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【見】 郵便切手 フラン【街中】 バーで共犯を働いた後日。 青年は若干の寝不足を伴って配達業務に勤しんでいた。 「………眠いなぁ。」 帽子のつばで日陰を作って。 眠気覚ましのドリンクを一本飲み干してから、 荷物と共に石畳の上を歩く。 三日月島で足音を鳴らす人間の数が減ったことになんて、直ぐには気づかない。 或いはずっと。 「こちらへお受け取りのサインをお願いします」 配達員の日々は殆どいつも通りだ。 (@0) 2022/08/17(Wed) 21:19:37 |
【置】 デッドヘッド ヴェネリオあの夜、黄昏が訪れる前に電話を掛けた。 「そうなんだよ、困ったことに後継が捕まらなくなった。 悪いな。また連絡しよう……運がよければな」 通話を切って、また別の端末で連絡をする。 3コールも鳴らないうちに出た声に普段通りの挨拶をすれば笑いかけてやる。 「今夜は戻らない、会議は遅刻するだろうな。 一人で行ってくれるか?ああ――上手くやってくれよ」 足音が一つから二つに、また一つになった頃。 この街にかかった悪魔の手を知った男は誰かと共に夜に姿を消した。 (L0) 2022/08/17(Wed) 21:27:32 公開: 2022/08/17(Wed) 21:30:00 |
【人】 piacere ラウラ【マウロの部屋】 >>3:77 リカルド様 こちらから向かう前にその手に写真立てを持ち、戻ってきてくれた。 だからまだ水の音は止まなくて、けれど懐かしむように語る貴方の声は水の音など気にならないほどにはっきりと耳に届く。 写真を見つめていた菫色は、語る全てをその目に、耳に残るようにと真っ直ぐに貴方に向いて。 大切な思い出なのだろうと察せられるのは語る口調が優しいからか。その表情に多くの感情が乗せられているからだろうか。 それとも今まで見てきたものがあるからだろうか。女は、賑わう人々を見つめていたものと同じように貴方を見ているだろう。 「……マウロ様は、あまり お変わりありません、ね。 リカルド様とツィオ様は、……ラウラの知る御二方とは、異なります が。 きっと、マウロ様しか知らない変わらない何かも あったのでしょうね」 己はただのアソシエーテ。それ以上にはなれるなどと思えなくて、過去を問いかける真似はせずにいた。 今はそれを悔やんでいるのだと思うし、こうして聞けることは何一つ聞き逃さないようにしたいと感じている。 「…リカルド様が そう仰るのであれば、その方がいいと ラウラも思い、ます。 ……、…ただ。………少しだけ、ラウラに お貸しいただけませんか」 だからかもしれない。肯定ばかりで、こうしたタイミングでの意見を発することなど無かったはずの女は、ここに来て己の言葉 で 紡ぎ出す。勿論断ったところで「分かりました」と頷くのみで、あっさりと引き下がるだろうが。 ベッド脇のサイドテーブルの上、そこに置かれた便箋についてはまだ──気付かない。 (0) 2022/08/17(Wed) 22:06:45 |
【人】 ガット・リベロ ルチア【路地裏】 ──薄暗い路地裏を歩く。 嫌な予感がして、悪い予感がして。 きりきりと目の奥が締め付けられるような感覚がして。 ──歩く。右を、左を、見て回る。 転がっているのは、放られたゴミか。 自由猫たちは、珍しい来客に足元までやってきて。 「……ねこさん、ねこさん。 わたしの大事なひとを、知りませんか?」 そっと、猫に語り掛ける。 それに応えてくれたのかは、わからないけれど。 つい、と首を振って、猫が路地の奥へと駆けていった。 予感はその先へ、わたしの足を促している。 ──嫌な予感がする。 おぼろげな記憶。わたしが、ここにいる理由。 頭が痛くて、はっきりとは思い出せないけれど。 ──嫌な予感がする。 昔の記憶、それを路地の壁模様がなぞっているよう。 少しずつ、少しずつ、潜り込んでいく。目の眩むような暗闇に。 ──嫌な。予感は。 いつだって、当たるんだって。知っていた。 (1) 2022/08/17(Wed) 23:33:06 |
【人】 ガット・リベロ ルチア【路地裏】 「……アベルさん?」 ──そこにあったのは。 首に穴を空けて、その周囲を真っ赤に染めて。 虚の瞳で天を見上げている──。 「……あは。うそつき。無茶はしないって、言ったのに」 こんな所でひっそりと。 ──きっと、何かをしようとしたのだ。 真相に近づいたのか、それを追跡していたのか。 深奥へ触れ過ぎたのか。引き際を誤ったのか。 「……ねえ、大丈夫だよって。言ってたのに。 わたしを置いて行かないって、言ってたのに。 ひとりぼっちになんてしないって、言ってたのに」 あなたが拾ってくれたから、わたしは今ここにいるのに。 ──太腿に括り付けたホルスターから、ハンドガンを抜いて。 お祈りをするように握って、ホロサイトを額に押し付けた。 (2) 2022/08/17(Wed) 23:34:37 |
【人】 ガット・リベロ ルチア【路地裏】 「……うう」 崩れて、膝を折る。 「うぁ、ああ……」 縋るように、天を仰ぐ。 「ああああぁ…………」 雨も無いのに、床が濡れる。 (3) 2022/08/17(Wed) 23:35:29 |
【人】 ガット・リベロ ルチア【路地裏】 今、すぐに。あなたに触れたい。触れたくない。 駆け寄って泣き叫びたい。けれどそうしてしまえば。 砂のように──崩れ去ってしまいそうな、気がして。 いいや。そうだ。 わたしの、このつかの間の幸せだった時間こそ。 砂で固めた、脆い牙城で。それをわたしは。 もっと、全力で、出来る限りのことをして守るべきだったのに。 わたしは、また。 こうしてすべてを失うまで、結局。 また、何ひとつすら出来なかったのだ──。 (4) 2022/08/17(Wed) 23:36:41 |
【人】 小夜啼鳥 ビアンカナイト・バー「Pollo Nero」の3階、従業員用に与えられた狭苦しい部屋 はあ、と漏れた息が、窓ガラスを白く染めた。 「こんな時も仕事か、あのガキ」 ビアンカ・ロッカは、育ちが悪い。 男性を喜ばせる仕事をしている以上、好まれる立ち居振る舞いというものを技術として身につけはしたが、こうして独り言ちるようなときはそれなりに口が悪くなる。 肩越しに振り返る。 二人で分けるにはキリがわるく七枚、皿の上に並べられたブルスケッタ。 バターでソテーしたきのことベーコンを、チーズといっしょにバゲットのうえに乗せただけ。 家庭料理と呼ぶにも手軽すぎる皿の脇には、ミルクとレモネートが入ったグラスが置かれている。 「………さっさと荷物も、纏めさせないといけないのに」 がん、と爪先で、窓の下の壁を蹴る。 窓硝子がほんの少し揺れて、そこに映った不機嫌そうな自分の顔を揺らした。 「はー……」 こつん、と。窓枠に額を押し付けて。 「ガキは嫌い……」 そのあともずっと、ブルスケッタがすっかり冷えてしまうまで、人々が行き交う通りを、見下ろし続けた。 (5) 2022/08/17(Wed) 23:59:32 |
ビアンカは、あの日のヴェルデに手を伸ばした。 (a0) 2022/08/18(Thu) 0:55:04 |
ビアンカは、あの日のヴェルデの頬に触れた。 (a1) 2022/08/18(Thu) 0:56:23 |
ビアンカは、あの日、ヴェルデの足を思い切り踏んづけた。 (a2) 2022/08/18(Thu) 0:58:22 |
