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人狼物語 三日月国


94 【身内】青き果実の毒房【R18G】

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【人】 3839 南波 靖史

 
「………………???」

カメラを渡されると聞いてやってきたのに、
なぜか直前で取りやめられた。

皆の総意か、誰かの指示かは不明だが。
ただワクワクしていた所で寸止めされた気分である。

「?」

南波靖史はこの感情がわからない──
(0) 2021/09/23(Thu) 21:48:29
南波 靖史は、俺えすもえむもどっちもできるよ。わかんないけど。と念を送った。
(a1) 2021/09/23(Thu) 21:51:19

【赤】 3839 南波 靖史


──まだライトはついていない。
そして聖句もまだ聞こえてこない。

区切りの良い時間なのにこれと言う事は、
余程アレは“あの子”の言葉を気にしているのだろう。
……遺憾だがそろそろ認めるべきか。
その“気にする”には私も含まれている。


「よくわかりましたね。ありました。
 アレにとっての存在意義が下手すると丸ごと変わるお話を、とある方とされていまして。まあそれがアレにとって良い事かはわかりませんけども」

何より“私”が今出ようと思えた発言の意味を考えると、酷く珍しい事だが、貴方の会話に応えようと思った。
稀に一方的なツッコミを入れたくなって出た時は除くとして。

皮肉で言われているのは当然理解しているが、生憎別に気分を害すほどの心も持ち合わせていない。
正確には、他者と「会話」をしたのは何年振り?十数年振り?
うろ覚えだが、まあそれのせいで別に刺々しさなど気にならなくなってるのもある。

「つまりは今、アレがそぞろな気分で空っぽだから“実は隠れていた私が見えてる”って感じですね。まあ、聞き耳を立てたくなる話だったので、私も前に寄ってたせいなんですけども。

……アレに見つかりたくないんですよね」

(*0) 2021/09/23(Thu) 22:14:24

【秘】 8435 黒塚 彰人 → 3839 南波 靖史

 額への口づけを受け入れる。受け入れるというよりは、拒まないといった方が恐らく正しい。身じろぎ一つ、無かった。

「好きだよ。気持ちがいいことは」

 どこか生真面目さすら醸す表情とは裏腹、あっさりと淫蕩を口にして。自身の制服の胸ポケットに指を差し込み、プラスチックを爪の先で摘まむ。
 そうしながら反対の手で、指輪の嵌った指の股、自身のそれを絡ませて。金属を僅かに肌から浮かす。

「お前はどうなんだ、靖史。……快楽は」

 近づいた青緑に漆黒を映り込ませる。好きか。囁くように問いを返した。
(-7) 2021/09/23(Thu) 22:48:26

【秘】 9949 普川 尚久 → 3839 南波 靖史

「僕はなんもしとらん。────あ?」

 同じように返して、それでまた終わりのつもりだった。これが普段なら、口に出すまでいくらかの間があっただろう。

 ──だが今この時は、即座に言葉が口から出ていた。


幸 せ っ て 何 ?


「僕に僕の幸せを与えるっていう靖史の幸せ? 
僕に君の幸せを与えるっていう靖史の幸せ?」

「どれにしろ僕の幸せの話でないよな。セックスして気持ちいのが幸せって言うんなら僕はとっくに幸せだったしここに居んくてこんなことになってないわ。いたいのはいやよって言ったよね焦らされるのもいやだ、要らない要らない」


「押し売りなら余所でやれよ、ばかみたい」

 彼が喋り始めたところで、きっと手は止めていただろう。吐き捨てたその後には口から出るのは呼吸だけだったので、行為を続けようと思えば続けられたはずだ。
(-9) 2021/09/23(Thu) 23:04:05

【秘】 3839 南波 靖史 → 8435 黒塚 彰人

 
「ほんと?本当に?」

純粋に嬉しそうに、口付けを拒まれなかった事も、帰ってきた言葉にパッと顔を明るくする。何人か抱く事はあったけど、素直にそう言って貰えた事は──例え抱く前の仮初の言葉かもしれないとしても──随分と久しぶりに思えた。

「あのね。皆さ、抱いても気持ちいいのは別にっていうんだ」

指輪が外れかけてもそれを止めることはない。制限もない。
左手薬指のそれを着けている理由を、今はもう、今はまだ、覚えていないから
抵抗すらしない。

「俺は快楽って人間の原初の欲求かと思ってたから、どうして拒むんだろう?って思って──
俺?」


目を合わせる。自分とまるで違う色に目を瞬かせて、問いを考えるようにその色を覗く。
──快楽が、好き?


