03:23:25

人狼物語 三日月国


179 【突発R18】向日葵の花枯れる頃【ソロ可】

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【人】 楯山 一利


「もしかしてアイツ……。
 気ぃ悪くするような事言ってた?
 それだったらごめん。本当に……。

 アイツ、ブレイクダンスにあんまり
 良い印象持ってないみたいでさ。
 なんにも知らない奴だから……。」

そんな想像だけで、相手に詫びを入れる。
でも、向こうからは意外な言葉が返って来た。

『あ〜。違う違う。寧ろ逆!

 丁度、道端でダンスの練習してたところでさ。
 カズさんがいつもどんな風に過ごしてるのか
 教えて欲しい、って言われたんだよ。

 でも俺たち、バトルぐらいしか会わないじゃない?
 だから普段のカズさんなんて知らないけど
 多分、俺らと同じように
 練習頑張ってると思いますよーって
 ダンスの練習風景、見て貰ってたんだよ。』
(57) 2022/10/23(Sun) 3:38:16

【人】 楯山 一利


俺は、その話を聞いて
頭を強くぶつけたような衝撃を受けた。

……アイツが?
あんな喧嘩別れをした後で?

ブレイクダンスを……。
俺の事を、知ろうとしてくれた……?

アイツがそんな行動をするなんて
半ば信じられなかった。

『何があったか分かんないけど……。
 早く、会えるといいね。』

そう言い残して、『じゃあ、バイト中だから』と
好敵手の彼は電話を切った。
(58) 2022/10/23(Sun) 3:39:18

【人】 楯山 一利


電話で聞いた話が、上手く整理出来ないでいた。
…いや、受け入れるのが困難というべきか。
まさか、って気持ちが大き過ぎて。
俺はその場に立ち尽くしていた。

でもこの人がこんなウソついても
なんのメリットもないだろうし…。
多分、本当の事なんだろう。

ただ、今日会えなかった事と
連絡が取れないことが、まだ結びつかない。

昨日ブレイクダンスについて聞いて
実際に練習風景を見てみたけど
やっぱり、認められなかったってこと?

……分からない。
兎に角、アイツと話をしなければ。
(59) 2022/10/23(Sun) 3:40:49

【人】 楯山 一利


再びアイツを探しに回ろうとしたところで
智恵さんからの伝言を思い出す。>>37

警察……は、まだ気が早いかな。
その前に、まずは親だ。
さっきはお袋さんに変な心配かけさせたくなくて
なんでもないって電話切っちゃったけど
連絡があったかどうかぐらいは
聞いておけばよかった…。
そんな発想にすら至らない程
俺の頭は冷静なんかじゃなかったから
智恵さんと伝言をしてくれた好敵手に感謝した。

『あらカズくん。
 まだあの子と一緒じゃないの?

 そういえば、1時間くらい前に
 "今日はちょっと遅くなる"って
 連絡が入ってたわよ。』

…良かった。
と思うのと同時に、アイツが俺の連絡を
意図的に無視してたってのも分かって
ちょっとしょげる…。
やっぱり、会いたくないって思われたんだろうか。
でも理由は依然として分からずだ。
(60) 2022/10/23(Sun) 4:02:26

【人】 楯山 一利


『あの子も大人だし、
 あんまり煩く言うつもりはないけど
 遅くなり過ぎるのは心配だから…ね。

 カズくん、宜しくね。』

お袋さんとの電話を切った後、
俺はふぅ…と安堵にも似た溜息を吐いた。
直近の安否確認ができて、少し不安が取れた。

あとは何処に居るか……だな。

また昨日と同じ目的で動いているなら
全く見当違いなところばかり探していたかも…。

かと言って、ダンサーたちの練習場所を
一つ一つ探し回るのは、つらいものもある。
(気候や状況によって変わることが多いから)
(61) 2022/10/23(Sun) 4:02:52

【人】 楯山 一利


とりあえず、手近なところから探そう…。

歩き出していたら、少し先に公園が見えて来た。
それは昨日、友紀さんと一緒に飲んだ公園だった。

昨日はダンサーたちの姿はなかったが
今日はもしかしたら……?

