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人狼物語 三日月国


132 【身内RP】穏健なる提案【R18G】

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【秘】 不運 フカワ → 園芸 ハナサキ

「――それで、そっか。
 ううん、そうか……そんなことを言われるとは。
 思わなかった。"想像していなかった"」

「君は人の選択を連れて行ける勇気を、もうもっていたんでした」

私には気遣いしないでください。
できないのに無理に施されるくらいなら要らないです。
あなたがここでしたい事はなんですか?


「之は、誤算だな……どうしよう」

拒む理由が、命を託した業で塗りつぶされていく。
濁ったような、綺麗じゃない感情がようやく見えてきて。
困ったことにひどく好ましく思った。



全部くださいよ。
あなたが見ない振りしてる分からなくなった気持ちを
ここで全部下ろしていけば──ええ、本当に綺麗になるかもしれません。



「俺、今の君の方が
好きですね……。

 綺麗事言わないで、他人の顔色うかがわないで。
 ……自分のやりたいことを。
 ああ、ねえ、どうですか」
(-113) 2022/03/12(Sat) 1:56:56

【秘】 不運 フカワ → 園芸 ハナサキ

 



「結局、俺たち。
 全然綺麗じゃないじゃないですか」



仕方ないな、と、砕けたようにその泣き顔に笑い返して、その汚い姿を抱き留め返した。
泣かないでと、言う言葉を告げようものならば、"面倒だから"という言葉がつきそうで、やっぱり黙ることにしたのだけれども。


「……ダメ元で聞くんですが。
 選択って……何を、どうするのか聞いて良いですか……。
 事情があってすぐにログアウトは出来ないんですよ」
(-114) 2022/03/12(Sat) 1:59:37

【秘】   の名残 カミクズ → 不運 フカワ


「意地悪」

抗議の声と共に浮かべた笑みは自然なものだった。

死者は影を落とさない。死者の歩みは響かない。
けれど確かに傍に居て、それでも傍に居る事を証明できない。
ただ、生者にとって都合の良い夢にしては、随分と我儘なもの。
それが今ここにある夢の続きだった。

「…僕も、今はあの時殺して道連れにしておけばよかったと思ってる。
 多分、きみに触れられたらきみと似た事をしていたとも思う。
 生かそうとしてるわけじゃないから、同じではないけど…
 幻滅されても、ひどいわがままでも、そうしたいような事」

半ば独り言のように言葉を返しながら。
ぼんやりと灯るエレベーターのランプを見上げた。
最上階に辿り着いた時にはきっと、結末は決まっている。
そんな漠然とした予感があった。

「きみに死んで欲しくないのに、きみを殺したくて。
 少しでも長く一緒に居たいのに、早く終わらせたくて。
 きみと生きていたいのに、きみと死にたくて仕方ない・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

二律背反、自己矛盾でいよいよおかしくなりそうだ。
これって死んだ事でおかしくなってしまったのかな。
或いは、案外本当は、自分ってそんな人間だったのかも。
自分でもわからないのだから、何れも定かではないのだけど。
(-115) 2022/03/12(Sat) 4:17:22

【秘】   の名残 カミクズ → 不運 フカワ


「僕はあの時、手遅れなんかじゃない・・・・・・・・・・ときみに言って」

滅多に人の言葉を否定しない自分が、否定を叩き付けた時の事。

「今も確かに何もかもが手遅れではなかったんだと思うんだ」

それがたとえ願望じみたものであったとしても、
ただ願望ばかりというわけでもないのだとは、思っていて。

「でも多分、今にして思えば。
 手遅れではなくとも、そこから先がなかったんだろな」

「いつからかはわからないけど、なかったんだ、僕達には」

欲しかったものは拾っても、踏み出す先がなかった。
互いにそれぞれの理由で身動きが取れなくなってしまった。
優しくない世界に引かれた、優しさで舗装された道の先。
行き着いた先、どこまでも優しく残酷な袋小路がこの場所だった。
閉塞感とぬるま湯に満ちた水槽のようだった。

