仕事も研究補助はするものの、ほとんど雑用係。
 いつぞやの暇なときを思い出すくらいの穏やかさで、はじめは本当に怪訝な――というより、もっと何かさせろという抗議に近い――顔で、コーヒーを運んでいた。]
(421) 2022/07/24(Sun) 8:39:57

【人】 調査員 バーナード

[その生活に慣れだした頃。
 前は夕食後逃げるみたいに帰ってたのが、いつの間にかゆるゆると居座るようになって。
 ふたりの家の方で朝を迎えることも出はじめたあたりで、金曜は帰れとの命が出た。]

……なんで? 何、やっぱり邪魔?

[聞けば、"する"日だと。
 一瞬理解に至らず、改めて説明されれば。]

いいよぉ今更なんか聞こえてきたりしても。
そもそもそれ、やり方とか全部教えたの僕じゃない。

[何やってるか知ってます、とばかりに小さく欠伸を噛み殺し。
 でも今日は疲れたから帰るね、ありがとう、なんて出ていったから、その後家主たちがどういう話になったかは知らない*]
(422) 2022/07/24(Sun) 8:40:22

【人】 調査員 バーナード

【別れの日】

[ちょうど、帰り道に迷っていたときだ。
 ゾズマの声がして、そちらへ振り返る>>428。]

? うん、おつかれさま。
目、赤いよ。冷やしたほうがいいかも。

[泣き腫らしたゾズマを見、そんな声をかけて。
 会えたとき、がこんなに後になってしまったことを軽く詫びた。
 星に帰ってて、とだけ言ったが、状況を察されたかどうかまでは彼女の理解次第。]
(464) 2022/07/24(Sun) 14:56:18

【人】 調査員 バーナード

えと……僕で、いいの。

[今見送ったばかりの人が、ずっとつけていたピン。
 回収してきた、という言葉から経緯を知る>>429。]

想って、たのかな。
変な言い方だけど、まだ、わかんないんだ。

[今日喪主になったのは、チャンドラの希望らしい。
 彼女の生還ばかりを願っていたから、そんなことを託されているとは知らず、寝耳に水の心地だった。
 作法とか知らないし、と断ろうとしたが、たっての願いを無碍にもできず、なんて状況だ。]
(465) 2022/07/24(Sun) 14:56:33

【人】 調査員 バーナード

チャンドラが、起きたらさ。
一緒にいたいって、言うつもりだった。
いっぱい迷惑かけてごめん、とか、言わなきゃいけないこともいっぱいあって。
それだけじゃなくても、眠ってからずっと、チャンドラのことばかり考えてたこととか。みんな、みんな話して。
それで、好きとか、子供とか、何にもわかんないけどさ。
それでもよかったら、一緒にいて、少しずつ、教えてほしいって、言うつもり、で、

[はたり、手に持った封筒の上に、雫が落ちた。
 壊れてしまった涙腺が、今さらコックを開けたみたいに、泣くなと思っても止まらなかった。
 ゾズマに託した遺言を破棄しておいてよかったと思う。
 笑っていてほしい、泣かないでほしいなんて、どだい無理だとわかってしまったから。]
(466) 2022/07/24(Sun) 14:56:46

【人】 調査員 バーナード

[>>430そのまま、ヘアピンはもらってきた。
 本当に僕がもらっていいかはわからなかったけど、バーナードが持つべきだと、周りの言葉もあったから*]
(467) 2022/07/24(Sun) 14:57:16

【人】 調査員 バーナード

【暮らしが変わって】

え。
いいの。

[>>423その話を聞いたとき、疑問符付きで問い返したが。
 もしかすると、日頃のバーナードを知るふたりを驚かせることになったかもしれない。
 如何を問うてはいるものの、表情には明らかな喜色があったからだ。
 帰還して向こう――いや、下手をすると航行中ですら――こんなにもはっきりと期待や希望を滲ませたことはなかった。
 穏やかな凪。静かの海。主張の乏しかったバーナードは、いまや宇宙の可能性に胸躍らせる少年のよう。]
(468) 2022/07/24(Sun) 14:57:34

【人】 調査員 バーナード

[空を飛びたかった。
 そこには自由と未知があった。

 いつだったか最初の強化実験体航空適性検査の際、反対意見が多かったそうだ。
 宇宙開拓は未だ危険な仕事であり、的確な判断が求められる。強化実験体がいかに『作られた』『代用可能な』命であるとはいえ、思考・判断の面では人間に劣り、結果無用な失敗を引き起こす、無益で無駄死にであると言われていたらしい。

 その意見がいったいどうやって覆されたのか、バーナードは知らない。
 けれど、遠い過去には犬ですら宇宙ロケットに乗ったと聞く。ならば、僕らが乗れない道理はないと思っていた。]
(469) 2022/07/24(Sun) 14:57:59

【人】 調査員 バーナード

[宇宙は広く、平等で、一度外に出ればさまざまな星々に囲まれ、何もなかったが何もかもがあった。

 地上に降りて石を拾っても、ほとんどがただの石。
 それを口惜しく思うくらいには、バーナードは真黒な星々の世界を知ってしまった。

 それを踏まえずとも、自分には宇宙しかないと思ってもいる。他の訓練は受けていないし、かといって研究所で雑用係をしているのも、必要な仕事とはいえ少し心苦しかったし。
 だから、再びの宇宙の可能性に、爛々と目を輝かせていた。]
(470) 2022/07/24(Sun) 14:58:12

【人】 調査員 バーナード

[初めて講義を見に行った日は、少し笑ってしまった。
 だって、いつも家で会うラサルハグが大学の講堂で前に立っている。
 なんだかくすぐったくて――けれど、それ以上に喜びがあった。

 部屋に戻って、最初にベッドサイドの小箱を開けた。]

ねえ、チャンドラ。
僕、やっぱり宇宙に行きたいな。

[箱の中、ヘアピンは何も言わない。
 背中を押してくれる気がしたところで、おぼろ**]
(471) 2022/07/24(Sun) 14:59:00

【人】 研究所職員 バーナード

【日常】

[研究所で雑用係をするようになって、時間のあるときはラサルハグの講義に出て。
 休みの日はランニングだトレーニングだと動き回り、帰りに一冊の本を買ってくる。そんな日々。
 夜、静かな部屋の中で一週間かけて一冊。物語であったり、哲学の本であったり、興味を持ったものは何でも買ってみた。本棚を覗けば人体の解剖学みたいなのもある(内容の方はたいして記憶に残っていない)。

 そんな、夜のことだ。
 端末が一件着信を告げる>>476。]
(491) 2022/07/24(Sun) 16:51:46

【人】 研究所職員 バーナード

わ。

[それは恋愛に関する感情に疎いバーナードにとっても、めでたい話なのはわかった。
 今が夜でなかったら、アマノとラサルハグに真っ先に報告しているところだ。
 それを、牽制する追撃の一文。]

あぶな。

[たいがい、バーナードも共有癖がある。
 それを知ってか知らずか、2通目は大きな効果をもたらす。]
(494) 2022/07/24(Sun) 16:59:54

【人】 研究所職員 バーナード

[翌日。
 夕食時にその通信のことを思い出しては、あ。と声を上げ。
 けれど誰にも言うなという文がその直後に脳に釘を差しに来たので――不思議そうな顔をするふたりに、誤魔化すようにあとを継ぐ。]

あ、のさ。
今度、ちょっと、空けてもいいかな。

心配かけるようなことは、しないから。

[昨晩スピカに返信したのは、短く、
 『遊びに行っていい?』の一言だったから*]
(497) 2022/07/24(Sun) 17:06:58
 




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