21:08:19

人狼物語 三日月国


100 【身内RP】待宵館で月を待つ2【R18G】

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【見】 座長 トラヴィス


───カタン


自室を出て、控えめな足音。
石鹸の柔らかい香りと湯気を纏い、広間に長身が姿を見せる。

使用人へ何か──自室で眠るプルーへ紅茶を差し入れるよう言付け、円卓の椅子を引き、腰を下ろした。

ここでの暮らしに慣れている……そんな立ち振る舞いだった。
(@1) 2021/10/15(Fri) 21:21:51

【見】 座長 トラヴィス

>>@0 シトゥラ

「──勿論だとも。
 私が君との約束を違えた事が一度でもあったかい?」

情熱的にウインクを送り、
瞳に貴方だけを映した。
(@2) 2021/10/15(Fri) 21:26:13

【見】 座長 トラヴィス

>>@4 シトゥラ

「君の手料理が食べたい……と
 何度言えば理解してくれるのだろうね?」

なんだその色。
二度見した。
三度見れば、大人しくカトラリーを手に取る。
フォークとナイフで切り分け(寿司と小松菜)、口へ運ぶ。咀嚼。

「………うん、
 流石は私の舞台人。美味しいね。」

評価。満点。
かつかつとナイフで切り、フォークで刺していく。
(@5) 2021/10/15(Fri) 21:51:58
トラヴィスは、ユピテルへウインクをひとつ。
(t3) 2021/10/15(Fri) 21:53:45

トラヴィスは、瞳を伏せた。
(t8) 2021/10/15(Fri) 22:06:16

【見】 座長 トラヴィス

>>17 ユピテル

そっと貴方へ手指を伸ばし、
円卓──自らの隣を示してみせた。

貴方を食事の席へ招いている。
(@10) 2021/10/15(Fri) 22:11:14

【見】 座長 トラヴィス

>>@9 >>@11

「はい。元気でよろしい、プルー。
 一度起こしはしたのだがね。
 可愛らしい寝顔だったので、つい。」

慣れたようにプルーの腰へ手を回し、頬へ唇を落とす。
次に腰を上げて、シトゥラの頬へも同じように。

「そうか。君の存在を誇りに思うよ、シトゥラ。
 愛しき私の舞台人。
 明日はクロワッサンfoodでも用意して貰おうか?」
(@12) 2021/10/15(Fri) 22:21:59

【秘】 座長 トラヴィス → 探偵 キエ


伏せた瞳を開いて、そこへ貴方をしかと映す。
何か言いたげに唇を薄く開き───閉じた。

ふい、と視線を逸らせば、
豪華な男からは、もう貴方を見る事は無いだろう。
(-19) 2021/10/15(Fri) 22:35:20

【秘】 座長 トラヴィス → 探偵 キエ


この場では、言葉を発せない。
貴方の声が聞こえている事実は、周囲に知られるべきでは無い故に。

……首を横に振る。
嗚呼、動作だけでは己の真意は伝わらない。


もう一度だけ、口を開く。

               
「庇う程の価値を、君が私に示したまえよ。」
(-27) 2021/10/15(Fri) 22:58:06
トラヴィスは、小さく何かを囁いた。
(t11) 2021/10/15(Fri) 22:58:18

【見】 座長 トラヴィス

>>31 >>32 ユピテル

貴方へ柔らかな笑みを向ける。
慣れた手付きで貴方の腰へ手を回し、挨拶だと言わんばかりに頬へ唇を落とす。
避けられれば、きっとそれ以降はキスを控えるだろう。

「美しい人。
 君の美貌の前では、作法なんて無意味さ。
 さ、食事を共に楽しもう。」

目の前の満漢全席を視線で示す。
他にも何か望むなら使用人を呼び付け、貴方の口に合うものを用意させるだろう。
(@17) 2021/10/15(Fri) 23:09:30

【見】 座長 トラヴィス

>>@15 プルー

頭を撫でる。
褒め(自称)に対して、肯定でも否定でもないそれ。

「嗚呼、そうだね。
 君の寝顔を拝む特権は私だけのものだ。」

返される挨拶に、満足そうに微笑んで
同じようにシトゥラへ視線を向けた。
どうだろうね。
(@18) 2021/10/15(Fri) 23:20:36

【秘】 座長 トラヴィス → 探偵 キエ


夜伽が好み。──小さく頷く。
今夜は僕でどうだ──小さく頷く。
本当は只々眠りたいだけ──………


さあ、どうだったか。
もう思い出したくもないよ。
けれど捨てられないものがある。


頷くさまは、貴方へ肯定を示したつもりだが
貴方がどう受け取るかは、貴方次第。
(-34) 2021/10/15(Fri) 23:26:57
トラヴィスは、キエへ頷いて見せた。
(t12) 2021/10/15(Fri) 23:27:10