「だから、二人で終わらせに行こう。
 また失敗するかもしれないし、それに
 もしかしたらすごく後悔したくなるかもしれないけど、でも。」

茫とランプを見上げていた視線を隣のきみへと戻して。
触れられずとも手を重ねて、
心よりの笑顔と共に未だ名付けられない想いを贈ろう。

「それでも、そうだとしても僕は、きみと一緒に居たいよ」
(-116) 2022/03/12(Sat) 4:20:37

【秘】 奇形 メイサイ → 不運 フカワ

『ちょっとフカワ先輩??? 票の事内緒って言いましたよね!?』

『デリカシーとかないんか?』

 終わり掛けだったけど、これだけは許せなかったのでとりあえずメッセージだけは送った。
 返信来るかどうかは知らない。
(-134) 2022/03/12(Sat) 12:27:51

【秘】 不運 フカワ →   の名残 カミクズ

「意地悪、……あれ。
 俺はなんで、こんなに言い訳をして」

ふ、と、言葉がリフレインして。
よろけるように一歩二歩と、空に近づく景色へと近づいていく。

「俺は、だって、君のことが」

好きならば、じゃあ、つまり?
幸せに、してあげたかったんじゃないのか。

「君が、望んだから俺は一緒に」

彼の幸せを聞けばよかったのに、諦めたのは自分。
だから、もう、これは、全部俺のせいで。

「……なのに、なんで、君にまだ聞いて」

なんで許してくれる?
なんで、一緒にまだいてくれるの。
俺と生きて、死んでほしいほど好きだから?
どうして、そんなこと、何を言われても理解できなくて。

「……、あ、れ」

自己満足の近道の中、一番欲しかった人。
それなのに、それを手放してたうえで、
その命に首輪をつけたのは自分だった。

だから、こんなに。
(-136) 2022/03/12(Sat) 18:03:46

【秘】 不運 フカワ →   の名残 カミクズ


本当最期まで俺は、

君の言葉に答えませんでしたね。
(-137) 2022/03/12(Sat) 18:04:36

【秘】 不運 フカワ →   の名残 カミクズ

「、」

既に壊れた心は戻らない。

「……たい、な」

同じ気持ちななどなれなくとも、
もう、瞳の色は同じだと思うから。

「……いたい、  たいよ」

もう、
   
連れていくね

「連れ去ってよ、掃守さん」


エレベーターは、何故か屋上へと直通でたどり着く。
こんなときもご都合主義で、俺たちは非現実を夢を見ている。

「失敗や後悔の先にも、君は傍に居るんだよな。
 ずっと。居るんだ、ここに、そう。だから」

試すような真似をしてしまいました。
君がどれ程俺の事をみてくれているのか、好いてくれているのか。
それが聞きたくて、俺は、この問いをもうしゃべるわけもない死人に投げ掛けていたんでしょう。

殺してよかったんだ、俺達は救われている。
死ぬことが正しくて、それが求められた停滞になる。
これが良いことじゃないですか、って。
(-138) 2022/03/12(Sat) 18:23:23

【秘】 不運 フカワ →   の名残 カミクズ

邪魔な障害物を消して、柵も取っ払って。
縁まで来たところでようやく君と目があった。

何度か瞬きをしてから、どうしようもなく涙がこぼれそうになって、触れることのない手を伸ばした。


「君を背負うことから逃げていて、ごめん。
 一緒にいようか。これからもずっと。

 死んでも、離しません。
 何処かにいかせません、君は俺のものです。
 そして、……俺も。

 ……運が良ければ、いつまでも変わらずに。
 君のものに、なるんじゃあないですか」


なんとも、情けない言い方をするのは。
自分はとても不運だと知ってしまっているから。

そんな、死んだあとの君がどこにいくかすら、無駄なことを気にし始めてしまう前に。

深く、深呼吸をした。
(-139) 2022/03/12(Sat) 18:35:22

【独】 不運 フカワ

高くそびえるマンションの屋上から見えたのは、もうじき夜明けの空。
バイクを走らせたその先で、みたかった景色。

なにもない世界の端で98uの海の海がチャンク擦れをおこした。


「誰かは願ったんだ」

「俺の幸運を、幸せな物語を」

「それを無駄にするほど、
 できた大人じゃあ、ないんだよ」

「君は、願う? 俺の幸運を」


観客は"君"。

台本なんてない。
すべてがアドリブの人生の最後の一ページに、男は筆をいれた。
(-140) 2022/03/12(Sat) 18:40:22

【秘】 園芸 ハナサキ → 不運 フカワ

「助けられましたよ。
 今ここに立って話しているのが何よりの証拠です。
 ……まだ駄目なんですか?
 誰かを気に掛けるなら気に掛けられるんですよ、
 透明人間じゃないんです。
 ここに居るんです。
 何処にも行かないように、あなたという形を確かめたいから触れたいと思うんです」

