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人狼物語 三日月国


224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


【影】 日差しにまどろむ ダニエラ

ニーノ! いざや恩讐の碧落に絶えよ!
2023/09/17(Sun) 21:00:00

【影】 日差しにまどろむ ダニエラ

脳裏には、薄紅色のバスボム。
――目を伏せて。ただ。

ただ、…なんだろう。
(&0) 2023/09/17(Sun) 21:16:52

【秘】 日差しにまどろむ ダニエラ → 陽光の元で ニーノ

――そうして暫く。
かちゃりと再度扉が開いて、にょきと女の手だけが顔を出す。

「に、ニーノくうん。」

ひらひら、振る手の小指にはいつものエナメル。
ぎし、とゆっくり扉が開いていく。

「て、手伝ってえ。」

塞がった両手、扉を開けるためにその片方を離して、代わりに片膝で支えながら。
ぎりぎりに前が見えるくらいに積まれたダンボール。
だけど、それは奥に見えていたのとは違う箱に見える。
肩で扉を支えてもう一度両手でダンボールを支える。

どうやらこれが、噂のそれらしい。
(-11) 2023/09/17(Sun) 21:57:30

【神】 日差しにまどろむ ダニエラ

「――」

す、と息を吸うような音。
それから静かに、そうと吐く。

「……。」
「…巡回。いってきまあす。」

かつと革靴の底を鳴らす。
その合間で、逮捕されたら同僚の机の上に、個包装のミニドーナツをひとつ置いた。

#警察署
(G6) 2023/09/17(Sun) 22:04:27

【影】 日差しにまどろむ ダニエラ

道を往く。海沿いの道。
心地よい海風。でも、今は。

「……」

近付いてきたのは、自動車工場。
それを外から、軽く眺めた。

「………アレッサンドロさん」


人に聞かれてはいけないささやきは、海風に攫われて、溶けていく。

#Mazzetto
(&1) 2023/09/17(Sun) 22:20:45

【秘】 陽光の元で ニーノ → うたかたの ダニエラ

「! わ、」

「大丈夫ですか!手伝う手伝う!」

貴方の様子を見れば慌てて手を伸ばす。
なんとかそちらが持てる程度、となれば一応男だ。
まだ余裕を持って持つことができるだろう、とはいえそこそこ重いのだが……。
先程の段ボールとは違うなとは気が付きつつも、今はそれを指摘することもなく。

「こ……これ、全部……?
 めちゃくちゃ届きましたね……」

「流石にここからオレの家まで持って帰るの難しいかもな……。
 家の人に電話して、車出してもらってもいいですか?」

一先ず家の前まで段ボールを出したなら一旦地へと下ろすことだろう。
1箱ぐらいならまだしもこの量となると歩くのは厳しそうだ。
こてんと首を傾げて、スマートフォンを取り出しながら貴方に確認する。
(-15) 2023/09/17(Sun) 22:30:52

【秘】 うたかたの ダニエラ → 陽光の元で ニーノ

中身の沢山入ったダンボール数箱。
あなたの力を借りて一度地面に下ろし、ひと息。

「うんー。いいよお。」

覚悟してって言ったでしょお、なんてけらけら。
あなたが電話をかける間、入口の扉に背を預ける。

夕暮れの空が照っている。
どこかで見た、海の色だった。
ぼんやりとそれを眺める。時が過ぎるのなんて、本当にあっという間だ。
浮かぶ言葉を、何度も殺して。
その度に、薄く、目を伏せる。
(-23) 2023/09/17(Sun) 22:44:57

【秘】 陽光の元で ニーノ → うたかたの ダニエラ

けらけら笑われるとだって〜なんて言っていたけれど。
とりあえずは電話をして迎えに来てもらうように頼んでいた。
『すみません、荷物が思いの外多くて、いいですか?』と。
それは同じ屋根の下に居る相手に向けるには、少し距離のある尋ね方だったが。

「十分ぐらいで着くみたいです」

貴方に笑って伝えた後は、しばらくその場で他愛ない話をして時間を潰したことだろうか。
その内迎えに来てくれた車からは両親──ではなく前に話した家政婦の、妙齢の女性が顔を覗かせていた。
事情を話したのちに後部座席に詰め込めば、あとは家に持って帰るだけ。

「……よし。
 じゃあダニエラさん、いっぱい果物ありがとうございます!
 知り合いにも配っておきますね!」

その胸が何度も殺した言葉など知る由もない。
男が貴方に向ける笑顔はずっと、変わらないままだ。
(-25) 2023/09/17(Sun) 22:55:23

【秘】 うたかたの ダニエラ → 陽光の元で ニーノ

「おつかれえ。」

電話を終えたあなたに向けるのは、いつもの朗らかな笑み。
夕焼け色に照らされて、柔らかに影を落とす。

積み込み作業も手伝って。
ああ、この人が蟹の…とひとりでに納得をした。

「――うん。」

にこやかに笑う。
それしか取り柄はない。


「また明日。ニーノくん!」

その“明日”なんて、来ないけど。
それを知っているけど、女は、そう、いつも通りに。

手を振って。車が走り去るのを見送るだろう。
(-31) 2023/09/17(Sun) 23:13:45

【影】 うたかたの ダニエラ

――たとえば。

自分が警察官じゃなかったら。
こんな法案がなかったら。
本当に、家族だったなら。

今頃、大きな声で泣いているんだろうか。

……あまりにも、無意味な仮定だ。
だってそうだったなら、きっと今頃、ここでこうしてなんかいやしない。

潮風に髪を揺らし、ゆっくりその場を離れていく。
吐き出す先を、探す。
吐き出したい想いの形を探す。
……それすらも分からないのに、何を吐き出せばいいんだろう。

誰も知らない訪問が、自動車工場にひとつ。
この場でやれることなんて、自分には何もなかった。

まだ、始まったばかり。
自分は自分の戦場に、戻らないと。


#Mazzetto
(&2) 2023/09/17(Sun) 23:27:58

【秘】 陽光の元で ニーノ → うたかたの ダニエラ

「はい、また明日、ダニエラさん!」

助手席に乗り込み、窓を開けて。
にこやかに笑う笑顔の裏側は見抜けない。


車が発進して遠ざかり始めても、身を乗り出して手を振って。
明日は変わらずに訪れると信じている。




男は、貴方の元から離れていく。



──貰ったフルーツは帰ってから袋に取り分けた。
そうして一番最初に持っていった先は、
『にいさん』と呼び慕う相手がいる喫茶店。
お裾分けがあるときのいつも通りの行いで。
こんなに長く共に居るのに。

その人がマフィアであることなんて、何も知らなかった。
(-37) 2023/09/17(Sun) 23:29:47

【秘】 陽光の元で ニーノ → うたかたの ダニエラ

/*
こんばんは!三日目、訪れましたね……
ひとまず果物の提供先として成功しているのは黒眼鏡さんでした。
(本日の死者一覧を見つめて呻きながら)

ここからですが、ニーノ逮捕にあたっては逮捕そのものもダニエラさんが行う想定でしょうか?
そういうわけではなくモブ警官に突然逮捕される想定でしょうか?
前者であればロール引き続きお願いいたしますというのと、後者であればこちら側で良い感じにしますので!
また教えていただければ幸いです、よろしくお願いいたします!
(-38) 2023/09/17(Sun) 23:32:10

【秘】 うたかたの ダニエラ → 無敵の リヴィオ

「……」

新たな逮捕者の出たその日の昼過ぎ。
見回りから帰った女は、あなたのデスクに立ち寄った。

ことり。
置かれたのはくまのヘアピン。
そのまま昼食もとらず、女は自分のデスクに突っ伏している。
(-43) 2023/09/17(Sun) 23:33:28

【秘】 うたかたの ダニエラ → 陽光の元で ニーノ

あなたの乗る車が、消えるまで見送った。
そうして、ようやく、小さく、小さく。
誰にも聞こえることのない、殺してきた言葉を。




「……ごめんね。ニーノくん」
(-49) 2023/09/17(Sun) 23:39:38

【秘】 うたかたの ダニエラ → 陽光の元で ニーノ

/*
お疲れ様です。おさとうかえでです。
黒眼鏡さん…(諸々の思い)

お問い合わせの件ですが、どうしようかと悩んでおります。
流れで決めるか!と思っていたのですが、この流れなら波魔摘発チームに許されたモブ警官が濃厚で……。
というか相手が黒眼鏡さんなら尚のことモブが濃厚で…………。

でもRPしたいという気持ちもあり。
大変悩んでおります。どうしましょう………。
(なんの答えにもならない解答)
(-53) 2023/09/17(Sun) 23:41:41

【秘】 陽光の元で ニーノ → うたかたの ダニエラ

/*
黒眼鏡さん……(心中を察する)

難しいところですよね……!モブが濃厚かとは思いつつ…
ただRPしたいはこちらもあるため、RPしてもいいのでは…?という心にもなりました。虚空に手をさ迷わせています。人生に一回のチャンスだから……(?)

黒眼鏡さんとの話とは別で、ニーノはその日の夜ご飯を別の警官の方と楽しく食べていたため、とりあえずそこまでは逮捕されていないかなという形です。
逮捕チャンスとしては相手と分かれて一人になった、そこからの帰路が一番あるかな〜といったところなので。
もし宜しければダニエラさんにそこで捕まえてもらってもいいですし、モブ警官に捕まってから牢獄で会うとかでもOKです!
いかがでしょうか?
(-56) 2023/09/17(Sun) 23:52:09

【秘】 うたかたの ダニエラ → 陽光の元で ニーノ

/*
暫く叢魔窓がうるさくなりますことをお許しください…

そうですね、人生に1回のチャンスですもんね……!
気を持ち直して頑張ります。ニーノくんに手錠かけたくないな…(こころがふたつ)
いえ、頑張ります!
帰路の描写を頂けましたら、応じさせて頂きますね。

引き続きよろしくお願いいたします!
(-61) 2023/09/18(Mon) 0:01:04

【秘】 陽光の元で ニーノ → うたかたの ダニエラ

/*
問題ありません、思うままに動かしてくださいませ…
ここでペンライトを振っておりますゆえ……

ありがとうございます!
ダニエラさんに手錠かけてもらえるの、嬉しいです。
(心がキュっとなりながら)
またダニエラさんが手錠をかけてくださるとのことなので、拘留された後のニーノの状況としては『事情聴取を受けても口を開かない』というのが確定気味かなと思います。
ので、墓下PCの24時間以内の結果報告にはそういった旨を記す予定になっております。不都合等ございましたらまたご連絡ください。

それでは帰路の描写を次から投げさせていただきます。
引き続きよろしくお願いいたします!
(-70) 2023/09/18(Mon) 0:20:05

【秘】 陽光の元で ニーノ → うたかたの ダニエラ


──雨が降り出してしまう前に、と。

食事をしていた相手と別れ歩く、ひとりの帰り道。
月も星も見えない暗い夜道を辿る男の心は、天気とは裏腹に晴れ晴れとしたものだった。
迷っていたこと、悩んでいたこと、いつか何か見えるだろうかということ。
零してしまった弱音と涙を受け止めてくれたせんぱいが、暖かな言葉で信頼と勇気を与えてくれたから。

明日からも頑張れる、そうして頑張った姿を見てもらう。

考えただけで元気が溢れてくるから笑みも自然零れていた。
……ところ、ぽたりと。

「……あ、降って来た?」

頬に当たる雫に瞬く。
身体が冷えると熱も出やすいからよくはない、休みたくはないのだ。
だから少し小走りに、帰路を急ぎ始めていた。
(-71) 2023/09/18(Mon) 0:22:48

【秘】 うたかたの ダニエラ → 陽光の元で ニーノ

かつん、と革靴の底が地面を叩く音。

「――ニーノくん」

やけに硬質なこえだった。
名を呼ばれ振り返ったあなたの瞳には、夕刻別れたばかりの女の姿が映る。
ひとつだけ、違うことがあるとすれば眼鏡をつけていないこと。

ぽつ、ぽつ。
雨が地面を濡らしていく。女は傘を差していた。
酷く悲しそうな顔をしていた。
それも、傘と夜道の暗がりのせいで、すぐには分からないのかもしれない。
(-79) 2023/09/18(Mon) 0:32:02