【見】 座長 トラヴィス

>>@19 シトゥラ

「楽しみにしているよ。
 誰の手でも借りると良いさ。」

貴方が男の要望を聞き入れる度、満足そうに笑う。

帰るなんてとんでもない。
貴方がそんな話題を振って来ない事実にも内心安堵している。

「……こんなに食べられないと知っているだろうに。
 分け与えようか、幸い客人はこんなに賑やかだ。」


嗚呼、と、
自分の近くを離れる貴方へ急いで言葉を投げる。

「明日はクロワッサン。
 スクランブルエッグにベーコン。
 ……誓って、忘れてくれるなよ。」

それは今日、優雅に佇む男から発されるにしては珍しく、縋るようなか細い声色だった。
貴方にとっては全く珍しくもないだろう。
(@21) 2021/10/15(Fri) 23:59:40
トラヴィスは、使用人を呼び付け、言付けた。
(t13) 2021/10/16(Sat) 0:16:57

【秘】 座長 トラヴィス → 探偵 キエ


きっとこの後、貴方が一人になる頃合い。

貴方の元へ使用人が近寄り、
トラヴィスの部屋の場所を教えるだろう。

それが何時だとしても、部屋の主はそこに居る。
貴方の都合の良い時間帯に訪れると良い。
(-48) 2021/10/16(Sat) 0:17:55

【見】 座長 トラヴィス


さて。
シトゥラが用意した4本の寿司。
紫色の海鮮類が巻かれた、食べ切れないそれ。

<<ポルクス>>allwhoへちらりと視線を向けて、
そちらにお裾分けをしようかと思案。
(@22) 2021/10/16(Sat) 0:21:10
トラヴィスは、ポルクスへ「味は保証するよ。」と囁いた。
(t14) 2021/10/16(Sat) 0:33:35

トラヴィスは、ゾズマへウインクをして手招き。
(t15) 2021/10/16(Sat) 1:01:55

【見】 座長 トラヴィス

>>63 ゾズマ

「さあ………………?」


分からないのだ本当に。
藤色の海鮮、何?

「君が食べてくれるのかい、良い子だ。
 席に着いて食事をすると良い。慌てなくても逃げないからね。」

貴方が男の近くに寄るならば、その頭を撫でる為に手を伸ばす。
避けなければスキンシップは留まらず、
耳朶をつ、となぞり、頬を撫で、そのまま首元を摩るだろう。
拒否するならば、勿論その限りではない。

とりあえず、食事の作法を咎めることは、全く無さそうだ。
(@24) 2021/10/16(Sat) 1:23:33

【見】 座長 トラヴィス

>>64 ユピテル

「ご謙遜を。
 その熟れた林檎のように赤い頬……どこかのお姫様かと思ったさ。」

スキンシップが叶えば、男は機嫌を良くしたらしく
するすると砂糖菓子のような言葉が吐かれた。

「私がこの館の主人───はは、
 そうであれば良かったな。
 君達を自由に閉じ込められるのだから。」

一番美しい、との称賛は余す事なく受け取った。
己の容姿を鼻にかける事は無いが、理解は十二分にある。

ぺたぺた裸足に、歪な衣服を纏う貴方。
なんとなく動作がちぐはぐなように思えて、それが可愛らしくて小さく笑う。

「お口に合ったようで何よりだ。
 私はトラヴィス、可憐な君の名を尋ねても?」
(@25) 2021/10/16(Sat) 4:27:54

【見】 座長 トラヴィス

>>69 ゾズマ

警戒するような貴方を愛おしげに見つめたのも、束の間。

「────おっと?」

食べ物を運んでいた筈のフォークが空を舞い、寿司が宙へ投げ出されて
食事をしていた手が、此方へ向く。

その手は男の頬を叩いた
しかして、男の態度は変わらなかった。

「元気の良い子だね。結構、結構。
 随分と可愛らしい反応だ、一先ず、私が悪かったとも。
 だからそう怒らずに、ほら、
 『余らせてゴミにするのは勿体ない』んだろう?」