「──……考えた事なかったや」

「快楽で『幸せ』になってくれればそれでいいから。
 人間の為に、与える側。俺はそう言う存在だから」

「快楽とは、人間の為に存在しているでしょ?
 だから、本当にどっちでもいいんだよ」

「俺、好きな人が『幸せ』になってくれるならそれでいいから」
(-10) 2021/09/23(Thu) 23:18:48

【秘】 0251 鏡沼 創 → 3839 南波 靖史

「だって、いたいと死んじゃうじゃん」

貴方の思考も知らず、口から出る言葉はいつものように大袈裟だ。
告げられた言葉に頷き、力を抜く。『トモダチ』がそう言うなら、きっと大丈夫だろう。少なくとも害は与えないはずだ。
頬に落とされる唇、軽く沈む身体、衣擦れの音。
いつもなら警戒するそれらをおとなしく受け取り、されるがままになっている。

「うん。痛くないなら、気持ちいいのなら、好き。きっと。
だから、はやく、やすふみ、


―――この少年はまだ、過ぎた快楽というものを知らない。
初めて与えられる快楽に、それはそれはよく鳴いただろう。
泣き言も言っただろうが、貴方が手を止めれば高まった身体が苛むように疼いて、すぐに続きをせがむ事になる。
焦らすような前戯から始まって、待ちわびた刺激を与えられて果てるまで。

なので、まぁ。
終わった後にどこか恨むような拗ねたような視線を向けたり呼び方が変わったりしたかもしれないが、一時的なものだとすぐにわかっただろう。
なにせ通知が来た時、少年は真っ先に貴方の所へ来たのだから。
(-11) 2021/09/23(Thu) 23:21:00

【秘】 0251 鏡沼 創 → 3839 南波 靖史

そんなこんなでカメラを渡されたカガミンがこちら。
バァン!と部屋の扉を開ける。確定部屋にいるロールだ。

「手伝ってくれるよねぇ、ふみちゃん?」

後ろ手に扉を閉めながら、カメラを見せる。全員に行き渡った通知とカメラ。それだけ見せたらわかるだろうと踏んでいる。

「……ぽっぷこーん持って来ればよかったかなぁ」


そして勢いで部屋に戻ってやっと、素面でやるのは初めてだな?と気付いた。
熱に浮かされるように受け入れ続けた貴方の段取りは、正直うろ覚えだ。あまり記憶を引っ張り出そうとすると与えられた刺激の方ばかりを思い出してしまうので、早々に諦めた。
(-13) 2021/09/23(Thu) 23:44:06

【秘】 3839 南波 靖史 → 0043 榊 潤

 
「そんな言い方するって事は、悪い『とされている事』をできない故の暇潰しに聞こえるけど、何か変な感じ。罪状は俺と一緒だけど、別に潤くんが楽しそうに悪い事してるイメージ、浮かばないからさ」

「……あのさ。ずっと引っ掛かって考えてた。
 潤くんが好きなのは、人が苦しんでる“姿”じゃなくて、苦しんでる“理由”?無限の可能性を信じているのは、」

「君が幸福になる可能性を見出すため?」

ここで『それなら自分が幸せにできる』と即答しないといけないのに。できるのに。できないなら、不要と同じなのに。自信と言う概念すら薄かったのに、気圧されているのか、……──。

「なんで?なんで人の幸せは俺の幸せにならないの?
 
