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人狼物語 三日月国


104 【R18G】異能遣い達の体育祭前!【身内】

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【秘】 苧環のつぼみ 御旗栄悠 → 市川 夢助


「親しくもない相手にその物言いは、
 やめた方がいいと思いますけど?」

冷めるのはこちらも同じ。
何が悲しくてそんなこと言われないといけないんだか。

「恵まれた、ああ、恵まれたね。
 詳しく話さない俺も悪いが、良く知りもしない相手にそんなことを言えるあんたも中々なもんだ。

 俺の異能は陸上と喧嘩ぐらいにしか役立たないことは俺が一番良く分かってる。そしてこれを贅沢と言うなら“そもそも何も望まないほうが早い”。

……こういう話題、面白くないから。申し訳ないけど、遠慮させてもらってもいいかな?」
(-9) 2021/10/29(Fri) 21:11:14

【人】 苧環のつぼみ 御旗栄悠


今日は昨日が遅刻気味だったから、
早めに学校に到着。そのまま流れるように朝練へ。

「走行(そうこう)してる間に体育祭が来るもんだ」

くっだらねえことを言いながらゆったり走る。
(1) 2021/10/29(Fri) 21:24:57

【秘】 市川 夢助 → 苧環のつぼみ 御旗栄悠

「……それもそうですね。
 すみません、オレセンパイに限らずあんまり他人が好きじゃないんですよ。
 羨ましく思っちゃうんで」

先程の話は、単純に疑問に思っただけだったのだが。
生来のものかはともかく、失礼な物言いになってしまったことを重ねて謝っただろう。

「……えっと。
 センパイへのイメージの話でしたっけ。

 異能の詳細が分からないというのはもっともなので、あんまり軽く言うのもよくないとは思うんで省いて。
 
 異能抜きで言えば、嫌いじゃないです。
 不甲斐ないとも思ってないですよ、親しくない後輩目線にはなりますけど。
 何となく、似てるのかなと思ってますしね」
(-15) 2021/10/29(Fri) 21:28:05

【秘】 俺 シオン・グレイヴズ → 苧環のつぼみ 御旗栄悠

「姉貴の異能のな。双子だから……っつーより、
産まれたその時に体が癒着してたから、離れていても影響を受けてしまう
てのがお医者様の見解。面白いよな。

産まれた瞬間から影響を受けてる可能性があるから、オリジナルがどっちなのかはわかんないんだわ。……これで俺のことちょっとわかった?」
(-20) 2021/10/29(Fri) 21:38:55

【秘】 苧環のつぼみ 御旗栄悠 → 市川 夢助


「……なんだ、最初からそう言えばいいのに」

反面、今度は和らげた声色で。
見せた感情は、確かな親近感。

「うん、そうだね。似てるかどうかで言われたら、
 確かに似てるんじゃないかな。
 俺も人の異能が羨ましいって思って生きてるし。

 中途半端に強くて、有用で。だから期待されて。
 俺は普通のどこにでもいる男子高校生なんですけど。

 振り切れるほど強くないんだったら、
 もっとずっと弱くてもよかった、なんて思う。

 こんなこというと、あんたには嫌な顔されそうだけどね」

うん、うん、と何度か頷いて。

「ま、なら、言っちゃっていいか。
 俺の異能は『ある虫と同じ身体能力を得られる』もの。

 それだから、余計に自信の無さ、劣等感を抱いてるんだ」
(-21) 2021/10/29(Fri) 21:39:58
御旗栄悠は、ちょっとだけ勢喜のいる方に近づいた。あれ?
(a0) 2021/10/29(Fri) 21:49:06

苧環のつぼみ 御旗栄悠は、メモを貼った。
(a2) 2021/10/29(Fri) 21:52:44

御旗栄悠は、朝練があるので巻き込まれてはかなわんと、とっととその場から離れた。
(a3) 2021/10/29(Fri) 21:56:27

御旗栄悠は、でも、長引くようなら多分巻き込まれにくる。
(a4) 2021/10/29(Fri) 21:56:44

【秘】 苧環のつぼみ 御旗栄悠 → 綴り手 柏倉陸玖

「学校も表立ってサポートはできないんでしょう。
 全く関与してないなら、逆にもっと教師たちが躍起になって噂の出どころを掴もうとしているでしょうし。
 難しい立場なんだろう、きっと」