言葉を違えてくれるな、と視線を送る。
貴方は、この男が純粋に楽しんでいるようにも感じられるだろう。
(@26) 2021/10/16(Sat) 4:28:37

【見】 座長 トラヴィス

>>75 ユピテル

「そう?
 ならば私が、君の為に何度でも呼ぼう。
 嫌でないのならね。」

今この場所で、自分の前でならば、貴方は姫のような存在だ。
囚われの──なんて頭に付くようなものだが。

「嗚呼、けれど。名前も素敵だね、ユピテル。」

貴方の腰へと回った手が、
するりと背筋を撫でて離れた。

「はは、ここに居たい理由か。
 君と巡り会い、君と同じ時間を過ごす為………なんて答えではいけないだろうか。」

問い詰める様子ではない貴方へ甘えるように、正しい答えを逃がした。
聞いてくれるな、と意味を僅かに込めて目元を緩め、柔らかく貴方へ微笑む。
(@27) 2021/10/16(Sat) 8:28:10

【見】 座長 トラヴィス

>>76 ゾズマ

着席し、カトラリーを握る。
そうして強く突き立てられるフォークの刃。
貴方の一連の動作に、余裕を見せるように笑う。

「おお、怖いね。
 以後気を付けるようにするよ。
 これからは、君の許可を得てから君に触れるとしよう。
 早速だけれど、また頭を撫でるのは許されるかな?」

貴方とは対称的にまたふわりと笑って、手を貴方の頭上へ伸ばした。
あまり反省した様子はなく、楽しげに此方もお浸しを突き始める。


「その通りだよ。」

変な色してるくせに美味しいんだよなその寿司。
こればかりは深く頷いて同意した。
(@28) 2021/10/16(Sat) 8:29:46

【秘】 座長 トラヴィス → 探偵 キエ


部屋の主は、貴方の姿を認めれば
目元を緩めて迎え入れた。

「そうか。
 複雑に言付けつもりは無かったのだけれどね?」

広間を出てそこの道を曲がってすぐ。
比較的すぐに辿り着けるよう、簡潔に伝えたつもりだった。

貴方の行動を、言葉を気にしつつも、その通りに受け取る。
それに興味がない──否、貴方達の物語が、他人事だと認識している。
何かに巻き込もうと言うのならば、勿論その限りではないけれど。

「では、寝物語で。
 夜伽よりも、架空の話が好きなんだ。
 仮にも座長を名乗るからね───意外だろうか?
 姿は……君の好きにすると良いよ。
 自室だと思って、楽にしてくれて構わない。」

ベッドの上、貴方の隣へ腰を下ろす。
性別が変えられると聞けば、
興味深そうに貴方の頬へ手を伸ばし、添えた。
(-88) 2021/10/16(Sat) 12:58:05

【秘】 座長 トラヴィス → 探偵 キエ


「へえ」

貴方の隣へ腕を立てて、そのまま横───ではなく、真上へ覆い被さる。
綺麗な金色の前髪が垂れ下がり、瞳にしかと貴方だけを見下ろし映す。

「深い愛の話、か。
 君が語る話ならば、それはそれは面白いんだろう。
 けれど、嗚呼、あまり恋愛には興味が持てなくてね。
 君の身体を暴きながらでも構わないかな?」

貴方の衣服へ手を掛ける。
もしも拒まれるならば、強く力を込めて抵抗が難しくなるよう組み敷くだろう。

「生憎、絵本をせがむ子供のように大人しく待てそうにない。
 君へ対する、私の中の価値が上がるんだ。
 返事は肯定しか認めないけどね。」

さて、男は最初からどちらも強請るつもりだったのか。
真実は、貴方にだって暴けないだろう。
(-141) 2021/10/16(Sat) 18:45:26

【見】 座長 トラヴィス

>>104 ゾズマ

「撫でたいから、だけど?」

からからと笑う。
場面を切り取ってしまえば、まるで意地を張る子供と大人のようにも見えるだろう。

「女子供、犬猫、花、人形。
 可愛らしいラインナップだ。
 君の可愛い顔にはとても似合いの言葉だけれど。」

伸びるフォークの刃先。
たじろぐ事はなく、それに顔を、余裕を含んだ瞳を近寄せてみせた。
カトラリーの銀色に遮られながら、眼は貴方を捉えている。

きっとその腕は下がるのだろうと
貴方を甘く見ている証左だ。

「雑草───ね、
 人の手を借りずに育つそれは、私は嫌いではないよ。
 君は気の強い子だね。どうしようか?
 これ以上言葉を交わせば、加虐欲が煽られてしまいそうだ。」
(@29) 2021/10/16(Sat) 20:24:03

