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【人】 地名 真昼[取り出したポケットティッシュで 汚れた性器と床を拭き、 近くに捨てられていた衣服を身につけ。 それからやっと彼の方を向き直る。] 見せて、 [許可を得られるのが早いか、 パーカーの裾を捲り上げた。 脇腹の一部、 赤く色が変わっている箇所を見つければ 痛ましげに目を細める。] (170) 2020/11/27(Fri) 23:44:10 |
【人】 地名 真昼……僕の家、すぐそこなんだ 手当てをさせてくれないかな ……お願い [じっと真剣に見つめて、提案した。 弱気そうな表情は保ったまま。 けれど、拒むことを許さないような 気迫に満ちてもいた。**] (171) 2020/11/27(Fri) 23:44:25 |
【人】 皇帝の系譜Wilhelm Herrman Joshias Leopold 711年 嵐の月15日生 ヘルマン2世と妃エーディトの唯一の子として生まれる。 皇帝家の特徴を色濃く表した赤髪赤目。 出生時に一度泣いたきり、まるで声を上げぬ様な 赤子であった事で知られる。 (172) 2020/11/28(Sat) 0:40:38 |
【人】 皇帝の系譜血の禁術 “ B lutzauber ”王の血には特別な力が宿る。 受け継がれる血統は同様に消えない記憶を保持するが、 生まれ来る子供は皆、生涯思い出さないまま幕を閉じる。 記憶とは経験だ。 培った剣術や魔導の全てが其処には宿っているのだから。 では、二百年細々と続いたアーレンベルクの記憶を 胎児の中で解放すれば何が起こるか? (174) 2020/11/28(Sat) 0:41:32 |
【人】 皇帝の系譜ヘルマン帝の指揮に始まり、妃の同意を得て、 重臣達が見守る中其の赤子は取り上げられたが──── 臨月を迎えた時点でエーディトは衰弱し切っていた。 常ならざる記憶と力を蓄えた胎児は 母親の胎内でその魔力を吸い上げて完成されていく。 羊水に揺られながら見る夢は、 遠い過去の惨劇だったのかも知れない。 立ち会った者にそう思わせる程度には 生まれ落ちた新生児は“異様”だった。 実母の血を被って産声を上げた時、 既に彼を抱くべき母親の魂は其処になかった。 (175) 2020/11/28(Sat) 0:41:53 |
【人】 皇帝の系譜待望の世継ぎは恐ろしい迄に物覚えがよく、 一度教えれば大抵の技術は会得し我が物とした。 エーディトの死後間もなく次の妃が迎えられたが、 彼女が幼きヴィルヘルムを愛することはなかった。 アーレンベルクの希望であり、応酬の火種。 乱世の剣であり、未来を切り拓く鍵。 命名日を迎える度、彼が贈り物に求める物は──── 訊ねた所で「解らない」と応えたのだと言う。 (176) 2020/11/28(Sat) 0:42:23 |
【人】 熱望の胤裔 ヴィルヘルム( 俺が産まれたのは昏い 新 母は由緒正しき家系の長女だったそうだ。 何れ程神聖な血統であっても、 肉親を死に至らしめて誕生したこの己を 怪物の様に恐れるのも無理はない。 初めての邂逅の際に向けられた冷たい眼を 致し方無き事と割り切った其の瞬間、 心は軽くなった心地がした。 ) [ ……意味の無い、自己暗示でしかないとは未だ知らず。 ] (177) 2020/11/28(Sat) 0:45:30 |
【人】 熱望の胤裔 ヴィルヘルム[ どんな人間であっても情緒は存在する。 其れを歪める痛みや苦しみを受け取らないのは、 生じた傷に“見ない振り”を続けているのに過ぎない。 継母に愛を拒否されたその日から、 彼は自身の深層的な欲求と向き合う事を止めた。 愛されたいという子供の願いさえ放り捨て、 唯強いだけの皇帝を創る為の舞台に登ったのだった。 ]* (178) 2020/11/28(Sat) 0:46:01 |