目的通りに動いていないとしても
未だここは見ていない所だし
一応、様子を見てみるか…。

俺は、その公園に真っ直ぐ向かう。
(62) 2022/10/23(Sun) 4:04:26

【人】 楯山 一利

─公園─


…もう、日が暮れて来ていた。
カラスの鳴き声が聞こえてくる。

昨日のような子連れの家族は居ない。>>1:76
もう帰った後なのかもしれない。
ダンサーたちもいないようだ。

かと言って、人っ子一人いない訳ではく
東屋の下や二人掛けのベンチ。
それから、ブランコに人影があるのが見えた。

夕陽が逆光になっていて、見えにくかったけど
俺は、すぐに気付いた。
アイツの姿……見間違いなんかじゃない。
(63) 2022/10/23(Sun) 4:58:23

【人】 楯山 一利


「亜由美───!」


急いで走り寄る。
俺の声が聞こえて、俺の姿を捉えたのか
向こうは一瞬身体をビクつかせて、俺の名を呼んだ。

『か、カズ……!?』

どうして此処に?
そう驚いたような顔をしてるのが
分かるくらいの距離まで、近寄った時。

今まで募らせていた不安とか
鬱憤とか、苛立ちとか、怒りとか
心配とか、見つかった嬉しさとか
…好きな気持ちとか。
全部の感情が、一瞬にして
訳が分からないくらいグチャグチャになって。
(64) 2022/10/23(Sun) 4:58:46

【人】 楯山 一利


「お前……ふざけんなよ!
 連絡ぐらい寄こせっつーの!」

拳を震わせながら怒鳴っちまった。
ああ、本当に俺ってバカだ…。
会えたら名前を呼んで、好きだと伝えたいって
思っていた筈なのに……。
またこうやって、強く言っちまうんだ。

でも、こうやってまた会えたことは嬉しかった。
何にもなくて、無事で本当に良かった。

「どんだけ心配、したか……。
 分かってんのかよ。」


ああ、もっと他に言い方はないのか。
こんな時でも天邪鬼を発揮する自分に嫌気がさす。

ちゃんと伝えなきゃ、意味がない。
そう教えてくれた人の言葉を思い出し
冷静になれと、一息吐いて。
(65) 2022/10/23(Sun) 4:59:46

【人】 楯山 一利


「……亜由美が。
 無事で、良かった。」

素直な言葉を伝えた後って、とんでもなく恥ずかしい。
でもその気持ちに嘘はないんだ。

俺は、彼女を抱き締めた。
きっとガキの頃以来。
でも今は、あの頃とは違う。

好きな人にやっと会えた。
無事で居てくれた。その安心感と嬉しさ。
愛おしい気持ちを伝えるような抱擁。

伝わったかどうかは分からないが
彼女は俺を拒むことなく受け入れてくれた。
(66) 2022/10/23(Sun) 5:00:23

【人】 楯山 一利


『カズ……。ごめんなさい。

 合わせる顔がないって、思っちゃったの。』

逆に、彼女の方から謝って来た。
涙声になっていたのもあって、俺はビックリする。

「なんで……?
 昨日、俺が酷い事言ったから?」

『ううん。違う。
 ……私が酷いことを言ってた。
 
 なんにも、知らなかった癖にね。』

彼女は、ぽつぽつと自分の心境を語り始めた。

最後に喧嘩した時、俺から言われた言葉>>0:23
聞いた瞬間は悔しいとか悲しいとか
そういう気持ちでいっぱいだったけど
別れた後、少し冷静になってから
どうしてそう言って来たのか考え直したらしい。
(67) 2022/10/23(Sun) 5:21:07

【人】 楯山 一利


彼女は、一度も俺に歩み寄ろうとしなかった。
今になってやっと、それに気付いた。

その癖、俺の為と思って
ブレイクダンスやダンサーたちを
否定するようなことを言って。>>L5
俺の事を傷付けてしまっていた。

今までそんなことにも気付かずに
ずっとお姉さんぶって口を出して
お節介を焼いてしまっていた。

でもそれは全部、独り善がりだったんだと。

気付いてから、謝ろうとしたけれど
もう半年以上前のことだし……
今更。と言われるのも怖かった。
かと言って、何もしないままも気持ちが悪く
(68) 2022/10/23(Sun) 5:29:57

【人】 楯山 一利


…そんな時、あの大会で紹介して貰った
あの人たちを思い出して>>L3
本当に、今更ではあるけれど
少しでも歩み寄ってみた方が良い。と
普段の俺がどんな様子なのか知るためにも
(俺に知られるのは気まずいからコッソリと)
一人で、ダンサーたちを尋ね回ったんだとか。

それでようやく見つけたのが、あの人。>>54

話を聞いて、ブレイクダンスの
練習風景を見せて貰って>>57
やっぱり……と
自分の過ちを再認識したのだとか。

そして俺からの「会えない?」と連絡が来た時>>2:*0
『わかった』と返事はしたものの>>2:*5
もう俺と合わせる顔がないな…と
強く思い始めていたらしい。
(69) 2022/10/23(Sun) 5:31:55

