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【秘】 不運 フカワ → 美術 エノ「思い込みってすごいですよね。 俺もいろんな事が思い込みでできてますから……もう、他人事なんですから」 「……絵乃くん、同じ事をしても多分。 気持ちは理解できませんよ。された気持ちしかわからないです」 「刺された人の気持ちを理解することができて。 傷つけた気持ちを理解したことになったんです。 あの子と同じ状況じゃないと。 生きたいと願っていて、そして身体に×がついて。 その上で刃を振るったら少し近かったかも知れませんね」 結果論だ、誰かと同じ理解なんてできないだからこれは代わりの感情。 似たものを感じる擬似的な行為をあげてからあなたの頭に手を伸ばした。 「……そうでしたか。無事で良かった。 本当に死んでもおかしくなかったですよ」 苦笑いをして頭を撫でて、そして小さく息を吸う。 「……絵乃くん。報告なんですけど。 実は、殺したい人が出来たんです」 伝えることに意味がある。それが、どんな事になろうとも。 (-244) 2022/03/03(Thu) 17:12:20 |
【秘】 不運 フカワ → 美術 エノ「このことを伝えたら、 その人は俺にも死んで欲しいみたいでした。 俺わからないんですよ。 まだ君のことも、その人のことも。 君があのとき言った、理解されたら死んでもいいって感情も」 「それは、あの臓器提供をするだとか、しないだとかではなく」 「生きられるとしたら、生きてみたいって思わないんですか?」 「俺は、……」 多くの人と話してわかってしまった。 だから、だから、この言葉選びをする。 「君のこと理解したくない、と思って、しまったんです」 できない、ではなく。したくないと思ってしまったこと。 「……知り尽くしたく、ないです。 同じ気持ちに、なりたく、ないです。 わからないままの君が、居て欲しい。 全部に頷いているだけの存在や、わかってあげられる人に、 なって、あげたくない、です。 そんな、人間になりたいんだと、思ったんです。 ごめんなさい、俺から言ったのに。 俺は君を理解したい人になりたかっただけ、なんです」 (-246) 2022/03/03(Thu) 17:17:59 |
【秘】 美術 エノ → 不運 フカワ「…………そう。」 「やっぱり、ただ真似るだけじゃ理解ができないのかな。」 分からなかった、華奢とはいえ体格差を無視してでも男に切りかかる思考が。 人を殺そうという時に、靴の汚れを気にすることが。 殺しに来たのに、傷つけられて信じられないという言葉を吐くことが。 アイドルなのに、なぜ傷つけるんだと言われたことが。 ────普通が嫌だとその最後に言っていた、彼女のことが。 何一つも理解できないのは、完璧にやり方を真似られなかったから、じゃなくて。 そもそもが、違う人間だからなのだろうか。 じゃあどうやったら、俺のことは理解されるんだろう。 悩みと言う悩みもなく、不幸もなく、恵まれ、きっと愛され、持て囃され、 だというのに何一つ満たされないこの珪藻土のような心を。 きっと、本当は。 理解されるほどの中身もないこの軽すぎる心を。 「……へぇ?」 意外だね、と紡いだ。 別に、君がそんなこと考える悪い子だと思わなかった、とかじゃなく。 ただ、人にそこまでの感情を抱く人だったのだ、と。 理解してない君が顔を出して、目を丸くして (-248) 2022/03/03(Thu) 17:47:06 |
【秘】 美術 エノ → 不運 フカワそうして、君の言葉を聞いた。 それはある種の、別れを告げられるかのような。 なんだか、不思議な感覚だった。 ただ、怪我をしてないはずの胸が、少し痛んだ。 「……生きた先に、なにがあるの。」 「上辺だけの親密さを寄せられて、お金持ちは良いねって言われて」 「それに反論できるような不自由もしてなくて。」 「ただ自分が人と違って恵まれたという事だけが露呈して」 「近づけば気を遣われて、離れれば安堵の息を漏らすような。」 「同じ部屋に居る事すら息苦しいような存在として」 「何の目標もなく生きて行くことが。」 そんなに、大事なことなの? わからない、君の言っていることが。 「……わからないよ。」 「分からないままでいいって、思えない。」 「俺は、君のことが何でも知りたい。言葉が無くても考えてることが伝わるような、そんな関係で」 「無言でも一緒に生活できるみたいな、そんな風な仲に」 「俺の苦しみを、わかるよ、辛かったねって言ってくれて」 「安堵の息をついて、そばに居続けてくれるような」 「そんな人が、欲しかった。」 言葉がまとまらない、支離滅裂だ。 きっと、今自分は、ショックを受けている。 宝物を取り上げられたような、そんな感覚だった。 (-249) 2022/03/03(Thu) 18:00:06 |