分かりやすいらしい。
恥ずかしいけど、知ってもらえている事が多いなら嬉しいに違いない。
あなたも同じなら私は幸せです。
そんな風にもらっただけ返したいと思う気持ちもまた、小さな体を突き動かしていました。

「綺麗じゃありませんね。
 だから、汚れたってかまわないんです。
 
汚されたってかまわないんですよ…?


抱き留められた体をいっとう力を込めて逃がさないように。
自分よりもずっと大きな体。
慣れない男性のかたい体。
抱いた感想はあたたかい。そんな事。
(-144) 2022/03/12(Sat) 19:26:21

【秘】 園芸 ハナサキ → 不運 フカワ

「だから一緒に──暇を潰しませんか?」


漠然と生きて欲しいだけ。
もしも互いにそう思うのなら、願う事はこうでしょう。
きっと、この数日間よりもずっと飽きるくらい暇があります。
私の暇を潰して欲しい。同じくらいあなたの暇を私が潰したい。

「私で良かったって、言わせて見せますから」

その為にあなたの傍で咲く花になりましょう。
(-146) 2022/03/12(Sat) 19:27:11

【秘】 不運 フカワ → 奇形 メイサイ

『考えましたが、ナツメさんの方が大事でした』

『デリカシーはないみたいです、はい』

『あ』

ただ、今頭に浮かんだ言葉を。
こういうことをいうからデリ欠と言われるのだろうが。

『お二人とも、お幸せに』
(-150) 2022/03/12(Sat) 20:47:05

【秘】 奇形 メイサイ → 不運 フカワ

『あの』
『僕は心臓貰うつもりで見学に来たところはありますけど、ナツメ先輩のハートを射止めたかった訳ではないんですよね』


 推しに認知されたくなかったんですよ。
 まあでも例のお願いは聞いてくれた訳だから、先輩は全然悪くない。デリ欠なだけだ。
 強いて言うなら、血迷ってそんなお願いした僕が悪い──。
 ので、これ以上は何も言うまい。

『そういえばこの後死ぬんでしたっけ? もしかしたら気が変わってるかもしれませんが』

『どっちにしろ頑張ってくださいね!
 お疲れ様でした』
(-158) 2022/03/12(Sat) 21:24:53

【神】 不運 フカワ

>>-146 >>-144 ハナサキ

「……これが、……」

受け入れてくれるのではないかという、期待と高揚。遅すぎた感覚。
目の前の人は触れられて、暖かくて、
気持ちが悪くて、手放せなくなって、
それから。

「そう、ですか。いやに、なんだか。
 信じられます、それはきっと、二人にとって幸せな未来になり得ると思います」

本心だ、傷のなめあいでも、なんでも。
紡ぐ先にきっとなにかができる、いとおしい花がそこにある。

「ハナサキさん。俺は……この後。

 "好きな人"に会いに行きます。
 "隣に居たかった人"の元へ行きます。

 その人は死んでいて、
 "生きて隣を歩くこと"も
 "死んで隣を歩くこと"も永遠にできません。
 それでも、俺はあの人が欲しくて――」

息継ぎ。

「君と生きる未来を、一瞬だけ夢見ました」
 
「だから、……
 明日の4時30分から
俺をログアウトさせる権利を、君にあげます。

 そして、俺は、君のそのボタンが押されるまで。
 この世界からログアウトしないことにします」
(G31) 2022/03/12(Sat) 21:32:51

【神】 不運 フカワ

>>G31 >>-146 >>-144 ハナサキ

端末をいじり、時限をつけてからあなたに権限をうつす。
残り時間が表示される、それまでは彼はこの世界に留まるのだといった。それでも。


「俺、あまり嘘つかないんですよ。
 知っていますよね?」

「一方的な約束も、0%の賭けも、させません」

「だから、運が良ければ、また外で会いましょう。
 君に届く手があれば、また伸ばしますから」

「暇になったら、ログアウトさせて
 ……待ってて、ください。
 そして、二人で無事に起きられたら一緒に。

 暇潰しましょう、話したいことなら、一応。
 山ほどありますから」


どこまでも自分勝手で。
どこまでも自己満足のために生きる俺を知ってる人。

そんな人間の未来を求める君に、ほんの奇跡を起こすかもしれない権利を、渡してしまっても良いと思ったのです。
(G32) 2022/03/12(Sat) 21:39:41