【秘】 陽光の元で ニーノ → うたかたの ダニエラ

家へと急ぐ足は、けれど。

「──ダニエラさん?」

名を呼ばれると動きを止めて、そのまま振り返った。
一瞬誰なのかわからなかったのは眼鏡の無い素顔を見たことがなかったから。
それでもすぐに理解する。
知らない誰かではなく貴方であるということと、それから。

「どうかしましたか?」

その表情が、悲しみの色に染まっていたこと。
だから帰りたい気持ちはすぐに吹き飛んでしまって。
降り始めた雨に身体が濡れていくのも構わずに、一歩ずつ近寄った。

「……なにか、あった?」
(-85) 2023/09/18(Mon) 0:40:47

【秘】 うたかたの ダニエラ → 陽光の元で ニーノ

「……」

すぐには言葉を紡げずに、女は薄く瞑目した。
ぽつ、ぽつ。雨足が増していく。
けれど女はその傘を、あなたに差し出したりはせず。

「…あのね」
「あの、果物なんだけど」

いつもの暢気な声音はなりを潜めている。

「ニーノくんが、果物を配ってくれた人」
「アレッサンドロ・ルカーニア」
「…どういう人か、知ってる?」

静かな声。別人みたいに。
だけど傘を持つその手の小指のエナメルは、あなたの知る女と変わらない。
(-95) 2023/09/18(Mon) 0:53:15

【秘】 無敵の リヴィオ → うたかたの ダニエラ

いつものように自身のデスクで鏡を眺めていた男は、
君が訪れたことに気付いて視線をそちらに。
次に置かれたヘアピンを見て礼を言おうと思う頃には、
君は背を向け、デスクに突っ伏してしまった。

それを見て少し考えるように首を傾けた後、
くまを髪に飾って、暫しどこかへ。
もちろん、この一連の動作は君の目には映らない。

戻ってきて何をするかと思えば、君のデスクに近付いて

「見回りお疲れ様」

缶のあたたかいコンポタを君の机の上に。
出すには早い気もするが、そろそろ寒さも近づいてくるはず。
自販機に並んでいてもおかしくないのかもしれない。

何も食べないままじゃあ頭は回らないからね。
要らないと思うならそれでもいい。
ついでとばかりに水とお茶も横に置いて。
それから、自分の席へと戻ろうとするだろう。

本当はジュースも考えたけど、
君の好みが分からなかったものだから。
(-107) 2023/09/18(Mon) 1:15:45

【秘】 うたかたの ダニエラ → 無敵の リヴィオ

散らかったデスクの上。
かけられた声にゆっくりと身を起こす。

「…リヴィオさん」

見上げるともうその前髪にくまが居場所を見つけていて、ぱちくり瞬きを重ねた後にくすりと笑う。
よくよく机上を見ると何やらいろいろと置いてあるじゃないか。
そんなことを思っている間にあなたは自分のデスクへ帰っていくわけだけど。

「……。おいしいなあ。」

コンポタの缶を空けて傾ける。
温かくて甘くてつい感想が溢れた。優しい味だ、とも思う。
徐に、立ち上がった。あなたのデスクへ、もう一度。

「あのお。…ヘアピン、ですけどお。」
「次は何がいいとか、リクエスト、ありますかあ。」

少し、遠回しだろうか。
でもただお礼を伝えるより、こっちの方がいいかなと思った。
(-113) 2023/09/18(Mon) 1:59:52

【影】 うたかたの ダニエラ

Inutile piangere sul latte versatoこぼれたミルクを嘆いてもしょうがないという諺がある。
その通りだと思う。
最初にそれを思ったのは、母が死んだ時だった。
…今は、きっと、あの時と変わらない。

小指のエナメルを緩く撫でる。
トップコートのお陰で、つるりと陶器のような手触りだ。

まだ。
まだ、大丈夫。

まだ独りじゃないから。頑張れる。
(&3) 2023/09/18(Mon) 2:40:04

【影】 うたかたの ダニエラ

でももしも、ひとりになったら。
浮かんだ思考を、大きな吐息と一緒に吐き出した。

この手には約束がある。
だから、大丈夫。
大丈夫。
(&4) 2023/09/18(Mon) 2:47:08

【秘】 口に金貨を ルチアーノ → うたかたの ダニエラ

直ぐに燃やすでもして捨ててくれと言われた紙にはいくつもの名前が連なっていた。
そこの中でもいくつかの名前が浮かび上がっている。それが、執行役の予想だ。あくまで確定ではない。
先日告げた上司の名前には執行役ではなかったという印が刻まれているが、男の表情は何やら暗そうに感じただろう。

アレッサンドロ・ルカーニア

ダヴィード

フィオレ

カンターミネ・ヴォーフル

ネロ

ぺネロペ・ベリーニ

ロメオ
ヴィットーレ

・・・・
・・・ ・・・

アリーチェ・チェステ
イレネオ・デ・マリア

エルヴィーノ・ルカ・バディオリ

ニコロ

ニーノ・サヴィア

テオドロ・アストーリ
リヴィオ・アリオスト
ヴィンセンツィオ・ベルティ・デ・マリア

・・・・ ・・・
・・・
・・

消している者は、
確実に違う
と男は言った。
(-120) 2023/09/18(Mon) 6:30:18

【念】 うたかたの ダニエラ

「……」

女はいつものデスク。
手のひらの上でバスボムを弄んでいる。
イチゴfragolaのジェラートの色のような、薄紅色のバスボムだ。

書類を受け取り目を通す。
ことり、と静かにバスボムを置いた。

「……何か、ありましたあ?」

くそ旦那
はさておきだ。
やけに落ち着いているという印象を抱いたならそれはきっと間違いではない。
元来あまり感情を表に出す方ではないのだ。
作り笑いだけは、昔から得意だったけど。
(!2) 2023/09/18(Mon) 6:50:36

【秘】 うたかたの ダニエラ → 口に金貨を ルチアーノ

そんな中でも、紙面をなぞる間女の瞳に安堵が浮かぶことがあった。
ひとつの名前が消えていたからだ。

同時にひとつの名前を指さした。
浮かび上がった上から3番目、ニコロ。

――どうやら、次の目標とするらしい。
(-122) 2023/09/18(Mon) 6:56:18

【影】 うたかたの ダニエラ

よく笑う人は、愛されるから。
署内ではよく笑い、愛されるよう振る舞ってきた。
だけどここ暫くは、それが板に着いてしまったんだろうか。
“楽しい”という感情が付随してくるようになっていた。

そんなの、今まで、数える程の相手との会話でしか感じたことなんてなかったのに。
そのことを思うと、少しだけ、書類を握る手が震えた。
(&5) 2023/09/18(Mon) 7:09:05

【影】 うたかたの ダニエラ

――そして。

(…いいなあ)


ああやって、表立って文句が言えるのだ。
そのことだけ少し、薄ら、羨んでいる。
(&6) 2023/09/18(Mon) 7:11:00

【秘】 うたかたの ダニエラ → 月桂樹の下で ニコロ

/*

襲撃予告です。



お世話になってます。おさとうかえでです。
こちら、役職は
波魔
となりました。
次回の襲撃対象にニコロさんを指定させていただこうと思っています。

襲撃耐性のある役職(妖花など)であったり、襲撃そのものになにか不都合ありましたらご連絡ください。
ブッキングなどありました際はそのあとで考えます。

上記、まず一度よろしくお願いします。
おさとうかえででした!
(-124) 2023/09/18(Mon) 7:22:40

【念】 うたかたの ダニエラ

「…そおですかあ。」
「それは、…残念です」

「……」

直接お礼をいうなんてことは端からできる立場でもなかったけど。
あれは、おいしかったなあ。そんなことを、ぼんやり。

「ニーノくんは。あー。」
「…まあ、素直ないい子ですからあ。」
「疑いもしないで、
嵌められて
くれましたあ。」

「これで、懸念はひとつ晴れたんですけどね。」


小声で呟かれたのは、以前言っていた“個人的な理由”だ。
今となっては、かなり意味も薄れてしまったと女は感じていたが。
(!4) 2023/09/18(Mon) 7:43:02

【秘】 陽光の元で ニーノ → うたかたの ダニエラ

傘を差し出されないことには何も思っていなかった。
ただ普段と貴方の様子が随分と違う。
その違和感に心配が増すばかりで。

「……?
 にいさんのこと?」

どうして渡した相手を貴方がすでに知っているのか。
不思議そうに瞬く間にも、雨は体を濡らしていく。

「えっと、喫茶店経営してて、車の仕事やってて……
 スラムとかにもよく顔を出してくれる。
 面倒見のいいひと……?」

「…………」

自身が知ってるその人のことを話しながら。
なぜ今それを尋ねるのだろうと、全然わかんないなと。
何も察せられないほど……鈍いわけではない。
だから唇を閉ざす、続きを待つように貴方を見つめる。
(-125) 2023/09/18(Mon) 7:49:38

【秘】 うたかたの ダニエラ → 陽光の元で ニーノ

「…うん。…そう。」

…ばかだな。あの人は。
蟹の話をした時から気づいていたけれど。
そうやって一般人と積極的に関わって、慕われるから、こういう隙をうむ。
なんて。そんなことは、自分が言えたことではない。
一瞬だけ目を伏せたあと、ミントブルーがあなたを映した。

「彼は、ノッテファミリーの幹部カポ・レジーム。」
「…ニーノくん。ううん、ニーノ・サヴィア。」

ぱさりと傘が落ちる。
柄を握っていた手に代わりに握られたのは、鈍色をした手錠だった。
もう片方の手があなたに伸びる。幾度もそうして触れ合ってきたのと、同じように。



「反社会組織取締法により――あなたを、逮捕します。」



硬い声が、それを告げ、その手に手錠が、――かしゃん。

作り笑いしか、知らないから。どんな顔を作ればいいのかわからない。
だからその顔には悲しみが色濃く映った。
悲しむ筋合いなんて、どこにもありはしないのに。
(-128) 2023/09/18(Mon) 8:04:56

【念】 うたかたの ダニエラ

盗聴の話を聞いた時、ほんの少しだけ女の顔色が変わった。
大した
。うん、そっか。
無意識に、左手を胸に抱く。まだ、大丈夫。

「…気には、しませんよお。」
「あたしも大義があって、これをしていますからあ」

最初から。
女のしようとしていることは、全部、道理を外れている。
地獄に堕ちても仕方ないかなあと思いながら、それでも。

「……お兄さんは」
「お金のため、ですかあ?」

金を支払い情報を買っている当人が訊ねることじゃないかもしれない。
だけど返答次第ではもう少し色をつけなければとも思っていた。
女の懐には、活動費だけはやけにたんまりあるわけだし。
(!6) 2023/09/18(Mon) 8:33:56

【秘】 陽光の元で ニーノ → うたかたの ダニエラ



──考えたことがないわけではなかった。


特に昔のあの人はよく荒れていたものだし。
真っ当な仕事をしているようにはあまり見えなかった。

それでも、例えばあの人が、あの人たちが。
法に触れる行いをしていたとして、己に責めることができるだろうか。

たまたま自分が救われてしまっただけ。

この世の掃き溜めからひとり、拾い上げられた男の内に燻る罪悪感。
それでも変わらずあの人たちが向け続けてくれている愛情。
今の男を形作るものはそれがすべて、だから。