【人】 Revenger ヴィルヘルム[ 思春期の自我の芽生え。 視野の広がりと共に分別が付く程に、 他者の境遇を客観視出来る様に変わっていく。 あの学園に通ったのは無論学びの為でもあったが その主旨は外交上の都合によるものが大きかった。 剣術を以て、今は遠き民の心に革命を問い掛け 交流を以て、他国の細やかな情勢を探る。 ]( 戦とまるで縁のない国に身を置く者を見て、 何も想わない方が愚鈍の極みというものだ。 憧れがささやかな内に距離を置いた。 彼等を遠い世界の住人だと思う事にした。 小国ではあれど皇族であるという理由のみで 色目を使ってくるような貴族連中は山程居たから、 彼等を一絡げにして蔑むには丁度良かった…… ──── それなのに。 ) (179) 2020/11/28(Sat) 3:33:18 |
【人】 Revenger ヴィルヘルム( お前は権威というものを馬の糞程度に罵って見せたが、 俺の肩書きを本気で貶める様な事は言わなかった。 かと言って媚びた視線や歯剥を向けることもなく、 叱咤するとすれば大抵が俺個人の人格についてだった。 目紛しい人間模様と 秘めようともしない欲求の奔流に揉まれる日々を 「息苦しい」とお前に表現した時から、 視界はやけに鮮明になった。 ) [ 苦悩に盲目過ぎたココロが僅かに緩まり、 彼女に話した内容こそが蓋をし続けた本心であると 自覚するには、凝り固まった時間が重たすぎる。 ] (180) 2020/11/28(Sat) 3:33:36 |
【人】 Revenger ヴィルヘルム[ 強固な暗示を掛けられてきた期間に 並ぶ程度の時間を共に過ごせていたのなら、 彼の奥底に置き去られた無自覚な痛みはいつか解け、 弱音の吐き方を学べたのかも知れないが。 ] 今しがた帰還した処だったのだ。 道中で落盤に帰路を塞がれてしまってな。 だが既の所で間に合って何よりだ。 [ どれだけ引き伸ばしても、三年以上にはならない時間。 残り僅かな時計の砂が落ちれば、 運命は二人をそれぞれの闘いへと駆り立てるから。 漸く絞り出された短い台詞の隙間を埋める様に 他愛のない言葉を横たえた。>>128 ] (181) 2020/11/28(Sat) 3:33:57 |
【人】 Revenger ヴィルヘルム[ 去り際には相応しくないからなのか、 普段の憎まれ口に油が注がれる事はなく。 代わりに寄越された感謝の言葉は彼女なりのものだろうが やけに擽ったく思えてしまう。 添えられた品が妖しげな小瓶でさえなければ、 ]彼等を切り取った景色はロマンスのワンシーンの様だ。 ……首席の薬学部から贈られるものとは、 嘸かし貴重な妙薬なのだろうな。 [ 伸ばしかけた腕を意図的に横切って、 ぐいと胸に押し付けられたものだから。 悪戯っぽく手首ごと掴んで其れを退けた後で、 空いた手で Gift を包み込む様にして取った。 ] (182) 2020/11/28(Sat) 3:34:16 |
【人】 Revenger ヴィルヘルム[ 指先に包んで収めたままの小瓶の中身は、 頭上で散りゆく花の色に酷似している。 小さな桃色の一欠片が鼻先に乗ったものだから、 塞がった両手の代わりに首を軽く振った。 ] [ 毒薬であるという点のみではない。 茶化した様な台詞に秘められし血濡れた願いを 再び視線がかち合った瞬間に悟ってしまったのは、 彼女が態と残したピースのせいだ。 本当は、導き出せてしまう答と解っている癖に。 銃爪を先に引いた側が取り残されてしまうなら、 態々“幕引き”の約束を重ねるのは何故なのか。 ] [ 信じたくはない、一つの仮説が成り立ってしまう。 ] ( 武器によらぬ“討伐”を望むからには、 彼奴が考える様な事は一つだけだろう。 いっそこの剣の腕前に託しさえすれば、 一瞬で楽にしてやれると誓えたものを。 ……何故、今まで気付けなかった。 ) (183) 2020/11/28(Sat) 3:34:43 |
