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【秘】 無敵の リヴィオ → 花浅葱 エルヴィーノ申し訳なさそうな君に、君のせいじゃないと首を振る。 表情はいつも通りながら、君に合わせて声を落とす。 「どう……か。そうだね、君の言う通りだろう。 このまま続けてもそれは増していくだけだ」 実際、残る人員の仕事量は増え、 混乱の残る部署はまだまともに機能していない。 警察とはいえ一個人だ、動揺というものはすぐには消えない。 こんな事態はマニュアルにだって載ってないんだ。 そうなるのも仕方がないと言えるだろう。 「…なるほど、よく辿り着いたね。 俺が渡された仕事で目を回している間に君ってやつは。 流石だよ、エル」 本当によく、辿り着いたものだと思う。 どう調べても分からなかったその正体に行き着いたのは、 君くらいなのではないだろうか。 「あぁ、確かにそれを告発すれば何か好転することはあるかもしれないが、 どういう方法で行うつもりかな、聞かせてくれるかい?」 協力する以上、それは確認しておくべき事項だ。 失敗することに恐れはないが、 出来れば、上手くいく方法がいい。 人が消えていく度に負担は残る者達に引き継がれていく。 ただ叫び、訴えかけるだけでは現状を打開することは難しいだろう。 (-2) 2023/09/23(Sat) 21:05:37 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 無敵の リヴィオ「アリソン・カンパネッロの正体は……アレッサンドロ・ルカーニア。 通称”黒眼鏡”……ノッテのカポ・レジームです」 本人の証言もきちんととっていますよと、男は言う。 あなたも知っているだろう。 いつも黒いサングラスをかけ、ノッテをまとめ上げている実力者の事を。 エルヴィーノがそこに行き着いたのは一つの奇跡と、幸運があったから。 決して自分一人の力でそこにたどり着いたわけではない。 マフィアがマフィアを潰すための法案を作る知恵を授けてたなんて、なんて茶番だろうか。 「彼が所長代理を唆しお金を渡して、あの法案が成立しました。 これって……真っ黒な、マフィアの金を使った違法献金ですよね」 「でも、ただ僕が一人で叫んでも……僕が逮捕されてもみ消されるだけでしょう。 人を雇って活動を大きくするなんて時間もない。……けど今は、ひとついい方法があるじゃないですか」 早ければたった数時間で瞬く間に広がってしまう、現代にしかない方法。 ソレは。 「インターネット……SNSによる炎上を、目指してみようと思います」 (-5) 2023/09/23(Sat) 21:22:20 |
【神】 花浅葱 エルヴィーノ「…………」 この日の逮捕者の名前を聞き、明らかに顔がこわばっていた。 「……残されたのは僕だけ、か」 最早それだけしか、言えない。 このまま、明らかな罪もなく逮捕されるものを増やすわけにはいかないと、わかってるのに。 粛々と続く朝礼を聞きながら、ぐっと握った拳には深々と爪の跡が残っていた。 #警察署_朝礼 (G1) 2023/09/23(Sat) 21:30:12 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「ルチア!」 逮捕の報を受け、何をからも優先して訪れた牢の中に、あなたは居るだろうか。 そこに居たなら、気が急いたように牢の鍵を開けあなたの目の前までやってくるはずだ。 怪我をしてないだろうか。 憔悴してないだろうか。 何か異常は? それを確かめるために、あなたの顔を覗き込むに違いない。 (-18) 2023/09/23(Sat) 22:34:08 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ簡易的に用意されたその寝具の上に男は丸まって眠っている。 顔を覗かせれば何かに打たれたであろう頬は赤くなっていて、口の端は重い紫に変わっている。 まだ着替えを貰っていないのか見慣れた服を着ているが、 外から勢いよく引っ張られたであろうネクタイは緩みきっていて、 合わせるように前のボタンがいくつか外されていた。 「……エル? お前開けられるほどえらいのか…… それともここが緩いのか……なんだあ……」 (-19) 2023/09/23(Sat) 22:49:34 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「……っ。殴られたのかい?」 側によれば、床に膝をついて。 一昨日のように、寝ているあなたの横についた。 状態を確認すれば眉は下がり、声が震えただろう。 「鍵を管理する人間が牢の中に入ったしね……あとの上司はそもそももうまともじゃない 鍵を開けて近づく人間はちゃんと選んでるよ」 手を伸ばして、痛くないよう赤くなった頬にそっと触れる。 どうしてこんなことにと、思う。 こんなことにならないように、あなたを追うのは自分だと、ずっと告げていたのに。 最初から、捕まえるために言ってたのではない。 傷つけない、そのためだけにそう言っていたのだ。 (-22) 2023/09/23(Sat) 23:07:24 |
【秘】 黒眼鏡 → 花浅葱 エルヴィーノ/* 了解です、何かしたほうがいいことがあったらご指示いただけたらやりますのでお気軽に! 宜しくお願いいたします! (-23) 2023/09/23(Sat) 23:11:23 |
【置】 花浅葱 エルヴィーノエルヴィーノ・ルカ・バディオリ 男の印象は、良く言えば落ち着いている。悪く言えば冷淡。 警察署内であまり親しい人間を作らず、淡々と仕事をし、昼休みは同僚たちに食事を取らされ、シエスタは時間いっぱいまでだらだら休んでいる。 そんな、何処にでも居る現代の人間だ。 「はは、色々やってたら寝るのを忘れてしまってね」 「……? そういえば昨日の夜から何も食べてないかもしれない」 生活のズボラさは折り紙付きで、いつも同僚の頭を悩ませている。 そもそも胃が小さいのだろう、彼が物を食べている様子は、昼に促されている時くらいしか補足することは出来ない。 仕事をさせれば普通だが、私生活に置いては最悪の人間。 そういう印象を持たれていたことだろう。 ▼ (L1) 2023/09/23(Sat) 23:15:06 公開: 2023/09/23(Sat) 23:20:00 |
【置】 花浅葱 エルヴィーノだけどその実は。 男は睡眠障害を患っていた。 過去に事件で幼馴染を一時的に失い、初恋の少女が交通事故で半身不随になって、今も廃人状態。 特に後者に於いては薬物中毒であることを知っていたのに見て見ぬふりをしていたとして、酷く心を病んでしまっていた。 愛情は時に、歪に混ざり合い、変質する。 既に恋などという感情はないが、重い執着が、そこにある。 男は自分のことなどどうでも良かった。もっと言えば、関係のない人間のこともどうでも良かった。 ただ、幼馴染には普通の、安全で幸せな生活を送って欲しいと思っているし 少女には、普通に生きるだけの力を与えたいと思っている。 それが二人の人生を強制的に変えてしまう自分勝手なものであってでもというもので、 それはただの自己満足で欺瞞だった。 ▼ (L2) 2023/09/23(Sat) 23:16:27 公開: 2023/09/23(Sat) 23:20:00 |
エルヴィーノは、もう、大事な人は、作りたくなかった。 (a3) 2023/09/23(Sat) 23:16:51 |
エルヴィーノは、大事な人が居ると、その人に不幸が訪れて、僕は一人になるから。 (a4) 2023/09/23(Sat) 23:17:21 |
エルヴィーノは、自ら独りになりながら、独りになることに酷く怯えていた人間だ。 (a5) 2023/09/23(Sat) 23:17:35 |
【置】 花浅葱 エルヴィーノ「……。署内も静かになったね」 「全く、キミ達が全員いなくなったら……僕は昼すら食べなくなってしまうよ」 いつもはここで、犬のような後輩に捕まって。 呆れたように同期に皮肉を言われて。 忙しない同期に厄介事を持ち込まれて。 シエスタになれば一番弟子とチェスの勝負をする。 穏やかな上司と世間話だってしたし。 しわくちゃ顔の同僚に、書類の間違いだって指摘したり……してたはずで。 「おかしいな。 最初からあまり付き合わなければ問題ないって思ってたのに……皆居なくなってしまった」 力なくつぶやかれた言葉は静かに宙に消え、手に残った爪痕だけが、皆大事な人になってたのだと語っているかのようだ。 「……僕に何かを託すなんて、本来おかしいんだけど」 でも約束をした。 僕は、やらなければならない。 たとえ失敗したって、声を上げることが大事だと……背中を押してもらったから。 これで僕が逮捕されることになったとしても、構わない。 命を狙われようとも、構わない。 大事な人達に正しく幸を与えられたら、それでいい。 今、それができるのは……自分しかいないのだ。 (L3) 2023/09/23(Sat) 23:19:09 公開: 2023/09/23(Sat) 23:25:00 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 黒眼鏡/* ありがとうございます! PLの事情で明日日中どうしても動けないので、夕方から夜くらいから始めたいと思います。 反応とかいい感じに挟んでもらえたら喜びます、どうぞよろしくお願いします! (-33) 2023/09/24(Sun) 0:04:10 |