【人】 小夜啼鳥 ビアンカPiPiPiPiPiPiPi..... 冷めたブルスケッタを、皿からひとつ。 指先で抓みあげて口に運びながら、やかましくなり始めたを取る。 「……はい、【Pollo Nero】。 なぁに? 今日も休むの? あんたね、マジでバカなの? 生理は一月に一回──…」 電話口の向こう、従業員のひとりがなにごとか喚いている。 それを聞くたび、 「……」 ビアンカは、口許に笑みを浮かべて。 「……」 浮かべて。 「……… あ、そう 」 (6) 2022/08/18(Thu) 1:02:14 |
ビアンカは、ブルスケッタが乗った皿を壁に叩きつけた。 (a3) 2022/08/18(Thu) 1:04:17 |
【人】 小夜啼鳥 ビアンカ硬質な音が、劈くように響き渡る。 べしゃりと汚らしく壁に張り付いたキノコのソテーが、ぼたぼたと不快な音を立ててカーペットの上に落ちた。 「…………」 胸を抑える。 ぎりぎりと指が鎖骨の間に食い込んで、そうしたって抑えきれないくらいに肺が何度も不規則に膨み、胸を内側から圧迫する。 「……、……、……」 ――何度も、何度も。 砕け散った皿を、のろのろと片づけながら。 ビアンカは、口許を笑みのかたちにゆがめた。 そうすること以外、なんにもできなかった。 (8) 2022/08/18(Thu) 1:06:35 |
【人】 銀の弾丸 リカルド【マウロの部屋】>>0 ラウラ 「そうだろう。 ツィオもこう見えて変わらない部分はあるんだが、分かりづらいだろうな」 今もあぁ見えて気が弱い所がある男だ。 男とは虚勢を張りたいものだから、あの軽薄な態度にも裏返しの感情が見え隠れしている。 それがわかるのはきっと、幼馴染ゆえのことなのだろうが……もしかしたら、どこかでそれを理解する誰かがみつかっているのかもしれない。 ―――マウロに、ラウラという部下が居たように。 「この写真をか? あぁ、……勿論だ。君が、アイツに返してやってくれたらそれでいい」 何に使うのかは知らないが、悪用などするような女性ではないことくらいは認識していたから、写真立てごと貴方に差し出して、そういえば、と呟く。 写真を取りに行った際に見えた、マウロらしくない便箋には、何か書かれているようだった。 もしかするとあれは、貴方に宛てた手紙だったのかもしれない。 「テーブルに手紙が置いてあるようだった。 まだ書きかけのように見えたが……ラウラに宛てたものだったかもしれないな。 手の痛みが引いたら読んでみると良いだろう」 (10) 2022/08/18(Thu) 3:15:03 |
【見】 郵便切手 フラン【街中】 「お届けものです。 ……今日も賑わっていますね」 民家を訪ねて、慣れた手際でサインを受け取る。 薄っすらと漂う屋台の匂いを感じ取りながら、ぎこちない世間話で間を埋めた。 普段は一言、二言で社交辞令を終わらせて、そそくさと車に戻るだけ。 それが今日は珍しく、遠慮がちに言葉を続けた。 増えた手札は少ないけれど。 「あの、お聞きしたいことが」 配達員の日々は少しだけ、いつも通りではなかったようだ。 (@1) 2022/08/18(Thu) 3:53:46 |
【人】 ショウダウン ヴィオレッタ【どこかのバー】 >>3:79 マキアート 「ふふっ、ありがとうございます。 私も楽しみにしておきます」 今度は思った通りの二つ返事に、笑みを返す。 カウンターに肘をついて、あなたを見つめながら。 「でも、あまり余裕ぶっていると 私が勝っちゃうかもしれませんよ?」 なんて。敵うわけがないって知ってはいるけれど。 負けず嫌いがひょっこり顔を出す。 もし。もしも。 その大勝負ではなくても、何か一つだけ。 何か一つだけでも、先輩に勝つことができたら。 この憧れは、別の感情にできたり……するのかな。 口に出さない、出せない淡い想いは、密かにしまって。 (11) 2022/08/18(Thu) 9:39:29 |
【見】 郵便切手 フラン【バー:アマラント】 ここ数日、毎夜のように配達員は仕事終わりにバーに現れる。 目的があるかなんてわからないし、 ありもしないかもしれないが。 「……今日も、開いてない」 提げられたままの『CLOSED』のプレート。 職場にアマラント宛の荷物が受取人不在で持ち帰られているのを見た。 だから此処は、先日来たときからこのままなんじゃないかと思ったりして。 店主の意味ありげな笑顔を思い浮かべながら、 青年は幾ら見つめようと裏返る筈のない板をじっと見ていた。 (@2) 2022/08/18(Thu) 11:56:44 |
【人】 冷たい炸薬 ストレガ【街中】 工房に詰めかけるソルジャー人員に上の意向と 仕事の邪魔すんじゃねえの意を伝えてから少し後。 やってられんとばかりに街に繰り出して アイスコーヒーを買い、適当なベンチに腰掛けた。 「はあ〜〜〜〜〜〜…………」 面倒だ、とは零さないが。 ろくでもない予感がずっとある。 なんとも、憂鬱な状況だった。 (12) 2022/08/18(Thu) 12:03:10 |
【人】 piacere ラウラ【マウロの部屋】 >>10 リカルド様 語るリカルド様を見つめながら、ラウラはやはり皆様を羨ましいと思いました。 その言葉はたった一人に告げたのみで、この場では口にしませんが。 「…ツィオ様は、……確かに 軽薄に見えます、が。 それだけでは無いのだと、…見ていて 感じます、から」 幼馴染の貴方達を理解出来るなどと思わない。 それでも見てきたものがある。 菫色は今までだってずっと、貴方達を映してきたのだから。 あっさりと渡された写真立てを片手で受け取り、大切そうに胸に抱いてほんの少しだけ微笑む。 それは いつものように 作られたものではなくて、ラウラ本人の心からの笑み……だったのかもしれない。「…必ず、マウロ様にお返し致します。 ……リカルド様、ありがとう ございます」 続く話の頃にはいつも通りの表情で、けれど実は驚いている。 あの方が自分宛に何かを残すのだろうか、とか。 何が書かれているのか、とか。とにかく気になって。 そろそろ問題ないだろうかと冷やしている手に視線を向け水を止め。 懐から取り出したハンカチで手を拭いて、チラリと貴方を見上げた。 ついで手のひらを見せるのはきっと、もう大丈夫だという女なりの意思表示。 それからサイドテーブル近くに早足で向かい、そこに置かれた便箋に手を伸ばして──ラウラは、動きを止めた。 (13) 2022/08/18(Thu) 12:10:26 |
【人】 ガット・リベロ ルチア【路地裏】 ふらふらと。 少女は歩く。 コーヒーショップは、仕事にならないから。お休みをもらって。 なんのあてもなく、ただ、周囲を窺って、なにかを探すように。 うつろな表情で、瞳だけをぐるぐると回しながら。 ……歩いている。 (14) 2022/08/18(Thu) 12:39:47 |
ビアンカは、あの日。 「知ってる」 と、笑って。 (a4) 2022/08/18(Thu) 13:23:30 |
【人】 デッドヘッド ヴェネリオ【裏路地】 「―― Dannazione!! あいつ早まってないか。俺にまで連絡がひっきりなしだ」 よれたスーツをだらしなく着こなしながら頭を抱えて路地裏にしゃがみこむ。 酔っぱらいにしか見えないその姿で、何人もの部下からの慌てたような連絡をさばいていた。 勿論甘ったるい個人の選択肢は与えない、この状況に必要なのは統制である。 「ドナートの指事に従え、何があっても絶対だ。 俺から言うことは――」 内部のこびりつきを探している内に空気は塩水がぶっかかったような状況に一変。見つかったのは一欠片の情報と、既に取り戻すことのできないアルバとノッテの深い溝だった。 男の言葉は後にノッテの会議室へと通達はいくだろう。 「裏切者はいたのか、って聞いたな」 「うちにそんな輩は いないよ 」少なくともこれまでには。 (15) 2022/08/18(Thu) 14:29:46 |