【秘】 不運 フカワ → 美術 エノ「生きていくことなんて……大事じゃないですよ」 支離滅裂なのはこっちだ。 男にとっては正しく君の言葉が帰ってきて。 だめだな、やっぱり、理解してきている。 君の苦しみも、嘆きもわかってしまう、だから。 「それでも俺が考える大事と、君の大事は違います。 こんな制度の中でも、生きたいと願った人や、 理解してくれる人が欲しいって言う人がいるのに。 そんな人間の犠牲の上で生きていくことは、 俺は大事でもなんでもないと思っているんです」 だから享受したくない。 この愛情を、君の諦念を。 「君の環境がいきぐるしかったこと、支えたいと思いました。 それは……ひとえに可哀想だと思ったから、だったんです。 言葉を尽くさなくてもわかるぐらいの仲でそばにいたい、 俺、これは、わかるんです。 その上で言うべきだったんです。 ずっと一緒に生きて、幸せになりましょうって」 「俺は君とそんな関係になれるって、 此処で言えるはずもなかったのに、です」 (-252) 2022/03/03(Thu) 19:06:43 |
【秘】 不運 フカワ → 美術 エノ定められた死に、不明瞭な感情。 欠如した情緒に、未確認の愛情。 こんなもので君を埋められるだなんて思っていたのかな。 何も知らない事は愚かで、人を救う事は難しいことだった。 なのにおかげで君を、自分を己は理解し始めて、罪というものは、失敗すると言うことは何かを生んで、それをひどく皮肉に感じた。 「俺が君が怪我をしたって聞いて、 何を思ったと思いますか? もう、会えなくなるのかな、です」 「……酷いでしょう? でも俺は……この時。 君が死ぬことをひどく恐れたんです。 その理由は興味や、君の理解を満たすためや、 ましてや理解してもらってないからじゃありません」 「生きてほしかったんです」 言いたいことだけをいって、傷をつけた、気になっている。 まだ話したいことがあるようで言葉がまとまらない。 つばを飲み込んで、深呼吸をして。 それでも何をされても文句はないというように、貴方から目をそらさなかった。 (-253) 2022/03/03(Thu) 19:10:22 |
【秘】 普通 ナツメ → 美術 エノ「はい。脅し文句です。 ……イロメキさんが良い人だったら、いいな」 強張る肩。それでも小さく笑って、そう言った。 それから再生される、数人が不在だった合議の記録。 静かに閲覧する少女は既に、見たことのある内容で。 何考えてるんだろ、とこっそりあなたの横顔を窺っていた。 余談。その少し前にはデリ欠に「だ、だめです」と焦った声で答えたり、 フカワくんはかわいいにほんのり同意を示したりしていたとか。 短い記録を最後まで見終われば、巻き戻して、ストップ。 示すのは、ログの中で振られたサイコロの目。>> G12 「この票を、何とかしたいんです。 ハナサキさんのこと、友達だと思ってるから」 「だけど、この決め方……完全に、ランダムなの。 ツルギくんたちの、大事なことらしくて。 変えてほしいってお願いするのも、ちょっと……」 「でも、私、立候補はできない。 ……そこまでしてあげられるほどには、まだ仲良くない」 だから。そこで一度、吐き出す言葉を止めて。 深く、細く息を吸う。 そうして、おなかの下に力を込めて、喉を震わせて。 ――――“お願い”を口にした。 自由であるべき秤に、指をちょっとだけ掛けようと。 (-255) 2022/03/03(Thu) 19:31:38 |
【秘】 普通 ナツメ → 美術 エノ「イロメキさんの投票用紙。」 まだ、中央の建物にあるはずの紙切れ。 誰か一人を選ぶ権利。 「今日だけ、私に譲ってください」 6人の中の2票。多数決には心もとない数。 けれど、これはきっと、ナイフとそう変わらない。 「……今、何もしなかったら、私。 何回も何日も、ずっと夢に見そうだし」 「急に思い出して、息が苦しくなりそうだし。 おやつがちょっと、おいしく食べられなくなりそうだし」 「明日、後輩と楽しくデートできないんです」 (-257) 2022/03/03(Thu) 19:38:41 |