【秘】 無敵の リヴィオ → 花浅葱 エルヴィーノ君がアリソン女史の本当の名を呼んだ時、 恰も初めて聞いたかのように驚いた表情を見せる。 わざとらしいものじゃない。 リヴィオ・アリオストとして、不自然ではないものを。 例えそれが奇跡と幸運からの道だとしても、 やはり君は、とても、優秀な人だ。 君に嘘を吐いている。 不自然さを見せない完璧な嘘で、君を欺いていた。 本当は、頼られるような人間ではないというのに。 「………ふむ、確かに悪くはない手段だ。 警察としてはいい手段とは言えないけどね」 だけど君はもう、警察だからと足を止めるはずはない。 その目を見れば分かる、こんな俺にも協力を頼むんだ。 出来ることなら、協力してやりたかった。 破滅を望む気持ちはあるが、 こうも多くを巻き込んでしまっては破滅ではなく破壊だ。 だから、例えあちら側だとしても、協力してやりたかった。 「……………それで、君は俺に何をして欲しいのかな。 SNSに言葉として載せることは簡単だが、 拡散されなければ意味がない。大きな波に流されるだけだ。 その方法は思い付いているのかい?」 例えば、インターネットに精通している人間だとか。 生憎男の周囲にはいないもので、君に紹介する術はない。 (-40) 2023/09/24(Sun) 0:32:54 |
【魂】 花浅葱 エルヴィーノ昨日は夜、早めに家に帰った。 ルチアにそう促されたのもあるけれど、これからやる仕事の準備が必要だったから。 「アカウントいくつくらい取っておくかな……」 「こういうのって画像とか動画があったほうがいいんだよね……何か使えそうなのあるかな」 パソコンに向かって、何やら独りで作業をする。 眠れない身体はこういう時便利だが、明日のためには少し寝ておかなければならないのも当然で。 最後は大事な薬を飲んで就寝するのだろう。 就寝する前に、デスクに置いている写真立てに目を向けた。 「おやすみ、いい夢を」 けれども僕はきっと、夢を見ない。 (_0) 2023/09/24(Sun) 0:39:18 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 無敵の リヴィオ「マスコミ関係者の知り合いとコンタクトを取りました。 発信力の高い人間を紹介してもらったところです。 依頼料は多少かかりますけど……むしろその方が信頼できるでしょう」 発信はその人に。 内容が内容だから、マスコミだってきっと食いつくはず。 自分自身の力は微力だが、複数のアカウントを使って広めるという。 「良い手段ではありませんけど……これ以上、警察がただのお飾りになるわけにはいかないですから。 先輩も拡散に協力してもらえると助かりますが……一番は、所長代理の逮捕の際に協力してもらえれば」 何せこの男は、警察にも関わらず肉弾戦は不得意だ。 余り物を食べないのだから細いのは当然で、一応は鍛えたりはしてるものの、他の男達に比べれば筋力は劣る。 だから逮捕の時、複数の人間が必要だと……そう、思ったわけで。 男はあなたの事を信じている。 きっと、一緒に戦ってくれると、そう思っている。 あなたもとっくに、男にとっては大事な人間のひとりだった。 (-48) 2023/09/24(Sun) 0:57:56 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ「これは、なあ……まあ……大したことはない」 本当に、大丈夫だと言う姿に嘘の姿も誤魔化そうとする姿もない。 心配性すぎる声に返したのは、『昔飲んだ女にやられた』とだけ。 「だから俺のことは気にするなあ。 ……手回しのお陰で まだ 快適だ」しかし本当に毎日毎日、そして牢屋にまで顔を出す。 心配になるのはこの行動力と熱意と執着だ、これの何処が置いていけるというのだろう、永遠に付き纏われるのではないか? (-52) 2023/09/24(Sun) 1:22:49 |
【秘】 無敵の リヴィオ → 花浅葱 エルヴィーノ「なるほど、もう既に行動していたのか。 君ってやつは……有能すぎるね」 俺の後輩にしておくのが勿体ないくらいだ。 こんな時でも冗談を言いながら笑って、 いつものように君の背を軽く叩こうとする。 「OK、後輩である君が覚悟を決めたんだ。 俺も、覚悟を決めるとしようか」 「…あぁ、ただ少しこの後は野暮用があってね」 協力出来るのは明日以降になりそうだ。 当たり前のように明日を、明後日を口にして、 またいつものように、片目を閉じて笑みを深める。 肉弾戦は得意ではないが、不得意でもない。 任せてくれと付け足して、君の背から手を離した。 あぁ、だけどこの言葉は嘘になる。 君が動き出す頃、男の姿は署内から消えて、 彼女 の歩みを止めるために法の力を利用する。そして同様に、彼女もまた男へ法を利用する。 だからその時男はきっと、君の傍に、いられない。 (-58) 2023/09/24(Sun) 1:35:32 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 花浅葱 エルヴィーノ絞れるような声は耳に好かった。 締めつける胎の感触も好かった。 きっと肌越しに感じる、速い鼓動も好かった。 何もかもが好ましかった。だから、欲深く貴方を食らった男は、精を吐ききった後も貴方に触れることを辞めない。 ずるり、寄せあっていた身体を動かす。花浅葱を隠して閉じた瞼に唇で触れる。 額やら頬に張り付いた髪を摘んで戻してやる。首筋に玉として浮かんだ汗を舌で掬う。 自ら付けた赤い痕を労わるように舐めもした。痛みと共に熱を持っているだろうか。 きっとそうする度に貴方は少し身動ぎをした。 僅かな感覚にまた身を震わせたりしただろう。 全て曝け出して、自分の下敷きになっていて、 今も無防備でいるこの人が、自分のせいで果てたのだという事実は、 それもやはり、男にとって好かった。 どうしてやろうかな。 心中の呟きは音にならなかったはず。貴方は深い眠りに落としてくれと言っていた。 そのまま貴方が男の行いを放っておくなら、これは再び緩やかに腰を動かし始めるかもしれないし。 そうでなくともいい。もう疲れ果てて眠れそうだと言うのなら、後始末を手伝う程度の甲斐性はこれにもあるはずで。 (-83) 2023/09/24(Sun) 3:54:18 |
【秘】 Scorri, fiume eterno! ヴィンセンツィオ → 花浅葱 エルヴィーノ「それは――……そうだろうね」 彼らのやっていることは許されない。それは確かだ。 それを見失うほど職務に反目を決め込んでいるわけでもないのだ。皮肉にも、残念ながら。 貴方がかつての上司として扱う限り、貴方の前でそれを違えることはない。 その上で男は、彼らを赦すことを撤回もしなかった。 「どうして警察でありながら、か」 僅かばかり目が細められる。遠くの風景をみるような仕草だった。 座ったまま、悠々と構えたままであるような姿勢のままで男は貴方を見上げる。 美しい瞳の色に焦点を合わせてしばらく考えるような間がある。 答えを今考えているのか言いあぐねているのだか、 そういうものさえ、いつも通りのままの表情に浮かぶことはない。 答えを放棄したかのような沈黙のあとに、男はやっと口を開く。 「彼らの未来を守りたかったと言ったとして、君はそれを信じるのかな」 (-110) 2023/09/24(Sun) 6:23:28 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「怪我したのは顔だけかい? いい男が台無しだね」 乱れた服を見て、大丈夫だと主張するあなたに苦笑する。 乱れたままにしておくのはどうにも胸が痛むから、キミらしくないよと、抵抗がなければそのまま服を整えてやる。 牢屋のどこが快適になるんだろうと思ったが、案外セキュリティに穴もあるようだからそんな物かと肩をすくめた。 「気にならないわけ無いだろ。 こういう時勢じゃなければ別だけど……今は、何が起きても不思議じゃないし」 実際あの法がまかり通ってしまうまでは、ここまで頻繁には会ってなかったはずだ。 無事かどうか心配で、様子が変われば気になって、確認しなければ気がすまないようになってしまった。 それでも別に、近寄るなと言われれば、これは素直にそれを聞くだろう。 そうであるなら相応のやり方で幸を与えて満足する人間だからだ。 「あのさ……気になってることがあるんだけど。 キミ、……抵抗って言葉、知ってるかい?嫌なら嫌って、言って良いよ……僕にだって、誰にだって、さ」 (-114) 2023/09/24(Sun) 7:27:19 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 無敵の リヴィオ「何言ってるんですか。僕を育てたのはあなたでしょうに」 ひとつ上の先輩。 配属されたばかりの自分をユーモアを交えながらも、色々手引してくれたのは他でもないあなただ。 だから、大型犬みたいな後輩にも同じように手引をしたし、そうした小さな事が、今の自分を作ったといっても過言ではないだろう。 軽く背を叩く手を受け入れて、小さく笑った。 「そうですか。僕もまだ準備がありますから、動けるのは明日になります。 計画はあとでスマホに送っておくので目を通しておいてください」 よろしくお願いしますと、頭を下げる様子に疑いの色はやはり、ない。 翌日ある夢を見たけれど、それでもあなたを信じていることだろう。 例え、その場にその時現れる事ができなかったとしても。 あなたの立場でやれる事をやっているのだと、そう信じているのだ。 (-116) 2023/09/24(Sun) 7:43:28 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 幕の中で イレネオ男である身体、その欲の受け口は、その精を取り込むような場所ではない。 中に入れたままにしておくべきではないけれど、果てたばかりの頭ではそんなことを考える余裕はない。 ないけれど、まだ眠れる気はしなかった。 「ん……、」 優しく触れてくる唇も、汗を掬う舌も、撫でる手も全部が心地よくて、くすぐったくて、ふ、と小さく息を漏らした。 