だからこそ。



貴方を、真っ直ぐに見つめた。



[1/2]
(-139) 2023/09/18(Mon) 9:54:31

【秘】 陽光の元で ニーノ → うたかたの ダニエラ


「……ダニエラさん」

慕う兄がファミリーに所属していた事実より。
自分が逮捕されたという理不尽な現実より。
今、心が向き合いたいと望むものへと目を向ける。

「なんで、悲しそうなの」

嵌められただなんてもう気が付いていた。
ならばこの瞬間は貴方が望んだことだろう。
なのに果たされて喜びが生まれないのなら。

考える。

考えることをやめないって、決めた。


「──
だいじょうぶ
?」


いつか告げた言葉は今も変わらない。
この手はもう、自由でなくとも。



[2/2]
(-140) 2023/09/18(Mon) 9:56:23

【秘】 無敵の リヴィオ → うたかたの ダニエラ

名を呼ぶ君に笑顔を見せるだけで、
きっとそれ以上に足を止めるだとか、
言葉を返すだとかはなかった。

席に着いた男は手元の資料を確認したり、
細々とした仕事の一部を終わらせていく。

「おや、ダニエラ君」

その途中に君がまたこちらへと訪れて、
男は再び君へと翠眼を向け微笑みかける。

「…ふむ、リクエストか。
 そうだね……この前は猫をいただいたから犬はどうだろう。
 犬のヘアピンは売っているんだろうか」

自分で買わない分、そこら辺を知らない。
せいぜいあるのはヘアクリップだろうか?
それについては君の方がよく知っているだろうと問いかけた。
(-143) 2023/09/18(Mon) 10:06:17

【念】 うたかたの ダニエラ

そうですか、と小さく。
少しの間、何ていえばいいのかなと浮かべて。

「……信じられないって、いうのは」
「裏切られたくないってことだと、思うんですよお」

「あたしは…見てのとおり、ですからあ」
「あたしのことを信じてみてくださいとか、そおいうかっこいいこと言えないんですけどお…」

小指のエナメル。マリーゴールドの色をした。
さてその色は黄色とは、この国に広く伝わる宗教の上で、どんな意味を持っているだろう。
…女は自分がそっち側の人間であると、忘れないよう刻んでいる。
そうしなければ忘れてしまいそうな危うさだって、とっくの昔に自覚済みだった。
(!10) 2023/09/18(Mon) 10:23:32

【念】 うたかたの ダニエラ

「裏切られても、いいかなって」
「そう思える人だけ、あたしは信じてますよお。」
「…たくさん、良くしてもらったから」
「騙されてるなら、それでもいいかなってえ。」

ゆるやかにその口元を緩める。どことなく郷愁のかおりのする笑顔だ。
重ねてきた時と想いを全部、その胸中に忍ばせたような。

「……あたしの大義は」
「その人たちが守りたいものを、守ることですう」

「だから」

どんなに胸が痛くても。苦しくても。


「気には…しませんよお。」

“その人たち”が、
欠けて
しまっても。
笑うのだけは、得意だから。

――へらり、と女は笑いかけた。
(!11) 2023/09/18(Mon) 10:23:48

【秘】 うたかたの ダニエラ → 陽光の元で ニーノ

降り落ちる雨が、女の頬も濡らす。
眼鏡がなくてよかったと思った。だって、レンズが濡れてしまう。
それに手錠をかけた瞬間のあなたの顔を見なくて済む。


そうして代わりに濡れた睫毛が、あなたの言葉で、ふるりと振れた。

「…あは。おかしなこと、言うー。」

取り繕ってきた声音が剥がれていく。
ただの嘘つきだって。ずっとずっと騙していたんだって。
その事実だけが確かにそこに転がっているのに。

――あたしは、裏切り者なのに。


「あのねえ。ニーノくん」

その言葉と、ほぼ同時だった。
繋がれた両手にそっとまた触れて、もう片方の腕が、あなたの背に回る。
ゆっくりとあなたを抱き締める。…あなたはそれを、恐れるだろうか。

(1/2)
(-158) 2023/09/18(Mon) 11:25:19

【秘】 うたかたの ダニエラ → 陽光の元で ニーノ

くす、と耳元で、笑みの音。
笑うしか、できないから。


「大丈夫、だよお。…あたしはあ。」
「それより、自分の心配しないとお。」

ずるいなと思う。我ながら。
抱き締めてもいいのは、お母さんの代わりの話だったはずなのに。
…あなたは今誰の代わりでもない。
最後に、
あなた
として、腕の中。

かわいい後輩。だいすきだった。
もっと一緒に話したかった。本当に克服出来たらって、力を貸していた。
そんな、自分の身の程も弁えないような女で。


――ごめんね。は、
やっぱり口にはしないまま。
(-159) 2023/09/18(Mon) 11:25:44

【秘】 うたかたの ダニエラ → 無敵の リヴィオ

「んー…?どおでしょおー。」
「えーと…。」

記憶を辿る。
あまりにも雑多すぎて、店頭の商品のひとつひとつまで覚えていないが。
そうやって思い返したあと、くすりと笑んで。

「…探してみまあーす。」

間延びした口調にあまり変わりはない。
ただ嬉しそうな様子ではあった。
要件を終えるとするりと席を離れていく。
自分のデスクへ戻ると、美味しそうにまたコンポタをすすっていた。
(-160) 2023/09/18(Mon) 11:35:12

【人】 うたかたの ダニエラ

朝のルーチン。2日に1度のサンドイッチ。
いつもと同じメニューを頼む。

「ありがとおございまあす。」

レシートを受けとり、馴染みの店主に手を振って。
齧りながら通勤の道を歩いた。

街は今日も、取締法のせいかどこか縮こまったような様子。
それを横目に眺めながら、小さく、溜め息を落とした。
(6) 2023/09/18(Mon) 11:56:40

【影】 うたかたの ダニエラ

もうこのレシートに、メッセージが載ることはないのだけれど。
ダニエラ・エーコのルーチンは、そう易々と変える訳にもいかなかった。

だから、こうして無意味な行為を、きっとこれからも繰り返す。
レシートをついちらりと見つめてしまう癖も、きっと、そうそう直らない。
(&7) 2023/09/18(Mon) 11:58:29

【秘】 無敵の リヴィオ → うたかたの ダニエラ

君が記憶を辿る様子を眺め、
笑みが浮かべばどこか安堵したように表情が和らいだ。

「…あぁ、楽しみにしているよ」

礼を送るべきはこちら側で、
本来あの程度で返される必要もないのだが、
君が多少なりとも笑顔になれるのならその方がいい。

離れていく様子を少しだけ眺めて、
男はまた、己の仕事へ向き合うのだった。
(-169) 2023/09/18(Mon) 12:59:50

【秘】 陽光の元で ニーノ → うたかたの ダニエラ

おかしなことだと指摘され。
名を呼ばれて、ほぼ同時に。

肌が触れる。
冷えた身体を温もりが包む。
身体が強張り震えたのはどうしようもない条件反射だった。
いやだったと泣くこどもがずっと、心の中にいる。


それでも、振り払ったりはしなかった。
貴方が抱きしめるのなら、そのままでいた。
代わりなわけではないとわかっていたから。

「………………」

ひくついた喉はうまく音を発さないけれど。
望んでくれるなら、望んでくれるままに。
その意志を伝えるように、細い肩に額を押し当てる。

[1/2]
(-186) 2023/09/18(Mon) 15:56:58

【秘】 陽光の元で ニーノ → うたかたの ダニエラ


騙されていたからって憎もうとは思えない。
裏切られたからって糾弾したいとは思えない。
キミは理由もなく、こんなことをしないでしょう。

たったそれだけのことさえ、
震えた唇では上手く形を為せないから。
さいごのさいご、絞り出せた声はひとつ。


「……いつか、おしえて」


瞼を伏せて、それだけを。


──そうして連れて行かれるというのなら、何の抵抗もしない。
雨に打たれて随分と冷えた身体が、次第に過ぎた熱を持つのを感じながら。
最後まで貴方を責めることは無いのだろう。

[2/2]
(-187) 2023/09/18(Mon) 15:58:11

【秘】 うたかたの ダニエラ → 陽光の元で ニーノ

頷くことは、できなかった。
もしかしたらまだ縋っているのかもしれなかった。

あの明るい日差しの中のような日々に。
まどろみの中で見た夢のような日々に。

…だけど多分、本当は。
この裏切りに気付かれた以上、同じものには戻れない。


――それだって、全部、覚悟の上のつもりだったのに。



腕の中であなたの震えを感じても、少しの間はそうしていた。
どこかでそうっと身体を離して、行こうか、なんて
まるでどこかに出かけるみたい。

連れて行く。冷たい檻の中。
冷えた身体にともる熱に気付くことすら、
もう女にはできるはずもなかった。

ひとつ、学習した。やっぱりどんなときでも笑わないと。
どうせ戻れないんなら、恨まれた方が、ずっといいはずだから。
(-193) 2023/09/18(Mon) 16:28:24

【秘】 うたかたの ダニエラ → 渡りに船 ロメオ

/*
お疲れ様です、おさとうかえでです。
昨日日付変更直前になってお送りしてしまったこちら >>2:96 の白の続き、どういたしましょう?
墓落ちのメンバーが壮絶でしたし、流して頂いても構いません。
その場合はこちら手隙の時にまたベーカリーに遊びに行かせて頂きますね!(できたら……)
ただお忙しくてまだ着手できていないだけなどでしたら申し訳ありません、催促の意味ではないのでゆっくりどうぞ…!

おさとうかえででした!
(-198) 2023/09/18(Mon) 17:34:16

【秘】 うたかたの ダニエラ → 黒眼鏡

/*
お疲れ様です。
お世話になっておりますおさとうかえでです…(ここに任意の感情)

手が空き払った頃に牢獄の様子を見に行きたいと思っているのですが、事前に牢獄の様子などで留意事項などありましたらとご連絡致しました。
あとお預かりしている荷物ですが、同じく落ち着いた頃に情報屋ロッシを利用して内容を知ろうかなとも考えています。
なにか不都合ありましたらお教え下さい……

お返事の方も、そちらが落ち着きました後でかまいません。
まだ暫く伺うまでかかると思いますので…………。
よろしくお願いします。おさとうかえででした!
(-201) 2023/09/18(Mon) 18:00:39

【人】 うたかたの ダニエラ

>>9 カンターミネ

「……あーーー」

見回りの途中。丁度休憩にさしかかろうという頃。
遠目にそのライムグリーンを見つけた女は、間の抜けた声を上げた。
てってと後ろから近寄ると、食べ歩きのさなかであることも加味ひとつせずにその片腕に絡みついた。

「ミネだあーーー。」
「なにたべてるのお?おいしそお。」

笑顔をへらり、向けている。

#街中
(10) 2023/09/18(Mon) 19:16:27

【秘】 うたかたの ダニエラ → 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ

腕に触れる手が微かに震えている。
笑顔も、いつもの寂しいのを隠す
作り笑い
だった。
甘えた声は、縋るようで。

――まあ、きっと、無理もない。
(-206) 2023/09/18(Mon) 19:16:42

【秘】 渡りに船 ロメオ → うたかたの ダニエラ

/*
お疲れさまです、万人の夢です!
お返事遅くなってしまいすみません!
秘話にてお返しする予定でしたので、そのまま続けさせていただければいいなと思っています。
墓落ちメンバーが壮絶だったのは、本当に、そうです……(昨日は横たわっていました)
お声がけありがとうございます、引き続きよろしくお願いします!
(-211) 2023/09/18(Mon) 20:26:39

【秘】 渡りに船 ロメオ → うたかたの ダニエラ

>>2:96

「助かったぁ〜〜。救世主だわ」
「ありがと……え?これもいいんすか?」

離れて餌を食べ始めた猫の姿にほっと息を吐いて、
これまた大げさに感謝をして笑顔を向けた。

それから差し出されたカップのコーヒーには驚いて、
それでも素直に受け取った。
中を覗けば既に自分好みの調整がされている。

「悪いっすね、なんか。ありがとうございます。
 今度店来たらオマケしようかな」

「猫、懐くのはいいけどもう飼えねえから……
 家にもう居るんすよ、白いのが」

懐かれているのに困っていたのはそれもあるらしく、
コーヒーに口を付けてぽろりとそんな事を零した。
人懐こくついてくる野良猫と言えど、
考えなしに拾えるものでもないので。
(-214) 2023/09/18(Mon) 20:39:29

【秘】 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ → うたかたの ダニエラ

「何があっても大丈夫だって」

囁く。サンドイッチを振る手は良く目立つ。
目立たない逆の手で、肩をぽんぽん。
遠目には仲良しのスキンシップ。
二人には、傍にいる証。

「どこでもいつでも、だろ」

同じ物を食べる事は、一緒にいた証明になるだろうか。
すい、と目の前でから〜いサンドイッチを動かした。
(-218) 2023/09/18(Mon) 20:52:24

【秘】 うたかたの ダニエラ → 渡りに船 ロメオ

/*
お疲れ様です……!昨日は…………(目を伏せる)(首を振る)
ありがとうございます。お話したかったので嬉しいです。
では少しスローペースとなりますが、お付き合いよろしくお願いしますm(_ _)m
(-226) 2023/09/18(Mon) 21:17:17

【秘】 黒眼鏡 → うたかたの ダニエラ

/*こちらこそお世話になっております、ポップコーン殺人事件です!
ダニエラさんの姿を牢獄から見守っております。
(現在逮捕〜勾留ロール中なので状況が確定しておらず、あまり表に顔を出せなくてすみません)

見に来ていただけるの嬉しい!です!
特に注意点はありませんので、やりやすいようにしていただければ。
実は用意していたルートで連絡とかもできるようになっています。
(使用する場合は任意のジェラート屋さんなどにメッセージをお託しください)

荷物はあける場合はご連絡ください。中身をお伝えします。ダニエラさんのお手元にあるものなので、いつでもいいですよ!!!!!!!