【秘】 普通 ナツメ → 美術 エノ/* こんばんは!死にたくないです! メタ的には次の投票、ナツメに委任してくれませんか?というお願いです… (-258) 2022/03/03(Thu) 19:43:34 |
【秘】 美術 エノ → 不運 フカワ「………わかんないよ。」 普段表情のなだらかな青年は。 今、眉を歪めて、苦々しそうな顔をして。 君の言葉を理解したい気持ちと……… 初めて芽生えた、 理解したくない気持ち を心の中に宿して。「なんでそんなこと言うの……?」 「未来に何か展望なんてあるわけじゃない。」 「人は、生きていたらずっと変わっていくもので」 「たとえ一緒に生きて帰っても、きっと数か月後には」 「お互いに興味も持てなくなるかもしれなくて」 「だったら今、今、お互いに興味を持てるうちに」 「理解して、分かり合って、大切になって」 「その頂点で死んで、その先を消すことで」 「それが幸せなんだって」 「もう落ちることのない、永遠に幸せなままで終われるんだって」 「俺は、そう思ってて」 言葉が溢れる。息継ぎも忘れてしまうほどに。 視界がくらくらする。 ▼ (-265) 2022/03/03(Thu) 20:41:55 |
【秘】 美術 エノ → 不運 フカワ「……理解できないよ。」 「君の事、ちょっとは理解したつもりだったのに。」 「離れてく。」 「………寂しいよ………」 ぽたり、と枕が濡れた。 目から零れるそれに、自分は気づかない。 そんなもの流した事、もうずっとなかったのに。 何で流れているかもわからなかった。 「……なんで、そんなこと言うの………」 「理解できないならもう、放っておいてよ。」 「上辺だけで仲良くして、離れて安堵して」 「そんなただの、"普通の人"になってよ。」 「わかんないよ。」 「わかんない。」 「なんで。」 「なんで理解できないのに、一緒に居ようとするの?」 誰にも言われたことがない。 親にも、兄弟にも。 そんな風に、なにも理解もされぬまま、ただ。 ただ、未来に生きてほしいだなんて。 君の考えてる事、なにも理解できないよ。 ちゃんと教えてよ、ねぇ。 そうじゃないと。 寂しくて、死んじゃいそうだよ。 (-266) 2022/03/03(Thu) 20:48:06 |
【秘】 美術 エノ → 普通 ナツメログを共に見る。 話し合いにも満たない、まばらに言葉を交わすだけのそれを眺める。 これといった情報もなくそれは終わりに向かい。 そこで、君が指をさした映像を見る。 「なるほど、ハナサキさんを助けたいんだ。」 「お友達だから助けたい、でも立候補は無理だから。」 「俺の票で、他の人を陥れたい。」 「そう言う事だね。」 うーん、と悩む素振り。 君の顔を見て。 別に、それそのものが嫌なわけじゃないけど。 「君、自分が何をしようとしているか、分かっていっているんだよね?」 「今日を夢に見ないために」 「急に思いだして、苦しくならないために」 「おやつを美味しく食べるために」 「後輩と、楽しくデートするために」 そのために。 ▼ (-267) 2022/03/03(Thu) 20:53:34 |
【秘】 美術 エノ → 普通 ナツメ「自分の手で、人を一人代わりに殺そうとしてるんだよね?」 確認する。 君がなにをしようとしているのか。 その自覚があるのか。 身を捨てるほどでもない、特段仲良くもない友人のために。 より仲の良くない人を一人、殺そうとしている。 その罪を背負ってまで、やる事なのか。 やりたい事なのか。 人の票を使って、その票で人を変わり身にして。 今日を夢に見ないのか。 急に思いだして、苦しくならないのか。 おやつがおいしく食べられるのか。 後輩と、楽しくデートができるのか。 気になるよ、俺。 「別に、あげてもいいんだけどさ。」 「だれに投票するかだけは、聞いておきたいかも。」 「俺にも仲のいい子はいるからさ。」 「その子に投票されたらちょっと嫌だなって思うし。」 「逆に」 「その子に、投票先をお願いする事だってできるかもしれないから。」 「教えてほしいな。誰なら死んでもいいと思ってるのかを。」 (-270) 2022/03/03(Thu) 20:58:27 |