ヴェネリオは、知っていたはずだ。 (a5) 2022/08/18(Thu) 14:31:44 |
ヴェネリオは、どうしてお前がと、咲って。 (a6) 2022/08/18(Thu) 14:33:11 |
ヴェネリオは、その夢を酷く否定したくなった。 (a7) 2022/08/18(Thu) 14:33:38 |
ヴェネリオは、手向けの花一つ贈らない。 (a8) 2022/08/18(Thu) 15:03:11 |
【人】 銀の弾丸 リカルド【マウロの部屋】>>13 ラウラ 思い出の写真は、貴方の胸に。 普段見られないような、柔らかな笑みを垣間見て「あぁ」と頷く。 貴方なら、きっと約束を違わず写真を本人へと渡してくれるだろうことを信じている。 だからそれは、俺やツィオの仕事ではないのだと思う。 「あぁ、もう大丈夫そうだな。ゆっくり読んでくると良い」 手紙の話を切り出せばそう言って、ラウラが手を冷やすのをやめ手紙を読んでいる間、俺は部屋を見物していた。 あまり物が置いてない生活感がない部屋は、それでも煙草のほのかな香りが確かにマウロがここで生活していたことを証明している。 自分の部屋も大差はないが、本当にマウロらしい冷たささえ感じられる部屋だ。 最後にマウロと顔を合わせた時のことを思い出しながら、小さく息を吐いて、スプリングを軽く軋ませベッドに腰掛けた。 「アイツは本当に……人の話を聞かぬやつだ」 いや、本当は聞いていたからこそ、無理せずラウラを動かしたりしていたのだろうが。 それでももっと、俺やツィオを頼ってくれても良かったのにと、そういう思いがどうしても頭を離れない。 (16) 2022/08/18(Thu) 16:36:26 |
【人】 piacere ラウラ【マウロの部屋】 >>16 リカルド様 便箋に書かれているのは、仕事に対するメモ──アドバイスで。 床に転がるいくつかは書き損じたものなのだろうかと察せられる。 どうしてこんなものを?答えは……答え、は。 ──便箋に小さな雫の跡が作られた。 視界が滲む。 「……、っ」 己の感情に理解が追いつかず、口の端から震える吐息が漏れる。 それらが自身が零したものだと言うことさえも、信じられなくて。 近くにいる貴方に気付かれないように、 また 乱れてしまった呼吸を整えるために深く息を吸う。はく と口を動かす様は餌を求める魚のようで、何だか滑稽にも見える。 写真立てを握る力は僅かに強まり、1度落ちた雫は止められない。 顔を歪めることなく落ちていく涙は、本当に女の意思ではないように思えてしまうが……。 ゆっくりと、背が丸くなる。肩が震えることも抑えられない。 それから少しして、カタンッ と音を立てて写真立てがサイドテーブルに置かれた。 女は、……ラウラは──────。 (17) 2022/08/18(Thu) 17:49:34 |
ラウラは、両手で顔を覆う。涙を流すのはいつ以来だろう。 (a9) 2022/08/18(Thu) 17:50:09 |
ラウラは、この気持ちの名前を知らない。…胸が痛い。 (a10) 2022/08/18(Thu) 17:51:26 |
ビアンカは、「またね」と繰り返した。 (a11) 2022/08/18(Thu) 18:02:26 |
【人】 小夜啼鳥 ビアンカかつ、かつ、かつ。 石畳は今日も、リズミカルに音をたてる。 女は今日も、傘を片手に街を歩いていた。 かつ、かつ、かつ。 かつ、かつ かつ 。ときたまよろめいて、こけそうになりながら。 目許を覆い隠すほどの濃いアイシャドウを、燃え盛るすい星のように曳いて。 眸だけは真っ直ぐに、前を見る。 かつ、かつ、かつ。 ビアンカはこの街で、石畳がたてるこの音が好きだった。 それ以外は、みんな嫌いだった。 (18) 2022/08/18(Thu) 18:04:40 |
レヴィアは、今日も鎮魂歌を店で奏でている。 (a12) 2022/08/18(Thu) 18:18:05 |
【人】 狡兎 ツィオ【ラウラを待つ待ち合わせ場所】 どこか慣れない様子で不味そうに煙草を吸いながら、 自分を呼びだした相手を待つ。 女性との待ち合わせで、 予定の時間より、先に着くのは鉄則だ。 ましてや相手がラウラとあっては、 想定していた倍の時間、先に着いている必要がある。 自分は、誰かを待つのが嫌いではない。 その時間だけは間違いなく相手のことだけを考えているから。 その時間は、余計なことを考えなくていいから。 ただそれは。 待ち人が、必ず来る場合に限る話だが。 薄く笑って紫煙を吐き出す。 (――女性と待ち合わせをして、 心が躍らないのは久しぶりだ) (19) 2022/08/18(Thu) 19:03:43 |
【人】 冷たい炸薬 ストレガ>>20 ソニー 「あ゛?」 や、の時点で真っ先に浴びせられたのが そのドスのきいた威圧の声だった。 債務者の何人がこれを聞いた事だろう。 「なんだあんたか……いや余計に悪い、暑苦しい。 帰んな。あたいは休憩じゃなくて休業中なんだ。 クーラーの修理ならここ真っ直ぐいった十字路 右に曲がって300m。腰がほとんど直角の ジジイが店番してる電機屋に行きゃいい」 とりつくしまもない。 頼み事も大方依頼だろうと当たりをつけて、 何度か口説きに現れていた青年をしっし、と手で払っている。 (21) 2022/08/18(Thu) 19:40:44 |
リカルドは、何かを見て、なるほど……と呟く。 (a13) 2022/08/18(Thu) 19:43:55 |
リカルドは、真新しいスタッドピアスを手に取ると―――― (a14) 2022/08/18(Thu) 19:45:47 |
リカルドは、穴のない自分の耳に、―――― ぶすり (a15) 2022/08/18(Thu) 19:46:01 |
リカルドは、血が滴るのも気に留めず、その耳に飾った。 (a16) 2022/08/18(Thu) 19:46:30 |
【人】 花で語るは ソニー>>21 ストレガ ちぇ、とつれない様子に唇を尖らせるも、それでめげた様子はない。 ベンチの背もたれに肘をひっかけ、すっかり居直り状態になってしまった。 「残念ながら違う用事。あと、今日は当面の用聞き。 もうじき頼み事ができそうなんだけど、お姉さんの店は人気なもんだからさ。 予約はできやしないだろうけど、いつくらいから開くのかは聞いてもいいでしょ」 休業中、ということなのだからどっちみち今は請け負ってもらえるものじゃないんだろう。 とはいえやたらにしつこくするつもりでもないのか、内約はなるべく簡潔に。 あんまり追い払われ続けたら、その時は素直に踵を返すかもしれない。 「……ああ、そういえば。あのさ。機構じゃなくて細工物の調整って出来るの? アクセサリーとか、そういうやつ」 (22) 2022/08/18(Thu) 20:56:10 |
レヴィアは、仕事以外の殺しはしない。 (a17) 2022/08/18(Thu) 21:01:46 |