【秘】 座長 トラヴィス → 探偵 キエ


「はは、隠していないよ。
 君に見せるどの私も、等しく私さ。
 あまり深追いし過ぎると若死にするよ、
 君の好きなお話の登場人物みたいに、さ。…………」

貴方が紡ぐのは、愛し合う男女が死に別れて、挙句にわがままで百年も待たせる話。
なんと男は馬鹿正直に姿も声もないそれを百年も待つらしい。
                待てる訳が、無いだろ。


……退屈でしかなかった。

「───、」

微笑んで語る貴方の笑顔が、それを美談だと言外に示す。
美しい、深い愛だと。
     じゃあ、待てなかったら、それは醜いものだと?




甘える様に頸に触れる貴方の手を叩き落として、
お返しに、貴方の首へ手を伸ばし、爪を立てる。
戯れの一種とも取れる程度の力加減。
けれども柔肌を纏う今の貴方にとっては、充分危険な行為だとも。

男の手は離れない。意識がここに無いと言っても過不足ない。……貴方が咳き込むなり、苦痛を訴えるなどしなければ。
(-157) 2021/10/16(Sat) 21:32:11

【見】 座長 トラヴィス

>>116 ユピテル

貴方から離れた手が、居心地悪そうに頬を掻く。
真っ直ぐな視線が自分に向く事など、忘れてしまいそうな程昔のことだったから。

「………、…………………」

懐旧。
僅かばかり眉を潜めて、はく、はく、唇を開いて、閉じる。
言葉を飲み込んでから、また開く。

「───何も希望は無いよ?
 そのまま名前を呼んで欲しいな。」

ひとつ瞬きをすれば、
先程までと変わらない穏やかな笑顔に戻った。

「思い続ける………か。」

そうして、瞳を伏せる。
長めの沈黙。言葉を探して、困った様にくしゃりと苦笑い。
思ってもいない心ない肯定を返せば良いだけなのに、それが出来なかった。

「………君が私から、離れないなら、ね。」
(@30) 2021/10/16(Sat) 22:02:08

【見】 座長 トラヴィス

>>126 ゾズマ

「おや、お気に召されなかったか。
 では次までに、君に似合う言葉を探しておくよ。
 きっと私が吠え面をかくまでは
 君は側に居てくれるんだろう?
 時間はたっぷりとありそうじゃないか、ねぇ。」

優雅に貴方へ手を振る。
お粗末様でした、と形だけ述べて。

「可憐、愛々しい、……そんなところかな?
 またおいで、
 今度はフォークで食べられるものを用意しておくよ。」

素手でも良い。
テーブルマナーを重視しないものであるならば。

そうして口にした単語のそのどれもが
可愛らしいと表すものばかり。

やっぱり余裕を見せながら、貴方の背を見送るのだった。
(@31) 2021/10/16(Sat) 22:10:37
トラヴィスは、貴方の言葉の続きが聞きたくない。
(t16) 2021/10/16(Sat) 22:26:31

トラヴィスは、柔らかい喉を掴む手に、力を込めて、
(t17) 2021/10/16(Sat) 22:27:51

【秘】 座長 トラヴィス → 探偵 キエ


「うるさい、」

腕に力が籠る。

「うるさ、い」

爪先がめり込む。

「うる………さ、」

どうしたって貴方の話は止まらない。
きっと痛いのは貴方の筈なのに、ずうっと自分の胸の奥が痛む。

ぐるぐる、思考が渦巻いて、
閉じ込めていた感情が内側から揺さぶる。

うるさいうるさいうるさい、うるさい!
やめろやめろ、やめろ、騙されてなんかいない。
事情があったんだ、そんな訳ない、よっぽどの事が起こったに違いない、じゃあどうして自分の前から消えた?