人が幸せなのを見ていて喜ぶのは、そんなにおかしい?」


「今、潤が言ったじゃないか。『誰のもの?』って」

「──“幸せ”は、人間のものだろ?」


迷えるだけいいと、君は思うのだろうか。
でも俺は、正しい意味での迷子にはなれないんだよ潤くん。

それでも他に道なんてありはしないから。
自分の知ってる“幸せ”の与え方を、彼が本当は肯定する事が無いのを薄々感じつつも、教えられた通りの、実際に多くの人を幸せにできた通りのやり方の行為を、そのまま捧げた。
(-28) 2021/09/24(Fri) 10:42:52

【秘】 3839 南波 靖史 → 0043 榊 潤

 
「────。」

「“お前は幸せじゃない”って言う事は、」

「潤くんは。潤くんも、幸せを何も感じなかったんだよね」

貴方に告げられた言葉を聞いて、激昂する訳でも泣く訳でもなく、ただ信じられないと。昨日までの常識は、何一つ消え失せてしまって。ただ思いつめた顔をしている。

「……。言い返せる事、いっぱいあったさ。君の話の中で」

「でもそれは。俺が。俺自身が、
 君を“幸せにできなかった”時点で全部無意味になる」


「前提として俺はみんなを幸せにできないといけないのに、潤くんを幸せにできないなら──在り方自体、全て崩壊するから」

「今までの俺の言葉も、信じていたものも、全部、」


「──“誰か”の代替品だったんだね」


 
(-29) 2021/09/24(Fri) 10:47:28

【秘】 3839 南波 靖史 → 9949 普川 尚久

ピクリとその問いに反応した。
貴方が言う言葉を、その実半分も理解できていない。

 『僕に僕の幸せを与えるっていう靖史の幸せ? 
  僕に君の幸せを与えるっていう靖史の幸せ?』


何が違うのか、何一つわからない。
ただ否定された事は理解した。問題は、

「──尚久くんが素直なら、」

「俺も素直に、『違うの?』ってとれたのに」

「君、嫌とか要らないとか言いつつ、実際の所そうじゃないんだもん。明確に痛いの、好きじゃん。嫌いな子はこうは反応しない」

押し売り。押し売り。
言葉の意味だけは知っている。意思がない物にそうさせる事なのは知っている。でも、仕方ないじゃないか。

「今、明確に嘘をついた上でそれを言われてもさ」

「それとも嘘吐いたつもり、なかった?無自覚?それじゃあ尚更になる。君が気付いてない良い事があるなら、教えないといけない」

「憎まれても誰かが知らせてあげないと、永遠に知らないままの方が不幸だよ。その役割をできる誰かがしないと」

無理やり口なり何なり塞いで“いつも通り”与えれば、きっとそれで“知る”から。まだ途中だから、こんな事言っているけれど、素直じゃないからなだけで、結局の所、快楽を得る事自体が幸せなのには変わらないのだから、受け入れられないならそうできるようにしないと。与え続けたら理解──

してくれる、筈なんだけどな。
(-30) 2021/09/24(Fri) 11:14:20

【秘】 3839 南波 靖史 → 0251 鏡沼 創

 
「……創くん?」

偶然、自室で本を読んでいた。
元々本を読む事は多い。一体どこで調達してるのか、ブックカバーが掛けられてる事が多いし、余り見せようともしなかったから、恐らく中身は見た事は無いだろうけども。

貴方の姿を見て、本を仕舞う。
先日、普通に身体を重ねただけなのに何故態度が変わったのか、実の所この男は全く理解できていない。カメラの姿も確認したけれど、やはり不思議そうな顔をした。

“どちらか”だけなら理解できたかもしれないが、どうしてそうなるのかが、そうなったのかが合わさると分からない。

「手伝うのは全然構わないけれど、」

「……前の、嫌じゃなかったの?創くん。
 俺に対して妙に刺々しいと思ってたんだけど」

幸せ厨な南波だが、前回はそもそも異能を使っていない。だから当然、『ただの媚薬程度』では、そりゃあ『幸せ』とは思えないだろうと考えている。

だから素気無い態度でも仕方ないと思っていたし、今自分で良いのか?と言う顔もしている。
──最も。最初から、いつかは『幸せ』を与えようとはしていたのだけれど。
(-31) 2021/09/24(Fri) 11:22:20

【人】 3839 南波 靖史

>>4 素崎

「……世界に、母さんしかいない?」

その言葉に、何か引っかかりを感じた。喉に小骨でも詰まったような小さな違和感だけど。最近これに近い感覚を頻繁に覚える。

自分に両親はいない。
それは確固たる事実で、当然の事で、だからこそ皆のその問いの返答に何か心が落ち着かなくなるのが、酷く──酷く、何だろうこれは。
不安?焦燥感?或いは、まだ知らない感情?