あるいは、都合がいいから野放しにされているのか。
考えれば考えるほど全部掌の上な気がして、
どこまでも、モヤがかかったような気持ちだ。

「……また、相談にあがりますよ、柏倉先輩。
 自分だけじゃどうにもならないことが多くて、
 ならたぶん、あとは誰かに頼るだけ。

 いっそ、自分が薬を一気に呷ることができたら、こんなウダウダしなくても済んだんでしょうけどね」

そんな勇気がないからこそ、
こんな役割に収まってるのだけど。
(-26) 2021/10/29(Fri) 22:06:02

【秘】 苧環のつぼみ 御旗栄悠 → 俺 シオン・グレイヴズ


「卵鶏どっちが先か問題きたな……

 わかったといえばわかったけど、
 ある意味より分からなくなったというか。
 いやでも、興味深かった」

麦茶を一口。
良く冷えていて美味しい。

「俺は自分の異能、好きじゃないからさ。
 そんな感じで気楽にしてそうなの、結構羨ましいよ」
(-32) 2021/10/29(Fri) 22:11:07

【赤】 苧環のつぼみ 御旗栄悠


「どうやらうまくいったようで。
 自分がやるより人がやる方がなんだかドキドキするよ」

部活も体育祭の準備も秘密結社の顔出しもやらないといけない。やってみるとかなり忙しいもんだ。
(*0) 2021/10/29(Fri) 22:17:41
御旗栄悠は、ランニングしている後ろにヒクイドリanimalがついてきちゃってる。
(a11) 2021/10/29(Fri) 22:34:34

【秘】 綴り手 柏倉陸玖 → 苧環のつぼみ 御旗栄悠

 
「まあ、黙認している、と言った所でしょうかね。
 大事には至らないとわかっているのなら、
 もっと大々的にやって、希望者だけに宛行えばいいのに」

きっと、そうするには未だ不安が残るから。
だからこうした形になったのだ。
何よりも、ここで言った所で仕方ない事なのだけど。

「ええ、いつでもお待ちしていますとも。
 俺は案外、手の掛かる人の方が好きなんですよ。」

ご存知でしたか?なんて。
何とも冗談とも本気とも付かない笑みの後。
自主練中にお邪魔しました、と手を振りその場を後にした。
(-46) 2021/10/29(Fri) 22:37:43
御旗栄悠は、逆に俺以外んとこに行ったら危ないので、しばらくヒクイドリと走ることにした。
(a22) 2021/10/29(Fri) 22:41:48

【人】 苧環のつぼみ 御旗栄悠


ヒクイドリ「クエー!」
鮪をキャッチ!むさぼる!

「おー」
超他人事!
(25) 2021/10/29(Fri) 22:42:31

【秘】 俺 シオン・グレイヴズ → 苧環のつぼみ 御旗栄悠

さくさく、とビスケットをつまんで。

「御旗の異能って運動系だよな。走ってんのたまに見るし、身体強化系? 好きじゃないんだ。なんでまた」
(-92) 2021/10/30(Sat) 0:55:35

【人】 苧環のつぼみ 御旗栄悠


「はい……はい。平気です。
 あとで保健室行くんで。
 えー、そんな心配しなくてもいいですよ」

ふんじばったヒクイドリを肩に担いで、
学校側に対処を全部ブン投げにきた一人の生徒。
心配そうな表情の生徒に声をかけられて。

「俺、これよりもっと酷い傷でも平気ですから」

猛獣の爪に裂かれた傷は、
空いた肩に
鮮烈な紅色
を残している。

まあ。勢喜の責任にもしたくないし。
自己責任自己責任。適当に言葉を投げておいた。
(58) 2021/10/30(Sat) 8:20:30
御旗栄悠は、異能保険で新しい制服買おう。そう決めた。
(a48) 2021/10/30(Sat) 8:24:08

