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人狼物語 三日月国


81 【身内】三途病院連続殺人事件【R18G】

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視点:


【秘】 発熱 ニエカワ → 温和 セナハラ

「ウエノ……観光じゃないのに何しに行ったの?」

地域は大体わかるものの、そこに何があるかなどはぴんと来なかった。

「ロクとアキラが言ったことあるって。
 アキラはトウキョウで仕事もしてるらしいんだ……
 俺の一個上なだけなのに」

すごいよね……と尊敬と憧れをはらんだ声色で呟く。
自分もいつかトウキョウへいってみたい、そこで働いて自分で稼いだお金で好きなことをしてみたい。
そんな夢が少年にはあった。
病気で外出許可が下りない少年にはかなわない夢だろうが。
(-196) 2021/06/30(Wed) 12:31:23

【秘】 温和 セナハラ → 発熱 ニエカワ

そんな貴方を懐かしく思いながら、相槌を打っている。
本土に憧れていたかつての自分を思い出す。
いつか身体が丈夫になると励ましても、その『いつか』が来るとは限らない。
迷った末に、問いかけにだけ答える事にする。

「うーんと……あの時は確か…」

しかし。
結局、言い淀んでしまった。
水を差すようなことは言いたくないが、嘘もまた言いたくなかった。
(-197) 2021/06/30(Wed) 12:50:15

【秘】 奔放 メイジ → 発熱 ニエカワ

「……そういうものなんだ……寂しい?
 オレ……こうやって誰かと一緒に布団寝るの初めてだ」

仰向けになって、手を頭の後ろで組んだ。
人との接触に恐怖を感じるゆえ、若干の緊張を孕んではいた。

「トーキョーって高い建物いっぱいあるんだよね。
 その中でもトーキョータワーっていう
 すごい高い建物があってさ……
 日本一ってきいたけどほんとかな」

「あと村で見たことないのは……喫茶店とか……?
 あいすくりんとかぱふぇとか、つめたくて甘くて
 美味しい食べ物があるんだってさ」

職場とかで耳にした話。
口振りから、食べたことはないようだった。

「給料はほとんど実家に仕送りしてたし
 遊びに行ったわけじゃないから
 オレもまだまだ知らないことだらけだけど──」

面白いと感じたことや、楽しいものを話していくと
悪いことだけではないのだと気づかされた。
(-198) 2021/06/30(Wed) 12:59:41

【秘】 発熱 ニエカワ → 温和 セナハラ

「たしか……?」

表情がそれほど豊かではないものの、じっと貴方を見上げる目は期待に満ちていて、続く言葉を今か今かと待ちわびている。
(-199) 2021/06/30(Wed) 13:11:39

【秘】 発熱 ニエカワ → 奔放 メイジ

「………別に、寂しいってわけじゃ…ただ暇っていうか…」

年が近い故か、素直に寂しいとは言いづらかったらしい。

「俺も……入院ばっかりだし、こういうの初めてだけど……
 楽しいな、誰かと一緒に寝るって」

少し強がりを言いながらも貴方が隣にいてくれるのを内心嬉しく感じていた。

「高い建物……この病院よりずっと高い?
 日本一高いってどんなだろう……」

鉄塔ぐらいかな、と想像してみるものの、想像力が足りずふわふわだ。

「聞いたことある、あいすくりん!
 冷たくて甘いんだ……食べてみたいなぁ……

 お金家に送って偉いね……家族も、アキラみたいな立派な子、誇らしいだろうな」

純粋に尊敬の念を相手に抱いた。
自分と同じぐらいの年だというのに、とてもしっかりしている。
対して自分は親の金を使って命を長らえさせるだけで何の役にも立たない……そんなコンプレックスがわずかににじみ出ていた。
(-201) 2021/06/30(Wed) 13:24:07

【秘】 奔放 メイジ → 発熱 ニエカワ

「……そっか。話し相手くらいなら
 いつでもなってあげる」

この最悪な天候に、状況に、少ない食糧
避難してきた人数。贅沢はできないと聞いた。
助けはいつくるのか、不安の種が芽吹いているなか
なんでもない話をするのが、メイジにとっても慰めになっている。