   
物凄く大切な何かを、忘れている気がした。


「……一気飲みしたから酔ったかも。
 なんか、気持ち悪くなって来た。ちょっと捨ててくる……」

率直に吐くと言えばいいのに。
別段飲みなれまくっている訳ではないから当然と言えば当然だ。だからきっと、感じた違和感も慣れない酒のせいに、違いない。

またね、と律儀にそんな返事だけして、ふらふら立ち去るだろう。
(5) 2021/09/24(Fri) 11:31:37

【秘】 1117 闇谷 暁 → 3839 南波 靖史


4日目。
貴方の部屋の戸を叩く。
その手にはハンディカメラを持って。

反応が無ければ、
ドアに背を預けて座り込み、貴方を待つだろう。
(-45) 2021/09/24(Fri) 15:37:24

【秘】 0251 鏡沼 創 → 3839 南波 靖史

何を読んでいるのか、同室者になって日が浅い頃に聞いた事もあっただろうがどう答えても深くは詮索しなかっただろう。これは、そういう少年だ。

「あんまり好きじゃないけど。でも、やらないといけないじゃん。オレ怒られたくもないし、するならふみちゃんがいい。
……痛く、しないよねぇ?」

念を押すようにそう口にする。
きっと痛い事はしないだろうし、一度知った快楽ならまだ前回のように訳が分からなくなる事もないだろうと。
真っ先にこの部屋に戻った自分の行動に尤もらしい理由をつけた。
素面ではあるが、媚薬もないのだから先日よりはまだ、マシだろうとも。
少なくとも、貴方の思考を知らない鏡沼は現段階でそう思っている。

だからいつものように、持ち慣れないカメラを持ったまま貴方に近づいて少し考え込み。

「……どうすればいいんだっけ」

服、脱げばいいのかな。そもそもカメラはどこに置こう?
大体の事柄は卒なくこなせるのだが、こういった事にはとても不慣れだった。
(-46) 2021/09/24(Fri) 15:51:13

【秘】 3839 南波 靖史 → 1117 闇谷 暁


「……あれ、俺の方待ちかな。ごめんごめん、何か──」

あった?と尋ねようとして、カメラに気づく。

南波靖史は、施設側と通じている。
もう、半分以上の人間は知っていることだ。そのカメラを持っているのが最早その証明にもなるのは皮肉だが。

「……お手伝いの件?或いは、違うお話?どちらにしても、ここじゃ創くんが戻るかもだから他の場所に行こう。

お手伝いか、人に聞かれたくない話なら空き部屋にでも。二人きりが嫌なら、談話室かその近くの部屋に行こうか。……はい。立てる?」

座り込んでいた貴方に左手を差し伸べる。
掴むと少しこの男の薬指の指輪が当たって軽く痛むかもしれないが、それも僅かなものだろう。
(-47) 2021/09/24(Fri) 16:10:40

【秘】 9949 普川 尚久 → 3839 南波 靖史

 嫌いな子はこうは反応しない。事実として普川の身体は痛みによく反応するが、普川としては言いたいことが山ほどあった。きゅうと指を締め付ける自身の身体に、心の中で悪態をついて。大きく息を吸って、呪詛を吐き出す。


 

「嘘ってなんだよ…素直でないのはそうだけど、全部全部にでもない……好きなもの好きではないもの嫌いなもの必要なもの必要ではないもの不要なものその他色々っていくらでも組み合わせ発生するだろ……風邪薬は体治すのに必要だけど苦くて嫌いって言ってる人を見て「結局飲んでるから好きなんじゃん」ってなる? 猫アレルギーで体は猫を拒絶してるけど猫はかわいいから好きだって人に「結局近付きもしないから嫌いなんじゃん」ってなる? アレルギーの話もっこ言えるな、猫アレルギーで苦しくなるから猫が嫌いって人に猫を近づけて「体がいっぱい反応しているからそうは言うけどやっぱり好きなんだ」ってなる? 必要不要は好き嫌いの理由になるけど、どっちの理由にもなるしどっちの理由にもならん。幸不幸と好き嫌いもおんなじさ。場合分けっていくらでも存在するよ。全部あげ連ねるの多くて面倒……一項目あげるなら、「好きだから幸福」も「好きだけど幸福ではない」も「好きだけど不幸」も発生するよ。僕の体は快楽によく反応するけど僕はそれが好きなわけではなくて僕に必要なわけでもなくて、」