御旗栄悠は、てなわけで今日は制服の左肩がダメージ仕様です。
(a49) 2021/10/30(Sat) 8:24:29

【秘】 苧環のつぼみ 御旗栄悠 → 俺 シオン・グレイヴズ


「えー。だって下手に有用だし、
 だから異能スポーツに期待されて、
 俺もそれに応えるべくBクラ入ったんだけど。

 パッとした成績は出せてないし、
 でも異能があるから重圧は乗ったまま。

 できればもっと使い道ない異能で良かったと思う」

言い慣れてるのか、つらつらと。
ただ、視線はどこか遠くで。まるで上の空。

本気でそれに悩んでいるというよりかは、
『お決まりの言葉をただなぞるだけ』のようで。
嘘をついているわけでは、ないのだろうが。
(-163) 2021/10/30(Sat) 8:31:53

【人】 苧環のつぼみ 御旗栄悠

>>59 守屋先輩

「ああ、お構いなく……
 ハンカチめっちゃ汚すだろうのでお気持ちだけ。

 までも、傷口からの血は止まってるので、
 見た目ほど大袈裟ではないですよ、ありがとうです」

傷を負った方の腕を緩く上げて、
大丈夫度90%以上をアピール。いやちょっと痛い。

「守屋先輩でしたっけ。D組の。
 俺は2-Bの御旗 栄悠。覚えていただけて光栄です」

栄だけに、なんてくだらない言葉は飲み込んで。

「ちょっと不覚をとってしまって……
 先輩は見ましたか、朝の動物騒ぎ」
(60) 2021/10/30(Sat) 8:44:26

【秘】 俺 シオン・グレイヴズ → 苧環のつぼみ 御旗栄悠

む、と口をへの字に曲げた。
「気に食わん顔をしよる」

明らかに不機嫌な顔をして、御旗の顔に両手を伸ばして、ぶにゅと挟む。

「だいたいはわかったけどさ。
……俺はあのときのお前の顔がまた見たいんだけど、あれどうやったら出てくる?」
不機嫌なまま、御旗の顔をまじまじ眺めている。
(-165) 2021/10/30(Sat) 8:50:53

【秘】 綴り手 柏倉陸玖 → 苧環のつぼみ 御旗栄悠

 
あなたが保健室へと向かった帰り掛け。

「御旗君。」

偶然通り掛かったのか、或いはそのダメージ仕様の制服が
ある程度他の生徒の間で評判だったのか。
ともあれ再び生徒会副会長からお声が掛かったわけで。

「直しましょうか。ブレザーだけでも」

自分の肩の、ちょうどあなたの制服が破れているのと同じ辺り。
トントンと指先で叩いて、応急処置ですけど、と笑った。
(-166) 2021/10/30(Sat) 8:55:12

【秘】 苧環のつぼみ 御旗栄悠 → 綴り手 柏倉陸玖


「手のかかる後輩ですみません……」

いやあははは、後頭部に手を当てて笑う。
真っ白な包帯と血の滲む制服のコントラスト。
そりゃあほっとけば学校でも話題になるというもの。

「着替えるの面倒だなって思ってたんでちょうどよかった。
 紅いのはまあ……洗えば目立たなくなるかな。
 サスペンスドラマもビックリですよ、この頃は」
(-167) 2021/10/30(Sat) 9:01:30

【秘】 苧環のつぼみ 御旗栄悠 → 俺 シオン・グレイヴズ


「へぶ」

なんのことかわからん、とでも言いたげに。

「さあ。まあただ一つ言えることは……
 
 俺には期待しないで。
 でも俺を必要としてくれ。

 ああ二つか。でも、それだけ。
 俺は……期待されるのはもうたくさんだ」
(-170) 2021/10/30(Sat) 9:13:56

【秘】 綴り手 柏倉陸玖 → 苧環のつぼみ 御旗栄悠

 
「はは、甘やかしがいがあるというものですよ」

やや悪びれた様子に、へらっと笑ってそんな事を言う。
これまた冗談なんだか本気なんだか。

「飽くまでも応急処置、ですからね。
 後でちゃんと修繕とクリーニングに出す事。」

シャツはもう、買い替えた方が早いだろうが。

手袋を片方外して、その手をそちらに差し出した。
流石に着たままではやり難いので。
一度脱いで渡せという事らしい。
(-172) 2021/10/30(Sat) 9:21:56