【秘】 不運 フカワ → 園芸 ハナサキ

貴方から離れたあと。

メッセージに送られたのは、
普川邦幸の名前、住所、数人の名前。

貸金庫のパスワードと鍵のある場所、
中身は節約をすれば一年しばらくは生活できそうなお金だ。

『折角なので』

『もう手遅れなので』

『どうか、俺のこと、忘れないでくださいね』
(-159) 2022/03/12(Sat) 21:44:33

【秘】   の名残 カミクズ → 不運 フカワ


「一つだけ、曲解しないで欲しいのは」

一度重ねた手を引くように差し伸べたまま、
珍しくきみの先を行って、足音もなく屋上へと踏み出して。
澄んだ空気の中、冷たい風が一つ吹き抜けても、
死者の乾いた血に塗れた髪が舞う事はなかった。

「それは全部、僕がそうしたいから勝手にしてるって事」

まっくらな瞳は、今も変わらないままで、でも。
抱え込んだ暗闇は、きっと最初よりずっと重く澱んでいて。
ふと空を見上げて、果たして今日は死ぬには良い日なんだろうか。
そんな益体もない考えを抱いた。

「僕は多分それって、きみもそうなんじゃないかと思ってて」

「死人に口なし、死んだら終わり、それはそう。
 生きてる人にわかるのは、今ここにある僕の事だけ
 死んだ後の僕の事なんて生きてる人にはわからない
 ただ、今ここにある夢の続き蛇足の終わりが少し変わるだけ」

「だからこれが僕の救いになるだとか、
 或いは、きみの救いになるだとか、それが良いか悪いかとか。
 そんなふうに思うのは、きっとそれこそが逃げなんだ・・・・・・・・・・ろうな」

「だから──
もういいよ。

 死ぬなら死にたいってだけの理由で死のう。
 あれこれ理由を付けて正当化するのも、もう終わりにしよう」
(-163) 2022/03/13(Sun) 0:23:39

【秘】   の名残 カミクズ → 不運 フカワ


滔々と穏やかに言葉で最期を綴りながら、
夢のない夢の縁へ、ゆるりと足を進めていく。
足取りは迷いのないものだった。

「今の僕は心から笑えてるんだと思う、それは本当の事。
 でも、あの時置いていかれたくないと思って泣いたのも
 触れられなくたって、涙も嘘じゃない、本当の事。
 きみに誕生日を祝ってもらえて嬉しかった事も、
 きみに殺されるなら、それでもいいと思えた事も。
 きみと生きていたかったのに、きみの死を願っているのも」

「また失敗しても、後悔したくても後悔したくない事になっても。
 それでも一緒に居たいと思うのも、本当の事」

「それくらいきみの事が好きで、大好きで
 きみじゃないと嫌なのも、本当の事」

「きみにずっと僕のものになって一緒に居て欲しいのも本当で、」

「でも、ここできみと死にたいのは、
 ただここできみと死にたいからだ」

そうして今際の縁へと辿り着いて、振り向いた。
そこにあったのは、多分。
きみへの重たい感情だけを残して、全てを投げ出したような。
行き着いてしまった先の、けれど晴れ晴れとした笑みだった。
(-164) 2022/03/13(Sun) 0:24:46

【秘】 亡骸のツバメ カミクズ → 不運 フカワ


「ずっと考えてたんだ。」

この行き止まりで語るべき事と言えば、あとはそう。

「僕はあの時きみに、
 わかりやすい言葉で言うなら、きみの事が好きだと言ったけど
 正確にはきみの事をどう思っているんだろうって」

誰の代わりにもならない人。
一緒に生きたかった、一緒に死んで欲しい大好きな人。
これが恋愛なんて、
実にわかりやすく伝わりやすい言葉で言い表せたなら。
どんなにかよかっただろう、とさえ思う。