それが少しずつまた色の付いた吐息になったなら、あなたはまた自分を喰らおうとするだろうか。 それでいい。 そうしてあなたとなんの夢を見ずに眠れる事ができたなら、きっと目覚めた朝には柔らかく笑えるはずだ。 この時の男は、翌日にあなたが居なくなるとは、露ほども考えていないのだから。 一人になった男は、何を思うだろうか。 それは、なってみなければわからないことだ。 (-118) 2023/09/24(Sun) 7:55:34 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → Scorri, fiume eterno! ヴィンセンツィオ「……彼ら、って。誰ですか?」 やったことは臓器売買だ。 臓器提供を受ける人、それはなんらかの病に侵された少年少女ということになるだろうか。 「…………」 勿論やったことは許されない。 臓器提供を受けた人は助かったかもしれないが、差し出した方の未来は閉ざされている可能性すらあるのだから。 それでも、他人がどうなろうと何かに幸を与えたい。 その気持だけは、男は とても理解が出来た。 「……、信じます。 あなたは、ここで嘘はつかない……、でしょう?」 (-119) 2023/09/24(Sun) 8:01:01 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ「顔だけだな、今は。これぐらい直ぐ治る」 貴方の気遣いにもされるがまま。 ある種協力がない姿勢に、普段からしなれていなければ手こずったかもしれない。 「何が起きても、不思議じゃない……ああー……。 牢屋の中でやけにけが人が増えているんだったか……、 誰がやってるんだろうなあ。 想像はつくが、まあ、いい」 「ん……? 抵抗ぐらいは知っているが。 されて嫌なことは抵抗ぐらいする。 嫌じゃないことは、大体許せるさ。誰にだって、お前にだって」 (-124) 2023/09/24(Sun) 9:19:03 |
【秘】 情報屋 エリカ → 花浅葱 エルヴィーノ「そうだな、意味はない。 此方が渡すのはただの事実だ。思想如何は人に聞け」 実際は、別に客観的事実に限らないのだが。 "この"情報屋は、人にそうしてほしいので。 「……その道行きの幸を祈る。 もうこの夢に来ることのない、花浅葱の君」 ──ぱちん そうして、泡沫の夢は弾けて溶け消えたのだった。 「──良い夢を。おやすみ」 (-137) 2023/09/24(Sun) 11:09:23 |
【秘】 リヴィオ → 花浅葱 エルヴィーノ「はは、嬉しいことを言ってくれるね。 …それなら、そういうことにしておこうか」 反射的に否定しかけた言葉は飲み込んだ。 嘘ばかりの男ではあったが、 そういう部分は確かに自分が残していたものなのだろう。 だからそんな自分を、少しだけ肯定する。 「了解、寝る前までには必ず目を通しておくよ」 頭を下げる君に任せてくれと、もう一度告げて頷いた。 本当はきっと自分が何者であるかを、 君に伝えるべきなんだろう。 ただ今それをすれば、自分はきっと崩れ落ちてしまう。 まずはすべきことを必ず成し遂げてからだ。 「それじゃあ、明日……頑張ろう、エル。 きっと君ならやり遂げられるさ」 君に出来ないはずがない。 その期待や信頼は本物で、同時に願いでもあった。 早くこの法に終わりが来るように。 そのためにも執行役はさっさと退場するべきだ。 俺も、彼女も……表舞台はまともで有能な人間に任せよう。 言い終えれば「また明日」と明日の約束をし、 君の前から立ち去ろうとする。 次に会うのはきっと、全てを終えたその先だ。 (-138) 2023/09/24(Sun) 11:09:24 |
【秘】 Scorri, fiume eterno! ヴィンセンツィオ → 花浅葱 エルヴィーノ貴方の言葉を、姿勢を。表情を、共感をスカイブルーが見据える。 目を細めたのはどういった感情であるのか、暗い留置所ではわからない。 見定めるかのように、沈黙は長かった。 「ここは取調室ではない。 被疑者の話すペースに飲まれて鵜呑みになんて、するべきではないよ」 背中を壁に凭れて、すっかり脱力したままに男は微笑む。 貴方をいち警察官として見て、そうある姿勢を望むように諭す。 言い含めるような柔らかい口調はやはり、いつかと変わらない。 こんなふうになってしまってもまだ、男は教育者めいた振る舞いをするのだ。 「あまり此処に居れば、自分が怪しまれてしまうだろう。エルヴィーノ」 (-146) 2023/09/24(Sun) 12:54:15 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 花浅葱 エルヴィーノ呼吸の音は再び高まり、貴方に触れる手にも強さが戻る。 無言の内に瞳を見合わせて同意を読み取った。火が灯る。 ぐ、と貴方の下肢を抑えつけて。 さて、再び男はその身を食らうことにした。 貴方が目覚める頃には、男はまだ眠っていたかもしれない。 図らずしも、安らかな寝顔を見ることが出来たかもしれない。 身体を確かめればある程度の後始末はされているのだろう。ただし当然、好き勝手つけられた赤い痕が消えているなんてことはなく。 それはまだ暫く、残り続けるのだ。 男が、姿を消した後も。 (-167) 2023/09/24(Sun) 15:29:16 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「じゃあ聞くけど……殴られて抵抗したかい?」 それとも、昔の女だから許せたのだろうか。 もしくはそこからもう嘘なのか、自分にはわかりそうもない。 人の服を着せ慣れてなんてないから難しくはあったが、なんとか見た目は戻ったはず。 服から手を離して、じぃっとその顔を覗き込む。 「何でも受け入れてしまってない? 全てを受け入れてしまうのは、良いことではないと、思うけど」 だって。 「僕は、キミの事だって、受け入れたいと……思うし」 (-209) 2023/09/24(Sun) 19:21:32 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → Scorri, fiume eterno! ヴィンセンツィオ「取り調べじゃないからこそ、信じてみてもいいじゃないですか」 取り調べなら。 状況や方法の話なら、証拠を用いて判断しなければならないし、被疑者の話をそのまま鵜呑みにしてはいけないのは、それは確かだ。 だけど今は、ただ、理由を聞きに来た部下であり、あなたは上司。 ただの愉快犯などではないと、信じたい心のままに信じてみても、それは罪ではないはずだ。 勿論、それで様々に手心を加えるようになれば話は別、ではあるけれど。 「……はい。そろそろ行きます。 ですが……また来ます。被疑者への暴力は……なくさないといけませんから」 ぺこりと頭を下げて、牢を出る。 次に来る時はもう、忌々しい法はなくなってるかもしれないが。 それでもあなたは、ここを出ることは出来ないのだろう。きっと。 (-212) 2023/09/24(Sun) 19:31:01 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 幕の中で イレネオ――かつん。 廊下に靴の音が響く。 ゆっくりと、あなたが居るとされる牢の前に着くと、ふぅ、と静かに息をついた。 「イレネオ? 大丈夫かい」 正義感のあるあなたが、犯罪を起こしたり、マフィアに通じていたりするなんてことは全く思っていない。 あんな法がなければ、あなたが逮捕されることはなかったはずと、そう信じてここまで来たようだ。 ちなみに、首輪のように連なったあなたの噛み跡は、当然まだくっきりと残っている。 隠そうとしても見えてしまっているそれはどうにもならないから、早々にシャツを着るのはあきらめて、タートルネックにスーツを合わせてみた。 普段とイメージは少し違うだろうけれど、仕方のないことだ。 (-213) 2023/09/24(Sun) 19:39:01 |
【秘】 Scorri, fiume eterno! ヴィンセンツィオ → 花浅葱 エルヴィーノ「君は捨て鉢のように語る割に人を信用しすぎるね。 ……いや、これはそういう話術か。君の取調べを受ける側はさぞ困らせられるだろう」 これでも褒めている。調書の為に必要なのは相手の口を割らせる技術だ。 言って欲しい言葉を言わせるのでなく真実を口にさせるためには、 相手に、話すべきだという姿勢を押し付けて信頼させる必要がある。 時に、話をするのは被疑者ばかりでなく被害者も其れにあたるが故に。 「……これはきちんとした忠告だが、あまり肩入れしないほうがいい。 義憤はときに人の目を予想以上に曇らせるものだからね」 諦念や何が彩るものでもなく、確かなものとして。 それは相手が誰であっても。これから先のある警察官への、教えの一つとして。 貴方の背中にそんな言葉を投げかけ、閉まる牢の扉を見送る。 後に取り残されるのは冷たい空気と、冷えた膚をした男がひとり。 行く末、どうなっていくかを知る頃に、貴方が同じ牢の中にないことを祈る。 (-217) 2023/09/24(Sun) 20:15:47 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ「こんなもの抵抗なんてしない」 殴られたぐらいで、とあっけらかんと。 「……?」 「俺が好きなものを受け入れるのと、 お前が俺を受け入れる……? のになんの関係があるんだ?」 不思議そうにこてんと首を傾げる。 その二つがなんの関係性を持つのかわからない。 (-220) 2023/09/24(Sun) 20:27:46 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「じゃあ何されたら抵抗するのさ……?」 