 


「だからえっちなことできもちいのは僕の幸せではない」

 区切って言い切った言葉の理由を、
 ちゃんと説明しきれているか、よく分からなくなっていた。


 
「体が好きだから心でも好きで、だから幸せって言えてたら、

 
僕はここに来ないで外で幸せだった」


 ただ、それは事実だった。
(-49) 2021/09/24(Fri) 16:41:11

【秘】 1117 闇谷 暁 → 3839 南波 靖史


貴方の姿を認めれば
ひとつ頷いて、カメラを見せつけた。

「嗚呼、手伝いは……いや、
 先に場所を変えよう。
 二人きりでも何でも良いけど
 出来れば近い場所が良いな。」

昨日の出来事は、貴方の耳にも届いていると思うので
あからさまに自らの腰へ手を添える。地味に痛いんです。

「…………、」

差し伸べられた手を取る。引くように力を込めて立ち上がる。
指輪が当たるくらいでは気にと留めない。

「有難う。」

それだけ告げて、
行き先を貴方へ委ねる。どこへ導かれても何も言わずに着いていくだろう。
(-52) 2021/09/24(Fri) 16:49:13

【独】 3839 南波 靖史


お酒の強さ

・異能くん 31
・本体16
(-56) 2021/09/24(Fri) 17:45:21

【独】 3839 南波 靖史

雑魚か?
(-57) 2021/09/24(Fri) 17:45:36

【秘】 8435 黒塚 彰人 → 3839 南波 靖史

「そうか。……臆病な奴が多いんだろう。それにしても――」

 胸ポケットから錠剤のシートを取り出す。
 ぱき。既にふたつ、空いている。凹んだプラスチックの音。ぺき。催淫剤の類。
 素直に、快楽は好きだ。けれども他人との触れ合いでまともに得られるかは、また別の話だった。

「『人間』ですらないような物言いをするんだな」

 するりと片方、抜き去った指輪を放り投げる。
 小さな輪っかは、滑らかな白いシーツの上へ音も無く着地した。

「考えてみろ。……お前が、怖がりでないなら」

 告げると、少年の前髪を抑え、額へ口づけを落とした。
 ……画角の外、ぱき、とまた音が鳴る。
(-58) 2021/09/24(Fri) 17:52:44

【秘】 3839 南波 靖史 → 0251 鏡沼 創


「俺は幸せに繋がらない事はしないよ」

念を押されて、淡々とそう返した。

「……俺がいいの?どうして?一回やった事あるから?
まあ、やった事ない相手とよりはやりやすいものなのかな。或いは俺の事を結構好きとか」

逆に言えば、同じくらい自分の事が嫌いだからこそ、という可能性もあるが。理解した上でそんな軽口を叩く。

「俺が攻めでいいの?まあカメラ置いておいてその前でする、って方法もダメではないけど受けは悪いかな。創くん、ご褒美狙ってるならカメラ貸して。服、脱いでるの撮ったげる」

平然とそんなことを言いながら手を差し出す。無論、脱ぐの範囲は下着も含まれている。全部脱がずとも膝まで下ろせばそれでいいよとは伝えるだろう。
(-59) 2021/09/24(Fri) 17:58:44

【秘】 0043 榊 潤 → 3839 南波 靖史

「悪いことだと思っていないからな、言われてやったことだ。
……命令をされるのは好きでは無かったがあくまで親族であることとそうしなければ食事にもありつけなかった。
被害者だとは思ってはいない。向こう側のリスクで得られる行為だった、それに特に犯罪出あることを教えられなかった、俺も悪いモノだと思わなかった、それだけだ。
――かえってくるものはあったし、それがどのようなモノかは味わされたがな」

いやなモノではあるが、それを使うのも個人の自由だろう。
破滅したいモノがして何が悪いんだ。金も何もかも払っているのだから、これは犯罪だとはまだ、自分は思っていない。


「さあ、……他人の不幸の根源がどこにあるのかわかればとは思っているな?
追求すると厭そうな顔をする奴が多い、吐き出してしまえばいいものを」

そんな戯れ言を吐いて、この話はやめだと切り上げる。
その前に、お前から受け取らねばいけないことがあったから。
(-60) 2021/09/24(Fri) 18:03:26

【秘】 0043 榊 潤 → 3839 南波 靖史

あなたの幸せを、うけとる。
その不明瞭で確かな快楽は、誰のために捧げられた?