「──結局はわからなかった。
 僕にもわからなかったから、全部あげる事にしようかなって」

「四つの愛も、その中には分類されない愛も、
 それからもっと大きな枠組みのものも、愛以外も全部。
 僕がきみに抱く、感情のすべて」

「ああ、結局ここでは喧嘩はできなかったけど」

「きみが持っていきたいものだけ、持っていくといいよ」

きみにとってのツバメには、なれなかったかもしれないけど。
それでもせめて、きみのさいごに寄り添うツバメの亡骸に。
なんて願いは、分不相応なものでしょうか。
(-165) 2022/03/13(Sun) 0:25:56

【秘】 亡骸のツバメ カミクズ → 不運 フカワ


「じゃあ、いこうか」

ふ、と。
穏やかに笑みを零して。

「先にいくから──ちゃんとついてきてつれていくね」

きみに向けて両腕を広げて、後ろへ、さいごの一歩。

「おいで、邦幸。」

──あ、やっぱりこれはちょっと恥ずかしいかも。

そんなどこまでも場違いな照れ臭さを感じながら。
ぐらり、視界が傾いで、 浮遊感に身を委ねる。
消えた柵の向こう、縁の向こう、広がる空を背に、身を投げ出す。

今度は、自らの意思で。

不思議と、もう怖いとは思わなかった。
死ぬ事よりもずっと怖くていやだと思う事を知ってしまったから。
(-166) 2022/03/13(Sun) 0:27:53

【秘】 園芸 ハナサキ → 不運 フカワ

……
…………
後程、送られてきたメッセージを見たらまた駆けだして追いすがってしまいそうになる足を抑えて。
もうとっくに成されている"忘れないで"に。

「バカ」

それだけ呟きました。
(-206) 2022/03/13(Sun) 14:51:42

【秘】 不運 フカワ → 亡骸のツバメ カミクズ

1,2。


「……やりたいから、か、全部。
 わかった、そっか、長い夢、だった、なあ……」

もっと、見たかったなあ。
やっぱりずっと、後悔をしながら、ゾクゾクしている。

幸せになると思えた事も全部現実を逃避したもの。
助けられたと思った事も、助かったと思うことも全部事故を満足させるだけ。

それでも逃げたくはないな、向き合うと決めたそれから。
君が許してくれる事が嬉しいから。
34,35。


「生きていたくないって思うことが悪いことだと思い込んでいたのに。
 それまで、君は許してくれるんだ」
(-210) 2022/03/13(Sun) 15:49:52

【秘】 不運 フカワ → 亡骸のツバメ カミクズ

「ああ、死にたくてしかたないな」

「ようやく、一緒に死にたいって気持ちが理解できた」

"運良く"死ねたら、俺は君が手に入って。
"運良く"生きることが出来たら、俺は君の"代わり"を探すんです。

俺がやりたいこと、ですね。

「喧嘩は……へへっ。
 少しでも拒まれたら、今なら殺しちゃいそうで。
 今みたいに死んでもらわないと、出来ないな」

「持って行くね、全部、こうやって、全部」

死んで居る君だから、生きて居ない君だから。
それが個人を見ているかなんて、今は関係ない。

66,67。


それでも、そう、君は
上葛掃守
だった。
誕生日を迎えるはずだった、俺が生まれたことを祝った人間。
其れを忘れることも、覆ることも、上書きされることもない。
(-212) 2022/03/13(Sun) 15:55:06

【置】 不運 フカワ

「俺は、"君"じゃなくても、よかったんです。
 たった今、一緒のところに居られるなら、
 "皆"に死んで欲しくなりましたから」

「でも、今は"君"の笑顔がみたい」
 
「"彼"の本物の笑顔がみたいです。
 
 "彼女"の笑顔がみたいです。
 
 "彼ら"の笑顔がみたいです」

「俺もどこに行くかわからないから、全部運ですね。
 "誰の傍でも良い"、"誰かが笑っていれば"、
 勝手に俺が居るだけで、笑顔になってくれるなら。
 それでいいかなって思うことも変わらないです。