素朴な疑問である。 殺される以外なら良いとか言いそうで、ちょっと怖さすら感じた。 「……だからね。 受け入れてもらえるのなら、同じだけ受け入れたいだろって話。一方通行じゃ、そんなの……友達ですらないじゃないか」 そんなに分かりにくい話をしてるかな? とこちらも首を傾げた。 (-223) 2023/09/24(Sun) 20:50:10 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ「俺とお前じゃ許容範囲が違うだろ……? 違う人間で同じものを求めてどうする」 「……俺は浮気はしないが付き合った人間に浮気をするなと言わんぞ……。 友達もなあ、ただついていきたいと思うかだろ……。 俺がこうしてたから真似したとか言う苦情は受け付けんぞ」 友達と呼べる人間は多くない、だが彼らは自分と同じようなことをしようとしない。 価値観は似ているところもあるかもしれないが暴力はやはり拒むだろうな。 「何を、されたら……。 さあ…………殺されなければ……」 ひとまず貴方の想像した通りの答えを返してやった。 思いつかなかったから、多分一番出しやすいものを出しただけ。 (-233) 2023/09/24(Sun) 22:27:32 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「僕が言うのも何だけど」 「もう少し自分を大事にした方がいいと思うよ、キミ」 真顔で言った。 本当に殺されなければ良いって思ってるなんて、予想外もいいとこだ。怖すぎる。 「どうして、僕が危害を加えられることには怒って喧嘩をするなんて言うのに。 自分が危害を加えられることには無頓着なんだよ。 僕だって、キミが怪我をしたり襲われたりしたら嫌に決まってるだろ!」 嫌がってほしいんだよ、そういうのは。 頼むからと。そんな気持ちであなたを見た。 僕だって、喧嘩しに行ってやる。 (-241) 2023/09/24(Sun) 22:47:20 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ「じゃあ俺に喧嘩するなって言えばいいだろ」 元より喧嘩は嫌いなのであまりしに行かないが。 「俺が怪我をして喧嘩するから自分も喧嘩しに行く? 苦情は受け付けないといったばかりが聞こえんかったのか」 たった今真似をするなと言ったのにやはり繰り返すんだな。 まあ今に始まったことではないから気にしないが。 「だからその程度平気だと言ってる。 ……こう言うとまるで被虐趣味に見えるなあ。 じゃあ付け加えてやる……理由のない暴力は好きじゃあない」 丁寧にゆっくりと説明をしてやった。誰かさんよりは優しいと思っている。 「なんで俺がお前の為にそんなことまで気を遣うんだよ。 気遣ってほしいのか全部。 お前の嫌なことをしない俺が欲しいか? 言うことを聞いて従順で、大人しい俺がご所望か」 大袈裟だがお前はそう言っているのと変わらない、どうだ?と訪ねている。 (-246) 2023/09/24(Sun) 23:07:50 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「………… から 」「 大事だから に決まってるだろ、馬鹿!」あなたのことが、大事だからこそ言っている。 あなたが、僕のために喧嘩をすると言ったのは、同じ意味ではなかったんだろうか。 違うとしたら、それはなんて大きな自惚れだったんだろう。 「なんか混乱してきたけど……、別に。 今回のはキミに非があったとか、受け入れる理由があったのなら、それはそれでもういいよ。 ただ、僕のために喧嘩をしたから喧嘩を僕がまたしに行くって話じゃなくて……。 キミが誰かに謂われない暴力を受けるなら、それは僕が嫌だから喧嘩をしにいくって、言ってる。 それは、僕はキミが大事だからだよ」 どう言えば、伝わるのかわからない。 でも知りたい。 何かおかしいと、思ってたから。 「従順なお人形がほしいわけじゃないから、言ってるんだ……。 キミは何にでも、従順すぎる と思ってる。おかしいだろ、頭撫でただけで子供みたいにお休み3秒のごとく寝るし。ねぇ、一体何があったの。 マフィアになって、なかなか会えなくなってからの事……何を隠してる?」 (-264) 2023/09/25(Mon) 0:30:02 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ「言っただろ、昔飲んだ女にやられたって……」 言葉が足りなかったかと、男は本当に何が悪いかわかっていない様子だ。 今回の場合は、理由が女になった時点で男は自分を100非とする性格なだけであったが。 「3秒で寝るのは疲れてたからで……」 それは、漸く少しだけ嘘の混ざった誤魔化すような言葉だった。 寝なければ、隠せないことがあったから、寝た。 あのままなにか口走りそうであったから貴方の隣で静になることを選んだ。 「そんなに隠してはねえよ……? ただ……最近調子が悪くてだな、嫌なこと思い出すぐらいか。 ……それも聞きたいのか?」 これはこれで、マフィアにとって晒すことでもないからなと、しかし言ってしまったこともある。 「大事なやつがいるって言ったろ。 そいつが五年前いなくなった。 ……その前の五年間俺の面倒を見てくれていたやつで、……」 「……かなり頭を撫でるのが上手くて……な? その。 ……最近そいつのことばっか頭に浮かんでなんかおかしい。 ぐらいで他の体調は何も変わらん」 頭を撫でる以上のことをされている可能性がかなり高いことを無自覚に呟く。 男の口調からして、恋人や家族のような熱っぽい間柄らしいことは伺えないように見えるだろう。実際はどうかわからないが。 (-269) 2023/09/25(Mon) 1:04:50 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「キミが女に優しいのは知ってるけどね……。 でも、相手が女性だからと言って、いつでも100%男が悪い……なんてことはないから」 それは覚えておいてねと、息をつく。 自分が悪いと思えば、殺されたって文句は言わなそうだと思ったからだ。 それはそれとして。 「聞きたいよ」 即答だ。 御魔化されてやるものかと思った。 そこに何か今の原因があるのなら、やっぱり、聞きたい。 「頭撫でるだけの人がそんなに……頭に浮かぶことあるかい? 他に、何かされてない? 面倒っていうと……マフィアとしてのキミを育てた人……とかになるのかな……」 教育係とか、上司とか。そんな風に聞こえたけれど。 (-272) 2023/09/25(Mon) 1:27:21 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ「上司だな……黒眼鏡の次に俺の傍に居た奴だ。 入ってからすぐは黒眼鏡に引きずられてたんだけどな? あいつが忙しくなったんで他のやつに。 えーと、それと他にされたこと……」 何かされてないか、こればっかりはという顔をして。 「……か、 可愛がられていた…… 」本当にそうとしか言えないこともある。 詳細に話しても ただただ、様々な方法で愛され甘やかされていた だけ。依存して離れなくなるように、忘れられなくなるように。 「……頭に浮かぶまでの情はないんだけどなあ? 今もそうとう久しぶりに顔が浮かんできて……」 「ぶち殺したい」 数日前まではイライラしてものを買い漁ったりしていたと。 寂しさがないわけではないのだが。 「まあ、発作だと言われた。だから誰かが足抜けする話は嫌いだ。 どっか行くのも俺はしたりしない。 あいつと同じにならない、と、決めてるんだ」 だからマフィアを辞めるという選択肢は自分からは取れないのだ。 もしそうしたいのなら手足を切ってでも己を欲しいという女達のほうが可能性があるとも。 (-274) 2023/09/25(Mon) 1:50:17 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 花浅葱 エルヴィーノ訪ねた檻の中に、その男はいたのだろう。 男は壁際で膝を抱えて丸くなっていた。項垂れているようにも、眠っているようにも見えた。薄暗い照明の下で、その姿はきっと、何処か頼りないものに見えたはずだ。 かつん。 近づいてきた足音が自分の牢の前で止まったと気づき、男は顔を上げた。 そうして、それが貴方と認めると。 「……ああ。」 ふ、と。自然に笑って見せた。 次にはすいと立ち上がる。そうしてまっすぐ、貴方に正対しに向かう足取りに惑いはない。 かつん。これも靴音を立てて、立ち止まって。 いつもはない鉄柵の向こう、いつも通りの10cmの高みから、これは貴方に目を合わせた。 「先輩。」 そうする表情も、いつも通り。 ……よりは、少し間抜けたような。まじまじ貴方の様子を伺っている様子で。 これはこの国の男らしくなく、ファッションに疎い男だった。 だから何かが違うとはわかっても、何が違うのかがわからなくて。 (-279) 2023/09/25(Mon) 2:18:53 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「可愛がられてた……………」 なるほど、そういう事か。 一種のマインドコントロールだ、これは。 警察としてそういう事件は幾度も見てきたから、それだと推察した。 ちょっと殺意が湧いた、その男に。 僕の幼馴染になんてことをしてくれたのだと。 多分”可愛がられていた”などという単語では済まされないことも、されていたに違いない。 これでは、男が望む状態には、決してならない。 昔みたいに、自分を出すということを、最早知らないんだから。 ……それでも、全く覚えてないわけじゃないと思う。 