「だったら。」

「好きな人間からしか快楽を享受したくない、触られたくない。
 お前すら見たくないと言われたら。

 お前はその人間を幸福に出来るのか? する義理もない、そんな世界だ、ここは」

甘い声と、縋り付く熱に、焦がれ、蕩けた言葉。


お前の人生は、お前のためだろう。
俺を幸せにするためにじゃない、誰かを幸せにするためじゃない、そこからはじまるんだ。
(-61) 2021/09/24(Fri) 18:05:11

【秘】 0043 榊 潤 → 3839 南波 靖史

「――…ああ、俺は、全く。しあわせ、じゃ、ない」

理性を飛ばすな、今だけは、舞台に上がるお前のために。

「“誰か”の代替品であるお前は。
 確かに、靖史自身、だろう? 忘れるな。
 お前は、お前だから、誰かの代わりに"も"なれるんだ」

「俺の上に乗って置いて、勝手に価値を下げるな。阿呆が」

体力が切れて、意識が落ちようとも、この目が開かなくても、言ってやる。
お前が何人にも言われてきて、何人にも言われ続ける言葉だ。



「俺の幸せは、俺が決める。
 お前が、勝手に幸せを決めつけてくれるな。
 ――お前もそう言い返せるようになれ」


否定できるようになれば、それはお前の幸福なんだろうよ。
(-62) 2021/09/24(Fri) 18:08:37

【秘】 0043 榊 潤 → 3839 南波 靖史

「────。」

「"幸せ"は人間のものじゃない。個人のものだ。
 誰しもが他人の不幸で笑って、他人の幸福を羨む。
 それが同じになることなど奇跡に近い、他人の幸福が幸福だ?

 "それ"は、他人が幸福になっているのを見ていて嬉しい気になっているだけだ、高揚感、優越感だ、快楽、その他諸々だ。
 "それ"は、お前自身の幸福だとは限らない。他にも存在するだろう、お前だけが得られるものが。
 そうでなければ――他人と触れあわなければ一生幸せでは無いと言われている。
 そんな世界があってたまるものか」

「――帰っていいか。俺の幸福はここにはない、少なくとも本を読んでいる時間の方が有意義だ」
(-63) 2021/09/24(Fri) 18:10:32

【秘】 3839 南波 靖史 → 9949 普川 尚久


「んー……」

「アレルギー?聞いた事あるけど、ううん」

捲し立てられる言葉に必死に噛み砕こうと唸っている。意識がそぞろだ。

「ひとつ思ったけど」

「それ、そもそも尚久くんって、エッチで気持ちいいことが最初から嫌いだったんじゃなくて、」

「『最初に嫌なことがあった』から、素直に気持ちいいことが嫌いになったんじゃないの?」

もしこの状況でなかったなら、おそらく蹴り飛ばされでも何でもして逃げ出されていただろう。最も、物理的な拘束じゃなく異能による別の意味での高速もある以上は難しいだろうが。

「人間が快楽を拒むのは、快楽アレルギーは、原初には存在しない。多くの場合は宗教など後から植え付けられた思想の影響か──トラウマになった場合だ」

「その例えだと、『好きじゃない理由』を俺は気にしてしまうよ。どうしても。『心で好きになれない理由』を、俺は聞きたいよ、尚久くん」

「俺にとってそれは、本来幸せな事を、享受できなくさせられたみたいに聞こえるから」
(-64) 2021/09/24(Fri) 18:13:39

【秘】 0251 鏡沼 創 → 3839 南波 靖史

鏡沼創は、幸せがよくわからない。

「した事があって、痛くないのも痛くしないのも知ってるから。
……わかんない。でも、嫌いじゃないよ。だってトモダチじゃん」

他人への好意はよくわからない。自分はそれを求めているのに。それでも、貴方を嫌っていない事だけはわかる。
鏡沼創は、トモダチとそれ以外で人間を選り分ける。
鏡沼創は世間で親と分類される二名を認識しなくなって久しい。