 それが、俺の良いことになるようなきがしますから。
 他人事です」

              
笑顔が見たい人

「だから、その"死の先"に――会いたい人が居続けるなら」

「俺は、ずっと死にたいでしょう。
 死の先から迎えに来てくれる日を待ちます。いつまでも、永遠に」

「だから、"いつかの誰か"も。
 俺を殺してください、俺を生かしてください、死なせてください。
 また、一緒に隣で笑いましょう」

それまで、どこに居ても、不安じゃありませんね。
ああ、そんなことが起きれば、また面白い事でも探さないと。


『死ぬまでの間ですが、どうぞ、暇つぶしに付き合ってください』

(L5) 2022/03/13(Sun) 15:58:59
公開: 2022/03/13(Sun) 16:00:00

【置】 不運 フカワ


恋人のように甘く名前を呼ぶのが楽しくて。
生き延びた先の未来をまだ夢に見た。

君の事を教えて? 君の事を理解させて。

でも、俺の事を理解しないで。
君の代わりがいくらでもいることを、知ったら、きっと悲しんでしまうから。

其れが嫌なら、閉じ込めて、離さないで、首輪をつけて、

これから一緒に居よう、俺の"理解者さん"。
(L6) 2022/03/13(Sun) 16:00:20
公開: 2022/03/13(Sun) 16:00:00

【秘】 『  』の フカワ → 亡骸のツバメ カミクズ

格好つけるだとか、特別を意識するだとか。
そんなことはもういらないな。 
               
               
「――掃守、待ってくださいっ」
               

        
浮遊感。風の音。
 
 

             
          さいごの一歩を踏み出した。  

              そして、いつか、追いつく。  
80,81。
         



 
想像以上に怖くない、落ちる景色も、誰かと一緒なら。
それに、待っている人がいるから、何も      。
(-219) 2022/03/13(Sun) 16:21:09
フカワは、91,92。
(a69) 2022/03/13(Sun) 16:22:10

フカワは、その高さに至った4時29分55秒、
(a70) 2022/03/13(Sun) 16:22:32

フカワは、それは一番『  』なときだった。
(a71) 2022/03/13(Sun) 16:23:06

【独】 『  』の フカワ

100



ああやっぱり、俺は、不運だった。


ログアウトの音が何処か遠くでしたような気がした。
(-220) 2022/03/13(Sun) 16:26:06

【秘】 亡骸のツバメ カミクズ → 『  』の フカワ


結局のところ、許す許さないの話ではなかったんだ。

「──もしも、仮に。
 生きていたくないと思うことが、悪いことなのだとしたら」

だって僕はそもそもの話、それを咎める事はできないのだから。

「僕ってとんでもない大罪人だ」




夜明けはいつも憂鬱だった。
けれどきみの隣であれば、憂鬱なばかりでもなくて。
だからきっと、今日は死ぬには良い日、だ。

──さあ、誰の手も届かない所で死のう。
何処にも行かず、死んでも離れず、ずっと同じ夢を見よう。
他の誰に捲られる事も無い、さいごのページをふたりじめ。
誰にも観測されない物語の結末は、幸福でも不幸でもなくて。
誰に"めでたしめでたし"で締め括られる事もなくて。
エンドロールが流れなければ、
声を潜めて口々に感想を囁き合う観客だって居なくって。

それってきっと、この上なく満足のいくものだ。
(-241) 2022/03/13(Sun) 19:22:53

【秘】 亡骸のツバメ カミクズ → 『  』の フカワ


──ぐちゃぐちゃの肺から空気が押し出される。
既に一度死んでしまったからか、
痛みは夢の中のようにぼんやりとしか感じないけれど。
ほんとうはもう、起き上がるのすら億劫な、惨憺たる有り様だ。

ああ、でも大丈夫だ、まだ息ができる。
まだ息ができる、言葉を吐き出す事ができる。
きみに贈る、さいごの願い呪いを。

「──おやすみ、邦幸」

「ずっと傍に居てくれて、」
「ずっと一緒に居てくれて、ありがとう」

「これからも、ずっと」
「ずっと一緒に居よう」

「だから、死んでね」

「僕達に、夜明けが来る前に、早く……」
「ここで、僕と死んでね」

夢の中のようにぼやけた意識、その視界が涙で滲む。
でもこの涙は悲しみからのものではなくて、後悔でもなくて。
ただただ、どこまでも、安堵と、それから。

今、胸を満たすこの感情は。
ああ、これはきっと、多分。

よくない感情、だ。
(-242) 2022/03/13(Sun) 19:26:34