こちらはのんびりしたものなので、
お時間あるときにゆったりとお付き合いいただけましたら嬉しいです。
なにとぞよろしくお願いします…!
(-227) 2023/09/18(Mon) 21:21:35

【秘】 うたかたの ダニエラ → 渡りに船 ロメオ

カップを受け取られると、またにこやかに。
いいんですよおと、間延びした声。

「お約束う、でしたからあ。」
「ふふー。お隣、失礼しまあす。」

ビニール袋の中には自分の分も買ってある。
紙の土台をたたみ潰して、同じだけ砂糖の入ったそれを傾けた。

「やったあ。じゃあやっぱりい、気まぐれの頻度をお」

などと宣いはしゃいでいる。
お取置きの件で充分とは思っているので、これは冗談だ。

「あ。猫お。ふふー、そうなんですねえ。」
「実はあたし、猫とか触ったことなくてえ…」
「お名前とかあ、あるんですかあ?」
(-231) 2023/09/18(Mon) 21:36:12

【人】 うたかたの ダニエラ

>>13 カンターミネ

「んふふー。ごめんなさあい。」

ぺろりと小さく舌を出す。
そんな中、鼻先に刺激的な香り。…辛いんだあ。これ。

ちらりとあなたを窺う。少しだけ、悩む素振り。
結局ぱくりと食いついた。
ひん。口の中が痛くて熱い。涙目だ。

「からいぃ……。」
「ミネー、こんな辛いの、よく食べれるねえ…。」

女は子供舌だった。
さっきと違う意味で、また舌を出す。

#街中
(14) 2023/09/18(Mon) 22:18:03

【秘】 うたかたの ダニエラ → 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ

辛さに堪えるふりをして、ぎゅ、ともう少ししがみつく。
大丈夫。大丈夫。ただの、仲良しの2人組。

「……うん。」

すり、と腕に頬寄せた。
それも辛さに堪えてるふりで、やり過ごす。
(-242) 2023/09/18(Mon) 22:18:21

【秘】 渡りに船 ロメオ → うたかたの ダニエラ

隣に座れば少し目で追った。
猫は構わず餌を食べていて、もうこっちに目もくれやしない。
夏の終わりの風に、珈琲の香が乗る。

「アハハ。言っといたよ、店長に。『馬鹿言え』って笑ってた」
「笑ってたって事は気前は良くなるんじゃねーの?
 これからに期待ですねー」

こっちも冗談で店長に言ったつもりなのだが、
案外きちんとリクエストとして受け取られたかもしれなかった。

「猫触った事ねーの。好きなタイプかと思ってた」
「名前ね、Coccoココナッツ。白いから」

「そいつも野良猫だったんだよ。
 オレは保護した人から譲り受けただけなんだけど」
「今も何匹か貰い手探してんだ。
 猫欲しい奴に心当たり居たら教えてよ」

……最近、パン屋に『飼い主探しています』という
貼り紙がしてある事を貴女は覚えているかもしれない。
あれもロメオの手書きで、依頼物なのであった。
(-247) 2023/09/18(Mon) 22:20:49

【秘】 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ → うたかたの ダニエラ

へらりと笑って、子供をあやすように。
つまり、傍から見ればおふざけの範疇に見えるように。
人気の少ない今、他には聞こえない声には愛情を込めて。

「よし。いい子いい子」

なんて添えながら、あなたが絡む腕の手を捻って
こっそり身体に触れる。大丈夫、お互いが遮蔽物になって
周りからは見えてない。大丈夫に決まってる。

両手が塞がっていて良かった。
空いてたら抱きしめていたかもしれない。
(-248) 2023/09/18(Mon) 22:37:00

【秘】 うたかたの ダニエラ → 黒眼鏡

/*
心の準備をしていましたが傷は深いです。
おさとうかえでです。
まだ未確定なのだろうな〜とは思っておりましたので、お気になさらず…!

ジェラート屋さんが使えることに今1番驚いています…使えるんだ!?
何も知らずに後日ジェラートを食べる予定でした。そのままでもいいかも……

すごい。開けてほしそおに見える。すごい。(語彙)
ダニエラはあまり開けることに乗り気ではなさそうなので、ソロールしながら展望を見てみようかなと思います。持っててよかった叢魔窓。
よければそちらで開けることになりましたら、秘話にて描写をくださいませ。…墓下って叢魔窓見えましたよね!?(確認)

未確定が確定してからの方がよいかな?と様子を伺っておりました。
その方がよさそうでしたら合図を頂けましたら参じます。
なにとぞよろしくお願いいたしますねm(_ _)m
(-253) 2023/09/18(Mon) 23:01:58

【秘】 うたかたの ダニエラ → 渡りに船 ロメオ

「え。ほんとおですかあ。ふふ、やったあ。」
「じゃあたあくさん、期待しちゃいましょお。」

弾むような声と、揺れる足。
それでもどこか気怠げなのは、間延びした語尾のせいだろう。

「んー。そう見えますう?」
「見るのは可愛いんですけどお。」
「…ふふ。Coccoちゃん。かわいいお名前ですねえ。」

続いた言葉に、んー、と人差し指を口元に。

「…キョーミは、ありますけどお……」

むすとまさにその口元が尖る。
微かに翳った表情にまで、あなたが気付いたかどうか。

「……今は、どおでしょおねえ。」
「いろいろと、物騒ですしい…。最後まで、飼えるかなあ…」

“物騒”とはまた迂遠な表現だと自分でも思う。
誰がどんな理由で逮捕されるかも分からない法案に、言葉を選んだと言えばその通りなのだけれど。
(-261) 2023/09/18(Mon) 23:42:12

【人】 うたかたの ダニエラ

>>15 カンターミネ

ひとつ歳上だろうが何だろうが、褒められるとやったあと声を上げる。
そこに関しては、相手が旧知のあなたでなくともほぼ変わらないのだが。

「うー。ミネ、胃とか傷めないよおにねえ。」

時すでに遅しな気はする。
トラメッツィーノは一口だけで御遠慮させていただいて。
ただ元来は戴けるものは迷わず戴く女だったので、歳下だろうがお言葉に甘えるらしい。

「あたしもお、コーヒーでえ。」

この子供舌の女は、コーヒーに砂糖をふたつ放らないと気が済まない。
…きっと、あなたもとうの昔に知ることだろうが。

#街中
(16) 2023/09/19(Tue) 0:18:55

【秘】 うたかたの ダニエラ → 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ

へへ、と見えないところではにかみ笑顔。
ぎゅ、ともう一度。もっと。しがみつく力を強めて。

…それでも、コーヒーの注文が終わる頃には身体を離す。
もう大丈夫。まだ頑張れる。このほんのひとときの触れ合いを心の糧に。
それにあんまりくっつき過ぎると、今度は不自然になってしまうかも。
コーヒーも飲むし。と。
(-265) 2023/09/19(Tue) 0:22:17

【秘】 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ → うたかたの ダニエラ

ふふん、とこちらも自慢げに。
屋台の親父には仲良いだろ?とウインクしてやった。
お腹いっぱいだ、と手を振られ、離れて。

人通りの少ないのをいい事に、切り出す。

「あー、それでだな。二つある。言う事が。
 どっちも大したことじゃないからすぐ終わるが、
 電話で伝える方がいいか?」

そんな風に、ほんの少し曇った顔で。
(-274) 2023/09/19(Tue) 1:05:14

【秘】 月桂樹の下で ニコロ → うたかたの ダニエラ

/*
お返事大変遅くなりました。
匿名アイベックスです。

襲撃予告、受け取りました。
特に襲撃を耐える役職では無いため
斜陽騎士が守りに来ない限りは通ると思われます。
(他は影響ある役職無かったよなと確認しつつ)


描写などはそちらに一任しても大丈夫なのですが
シチュエーションなどご希望ありますでしょうか?
(-279) 2023/09/19(Tue) 1:26:34

【秘】 渡りに船 ロメオ → うたかたの ダニエラ

「オレも楽しみー。
 つまみ食いできるパンが増えますからね」

バイトの特権、つまみ食い。
『朝一番に試食ができる』というのは
パン屋で勤めている理由の一つかもしれない。

「触るのはー、って奴すかね。アレルギーとかもあるか…」
「でしょ。人懐こいメスですよー」

興味はあると聞けばおっ、とも思ったけれど、
その先の表情と言葉に「あー……」と声を漏らした。

「なんか最近街もざわついてますしねえ。…………、」
「オレも最後まで飼えないかも、っつったんですけどね。
 一人暮らしだし、独身だし、オレに何かあったら
 猫の世話が誰がやんだ〜つってね」

首の後ろを掻いて、遠くの花壇の方を見つめた。
珈琲のほろ苦さと砂糖の甘さが口に残っている。

「落ち着いて欲しいですね。ホント」
「パン屋は変わらずやってますけど」
(-282) 2023/09/19(Tue) 1:32:34

【念】 うたかたの ダニエラ

「…好きなんですねえ、みなさんのことお」

裏切られたくないというのはそういうことだ。
同意を得られたことで女は確信してくすりと笑う。
あなたにとっても大事な人達なのだ。それを知れただけでも女には大きな収穫だった。

「ふふー。そおですかあ。」
「あたし、結構うさんくさいかなあって思ってたんですけどお」

聞かれなければ言わない、聞かれたとしても答えないつもりだったことの数を数える。
幾らでも不審に思える要素なんて、あっただろうに。

だけど、『捕まって欲しくない人』の話をした時くらいから、あなたのそれには気付いていたのかもしれない。
…少なくとも悪しくは思われていないこと。それくらいは、女にも。
(!15) 2023/09/19(Tue) 2:08:30

【念】 うたかたの ダニエラ

急に立ち上がったあなたにはぱちくりと――することもなく、女はただその瞳でにこりと笑う。
何のことやらぴんと来てはいなくとも、そこには多分に母の影響も残されていた。
…女について調べなかったあなたが知るはずもないけれど、女の母は、娼婦だったから。

励ましの言葉には少しだけ浮かぶものがあった。
誰か
にとっても、いい娘でいられていただろうか。
使い勝手のいい駒だとしても構わなかったけれど、…そう思われていた方が、ずっと嬉しいのなんて当たり前だった。

そうする間に徐々に近寄るあなたに今度こそきょとりと目を瞬かせた。
だってまさか、思ってもいなかったから。
それも今『人を信じられない』といった男の口から。
(!16) 2023/09/19(Tue) 2:09:21

【念】 うたかたの ダニエラ

「――あ」

その手が髪に触れた時。
多分誰かの手の平とも重なって。

それは本当に似ても似つかなかったと思う。
粗雑で下手くそなあの手とあなたの手では、
きっと昼と夜ほどにも違うSono differenti como la note e il giorno


だけどそれだけが理由じゃない。
見透かされた心地への動揺と、何より、何も知らないあなたからその言葉を貰えたことが。
――まるで本当に
認められた
みたいに思えてしまって、ゆらりと視界を歪ませた。
どっちつかずの蝙蝠が、居場所をひとつ認められてしまったように感じられた。

「……っ、ごめ、なさ……」

元からいろんなことが重なって溢れる寸前のグラスだった。
溢れ方も分からなくなってしまったから溢れず済んでいるだけだった。

しとりしとりと、雨粒のように頬を伝い落ちる。
急に泣いたって困らせるだろうに。今度は止め方の方がわからなかった。
慌てて眼鏡を取り払い涙を拭う。
それでも簡単には、止まってくれそうにない。
(!17) 2023/09/19(Tue) 2:10:06

【秘】 黒眼鏡 → うたかたの ダニエラ


/*
こちらももうちょっと色々ダニエラさんとやっておきたかったのですが、
これはこれで……(過去にも多分ゆったりと交流してたんだろうなという感じではありますし)
機会をみて色々やっていければ嬉しいで〜す!

