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【秘】 民俗学 ユウキ → 跼蹐 カナイ『はい。それではお待ちしていますね』 ………… …… 簡潔なメッセージで締められてから、暫くして。 (叶さん、こっちですこっち) 器具庫の近く、積荷の影からひょこりと長身が膝立ちのまま少し体を動かした。袖に若干隠れた手を振って、どこかにいるだろう貴方にサインを送る。 周囲は目立った変化が無い。貴方の言う通り、大人しくしていたようだ。 (-28) 2022/05/31(Tue) 15:53:19 |
【秘】 跼蹐 カナイ → 民俗学 ユウキ「…………」 周囲から物音や気配がしないのをもう一度確かめて、 それからあなたが居る方の物陰へ向かった。 「……あの、結木さん。聞き忘れてたんですが… 何をお探しなんでしょうか…?」 天に跼まり、地に蹐するように。 そろそろと物陰に入り、念の為に少々声を潜めて問い掛け一つ。 予め物資の調達、とは聞いていたけれど そういえば何を探しているのかは聞き損ねていたと思い出して。 (-29) 2022/05/31(Tue) 16:13:44 |
【秘】 民俗学 ユウキ → 跼蹐 カナイ「武装した職員の方の制服です」 相手が物陰に隠れるのを確認して自分も長身を折り畳み再度引っ込む。そのままあっけらかんと答えた。 「倉庫とかに予備があればそれを調達してもよかったんですけどね、倉庫は俺行ってなくて。ありましたか?まああっても無くてもこの作戦は決行しようと思ったんですけど。情報、関係者から欲しかったですし。 一着くらいあれば、少しは動きやすかったり何かに使えると思うんですよ……はい、これ」 そう言いながら何かを手渡した。……ごつごつとした硬い何か──中身は土やら木材の欠片やら、なんてことないガラクタだ──が詰め込まれ、口を結んだ靴下だった。よく見ると二つ作ってあり、結木自身も同じものを手にしていた。 「即席のブラックジャックです。人が履いてた靴下触るのって嫌だと思うんですけど、材料が無かったので許してください。 ここの巡回って一人で来ることが多いみたいなんで、そこを狙おうかなと思っています。ちょっと仕掛けるんですよ、二人で。 俺が囮になり、曲がり角やこの積荷を利用して気を引きます。叶さんは別の地点で待機して、俺が職員の方の気を引いている間に後ろからその鈍器で一発。 それだけじゃ足りないと思うので、その後俺も加勢します。昏倒させたら器具庫に運んで服を頂いていきましょう」 気持ち早口で説明したのち、どうですか?と問いを投げた。急な提案すぎることもお構いなしの様子で。 (-30) 2022/05/31(Tue) 16:38:45 |
【秘】 跼蹐 カナイ → 民俗学 ユウキ「武装した職員の……」 平然と続く答えをどこか信じ難いような心地で復唱した。 手の平に俄に冷や汗が滲んで、緊張で口の中が乾いていく。 ああ、やっぱりあなたは恐ろしい人なのかもしれない。 「……あちこち見て回りましたけど、それらしきものは…」 何れにしても決行には変わりないのだとしても、 相槌の代わりに見当たらなかったという答えだけを返して。 それに対するあなたの反応を──その心の機微を観察するように。 やはり顔色を窺うようにあなたの表情をちらと見遣った。 そのようにした後に、手渡されたものを見て 説明された計画を頭の中でなぞり、暫しの逡巡の後。 「…お手伝いをするのは、構わない、です。 でも、……囮は僕がやりますよ。 こういう武器を使うなら……背は高い方が良いはずです」 有事に巡回にあたるような職員は恰幅の良い者が多いだろう。 それに対し鈍器で殴り掛かるなら、強いて言うのであれば 平均より小柄な叶よりは、あなたの方が適任と言えるはずだ。 「それに……逃げるだけは、昔から得意なんです、僕は」 どこかほんの少し自嘲の色を滲ませて、そう付け加えた。 (-32) 2022/05/31(Tue) 18:14:21 |