【人】 銀の弾丸 リカルド【マウロの部屋】>>17 ラウラ 「やはり、君宛ての手紙だったか、ラウラ」 両手で顔を覆い涙を流すあなたに気がついて、呟く。 内容はほとんど読んではいないが、何かのアドバイスのようだったように思う。 死を覚悟していたのか。 単に彼女の実力を向上させようと導くつもりだったのか。 それはこの場で語られるわけもなく、思い量るくらいしか俺には出来ない。 「後者ならアイツは自分の口で言うがな……」 「使え」 ラウラのハンカチは、先程手を拭いて濡れているだろう。 ポケットからハンカチを出し、ずいっと貴方に差し出した。 この場面で泣いている女がどのような気持ちかなんて、流石に言われずとも察することくらいはできる。 ただの上司と部下の関係だったとしても。 やはり。 それ以上に慕っていたのだろうから―――― (23) 2022/08/18(Thu) 21:02:56 |
レヴィアは、殺すことに一切の躊躇はない。 (a18) 2022/08/18(Thu) 21:05:12 |
【人】 冷たい炸薬 ストレガ>>22 ソニー 完全に居直った相手にまたため息が出た。 イタリア人の男は情熱的で〜、などとほざく観光客を 今見掛けたら頭に2、3本ボルトをぶち込みそうだ。 「チッ」 明らかに舌打ち。ジジイに押し付けるつもりだったが そうはいかなくなった為に出たものだろう。 「夏季休業だから長い。最短でも祭が終わってからだね。 その後はあたいの気分次第」 これもまた、なんとも曖昧な返事。 まあ、本業が落ち着いたらなんてのは絶対言えないので 幾分か『一般人』に歩み寄った回答と言えなくもない。 「逆に今すぐだってんなら割り増し料金で やってやらない事もなかったけど、 もうじき頼みごとができそうってんなら無理だろうね」 本日以降は忙しくなるだろう。 生きていれば。 そもそも機械類の修理屋をなんだと思ってるんだ、 そんな視線をあなたにドスドスと刺しながら返答はする。 「ものによる。基本はお断りだ。 そもそもアクセサリーの調整って何を調整すんのさ。 ペンチで鎖でも千切って伸ばせっての?」 (24) 2022/08/18(Thu) 21:21:12 |
コルヴォは、誰かに言った。「せめてあんたは、黙って死んで──」 (a19) 2022/08/18(Thu) 22:16:51 |
コルヴォは、「──先に死んだ連中に挨拶して来な」 いつかの時の事。 (a20) 2022/08/18(Thu) 22:17:15 |
テンゴは、全員馬酔木の鉢植え (a21) 2022/08/18(Thu) 22:52:03 |
テンゴは、馬酔木の鉢植えを、静かにじっと眺めた (a22) 2022/08/18(Thu) 23:23:23 |
ビアンカは、引き金を引いた。 (a23) 2022/08/18(Thu) 23:44:05 |
コルヴォは、生きている人間と死に損ないが嫌いだ。けれど、 (a24) 2022/08/19(Fri) 0:52:02 |
コルヴォは、仕事が増えるのは、好きではない。 (a25) 2022/08/19(Fri) 0:52:10 |
コルヴォは、これが私用の口約束であっても反故にはしないけれど。 (a26) 2022/08/19(Fri) 0:52:26 |
コルヴォは、良い迷惑だから、この口約束が果たされなければ良いと思う。 (a27) 2022/08/19(Fri) 0:52:34 |
【人】 花で語るは ソニー>>24 ストレガ 舌打ちにはさも困ってしまったみたいに萎縮してみせるものの、それも少しのうち。 懲りずに相手に声を掛け続けてきた男は、多少の威嚇じゃ慣れたものになってしまっているのかも。 「そう? じゃあ早い内なら祭りが終わった頃にもう一度探すよ。 ああ……まだもう少し使いそうなんだよね。だから、もうじきってこと。 今話したって困っちゃうかもしれないし、その時にお話するかも」 完全に壊れてしまって今、というわけではないらしい。 何を指しているのか不明瞭な頼み事も、さておき休業中の相手に話すべきじゃない。 今は仕事の話ではなく、世間話に留めておく、それだけ。 「ちょっと細工の細かいやつだからさ。指に合わせてサイズ合わすのが大変かなって。 元買った店がなくなっちゃったから困ってて。もうちょい広げときたいんだよなあ。」 替わってついでの用事の方は、もう少し目処が立っているようだった。 ポケットから取り出した、翡翠の嵌った指輪をコロコロと指先で転がす。 (25) 2022/08/19(Fri) 1:08:35 |
【人】 piacere ラウラ【待ち合わせ場所】 >>19 ツィオ様 待ち合わせ時間よりも前、ゆったりとした足取りで近くまで来れば既に待ち合わせ人はその場で待っていて。 驚きよりも"らしい"のだと、そうした感情が先に湧いてきた。 少しの間だけ、煙草を吸う様子を眺める。 あまり、好んで嗜んでいるようには見えなかった。 それに何だか、浮かない様子にも見える……気がする。 止めた足をまた動かして、 少し足早に。 貴方の元へと向かう。 「…ツィオ様、」 ──お待たせしました。…と言いかけて、1度口を閉じた。 時間としては前なのだから、この言葉は違う気もする。 変わらない表情の中で悩むような時間があるのを、もしかすると理解されてしまうかもしれない。 「………お早いですね。…今日は、時間をお借りします」 女は三つ編みポニーテールに白ブラウス、黒のプリーツスカートというスタイルだ。 変わらないいつも通りのものでも構わないが【街中】のレストランやカフェ、【どこかのバー】等に向かうのであればと、そうした考えで。 勿論、隠し持つ武器もある訳だが。 (26) 2022/08/19(Fri) 1:20:22 |
【人】 冷たい炸薬 ストレガ>>25 ソニー 「なんだか知らないがこっちにも準備ってもんがあるんだ。 後から妙なモン持ち込んで出来ないから他所当たれ、 ってなってもあたいは責任取らないよ」 珈琲を一口、つれない返事。 物がわからなければそれ用の道具も揃えられない。 ストレガは準備が出来ない仕事は面倒だと思っている。 が、世間話だというならそこはそれ。 次いで示された指輪には今度こそ大きなため息をついた。 「……なあ、あたいは彫金師じゃないんだぜ。 指輪職人でもなきゃ、宝石商とも違う。 万力でぶっ潰しながら金鎚かなんかで叩くか、 金属ドリルで穴を削り広げるか、それくらいしかないよ。 じゃなきゃその石だけ取っ払って、デカい台座買ってきて そこに嵌め直すかだ。本当にそいつが惜しいなら、 ちゃんと装飾品を扱うとこに行きな」 (27) 2022/08/19(Fri) 1:33:27 |
【人】 狡兎 ツィオ【待ち合わせ場所】 >>26 ラウラ 襟元を正し、貴方を見る。 「今来たとこだよ。 そりゃね、美人に誘われたらいつだってはせ参じるし、 気分だって高揚して余計なことまで言うもんさ」 嘘と分かる嘘を吐いて言う。 煙草を慣れない手つきで地面に落とし、 踏み消してゴミ箱に入れた。 「いいよ。 俺も丁度、話したいと思ってたとこだったから。 こんな偶然ってあるんだね、俺たちもう付き合っちゃおうか。 なんて、分かってるよ、もう少し楽しい話をしようか。 何かを、聞かせてくれるみたいだし」 言えば、エスコートのように道の先を促す。 行先は、【どこかのバー】だ。 薄暗く、人払いもできるそこなら。 誰にも聞かれないし。誰にも見られない。 何を話しても、何をしたところで ――それを見咎めるやつすらいないから。 (28) 2022/08/19(Fri) 1:39:30 |