ジェラート屋さんはアレの仕込みが色々してあるので、実はまだ使えます…!
そのうちふっとメッセージがくるかもしれません。

荷物に関しては見ても見なくてもぜんぜん! だいじょうぶなのですが、開ける際はご一報いただければだいじょうぶです!
アレッサンドロとしては、ダニエラさんの手元にあることが大事なものですので。

業魔窓みえてます!ルチアーノこいつ…(後方保護者面)

そして状況ある程度確定しつつあるので、多分いつでも大丈夫です!
最期までよろしくお願いしますね。
(-289) 2023/09/19(Tue) 3:03:53

【秘】 うたかたの ダニエラ → 月桂樹の下で ニコロ

/*
お疲れ様です。
ァァァ催促したみたいですみません!
ご確認ありがとうございます!エリカさんに報告をさせていただきますね。
斜陽騎士も希望者なしで今回はおりませんから、耐性のない役職でしたら、もう……(スンになる)

そちらから特別ご要望がなさそうなら、ダニエラの手で罠に嵌めた実績が欲しいですと挙手を致します。
具体的には、どうしようかな……。
子供たちに拾わせた『落し物』をニコロさんに届けさせて、それを署に持ち帰る途中でA.C.Aに声をかけられ逮捕とか。
(落し物はマフィアと関わりのあるなにかで、子供たちは「お姉ちゃん」からその落し物を預かったと言います)

それか普通に、マフィアの知人がいらっしゃればその方と会った帰りを待ち伏せしていたA.C.Aにより逮捕でもかまいません。
こっちはダニエラが罠に嵌めないパターンになりそうですが、代わりに手錠をかけるのがダニエラになりそうです。

どちらかお選びいただけましたらと思います。
もしほかに案がありましたらそちらもお伺いできますのでどうぞご提案くださいませ。
(-301) 2023/09/19(Tue) 5:56:09

【人】 うたかたの ダニエラ

>>17 カンターミネ

「…ええー。」
「いけないんだあ…。」

なんて。ちょこっと半目でそう責めたあと、軽く肩を竦めてくすりと笑う。
今日のところは大目に見てあげただけだ。

コーヒーを受け取る頃にはさすがにじゃれつくのもやめている。
ありがとお、と笑顔で受け取って、ストローを口にくわえ啜って。

「んー。そおだねえ、休憩中…。」
「電話の方があ、いいかもお。」
「あんま長引いて警部補さんに見つかったらあ、怒られちゃうしい。」

ただでさえ日頃の態度を『仕事だけは真面目にしている』の1点で見逃してもらっている自覚はある。
こわいんだよおなんて本人がいないのをいいことにへらへら笑った。別に怖いとは思っていないので風評被害だ。

#街中
(20) 2023/09/19(Tue) 6:09:51

【秘】 うたかたの ダニエラ → 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ

あなたのその顔を見た女は、ほんの一瞬迷う様子を見せた。

「…ううん。そっちも、電話でえ。」

リスク回避だ。
こう見えても内通者なんてしているから、その意識は人一倍強い。
そうでなくともこのご時世だ。
(-302) 2023/09/19(Tue) 6:10:06

【秘】 うたかたの ダニエラ → 渡りに船 ロメオ

「つまみ食い…。いいなあ。」

甘美な響きだ。羨ましい。
大袈裟にしかつめらしく顔を作って、すぐにくすっと崩したり。

「いや、機会なくてえ…。」
「この歳になって触ったことないと、なかなかあ。」
「今度猫カフェとかでデビューしてみようとは思ってるんですけどお…。」

女の子かあ。なんてふわふわ。
白くにごった茶色がカップの中で少し揺れる。

「んー……。」
「ほんとおにい。」

曖昧な笑みでコーヒーをまたひとくち。
それで心中を誤魔化した。…いつか、落ち着くんだろうか。これは。

「でもそれじゃあ、心配ですねえ。」
「お兄さんに何かあったらあ…。」
「…これは不謹慎ですねえ。ごめんなさあい」

そうなりかねないあの法案が全て悪いわけだが。
それでも余計なことを言ったと思った。苦笑い。
(-304) 2023/09/19(Tue) 6:27:35

【秘】 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ → うたかたの ダニエラ

「ん、りょーかい。じゃ、後でな」

にこりと微笑んで、歩いていく。


その日の空いた時間になって、電話を繋ぐ。
リスク回避を徹底する為、幾つも基地局を経由した電話。
挨拶もそこそこに、本題だけ。

「おっす。……んじゃ用件な、1つめ。
 エリー、無防備過ぎるからなんとかしてくれってよ。
 ルチアーノを突っついてたら言われたぞ。
 手は出してない!って必死に言ってたからな、
 一応それを信じてやった。
 『俺じゃなきゃ食い物にされてる』だとさ。
 まあ、そう、そんな感じ。自衛も頑張ってくれ」

本当に大した用件でもなかったようだ。
情報網に偶然引っかかったので、それだけ。
それから、もう一件。
(-305) 2023/09/19(Tue) 6:37:10

【秘】 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ → うたかたの ダニエラ

「んで、まあ、こっちが本命な?」

ちょっと言いにくそうに、しかし努めて明るく。

「タレコミがあってね。どうも、次に狙われるのは
 そのルチアーノか、……俺かもしれない、だそうだ。
 それぞれ別の方向から二回、聞いた話でね。
 情報の確度はそこそこ高そうだ」

一度、唾を飲む。

「まあなんだ、あー、俺の準備は出来てるんでな!
 仕事の引継ぎも『片付け』も大体済ませてある。
 それで相手方にも一泡吹かせてやるつもりだ。
 それで、あー、もし本当にそうなっても……
 エリー、気落ちしなくていいから。だってよ、
 今より近くにいられるんだぜ?昨日言った通り、
 毎日尋問で堂々と会えるぞ。ははは。
 ……んまあ、それだけ。うん。大丈夫、そうだろ?」

精一杯に笑う声を出す。大丈夫さ、だって約束したろ?
ずっと一緒だ。捕まろうが、なにされようが、傍にいる。
それに、そもそもまだ確定した訳じゃないから、と。
(-306) 2023/09/19(Tue) 6:44:14

【秘】 月桂樹の下で ニコロ → うたかたの ダニエラ

/*
此方こそ遅くなって申し訳なかったのでお気になさらず!

そして襲撃内容ですが
実は実は、今回此方
凶狼
でして
此方側の襲撃相手が猫又さんだと言う事が判明しました。
ニコロ、道連れ食らいます。

運営ちゃんには確認しましたが、問題ないとのことです
(同窓の他の人はパスして貰っているため確定)


ニコロの色んな情報を最後っ屁でばら撒いてくれるそうなので
それを聞いた波魔さんが逮捕、という形は如何でしょうか?
(-335) 2023/09/19(Tue) 9:27:04

【秘】 渡りに船 ロメオ → うたかたの ダニエラ

「いいでしょ。おねーさんも働く?」

いつでも歓迎してますよぉ、と何とも軽い勧誘。
つまみ食いの為にバイトをするとはこれいかに、なのだが。

「ああ、そういう。良いんじゃないすかね、猫カフェ。
 可愛がるんなら人んちの猫が一番ですからね」
「飼ってるオレが言う事じゃないけど」

本来は自分はそういう考えで……飼わないかと言われたので。
猫はかわいいので是非撫でて欲しいとは思った。
ロメオは猫好きだった。

「…………」
「ま、オレは捕まんないでしょー。流石に」

「捕まったら何しようかな。なかなか無い体験ですからね」
「それはそれで楽しくやるんで心配しなくていいですよ。
 オレ、タフなんで」

へら、と苦笑いに眉を下げた気の抜けた笑顔を返す。
一般人が叩くにしては大口だが、
返ってそれで冗談だと思ってくれればそれでいい。

それに、言っていること自体は本当なのだ。
(-339) 2023/09/19(Tue) 10:20:17

【秘】 うたかたの ダニエラ → 月桂樹の下で ニコロ

/*
わーお。凶狼さま。それはそれは……。
ご連絡ありがとうございます、その形で大丈夫です!
じゃあ手錠掛けに行っちゃおうかな……。

そちらも襲撃ロールで大変でしょうし、こちらからの襲撃ロールは省略でも構いません。
その点もお任せ致しますので、以上よろしくお願いいたします!
(-364) 2023/09/19(Tue) 12:41:40

【人】 うたかたの ダニエラ

>>21 カンターミネ

「ふうーん。」

聞いちゃったもんねー。
やおらにその表情はにこにこ顔へ。

「んふふ、そお。がぶがぶーってえ。」
「変わってないよお。いつでもかけてえ。」
「…あー。起きてたらあ、出るねえ。」

仕事が終わると眠いとばかり。
立ち去るその背を見送って、ずぞとストローを鳴らすと女も仕事へ戻っていった。

#街中
(25) 2023/09/19(Tue) 16:28:35

【秘】 うたかたの ダニエラ → 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ

――当然ながら、寝やしないので着信にはすぐ応じることとなる。

「えー。自衛い…?」

てんで見に覚えがない。そういうものである。
んー、と悩む音がして。

「ミネがそうして欲しいならあ。」

本当にわかっているかは不明だが努力はするらしい。


…そして本命の話は、まあ。
あの時の翳った顔を見れば少し想像のできたことだった。

「……」

スピーカーの向こうの声。
忘れられない夜を越えて、約束をその身と指先に刻んで。
それでもまだ聞き分けのいい顔をしないとすぐには頷けそうになかった。

…行ってきます、とお母さんの声がする。
子どもは聞き分けよく笑顔でそれを見送った。
でも、それを最後に聞いたのは、果たして、彼女が死ぬ何日前の事だっただろう。
(-397) 2023/09/19(Tue) 16:29:34

【秘】 うたかたの ダニエラ → 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ


  「…………」
  「…………………………………」

  「やだ…。」




小さな声。子どもの頃は我慢して、できなかったこと。
言ったって仕方がないことに、駄々こねて。甘えて。
笑顔に隠さず、自分の気持ちことを口にして。



  「ほんとは、やだよお…。」




――それが、本心だ。もちろん。…だけど。



  「………でも、がまん、するう。」
  「ミネは、傍にいるんだもん。…いてくれるって、約束してくれたんだもん…」




もう子どもでは、ないから。
嫌なことも呑み込まなきゃいけないときがある。きっと、今も、そのときだ。
(-399) 2023/09/19(Tue) 16:34:55