「日本一高い……天国にも届きそうなくらい、かな」

天井に手を伸ばしてみる。
この傷だらけの短い手では到底に届きそうもない。

「家、貧乏だから、オレががんばるしかなくてさ」

この村の住人ならば噂を聞いたことはあるかもしれない。
メイジの母親は数年前に『自殺』で亡くなったこと。
父親といえば定職にもつかず、いい噂を聞かないことも。

「リョウはさ、家族に大事にされてるんだろうね。
 じゃなきゃ入院なんてさせてくれないだろうし。

 君は病気を治すのが仕事だよ」
(-205) 2021/06/30(Wed) 14:47:37

【秘】 温和 セナハラ → 発熱 ニエカワ

「あまり良い話ではないですよ?」

一呼吸置いて、口を開いた。
逆に期待させてしまったようだと、申し訳なく思いながら。

「遺骨を……ですね、引き取りに……」
(-206) 2021/06/30(Wed) 15:03:45

【秘】 発熱 ニエカワ → 温和 セナハラ

「遺骨……」

ハッとしてすぐにうつむいた。
トウキョウに期待をするあまり、相手に言いづらい事を言わせてしまったことに気付いたようだ。

「あ……ごめんなさい……」
(-208) 2021/06/30(Wed) 15:44:00

【秘】 温和 セナハラ → 発熱 ニエカワ

「もう何年も前の話ですから。
 こちらこそすいません、変な話を聞かせてしまって」

骨など諦めていたから、悲嘆するよりも安堵していた記憶の方が強い。
言い淀んだのは、気を遣わせたくなかったからだ。

「……ニエカワくん。
 きっときみの中には焦りもあるんじゃないかと思います。
 でもね。今は生き急がなくても取り残されたりしない、
 平和な世の中になりました。
 だからゆっくりと、安心して養生してほしいんです」

年寄くさい、説教のような言葉だとは自覚している。
それでも伝えたかった事を、迷った末に話した。
(-212) 2021/06/30(Wed) 16:26:01

【人】 発熱 ニエカワ

>>67 ロク
「いけるなら絶対行った方がいいと思う」

真剣な面持ちだ。

「うん……村の広場に散歩すら行かせてもらえないからね
 監禁だよ、こんなの」

体のためを思っての処置だとわかっていても不満そうだ。
(68) 2021/06/30(Wed) 16:26:28

【秘】 発熱 ニエカワ → 奔放 メイジ

「ほんと……?
 台風が去ってからも、話してくれる……?」

状況の不安感から口をついて零してしまった。

「へぇ……そんなに」

そこからみた景色はきっときれいなんだろうと想像を膨らませていたが、
伸ばした傷だらけの手はどこか悲しげで

「……そっか…もう大人と同じように働いてるし、苦労もしてるよね……」

小さな村で起きた事件のの噂話なら世間知らずの少年でも少しは耳にしたことがあった。
彼が家族の話をすればおのずと彼がどんな状況か薄っすらと察することができるだろう。

「うん……大事にされてる、と思う
 薬代も入院代も、馬鹿にならないだろうから」

けれど自分にとってはその愛が重い時もあるのだ。

「アキラは……家族の事、どう思ってるの?」
(-218) 2021/06/30(Wed) 16:43:00

【秘】 発熱 ニエカワ → 温和 セナハラ

「……………」

俯いたまま返事もせず黙りこくって貴方の話を聞いていた。
表情は貴方に見えないだろうが、ちゃんと聞いているようだ。

「……わかった…
 ちゃんと、養生する……」

言葉少なげに紡がれた言葉に不満の色は完全に消さなかったものの、親しい貴方の言う事なら、素直に言うことを聞く気はあるようだ。
(-220) 2021/06/30(Wed) 17:02:52

【秘】 温和 セナハラ → 発熱 ニエカワ

「ん、ありがとうございます。病に焦りは禁物ですからね」

宥めるように微笑むと、二階を指差した。

「今日は慌ただしかったですし、
 夜更かしはしちゃだめですよ?
 起きてないか、見回りしちゃいますからね」

冗談めかした抑揚で、早寝をするように伝える。
尤もそれは、体力を温存させたいという魂胆であったが。
(-221) 2021/06/30(Wed) 17:35:16

