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【秘】 ご主人様 マオ → しもべ レグナ「花火はわしも好きじゃ。でかいのしか見たことがないが」 毎年祭りで上がる花火が、山の頂上からよく見えるのだ。 マオはそれを毎年のんびりとひとりで眺めるのが好きだった。 水は大層苦手だが、火は平気らしい。 「 ……わしにおねがいする褒美、それでいいのか。 同衾したいとでもいうと期待しておったのに」 冗談。耳元で囁いたくらいで赤くなるような男が そんな大胆な褒美をねだるなんて、ひとさじも思っちゃいない。 思っていないというのにわざと言うのがマオだった。 (-12) 2023/09/04(Mon) 17:12:21 |
【秘】 しもべ レグナ → ご主人様 マオ「悔しいけど否定はしねえ」 上品な笑いには、普段からそうなら手が掛からないんだけどな、等と。 整えた後はぽふぽふ、と。頭を撫でる事だろうか。 やわらかな髪の感触が心地よい。 甘言を吐いている自覚はあるのか、瞬いた瞳には、少し照れくさそうに零すものの。 確かに笑顔のまま、あなたの目を見たまま。言葉を返す。 「……そうだよ」 「意外に思ったか?」 ▼ (-13) 2023/09/04(Mon) 22:35:00 |
【秘】 しもべ レグナ → ご主人様 マオ「じゃあ、一緒にやりに行こうぜ。手持ちの奴」 大きな花火も見たことはないので、そちらはそちらで見たいとは思うのだけれど。 火が平気なら猶更。ちょっとした願掛けついでに、見た事のないものを、あなたと共有したい。それだけのつもりだ。 「 同……っ、 だからそれが誑かしてんだっての!!」案の定そんな褒美の内容を聞けば照れた様子を見せる。 そういう所が面白がられる要因の一つだとは、理解してはいるのだけれど。 照れが勝つものは勝つのだからしょうがねえだろ、というのは本人の談。 (-14) 2023/09/04(Mon) 22:35:56 |
【秘】 ご主人様 マオ → しもべ レグナ「レグナ、おまえ……」 突如、頭を撫でていたレグナの手を 獲物を狙うカマキリのごとく両手で捕まえる。 さっきまで飾り付けていた上品仕草が、吹っ飛んでいった。 流れるように、手袋の下にするりと指を滑り込ませて、ぎゅっと握ろう。 「やっとしもべとしての自覚がでてきたんじゃのう!」 挙句の果てには握った手を、すりすりと頬擦りし始める。 どうやらマオなりの喜びの表現らしい。いいことじゃ! 「意外どころか──おまえらしいのじゃ」 さらっと嘘を吐く。思わず聞き返したのは 花火なんて妹が喜びそうなものだから 家族とするのではないかと、考えたからだ。 ▼ (-15) 2023/09/05(Tue) 0:19:51 |
【秘】 ご主人様 マオ → しもべ レグナ「……いいぞ。おまえがそれで……、 後悔しないならな マオに花火なんて持たせたら、惨事が起こること請け合い── だけど今更だめといっても、もうおそい。 大きな花火もさぷらいずで見せてやろうかと、密かに考えながら。 「初心なやつじゃ。おまえのさっきの言葉のほうが よっぽど、たぶらかしというのではないのか」 一緒に願掛けのために花火をしたいなんて、マオには到底思いつかない系統の。 いつもより一層にんまりと笑いながら、レグナの瞳を覗き込む。 なんだか瞳をみつめるのが癖になっている。 「祭りが楽しみじゃ」 「明日はわしが迎えにきてやろう。いい子で待っているのじゃぞ、レグナ」 (-16) 2023/09/05(Tue) 0:41:07 |
【秘】 しもべ レグナ → ご主人様 マオ手を両手でがしっと捕まえられ、ぎゅっと握られれば少々驚いた様に「うわっ!?」と声を上げる。 そうして笑顔ですりすりと頬擦りされれば、今度はこっちが何度か瞬きをする番だ。 「……はは。そこまで喜ばれるとは思ってなかったな」 しもべ扱いにはもう慣れたものだから、 そこには突っ込まないけれど。 吐かれた嘘には、恐らく気付いていない。 そこで名前を出したのがアリアでなく、マオなのは。 何だかんだであなたに愛情を持っている証なのか。 ▼ (-18) 2023/09/05(Tue) 16:09:33 |
