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人狼物語 三日月国


185 【半突発R-18】La Costa in inverno【飛び入り募集】

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大富豪 シメオンが参加しました。

【人】 大富豪 シメオン

欲望はとどまることを知らない。
望めば何でも手に入る。
そうしてきたし、これからもそうするだろう
男は我慢することを知らないのだ。
我慢する必要もない。
(17) 2022/11/21(Mon) 15:31:50

【人】 大富豪 シメオン


───力も手にした。

恵まれた才能に厳しい修練と血生臭い実戦を重ねて、いつからか大陸において並ぶものなしと言われるほどの強さを手に入れた。
不運にも魔法の才はなかったが、その磨かれた剣術は魔法に匹敵すると言われ、時を経た今もなおその冴えを失ってはいない。
(18) 2022/11/21(Mon) 15:33:03

【人】 大富豪 シメオン

───名誉も手にした。

かつて遠く旧き日に、北方のその最果てで魔物の大侵攻を防ぎ、仲間たちともに『北の勇者』と賞賛され、また個としては『剣王』と称され、大陸においては紛うことなき英雄の一人となった。
(19) 2022/11/21(Mon) 15:33:57

【人】 大富豪 シメオン


───財も手にした。

その名声はありとあらゆることに利用できた。
商売においても有利に働いたし、優先的な立場を得ることができた、それを当然のように行使して、ここラ・コスタでは英雄としてよりも大富豪としての方がよほど名が通るほどになった。
(20) 2022/11/21(Mon) 15:34:36

【人】 大富豪 シメオン


───地位も手にした。

膨れ上がった財力は己の立ち位置を盤石とした。
商人、工匠、海運などの様々な商工業ギルドにおいて重要なポストを押さえていたし、それは芸術、芸能の分野や、そして冒険者ギルドなどにおいても強い影響力を発揮するに至った。
どこぞの国では望めば爵位すらも手に入るだろう。
(21) 2022/11/21(Mon) 15:35:49

【人】 大富豪 シメオン

だが、それでも今まで渇きが収まることは無かった。

人は満たされることのない貪欲な生き物だ。
強大な力を、誉高き名誉を、莫大な財を、揺るぎなき地位を手にしても、今も尚その手の内に無いものを手にしようと欲する。

それは例えば『美』であるとか。
……あるいは形にならない何かであるとか。

男は今も求め続けている。

**
(22) 2022/11/21(Mon) 15:37:36
大富豪 シメオンは、メモを貼った。
(a6) 2022/11/21(Mon) 15:52:30

大富豪 シメオンは、メモを貼った。
(a7) 2022/11/21(Mon) 16:51:50

【人】 大富豪 シメオン

─ 中央広場 ─

[男は探していた、女神に捧げるべき『美』を。
手に入れた数々の美術コレクション、そのどれをとっても『フェス』に相応しい『美』ではあるものの、だがそれでは足りないと考えていた。
女神のお眼鏡に叶うもの。
例えばそれは、ずっと昔に捧げた己の剣技のような、世に唯一無二の、そしめ瞬きの間に消えてしまいかねない刹那の美しさ。
男はそれを探していた。]


 踊り子のリリー。
 で、間違いないかな?


[空を見上げる女>>12に声をかけたのは雑踏の中。
それは有象無象の中のひとつの可能性。]


 私はジョスイ…シメオン・ジョスイという。
 探し物をしているのだが手伝っては貰えないか?


