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人狼物語 三日月国


168 【飛び入り歓迎】Hospital of Delusion ー妄執の病院ー【R-18RP】

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【人】 千早 結


[初めの頃は、不安と他人事の間を行き来する夜もあった。どこか「多分死なないだろう」と思う自分と、「ああ、死ぬんだろうな」と思う自分が客観的に存在していた。

確かなのは治療をしなければ死ぬと言う事。
治療をしても生存率は三割という事。
それも個人差があるので不確定だと言う事。
治療に入ればあまり外には出られなくなり、薬の副作用は想像を絶するものだという事を知った。

病気の事は画廊のオーナーにしか話していない。いや正しくは同ゼミの友人と教授達には話したか。休学して治療に専念して帰って来いよとか、言葉を失い目を潤ませたりだとか、絶対に治るだとか。

多分ぼくが同じ事を言われても、返す言葉は似通うのだろう。どれもこれも空虚に感じた。きっとぼくの生きてきた道は、
ぼくが空虚と思うように、波風を立てないようにとする程に、希薄なものだったのだろう。

ぼくには強い情熱も未練も後悔するほどの醜い爪痕もない。それは誰かにとってはとても辛い事なのかもしれないのだが、ぼくはどこかで羨ましくもあり、哀しくもあり、美しいものだと思っている。生きている証でもあるのだから]
(122) 2022/08/10(Wed) 0:23:00

【人】 千早 結



[つまりぼくは、
生きながらに生きてないような
そんな人間なのだと行きついている]
   
(123) 2022/08/10(Wed) 0:23:36

【人】 勢喜 光樹

─回想、自死の決意─

[命とは、何のために存在するのか。
祝福を与えられた命は、価値があるのかもしれない。
だが呪われた命に価値はあるのか。
無いに等しい。それが俺なのだと──]

『アンタなんか産まなきゃ良かった』

[産みの母から、数えきれない程に浴びせられた言葉。]

『お前は俺の子じゃない』

[実父かも不明な父親から散々否定され続けて来た言葉。

それらは時が経つと、何時しか空気と同じになった。
常に当たり前のように存在し、当たり前のように受け入れるしかないもの。

ムシケラ以下の物体を見るような目つき。
今となっては何も感じない。
太陽の紫外線と同じく、当たり前のように照り付けてくる。]
(124) 2022/08/10(Wed) 1:05:59

【人】 勢喜 光樹


『早く死んでくれないかしら?』
『勝手にくたばってくれたら楽なのに』

[20年近く、仕方なく飼い殺されていた家畜も同然の命。
収集日に出し忘れて虫が湧いたゴミと同じように
疎ましく、汚らしく、蔑まされて生きてきた。]

なんで……生きて来たんだ?

[何の意味もなかった。
両親からも周りからも、誰からも必要とされない。
己でさえ、必要性を感じないこの命の存在意義とは。

家畜生活に終止符を打ち。自立してから数年。
職を転々としながら、己の価値を見出そうと足掻いてみたものの。

価値のない命は、やはり価値なんて上がる訳もなく。
自ら幕引きすべきなのだと、漸く気付いて……今に至り*]
(125) 2022/08/10(Wed) 1:13:35
勢喜 光樹は、メモを貼った。
(a39) 2022/08/10(Wed) 1:24:46

【人】 千早 結



[  どさっ!   


───と。衝撃は少ないものの、突如生暖かい風が頬に触れる場所に尻餅をついた。

外、ではあるのかもしれないが。あるはずの月もなく、星も雲もなにもかもが無い。風景すべてが「無い」真っ暗な空間でぼくは腰を上げた。先ほどまで圧迫感すら感じていた天井が見当たらない。どうやら屋上、のような場所で]


 …たた……。あ、れ?四谷くん?
 え、どうなってるんだ
 夢?
   

[辺りの風景はただの暗闇。どれだけ灯りのない夜の森の中であっても、目が慣れれば森の木々と夜空の境界や、遠い鉄塔の光は見えるはずなのに。360度が黒のアクリル絵具で塗り潰されたような空間が「在る」だけだった。足元のコンクリートは確かに廃病院の外壁の色と同じなのだが]

   
(126) 2022/08/10(Wed) 2:01:28

【人】 千早 結



 …いや、んー?
 たしかに廃病院には来た
 建物は合ってるはず…   、あ、
   

[夢ならば───と、スマホを取り出しライン履歴を
確認する。画面は確かに「四谷隆史」と登録されている。光るディスプレイが満ちる波のように安堵を引き戻してくれた。けれど電波は変わらず圏外のまま。充電はまだ86%は残っている───所まで考えて少し笑った。

残量を気にするなんて。今の所はまだ「死」を受け入れるつもりはないらしい自身の所作に]
 
 
 
(127) 2022/08/10(Wed) 2:08:48

【人】 千早 結


   
 ──屋上、のような場所──
   
   

 友達になりたがってるような子供の幽霊…
 とは別に、「おとうさん、のお友達?」と尋ねる幽霊…

 お父さん…?
   