【秘】 しもべ レグナ → ご主人様 マオ「……覚悟はしてる」 予想できないわけがないので、それは承知の上だ。 とりあえず 火事にはならない様 気を付けないとと思った事だろうか。誑かしに関しては「そうか?」と。 自分では無自覚な方向に誑かしているかもしれない。 今度は瞳を逸らさず、そちらの方を見つめ返す。 「ああ、楽しみだな」 「……あんたにいい子でって言われるのは、何か複雑な気分だが。 ちゃんと待ってるから、時間通り迎えに来いよ?」 (-19) 2023/09/05(Tue) 16:10:16 |
【秘】 ご主人様 マオ → しもべ レグナ「人間がマオ様からほしがる褒美といったら 長寿のご利益がほしいからとか この美しさと可愛いさを堪能するため 同衾したいが当たり前と思っておったからの」 さっき期待していたのはこのせい。 仙人、もとい神仙様にはそんなご利益があるとかないとか。 求められることが好きゆえ、本人は喜ばしいことなのだが。 レグナがどう思うかは考えていない。 「おまえのお願いは、かわいいもんじゃの♡ レグナがマオ様大好きというのがわかったぞ」 相変わらず自己肯定と自尊心だけはでっかかった。 嬉しいので、もうひとつ褒美をやろう、とそっと近づき 自分の横髪を耳にかける仕草をして 頬にちゅ、触れるだけの口づけをしていった。 ▼ (-20) 2023/09/05(Tue) 17:54:51 |
【秘】 ご主人様 マオ → しもべ レグナ「では、また明日じゃ」 当日にも浴衣を着せてもらわないといけないし。 もちろん、と返事をひとつ。 マオは約束は守るが、それ以上にきまぐれだ。 夜中に窓から侵入して早めにくる確率は高い── 窓はきちんと鍵をしめておいたほうがいい。 (しめようが何とかして入っては来そうだが) ひとまず今は一旦、山に戻ることにした。浴衣のまま。 脱ぎ散らかした服を回収し、アリアに一声かけて。 「今日のお兄ちゃんは大胆だったぞ♡」という 余計な一言も添えて、帰って行くだろう。 (-21) 2023/09/05(Tue) 18:00:31 |
【秘】 しもべ レグナ → ご主人様 マオ「…… 同衾は置いとくとして。 長寿、この年ではあんまり考えたことがないからなあ……」 長生きしたいという気持ちはあるにはあるけれど、 そんな発想は思い浮かばなかったのか。 ……というか、同衾にも積極的に応じていたのかと少々複雑そうな気持ちになっているかもしれない。 「もう一つ?」 とほんの少しだけ首をかしげたところ、 頬にやわらかな感触が軽く触れて。 ▼ (-22) 2023/09/05(Tue) 21:32:35 |
【秘】 しもべ レグナ → ご主人様 マオ「……、……!?」 そうやってぽかんとしている内に、挨拶を忘れたままあなたを返してしまう事だろう。 鍵は閉めておくつもりだが、朝起きた時にあなたが既に腹の上で寝ていたりしそうだ。 余計な一言に対しては、アリアはへえ〜という顔をするが、一方の兄の方は変な事吹き込むな!!とツッコミを入れる事だろうか。 ――こうして、祭りの前日の陽は暮れていく。 (-23) 2023/09/05(Tue) 21:34:11 |
【秘】 おなかのうえ寝 マオ → しもべ レグナ──次の日の早朝に近い深夜。 あやしげな影が、ゆらりと窓の隙間から入り込んだ。 鍵をしめていても仙人のピッキング秘術で入り込む まるで盗賊のような腕前。 「レグナ〜……」 お祭りが楽しみなのと、暇なのと、構ってほしいのと…… 仙人とは思えない欲深さ。 だが、当然彼は寝ている時間。傍らでしばらく寝顔を観察し ほっぺたをもちもちし、起きろのオーラを送るが やがてそれもすぐに飽きて布団に潜り込む。 「たまには起きててもよいじゃろが……」 もぞもぞ。上に乗っかり、レグナのお腹の音を聴きながら そのまま、すやすやとねむりにつくのであった。 (-24) 2023/09/05(Tue) 22:22:15 |