【秘】 奔放 メイジ → 発熱 ニエカワ

「……うん、もちろん。
 オレたち、もう友達……だよね」

伸ばされた手は、力なく降ろされた。
止まない雨はないはずだ。あなたのほうへ顔を向けて
できるだけ不安にさせないようにと、片目を細めた。

「でも、きっとこれからもっと出世して
 大人になって、なんでもできるようになるんだ」

日々進化し続ける文化みたいに、のし上がりたい。

「親父みたいにはなりたくない」

そう語る声には、冷ややかな温度が混ざっていた。

「定職にもつかないで、家に閉じこもって
 酒しかのんでいないような、人間にはね」→
(-222) 2021/06/30(Wed) 18:12:36

【秘】 奔放 メイジ → 発熱 ニエカワ

「そして最後には、無残に死んでいくような」


そんな情けない人間には、なりたくない。→
(-223) 2021/06/30(Wed) 18:15:50

【秘】 奔放 メイジ → 発熱 ニエカワ

「……もう寝よっか。起きててもはらぺこになるだけだし」

いやな話してごめんね、と付け足す。
病人をいつまでも起こしておくのも、よくないと思った。
できればあなたにはよくなってほしいからだ。
(-224) 2021/06/30(Wed) 18:21:25

【秘】 発熱 ニエカワ → 奔放 メイジ

「友達……」

そんなこと言ってくれた人は初めてで、こみ上げるものを押さえるように言葉を詰まらせた。

「うん、友達……だよ」

力なくおろされた手に触れようと手を伸ばした。
貴方が嫌がらなければそっと重ねられるだろう。

「大丈夫……アキラならできるよ。
 頑張って働いてるし…お父さんより、ずっと立派……」

だから君はお父さんと同じようにはならない、と意味をこめてほほ笑んだ。

「そうだね……セナハラさんが食料探してくれるって言ってたから……きっと明日は食べられるよ。
 おなか一杯にとはいかないかもしれないけど……」

お休み、と告げて布団を引き上げ相手にかけてやる。
自分は端っこに少しだけもぐりこんで目を瞑った。
今日は長く起きていた上いろんな人と話したため疲れていたのか、目を瞑ればすぐにまどろみ始める。

「──病気が治ったらさ……アキラとトウキョウであいすくりん……たべたいな……」

独り言のように小さく願いを口にして、意識を手放した。
(-226) 2021/06/30(Wed) 18:46:46

【秘】 発熱 ニエカワ → 温和 セナハラ

「はぁい……
 でも、見回りしてないでセナハラさんも、ちゃんと寝なよ?」

おやすみなさい〜と間延びした声であいさつした後、しぶしぶといった様子で指さす方向へと歩み始める。
行く先で少し人と話していたようすだったが、すぐに連れだって病室の方へと歩いていくのが見えるだろう。
(-227) 2021/06/30(Wed) 18:50:25

【人】 発熱 ニエカワ

>>69 ロク

「あ、話し込んじゃってごめん」

あまり拘束していては悪いと気づき、軽く会釈した。

「また明日……トウキョウの話とか聞かせてほしいな」
(73) 2021/06/30(Wed) 18:54:00

【秘】 奔放 メイジ → 発熱 ニエカワ

あなたは気づいただろうか
メイジの父親の訃報は、噂ですらひとつも流れていない。
けれど、もしかしたら台風で流されてしまったと
メイジが勘違いしていたと思うこともできた。

「……うん……ありがとう。
 オレ、これからも頑張るよ」

「おやすみ、リョウ」

聞こえてきた小さな願いに、微笑む。
重ねられた手に、安らぎを感じながら

メイジはそっと目を閉じた。
(-229) 2021/06/30(Wed) 19:39:17

【秘】 奔放 メイジ → 発熱 ニエカワ

雨と風の音だけが響き渡る暗闇の中。
雨戸から吹く隙間風の音が誰かの悲鳴のように聞こえた。
がたがたと雨戸が揺れる音に、びくりと身を縮める。

メイジは目を開けた。閉じてからそんなに時間は経ってない。

──あなたが、すっかり寝静まったのを確認すると
メイジはこっそりと、ベッドを降りた。
掛け布団をかけなおしてやり、足音を立てないように

部屋を出て行った。
(-231) 2021/06/30(Wed) 20:27:21