【人】 piacere ラウラ【マウロの部屋】 >>23 リカルド様 貴方の言葉に何かを答えようと顔を覆うままに口を開くけれど、喉が震えて上手く言葉を紡げない。 己の中でここまで大きな存在があることに初めて、気付いてしまった。 そう、これはきっと── 喪失感 。女にはまだその名前を理解出来ていないけれど、いつかにも感じたもので……忘れてしまったもの。 一度袖で涙を拭い、差し出されたハンカチを受け取る。 そこで見えた表情はいつも通り ではない だろう。貴方はベッドに腰かけているから、視線はやや下に向かうのだろうか。 であれば 涙は床へとポロポロと零れ落ちて、拭ったはずのそれもあまり意味が無くなってしまった。 ラウラは、知りませんでした。 マウロ様がラウラのために何かを残してくれようとしたこと。 知りませんでした。こんなにも考えてくださっていたこと。 知りませんでした。……マウロ様、ラウラは。…ラウラ は、 「マウロ 様……、………どう、して。 ……どうし て、…ずるい、です…………」 いたい、 くるしい。 かなしい。 置いていかれる事がこんなにも辛いことだと、わたしはまた 理解するのです。 受け取ったハンカチは、直ぐに涙で濡れてしまった。 声を上げることは無いけれど、貴方に迷惑をかけてしまうのではないかと思考するけれど。 どうすればこの涙が止まるのか、本当に分からないのだ。 「……ごめん、なさい………………………」 (29) 2022/08/19(Fri) 2:40:27 |
【人】 ショウダウン ヴィオレッタ【賭博場】 今日も今日とてカジノの門は開く。 祭りの喧噪に負けない歓声と悲鳴の坩堝は今日も盛況のようだ。 であるならば、この勤勉なディーラーが居ない訳もなく。 「いらっしゃいませ、お客様。 本日はどの遊戯になさいますか?」 今日も笑顔で客を出迎える。 (31) 2022/08/19(Fri) 8:41:20 |
【人】 銀の弾丸 リカルド【マウロの部屋】>>29 ラウラ 「……謝らないで良い」 こんな泣き方をされたことは今までになかった。 女の涙を見たことがないなんてそんな事は言わないし、冷たくして泣かせたことなら何度もあるくらいだが。 それでも、幼馴染を思って泣いている女をどうすればいいかなんて、俺にはわからない。 これがツィオなら、歯の浮くようなセリフを吐いて慰めるのだろうけど。 そんな言葉を操る自分は最早自分ではない。 だから、自分ができることと言えばそんなに多くはなくて、腰掛けていたベッドから立ち上がると貴方に一歩近づいて、手を伸ばした。 子供にやるようにできるだけ優しくその頭をぽんぽんと撫でて、少しだけ思案を重ねて、ゆっくりとその耳元に顔を近づけて―― ―――紡ぐ言葉をその耳に溶かしていく。 (32) 2022/08/19(Fri) 8:53:46 |
コルヴォは、一度、二度、乾いた銃声を路地裏に響かせて。 (a28) 2022/08/19(Fri) 10:34:22 |
コルヴォは、そうしてまた死に損なった。 いつかの時の事。 (a29) 2022/08/19(Fri) 10:34:29 |
コルヴォは、どうしようもない死にたがりだ。 (a30) 2022/08/19(Fri) 10:34:37 |
レヴィアは、血に濡れたリボンを捨てて、新たなリボンを買った。いつもの黒色だった。 (a31) 2022/08/19(Fri) 11:27:23 |
【人】 piacere ラウラ【待ち合わせ場所】 >>28 ツィオ様 今来たとこ、なんてことは嘘に決まっている。 断定するのはいいことでは無いが貴方だから、と。 それを指摘することは勿論、ないのだけれど。 漂う香りに少しだけ目を細めて、ゴミ箱に捨てる流れまでを菫色に映す。 やっぱり何だか、似合わない。そう感じてしまった。 続く言葉には目をぱちぱちと瞬かせた。 「……ツィオ様も、ですか?」 そこはどうやら、予想外だったらしい。 スラスラと紡がれるいつもの言葉よりもそちらに反応して。 返事を考えている間に道を促されたから、黙って頷く。 ▽ (33) 2022/08/19(Fri) 11:49:53 |
【人】 piacere ラウラ【どこかのバー】 >>33 ツィオ様 ここに辿り着くまでに、以前訪れたことのあるとあるバーの存在を思い出して。 叶わなかった"また"に胸が痛くなる。明日が来ることが当たり前だなんて、そんなことあるはずもないと知っていたのに。 少しだけバーの中を見回して特に指定がなければ端の席に向かう。 開いたメニュー表は一般的なものが載せられているのかもしれない。 「…ツィオ様は、どうされますか?」 問いかけながら、女はサザンオレンジsakeを頼むことに決める。 何でも構わないとは言えないが、適当に目に付いたものを選んだ。 伝えたいことを口にするのは、頼んだものが届いてからだろう。 それを貴方に告げる必要は無いのかもしれない。 それでもなんとなく、口にしておくべきだと考えた。 (34) 2022/08/19(Fri) 11:51:09 |
【人】 piacere ラウラ【マウロの部屋】 >>32 リカルド様 涙で濡れていくハンカチを握りしめながら、ゆっくりと頷く。 優しい声だと、そう感じました。 この間も涙は止まらなくて、胸が苦しくて。 締め付けられるような痛みに、悲鳴をあげそうになりました。 泣いたところで何も変わりはしないのに。 忘れてしまった──閉じ込めた感情が溢れて止まらない。 きっかけがあればいつだって零れてしまうような、そんな状態で。 ともすれば、壊れていくことも有り得たことで。 貴方についてここへ来たことは正解だったのだと、いつかに知る。 いつも通りであることが本当に何も問題ないと言える、訳もない。 ベッドの軋む音が僅かに響き、近づいた気配を感じた瞬間。 優しくて、大きな手が己の頭を撫でる。 その感触に強ばっていた体の力が抜けるような心地がして、小さな吐息が零れた。 だから自然と、囁かれる言葉も耳に届いて。 ▽ (35) 2022/08/19(Fri) 13:18:20 |
【人】 piacere ラウラ【マウロの部屋】 >>35 リカルド様 暫くはそうして、泣き続けていたけれど。 落ち着きを少しずつ取り戻し、最後にもう一度目元を拭う。 謝罪はきっと、また謝らなくていいと言われてしまうだけ。 感謝は……今日はずっと、貴方にそれを伝えている気がする。 だから代わりに。 「………お任せ、ください」 今度は言葉にして、真っ直ぐに貴方を見つめた。 泣き腫らした目は情けないものがあるけれど。 託されたものを確かな決意で受け止めたことが伝わるように。 それがきっと、貴方への感謝に繋がるのだから。 (36) 2022/08/19(Fri) 13:21:47 |
ラウラは、サイドテーブル上の写真立てに手を伸ばし。 (a32) 2022/08/19(Fri) 13:22:31 |
ラウラは、もう一度それを大切に。大切に、腕に抱いた。 (a33) 2022/08/19(Fri) 13:23:59 |