【秘】 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ → うたかたの ダニエラ

努力の結果がどうなるかは不明だが、
お願いしたエリーが言ってるんだから大丈夫だろう、
そんな根拠のない自信と共によしとした。そして。

「……」
「黙っちゃったな〜。あはは……」

沈黙は、耐え難い。怖い。
誰もがその時間と共に向けてきた視線を思い出す。
それより貴女の沈黙は、もっと。
受話器の向こうでしようとしている素直な・・・顔を思うと。
それに、その後に続いた言葉を聞くと。
この世のあらゆる拷問よりも、ずっと辛いと思う。

「エリー……」

俺だって、と。続けるのがきっと、正しいのだ。
実際、同じ気持ちなのだから。
ひと時だって、離れたくない。
傍に居ても、無力でありたくない。
この子を悲しませるなんて、我慢させるなんて、
本当はあってはならない。
それでも、それだからこそ、
(-405) 2023/09/19(Tue) 17:01:20

【秘】 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ → うたかたの ダニエラ

「――ありがとう」

口をついて出た、初めがそれだった。
褒めるのではない、それはきっと子供に向けてする事だから。
だから、きっとこれは、本当は同じ位置に立っているのに、
頑張って背伸びをして見せて、自分を一緒に引き上げてくれた
貴女に向けた、告白の口火だった。
あとはもう、滑らかに、心が紡ぐまま。

「ああ、そうだな。俺はずっと傍に居る。絶対離れない。
 頼まれても離れてやらない。覚悟しとけよ〜、
 嫌だって言っても一生くっついてまわるかんな。
 牢獄にぶち込まれたって、拷問されたとしても、
 ぜーんぜんへっちゃら。だってエリーがいるし。
 っていうかもうどこでも天国みたいなもんだぜ。
 でもそんな状態だからな、エリーが誰かと結婚する、
 なんて言いだしたら大変だぞ。俺は絶対式場乗り込んで
 エリー攫って二度と返さないね。新郎殴り飛ばしてやる。
 俺と約束したからには、そういうのがずーっとずーっと、
 死ぬまで……ううん、死んだって続くんだ、だから、」

「あー、だから……」

「……俺も、がまんする。うん。
 それで、いつか無事に出て来られたら、
 …………その、……」

「……俺の残りの人生も全部、エリーが貰ってくれない?」
(-408) 2023/09/19(Tue) 17:12:51

【秘】 うたかたの ダニエラ → 黒眼鏡

/*
お疲れ様です。
周囲が立て込んでおりますが、(PLが)お話したいので捻り出そうとしているところです。

今晩までには開始を送るつもりです…ので、そのつもりでいてくだされば!
よろしくお願いします!
(-409) 2023/09/19(Tue) 17:15:30

【秘】 黒眼鏡 → うたかたの ダニエラ

/*
りょうかいです!
ご無理なさらず!
(-414) 2023/09/19(Tue) 17:59:46

【秘】 うたかたの ダニエラ → 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ

あなたが牢獄にいるのなんかやだ。拷問されるのなんてもっとやだ。
だけどどこかに逃げようだとかは言わなかった。
あなたの大切なものが自分だけだなんて自惚れはしないから。
自分だって大切なものがもうひとつある。――いや、更にもうひとつ。

「……ぁは」

静かに目尻を指先で拭った。
言葉通り結婚式に乱入して新郎に殴り込むライムグリーンの髪が浮か――びはしなかった。
だって女の中では最初から、そこにいるのはあなただったから。
(-415) 2023/09/19(Tue) 18:04:45

【秘】 うたかたの ダニエラ → 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ

「…うん、……うん、……いいよお。」
「それじゃあ、ミネがドレス着てえ」
「あたしはあ、タキシード着てえ」

少しひねくれた夢をなぞる。
あなたがどんな言葉を返すか、聞きたいから。
表じゃ素直なダニエラ巡査は、本当は少しひねくれ者だ。

「それでね、ミネの人生は」
「ぜえんぶ、あたしのものになるんだあ。」

……幸せだねえ、って。小さな声。
サングラスの上司がコーヒーなんかいれてくれたら、もっと、もっと嬉しいけど。

「………ミネが、もらってって言ったんだから」
「やっぱなし、は、なしだかんねえ。」

くすくすと女は控えめに笑う。
いやなことはたくさんあって、こわいこともたくさんあって。
今だって本当は最悪の気分だけど。

描いた夢を想いながら左手小指に口付ける。
マリーゴールドの花が、まだ、綺麗に咲いていた。
(-416) 2023/09/19(Tue) 18:05:17

【秘】 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ → うたかたの ダニエラ

「え?俺がドレス着るの?いやエリーも着てよじゃあ。
 ダブルドレスで行こうぜ、いやでも俺ドレス恥ずかしい……
 でも絶対キレイだしなエリーのドレス姿とか……ん?」

反射的にいつものように言葉を返し、その光景を想像する。
と、そこに至ってやっと「いいよお」に理解が追い付き。

「……今俺OKされました?」

敬語になってしまった。

「え、いや、その、勿論俺は全然よくって、あの、
 っていうかずっと俺、エリーに全部あげたくて、
 でもほらエリーって可愛いしさ、ルチアーノも美女って
 褒めてるくらいだし、そういう、男人気もあって、
 絶対エリー自身も好きな人とかいてさ、俺はあくまで何、
 こう、あれよ、親友枠っていうか、わかるだろ?
 そういう感じだと思って、だから言ったけど
 いやそこは迷惑だからやめてねみたいな感じで
 来ることも全然覚悟してたっていうか、
 一緒に居るけどそれはそれみたいなアレへの
 対ショック姿勢取ってましたみたいな奴があるんだけど、
 ん?んん?あの、えっと、
……いい、の?


早口続きの後に、吐息に掻き消えそうな声で。
表向きでは傍若無人なカンターミネは、
本当は怖がりで寂しがりだ。遅れて夢をなぞる指を出して、
やっと追いついてから、震える。
(-423) 2023/09/19(Tue) 18:46:34

【秘】 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ → うたかたの ダニエラ

「あの、えっと、だな、そのう……
 ふ、ふつつかものですが?よ、よろしく……」

「……えへ、へ。やった……」


お喋り屋が黙る時。口を閉じる時。
それは、きっと何かを噛み締めている時だけだ。
例えば……幸せ、とか。
(-424) 2023/09/19(Tue) 18:48:55

【秘】 うたかたの ダニエラ → 黒眼鏡

かつ、かつ。
革靴の底が床を鳴らす。
軟らかなくせ髪を揺らしながら、まっすぐに女は通路を進んだ。

そうしてとある鉄格子の手前で女は止まる。
ノッテファミリーの幹部カポ・レジーム。そして今は、反社会組織取締法の下投獄された罪人。
…静かな声で、その名を呼んだ。

「…アレッサンドロ・ルカーニア。」

眼鏡は外していたから乱視で視界はボケていた。
そんな、ミントブルーの瞳が、檻の中を映す。
(-425) 2023/09/19(Tue) 18:50:44

【秘】 黒眼鏡 → うたかたの ダニエラ


「がー……」

…いびきだ。そいつは、ベッドの上で腕を枕にねころんでいた。
見れば顔のあちこちは腫れあがっており、瞼が片方閉じ切っていない。
ここ10年程のアレッサンドロには、似つかわしくはない…
けれどなにより、彼らしいよそおい。

とりあえずは、生きているようだ。
今の様相は、動物園でひっくりかえるパンダのようだけど。
(-426) 2023/09/19(Tue) 18:58:32

【秘】 うたかたの ダニエラ → マスター エリカ

夜を超えるのが怖かった。
大切なものをまたひとつ取り上げられてしまうかもしれなかった。

それでも、彼らの大切なものを。
――家族を。
あたしの立場で守る方法なんて、これくらいしかなかったから。

どうして大切なものばかり、あたしの手を離れていくんだろう。


 
アレッサンドロさん。
ミネ。
……お母さん。



だけど、同じように心の隅で思うんだ。
あたしには、それを嘆く資格なんて、もうないんだって。



/*
こんばんは。
波魔は今回の襲撃先を
ニコロさん
に指定します。
どうかよろしくお願いします……
(-428) 2023/09/19(Tue) 19:01:44

【秘】 うたかたの ダニエラ → 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ

「――ふふっ。」

つい静かに噴き出して、そのまま控えめにけらけら笑う。
…好きな人、だなんて。
これが電話でさえなかったら、もっとからかってあげるところだ。

スピーカー越しに耳を叩く声が心地好い。
心地好いし、愛おしい。
火照る頬を冷ましに夜風を求めてベランダに出ると、涼しげな風が髪を揺らした。

「……うん。…いいよお」

同じように、静かな声でもう一度。
小さな声が自分の声に重なってしまっても、聞き逃すことがないように。

そうして耳に届いた幸せそうなその声音を聞き、密かに電話のマイクの傍に口付けをして。

「……ti amoだいすき

「あたしの方こそお。」
「…よろしく、おねがいしまあす。」
(-432) 2023/09/19(Tue) 19:25:42

【念】 うたかたの ダニエラ

――しばらくは、どう頑張っても涙は止まることなくて。
ついでを言うならあなたの言った、『紅茶』やら『珈琲』やら『練習中』やらで勝手に泣く時間を増やしていた。
それでも飲む気はあるらしく、ぐずぐずの顔で頷いた。

珈琲でも。紅茶でも。
どちらでも多分
とっても美味しい


「………………はい…」

そうしてカップを傾けて、ようやく落ち着きを見せた女の目は腫れなかなか酷いものだ。
それでも溜め込んでいたグラスの中身は、随分軽くなったように思う。
(!19) 2023/09/19(Tue) 19:33:47

【秘】 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ → うたかたの ダニエラ

「わ、わーらーうーなーよぉー……」


日頃の勢いはどこへやら。
完全にからかわれるまま、ぽそぽそと言葉を返していく。

「……俺も……」

ti amoだいすき……」


「……もー絶対責任取ってもらうからなほんと恥ずかしくて死んじゃいそうだ……通話でよかった、今の顔見られてたらほんと……もう……一生勝てなくなるから……」

「……お、おわり!この話終わりな!一旦!
 続きはあのーあれだ!俺が無事に出れる日にな!
 いつになるかわかんねえけど!頼むぞ!」
(-436) 2023/09/19(Tue) 19:47:37

【秘】 うたかたの ダニエラ → 渡りに船 ロメオ

「あー。あははぁ。」
「でも今のお仕事、気に入ってるのでえ。」

残念。誘惑は誘惑止まり。
職務態度の割に、あっさりとしたもんだった。

「ええー。そおなんですかあ」
「…でも、いいと思うなあ。小さな家族〜」

キョーミがあると言ったからにはこのようになる。
まあどちらにせよ、情勢がこの有様では。なのだが。

「でもお、朝パンを買いに行ってお兄さんがいないとお」
「やっぱり心配になっちゃうのでえ」
「……風邪とかでも休んだり、しないでくださいねえ。」

そしてこちらはこちらで、まさか本気で捕まる心配なんてしませんよ、と言わんばかり。
おどけるように肩を竦めてくすり。きちんと冗談として受け取られたらしかった。…ついでに。

「あたしは風邪ひいたら、休みますけどお」
(-437) 2023/09/19(Tue) 19:47:54

【秘】 うたかたの ダニエラ → 黒眼鏡

「…………」

その姿に、小さく吐息をひとつ。
…嘆息。いいや、安堵だ。
だけどしかつめらしい表情は変わらない。

すう。少し大きく息を吸い。


「アレッサンドロ・ルカーニア!」



もう一度。
(-438) 2023/09/19(Tue) 19:55:23
ダニエラは、珍しく――それはそれは、大きな声で。
(a18) 2023/09/19(Tue) 19:56:27