「ご褒美は今さらって感じだけどぉ……そういうのも、需要あるのぉ?」

常識は欠けていてもある程度の羞恥心はある。しかしだからと脱がされるのも嫌だったのか、何とも言えない顔で貴方にカメラを渡して服を脱ぎ始める。
ボタンを外して、ベルトを抜き取り、ズボンを脱いで。
下穿きに手をかけるところでやや躊躇するように手が止まる。

「……膝まででもって、言うけどさぁ。それはそれで恥ずかしい気がするのは、気のせい?」

小さく唸った後、するりと足を抜き去って。脱ぎ散らかしていた服ごとまとめて押しやり、ぽすんとベッドに腰を沈めた。
落ち着かなさげにしながら、貴方へと視線を向けている。
(-69) 2021/09/24(Fri) 20:20:11

【秘】 3839 南波 靖史 → 1117 闇谷 暁


「……その話?」

腰を痛そうにするのを見て苦笑した。
引き上げて、談話室のそばの適当な部屋を見繕って入る。位置的に叫びでもすれば誰かは気付いてはくれるだろう場所だ。

扉や鍵の施錠の有無は相手に任せ、自分はさっさと2つのベットの片方に座る。ここも元は誰かの相部屋だろう。健全に使われるのを感謝してほしいとばかりに腰掛けた。

「それで、なにか話でもあったかい」
(-71) 2021/09/24(Fri) 20:53:38

【秘】 9949 普川 尚久 → 3839 南波 靖史

「一から十までいわないと分からないんか?
 思ってたよりも頭かたいな南波さん」

 喋り倒して多少発散されたのか、いくらか激情は冷めた。極力動かないように、意識して呼吸をする。

 退屈を感じさせない程度の、最大限の間をもって、それから話し出した。

「好きじゃないのってイコールで嫌いじゃないの」

白が特別好きだからって、黒が嫌いなわけじゃないでしょ。

 
朝が好きだから夜が嫌い? 昼はどう? 夕方と夜の間は?

 
数字の一から十の全部に対して好き嫌いってはっきりある?


 
強いて言うならどちらかで考えることはあるけど、

 
好きでも嫌いでもないものなんていくらでもあるわ。


 
0と1で全部全部が説明つく世界なら犯罪者は老若男女軽重問わず全員死刑だ。

 
そんな世界でないから僕らはここに居てこんなことを話してるね


 ふふ、皮肉げに笑った。
(-76) 2021/09/24(Fri) 23:29:37

【秘】 9949 普川 尚久 → 3839 南波 靖史

「そも、いやと嫌いですら一緒じゃないよ僕は。はぁ……。
 …言わんて説明付けられんし、この際だから言いますけど」

僕は最初の時にいやなことは別に、なかったよ。

 
気持ちいくはなかったけどね、最初の時は。


 
きもちいのの最初の時は、他の人間がいないとこでやりました。

 
気持ちいいの自体はいやでないです。好き嫌いはどちらでもない。

 
気持ちいいからでさらすことになる、いつもと違う自分が恥ずかしくって、

 
それが発生するから気持ちいいのがいやだって言います。


 
いやだけど欲しい時はあるよ、気持ちいくなりたくないわけでないんだ。

 
性欲は、ある程度はあるつもりです


暴力に対して反応が大きい身体だと思います。

 
暴力は単純に痛いのが苦痛だからいやです。


 
痛みは、快楽と違って嫌いだと思います。でもやっぱり、欲しい時はあります。

 
それは心の奥底では好きだからではなく、

 
何もない時よりは満たされている気分になるからです。


 
嫌いでいやなものでも、何もないよりは形のはっきりしたものだから、

 
何もないのに耐えきれない時は欲しくなる。常に欲しいわけではないです


「…………あと言えてないことある?」

 これだけ落ち着いているように振る舞っても昂ったままの自身の身体に、ほとほと嫌気がさした。人がいなければ全然構わないのに。
(-77) 2021/09/24(Fri) 23:31:09