[うーん?とスマホをポケットに仕舞いながら、
とりあえずは「堕胎室」の入り口で何かに怯えていた雰囲気だった四谷くんの無事を確かめたい。他にも廃病院に足を踏み入れている人がいる事にはまだ気づいていない。

踵を返す───前に。
屋上の手摺から向こうの下を覗いてみてみるものの、矢張り外は漆黒でしかなく、手を伸ばしてみると何かよく分からないものに押し戻される感触がした。

つまり現在、この廃墟に閉じ込められている?状況なのかもしれない]

   
(128) 2022/08/10(Wed) 2:19:32

【人】 千早 結



   うわ〜、いよいよ怪奇現象じみて来たなぁ
   
   
[夜闇より深い黒の帳の中。屋上の扉を押せば軋む音を立てて扉は開いた。階下への階段と踊り場が見える。自身が空間を移動したのか、そもそもこの建物の中自体がこの世の理論が通じない場所なのか。答えを探しても詮ない気がする。

「まともではない状況」と言う事で、いつものように事象を飲み込んだ。スマホの地図を頼りに階下へ向かうとそこは病室が並ぶ廊下。終わりがあるのだろうか?と思える程、先の見えない暗い廊下が目の前に広がった。

おーい、と声を響かせながら歩いていく]**
   
(129) 2022/08/10(Wed) 2:28:34
千早 結は、メモを貼った。
(a40) 2022/08/10(Wed) 2:33:12

双生 デュースは、メモを貼った。
(a41) 2022/08/10(Wed) 5:43:24

双生 デュースがいたような気がしたが、気のせいだったようだ……(双生 デュースは村を出ました)

校長のお告げ(村建て人)は、メモを貼った。
2022/08/10(Wed) 6:05:12

【人】 名坂愛子

―― 病院入り口>>111>>117

[不思議な男の子>>111はどうやらそのままついてくる様子。物騒な物言いとか、違和感ある言い回しとか聞きたい事はあるけれど。
どういたしましてと、ひとまずそれは置いておく。

どうやら後から来た女性>>117と男の子は知り合いらしく、男の子はひーちゃんと呼ばれているらしい。
機会があったら呼んでみることにしよう。呼ぶ機会があるかは分からないけれど]

なるほどなるほど……なるほど?
そんなに嬉しいのなら、■■も冥利に尽きるんじゃないかなーって、うん

[そんなに会えただけで嬉しく思うだなんて■■さんって人とは仲が良かったんだなと思うけれど。
そんなに仲が良い人なら、なんで私と間違えてるのだろうか。まさか男の人とは思わないし。


ちょっと違和感のある恰好はしているけれど、この人もこの場所に来るくらいだから、オカルト好きだったりするのだろうか。
追々話していけば何かわかるだろう、多分。誤解もその時に解けばいい……かもしれない]
(130) 2022/08/10(Wed) 7:32:14

【人】 名坂愛子

えっと……ここじゃあれだし?
妹が行きそうな、ほら、怖い話がある場所とか人が休めそうな場所とか?
そういった良い場所、ないかな?

[ひとまず、彼女自身の探し物は■■さんなのかなと思いつつ。
私の妹探しに付き合ってくれそうな雰囲気なので、彼女と男の子に対してそんな質問をしつつ、私は病院の奥の方へと足を進めようとしてみる。
そこがどんな場所であろうと、疑うことなく進むつもり]*
(131) 2022/08/10(Wed) 7:32:27
名坂愛子は、メモを貼った。
(a42) 2022/08/10(Wed) 7:35:06

【人】 水子たちの霊 ヒルコ

ー病院入り口 名坂、カナさんとー


少しぼんやりした様子のおねぇさん>>118の手へと、そっと自分の手を重ねる。
今日は、比較的記憶の状態が良いのだろうか?

