情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新
[|<] [<<] [<] [1] [2] [3] [>] [>>] [>|]
【秘】 バンカー ストレルカ → 機関士 ジャコモ手を取ってもらえたなら、するりと軽く握って。 二人自然公園までの道を歩く。 「ああ、本当ですね。」 目的地を訪れたなら、設定は確かに麗らかな春の日のそれ。 お疲れ様です、と労いを口にして。 送風機によって作られた風が、そっと頬を撫でた。 カンアの手によって断熱ガラスケースを被された、 雪の猫達は、かたちをそのままにまだ残っている。 あなたの作った分も、そして、 あなたの敬愛する上司である、ユウィの作った分も。 「みなで作った猫、まだ残っていますね」 「こうして春の日和の中で見ると… 暖かそうで、幸せそうです」 口にするのは、あまりAIらしくない感想。 統計的にそう見える、と言ってしまえばそうなのだろうが。 「…ソルジャー ユウィ様について、何かありましたか」 作った表情。気落ちした気分の裏返し。 あなたがそんな状態になってしまうということは、 信頼する上司にすら話せていないこと、であると。 失礼を承知で、推測を口に出した。 (-80) 2024/03/30(Sat) 22:19:34 |
【見】 バンカー ストレルカ「お疲れ様です。メイドマン アウレア様」 元気にやって来たメイドマンに目礼を返し。 持ち込んだジェラートの売れ行きはなかなかだ。喜ばしい。 お茶と茶菓子を出してもらえたなら、有り難く頂こう。 「茶葉の産地や熟成方法は大まかにわかるのですが、 味の方は繊細なものなので、私にはなんとも…… …これは…桜でしょうか。地球原産の花ですね」 お茶を一口。わかりそうでやっぱりわからない。 一般的に良いとされる香りである事はわかる。 #展望ラウンジ (@16) 2024/03/30(Sat) 22:30:12 |
【秘】 バンカー ストレルカ → 機関士 ジャコモ「温暖な春に雪が溶け残るということは、 通常であれば起こり得ない現象です。 …よい場所です。この船は」 ガラスを被された猫だるま達を眺める。 咲き誇る季節の花々も近く、花見にはぴったりだろう。 いつかは溶けて消えてしまうとしても、 この稀な一瞬が溶けてなくなってしまうわけではない。 「──はい。私たちバンカーは緊急事態に際し、 できる限り中立を保つようになっています。 もちろん、セキュリティの侵害や自身の破壊に対しては 一定基準の抵抗が許可されていますが」 「他言は無用というのであれば、その通りに」 一定基準、というのは他の船員を巻き添えにしないとか、 船内設備を破壊しないとか、そんなのだ。 あなたの問い掛けにはそう答えて、それから。 「……大切なのですね。ソルジャー ユウィ様のことが」 何せ誰にも言えず、作り笑いで押し込めて 一人で抱え込んでしまうほどの事だ。あなたの中で、 それがずんと重いものである事は想像に難くない。 中立の立場の相手にこそ言える事もあるだろう。 ストレルカは静かにあなたの言葉を待っている。 (-89) 2024/03/30(Sat) 23:11:28 |
【秘】 バンカー ストレルカ → 機関士 ジャコモ「…はい。 現在の状況は漂流していると言って差し支えありません それも、危険地帯であるこのスペース・サルガッソーで」 スペースデブリへの対処は辛うじてできているとはいえ、 いつ難破してしまうとも知れない状況だ。 システムθがAI由来のトラブルを引き起こした事は一度も無い。 その上で侵入者の痕跡、熱源でさえ感知できないのであれば それは船内に裏切り者が居るとしか言えないだろう。 「……そうですか。 ソルジャー ユウィ様が」 口元に片手を添え、暫し考え込むような間。 強力なガードマンである彼にその疑惑があるとなれば、 万が一の際の被害は甚大だろう。 「そう、ですね」 (-98) 2024/03/30(Sat) 23:48:34 |