【人】 苧環のつぼみ 御旗栄悠

>>61 守屋先輩

「ああ、貸し出し。それは頭になかった。
 それか頼りになる先輩の異能を借りるでもいいか。
 応援旗を直したという実績抜群の、副生徒会長」

後々に出会すことになるとは思ってもみなかったが。
それはまあ、後の話。

「とりあえず、保健室に向かうあたりで、
 何かアテがあるのでしたらよろしくお願いします。

 ……いえいえ、そんな謙遜なさらずとも。
 放送の人がいなければ、体育祭とか、
 誰が選手にスポットライトを当ててくれるんだって話」

「いやあ、それほどでも。(すぐさま謙遜)
 多少荒ごとが得意なひとが場を収めることもあるって話」
(63) 2021/10/30(Sat) 9:35:07

【秘】 俺 シオン・グレイヴズ → 苧環のつぼみ 御旗栄悠

「二つだなぁ。……任せろ、と言えるほどじゃねえけど安心しとけ。期待すんの、俺はあんま得意じゃないから。俺はただ知りたいだけ」
する、と頬をひとなでしてから離れると、

「ほな今日は軽く遊んで解散にしようぜ!」
某有名対戦アクションゲームを起動させた。ポチーッ!
(-174) 2021/10/30(Sat) 9:39:13

【秘】 苧環のつぼみ 御旗栄悠 → 綴り手 柏倉陸玖


「はい肝に命じておきます」

心配性の家族が言わんでも計らってくれるだろう。
しっかり者とはいえ、自分のことは蔑ろにしがち故。

塞がっている傷が開かないよう十分気をつけて、
ブレザーを徐に脱ぎ、渡した。
シャツは大方予想通りメチャクチャになっている。

「こういう時だけは自分の異能をちょっと誇れます。
 丈夫だし、腕っ節もまあまあ強いし。

 だからって迂闊なことしてると、無理し過ぎだって、
 周りから言われるんでしょうけど」
(-176) 2021/10/30(Sat) 9:47:53

【人】 苧環のつぼみ 御旗栄悠

>>64 守屋先輩

「一学年下のこと子どもだと思ってます?」

フレンドリーすぎる。嫌いではない。

「保健室の場所わかんなかったら、
 運動部としてなかなかファンキーな生き方してますよね。

 てなわけで大丈夫です……けどまあ、
 そちらが忙しいんでもなければ、
 別についていらしても構いませんよー」
(65) 2021/10/30(Sat) 9:59:50

【秘】 綴り手 柏倉陸玖 → 苧環のつぼみ 御旗栄悠

 
「よろしい。」

ブレザーを受け取って、
適当な壁に寄り掛かって補修作業を始めた。
人差し指と親指で、生地の表と裏から挟むようにして
裂け目に沿って両の指を沿わせて行く。

「適材適所、とも言いますから。
 異能を活かす事ができるのは、良い事ですけどもね。」

その手の進みは、随分とゆっくりしたもので。
だからこうして、少しだけ、お喋りが進んでしまう。

「怪我をしても治せるから、人より荒事をこなせるから、と
 誰もが身体を張る事を咎めるようにならなくなったら。
 そうなれば、人が怪我をするという事の重みは
 きっと随分軽いものになってしまう」