あの日あなたは、素を見せてくれていたから。 なんとかそこから、立ち直るきっかけを作ってあげれたら…………。 「…………」 「ルチアは……そいつと僕、どっちが大事?」 これは今の状況を確認するための問。どっちと答えてくれても構わない。 やることは多分、変わらないだろうから。 (-307) 2023/09/25(Mon) 7:46:53 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 幕の中で イレネオ「そこから出してはあげられないけど……ちょっとまって」 柔らかい笑みを見て、少しだけ安堵を。 何人か牢屋に入ってる人を見たけれど、傷がある人が多かった。 あなたは大丈夫だろうかと気にしながら、牢屋の鍵を出す。 「僕がそっち行くから。 あぁ、大丈夫、危険な人の牢屋には入ってないから安心して良いよ」 かちゃりと扉を開けて中に入る。 鍵を管理していた上司は牢の中。 男はその直属でもあったから、これくらいの特権はあっても許されるだろう、多分。 いや、みつかたら絶対に始末書ものだが。 「……ん? あぁ、これ」 「これはキミが見えるところまで沢山痕をつけるから……、これじゃないと、 か、隠れなくて ……」10cm上の視界から、まじまじと間の抜けた視線を受ければ、気恥ずかしそうにタートルネックの襟を更に上げる。 あなたがそれを見たいと思うのであれば、襟を下ろしてみても男は抵抗をしないだろう。 (-309) 2023/09/25(Mon) 8:10:22 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 花浅葱 エルヴィーノ規則に厳しい男は、貴方の行動を見て少し怪訝な顔をしたはずだ。 しかし勝手に、なるほどと納得する。そういえば貴方の上司の管轄だ。やはり、懐に入れた相手には甘い男だった。 貴方が男を訪ねたのが彼が逮捕された当日から翌日の午前までなら、彼の様子に変わりはないはずだ。 しかしそれ以降なら、やや顔色が悪かったかもしれない。それに注視するならば、左手には包帯。 「俺は危険じゃないんですか。」 揶揄う言葉だってそれほど変わりはしない。むしろ上機嫌、或いは少し距離の近いようなそれ。 一度寝たくらいで何とやら。そういう言葉もあるけれど、男はどちらかというと、身体的な距離と精神的な距離は比例するたちのほうだった。 だからだろう。 気恥ずかしげに襟元を持ち上げる貴方の手を、男は留めて。その上から捲ってしまったのだって。 元からそう遠慮がある方ではなかったが、更になくなっている様子だ。布地の下に残る多様な痕を見れば、満足気に鼻を鳴らしてから、少し撫でた。 「……痛そうですね。」 どの口が言う、と。怒られるかもしれないが。 (-329) 2023/09/25(Mon) 12:39:09 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 幕の中で イレネオ僕にとっては。 「……キミが一番危険かもね」 ほら、言ってる間にそうやって襟をめくるし。 なんて悪態をついた所で、嬉しそうにしている様子なのは悪くないなと思うから、もうとっくに絆されてしまっていて勝てそうもないのだけど。 「ん……っ、そんなに痛くはないよ、もう」 首を撫でられくすぐったそうに身を捩ったが、それよりも気になるのは、あなたの顔色だ。 日に日に人が居なくなる中、どうしても確認をしなければならないこともあった中、ここに来るのはあなたが捕まった翌々日。 嬉しそうにしていても、上機嫌にしていても、なんとなく、顔色が悪いのが気になる。 そればかりか、襟元を掴んでいる方と反対の手には包帯が巻いてあるし……。 「……キミも、怪我をしたのか。 どうしたの、それ。捕まる時に何かあったかい?」 何も知らぬ男は、心配気に眉を下げた。 (-362) 2023/09/25(Mon) 14:37:35 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 花浅葱 エルヴィーノそれは少し残念だな。 形になった以外の心情は男には読み取りづらかった。 ただ、なんだか胸の奥が動いたような気がして、それだけ少し首を傾げた。 指先に感じる少しの膨らみ。薄い肌に浮く牙の痕。ぽこぽこと小さく盛り上がったそれは指にも楽しいらしく、さりさりと楽しむ様子はやはり無遠慮だ。 けれど、それについて触れられれば動きを止める。 落としていた視線を貴方に戻してから、男は自分の手元に目を向けた。そうして下手に隠すように背後に回す。まるで犬が尻尾を巻いて後ずさるような、明確でわかりやすい隠匿の行動。 とはいえ、怯えているようではない。単に表情はきまり悪そうな、そうして少しばかり不機嫌そうにも見えるだろうものに変わった。 「違います。」 「俺は平気ですよ。」 (-370) 2023/09/25(Mon) 15:19:43 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 幕の中で イレネオ首の赤い首輪は、痛みは引いてきていても、もう暫くなくなることはない。 消えてなくなったらまた、つけさせてあげてもいいけれど。 でもそれにはひとつ、あなたと約束したいことがあった。 「こら、今更隠しても駄目だよ」 「まったく……僕には危険なことをするなって言いながら、キミは一人で危険なことをするから」 だからこんな事になるんだぞと、咎めるように見上げた。 少しだけ決まり悪そうにしている様子を見て、ふぅ……と小さく息をついた。 「キミが僕を心配してくれるように、僕だって心配する心くらいある」 「一人で無理をするのは、良くない」 正義感の強いあなたのことだから、一人で無理をした結果なのだとそう思っている。 何が原因だったとしても、大怪我をしたり居なくなられるのはいやなのだ。 僕は、独りにされるのがとても怖いから。 「……一人で背負い込まないって……約束、できるかい?」 (-374) 2023/09/25(Mon) 15:54:22 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 花浅葱 エルヴィーノこら、と言われればますます目を逸らしたんだろう。 いつも真っ直ぐ見下ろす瞳。忌憚も何もない金色は、今は合わせられない。見上げる花浅葱から逃げるようにそっぽを向いている。 怒られる犬のようだ。悪戯をしたことを、見え透いたその行動を、隠せずともやり過ごそうとしている時の。 それでも耳は向いている。 貴方の言葉を男はきちんと聞いていて、だからそれが怒りより、心配か不安から来るものだと読み取った。 そろり。 視線がようやく、再びそちらを向く。まだ目は合わずに、貴方の胸元辺りに落ちてはいるが。 「すみません。」 そうすれば、謝罪は存外素直だった。 やや小さいような声でも、問題なく聞き取ることは出来るのだろう。声は上から下に降る。 「少し。気が、昂ってしまって。」 はあ、とため息を吐く。 「しませんよ。」 「心配させましたか。」 (-382) 2023/09/25(Mon) 16:32:09 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 幕の中で イレネオ「当たり前。……心配、すごくした」 後ろに隠れた手をそっと取って、その手の甲を、痛くない程度に撫でた。 どんな怪我なんだろうか。 それは包帯の下に隠れてしまってるから、知りようもないけれど。 顔色の悪さから読み取れるのは、痛そうだ、ということだけ。 「約束してくれるなら許すよ」 安心させるように、目を細めて。 軽く伸ばした手をあなたの頭に乗せた。 もう大丈夫と、2,3度ゆっくり撫でてやる。 「日に日に皆が捕まっていくから、僕も時間の問題かもしれないけど……、ここから出してあげられるように頑張るから、待ってて欲しい」 「いい子にしてるんだよ? そしたら、ちゃんとご褒美をあげよう」 何が良いかな? とあなたの眼鏡に手をかける。 ほら、僕の目を見て、言ってごらん。 (-387) 2023/09/25(Mon) 17:00:21 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 花浅葱 エルヴィーノ少なくとも。 手の甲や、手のひらを撫でられることに、男は抵抗しなかった。そのあたりに傷はないのかもしれない。 もし貴方が注意深く触れたなら、親指の具合がおかしいようだとわかったかもしれない。優しく撫でただけなら知り得ないことだ。 それでもきっと男はまだ、きまり悪そうに視線を下に落としていた。 落とした視線が上がったのは、貴方の手が頭に乗った時だ。 男はそれに驚いたらしかった。 丸くなった金が貴方のかんばせに注ぐ。男は犬を自称していたが、当然実際そうではない。動物でもなければ子どもでもないから、人に頭を撫でられることなんてそれほどはなかった。 だから少し黙ることになる。ぱち、ぱち、と瞬きの間。 それでも、やっぱり嫌ではないのだ。 触れられることも。触れることも、至近で見つめることさえも。 ▽ (-393) 2023/09/25(Mon) 17:22:58 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 花浅葱 エルヴィーノだから。 眼鏡にかかった手を、男は厭うことはなかった。 貴方がそれを外すならそのように。動作は恙なく従順に行われて。 さて、犬は口を開き。 少しばかり顔を傾け────おそらくは、貴方に口づけようと、した。 けれど。 ここは檻の中。 今ではないか、と。一度、止まる。 (-394) 2023/09/25(Mon) 17:23:42 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ「……だからあんまり言いたくなかったんだよ。 