【秘】 しもべ レグナ → おなかのうえ寝 マオレグナはすやすやと眠っている。 中々眠りは深い方の様で、ほっぺたをもちもちしようと、起きろのオーラを送ろうと、起きようとしてこない。 「……うーん……」 おなかのうえに乗られれば、若干の寝苦しさを覚えたのか。 そんな寝言の様な声を出して、けれどもやっぱり起きることはない。 或いは、以前は起きていたが慣れてきたのかもしれない。 ▼ (-27) 2023/09/06(Wed) 16:35:45 |
【秘】 しもべ レグナ → おなかのうえ寝 マオそうして夜は明け、朝。祭りの日の当日。 「──だーかーら、」 「寝てる間に勝手に入ってくるなっていつも言ってるだろ!!!」 先に起きたか、後に起きたか。 どちらにせよ起きた時におなかのうえに乗っかってるあなたを見れば、恐らくこれまでで幾度目かのそんな台詞をあなたに告げることだろう。 ちなみにアリアはすっかりこの様子に慣れており、「あ、マオさん!おはよう」と普段通りの挨拶を交わした。 (-28) 2023/09/06(Wed) 16:36:31 |
【独】 神仙様 マオ──祭りの前日の夜。 ぎし、と天蓋のベールに包まれたベッドの軋む音。 白くしなやかな腿に、武骨な手が乱暴に食い込む。 艶やかな声、はずむ吐息が、夜の天井に吸い込まれていく。 「 んっ…… 約束、だから褒美は好きなだけやるがマオ様の身体は大事に触れるのじゃぞ?」 「明日は大事な用があるのじゃ……」 夢中で身体を貪る人の子の頭を、赤子をあやすように撫ぜてやる。 今まで何度も相手にした不老長寿のご利益を求めてやってきた客だ。 ここでは神聖な儀式であり、試練を突破した者へ与えられる褒美と 人と交わることにより、心を理解したいマオのエゴだ。 「んっ、ぁ……レグナ……れぐな……っ」 ベッドが軋むたび細い身体がびくん、と何度も跳ねる。 マオに覆いかぶさるその影は、名を呼ぶ彼ではない。 何度も交わるうちに、己を求める欲望の向こうに彼を幻視している。 初心で優しい彼は、こんなに乱暴に腰を打ちつけてくるだろうか。 こんなにすがりつくように、必死な顔をするんだろうか── それは、まるでマオの願望のように。 交わりは一晩続く。 (-29) 2023/09/06(Wed) 18:23:00 |
【独】 神仙様 マオ神仙様──仙人は本来、欲など持たぬものだ。 その代わりに水の上を歩けるほど身軽であるような、仙術が使えるのだった。 けれどもマオが持たぬ欲は──現実の影響から──性欲だけ。 だから抱く側はできないし、どんなに抱き潰されようと 何も感じることなどなかったのだけれど──最近は変化が起きているらしい。 シーツを透かした先、下腹部の熱が冷めない。 「……レグナのせいじゃ……」 ふるっと、己を抱きしめるように己の身体に腕を回す。 儀式が無事終わり、大きなベッドにぽつりと残されたマオは ──身体を起こし、いつもの服を纏って恋しくなった彼の元へ。 (-30) 2023/09/06(Wed) 18:47:51 |
【秘】 ご主人様 マオ → しもべ レグナ「ん……レグナ……おはようなのじゃ〜」 いい気分で眠っていたマオのほうが、起こされることになった。 おなかに抱きついたまま、寝ぼけ眼でむにゃむにゃと顔だけそちらへ向け 「朝から声がでかい……良いではないか、減るもんではないし…… なにかやましいことでもあるのか〜?ん?」 あとでベッドの下やゴミ箱の中を漁ろうかと目論みながら。 アリアにおはよう〜とのんびり手を振る。 マイペースにおなかのうえで二度寝を決め込もうと顔を埋めた。 「レグナが恋しくなったのじゃ 」くぐもった声がする。 (-31) 2023/09/06(Wed) 19:03:29 |
【独】 ご主人様 マオ★マオの寝顔一覧★ ☆1:おなかのうえ寝 もっともスタンダードな寝顔。 ☆2:かおちか寝 起きるとマオ様の顔が眼の前にある。 ☆3……べったり寝 めずらしく上に乗らずに添い寝のような形で隣に寝ている。 ☆4……こかんのうえ寝 おなかのうえ寝よりなぜか下のほうにいる。 (-32) 2023/09/06(Wed) 20:03:42 |