【人】 楯山 一利


いよいよ今日になって
会うのも怖気づいているし。
もう俺から連絡が来ても反応しないで
このままフェードアウトを決め込もう。
と思っていたのだとか。

(まぁ親同士付き合いあるし、家も隣同士だから
 すぐに全部ってわけにはいかないけれど
 近いうちに独立しようとも考えていたのだとか)


「……………。」

俺は、最後まで黙って
彼女の懺悔にも似た告白を聞き届けた。
(70) 2022/10/23(Sun) 5:33:42

【人】 楯山 一利


話を聞いて、やっと色々と腑に落ちたのだが。
それでもやっぱり、いきなり無視は酷過ぎる……。
せめて会いたくないって連絡くれよ。
余計な心配掛けさせやがって…。と
恨み言を言ってやりたくもなったんだけど

「……確かにさ。
 何も知らない癖に!って
 ムカついたこともいっぱいあったよ。

 でも、考えてみたら
 俺だって……。
 何にも伝えられてなかったんだ。」

ブレイクダンスへの熱意も。
お前への、気持ちも───。

お互いちゃんと言葉に出来なかった故に
起きてしまった、"すれ違い"。

言葉にして伝えるだけでよかった。
…簡単なことだったのに。
それさえも出来なかった。
(71) 2022/10/23(Sun) 5:54:50

【人】 楯山 一利


「もっとちゃんと、真剣にダンスやってる
 って、俺も伝えるべきだったんだ。
 
 ……だから、俺もゴメン。」

もう二度と、そんな過ちは
繰り返したくないから。
素直な気持ちを言葉に乗せて
しっかりと、彼女に謝った。
(72) 2022/10/23(Sun) 6:02:14

【人】 楯山 一利


そうして、お互い謝ることが出来てから
少し微笑み合えるようにもなった。

今度は、俺の気持ちを伝えるんだ……。

「……あのさ。
 さっき言ってたことだけど。>>70
 もう勝手に……消えようとすんなよ。

 俺、お前と離れるのは……イヤだから。」

『うん…分かった。
 もう、そういう事はしないよ。

 でも……どうして?』

俺は真剣な表情で、彼女の瞳を見据える。
彼女は、そんな俺を見つめ返す。
本当に分からないのだろうか。
…それとも、俺の言葉を待っているんだろうか。
表情だけでは分からなかった。

だが、いずれにせよ
俺のすることに変わりはない。
(73) 2022/10/23(Sun) 6:30:42

【人】 楯山 一利


「"好き"───なんだよ。
 ……亜由美のこと。

 姉ちゃんとしてじゃなくて。
 一人の、"女の子"として。」

俺の告白を聞いて、彼女は目を見開いた。
お前にとって予想外の言葉だったのか、
それとも別の意味だったのかは
読み取ることはできなかったから。

「亜由美は……?
 俺の事、どう思ってんの?」

やっぱり"弟"みたいな存在なのか。
少しは異性として見てくれてるのか。
お前が俺に抱いている気持ちを知りたくて、
でも不安も隠せないまま訊ねた。*
(74) 2022/10/23(Sun) 6:32:34

【独】 楯山 一利

/*
色々拾いたいとあれこれ考えて書いてたら
めちゃくちゃ長くなってしまった…!

智恵さん、室生さん
生やして頂いたもの色々と
好きに使わせて貰っちゃいました。(感謝感激!)

よし。寝よう。**
(-44) 2022/10/23(Sun) 6:34:58

【独】 楯山 一利

/*
こんばんはー
今夜はロル投下できそうにないけど
灰に感想とか書こうと思って覗いたら
室生さんの感想が見えて照れました…(てれてれ)
めちゃくちゃベタ褒めされて嬉しいです!ありがとうございます!

深夜から早朝まで考えて書いていたから
眠気が酷くていつもより文章おかしくなってるし
上手くまとめられなくて、
余計に長たらしくなったなぁ…とか
悲惨過ぎて色々と反省していたんですが安心しました。

室生さんも話を広げたり設定拾うのがとてもお上手で
一つ一つのロルの細部にこだわりみたいなものを感じました
それでいて丁寧さを忘れない。
読み手にも鮮明にイメージしやすい書き方になっているから
本当にすごいなぁと感嘆とさせられてましたね。
特にカフェの食レポは読んでるだけで食欲そそられたし
片想いの相手に対する心情描写は、切ない気持ちが
ドンと胸にくる感じがしてとても感情移入しやすかったですね…。