幼馴染に言えるか、なんというか…… あー……男の色だったわけでもないが……そういうこともしていた」 過ぎたことではあるが、色んな経験もあれば今にそれを拒むことでもないと。 ある種貴方にとっては悪い方向性で、この男はいかなる内容も断ることを知らないのかもしれない。 相手によって決めるが、お人好しなどではなく、出来るかどうかで決めている。 「は?なんだそれは、……」 即答がされなかった。なんとも比べにくいジャンルだ。 相手が黒眼鏡であれば答えられたのに。 「……お前、だよ」 少し悩んでからそう応える、目の前にいるのに手放したいとは思えなくて。 (-419) 2023/09/25(Mon) 20:29:25 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 幕の中で イレネオ――甲を撫でただけでは、親指の具合には気付く事はできなかった。せっかく包帯を巻いているのを暴くような真似もしたくはなかったし、あまり強く聞くのも嫌がりそうな気配がしていたから。 それでも、痛そうなのはわかったから、あとで痛み止めを正規の手段で差し入れするつもりで居たが。 「キス、されるのかと思ったのに」 あの時はキスどころか変顔をされたけど、今度は違うと思う。 思ったけど、その唇はなかなか降りては来なかった。 「キス、されるのかと思ったのに」 ガラスの壁のない金の瞳をじっと見て、くすりと笑う。 強引なくせに、こんな時はいつも止まるし。 なんでも確認しようとする。 そんな、犬のようなあなただ。 ”いいよ”をしたら、多分。 あなたが躊躇するなら。 目を閉じてあげようか。 (-420) 2023/09/25(Mon) 20:39:12 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「それで僕に、男の恋人の事聞いたの?」 あれは本当に、何の話かと思ったのだ。 答えた内容については、今も見解は同じだ。 ただ、男を受け入れたことがないわけじゃない……とは、あの時言わなかったが。 「まぁ、過去のことを言ってもしかたないよね……。 そいつにはちょっと殺意沸いたけど」 「でもよかった。ここでそいつだと答えられたら、振り向いてくれるまで頑張らないといけないとこだった」 それは手順が増えるだけ。 やることは何も、変わらないんだけど。 黒眼鏡が言っていた。 『マフィアとして生きさせなくするなら、生きる意義を奪え』と。 『そしてそれをやるなら自分に依存させるのがセット』だと。 「キミを愛しておいて、居なくなったやつなんか、いらないよ。 それなら、 僕がずっとキミのそばにいる 。キミには、僕が居るし、絶対に裏切らない」古ぼけた首輪が見えた気がした。 それはきっと、その男が昔かけたものなんだろうから、今、それに力はない。 だったら今は僕が、それに力を与えようと思う。 ――僕が家族でも恋人でもなんにでもなるから、それならもう、ノッテも要らないよね? いつかで良いから、人に依存しなくても生きれる世界で息がしやすくなって欲しいんだ。 (-422) 2023/09/25(Mon) 20:54:34 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 幕の中で イレネオ/* おっかしいな……セリフの位置変えた時消したはずが残ってダブってるな……(悲しい 大事なことは2度……言ってません。言ってないよ。 申し訳ない……! (-425) 2023/09/25(Mon) 21:12:23 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 花浅葱 エルヴィーノ男が逡巡したのはその真面目さからだったのだろう。法や規則への従順さ。ここではそうすべきではない、という、暗黙の了解のようなもの。 だから、どうだろう。 やっぱり少し変な顔をしたかもしれない。だって、あんまり場違いだ。 欲にかまけて。 一度止まって。 けれど、貴方に許されて。 「大胆な人だな。」 半ば呆れるように、半ば感心するように、少し戸惑うように。 口から出たのはそんな言葉だ。目まで閉じてしまうのなら尚更。 ▽ (-441) 2023/09/25(Mon) 22:38:10 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 花浅葱 エルヴィーノそれでも。 貴方のそれは嫌じゃなかった。 欲にかまけるように。 許しに従うように。 貴方の唇に、上から重ね合わせて。 二度、三度。角度を変えては食むようにする。 一度許せば欲深いのを、貴方は知っているはずだ。 右手が、貴方の手の甲を柔らかく撫でた。 (-443) 2023/09/25(Mon) 22:39:34 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 幕の中で イレネオ「さぁ……でも」 「元気、出るだろう?」 血の気のない顔に、少しだけでも色が戻るならそれでいいじゃないかと思う。 男は別に真面目な男ではない。 シエスタを好むし、面倒そうに仕事をするし、自堕落だ。 それでもやるべき仕事はダメ出しを貰わない程度にこなす器用さはあるから、あなたの教育係になったのだが。 それがどうして、ここまで好かれることになったのかは、正直分からない。 自分が傷つくことくらいはどうとも思わない上、目的のために手段はあまり選ばないタイプだから、下手をすれば嫌われるくらいの人間だというのに。 だけど不思議なことにそれを嫌だとは思わないから、こうして近づかれることを、許したのだ。 ▼ (-449) 2023/09/25(Mon) 23:20:17 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 幕の中で イレネオ唇を受け入れて、二度、三度。 こうして唇を食べられてしまうのもまぁ、悪くない。 元々自分は、大事な人に幸を与える事を目的にして生きてきたから。 今更認めないなんて言えないし、 あなたはとっくに、自分にとっても内側の人間だった。 だからまぁ、欲深いのくらいは許せるよ。 撫でられればくすぐったそうに笑って、その手を繋ぐ。 黒眼鏡に調教師と呼ばれた男は、決して無理をさせぬよう……その手綱をしっかりと握った。 (-450) 2023/09/25(Mon) 23:21:13 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 花浅葱 エルヴィーノそれは男にとっても同じだった。 どうしてここまで近づいてしまったのか。 けれど貴方とは違って、この男はそういったことを深く考えるたちではなかった。 だからただあるようにある。だからただしたいように、させたいように、されたいように。 そうしたいから近づいて。 そうしたいから、許しに肯った。 最後にぺろ、と貴方の唇を舐め上げる。 それでもやっぱり至近にあるままだ。繋がれた指の先で微かに貴方の手のひらを撫ぜて、男は視線を右、左。 口を小さく開いて、閉じて。開いて、閉じて。 もう一度、開いた。 ▽ (-464) 2023/09/25(Mon) 23:54:21 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 花浅葱 エルヴィーノ「レオって呼んでほしいな。」 それは、やや小さな声。 「ご褒美。いい子にしてたら。」 それは“イレネオ”の愛称ではない。 彼の手帳にも、プロフィールにも、書いていない呼び名。 (-465) 2023/09/25(Mon) 23:57:17 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 法の下に イレネオ動く視線を追って、見つめる。 何かソワソワしてるのはわかる、きっと何か言いたいのだと、黙ったまま。 「……レオ?」 きょとんとした顔で、こてりと首を傾げた。 あなたがそんな風に呼ばれているのは、聞いたことがない。 昔呼ばれた愛称なのかもしれないが、そういう話も聞いたことはなかった。 けれども思い入れがあるのか、それとも誰も呼ばぬ名で呼んでほしいのか理由はわからないが、あなたはそう呼んでほしいらしい。 それなら、断る理由はなくて。 「……わかった。じゃあここでいい子に待てたらね」 本当は今すぐだって呼んで構わないのだけど、それじゃご褒美の意味がない。 無事にここから出ることができたら、その時は呼ぼう。 約束するよと頷く。 「また痛み止め持っては来るけど……、 仕事に戻らないとだから、僕はそろそろ行くよ」 何度だって、いつだって。 生きてさえいれば呼んであげるよ。――レオ。 「またね」 (-476) 2023/09/26(Tue) 0:28:40 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ「殺意……はあ。 俺が殺すから手を出すなよ?」 そこは譲らないらしい。そして振り向いてくれるまで、と続き何の話だと首を傾げる。 生きる意義をはじめに与えてくれたのはファミリーだった。 そうして裏切られて失ってから、 ずっと他人に依存をしない暮らしをしてきた。 誰にも告げたことのない性質、奇しくもその予想は全て当てはまっている。 「エルヴィーノ……? お前、何言って…… 俺はあいつのことなんか……気にしてない、本当だ」 「ずっと傍に居るだなんて何をするつもりなんだ、 なんだか様子がおかしいぞお前。 ……裏切らないのは当たり前だ……わざわざ言うと信用が減るぞ」 (-491) 2023/09/26(Tue) 2:17:08 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「キミの助けにはなるけど、手は出さないよ」 多分、会うことはないだろうけれど。