エノは、問いかけた。 (a30) 2022/03/03(Thu) 20:58:34 |
【秘】 不運 フカワ → 美術 エノ「……生きて欲しいけど。 辛くなって欲しくないから、です。 知って欲しいからです、君に生きる意味を。 感じて欲しいからです、俺の君に求める残酷な未来を。 覚えて欲しいからです、この苦しさと傷と、その向こうにある幸せを」 「絵乃くん、俺は」 「俺はそんな君を」 矛盾してるけど、矛盾していない気持ち。 本当になんだってしてあげたいと思った。 それでも、正しくないと思った感情は押しつけることしか出来なくて。 「……、……っ」 もし、違う形で出会えたら。 もし、もっと早く、もし、選ばれてなかったら。 同じように涙を浮かべて、その身体を抱きしめてた。 動きが速かったから、見られていないだろう、きっと。 (-282) 2022/03/03(Thu) 22:13:21 |
【秘】 不運 フカワ → 美術 エノ「絵乃くん、俺に――」 「"普通の人"と」 「"君を殺す人"。どっちになって欲しいですか?」 君を理解してくれる人はきっと現れる。 ここから外に、あるいはまだ、もしかして。 他の人に寂しいと泣きつくことも良いかもしれない。 諦めないで欲しい。生きていて欲しい。 だけど、人間は弱くて。 わかってしまったから、また甘い言葉をかける。 「これが、俺が君を泣かせた償いです。 俺は君に何をしてあげればいいですか?」 (-283) 2022/03/03(Thu) 22:13:55 |
【秘】 普通 ナツメ → 美術 エノ「んー……そういうことに、なりますよね」 茜の瞳を見つめ返して、数度瞬いて。 少女は困ったように、眉を下げて笑った。 「……なにか、選ぶとき。 いつも消去法なんです、私」 優柔不断だから。そう言って、5本と1本。 あわせて6つの指を立てる。 あなたに見せるのは手の内側。 白い手には、薄くしわが刻まれている。 その反対、あなたの視界の外では、 つるりとした爪が、差し込む光を反射している。 ▼ (-284) 2022/03/03(Thu) 22:19:36 |
【秘】 普通 ナツメ → 美術 エノ「ハナサキさんは、」 優しくて、放っておけない友達。 ツルギくんは雑談につきあってくれる、同級生。 スガワくんも同級生。口が悪いけど、真面目な子。 フカワくんは、遊んでくれた、いいお兄ちゃん。 指折り数えて、消していって。 いまだ立っているのは、人差し指が2つ。 そのうちの片方を折り込みながら、息とともに言葉を吐く。 「話したことがない人だけは、選べたけど。 ……もう、知らない人じゃなくなっちゃった」 余ったのは右手の人差し指だけ。 それをくるりと返して、向いた先は残りの1人。 ▼ (-285) 2022/03/03(Thu) 22:19:50 |
【秘】 普通 ナツメ → 美術 エノ「だから、ここだけです。 ……死んでもいいなんて、思わないけど」 夢に見ないのも、息ができるのも、味が分かるのも、 明日、胸を張って誰かの先輩でいられるのも。 もう、私。ここしかないと、気がついてしまった。 (-287) 2022/03/03(Thu) 22:22:45 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 美術 エノこれは薬局へと赴いて、掃除や後片付けを終えた後の事。 夕暮れ時を過ぎて、合議の時間の少し前か、或いはその後。 医務室に控えめなノックの音と、念の為応答を待つ少しの間。 「……エノさん、起きてます?」 その後に遠慮がちに声を掛けて、そろりと扉を開け、ようとする。 勿論あなたが寝ているようだったり、 今はあまり都合が良くないようであれば出直すつもり。 (-303) 2022/03/04(Fri) 0:33:27 |
【秘】 美術 エノ → 不運 フカワ抱きしめられる。 体が少し痛んだけれど、でも。 それ以上に、心が痛くて。 君の涙なんて、自分の視界が滲んでるせいで全然見えなくて。 なんでそうされるのか、わからなくて。 「俺は。」 「………おれ、は……」 鼻に詰まったような声が出る。 生きてほしい、なんて願われたって。 未来を信じて、なんて祈られたって。 わかんないよ。わかんない。 幼子のように、そればかりを繰り返してしまう。 涙が溢れてやまない。 なんでこんなに悲しいのかもわからない。 君が、俺を理解してくれなかったから? 俺が、君を理解できなかったから? 捨てて諦めた未来を見ろと、言われているから? 辛い現実を生きろと、諭されてるから? 「お……れ、は…………。」 君にしてほしい事なんて。 そんなの、そんなの。 ……一つしか、思い浮かばなくて。 ▼ (-305) 2022/03/04(Fri) 0:42:49 |