【人】 冷たい炸薬 ストレガ>>30 ソニー 「むしろ休業中に仕事の話をしてるだけ あたいは十二分に丁寧な対応をしてるんだけど?」 苛烈。街における評判そのまま、これは全く容赦がない。 コーヒーをもう一度口に、肩を竦めて立ち上がる。 「言ったろ、休業中だって。 仕事でなら脂ぎったオッサンだろうが 棺桶に両足突っ込んだジジイだろうが 顔合わせる度誘ってくる野郎だろうが クソレズだろうがサイコだろうが付き合ってやるが、 そうじゃないなら付き合う理由がない。 あたいを誘いたきゃ、濁してないで本題から言うんだね。 最低限、それが人の時間を貰う礼儀ってモンだ。 ……うわ、5分半経ってるし」 迷彩カーゴパンツのポケットから取り出した 無骨な腕時計を見て顔を顰める。 扱うモノと同じくらい冷たく硬い女。 「そうだね、あと20秒だけ話を聞いてやろう。 19、18……」 残された猶予はそれだけ、それが終われば女は消える。 追跡も出来ない程、巧妙に。 時計しか見ていない相手に何を言うのも自由だ。 (37) 2022/08/19(Fri) 14:35:56 |
【人】 暗殺屋 レヴィア【花屋】 女は花屋にて。 ヒヤシンスを一本買った。 紫のそれを包装してもらい、店を後にする。 女の瞳と同じ色。 それを胸に抱えながら、またどこかへと歩いていく。 黒の日傘が今日も女に日を当てないように広げられていた。 (38) 2022/08/19(Fri) 16:20:46 |
【人】 ”昼行灯” テンゴ【祭りの屋台】 何が起ころうとも。 店は開いている。 些か不気味にも映るかもしれない。 男はしかし、変わらずそこで客を待っていた。 (39) 2022/08/19(Fri) 18:58:36 |
テンゴは、駄菓子屋の屋台で、煙管をふかしている (a34) 2022/08/19(Fri) 18:59:09 |
【人】 狡兎 ツィオ【どこかのバー】>>34 ラウラ 自然にラウラより入り口側の隣に座り、 メニューも見ずに、答える。 「そうだな……。 とりあえず一杯目はカーディナルsakeを貰おうかな」 これは。 マウロが唯一嫌いだった酒だ。 それをラウラが知っているかは知らないが、 今はこれを飲んでやりたい気分だった。 あいつが嫌がることをするのが、 俺は小さいころから大好きだったので。 やがて酒が届くと、 それらは俺たちの口を薄く開いてくれる。 酒の力に頼る男にはなりたくないが、 酒の力も利用できない男にもなりたくない。 「……"あれ"から。 酒を呑むのは、俺もこれが初めてだな」 (40) 2022/08/19(Fri) 21:35:02 |
【人】 銀の弾丸 リカルド【マウロの部屋】>>35>>36 ラウラ 「あぁ、任せた」 いつ何時、自分たちは何が起こっても仕方のない状況に置かれている。 だからこそ、託せる人間は多いに限ると、そう思っている。 溶かすように届けた言葉は、本当は伝えるべきではなかったのかもしれない。 確約が出来ない約束なんて、本当はするべきではないのはわかっている。 それでも、泣いている貴方に言わずにはいられなかったのだ。 少しでも、彼女を泣かしたままでいたらきっと、マウロに文句を言われていただろうから。 きっと、これで良いのだと……そう思うことにした。 「さて、じゃあ俺はそろそろ仕事に戻るが……お前はどうする?」 泣き止んだことに安心して、時計を確認した。 そろそろ現実に戻る時間だろう。 (41) 2022/08/19(Fri) 21:36:25 |
ツィオは、居なくなった誰かが一番嫌いだった"赤"を、手の中で回した。 (a35) 2022/08/19(Fri) 21:39:45 |
【人】 piacere ラウラ【どこかのバー】 >>40 ツィオ様 貴方が頼んだ酒を上司が嫌いなことは、きっと知らない。 知っていたとして、それを咎めることもない。 貴方がどうしてそれを選んだか、その意味だけは思案してみたり。 答えは勿論、貴方の口からでしか知れないのだけれど。 届いたグラスに手を伸ばし、口元へと運ぶ。 甘いカクテルは今の気分に合うかと問われれば少し異なるが、悪くは無いものだと感じている。 「……ラウラは、…フィオレロ様とご一緒して以来 です。 ………また、機会があれば。…なんて、残していくのです」 明日に己の命がどうなるか、そうしたことは分からない。 だから確かな約束ではなく、"機会があれば"などと口にするのだろう。 それから少し迷うようにして、続け。 「…この前の……質問、ですが。 答えを 見つける前に、あの会議がありました……ので、」 解のない問いの中で随分と迷子になっていた。 だからだろうか。余計に胸の痛みが強くて、苦しくなった。 今に答えを出しても意味の無いものだとして、それでも口にしようと考えたのは涙を流したあの日に気付いたことがあったから。 (42) 2022/08/20(Sat) 0:06:57 |
【人】 狡兎 ツィオ【どこかのバー】>>42 ラウラ その誰かが嫌いな"赤"に口づけをした。 口の中だけが甘い。最悪の気分になり、小さく笑った。 再び、その"赤"を通して何かを見ながら答える。 「……男がさ、守れない約束をするなって、思うよ。 軽く引っかいていった猫の傷だって、 治りが遅いときがあるくらいなのにな」 ラウラの言葉に。 自分が彼女に投げた "二つの質問" を思い出す。その言葉は今や別の意味を持ってしまっているだろう。 その、俺がマウロとラウラに掛けた呪いは―― 皮肉にも永遠となってしまっている。 だが、その言葉に、 "質問" を投げた者として聞き届ける責任くらいは感じた。ひさびさに感じる、罪悪のような感情に、心中で嗤いが零れた。 ……今更、まともな人間みたいなツラするなよ。ヴィツィオ。 おくびにも出さず、ラウラに向かって尋ねた。 「――答えは出たかな」 (43) 2022/08/20(Sat) 0:23:47 |
【人】 piacere ラウラ【マウロの部屋】 >>41 リカルド様 明日というものは不確かで、今この時にも何が起きるか分からない。 約束も同じだ。それを貴方は知っていて、けれど己のために口にしてくれたのだと理解しているから。 だからもう、迷子にならずに済みそうだ。 残された便箋もここにある。…痛みはまだ、消えないけれど。 貴方のしたことは間違いではない。 少なくとも女はいつかにそう思うのだから、きっと 大丈夫。 「……ラウラは、一度家に戻ります。 マウロ様の残されたものを、置いておきたい ので」 そう言いながら周囲の落ちた便箋を拾い、涙の跡が残るそれも手にする。 捨てられてしまうくらいなら、全て持ち帰っても許されるだろう。 その後は仕事に戻るつもりだ。するべき事はまだ残されている。 勿論、何かあれば報告は忘れずに。 (44) 2022/08/20(Sat) 0:29:32 |
【人】 piacere ラウラ【どこかのバー】 >>43 ツィオ様 グラスを置き、貴方に視線を向ける。 無理をしているように感じるのは、気のせいか。 変わらない表情の中でも多くを見てきた。知るために、多くを映してきた。 確信出来るほど深い仲ではないけれど、何も見えないほど愚かではない。 貴方の言葉にゆったりと頷いて、増えていく叶わない約束をいくつも思い浮かべた。 たのしみ にしていることほど、どうにも上手くいかないものだ。胸がまた痛んで、無意識に小さく吐息を零す。 「…………ラウラは、…今であれば 手を取ることを選んでしまうと、そう思うのです。 望んでくださるからではなく、…ラウラが心から、望んでしまう気がします……から」 "知ってしまったから求めるようになった"。 あの人の言葉を今になって理解し、欲を得た己をどう思うのかと思案する。 随分と早くに知ったね、と笑うのか。それとも驚くのか。 それ以外か……問いかけることは叶わないから、答えは分からないまま。 幸せな何かを得ることは難しいとしても、この言葉は呪いではない。 泣けるようになったのはきっと、これがきっかけなのだから。 ──ラウラは、貴方を真っ直ぐに見つめている。 (46) 2022/08/20(Sat) 1:39:38 |