と、息をつく。 そういう日が来るなら、その決着は自分でつけるのが一番だろうし。……多分。 3ヶ月で恋人と別れていたのは、飽きる以前に、他人に依存するのを避けるためだったのかもしれないな。 なんて、頭の片隅でそんな事を考える。 まぁ、勿論。3ヶ月で終わりになるようなことには絶対にしないんだけど。 幼馴染の鎖は、一生消えないのだ。 「だから、僕がキミを愛するって、言ってるんだよ。 家族にもなる、恋人にもなる。だけど僕らは幼馴染だ。 だから 一生壊れない 。……ルチアも僕のこと、一生愛してくれるでしょ?」 さて、僕にだって愛し愛される行為がどういう事かなんて、子供じゃないから知っている。 愛された経験だって、ある。……つい、最近に。 それをそのまま行うのはどうかと思うけれど、キミには多分、一番重い首輪になるはずだ。 やったことはないけど、僕にだって、ちゃんと出来るよ。 吸い込まれるように、その海の遠浅のような緑の瞳に僕を映した。 あなたの視界にも、もう僕しか映らない。 あぁ、やっぱり、その顔には傷がないほうがいい。 ぺろりと、口の端にある傷を舐めて、その唇に己の物を重ねる。 脳に送る酸素を奪うように、その思考を茹だらせるように、角度を変えて、舌を入れて、二度、三度。 あなたはきっと、抵抗などしないだろう。 愛されることを、ずっと、ずっと待ってたんだから。 (-520) 2023/09/26(Tue) 8:43:12 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ貴方が告げる愛という言葉が、全てが入ってこない。 家族で、恋人で、それで。何度も頭の中で繰り返そうとして、やはり思考が止まってしまう。 ただ、頭に過るのは誰かの姿。そして、自分はこんな貴方の姿を見たかったわけではないということ。 「ま、て。エル――」 ひく、と一瞬貴方に見せたのは怯えと期待の色だ。 それでも、眉を顰めれば、貴方が距離を詰めた時一歩分だけ後ずさりをした。 「っあ……ん、」 口づけをされれば途端がくりと崩れ落ちるように力が抜け、抵抗する間もなく貴方に体重をかけてしまう。 何度も唇を重ねられるうちに、初めは反射で拒んでいた体も入ってくる舌に拙く絡めながら水音を鳴らしはじめた。 呼吸が上手くできないまま息を荒くし、漸く離されるころには、つぅと糸を引きながら蕩けた表情で貴方のことを見つめている。 甘く淫靡さを纏う顔は、明らかに甘えていただけの時とは違っていた。 「ま、……あ、待って、くれ。 こんな、の……いらない……っ、……」 「お、俺は……お前と同じように愛せやしない……。 無茶を、するなあ……」 (-523) 2023/09/26(Tue) 9:27:03 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ後退りをされたら、その距離をすぐに詰めて。 今のあなたなら、そうだろう。 心を支配されたまま置き去りにされてるのだから、仕方ない。 そんな拒絶は、男の心の傷にもなりやしない。 「……、は」 やると決めたらそれが成功するまで、どんな方法だろうとやるのがエルヴィーノという男だ。 周りの誰が傷つこうとも、自分が傷つこうとも。それを無理だと思うことすらしないのだから。 ものを食べぬ薄い身体では、あなたを支えるのは本当は難しいけれど、その重みが心地良い。 力が抜けて、恍惚とした顔を向けるあなたの言葉には説得力の欠片もない。 てらりと光る唇は、まるでグロスを塗った女のようで、愛らしい。 「愛せなくても良いよ」 今は。 「キミのその目に、僕しか映らないようにしてあげる」 待つわけないし、無茶じゃない。 決めたんだ。 僕が、キミのためにできることを、するんだと。 幸を祈るのが浅葱の言葉だけど、僕は祈るだけじゃ満足なんて出来やしないから。 キスをしていた間に、整えたばかりの服をはだけさせて。 その首に顔を埋める。 準備がないからこの行為を今ここで最後まではしやしないけど、 その首にたくさんの噛み跡と鬱血痕をつけて、新しい首輪にしてあげよう。 僕の首についているものと、同じものを。 牢屋にいる間期待で眠れないくらい、溺れるほどに愛するよ。 (-526) 2023/09/26(Tue) 10:24:58 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ「エルっ、エルヴィーノ!」 聞いてくれ、と言うまでに首に歯が当てられれば言葉は呑み込まれてしまった。 それでもゆるく首を横に振って貴方の服にしがみつく、今まででここまで抵抗を見せたり意見を言うのは珍しい方であろう。 「……俺はっ、……」 たしかにこの首に物理的な首輪はついていないが、 貴方はそれをつけることを拒んでいたと思っている。 どうして、こんなことになってしまったのか。 誰かに唆されたのだろうか? こんなことを考えるような男だったか、貴方は。 今まで見てきた貴方が分からなくなってどうしょうもなく不安になれば、それ以上言葉を紡げず動けなくなってしまった。 そのあとは貴方が声をかけるまでただ無抵抗な姿を晒しながら、 痕を付けられるたびにあえかな声を漏らすだけ。 (-530) 2023/09/26(Tue) 10:56:45 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノあなたの抵抗に、少しだけ不安の色を表情に浮かべた。 「……ごめん。不安にさせたいわけじゃないんだ」 「僕、上手く出来てないかな?」 だってわからない、こんな事、やったこともない。 行為への慣れなさが如実に出ているのは、あなたなら直ぐにわかってしまうんだろう。 でも、やってやれない事はないと思っているから、止めてはやれない。 ここで引き下がるわけにいかない。 キミが本当の意味で、僕のところに戻ってきてくれるまで。 その時キミが、別の人を見ていたとしても。 それまでは僕だけを見ててくれないと、困るから。 「でも……、大丈夫」 「Ti amo tanto con tutto il cuore.」 無抵抗になったあなたに事を運ぶ事に、おそらく最後まで、心のどこかに罪悪感を持ち続けたまま。 それでもあなたの身体を弄っては、反応の良い所を探していく。 耳たぶを噛んでは吸い上げて、首には沢山の印をつけて、胸に、腹にと赤い花を咲かせて。 流石に己の下半身に熱が溜まってきた気がするが、それは今日は駄目と耐え凌ぐ。 多分、直接刺激を与えられてるあなたも、兆していると……思うのだけど。 触れてみようかと手を伸ばして、スラックスの上からやんわりとそこを撫でてみた。 (-536) 2023/09/26(Tue) 11:53:24 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 花浅葱 エルヴィーノ首を傾げる貴方。それに、こくりと頷く。 理由については説明しづらいのだろうか。何も追及してこない貴方に甘えて、それ以上口に出すこともなく、ただ大人しくしている。 誰にも言うつもりはなかった。 強い意志で隠していたのではない。単に、必要なかった。 誰にでもあるだろう幼少期の記憶。そのひとつ。 かさついたあたたかい手に撫でられた想い出。 その人だけが、自分をそう呼んだ。 いい子で待てたら、と言われればそれにも小さく頷いたはずだ。 少し俯いたまま、少し視線を逸らしたまま。それでも安心したように、表情を緩めてはにかんだ。 それは、 勇気を出して渡した宝物を、 受け取ってもらえた子どものような。 そんな顔だった。 ▽ (-543) 2023/09/26(Tue) 12:46:00 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 花浅葱 エルヴィーノそうして、続く言葉にもう一度頷いて。 「ありがとうございます。」 ようやく目を合わせた男は、憑き物が落ちたようにすっきりと言った。 それは先の約束へのものに聞こえたかもしれないし、単に差し入れに対してに聞こえたかもしれない。 最後にひとつ、名残を惜しむように肌を撫でた。それだけ。 引き留めることはせずに、貴方の背を目で追って見送った。 (-544) 2023/09/26(Tue) 12:48:45 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ続く刺激には、触れられるだけでもくすぐったいのか普段の姿からは到底想像できないほど甘やかな声を漏らす。 快楽を感じやすいその体はやけに敏感で、赤い痕が散らされた後は無気力な姿と相まって煽情的であった。 男はぼんやりと、まだ理性の残る頭で考えている。 貴方はこの後自分がどうなるのかわかっているのだろうか。 誰かの前でこの姿をさらした瞬間獣に食われる餌よろしく人気者になってしまう気がするのだが。 甘いなあ、甘い。俺が不安なのは、そんなことじゃあないんだとどうやれば伝わるのかはついぞわからないまま。 その己に触れる手を取り上げれば、包むように一本一本指を絡めていく。 そのまま貴方の手の甲を口元へと寄せていき、へにゃと柔らかに口を緩ませたのも一瞬。 「なあ――幼馴染」 「お前がただの盛った犬だと俺に思われたくなければ今すぐ止めろ」 失望手前、最後の通告だと言わんばかりに貴方を見据えた。 (-547) 2023/09/26(Tue) 13:12:20 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「―――別に、所構わず盛りたいわけじゃないんだけど」 その声色には、流石の男も反応して、口づけていた顔をゆっくりと上げた。 ただ、こうしなきゃ残ったままの鎖を断ち切れない。 そう思ったから始めたことだ。 覚悟はとっくにできている。…………けれど。 「じゃあどうしたら、キミはそこから出てきてくれるの」 キミはきっとそんな事されてないとか、そういう事を言うのだろうな。 「僕はただ……」 例え、失望されてしまったとしても。 例え、嫌われてしまったとしても。 例え、一緒に生きられなかったとしても。 「キミに自由になってほしいだけだよ」 ぽたりと、溢れた涙が頬を伝う。 言わなくても良いことを言ってる自覚はあるけれど、止められなかった。 (-556) 2023/09/26(Tue) 14:42:19 |