[それは『美』となり得る原石。
つまり男はこの踊り子にその可能性を見ていた。]
(30) 2022/11/21(Mon) 17:16:25

【人】 大富豪 シメオン

[財界に顔が効くか、それとも各ギルドの上層部でもなければ男の顔は知らなくても当然だろう。街の有力者の顔など広く知られるものではない。
だけど、その名前はもしかすると聞き覚えがあるかもしれない。

かの大富豪。
そして数々の『美』への投資家。
それは『パトロン』という意味も含むものであり、見初められればこの街での成功は約束されたも同然だという噂だ。
勿論その機を逃し日陰から抜け出せない者も多くあったが。]


 以前に見させて貰った。
 少しいいかな。
 

[その言葉は女にとってどのような意味を持つだろうか。*]
(31) 2022/11/21(Mon) 17:17:32

【人】 大富豪 シメオン

─ Bar passion ─

[男が声を掛けたのは歌姫では無かった。
その『美』は未だ燻っていた。
磨き方を知らぬ原石、輝き方を知らぬ星影。]


 己の可能性を信じるか?


[曲の終わり、次の演奏の合間に男は女>>29の元にいた。
値踏みするような視線は女の今の価値を、そしてこれからの価値を推し量ろうとする。]


 底の知れた『美』には興味がなくてな。
 それよりも未だ見ぬ『美』を探している。


[それは歌姫のこと。
当然に思うだろう疑問「なぜ歌姫ではなく自分なのか」それを先回りした答え。つまりそれは今の時点で女の『美』は歌姫に劣るということでもあった。]
(41) 2022/11/21(Mon) 17:47:09

【人】 大富豪 シメオン

[チャリンと何枚かの金貨がテーブルを叩く。]


 今夜の稼ぎはこれで充分かな。


[それは女に向けられた言葉であり、店主へ向けられた言葉でもあった。
つまり、これから演奏をするはずの女の時間を買うということで、テーブルに置かれた金貨はバーの演奏では何日もかけなければならない額だった。*]
(42) 2022/11/21(Mon) 17:47:36
大富豪 シメオンは、メモを貼った。
(a10) 2022/11/21(Mon) 17:48:51

【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン

[歌姫や舞姫の影に
或いは店の背景へと徹している女が、
一度だけ見せる刃の切っ先。
命のやり取りにも似たその一撃は

男の喉元に食らいつき、引き裂くような
を]
(-21) 2022/11/21(Mon) 18:27:51

【人】 大富豪 シメオン

─ Bar passion ─

[それは怒りだろうか、それとも焦りか。
女の中に眠る激情が、情動が、荒れ狂う風となって男を襲う。音が音を超えて耳の奥へと響き渡る。]


 ……足りぬ……


[小さく呟かれた言葉。
ただしその『音』は女の奏でる音に絡みつく様に、もしくは隙間を縫うようにして女の耳に確かに届く。
その情念も情動も、叩きつけられる音の何もかもが女そのものである様に感じられて、だが故にその音はそれでしか無い。]
(62) 2022/11/21(Mon) 19:12:44

【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト

[男が見つめる。
女を確かにその視界に入れて。
値踏みする目では無い。
それは、獲物の隙を窺う狩人の目だ。


その
は確かに男の首元に食らいつき引き裂いた。


だが男の首は落ちない。
引き裂かれた喉から滴るものは
命の音
ではなかった。]
(-24) 2022/11/21(Mon) 19:13:13

【人】 大富豪 シメオン

[それは確かに素晴らしい一音であった。]
 

 だが……まだまだだ。


[何かが足りない。
技術では無い、それは未だ伸び代があるのは確かだ。
楽器の質でも無い、それが超一流とは呼べないのも確かだ。

ではそれは何か。
何が彼女の『美』を未完成のままにしているのか。]
(63) 2022/11/21(Mon) 19:14:13

【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト

[男は目に力を込めた。
それは文字通り瞬きの間に女の首元へ刃として叩きつけられる。

その一瞬はは星のきらめきの如く。

それは確かに『美』と呼べる刹那の閃光だった。]
(-25) 2022/11/21(Mon) 19:15:30

【人】 大富豪 シメオン

[男は穏やかな雰囲気のまま女の演奏に耳を傾けていた。
リクエストなどはしない。
ただ女の奏でる音を聞いている。

穏やかな波間。
柔らかな木漏れ日。

情景が浮かぶ。
その演奏技術は確かなものだった。
歌姫を歌姫にしたのも、舞姫を舞姫にしたのも彼女の音なのかもしれない。
素晴らしい演奏と、それはわかっていたこと。