【秘】 美術 エノ → 不運 フカワ「……生きてよ………君も………」 俺がどうとか、俺にどうしてほしいか、とかじゃなくて。 ただ、ただ。俺も、君に生きてほしいって、おもって。 例え君が変わってしまっても。 君が進んだ未来の先で、まったく理解の出来ない人になっても。 もう俺のことなんて忘れ去ってしまっても。 それでも。それでも俺は。 最初に声をかけてくれたことが。 部屋で話し合って、理解しようとしてくれたことが。 連絡が遅れて、謝ってくれたことが。 焼肉屋で、甲斐甲斐しくお世話してくれたことが。 帰りに、背負って帰ってくれたことが。 全部、全部俺にとっては、嬉しかったことで。 きっと君を好きになれるだけの、十分な思い出で。 だから。 「………生きて………生きてよ……」 「一緒じゃなくてもいい、嫌いになってもいい。」 「……それでもいいから……………」 「君も………生きて……………」 初めてなんだよ。 自分のことなんてどうでもいいって思ったの。 理解できないな。 (-309) 2022/03/04(Fri) 0:54:08 |
【秘】 美術 エノ → 普通 ナツメ君の言葉を聞いた。 折られていく指、その一つ一つを見て。 奇麗な手だな、なんて場違いなことを考えて。 最後に二本、指が残って。 それが一本になって、唯一人を指し示した時。 あぁ、と、小さく声を漏らした。 「話さなきゃよかったのに。」 「こんなところで時間を潰さないで。」 「ただ、動けもしない俺にナイフでも突きつけて、脅せばよかったのに。」 そうしたら、そんな顔をせずに済んだだろうに。 そのキレイな指が、自分へ向くことも無かったろうに。 なんて不器用で、弱くて、強い人なんだろう、と思った。 「……別にいいんだよ、俺に入れても。」 「君はまだ、俺のこと殆ど知らないよね。」 「まだ間に合うよ。」 なんて言葉も、意味がないのかな。 聞かなきゃよかった、と思った。 俺の事、人が死んでもなんとも思わない、 感情の希薄な、自分のことだけ考えてる男に、見えてるでしょう? 話した人が死んで悲しいの、俺だって同じだよ。 ▼ (-310) 2022/03/04(Fri) 1:03:52 |
【秘】 美術 エノ → 普通 ナツメ君を眺めて。 茜を見せて。 見せて。 見せて。 ……そうして、日が落ちるように、瞼を落として。 深い息を一つ、吐いた。 「端末を貸して。」 手を伸ばす。 貸してもらえたなら、まだうまく動かない手で操作して。 「君のそれが全部演技だったらどうしようかなって考えてる。」 「その時は、せめてフカワ君にだけは入れてほしくないなって思ってる。」 そんな、言ってもどうしようもない事を呟いて。 ぽん、ぽんとタップする。 「……正直、命の恩人とかどうでもいいんだ。」 「勝手に助けたくせに、恩を着せるなって思っちゃったな。」 「俺、良い人じゃないんだよね。知らなかったでしょ。」 はい、と端末を返した。 「でも、オレンジジュースは美味しかった。」 SYSTEM:投票権の委任 エノ→ナツメ SUCCESS:承認。 (-313) 2022/03/04(Fri) 1:13:17 |
【秘】 美術 エノ → 清掃員 カミクズ「起きてるよ。」 短めの返事。 青年は体を起こして、ぼんやりとしていたようで。 君がそろり、と扉を開けるのを見ている。 「皆結構遠慮なく入ってきてたよ。」 「君もそうしていいのに。」 「待ってたよ。」 近くにおいで、と。 ベッドの横の椅子に目を向けて。 (-314) 2022/03/04(Fri) 1:19:41 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 美術 エノ「わ。 あ、あはは…時間が時間だから、寝てるかもと思ったんです」 あまり予想していなかった返答に少し、驚いて。 開けた時と同様、静かに扉を閉めてから 招かれるままにベッド脇の椅子へと座る事にした。 「…待ってた、ですか? 自分に何か……ああ、いや… こういう事になってしまったのは、自分の責任ですね…」 本を正せばおおよそ自分の不始末、という事になるわけで。 起きた事の全てを知っているわけではないけれど、 大まかな事の顛末は予想が付いている。 だから笑顔も声色も随分苦々しげなものだった。 (-316) 2022/03/04(Fri) 1:57:16 |