【人】 花浅葱 エルヴィーノ――その日男は、朝礼の後姿を消した。 一箇所牢屋に立ち寄ったけれど、それを知るのは本人のみだ。 「じゃあ、そろそろ始めましょうか」 人気のない会議室でノートパソコンを開き、協力者に指示をする。それは事前に手を回した、マスコミの折り紙付きの情報発信者。 僕はこれから、警察としては褒められない手を使って、ある人物を告発する。 ▼ (33) 2023/09/26(Tue) 14:54:51 |
【置】 花浅葱 エルヴィーノ『反社会組織取締法』施行の立役者、 ヴェスペッラ警察署長代理、ナルチーゾ・ノーノ氏。 使用された多額の献金は、違法献金! 資産家、アリソン・カンパネッロ女史の正体は、 アレッサンドロ・ルカーニア マフィアのカポ・レジーム、 ”黒眼鏡” これを皆は許せるだろうか? あの署長代理を即刻更迭せよ! (L7) 2023/09/26(Tue) 14:58:18 公開: 2023/09/26(Tue) 15:00:00 |
【人】 花浅葱 エルヴィーノSNSで唐突に発信されたニュースは、瞬く間に広く拡散された。 発信者が何万ものフォロワーを抱えるインフルエンサーだからというのもあるが、その内容があまりにも衝撃的だったからだ。 拡散され、炎上し、その矛先はすぐに警察へ向かう。 今頃きっと、署の電話はなりっぱなしに違いない。 その状況をしかと見届けた僕は、直ぐに告発文を手にして署長代理の部屋へ移動する。 そこに前日約束した彼は居ない。 ずっとSNSに齧り付いていたから、彼が自首をしたことは……まだ知らない。 それでもともに来てくれた警官と、どさくさに紛れて逃げられぬよう、すぐに取り押さえることができる場所に陣取っていた。 逮捕令状? そんなものは必要ない。……と、思っている。 自分が施行した法律をもって、今はまだその男を逮捕可能のはずだ。 証拠の証言もしっかりと抑えてあるから、取締法がなくなったとしても署長代理を勾留することは可能だろうし。 警察はそもそもがこういったスキャンダルを重く捉える組織だから、 罪はどうあれ、彼を署長代理に据えたままにはもう、出来ないはずだ。 ▼ (34) 2023/09/26(Tue) 15:00:45 |
【人】 花浅葱 エルヴィーノ―――そうしてその日、銃声がひとつ、鳴った。 これはヴェスペッラ警察署長代理、ナルチーゾ・ノーノが 電光石火で逮捕されることになる少し前の出来事だ。 (35) 2023/09/26(Tue) 15:03:03 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ「何を言ってる、俺は誰にもつかまってない。 俺はいつだって自由だ」 貴方が囚われてると思った影は今目の前にあるか? 鳴りを潜めているだけではあるのだろう、それでも。 「……いやすまん、ここには放り込まれたな。 カウントするな。だがここに来たのは俺の意思だ。 俺から連れて行けと、とある奴に頼んだ。だから、捕まってはない」 「なあエル、……俺はお前に何かを期待していたかと言えば嘘だ。 そこにいるだけで良くて都合良く待ってろと言って、 変わらないことを望むのが一番気楽で甘えてたんだ」 涙をこぼす姿に少なくともなにか無理をしているじゃないかとため息をつく。 本当に誰がこの心優しい幼馴染を唆したんだ。 「……それでもなあ。コレでなにかが変わったとして、 俺は何にも気分が良くなったりしないんだ。 嫌なことが一つなくなって、嫌だったことが一つ増えるだけ。 ……ファヴィオのことだろ? ……気にしとらんとは言わんが。 居ない奴のことで気に病むのは、お前の言う通りしたくない。 俺を信じてくれんか」 (-564) 2023/09/26(Tue) 15:44:39 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ涙を流したその花浅葱が、じっとあなたの瞳を見つめた。 確かに、ちゃんとはっきり抵抗したことは……、思っていたよりもずっと、その支配力は弱いものだったのかもしれない。 だけど、信じて良いのかわからない。 抗いづらい感覚と、想い出があなたの中にはしっかりと残っているし、鳴りを潜めただけのものがいつ表面にでてくるかはわからないのだから。 「僕が都合がいい人間なのは、わかってたけど」 「これしか、僕がしてあげられることは、ないと思ったから」 それで駄目なら、じゃあ、僕は何をしたら。 キミに幸を渡せるんだろう。 それがいくら考えても、わからない。 「……大丈夫、なの? 絶対?」 信じないわけじゃないけれど、念を押すように問う。 子供の頃に戻ったかのようなやりとりだ。 (-566) 2023/09/26(Tue) 16:05:56 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ貴方は正しく男の洗脳を解決するための術を完璧に取れていた。 男が抵抗などしなければ、甘い夢の上書きはされて貴方で頭いっぱいになっていただろう。 しかしこの時、二つほど誰かの想定外があった。 一つは男は既に夢の上書きのようなものををされていたこと。 二つ目は男がエルヴィーノへ対する気持ちを整理する時間があったこと。 「馬鹿野郎……俺から俺の本当の過去を取るな」 貴方がいなければ、貴方がいつも通りでなければ。 自分は熱に溺れながらその目を見ることなく現実を逃避し可愛がられるペットにでもなっていただろう。 まだ貴方の言う家族で恋人でを丁寧にしたほうが怒りはしなかったのにどうして弱みを引き当てられたのか……。 「大丈夫か大丈夫じゃないかは……お前がみていろ。 また不安にさせるような奇行をしたら、もう好き勝手にして良い」 まずいことを言ったな、と今更になったが遅い。 これぐらい仕方ないだろうし、止めてもらったほうがマシだ。 「……わ、からん。けどお前には嘘を付きたくない。 絶対なんて言えんから……指切でもするか?」 (-595) 2023/09/26(Tue) 19:02:46 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「……する」 「はは、何年ぶりだろ。指切りなんて」 言葉を噛み砕いて聞いて、それから素直に小指をあなたに差し出した。 困ったような笑みを浮かべて取り交わされる約束が、未来永劫果たされることを本当に願っている。 駄目だった時は今度こそ好きにしていいと許可も出たから、今度はきっと、大丈夫だ。 誰かの想定外のことは全く知る由もない。 男は何も期待はしていなかった。 男の目的はやりたいことをやるだけだったから、その方法が分からなくて悩んでいるだけ。 大事な人が幸せであればそれで良かった。 やっぱり男は、自分のことは何も考えてはいないのだ。 ……ひとり置いて行かれなければ。 自分にとっての不幸は、何もない。 「…………、 ごめんなさい 」小指を切れば、今やったことを潔く謝った。 覚悟をしてたとはいえ、悪いことをした自覚だけはあったから。 (-598) 2023/09/26(Tue) 19:23:37 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ「…………二度と謝るな、もう怒っとらん」 苦虫を噛み潰したように嫌がって言う。 まるで自分が犯されかけて傷ついているような気になる、ほぼ無傷だ。無傷ではないな、どうしてくれるこの見た目を。 「……お前ももう少しなあ。 ちゃんとしてくれんと、……安心して寝られん」 これは本人も気づいてない嘘だ。 この男はいつでも何処でも疲れていたらすやすやと眠ってしまう。 「できるだけ俺もなんとか……まあ、彼奴のこともう一度調べて辿って見せる。 黒眼鏡ですら見つけられなかった男だからなあ、まあ。 なんとかなるだろ」 そう言って、大事な幼馴染の頭を撫でた。 (-606) 2023/09/26(Tue) 19:57:04 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「うん……あ、でも服は直すよ」 一度直して、またぐちゃぐちゃにしてしまったそれを、もう一度ゆっくりボタンを詰めていく。 さっきよりは多分上手に出来ているはずだが、それでも襟の上まで付いてしまった痕は隠せそうもない。 せめて自分のようにタートルネックが着れればと思ったけれど、そんなものはここにはない。 そのうち差し入れしよう、お詫びも込めてと、心に誓った。 「ちゃんとって……、約束は守ってるし。 昨日は酒じゃなくて 薬 使って寝てきたのに」生活の自堕落さ以外で心配させるようなことをしただろうか? そんな事を考えて心外そうな顔をする。 あんなことを言ってるけど、頭を撫でればきっとまた、すぐに寝てしまうんだ。 「そっか。……うん、それなら僕ももう一度資料を見てみる。 名前が分かれば少しは調べやすいしね……っと、そろそろ仕事に戻らなくちゃ。 今日はとても、忙しいんだ 」頭を撫でられれば、くすぐったそうな笑みを浮かべて立ち上がる。 傷や痕を除けば、あなたは今日も完璧だ。 (-612) 2023/09/26(Tue) 20:17:35 |
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