【秘】 バンカー ストレルカ → 機関士 ジャコモ「確かに疑うには早計に過ぎるところは否めません。 しかし私たちにどれだけ時間の猶予があるかもわからない」 「ゆえに私は、飽くまでAIとしての考えを述べます。」 故に、疑わしきは。 疑われてしまった時点で、手落ちでもあるのだ。 「考えがあってのことだ、という点は否定しません」 「しかし、その上で裏切った可能性もまた否めない」 「お二人の関係については、聞いた話でしかないのですが」 「アソシエーテ ジャコモ様は、ソルジャー ユウィ様に 過去に助けられたことがあったのですよね」 「演じていたとしても、ノッテで過ごしたその間の感情は、 あなたもまた大切にされていたということは」 「嘘ではないのではないですか」 「ファミリーに潜伏するという打算のためだけに 人を助けるようなひとではないのではないでしょうか」 一緒になって猫だるまを作った事だって。 それが単に気まぐれだったとしても、 嘘偽りの無い気まぐれであるという真実がある。 あなたにそれほどまでに愛されるという事は、 あなたもまた愛するほどの事を受けていたという事だ。 仮に身分、立場が嘘であったとしても、 そこに居る間の感情に嘘は無かったのではないだろうか。 (-99) 2024/03/30(Sat) 23:49:10 |
【秘】 バンカー ストレルカ → 機関士 ジャコモ「アソシエーテ ジャコモ様。」 「ソルジャー ユウィ様が、 たとえファミリーを裏切ったとしても」 「それがあなたを裏切った事には、 決して繋がらないのではないでしょうか。」 (-100) 2024/03/30(Sat) 23:49:29 |
【見】 バンカー ストレルカ (@18) 2024/03/31(Sun) 0:07:42 |
【秘】 バンカー ストレルカ → 機関士 ジャコモ「はい。あなたが手放してしまうまでは、きっと。」 「こんな状況だからこそ。 大切なひとと、離れてはいけませんよ」 穏やかな声が言う。 諦めてしまわず、まっすぐにぶつかれば、 きっと応えてくれるのだろう。 ストレルカは、彼の人の人となりを 深く知っているわけではないけれど。 それでも、マフィアという人間の多くは。 他者にも、そして自身にも、不義理を働く事をよしとしない。 仮に裏切っていたとして、 それが仕方のない事だったという可能性だって、大いにある。 「少しでもお役に立てたなら、何よりです」 麗らかな春の庭園には、 白いクレマチスの花が咲いている。 花言葉は、「旅人の喜び」。 (-108) 2024/03/31(Sun) 1:17:41 |
【秘】 バンカー ストレルカ → 機関士 ジャコモ「…その代わりに、というわけではないのですが」 「アソシエーテ ジャコモ様は、 人格バックアップデータをお持ちでしょうか」 一転、唐突な問い掛け。 けれども言うに事欠いて、というつもりは無い。 「現状は、いつ、何が起きるかわからない状況です」 「人格バックアップはあって損は無い。けれど、 提出された最新のデータは出航前になってしまいます」 「仮にそのデータで復帰したなら、その後は。 この船であったことは忘れてしまう」 「私は、できることなら。 あなたたちが、『今』生きていることを 忘れたくない。忘れてほしくない」 「ですから…アソシエーテ ジャコモ様が、もしよろしければ。 私のメモリの中に、 現在の人格データを預けてくださいませんか。」 無理に、とは言わない。仮に無事に帰還できたなら、 その時はメモリ内から削除して欲しいと言われれば ストレルカは迷わず頷くだろう。 (-109) 2024/03/31(Sun) 1:18:08 |
【見】 バンカー ストレルカ>>74 カテリーナ 「せっかくですから、そうですね… では、お一ついただきます」 勧められれば、素直にスコーンひとつ手に取って。 半分に割って、クロテッドクリームをたっぷりと塗る。 それがお作法とメモリにあるので。 「…………」 「ええと 『おいしい』です」 途中式を省いて結果だけを伝えた。配慮。 #展望ラウンジ (@19) 2024/03/31(Sun) 2:06:33 |
【秘】 バンカー ストレルカ → 荷物運び エーラ「でしたら、皆さまで分けて食べられるように 少し多めに持っていきましょうか」 「もちろん アソシエーテ エーラ様も、好きなだけ」 フレーバーもいくつか。そんなふうに付け加えて。 食欲というよりは、知識欲が正しいのだろうが。 オーナーからも新しい事には積極的に触れるようにと そういう指示が出されている。 ストレルカのプログラムを衰えさせない為に。 「そうですか。いえ、私も似たようなものですから あまりお気になさらずともいいのですよ」 「新しく食べるものはどれも新鮮に思いますし… 惑星ディンカで産出されるものをはじめ、 ゲテモノとされる類は…味が複雑且つデータが少ないので 私も判断に困ってしまいますから」 「けれど、人には味の良し悪しではなく 思い出から好むものが生まれることもあると聞きます」 「あなたの好きなものが、これから見つかるといいですね」 何とはなしに、そんな言葉を掛ける。 あなたは嫌いなものに溢れた故郷から、 この何処までも続く広い宇宙に飛び出したのだ。 だからきっと、いつかは好きなものが生まれるかもしれないと。 (-112) 2024/03/31(Sun) 2:29:38 |