【秘】 美術 エノ → 清掃員 カミクズ「まぁ、昼寝位しようかと思ってたけど。」 合議まで時間があるしね、と 少し軋んだ椅子の音を聞きながら、君を見て。 「………?」 「別に、用事があるとか、なんか責めたいとかじゃなくて。」 「ただ、顔が見たかったってだけだけど。」 君と彼女の間で何があったのか、青年は知らない。 知ってたとしても恐らく、何かを責め立てたりしない。 ただ純粋に、君が来てくれると言ってくれたので、それが嬉しくて。 君が来るのを待ってただけだ。 「ごめんね、掃除してもらったでしょ。」 「結構血が出ちゃって。あそこら辺の薬はもう使えないだろうな。」 (-321) 2022/03/04(Fri) 3:10:30 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 美術 エノ「…そ、そう、ですか。 それなら……いいんですけど」 少し肩の力を抜いて、息を吐いた。 微妙な間は、何もあなたの言葉を疑っているわけではない。 清掃員はあなたの事をただ寂しがりな人だと思っているから。 また早とちりをしてしまったな、と申し訳なく思っただけ。 「いえ…何もしないのも落ち着かなかったので。 気晴らしにちょうどよかったです。」 恐らく気晴らしと言うには些かショッキングな光景だったけれど。 それも一般人にとっては、であって。 清掃員にとっては、少し思うところがあっただけだ。 そんな薬局での光景をあなたの言葉で思い出して、 この場所で増血剤に意味はあるのだろうか、なんて 詮無い考えが少しばかり過ぎった後。 「……エノさん、寂しくなかったですか?」 清掃員は、あなたの口振りから、 それから、ここに来る前に聞いた話から。 あなたの元を訪れる人は少なくなかったのだと知っている。 気掛かりなのは、それでも寂しかったか、それとも。 (-323) 2022/03/04(Fri) 3:38:01 |
【秘】 不運 フカワ → 美術 エノ嫌いになんてなるわけない。 その一つの願いを叶えられないことが、こんなにも苦しいなんて思わなかった。 「……」 頷いて、手をとって、一緒に笑って友達から本当に理解しあえる間柄になる。 そんな未来が、確かに幸せそうにうつってしまって。 君もそうだったらよかったのにと、もしそうだったらひどくまた残酷なことをしてしまっているなと、わかってしまって。 そんな奇跡は、起こらない。 はじめから、わかっていた。 見たくなかったんだ、叶わない未来を。 生きたかったとは、言ってはいけない。 隠し通さなきゃ、傷つけるだけなんだ。 「……っ、」 本当に君がほしかったのは、 寂しさを埋めるひとりだけ。 それだけで、よかったのに。 (-330) 2022/03/04(Fri) 6:53:30 |
【秘】 不運 フカワ → 美術 エノ「……俺を嘘つきにさせますか?」 「生きのびたら本物の温もりがわかりますね」 「弟も紹介します、彼の方が少し弱気です。 それでも人思いで良い子ですよ。 仲良くなれると思うんです。 絵も花も好きです趣味ぐらいで。」 「妹はちょっとダウナーっていうらしくて。 ソファーで靴下脱いでくつろぐような子で。 おやつを分け合うぐらいには仲良しです」 「親は俺を売りました。 違法煙草を密売してたんです。 その罪を外に出た人に告発して貰います。 冤罪のまま名を遺すのも嫌ですから」 「寂しいなら家に泊まるのも良いですね。 学校卒業してからかな。 長い休みのときは来てください」 「……ねえ、絵乃君」 「俺は生きていて、幸せでした。 君にもその幸せを知ってほしい」 「……、……俺が。 俺がいなくても君は幸せになれます」 もしかしたら、唯一の嘘はここになるのかもしれない。 「だから……そんな簡単なこともできない俺を許さないで、もっと違うことを願ってくださいよ……」 (-331) 2022/03/04(Fri) 7:06:34 |
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