「怖いお話に、休めそうな場所?
ーーなら、死体安置室かな。
誰かが食べちゃったりしてなければ、『イモウト』の身体も、あるかもしれないよ?
『俺達』も、何人かそこにいるから、見せてあげようか?」

死体安置室なら、彼女の目的に叶うだろう。
曰くの多い地下に有って、『イモウト』を見つけられる可能性があり、皆んなぴくりとも動かずに休み続けている。

「それとも、屋上?
高いところからなら、探し物もしやすいし。
みんな、『これで楽になれる』って言って、飛び降りるんだ。
『楽』って、休むって事でしょう?」

少女へと問いかける。
どちらが、少女の目的に沿うだろうかと。
(132) 2022/08/10(Wed) 9:48:30
水子たちの霊 ヒルコは、メモを貼った。
(a43) 2022/08/10(Wed) 9:53:50

【独】 千早 結

/*
これはもう少し四谷くんといても良かったかなー
しばらくお散歩
(-45) 2022/08/10(Wed) 10:16:23

【人】 勢喜 光樹


本当に、死ねるのか……?

[廃れ朽ちているはずの廃墟。
それらとは相反するかのような内側の様子に、
未だ混乱は拭えなかった。
不審死が相次いでいると言うあの噂、事件は真か嘘か。
死ぬに相応しくない場所なのか?疑心が募るものの。]

………行ってみるか。

[此処だけが生きたように見えるだけで、
奥は違うのかもしれない……。

辺りに誰も見当たらなければ、
僅かな期待を胸に、中を探ることに。

もしも自決に相応しくない場所と分かれば、
此処を立ち去り、他を探すだけだ。

   
二度と外界へ出られぬとは、知らぬまま──
]
(133) 2022/08/10(Wed) 11:26:30

【人】 勢喜 光樹

[歩き出したところで、
院内の地図らしきものが目についた。>>40]

病室エリア、精神病棟エリア、地下エリア……ね。

[この院内は、大きく3つのエリアに分かれているらしい。
巨大な病院だったというだけあり、迷いそうだ。

生きる価値を見出している者にとって、
迷うことは恐ろしく感じることかもしれないが
己にとっては、迷ったところでどうでも良く。

寧ろ彷徨い続け、屍となるのも悪くないな──と。


施設内の構図をなんとなく理解したのみに留めて
特にスマホで写真に収めるようなことはしなかった。]
(134) 2022/08/10(Wed) 11:40:58

【人】 勢喜 光樹

─徘徊の最中─


ん……?

[院内をあてもなく歩いてきた時だった。
何処からか、声が聞こえて来た気がする。
それは悲鳴のように思えて。>>108]

やっぱり……誰かいるのか。

[生者の悲鳴か、それとも死者の絶叫か。
どちらだって構わない。同じ穴の狢なのだから。

ただ何となく、気になりはして。
あてもなく歩くよりは、好奇心に身を任せた方が
死へと近付けるような気がして……。

声のした方向を目指し、歩いた。]
(135) 2022/08/10(Wed) 12:28:52

【独】 四谷 隆史

/*
聞いてください。今チハヤさんのことをチヒロさんと
言っていたロルを発見しました
マジすいませんしたぁっーーー!!(ここで土下座
(-46) 2022/08/10(Wed) 12:47:05

【人】 勢喜 光樹

[進んでいくと、荒々しい息遣いが響き、耳に入る。>>112
先ほどの声の主だろうか?
遠目で人らしき影が蹲っているように見えた。]

…………。

[此方が近寄る足音は、その影に聞こえているだろうか。

荒々しい息遣いは、幻聴ではなさそうだ。
影は人の形を成しており、浅い呼吸をしているのが分かった。
おそらく……生きた人間。
例え死者だとしても、さして驚きはしないが。]

お前………。怯えているのか?

[反応があるかどうか、声を掛けた。
普段から他人に気兼ねなく挨拶するような性格ではない。
この尋常でない相手の様子に、
何があったのか興味が湧いただけ。*]
(136) 2022/08/10(Wed) 12:47:37
勢喜 光樹は、メモを貼った。
(a44) 2022/08/10(Wed) 12:49:37

【人】 四谷 隆史

― 廊下にて:生者との邂逅 ―


 ぁ、うっ、 ぅ……


[座り込んで。息を整えるのに時間を要す己は
この廃病院の肝試しに、同じ予備校生の仲間らへのマウントの為だけに
来たことを全力で後悔していた。

思い出したくもないことを思い出す。
知り合った人もいきなり、消えてしまった。

怖い、こわい。こんなん聞いてない。
不審死とかエロいこととかあるとか
そういった噂ばっかで、人が消えるとか、
過去を暴くような、そんなことが起こるなんて。

こんな場所居たくない。一刻も早く外に出なければ。
でも、1人じゃ無理だ。足が竦む。
また、そういったことが起きたら今度はどうなる?
1人だぞ。
チハヤさんどうなっちまったんだ。ここには一体何がある。
何が、いる―――――……。]
(137) 2022/08/10(Wed) 12:58:36

【人】 四谷 隆史

 ……!