【秘】 しもべ レグナ → ご主人様 マオ「おはようなのじゃ〜、 じゃない! ったく、時間通りにとは確かに言ったが、 何時間前だと思ってるんだか……」 やましい事は……実の所あったりするので、 漁られるとちょっとまずい。だが、あなたの魂胆を知る由はない。 「……そう言えば許されると思って」 思っているだろう。それで多少なりとも言い淀んでしまうのも自らの甘い所だと、分かってはいるのだけれども。 早々にぱたぱたとリビングに駆けていったアリアには、軽く手を振って見送って。 時間まではまだある。しょうがないなとあなたの頭を撫でて、暫くのんびりしている事にした。 (-33) 2023/09/06(Wed) 22:01:41 |
【秘】 ご主人様 マオ → しもべ レグナ「もちろん、思っておる……が、……恋しかったのはほんとうじゃ」 ぼそぼそと尻すぼみになりつつ、味はしめているようだ。 くすくすとご機嫌に笑いながらおなかに頬擦りして レグナの体温と、髪を撫でる手の感触でうとうとと しあわせで心地の良い二度寝をしばらく堪能する。 マオは寝ている時だけは、たいへん静かであった。 ▼ (-34) 2023/09/06(Wed) 22:52:36 |
【秘】 ご主人様 マオ → しもべ レグナそうしてやがて、起きたあと。 先ほどの、のんびりとはうってかわってドタバタとした準備が始まる────。 やれメシをくれだの、風呂に入れてくれだの、浴衣を着せてくれだの マオのさまざまな命令がレグナに襲い掛かる! 「レグナみてくれ。今日はぱんつを履いてきた」 唐突に裸チャイナ状態で捲って見せてきたと思えば 履いてないほうがまだマシと思えるほど際どい下着だっただの。 「それとな、おまえに似合いそうな浴衣も新しくもってきたのじゃ!」 どこぞのサンバでも躍るのに似合いそうな 黄金の浴衣を渡して来たりだの── もちろん、目論んでいたレグナの部屋漁りも忘れない。 ガサゴソとゴミ箱をあさり、ベッドの下に頭をつっこんだり 棚を散らかしたり。 そんな嵐が、出かけるギリギリまで続いたという。 (-35) 2023/09/06(Wed) 23:02:25 |
【秘】 しもべ レグナ → ご主人様 マオ寝ている間はゆっくりのんびり、平和な一時を過ごしていた――のだが。 マオが起きてからはてんやわんや!! 飯食ってないのかよ!だとか、こういう時ばかり風呂入りたがるのかとか、浴衣に関しても大人しく着させてくれなかったりだとか。 勿論下着に関しては、 「こら!!!見せびらかすな!!!!!」 と捲った裾を急いで閉じてないないした。 それはもう、勢いよく。 黄金の浴衣は丁重にお断りし、用を足している間に部屋をめちゃくちゃ漁られ、相当焦った様子でそれを止めたり。 嵐を巻き起こしている内に、時間はいつの間にか過ぎていて。 ▼ (-36) 2023/09/07(Thu) 0:55:53 |
【秘】 しもべ レグナ → ご主人様 マオ「ああもうほら、早く行くぞ!」 マオの手を引っ張る様にして、アリアも一緒に家を出て。そのまま祭りの会場まで向かえば。 既にいくつか屋台が建ち、まだ人はまばらながらも賑わっていて。 祭囃子を駆け抜けていく彼女を「迷子になるなよ」と見送り、そうして今に至る。 「……といっても、俺も始めて来たからなあ。 何があるのかよく分かってないんだよな…… とりあえず何かしたり食ったり、しに行くか?」 (-37) 2023/09/07(Thu) 0:56:09 |
【秘】 ご主人様 マオ → しもべ レグナカラコロと、のんびりした下駄の音がレグナの少し後ろをついていく。 「……………知らん、お前だけで行け……」 マオは、せっかくのお祭りにきたというのに不貞腐れていた。 原因は、自分が選んだ黄金の浴衣を着てもらえなかったことか(あれから後でほんのすこしまともな空色のものを勧めたりしていたが) 部屋を漁ってなにかをみつけたせいか、止められたせいか。 いろいろ思い当たることはありそうだった。 日が傾き始めたものの、まだ村は明るく、提灯の明かりがほんのりと照らされた空間に、全身黒はよく目立っていた。 浮かない顔で歩いていたせいか──14.「あなた神仙様ですよね!?」マオ信者がたくさん押し寄せてきて巻き込まれそうになる。vil (-38) 2023/09/07(Thu) 4:43:45 |