【人】 跼蹐 カナイ暫くの後に再び会議室へと戻って来て、それから。 色々と行動した分疲労はしているし、 時間を確認すればもう随分経っているはずなのに 緊張感からか、件の薬の影響か、どうにも眠気がなくて。 だから一人で黙々と、…… 「…………」 トランプタワーならぬ、名刺タワーしてる。 勿論使われているのはこの場に居る誰のものでもない名刺だ。 名刺には見た事も聞いた事も無い名前や肩書が印刷されている。 普通であれば持ち主はさぞ困るのだろうけど、 こんな緊急事態で名刺入れ一つ気にしてる場合でもないだろう。 とにかく何かで気を紛らわせたくて、 暫く一人黙々とそんな奇行に走り…… そして、崩した。 (64) 2022/05/31(Tue) 18:49:50 |
【人】 跼蹐 カナイ「………あ、」 不意に、ぺしゃ、と音を立てて少し厚い紙の集合体が崩れた。 製作者といえば崩れたというのにどこか安心したような、 そんな表情を一瞬した後にばらばらの名刺を片付け始め…… た、所でタブレットの通知に気が付いた。 「……自販機で買えるもの、何か必要なものありますか…?」 とりあえず水くらいしか思い付かない、貧相な発想力。 (65) 2022/05/31(Tue) 18:50:18 |
【秘】 トラジディ フカワ → 跼蹐 カナイ「よくない……よくな、かったのですかね」 少なくとも、秘密を胸の内に秘め続けるよりかは、 楽になることもあるような気がする。 それを“よくないこと”とはあまり結びつかなくて。 でも、そう言われればそんな気もしてくるような…… 一先ず、あまり主体性のない自我を突き詰めるのは後にして。 「とはいえ……秘密らしき秘密といえば、 私がここ──ダート製薬で働いていることだけです。 自分が実験台に使われた心当たりはあれど、 何をされたか知りませんし、 そもそも何をしたかに、関与をしていません。 それでも、皆に知られてしまったら針の筵でしょうけど」 『それだけ』なのか、という真偽はともかく、 極めて窶れた顔色と終始辺りを気にするような仕草は、 少しでも危険な状況を避けたいという意思の表れで。 「……信用……しますからね。叶さん」 隠し事の共有ができるなら、文字通り願ったり叶ったりだ。 (-33) 2022/05/31(Tue) 19:07:34 |
カナイは、崩れた名刺タワーに心の中で合掌しておいた。 (a18) 2022/05/31(Tue) 19:12:09 |
【秘】 跼蹐 カナイ → トラジディ フカワ「……今の僕にはわかりません…」 曖昧な疑問に曖昧な返答を返して眉尻を下げる。 今はどうにも判断ができかねる、というのが現状だった。 仮に今はよくない事ではなくとも、少し先の事はわからない。 裏を返せば逆もまた然りというわけで。 禍転じて福となす。不幸中の幸い、という言葉もあるものだ。 「深和さんの勤め先が……その、例の会社で。 僕達の接点はそこに関連するものだった……んです、よね? …そうだとしたら、僕にとってもきっと、 むやみに口外するよりは、誰かと隠した方が安心できます…」 記憶を手繰ろうとすれば頭痛未満の違和感と、 ほんの少し眩暈にやはり阻まれた。 今でこそ心当たりは無いけれど、 自分のそれはきっと、思い出せない記憶の中にあるのだろう。 自分の知らない、自分の事が。 それが余計に恐ろしくて仕方なかった。 「……裏切らないでくださいね、深和さん…」 もう一度、どこか観察するように草臥れた表情を見遣って。 それから一つ念を押すように言って、あなたの傍を離れた。 (-34) 2022/05/31(Tue) 19:56:38 |
【人】 跼蹐 カナイ「あって困るものでもない……ですよね? あんまり多かったら困るかもしれませんけど…」 各自そのあたりはちゃんと考えている、ように思う。 机の上のバラバラ死体(名刺タワー)を片付ける傍らに、 物資談義に相槌を打ちつつ、続く話題には。 「………僕は、なにも…見ていないです」 小さくそんな返答を返して、 再び入った連絡に気が付けば視線はそちらへ向いた。 (76) 2022/05/31(Tue) 20:07:17 |
【人】 跼蹐 カナイ「……あ、待ってください篝屋さん!おれも行きますから…」 知人が何処かへ行くようなら、慌ててその背を追った。 何度か周囲を見て回った分案内はできるだろうし、 多少疲れてはいても、手持ち無沙汰な方が今は落ち着かないし。 (81) 2022/05/31(Tue) 20:56:07 |
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