[微かな、足音がした。

     
怪異

 また、わからないモンが俺を責めるのか?]


 ひぃ、  ぁ……



            ひ、ひと?


[顔をあげた。知らない奴の声だった>>136
身長は自分より高い。男だ。細身の。]


 いきて、いきて、るっすよ、ね……?
 ・・
 また、消えたりしない、です、よね……?


[多分、年上。見覚えのない顔のその主に
怯えを宿した目で返す言葉は彼の興味の琴線に触れたかどうか。]
(138) 2022/08/10(Wed) 13:00:30

【人】 四谷 隆史


 たす、助けて。

 金髪のばけもんだけなら、まだ、夢みてぇなもんだって。
 でも、こども、こどもみたいな。重なった声がして、
 人が消えた。ここ、なんかいる……!!!

[スーツ姿の社会人。に、見えるこの人が
何でここに来たのかとか、
そういったのには今頭まわってない。


助けてくれよ、助けてくれよ
――初対面の相手に求める言葉にしちゃあ随分勝手な、モノ。*]
(139) 2022/08/10(Wed) 13:04:38

【人】 名坂愛子

―― 病院入り口 >>132

[ぼんやりした様子の女性>>118を男の子が気遣うような様子>>132に、二人は仲が良いのかなと思ったり。
という事は、この二人はよくここに来て会ったりしてるのだろうか]

死体安置室に……屋上の二択かぁ
あの子が行きそうなのは死体安置室だろうけれど、う〜ん……

[やはり、このひーちゃんなる男の子の物騒な物言いに違和感は覚える。
けれど、小さい子特有の冗談なのだろうと結論付けることにした。ほら、小さい子って、結構オーバーに言ったり、冗談の際限がなかったりするし。
この子の場合もきっとそうだ、そうに違いない。
一人称が時折変わったり、不穏な事ばかり言うのは気にならないと言えば嘘になるけど]

屋上は……何か落ちてたとしても数か月前だし、飛ばされたりしてそうだから後回し、かな?
――それと、その楽になるは休むとはちょーっと違うような?

[その2択ならせっかくだし私はこの地下を選ぶぞという事で、行先を死体安置室に。
とくに女性の方から意見がなければそのまま地下へと向かう事になるだろうけれど。

まさか本当に死体があるとか、オカルト的な存在が目の前にいるとか思ってはいないから足取りは軽い、まだ]*
(140) 2022/08/10(Wed) 13:05:46
四谷 隆史は、メモを貼った。
(a45) 2022/08/10(Wed) 13:07:49

名坂愛子は、メモを貼った。
(a46) 2022/08/10(Wed) 15:33:02

【独】 四谷 隆史

/*
あと七時間半で締め切り。
怪異が2、人が4
人が増えたらバランス良くなるんかな
(-47) 2022/08/10(Wed) 16:32:40
校長のお告げ(村建て人)は、メモを貼った。
2022/08/10(Wed) 16:45:30

【人】 勢喜 光樹

─廊下、怯える影と─


[蹲り震える姿は、まるで今にも
恐怖に圧し潰されてしまいそうだったろうか。>>137
此方の存在を察知し、上げた顔は何処となく幼く感じて
己よりも少し若い男に見えた。学生だろうか。]

…………ああ、人だ。生きてる。
だからそんな簡単に消えないだろう。

[相手の様子に一瞬面食らいはすれども、
己は至って冷静な態度のまま。
呆れたともつかないような表情で応えてみせた。
     
消えられるものなら消えてみたいが──…
]

…………?