【人】 Revenger ヴィルヘルム[ 死人に人殺しは完遂出来ないから、 差し詰め彼女の願いは時間差で■ぬ事なのだろう。 手折られることを望む訳は、 おくびにも出さなかった病状にあるだろうと推測する。 ] [ ともあれば理由を聞くことも出来ず、 気の利いた煽り文句で笑いを齎す事も叶わず 唯「大切にする」と返すのみ。 渡してやる 彼女が帰りの馬車に乗り込むまで並んで歩けば、 立ち止まる時間さえ恋しく思えた。 ] (184) 2020/11/28(Sat) 3:35:38 |
【人】 Revenger ヴィルヘルム[ ────最期の砂粒が落ち切った。>>132 ] 息災をとは言わん。 時折使い鳥を送ってやる! [ 飛び上がる馬車に向かって声を張り上げたのは、 慌てて再会の約束を確実にしようと考えたから。 幸いにも彼女の 寄香 は此処に一つ産まれたので、時間をかけたとしても手紙程度なら届けられるだろう。] [ 見上げたのは車輪の付いた箱体ではなく。 視線が逞しい脚の蹄を目で追っていたから、 “見えて”居ることは彼女にも伝わる筈だ。 馬車の中に姿を消す前の刹那に見たものは、 少年少女にしては重すぎる誓を込めた短剣。* ] (185) 2020/11/28(Sat) 3:36:10 |
【人】 転入生 二河 空澄[興奮状態にあったせいか 違和感がある‥ぐらいにしか感じてなかったけど 蹴りが入ったところには赤い痕がくっきりで。 (ああ… これ、 後で痛くなるヤツだったり…?) 転んですぐは、恥ずかしさの方が勝って 何とも無かったのに 親に消毒してもらう頃には すっげぇ痛いとか、前にもあったなって思い出す。 見た目のインパクトほど 今はまだ、痛く無いんだけども 真昼くんはものすごく心配してくれてるみたいだ。 自分の方がよっぽど大変だっていうのに。] (190) 2020/11/28(Sat) 7:43:47 |
【人】 転入生 二河 空澄[気にしなくていいよ、って 答えようかとも思ったんだけど オレたち、子どもだけで解決しようとするより お家の人に相談できるなら 相談した方がいいんじゃないか?って、 そんな考えが頭を掠めて。] ええと…、じゃあ 手当て お願いしようかな? [彼の優しさに甘えることにして 心配してくれてありがとな、って意味を込めた 柔らかい笑みを向ける。] (191) 2020/11/28(Sat) 7:54:07 |
【人】 転入生 二河 空澄[あと、こんな時に 不謹慎かもしれないんだけど もっと真昼くんのこと知りたいって 仲良くなりたいって思う気持ちもあって。 お家に行けるってことに ちょっぴり、そわそわしながら 教室を元の状態に戻そうと動き出す。 もう日も暮れてしまってるから 早くした方がいいだろうって、まずは倒れた机から。]* (192) 2020/11/28(Sat) 7:55:40 |
【人】 転入生 二河 空澄[青い匂いが微かに残る以外は、元通りになって さあ、真昼くん家に向かおうかって 教室を出る頃合い。 ここに来た理由を尋ねられて>>194、 あ!と大きく口を開けた。] よかった、 忘れるとこだった。 明日出さなきゃいけないプリント取りに来たんだ。 んーー…っと、 そう、これこれ! あった! ファイルに挟んで鞄に入れたはずなのに 消えててさ。超ふしぎ。 いや、オレの勘違いかもしんないけど。 はーーーー、ありがと。 真昼くんのおかげで、助かった! [本日、何度目のありがとうだろう。 色々と助けてもらってばっかりだから オレもちゃんと助けられたらなって思うんだ。] (196) 2020/11/28(Sat) 9:42:25 |
【人】 転入生 二河 空澄[真昼くんの家は 近いって話だったけど どのくらいの距離だっただろう。 履き替えた運動靴で歩き出しながら 訊ねる時間はあっただろうか。 ああいう酷いこと、いつもされてるの?とか いつから?とか 先生に相談したことはある?とか そういうことを。 プライベートに関わることだから 人目があれば、表現を ぼかしながらになっただろうけど。]* (197) 2020/11/28(Sat) 9:43:40 |
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