〆のエンディング、切ないけど最後まで綺麗で素敵でした!
(-57) 2022/10/23(Sun) 23:43:55

【独】 楯山 一利

/*
>>-53
ご指摘されて気付きました。こういうのって相手の力量に拠るんですね…!
こちらの自覚はあまりなかったかもしれません。
幼馴染がカフェに来ていたことにして貰っても
来ていなかった事にして貰っても
万が一、拾って貰えなかったとしても
ロルの内容はいくらでも変えられるように
何があっても大丈夫なようにはしていた部分もあり。

ただ仰るように、智恵さんも拾い方がお上手だし
想像以上に話を膨らませて下さる御方だなぁと分かったので
安心感を持って投下していたのは事実ですね。

そしてやはり想像以上の返しを頂けていた…!
本当にたくさん感謝の気持ちでいっぱいになりました。
(-58) 2022/10/23(Sun) 23:57:50

【独】 楯山 一利

/*
智恵さんの想い人ナナさんが
まさかの既婚者と…?!
という展開には俺も度肝抜かれました。

本当にそれは事実なのか
智恵さんの思い過ごしなのか
今後の展開が気になりますね〜!
(-59) 2022/10/24(Mon) 0:00:38

【独】 楯山 一利

/*
遅くなりましたが
友紀さんの室生さんは早朝見守って下さってて
ありがとうございました…!

あれからちゃんと寝ました。5時間くらい!
今日は夜更かししません。
(-60) 2022/10/24(Mon) 0:02:21

【独】 楯山 一利

/*
友紀さんの室生さんってなんだww
意味が変わってしまう酷い誤字…

友紀さん と 室生さん です!
(-61) 2022/10/24(Mon) 0:03:41

【独】 楯山 一利

/*
片想い相手のNPCは最後まで名前を付けようか
迷いに迷ってました。

ただ、ロルを書いているうちに
好きな子に対してずっとアイツとかお前呼ばわりは
さすがに酷くないか?名前でちゃんと呼んでやれよ
って思って来ちゃいましたね。

あと名前がある方が、ロルのも書きやすいなぁ…と。
完全にPL感情と都合でした。
(-62) 2022/10/24(Mon) 0:08:05

【独】 楯山 一利

/*
友紀さんや高峰さんの〆ロルとか、
古寺さんの孤独のグルメとか
じつは個人的に楽しみにしてるんですけど
皆さん体調やら都合やらで難しいですかね?
お大事になさってくださいね。
(-63) 2022/10/24(Mon) 0:11:07

【独】 楯山 一利

/*
カズが幼馴染の亜由美を何故好きになったのか
何故ずっと好きでいるのか
そのあたりをまだちゃんと深掘り出来てないせいで
亜由美が性格悪過ぎるサイコパスみたいになっちゃってるなぁ
ってPLは困っているなうです。

どうにか名誉挽回したいんだけど
今日はもう書けないから明日こそは…!

と、一方的に灰にだらだらと書いて
本日はお休みします。**
(-64) 2022/10/24(Mon) 0:18:24

【独】 楯山 一利

/*
チラっとしたら
わー!?!
ってなりました(日本語能力行方不明)

智恵さんも素敵なエンディングでした…!
お疲れ様でした。
(-70) 2022/10/24(Mon) 15:18:43

【置】 楯山 一利

─恋心─


中学になると、恋愛に対して関心が強くなり
それまでなんとも思っていなかった異性が
一人の女性として、すごく綺麗に見えるようになる。

俺もそうだった。
亜由美の事を、ずっと姉みたいな存在で
俺は弟みたいなポジションなんだと思っていた。
それは、家族愛にも似た温かな感情。

だけど家族愛は
               ───"恋"に変わった。
(L6) 2022/10/24(Mon) 20:54:48
公開: 2022/10/24(Mon) 20:55:00

【置】 楯山 一利


中学のスキー合宿。

俺にとっても、亜由美にとっても
初めてのスキーだった。
だから俺たちは、初心者コースから
始める事になったんだけど……。

合宿当日、スキーのグループが
"男女"で分けられた。
アイツとは別のグループになったんだ。

小学生の時の林間学校や、修学旅行でも
男女部屋を別々にさせられるけど
それとは訳が違う。

スキーはスポーツだ。
なのに、わざわざ男女を分ける必要があるのか?
当時そんな疑問が湧いた。

だって小学生の時は、運動会も体育も
男女で分けられた事なんて一度もなかったし
いつも、亜由美と競い合っていたんだ。

ところが、このスキー合宿では
それが許されなかった。

最初は意味が分からなかった。
(L7) 2022/10/24(Mon) 20:55:38
公開: 2022/10/24(Mon) 20:55:00
 




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