だが、『美』としては未だ未完成のまま。
男にはそう感じられた。*]
(64) 2022/11/21(Mon) 19:16:22

【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン

[隙を伺うような眼差しは確かにもののふの
或いは狩人の目であった

――その眼差しに黄昏を向けて
女は喉元に音を食らわせるものの
零れた音もまた、確かに女のざらつく部分を撫でてゆく

それは。突如の一閃に
奏でる手は留まることはなけれども
演奏の合間に零さぬ吐息1つが唇から漏れて
それは感嘆。
その狂おしい程の執着の1つの果てを
間近で見たことによる、ざらつく何かへ刺さる疼き

嗚、このように研ぎ澄まされたものも1つの解
それがあなた狩人の、美であるならば
獲物の答えは、何であろう]
(-28) 2022/11/21(Mon) 19:30:05

【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン

[きっと、私は未だ知らぬのだろう
こうありたいはあれども、それに至るまでの過程を
執着も、情動も、情念も
――心と体を己自身が震わせる体験が
経験が、なかったが故に

未だ完成されぬ”美”は
今のままでは審美眼の肥えた男の耳にもまた
正しく、完成されぬように映るであろう
それはどこか口惜しく
]
(-29) 2022/11/21(Mon) 19:31:04

【人】 大富豪 シメオン

─ 中央広場 ─


 素晴らしい踊りだった。
 踊りはどこで習ったのかな?


[男の声は柔らかく優しい色であった。
それは雑踏の中でも女の耳によく届いた。
好々爺然としながらもその立ち姿には貫禄というものが備わっている。]


 しかし、女神に捧げる『美』には些か……


[「足りない」という言葉はあえて紡がれなかった。
それを口にする必要もない、男にとってそれは明らかなことだった。]
(72) 2022/11/21(Mon) 19:40:23

【人】 大富豪 シメオン

 

 どうだろうか。
 私に手助けをさせて貰えないだろうか。


[この街では誰しもが修練や研鑽を惜しまない。
だけどそれだけでは届かないのが現実だった。
どれだけ努力を積み上げても足りない届かないもの。]


 もしも君が自分の可能性を信じているのなら。
 私と契約を交わそう。


[男は女に向けて手を差し出した。]
(73) 2022/11/21(Mon) 19:40:42

【秘】 大富豪 シメオン → 踊子 リリー



 機会をやろう。


[男は女に甘く囁く。
自らが輝くためのステージを欲しくはないかと。]


 『美』には相応しい時と場所がある。
 掴めぬまま消えてゆく者は多い。

 それを私が君にやろう。
 もしも君が『美』に全てを捧げる覚悟があるのなら。


[そうしてもしも『美』が花開くのであれば、男は満足なのだと嘯くのだ。甘く優しく誘うようにして。]
(-30) 2022/11/21(Mon) 19:41:36

【人】 大富豪 シメオン

 
 
 なに、これはただの先行投資だ。
 女神を『美』を魅せたものに望むものを与える。

 だが、私は先に与えよう。
 もしかすると潰えてしまうかも知れない『美』が、
 確かにそこにあるのだと信じてな。


[男は差し出した手をそのままに、そう告げた。*]
(74) 2022/11/21(Mon) 19:42:50

【人】 大富豪 シメオン

─ Bar passion ─

[その金貨の重さは女の可能性の先にある『美』の価値。
そして同時にそれは挑発でもある。
明らかに見合わぬ対価にお前はどうやって贖うのか、と。

憂うその眼差しは音を濁らせたりはしない。
だが、それこそがこの女の落とし穴ではないだろうか。

心惑わされても変わらぬ音に大したものだと感嘆しつつも、それ故にそれは技であって『美』ではないと男には感じられる。]
(81) 2022/11/21(Mon) 20:01:08

【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト

[男の言葉は女の耳にしか届かない。
如何なる技か。リュートの音に混じる様にして、それを奏でる女の耳にのみ聞こえる言葉。]


 胸が張り裂けそうなほど泣いたことは?