どうして、

どうして………


貴方の首を締め上げる手が、そうしてついにシーツの海へ落ちて
ぱたりと金色が項垂れ、貴方の胸に顔を埋めた。

「……………やめてくれ」
(-166) 2021/10/16(Sat) 22:28:23
トラヴィスは、その手を下ろした。
(t18) 2021/10/16(Sat) 22:28:58

【秘】 座長 トラヴィス → 探偵 キエ


貴方の言葉に、何の反応も示さない。
笑い声に、暴力を振るわない。夜の帳は下りきった。

ただ、貴方の温もりを求めて擦り寄る。
頭部に指が当たれば、それを求めてより近くへ、より側へ。

そうして大きなベッドの上。
両の腕を広げる事もなく、貴方へ縋り付くようにぼんやりと瞳を閉じる。



──瞼が下がりきる頃、こくりと男の頭がひとつ揺れた。



 ふわり、

   微睡みの中で、
  毎晩一人になると思い出してしまう過去の事。

   貴方の胸の内でならば、
   それを無理やり掻き消さずとも良いような

   そんな不思議な心地がして、
   記憶の欠片をひとつひとつ、拾い上げるように
   それを紡いでいく。


(-187) 2021/10/17(Sun) 0:33:40

【秘】 座長 トラヴィス → 探偵 キエ


W君も舞台に上がらないかW

私をただの人から舞台人へと生まれ変わらせたのは、
そんな一言だった。



幼い頃から、舞台が好きだった。
暇さえあれば小遣いを貯めて、劇場へ足を運んだ。

小さな椅子に座って演劇鑑賞する……その全てが好きだった。
箱庭で生きる人々が、紡がれる物語が。
赤い段幕が降りきって、しんと静まり返ってから、
箱庭の過去や未来へ想いを馳せるのが。

中でも、歌い謳われ、踊り踊られ、
スポットライトを惜しみなく浴びて、舞台の中心で数多の人生を演じ、
歓声をその身に受ける一人の舞台人に───いつの間にか私は魅了されていた。




……私は、どんな瞳で彼を見上げていたのだろう。
ある時、舞台の上に居た君は、いとも容易く私の手を引いた。

君のその一言を聞いて、ひとつ頷くまでに、時間は掛からなかった。


(-188) 2021/10/17(Sun) 0:37:27

【秘】 座長 トラヴィス → 探偵 キエ


普通の幸せ、当たり前の感情、それらを躊躇いなく捨てて、私は舞台に生きた。
彼と共に、起床から寝床に入るまでの時間を稽古に費やした。


初めて役を──『物語の住人の人生』を与えられた日。

恵まれた体躯、どこまでも伸びる声、類稀なる容姿。そこに努力が加われば、必然とも言える結果。
台本は擦り切れて書物の形を保たなくなって、3度剃り直してもらった。
稽古に使っていた靴は何度も底が破れて、財布を痛めつけた。
そんな些細なことはどうでも良くて、彼と舞台に立てる事が嬉しかった。

舞台の中心──0番に彼。
その隣の1番に、私。
観客の視線が、感情が、全てが私達に浴びせられて、あれ程の高揚感を覚えたのは『トラヴィス』の人生では初めてだった。

煌めく君へ手を伸ばす事は、何よりも満たされて、幸福な日々だった。


またある時、どちらからともなく、私達はこう言った。

W私達の劇団を作ろうW




……これは、そう、過去の記憶。
今となっては、
悪夢
の第一章。

貴方の手の温度だけが、私を酷く優しく包み込む。
もう一度、それを求めて擦り寄った。
(-189) 2021/10/17(Sun) 0:38:42

【秘】 座長 トラヴィス → 酔吟 ミズガネ


1日目。
いつかの時間帯。

そこは部屋の前か、廊下か。はたまた庭か。
兎に角、どこかで貴方の姿を見つけた男が、「やあ」と気さくに声を掛ける。

「やあ、やあ。君。
 初めまして、久しぶり───とでも言おうか?
 この館で、君の姿を見た事はある筈なんだが、
 こうして会話の機会には恵まれ無かったよね。」

与太話でもどうだろうか、と
にこやかな笑みで貴方を見据えた。
(-195) 2021/10/17(Sun) 0:49:45

【見】 座長 トラヴィス

>>144 ユピテル


   「───!」

はっ、と瞳を見開く。
貴方の手の温度は、眼差しは
まるで傷の全てを癒されるようで────酷く痛んだ。


  
ぱし、

その手を、払い除けました。
仮面で表情を覆って、寂しげな瞳を隠しました。



「君には何も望まない。」
  失う苦しみを二度と感じたくないから。


だから私にも、望まないでくれと続けようとして
それは喉を通らなかった。

「…………、」

貴方へ、かわりの言葉を小さく吐いて
席を立ち、マントを翻し
男は広間を立ち去っていった。
(@32) 2021/10/17(Sun) 1:21:38