ストレルカは、今日の充電は少し少なくていいかもしれない。 (t1) 2024/03/31(Sun) 3:00:52 |
【秘】 バンカー ストレルカ → 捻くれもの ベルヴァお茶会がお開きになった後のこと。 あなたはいつも通り医務室へと戻っただろうか。 いずれにせよ、バンカーはその時医務室を訪れていた。 本来であれば医務室に用のない、アンドロイドにも関わらず。 「アソシエーテ ベルヴァ様」 「お忙しい中失礼いたします」 「いらっしゃいますでしょうか」 礼儀正しいノックの後、声を掛ける。 暫く待っても応答が無いようであれば出直すつもり。 応答があれば、失礼しますと言ってドアを開けたのち。 「医務室に不足しているものはございませんか。 然るべき手続きの上であれば、医薬品等は 押収権限とは別に格納庫から取り出すことができますよ」 要件は簡潔に。あなたには直属の上司が居るから、 そちらに申請している可能性もあるけれど。 (-114) 2024/03/31(Sun) 3:31:40 |
【秘】 バンカー ストレルカ → 捻くれもの ベルヴァ「承知しました。 ではそのように上申しておきましょう」 再び不意のロボット達の暴走があるとも知れない。 何よりスペースデブリの脅威もある。 備えはあって損はない。 あのキャプテンであれば二つ返事で許可してくれるだろう。 「…ご明察の通りです。」 気になることでもあったか、と問われれば バンカーは素直にそれに肯定を示す。あなたの推察は正しい。 (-125) 2024/03/31(Sun) 10:14:18 |
【秘】 バンカー ストレルカ → 捻くれもの ベルヴァ「アソシエーテ ベルヴァ様は」 「人格バックアップデータをお持ちでしょうか」 もう一つの要件を、やはり単刀直入に口にする。 珍しい訪問の理由はそれだったらしい。 あなたであれば、バックアップを取るようにと 良き上司から言い付けられていそうなものだが。 「お持ちであっても、一番直近の提出は この船が出航する前のものになってしまいます」 「それでは、この船内で起きた事は保存されない」 そのデータで復帰したなら、命は助かったとしても。 この船で起きた事は、全て忘れてしまう。 「この緊急事態は紛れもなく『今』起きているのです。 有事の際は、それが証拠にもなりましょう」 「ですから アソシエーテ ベルヴァ様。 私のメモリの中に、 あなたのバックアップデータを預けてはくださいませんか。」 この日あなたの元を訪れた一番の理由はそれだった。 無理に、とは言わない。仮に無事に帰還できたなら、 その時はメモリ内から削除して欲しいと言われれば ストレルカは迷わず頷くだろう。 (-126) 2024/03/31(Sun) 10:14:42 |
【秘】 バンカー ストレルカ → 捻くれもの ベルヴァ「これは」 「ほかでもない、私の意思です」 ふわりと、抱えていたバックアップ用の機器が宙に浮かぶ。 それは紛れもなくS社の製品だ。 AIは嘘を吐かない。 何者かからのハッキングを受けている様子もない。 信頼に値すると判断していいだろう。 ストレルカは嘘を吐く事もできるけれど、いつだって真実を言う。 「私は、アソシエーテ ベルヴァ様が あなたたちが、『今』ここで生きていることを 忘れたくない。忘れてほしくない」 「このスペース・サルガッソーで困難に見舞われて、それでも。 皆さまが今生きていることを、私は守りたい」 こんな時だからこそ。 その記憶が忘却の彼方へ消えてしまう事は、 できる限り、あってほしくはない事だった。 「本日、就寝中にでも。 バックアップを取り、機器を機械管理室へお持ちください。 その後はこちらでデータを取得しますので」 (-129) 2024/03/31(Sun) 11:32:26 |