【人】 冷たい炸薬 ストレガ>>45 ソニー 「そうしな。あたいは出来る仕事はする。 そうでないものはしない、それだけだからね」 よっぽど火急の物なら修理してやったっていいけど、 とは言うものの。だからといって何をするわけでもなし。 去っていくその背に軽くコーヒーのカップを掲げて、 形だけは祭の乾杯のような恰好で見送った。 「アンタ『たち』ねえ……報告はしとくとしようか」 概ね、互いに尻尾を掴み損ねてきた相手。 あの言い草じゃあ、向こうは尻尾を掴んだのかもしれない。 そうなったらこっちも同じようなものだが――。 『得』とやらも考慮……するのは上司の役目。 もう少しぶらついたら帰って報告書を作るか、と コーヒー片手に祭の中へと消えていった。 (47) 2022/08/20(Sat) 4:08:50 |
コルヴォは、 自分の行く先が地獄しか無い事も、本当はわかっていた。 (a36) 2022/08/20(Sat) 14:39:49 |
【人】 狡兎 ツィオ【どこかのバー】 ラウラ >>46 なるほど。色づいたのは彼女の瞳で、 その瞳の中には――自分が映っていると。 恐怖と喪失に後押しされて、足元がふらつけば、 よりどころを求めるのも道理だ、ましてや―― 『――もし、こんな世界から二人で逃げちゃおうか、 なんて言われたら、どうする?』 そんな 選択肢を植え付けられた人間なら、なおさらだ。 「――それが、キミの答えか、ラウラちゃん」 見つめられる目を身体を捻って正面から受け止めて 翡翠の両目を相手に向けた。 「――俺の両目にはさ、魔法が掛かってるんだ。 深く覗き込むと嫌なことを全て忘れられる。 結構界隈では有名な話で、さ。 そうして嫌なことを忘れた女の子は多いんだ」 ▽ (48) 2022/08/20(Sat) 14:45:39 |
【人】 狡兎 ツィオ【どこかのバー】 ラウラ >>46>>48 「――そうして。 全部忘れて、逃げちゃいたいなら。そうしよっか。 抗争も。ファミリーも。同胞も。仲間も。 死んだ者も。生きてる者も。過去も。未来も。 全部投げ出して、ここに置いていって。 何もかも忘れて。その先なんて知らない振りしてさ。 誰が誰を裏切ったかも。誰が誰に情報を流したかも。 誰のせいで誰が死んだかも。誰が良くて誰が悪いだの。 全部ない。そんな相手だけを見つめていられる場所に。 嫌なことを、何も思い出さないでいい場所に」 手を差し出す。 目の奥を覗き込めば、きっとその些細な願いは叶う。 ・・・・・ 「――死んだ人間なんて、関係なく。 幸せになりたいって、言ってごらん、ラウラ」 蛇は。果実を差し出した。 (49) 2022/08/20(Sat) 14:47:04 |
【人】 piacere ラウラ【どこかのバー】 >>48 >>49 ツィオ様 貴方の声はとても甘くて、心地がいいものだ。 心の奥底に響くような、震える感覚を感じることがある。 けれど、翡翠色からは視線を逸らしたくなるような。 そうした気持ちになるけれど──決して、逸らすことはない。 今までもずっと見てきた。映してきた。貴方達を知りたくて。 ただのアソシエーテにも優しさをくれる貴方達が、好きだった。 勿論今も、その気持ちは変わらない。 変わることはない。死ぬまでずっと、何があろうとも。 だからラウラは、差し出されたその手に 己の両の手を伸ばし──………。 ▽ (50) 2022/08/20(Sat) 16:08:21 |
コルヴォは、確かに死に損ないにはお似合いだ、とも思う。 (a37) 2022/08/20(Sat) 16:10:17 |
【人】 piacere ラウラ【どこかのバー】 >>48 >>49 >>50 ツィオ様 ──伸ばし 触れようとするのは、貴方の頬だ。 拒むようであれば動きは止まる。嫌がることはしたくないから。 けれど言葉は変わらないだろう。 もう、決めていることだ。決めていたことだ。 「…だからこそ、ラウラは。………ラウラの幸せを、望めません」 誰かと共に堕ちて、己だけの幸せを手にして。 その時は笑っていられても、いつかに後悔するだろう。 それはマウロ様からの問いだとしても、同じだ。 望まれたから手を伸ばすのではなく、本当に心から。 心の奥底から互いに望むもの以外に、手を伸ばしてはならない。 「…ラウラは皆様が笑う姿が、好きです。……大好きです。 ……きっとそれだけで、生きていく理由として十分 ですから」 頬に触れているならば、その指先で緩く撫でて……。 「……それに、約束しました。大切な約束です。 リカルド様の優しさを、思いを……ラウラは、捨てることなど出来ません」 微笑んだ。作り物ではない、確かな笑みで。 そうして、貴方に伝えるべき感謝を──今に。 「…ツィオ様、ラウラにきっかけを下さり ありがとうございました」 (51) 2022/08/20(Sat) 16:10:29 |
ラウラは、今度こそ約束を違えないように。 (a38) 2022/08/20(Sat) 16:12:41 |
ラウラは、いつまでも 待ち続けましょう。 (a39) 2022/08/20(Sat) 16:13:29 |
リカルドは、お前になどフラれてやるものかと、薄く笑った。 (a40) 2022/08/20(Sat) 16:28:29 |
【人】 狡兎 ツィオ【どこかのバー】>>50 >>51 ラウラ 頬に触れられる。笑顔のまま、それを受け入れる。 その掌に、自分の掌を重ねて、頬を寄せた。 「……そう」 饒舌な男が。 寡黙に相槌を打った。 と、同時に――後ろ手に振れていた"果実"から――。 気付かれないように、指を離した。 「分かった。 今のキミが望むものがそれなら。 俺としてはそれが聞けただけで十分幸せだよ」 自分は、誰かから奪ってやることはできる。 ただし、逆を返せば奪ってやることしかできない。 唇だって、心だって、身体だって、思いだって、 だって。 望まれれば何でも、傷一つなく奪うことはできる。 ▽ (52) 2022/08/20(Sat) 16:38:20 |
【人】 狡兎 ツィオ【どこかのバー】>>50 >>51 ラウラ ただそれが望まれないのならば、 それはけして奪われる必要のないことだ。 俺は元より――差し出す側の人間なんだから。 望まれれば、何だって差し出して来た。 時間も、情報も、他人の命も、己自身だって。 だからそんな"裏切り者"が。 この本物の笑みに与えられる何かは、 生憎、全部もうすでに名前も知らない"誰か"の手の中にある。 拾い集めるには、何もかもが遅すぎる。 「最高の報酬が貰えたから、 ……十分だよ、ラウラちゃん。 キミが望めないなら、俺が望んでおくよ。 キミ自身の幸せを。だからキミも望んでてほしい」 頬に触れる指先に、唇をつけた。マウロの赤が染みる。 「――俺の幸せをね」 どうか、俺と同じように。無責任に。 ▽ (53) 2022/08/20(Sat) 16:39:18 |
ツィオは、密約を交わした。 (a41) 2022/08/20(Sat) 16:40:11 |