【秘】 黒眼鏡 → うたかたの ダニエラ

「んが」

がたん、と音がして、暢気に組んでいた両足がびくんと解ける。


「……」

しばらく、沈黙。
むくりと上体が起き上がり、

「あー……。
 ダニエラ。何してんだ」

起き抜けの一言としては、自然だったけれど。
拘留されたカポ・レジームらしからぬ態度と言葉で、
かりかりと頭をかいた。
(-443) 2023/09/19(Tue) 20:36:20

【秘】 うたかたの ダニエラ → 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ

「…ふふ、はあーい。」

残念がる様子は見せず、かすかに甘い声。
どちらかというと、今が通話で残念な側だ。
そこまで言う顔は、すこし、とても、見たかった。

「…それじゃあ、」
「ミネ」

またね
。」

次に電話ができる日がいつだかなんてわからない。
だからその声に寂寥が乗るのは多分仕方がない。
そうっとマイク口に口を寄せた。

愛しいあたしの王子様。どうか何もなく、無事でいて。
(-454) 2023/09/19(Tue) 21:01:14

【念】 うたかたの ダニエラ

空気の緊迫を感じ、息を呑む。
あなたの伝えた内容のほぼ大半は、きっと存外にすんなりと呑み込めた。

目を伏せる。
嫌な想像ばかり過るのは仕方のないことだ。
そうでなくとも、女はこの日、

…それでも。



「――残念です、ねえ。」

笑顔だ。感じた寂寥は声音に乗らない。
女はあなたと違って嘘つきだ。
いつもそうやって何かを誤魔化して生きている。

「とても優秀さんでしたから、助かっていたんですけどお」

結局泣き腫らしたままの赤い目だけれど関係はない。
今はただ、あなたの心残りにならないように。
少しでもあなたが、自分のことに集中できるように。
(!23) 2023/09/19(Tue) 21:49:43

【影】 うたかたの ダニエラ

泣きじゃくる子どもが、いつだって心の中にいる。
行かないでって。ひとりにしないでって。
だけどそれを隠して笑ってきた。

今日だって、今だって、同じだ。
子どもの頃からずっと繰り返していることを、今も、ただ繰り返すだけ。
(&8) 2023/09/19(Tue) 21:50:05

【念】 うたかたの ダニエラ

「……行ってくださあい。」
「ホテルは自分で、何とでもできますからあ。」

「あたしもここを、すぐ離れます。」
「…ふふ、何の備えもしていないわけじゃありませんから、大丈夫ですよお。」

「守られるだけのお姫様じゃ、ありませんしい」

それこそ顔のケアだとかは後回しだ。
デスク上に置いていた大切なものたちだけは確かに回収し、着々とここを離れる支度も済ませていく。

「落ち着いたら、また、連絡をくださいねえ」
「――お兄さん」

へらりと笑う。大丈夫。…きっと、また会える。
(!24) 2023/09/19(Tue) 21:51:02

【秘】 渡りに船 ロメオ → うたかたの ダニエラ

「なーんだ、フラれちゃったよ」

いつでも待ってまーす、なんてこっちもあっさり。
バイトが増えるのは悪く無い事だ。

「かわいいすよ。家帰ったらもう玄関にいるんだもん。
 ずっと面倒見てやれればいいんすけどねえ」

こーんなのが……と手でサイズを指し示したり。
今は無理かもしれないけれど、お勧めだけはしておくのだ。
……情勢がどうなるのか、見通しは立たないが。

「厳し。風邪引いてんなら休ませてよ」
「でも、まあ、うん」
いつも通り・・・・・って安心材料ですからね」

「ちゃんと朝、待ってますから」

「……そっちは休むのかよ。寂し〜」

アハハ、と冗談も笑い飛ばして。
紙のカップを傾ければコーヒーも最後の一口だった。
猫がにゃあ、と鳴く。すっかり缶の中は空になって、
並んで座る人間二人を眺めていた。
(-471) 2023/09/19(Tue) 22:00:41

【秘】 うたかたの ダニエラ → 黒眼鏡

「…
仕事
です。」

間延びした声はなりを潜め。
どこか沈痛な面持ちはそのままに。

「…………
本当は、様子を見に来ました。


悪い事をした子どもみたいに不明瞭な声。
それでも聞き取れるくらいには発声した。
心配で、とはつけないところが素直じゃない。
そんな自分には、どこか自覚的だ。
(-473) 2023/09/19(Tue) 22:02:51

【秘】 黒眼鏡 → うたかたの ダニエラ

「おう、そうか。
 危ない橋だぞ」

見られたらどうすんだよ、なんて言葉は言うまでもないが。
掌に顎を乗せて、溜息のような息を漏らす。
──牢獄の中でも、カウンターの中とまったく同じ。
実際はあなたが着たこと、そこにいること、
それそのものが嬉しいのに。

「んで。
 様子はどうよ。
 いつも通りだろ?」

へらりと笑う頬に、あざがぼこぼこと広がっていなければ、まあ。
(-475) 2023/09/19(Tue) 22:12:42

【秘】 うたかたの ダニエラ → 渡りに船 ロメオ

くすくす。
はあい、なんて笑って返し。

「おかえりなさい、してくれるんですねえ…」

ひとり暮らしだから、やっぱり少し羨ましい。
示されたサイズ感をエアもふもふしてみたり。触ったこと、ないけど。

「ふふ。まあそおいうことでえす。」
「いつも通りじゃなくっていいのは、日替わりメニューとシェフの気まぐれだけって相場は決まってるんですからあ」

「だからあたしも、ちゃあんと行きますよお」
「……気まぐれを楽しみにい」

風邪の日までお仕事したくありませんしいなんて嘯いて。
お仕事といえば。

「あ。…そう言えば仕事の途中でしたねえ」
「人助けをしてすっかり忘れちゃてましたあ」
「そろそろおいとま、しようかなって思いますう」

ちょうどコーヒーも飲み終えたし。猫もおなかいっぱいみたいだし。
(-483) 2023/09/19(Tue) 22:47:42

【秘】 うたかたの ダニエラ → 黒眼鏡

「…わかってます。」
「でも、A.C.Aに選抜されましたから…少しは誤魔化しが効く立場なんですよ。」

ヒラの巡査に比べたらの話。
さて、そうでなくても果たしてここに足を運んでいただろうか。
…意味のない自問だ。目を伏せて一蹴した。

「せっかくの色男が台無しですね。」

問いには苦い声。
乱視で少しぼやけているから、直視こそせずに済んでいる。
…本当はこんなところで会いたくもなかったし、こんな姿を見たくもなかった。
眼鏡はその、折衷案だ。
(-492) 2023/09/19(Tue) 23:05:55

【念】 うたかたの ダニエラ

ネイルや靴や、豪華な食事。
女はただそれについては、曖昧な笑みを返すだけに済んだ。

そんな用途にこのお金を使ったことは1度もない。
使わなかった分は使わなかっただけ貯め込まれ、此度ようやく日の目を見たというわけだ。
つまり何ら痛手でもなかったという話だが、やっぱりそのことも結局あなたは知る由もない。

「はあい。じゃあ」
「…ご連絡、楽しみにしてますねえ」

このホテルを離れる準備を進めながら。
笑って女は、あなたを見送ったことだろう。

そうしてきちんとこのホテルも離れ。
次のアジトは、またあなたの知らない別のホテルなのだった。
(!27) 2023/09/19(Tue) 23:13:54

【秘】 黒眼鏡 → うたかたの ダニエラ

「ならいいが。
 この後のことを考えるとなあ」

困ったように頬をかく。そうするといてえ、と当然の悲鳴をあげて、びくんと顔をそらす。
牢の中のアレッサンドロはなんだか気が抜けたようで──
いや、気のせいではなく、彼は何かに安堵し、満足していた。

場所と境遇とのギャップが、その違和感を不気味に縁取るかのようだ。
そんなことにも構わず、男はあなたの軽口に肩をすくめる。


「子供のころはずっとこんな感じだった。
 成長すると色男になったわけだが」

だらしなくかいたあぐらの上で、気怠そうに足を組み直す。

「そういうお前も、なんだかしんどそうだな。
 仕事が辛いか?」

からから。笑い声は、牢獄のなかにばかりこだました。
(-501) 2023/09/19(Tue) 23:31:07

【秘】 渡りに船 ロメオ → うたかたの ダニエラ

「そうなんだよ。ちゃんとオレの足音、分かんだなって」

誰かが自分の帰りを迎えてくれるなんてこと、
今まではなかったから嬉しいのだ。
先行きに不安はあるものの、今の所、いいなと思っている。

「ハ。違いないすね」
「気まぐれで店閉めないように店長にも言っときますよ」

店長は平気だと言っていたから大丈夫だとは思うけれど、
この騒動の余波で店を休まれるのもなんだか嫌なので。
バイトの身ながらでも守れるものはあると思いたい。

「……ああ。そういえばあんたはそうでしたね」
「世話んなりました。多分もう大丈夫」
「な」

猫もナア、と鳴いた。くつくつとロメオは笑う。

「オレも解放されたし帰るとしますわ。……」
「じゃ」

「また店で」

猫が付いてくる様子はない事にそっと安堵しつつ、
貴女に背を向ければ後ろ手に軽く手を振った。
呼び止めなければ、きっとそのまま公園を後にするだろう。
(-508) 2023/09/19(Tue) 23:56:46

【秘】 うたかたの ダニエラ → 黒眼鏡

開きかけた口がその悲鳴で閉じる。
そのまま眉間に薄い皺を寄せた。
何でこっちまで痛くならなきゃいけないんだろう。
なんだか満足そうなのが、また、腹が立つ。

「……
辛い、ですよ。


だからちょっとくらい仕返ししてやってもいいかなと思った。

「…聞いてくださいよ。」
「いきなり上司さんがいなくなっちゃって」
「困ったことがあったら言えだとか」
「仕事に穴は空けないだとかいってたくせに」

「どおしたらいいかわかんないじゃないですか」
「あたし、これから誰に何を報告したらいいんですか」

少しずつ声が震えていく。
本当に。仕返しですら痛くさせるんだから理不尽だこんなの。
まだ言ってやりたいことはいくらでもあるけど熱くなった目頭に中断させられる。
泣いてなんかやりたくない。路頭に迷ってただ泣くなんて嫌だった。
(-514) 2023/09/20(Wed) 0:50:43

【秘】 うたかたの ダニエラ → 渡りに船 ロメオ

「……いいなあ」

しみじみとつい漏れた。
本気で検討したいなと思う反面、
もしかしたらこんな状態じゃなくても元から自分は飼えなかったかもななんて薄く思う。


「ふふ、よろしくお願いしまあす。」

幾ら目かのお願い。厚かましい常連客だ。
空になった紙コップを丁寧に半分に折りたたむ。

「お返事できるんですねえ。」
「かしこおい。」

あなたと一緒にくすくす笑い。

「はあい。」
「またお店でえ。」

立ち去る背中に手を振った。
ゴミやら何やら回収した後、そうして女も仕事に戻った。
(-515) 2023/09/20(Wed) 1:06:26

【秘】 歌い歌わせ良く見聞きし カンターミネ → うたかたの ダニエラ

はぁ〜〜〜〜っ、ため息が通話口から聞こえる。
そこに含まれる色が幾つ、電波という変換機に乗せられたか。
……いいや、そんな事考える必要もない。
だって、いつだって傍に居るんだから。今も、きっと。
互いに十全に伝わっている……はず、だ。

「ああ、……エリー。」
「また!」

別に、寂しくない。嘘、少しだけ寂しい。
別に、辛くない。嘘、そこそこ辛い。
だから、俺は幸せだ。愛してる。

多くをたったの二文字に乗せて。
唇は、また触れ合える時まで取っておく。

愛しい俺のお姫様。何があっても傍にいるから、安心していて。
(-519) 2023/09/20(Wed) 1:41:24

【秘】 黒眼鏡 → うたかたの ダニエラ

「そうか」

震える声を、その吐露を聞いて。

「ダニエラ。
 こっち来い」


男がまずしたことは、それにこたえるでも慰めるでもなかった。
答えよりも先に、格子のそばまで歩いていく。
ぺたぺたと、普段はいているサンダルよりも軽い裸足の音。
ベッドからひらりと飛び降りたその足取りは思ったよりもしっかりとしていて、
見た目ほど重傷ではないのかこの男が頑丈なのかは半々か。

「こっち」

そうして格子の傍まで来ると――
男は隙間からほんの僅か、手を伸ばした。
(-530) 2023/09/20(Wed) 2:25:58

【秘】 月桂樹の下で ニコロ → うたかたの ダニエラ

/*
大変遅くなりました。
描写についてご提案です。
以下の流れでどうだろうかと考えています。

怪しまれないよう
猫又さんのところへニコロが1人で会いに行く

知人なので話しながら自然に手錠を掛ける(摘発)

猫又さんによる情報操作

ダニエラさんによるニコロの逮捕(摘発)


そちらの動くタイミングや
どういう流れで逮捕に踏み切ったかはお任せしたいです。
大変ギリギリで申し訳ないですがよろしくお願いします。
(-533) 2023/09/20(Wed) 2:35:11

【秘】 月桂樹の葉 ニコロ → うたかたの ダニエラ

/*
一つお伝え抜かりがありました。
猫又さんが流すニコロの情報に関して
ニコロ本人が誰にも言っていない情報が含まれます。
それは以下の情報です。良きようにお使いください。

『10年前にダフネという恋人がいたがマフィアであり
警察に追われた際に命を落としている。』
(-534) 2023/09/20(Wed) 2:42:05

【秘】 うたかたの ダニエラ → 月桂樹の葉 ニコロ

/*
夜分にお疲れ様です。
お気になさらず…ご連絡ありがとうございました!