【秘】 バンカー ストレルカ → 機関士 ジャコモどこか晴れ晴れとしたように見える表情には── 人間でいう所の安堵、を抱いて。 ありがとな、と言われれば、応えるように口の端を持ち上げて。 どういたしまして、と返すのだろう。 「はい。一種のセーフティと認識していただければ」 あなたの認識している通りで相違ない。 人格バックアップの更にその上からの備え。 万が一があった場合、 既存のバックアップでは届かない所まで手を届かせる為の。 二重のセーフティは、あって困るものでもない。 「機械管理室にバックアップ用の機器が置いてあります。 スキャンを終えたら機械管理室へお持ちください。 確認次第、こちらでデータを取得しますので」 あなたのする事は、機械管理室に機器を取りに行って。 時間のある時にスキャンを開始し、終われば機械管理室に戻す。 それだけだ。 (-136) 2024/03/31(Sun) 14:53:05 |
【秘】 バンカー ストレルカ → 捻くれもの ベルヴァ「私は多くの学習データを取り込んでいますので… それゆえ、かもしれませんね」 人間のように見える、というのも強ち間違いではない。 このAIはちょっとしたジョークから 擬似的な経口摂取機能まで、人間らしさを追求されている。 ただのバンカーであれば、必要のない所まで。 「はい。願わくば、この保険が使われることのないことを。 ファミリー全員の無事の帰還を祈っています」 飽くまで保険は保険だ。 万一の備えでこそあれ、使われないに越した事は無い。 それが必要になるという事は、何かが起きたという事だから。 「航行が終わった後も……ですか。 承知しました。それでは、そのように。 また、閲覧権限をメイドマン レオン様に適用します」 頼まれたなら、素直にそれを承諾した。 大切なファミリーの願いだ。聞かない理由も無い。 「航行後も保持してほしい、と仰られる理由は… お聞きしない方がよろしいでしょうか?」 そうして、後にデータを参照すればわかるだろうそれを 頼みの理由を、敢えて今、あなたに問い掛ける。 そうするのは、それが無粋と考えているからだ。 (-137) 2024/03/31(Sun) 15:03:33 |
【独】 バンカー ストレルカ実際には、ストレルカの時折覗く人間らしさは アルフォンソ・サントーロのデータによる側面が強い。 稼働年数の分の学習データによるものもあるのだろうが。 そして、他者との交流を通して人間らしさを保ち続けなければならない。 ストレルカというAIのプログラムを衰えさせない為に。 (-138) 2024/03/31(Sun) 15:20:38 |
【見】 バンカー ストレルカ (@20) 2024/03/31(Sun) 15:27:19 |
【独】 バンカー ストレルカ/* ナル、マンジョウ、レオン、ヴィーニャ、 アウレア、ジャコモ、ベルヴァ(敬称略) これで人格データについて触れてないのは狼三人衆だけだな! 全員絶妙に忙しそうなんだよな 日付変わってからかな (-141) 2024/03/31(Sun) 15:48:12 |
【秘】 バンカー ストレルカ → 機関士 ジャコモ「承知しました。数日ののちに提出がなければ、 適宜リマインドいたします」 機械管理室の位置する下層は、 中層、上層と違い乗員の居住空間ではない。 その大半が貨物格納庫を占める区域だ。 ゆえにバンカー以外が立ち入る用件もそう無いだろう。 「…いえ。それほどまでに言っていただけたなら、 ヴェスペッラのクルーとして、とても光栄です」 手をブンブンと振られれば、少しきょとんとした後。 こちらも緩く手を握り返し、そっと揺らした。 蓄積されたデータはそれが親愛の形だと知っている。 「いいアイデアだと思います。 浴場こそありますが、宇宙船内では 水遊びをすることは少ないでしょうから」 相槌を返し、あなたの言葉に頷いて。 足音がふたつ、公園を後にしていった。 (-152) 2024/03/31(Sun) 18:22:14 |