【秘】 ご主人様 マオ → しもべ レグナ「神仙様だ!」「ありがたやー!」「私にも試練ください!!」 「触っていいですか?」「実物はじめて見た!」 いつのまにか囲まれていた。 いつもなら、ノリノリでわしじゃよ☆と相手をしていたところだが 今はそんな気分ではない。レグナの指先をちょんと摘んで 面倒そうに後ろにススス……と隠れてやり過ごそうとしている。 レグナに全部押し付けようとしているとも言えるが。 「…………人違い……いや、神違いじゃ……」 ふい、と顔をそらす。 逃げるか、隠れるかしないとどこまでもつきまとってきそうだ。 (-39) 2023/09/07(Thu) 5:00:39 |
【人】 ご主人様 マオカラコロと、のんびりした下駄の音が レグナの少し後ろをついていく。 「……………わしは知らん、お前だけで行け……」 「それか、妹でも追ったらどうじゃ?」 マオは、せっかくのお祭りにきたというのに不貞腐れていた。 原因は、自分が選んだ黄金の浴衣を着てもらえなかったことか(あれから後でほんのすこしまともな空色のものを勧めたりしていたが) 部屋を漁ってなにかをみつけたせいか、止められたせいか。 いろいろ思い当たることはありそうだった。 日が傾き始めたものの、まだ村は明るく、提灯の明かりがほんのりと照らされた空間に、紺色の浴衣に黒髪に── 全身黒系統の様相はよく目立っていた。 ▼ (2) 2023/09/07(Thu) 8:36:12 |
【人】 ご主人様 マオ浮かない心、注意散漫の状態で歩いていれば 周囲の様子に気を配る余裕もなく── 14.「あなた神仙様ですよね!?」マオ信者がたくさん押し寄せてきて巻き込まれそうになる。 「神仙様だ!」「ありがたやー!」 「私にも試練ください!!」 「触っていいですか?」「実物はじめて見た!」 いつのまにか囲まれていた。 いつもなら、ノリノリで わしじゃよ☆ と相手をしていたところだが今はそんな気分ではない。レグナの指先をちょんと摘んで 面倒そうに後ろにススス……と隠れてやり過ごそうとしている。 レグナに全部押し付けようとしているとも言えるが。 「…………人違い……いや、神違いじゃ……」 ふい、と顔をそらす。そんな声は喧騒の中には届かない。 逃げるか、隠れるかしないとどこまでもつきまとってきそうな賑わいだった。 (3) 2023/09/07(Thu) 8:39:40 |
マオは、合間にチョコバナナの屋台を興味ありげにチラチラ見ていた。 (a0) 2023/09/07(Thu) 9:04:21 |
【人】 ご主人様 マオマオは心ここにあらずといった様子で 手を引かれるがまま走り出す。 「待て……これ走りにくいのじゃ……」 一応走りはするけれど、下駄で足をもつれさせ転びそうになっている。そのうえふてくされ気分ではレグナの重りにしかなっていなかった。 「あっ!神仙様!待って」「あいつ抜け駆けの信者か!?」 「なんと不敬な」「高級マグロのお刺身持ってきたのに!」 まさにアイドルのおっかけの如く、大勢で走って着いてくる信者を後ろ髪惹かれるように眺めている。 「やっぱりあっちの信者のほうがわしのこと、いっぱいかわいがってくれるかのう〜」 あからさまに自分はかわいがられてない!と 頬を膨らませて拗ねている子供だった。 (5) 2023/09/07(Thu) 21:06:56 |
マオは、「……食べ物で機嫌を取ろうとしたって無駄じゃ……食う」おこの意を表しながらも食欲はあった。 (a2) 2023/09/07(Thu) 21:08:30 |
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