動くタイミングについてですが、情報操作の後即、という形にはなったかと思います。
ダニエラはこうなる以前から、ニコロさんを逮捕できるタイミングをずっと見計らっておりました。
情報操作から逮捕まで、あまりにも迅速だった、みたいな感じでしょう。

そして…猫又さんが想像している方で間違いないなら、ニコロさんには自分で手錠をかけたでしょう。絶対に。
ニコロさんに余裕があれば、襲撃RP是非させて頂きたいというのが本音な部分になりますが、無理は言いませんのでそこのところはおまかせいたしますね。

こちらからお答えできる部分は以上かな、と思います。
何かありましたらお問い合わせいただければ!
(-536) 2023/09/20(Wed) 2:45:35

【秘】 うたかたの ダニエラ → 黒眼鏡

自分の感情が自分でもよく分からない。
怒ってる、はずだ。でもそれ以前に悲しくて。
█しくて。

それだというのにほんの僅かなことにもホッとする。
同時にそれが今後も続く保証がなくって不安になる。

続きを吐き出すタイミングを逃してしまい、押し黙ったまま傍へ寄る。
せめてもの反抗とばかり表情だけはぶすくれているけど、だからなんだという話でもあった。

「…なんですか……」

ぼそり。
(-539) 2023/09/20(Wed) 2:59:25

【秘】 黒眼鏡 → うたかたの ダニエラ


「ん」

くしゃり、と、前髪に手が触れる。
寄ってきたあなたの頭を、
格子を抜けた指先で弄うようにくしゃくしゃ、
どうやら撫でているつもりのようだ。

「わりい、苦労かけた。
 メッセージくらい残すべきかと思ったんだが、
 忙しくてな」

すまん、と何度か繰り返して。
口の端に浮かんだ優し気な笑みを指を伝い届けるかのように。


「…一応、例の店からはまだ俺のところに情報がくるようにしてある。
 少し時間はかかるが、もし報告したいことがあればあそこを使え」

どうやって情報がくるのだろうか。

「それと、次だが――……」

そこで、アレッサンドロは、
なんだか悩むように言葉を止めて。



「お前、どうしたい?」
(-556) 2023/09/20(Wed) 7:44:20

【秘】 うたかたの ダニエラ → 黒眼鏡

「…………。」
「……なんですかぁ…」

同じ言葉なのに、どうにも情けない声が出た。
どちらかというとあの車内の態度の方が近い。
へたくそだなんて思いながらも、口にしないで大人しくしている。

「…謝ったって、許しません


本当に、苦労したんだ。今も、している。
それでも予兆があったからまだ耐えられた。
…そのことにだって、ありがとうなんて言ってやらない。
薄紅色のバスボムは、今も使わず置かれている。

短く了解を告げ少し落ち着く。
まだそうやって必要とされている間は地に足をつけていることができた。

「…あたしは」
「こんな悪法、とっととぶっ壊してやりたいですけど…」

顔が本気だ。本当に馬鹿な法案だと思う。
それを利用して今女は、もうひとつの摘発チームを解体させようと企んでいる訳だが。

「そういう話じゃ、ないですよねぇ」
「なんですかあ」

張り詰めていた分が随分と弛緩して、声音に反映されていく。
そこまで単純なつもり、なかったんだけどなあ
(-559) 2023/09/20(Wed) 8:17:59

【秘】 黒眼鏡 → うたかたの ダニエラ


「だめかあ。
 じゃあ謝るのはやめておこう、代わりに、なんか欲しいものをやるから。
 それで許してくれるといいが」

即物的だ。
女性に対するできた態度とは思いにくい。
それでもあなたが望むなら、その望むままにするだろうとは
なんとなく、悟ることができるだろう。


「──そうさなあ。
 まぁこんな悪法、そう持たんさ。
 すぐにどうにかなる」

あの署長も長くはなさそうだ、なんて笑い。


未来・・の話だよ。
 お前にはちゃんと、未来があるんだから」

くしゃり。
指先が髪先を僅かに撫でて、離れた。
(-563) 2023/09/20(Wed) 9:03:59

【秘】 月桂樹の葉 ニコロ → うたかたの ダニエラ

/*
お返事ありがとうございます!
余裕は大丈夫なので、是非是非!

流れとしてはそんな感じになると
運営ちゃんには送っておきます

RPはこのまま始めても大丈夫そうでしょうか?
(-564) 2023/09/20(Wed) 9:04:25

【秘】 うたかたの ダニエラ → 黒眼鏡

「……。」

欲しいもの。

「………コーヒー、が」

真っ先に浮かんだのは。

「飲みたいです。…アレッサンドロさんの。」

…泣き言だ、これは。
いつ叶うかも分からない。叶うかどうかも定かでない。



離れてゆく指先を見守り思う。

「未来、とか」
「そんなの、考える余裕、ないですう。」

なんで自分にばかり未来があるんだろう。
いっそのことさっさと地獄にでも堕ちた方が気が楽だ。
…それとも今のこれが、地獄だろうか。
真綿で締めるみたいに大切なものをひとつひとつ取りこぼしていくことが。

「アレッサンドロさんは、あたしにどうなってほしいですかあ」

聞き入れてやる義務なんてないけど、聞くだけ聞いてみる。
自分ひとりじゃ、すぐ浮かびそうにはなかったから。
(-578) 2023/09/20(Wed) 12:58:34

【秘】 うたかたの ダニエラ → 月桂樹の花 ニコロ

/*
やったあ!ありがとうございます!
ですが運営Mさんからいただける地の文を見てからRPに至りたいかなと思いました。
ですので、開始は日付変更後…そちらの都合の良い時に、開始の合図を送っていただければと思います。
(いきなり導入とかで構いません)
また日付変更後は情緒が死ぬ予定がありますのでお返事遅くなる恐れがあります。
ごゆるりとお待ちいただければ……………
(-579) 2023/09/20(Wed) 13:01:22

【秘】 マスター エリカ → うたかたの ダニエラ

遠からず訪れる未来は、あまりにもあなたにとってひどい結果と言えるもの。しかし──
  
因果応報
 悪因悪果  
 自業自得  

──己の行いは、己に返る 
そのことを考えれば、至って当然の帰結とも言えたのだった。

/*
御機嫌よう。あいさい行使先「ニコロ」で受け付けました。
よろしくお願いされています〜〜〜〜ダニエラちゃん……エン…
(-590) 2023/09/20(Wed) 14:08:21

【秘】 黒眼鏡 → うたかたの ダニエラ

「そおか」

うん、と頷く。あなたの泣き言を、肯定する。

「分かった。なあに、すぐできるさ。
 真っ先にお前に飲ませてやるよ」


狭間には、格子がひとつ。
何にもないようにふるまい、
目も指も届くけれど、
それは越えられない隔たり。

けれどまるで最初からこうだったかのように、
アレッサンドロは意に介さない。


「そりゃあ、お前」

だから、そんな顔で。

「あぶねえことしないで生きて欲しいな。
 やらせてる俺が言えた事じゃないから言わないが」

言っている。
言えないことだが、きっと言わずにはいられないから。
(-606) 2023/09/20(Wed) 16:59:48

【秘】 うたかたの ダニエラ → 黒眼鏡

不自由な独房の中で。ぼろぼろの顔して。何を。
…そんな簡単なことじゃ、ないはずなのに。

だけど、鉄格子の向こうの姿から、潮風とオイルの香りがした気がして。
一緒に香ったコーヒー豆の香りに、小さく、息を呑んだ。
それは、錯覚のはずだけれど。


「……絶対…ですよお。」
「それまで、許してあげませんからあ」

そう口にして、少し笑えてしまったのは仕方がないと思う。
自分はもう少し、現実を見ているつもりだったのに。


「…言ってないなら、聞こえませえん。」

聞こえたところで、どうせ聞けない。
だからそう言って肩を竦めて、少しだけ笑って見せた。
この生意気が、あなたの部下の姿だと。
独断で危険な橋だって渡る。それがあなたの役に立つのなら。


「あー。でもお。」

思い出すように、添える。

「アレッサンドロさんが危ないことしないならあ、考えまあす。」
(-618) 2023/09/20(Wed) 18:15:12

【秘】 黒眼鏡 → うたかたの ダニエラ

「それで許してもらえるンなら、安いもんさ」

なんとも気軽にいうものだ。
だけどこの気軽さで、どんな高価なものでもぽんと渡してくるのをあなたは知っている。


「あーあー、生意気に育っちまって…
 誰に似たんだか。
 周囲が悪いな、こりゃ」

やっぱマフィアはダメだ!
なんて言っているが、それこそ本当にどの口が言うのだろうか。

「おまえ得意なんだから、オトコの前ではちゃんとそういうの隠せよ。
 ツラは良いんだし、賢いし、その気になれば一発だろ。な」

格子の中から、どうしてこんなに自信を持って説教じみたことができるのだろうか?
さっぱり自覚していないのか、
あるいは屋根の上まで棚上げしながら嘯いて。

「それはー………」

危ないことは。

「………しないとは約束できんから、
 努力目標ということにはならんか?」

変なところで正直だ。
(-623) 2023/09/20(Wed) 18:34:05

【秘】 うたかたの ダニエラ → 黒眼鏡

そうやって、いつもと同じように。
適わないなあと思うのだ。そんな夢みたいな言葉も、すぐ叶うように思わされる。

「さあ。」
「誰に似たんでしょうねえ。」

本気で自覚がないのなら大いに結構だ。

「でもちゃんと、隠してますよお。前も言いましたが優秀なのでえ。」
「アレッサンドロさんだけです、これはあ。」

ミントブルーが薄く笑む。
役得ですねえとこちらもこちらで嘯いた。


あなたが大嘘つきだったなら、どうせ指摘していたのだろう。
寧ろ正直はいい事だ。そうして口を開いた女の声は少しだけ静かに響く。

「……別に、いいんですよお。」
「その時は、必要なときでしょおからあ」

諦観ではない。けれどただの許容でもなかった。
ほんの少しの寂寥と、ずっと多くの信頼の色。

「だから、あたしも好きにしまあす。」
「必要だと思ったら。…アレッサンドロさんの、部下ですからあ」

そう口にしたら、少しだけ胸がすくようだった。
…今だって女は、間違えたことをしているなんて思っていない。
だから地獄に堕ちたとしても、やめようなんて思わない。
(-642) 2023/09/20(Wed) 20:10:05
 


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