【人】 piacere ラウラ【どこかのバー】 >>52 >>53 >>54 ツィオ様 頬を包むようにして触れた手のひらは、大きな手の中に包まれて。 重なる手のひらからお互いの熱が交じり、溶け合う。 ラウラはあの日確かに望まれたなら、差し出すつもりでいた。 けれど貴方は、それを望まずにいた。…それが答えだ。 だから望まない。望めない。貴方にだけは、望むべきではない。 …もしも貴方が"先"であれば、答えは異なっていたかもしれない。 でもこれは"もしも"の話で、"今"にはない 空想話。 謝罪はしない。するべきではない。 似ているなどと分かったような口も聞かない。 きっとそれでいい。ラウラは自分の意思で、そう考えた。 ▽ (55) 2022/08/20(Sat) 17:56:45 |
【人】 piacere ラウラ【どこかのバー】 >>52 >>53 >>54 >>55 ツィオ様 指先に触れる熱に菫色を向けて、少しだけ目を細めた。 貴方が何を背負うのか、ラウラは知らない。何も、何ひとつも。 この問いにどんな意味が含まれていたのかも、本当の意味では理解出来ない。 選ばなかったことが正しいのか。選ぶことが間違いなのか。 その答えも結局、分からないままだ。 「…えぇ、勿論です。ラウラは ツィオ様の幸せを、願いましょう。 生きている限り、ずっと。…ずっと、貴方様の幸せを」 願い続けましょう。それが貴方の願いであれば。 それで少しでも──救いになるのであれば。 頬の手はそのままに、椅子から立ち上がり 背を伸ばす。 叶うなら貴方を引き寄せて、その額に口付けを。 ──それから、貴方の耳に口元を寄せて……。 (56) 2022/08/20(Sat) 17:58:37 |
【人】 ショウダウン ヴィオレッタ【賭博場】 ――これはいつかの話 数週間、数か月、あるいはもっと前かもしれない まだ三日月島に祭りの気配が遠い……あの頃の日々の欠片 >>マウロ 「……お客様、お楽しみいただけていませんか?」 アウグスト様が少しばかりお席を離れる間、 一緒に来店していた青年に話しかけた。 青年の手元のチップは…… 来店時の半分ほどに目減りしているようだ (57) 2022/08/20(Sat) 19:03:20 |
ビアンカは、もう、どうでもよかった。たった一つのこと以外。 (a42) 2022/08/20(Sat) 19:21:52 |
【人】 小夜啼鳥 ビアンカ大通りから一本逸れた場所。 石畳の上のベンチに、ひとりの女が座っていた。 モノトーンのフリル・ドレスに、傘が一本。 俯いたその横顔は十分に整っているといえるもので、 多少濃いメイクも夜の街灯の下、女の流れるような鼻梁や大きな瞳を美しく彩っていた──本来なら。 今はそんなメイクよりも目立つ大きなカーゼで、顔の左側が覆われてしまっている。その下の頬はどす黒く内出血していて、美しい輪郭の半分を醜くゆがめているようだ。 さらに骨折でもしたのか、包帯とガーゼで巻かれた右腕をサポーターで吊っている。気取ったようなネイビーのアームカバーが、ゴシックな服のうえですっかりと浮いていた。 ――それでも、祭りの陽気と酒精に浮かれ、声をかけてくる男もいた。けれど、そんな物好きな男も。 「見せもんじゃねえぞ」 顔をあげた女のどろりとした瞳で睨みつけられて、愛想笑いをして去っていった。 「クソが」 そちらを見もせずに悪態を投げつけて、充血した眸をまた降ろす。 左手に持った携帯端末をじっと睨みつけたまま、女はずっとそこに座っている。 ただ、何かを待つように。 (58) 2022/08/20(Sat) 19:37:16 |
ツィオは、静かに微笑んで。 (a43) 2022/08/20(Sat) 20:02:48 |
ツィオは、" "を重ねた。 (a44) 2022/08/20(Sat) 20:03:04 |
ヴェネリオは、友に『 』をした。 (a45) 2022/08/20(Sat) 20:14:41 |
ルチアは、捜している。 (a46) 2022/08/20(Sat) 20:18:21 |
【置】 ニンナ・ナンナ ヴェネリオとある孤児院に『手紙』がついた花束が届いた。 宛先も名前もないその花束は、院長だけが渡す先を知っている。 『親愛なるあなたへ。 こんにちは。 其方の過ごす街はいい天気ですか? 海の向こうで会えないあなたを想って もう20年も過ぎました。 遠く離れていてもこの広い空だけは その街に繋がってると想い続けています 夏の祭りの季節にこの手紙は届いているでしょう。 三日月島の街に飾られている花は華やかで、 おやつにする林檎だけで済ませる買い物も ついお財布が緩んでしまったりしたものです。 とても楽しいお祭りです、あなたもどうか楽しんで下さい。 まだあなたに会うことはできないけれど、 また来年も花を送ります。 どうか幸せになって。 私たちの坊や』 (L1) 2022/08/20(Sat) 20:33:48 公開: 2022/08/20(Sat) 21:00:00 |
ヴェネリオは、生涯 を贈るのは、一人でいい。 (a47) 2022/08/20(Sat) 20:35:43 |
【置】 銀の弾丸 リカルド『 Caro ツィオ 俺がもし、朝までに帰らないようなら 俺の部屋に匿っているマウロを迎えに行ってやってくれ da リカルド 』 幼い頃の3人の写真を一緒に添えられ、その裏にはPer sempreという文字が書かれている。 (L2) 2022/08/20(Sat) 20:43:41 公開: 2022/08/20(Sat) 21:00:00 |
【置】 いつかの ラウラ写真立ての裏板を外し、2枚のメモを仕込む。 気付かれるかどうかは分からない。 気付かれる必要も、きっとないだろう。 それでも、何かを残したかった。 そう思うことはきっと我儘で、欲で。 ずるいのは──わたしも同じ。 (L3) 2022/08/20(Sat) 20:45:14 公開: 2022/08/20(Sat) 20:50:00 |
【置】 鳥葬 コルヴォ「うちの火葬炉が何て呼ばれているか知ってます?」 「地獄界第六圏だそうです。」 「まったくもって、随分な呼ばれ方です」 「ここで焼かれているのが誰にとっての異端者か、 なんてのは、俺の知ったことじゃありませんし」 「自分もいつかここで焼かれるものだと思っていますよ。」 (L4) 2022/08/20(Sat) 20:46:53 公開: 2022/08/20(Sat) 21:00:00 |
ソニーは、貴方が最後に見るものが、 ならよかったのにと願っていた。 (a48) 2022/08/20(Sat) 20:46:54 |
ソニーは、ある一節を思い出していた。『一滴でもおれの魂を救えるだろう、半滴でも、ああ、わがキリスト!』 (a49) 2022/08/20(Sat) 20:47:19 |
コルヴォは、躊躇わず、引き金を引いた。 (a50) 2022/08/20(Sat) 20:47:28 |
【置】 叶わないモノ ラウラ昔から何故か、約束や願い事は叶わないことばかりでした。 上手くいかないのは何もしていないからだと、そういうことなのでしょうか。 あるいは、そうした運命の中で生きていたのでしょうか。 結局、何が原因かなど誰にも分からないのでしょう。 どうしようもなく運が悪かった、それだけの話です。 ──それだけの、話でした。 (L5) 2022/08/20(Sat) 20:48:22 公開: 2022/08/20(Sat) 21:00:00 |
リカルドは、恩義と友のためならば、いつでも” ”を差し出せる。 (a51) 2022/08/20(Sat) 20:51:01 |
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