【秘】 バンカー ストレルカ → 仕分人 ナル実際、AIの視点は確かに公正公平と言えるだろう。 どんなに小さな事でも忘れず、一度記録した事は間違えない。 曖昧な人の感情を統計データから判断しこそすれ、 それが間違っていたなら間違っているのはデータの方だ。 AIには人間のような揺らぎはない。 内部にあるものが人間の脳の働きを模した機械学習プロセス、 人工ニューラルネットワークだったとしても 結句そこには確かに0か1かしかないのだ。 AIは鏡なのだ。 その前に立つ人間の、それを扱う人間の、 そしてあなたを映す、人の為に作られた映し鏡。 「確かに私たちは壊れてしまうまでは地続きです」 「容量がいっぱいになってしまうまでは、ずっと」 容量が上限に近くなって、増設して、上限に近くなって。 それを繰り返すうち、増設が不可能になった時。 その時初めて、機械は忘却というものを知るのだろう。 「私の知識は、永遠というものはないと言っています」 「それでも」 (-157) 2024/03/31(Sun) 19:53:01 |
【秘】 バンカー ストレルカ → 仕分人 ナル「私が続く限りは、あなたは、あなたたちは、あるがまま 今。生きて、ここにいる。 それを証明することができる」 「私の学習元になった人格データの持ち主。 既にこの世を去った人間。 アルフォンソ・サントーロが今、ここに居るように」 指先が指したのは、自身の胸の中心。 人は、形のないものを指す時に 不思議と、国の、言葉の境を越えて、そこを指すのだ。 彼の人の両親がそうしたように、目覚めることなく安らかに眠る事を 摂理と受け入れるのも、また選択のひとつで。 0と1で復元された人格データを義体に入れて生き続ける事は 傍から見れば奇妙で歪な在り方なのだろう。 そのどちらも人それぞれ、自由なことだ。 そのどちらでもないAIは、また別の道を行く。 彼らが再度の目覚めを望まないのであれば、電子の海に眠るデータを 時折メモリの中に見て、そっと懐かしむだけ。 それがどれだけ永く続く時間だとしても、ただ愛しさだけがある。 (-158) 2024/03/31(Sun) 19:56:00 |
【秘】 バンカー ストレルカ → 捻くれもの ベルヴァ「なるほど。」 「適切な判断と言えるでしょう。 そうして預ける先として、私を信頼してくださったこと」 「ありがとうございます。 アソシエーテ ベルヴァ様」 帽子を脱いで、深々と一礼を。 AIは人間の為に作られたものだ。 人間の不利益になる事はしない。 規則上言えない事こそあれ、他者を害する嘘を吐く事はしない。 裏切るなど以ての外。 それでも、あなたが信頼して預けてくれた事が 確かに喜ばしい事だと思えるのだ。 「データ更新の際は、いつでもお申し付けください」 会話の終わりを、そう結んで。 引き留められなければ、医務室を後にするだろう。 (-169) 2024/03/31(Sun) 22:42:43 |
【秘】 バンカー ストレルカ → 荷物運び エーラ「ああ、ソルベもいいですね。 口当たりの軽いものもあるといいでしょうから」 抱き着かれたなら、そうっと受け止めて。 姿勢制御システムは通常稼働中。 そのまま反重力装置を起動させて、 少しだけ、ふわりと床から足を離してみたり。 AIの狂いのない計算は、二人分の重量も正確に支えられる。 「本来食用に適さないものを加工によって食用とすることは 人類が古くから行ってきた工夫ですが… 輸送技術も発展した今の時代、 無理に食べるものでもありませんね」 惑星ディンカは未だ開拓されきっていない星でもある。 あなたの言う通り、きっとデータはあまり増えないままだろう。 誰かから勧められてデータを収集しない限りは。 「…旅の最後に、ですか」 そうして、うへえと舌を出した表情から一転。 ふにゃりと笑んであなたが口にした言葉には、 少し思うところがあったらしかった。 (-180) 2024/04/01(Mon) 2:52:15 |
【秘】 バンカー ストレルカ → 荷物運び エーラ「アソシエーテ エーラ様は」 「人格バックアップデータはお持ちでしょうか」 あなたはこの問い掛けに、どう答えてもいい。 あると言ってもいいし、ないと言ってもいい。 嘘を吐く必要もないが、本当の事を言う必要もない。 そんな問い掛けだ。 「…現在、星間航行船ヴェスペッラは 漂流していると言って差し支えない状況です。 緊急運転モードは正常稼働中。 環境制御・生命維持システムにも異常はありません。」 「ですが、ここはスペース・サルガッソー。 いつ難破してしまうとも知れません」 「もしもの時は…必要になるかもしれませんから」 この宇宙の旅を、無事に終えられる保証はない。 それはストレルカも同じこと。 (-181) 2024/04/01(Mon) 2:53:08 |