 死すら甘いと思えるほどの絶望を感じたことは?
 
 ないであろう?


[もしも『美』が人の魂を揺さぶろうとするのならば、己の魂がもっと深く強く美しくあらねばならない。]


 狂おしいほど愛した男は?

 心が千切れそうなほど憎んだ相手はいるか?

 いないであろう?


[男は嘲りを滲ませながら女の耳の奥へと言葉を響かせる。]
(-31) 2022/11/21(Mon) 20:03:42

【人】 大富豪 シメオン

[チャリと金貨の音。
男は声なく告げる、それでは足りないと。
女の価値はこの程度ではないと、値を吊り上げていく。

曲の一つが終わるたびに。
音の一つが響くたびに。

今の女には釣り合わぬ枚数の金貨が積まれていく。
男は決して容赦することなく、女の可能性、未だ聴けぬ『美』に相応しいだけの枚数を重ねていく。*]
(82) 2022/11/21(Mon) 20:04:39

【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン

[己の奏でる音の合間に
或いは、隙間を縫うようにしてはっきりと届く男の言葉
それは己の柔らかな部分を掻き毟るに相応しいもの。

 ああ、その通りなのだ。

胸が張り裂ける程に泣き濡れる慟哭も
死よりもなお、深い絶望も
狂おしい程に愛した男も
心を切り裂いても足りぬ程に憎んだ相手も

私には何もない。

いないというのは正鵠を得ている
嘲る音も確りと耳に届くはどのような絡繰りかはわからねど
震えるのは唇だけ。演奏だけは変わらぬ凪
されど――  一瞬だけ

いないのだろうと揶揄する男に向けた眼差しは
それを得たことがあるのであろう男へ向ける嫉妬のような
或いは憤怒のようなものの、色

それは僅かに、凪いだ旋律に色を宿らせる
感情という名の
――美への片鱗を

いうなれば、未だ染まらぬ水面に男が垂らす一滴に反応する
私の、可能性
もっと注がれれば色を変えてしまいそうなそれを]
(-34) 2022/11/21(Mon) 20:25:33

【秘】 奏者 イルムヒルト → 大富豪 シメオン

[男の声に変わる”音”を
刹那にさせるか、それともその片鱗に可能性を感じるか

自ら磨こうとする戯れを感じるか
或いは、それが羽虫の如く足掻いて見つけようとするのを
楽しむのかはしらねども

今奏でる曲の後半の。それだけは
穏やかなものではない。

ヨハネの首を求めた女の如くに。
確かに”サロメ”鮮烈な色を持つ女だった。]
(-35) 2022/11/21(Mon) 20:25:53

【人】 大富豪 シメオン

─ Bar passion ─

[何か一つを極めるということは、様々なことに通じるという。
男にとってそれは剣であったが真理とは得てしてそういうものなのだろう。
故に、男は女に圧をかけ続けた。
まるで覚醒を促す様に、女の音の先がもうすぐそこまでであるかの様に、それを見透かす様に。]
(98) 2022/11/21(Mon) 20:54:17

【秘】 大富豪 シメオン → 奏者 イルムヒルト

[男の剣は初めから美しかったのではない。
そしてそれを『美』に昇華させたのは慟哭でも絶望でも愛でも憎しみでも無かった。そのどれも男は知らなかった。少なくともそれを味合うのは剣の極みを手にしたずっとずっと後のこと。


男の剣を昇華させたもの、それは渇望だった。


ある時それは怒りだった。
道の先に届かぬ焦燥だった。
それでも諦めないで執念であった。

即ち、欲望に対する執着であった。
女が確かにそれを男の刹那に見出していたのは僥倖であった。]
(-38) 2022/11/21(Mon) 20:55:01