突き詰めれば、異能者全体の問題なんですよ、と苦笑した。
(-177) 2021/10/30(Sat) 10:04:31

【秘】 苧環のつぼみ 御旗栄悠 → 綴り手 柏倉陸玖


「……だからそれを重く足らしめてるのは、
 当人じゃなくて、周りの人なんです。

 部活の後輩も、同じ部屋の寮生も、
 そして、あんたも。俺の傷を重く受け止める」



「あはは、重いなあ」


顔を歪める。痛かった。
身体の傷以上に、心が、痛い。

            ▼
(-181) 2021/10/30(Sat) 12:04:09

【秘】 苧環のつぼみ 御旗栄悠 → 綴り手 柏倉陸玖


「俺は、心配してくれるみんなに、
 一番誇れる俺でありたいです。
 俺のことを必要してくれる皆が好きだから。でも」

自分を蔑ろに。自信が持てず、粗雑に扱うのは。
何の感情の裏返しなんだろう。

「スタートから踏み外しているような。
 何処まで走っても、理想から遠ざかってるような。
 この先に、胸を張れる御旗がいるかどうか。

 それを考えて、気づけば目先のことに囚われて。
 また一歩、自身のない道を進んでいる」

それはまるで、独り言のように。
聞いてる人の事を考えず言葉を並べ立てていく。

「……俺は、俺の異能のことが嫌いだから。
   だから、異能を役立てようと躍起になってるんですよ」
(-182) 2021/10/30(Sat) 12:17:52

【秘】 朧げな陽光 守屋陽菜 → 苧環のつぼみ 御旗栄悠

「いやぁ、それにしてもけっこうやるもんだね?
 巻き込まれたんだろうけどさ
 ……忙しいだろうに、大変だったねぇ」

保健室。
騒ぎに対処するように、養護教諭は出払っているようだ。
適当に、包帯や消毒液なんかを見繕っている。
もっとも、あなたの方が詳しいだろうが。

「私もびっくりしたよ
 勢喜クンのことは全然聞かなかったからさ」

あ〜と、違いの分からない瓶を見比べながら。
世間話のように、話しかける。

「そういえばあれから椿屋クンはどうなったぁ?」
(-185) 2021/10/30(Sat) 12:41:17

【秘】 綴り手 柏倉陸玖 → 苧環のつぼみ 御旗栄悠

 
「なら、軽んじられれば気は楽になりますか?」

ふと、手を止めて。

「あいつが居れば、治るから。
 あいつは、治るから。だから怪我してもいい。
 そういう風潮になれば、君は満足できますか?」

取り巻く環境が重荷であるならば。
そこから抜け出したいと願うなら、環境を変える他無い。
それはきっと、他の異能者さえも巻き込んで。

「なんて、意地悪は止めておきましょうか。」
(-186) 2021/10/30(Sat) 12:52:38

【秘】 綴り手 柏倉陸玖 → 苧環のつぼみ 御旗栄悠

 
「確かに、上を見ればきりが無いかもしれません。
 周囲の期待に100%応える事は難しいかもしれません。
 自分の異能を疎ましく思っていて、でも頼らざるを得なくて。

 ならせめて、少しでも良いものになりたくて。
 けれど自分はきっとそうなれると、周囲の期待に沿えるのだと
 そう信じる事で、いつか現実に打ちのめされるのも怖くて。」

「軽んじられた方がずっと楽な事だってありましょうとも。」

最初から、期待など掛けられていなければ。
きっとこうまで苦悩する事なんて無かったわけで。

「それでも、諦めないだけで
 きっと君には誰と比べるべくも無い価値がある。」

これもまた、重荷なのだろうなあ、なんて。
一度止めた手を再び動かしながら、そんな事を思う。

「なんて、諦めた側の俺が言っても、とは思いますが。」

「もし仮に、スタート地点が人と違ったとしても。
 目標までの道が、随分と迂遠なものだったとしても。
 その道を行く君の努力は、
 他の誰かの努力に劣るものでしょうか。」

「俺はそんな事は無いと思いますけどね。」
(-187) 2021/10/30(Sat) 12:53:35

【秘】 苧環のつぼみ 御旗栄悠 → 綴り手 柏倉陸玖


「意地悪」

念を押すように。
きっとそれは自分が今薬騒ぎに加担している理由の、
感情の、氷山の一角に触れることで。

「くそくらえです。
 俺はそんな大層なものなんかじゃない。
 地を這うのがお似合いの”御旗被り野郎”なんだ。

 この努力をそんな簡単に認めないでください。
 キラキラしてる他の奴らと一緒にしないでください。

 俺のことを放っておいてくださいよ、だって」

「きっと、誰もが俺を蔑ろにしている最中で、
 輝く奴らをねじ伏せたら。その時が一番気持ちがいい」

「だから。認められたら、駄目なんですよ」

こんな薄汚い感情から成る頑張りを。
肯定されたら、どんな気持ちでいたらいいのか。
(-191) 2021/10/30(Sat) 13:36:58