[この男は直前まで何か恐ろしいことを色々経験し
そのせいで、パニック状態にあるらしい。
意味不明な内容を捲し立てて来ながら>>137>>138
必死そうに、何処の輩かも分からない己に助けを求めている]
(141) 2022/08/10(Wed) 16:55:33

【人】 勢喜 光樹

[物好きなのか、無知なのか。
若そうだし、仕方なしとも言えるか。
身を以って経験しなければ分からないことも多い。
故に咎めたり責めたりするつもりはないのだが、
どう受け取られるかは相手の自由として。]

……まぁ、何かしらいるんじゃないか。
この廃病院の噂が本当ならば
何かしらの因縁、幽霊妖怪の類があっても
別に可笑しくないだろうし。

[あっけらかんと、肩を竦めながら言う。
とは言え、己はまだ……多分、何も遭っていないが。
遭ったところで、今さら恐怖など感じるだろうか。
この男のように生を求めることもなし。
死にたがりは、この世に未練など何もないのだから。]
(142) 2022/08/10(Wed) 17:11:22

【人】 勢喜 光樹

………で、どうする?
出入り口までなら、付き添ってやるが。

お前は、死にたくないんだろう?

[
死ぬ前の暇潰しには良いかもな、と。


助けるとまではいかないかもしれないが
それぐらいならと提案してみよう。
はなして相手は、どう出るのか。*]
(143) 2022/08/10(Wed) 17:22:02
勢喜 光樹は、メモを貼った。
(a47) 2022/08/10(Wed) 17:30:22

勢喜 光樹は、メモを貼った。
(a48) 2022/08/10(Wed) 17:46:21

水子たちの霊 ヒルコは、メモを貼った。
(a49) 2022/08/10(Wed) 17:51:01

【秘】 水子たちの霊 ヒルコ → 名坂愛子

――自分が死んでいく痛みと恐怖を、『私達』は覚えている。
生暖かい液体に満たされたお母さんのお腹の中で、助けもなく、悲鳴を聞いてくれる相手もいないまま、自分が死んでいく感覚を覚えている。
この病院内で、同じ苦痛を味わって死んでいった多くの人たちを見てきた。

少女は優しい。
『僕』のお願い>>99を聞いてくれた。
彼女がこれから同じ末路を辿るかもしれない、そう思うと、もう動いていない心臓が、縮み上がる様な胸苦しさが湧く。

――地獄に堕ちる事が避けられないなら、彼女自身が堕ちてしまった事に気付かなければいい。
そう願った。
(-48) 2022/08/10(Wed) 19:27:26

【秘】 水子たちの霊 ヒルコ → 名坂愛子

コンクリがむき出しになった硬質な床に、自身の影が落ちている。
――ふいに影が揺らいで、影の中から黒い煙が立ち上る。
指の先程の、摘まんでしまえそうな煙が、彼女に気付かれないように忍び寄って――そのまま、彼女の下腹部へと吸い込まれるように消えていった。

これは切り離された『私』、そして少女の為の「お守り」。
少女の胎の中で根を張って、「ある感情」を糧に、彼女の心を塗り替えていく。
(-49) 2022/08/10(Wed) 19:27:59

【秘】 水子たちの霊 ヒルコ → 名坂愛子

感情の名前は、「恐怖」。
痛みや苦しみ、孤独感――そんな感情に、彼女の心が折れそうになると、「恐怖」を「快楽」で塗り替える。

彼女が「恐怖」に負けず、生きてここを出ていけるなら、それでいい。
糧が無ければ、胎に巣食った『俺』は消滅するだろう。
彼女が「恐怖」に折れてしまったなら、彼女の心は「快楽」に塗り替えられていく。

もし、彼女の全てを塗りつぶしてしまうような「恐怖」に出会ったなら、胎の中の『僕』は彼女の心を「快楽」で塗りつぶす。
これ以上、恐怖を感じなくて済むように。
これ以上、苦しまなくていい様に。
――自分が地獄に堕ちていくことを認識なんてしなくて済むように。

せめて、彼女の死に救いがあるようにと、生まれてこれなかった『全員』からの、「お守り」。**
(-50) 2022/08/10(Wed) 19:28:24
水子たちの霊 ヒルコは、メモを貼った。
(a50) 2022/08/10(Wed) 19:29:58

【人】 四谷 隆史

ひと。人、っ。

……よか、よかった……。

[生きてる人間。それだけでどっと安堵が全身を支配する。罪を暴く声。チハヤの消失。
自分は自分が思うよりずっと、この怪奇現象に追い詰められかけていたようである。

人は簡単には消えないというが、
実際目の前で消えてしまったのを目撃したのだから、
恐怖ありあまりである。

それは、未だ怪奇現象に出会わぬ眼前の男との温度差にも繋がっているのだろう。

……この廃病院に“何を求めてやってきたか”

と、いう根本的な理由の違いの要因もあるかも、しれないが]
(144) 2022/08/10(Wed) 19:31:15