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ルチアーノは、『叩かれた』。 (c1) 2023/09/23(Sat) 21:32:27 |
ルチアーノは、『殴られた』。 (c2) 2023/09/23(Sat) 21:32:31 |
ルチアーノは、『泣き喚いて周りの者たちに取り押さえられる人物を、静かに見送った』。 (c3) 2023/09/23(Sat) 21:34:26 |
ルチアーノは、箱の中。丸くなって眠っている。 (c5) 2023/09/23(Sat) 21:35:01 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 口に金貨を ルチアーノ朝にはあまり強くないから、夜明けを起きたまま待って。 あなたの指定した店に、メッセージを頼りに向かう。 こんな季節だっていうのに。雨が近付いてるからか少し肌寒い気がした。 (-11) 2023/09/23(Sat) 21:46:27 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 路地の花 フィオレ貴方が向かった店は閉店していて次のテナントを待つ看板が貼り付けられていた。 その店頭には警官姿の女が一人。 『フィオレさんね?』 話しかけてくるその姿に覚えはあっただろうか。 彼女は二年前、ルチアーノが見回る店で働いていた女だった。 辞めてしまってから会えていなかっただろうが、 今ではこうして新しい職についているようだ。 『ルーカスがあなたのことを待ってるわ。早く着いてきて』 (-13) 2023/09/23(Sat) 21:58:34 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 口に金貨を ルチアーノ「あら、お久しぶりね」 覚えている。記憶力は悪い方ではなかったから、新しいところに勤められたのねと笑って。 あの店の子達は気に入っていたから、元気そうでよかった。 手を煩わせるわけにもいかない。 言われた通り彼女の後ろをついていくだろう。 「いなくなったと思ったら急に呼び出すなんて、何なのかしらね」 (-16) 2023/09/23(Sat) 22:28:56 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「ルチア!」 逮捕の報を受け、何をからも優先して訪れた牢の中に、あなたは居るだろうか。 そこに居たなら、気が急いたように牢の鍵を開けあなたの目の前までやってくるはずだ。 怪我をしてないだろうか。 憔悴してないだろうか。 何か異常は? それを確かめるために、あなたの顔を覗き込むに違いない。 (-18) 2023/09/23(Sat) 22:34:08 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ簡易的に用意されたその寝具の上に男は丸まって眠っている。 顔を覗かせれば何かに打たれたであろう頬は赤くなっていて、口の端は重い紫に変わっている。 まだ着替えを貰っていないのか見慣れた服を着ているが、 外から勢いよく引っ張られたであろうネクタイは緩みきっていて、 合わせるように前のボタンがいくつか外されていた。 「……エル? お前開けられるほどえらいのか…… それともここが緩いのか……なんだあ……」 (-19) 2023/09/23(Sat) 22:49:34 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 路地の花 フィオレ貴方が招かれたのは狭い取調室のような部屋…… の横にあった狭い待機室。 簡易的なテーブルと椅子、牢屋よりは明るい壁と清潔な部屋。 そこにルチアーノは、貴方は何処かで見かけなくもない、独特の張り手と殴られ方をした顔をしながら座っていた。 「おう、すまんなあ。思ったよりも早い迎えが来た。 俺はモテ男だからなあ」 女性警官は扉の前で監視をしているだろう。 今この恵まれた環境は、貴方のために男が手回ししたものだ。 予めここに来るのを完全に予想していたのだろう。 (-20) 2023/09/23(Sat) 22:57:53 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「……っ。殴られたのかい?」 側によれば、床に膝をついて。 一昨日のように、寝ているあなたの横についた。 状態を確認すれば眉は下がり、声が震えただろう。 「鍵を管理する人間が牢の中に入ったしね……あとの上司はそもそももうまともじゃない 鍵を開けて近づく人間はちゃんと選んでるよ」 手を伸ばして、痛くないよう赤くなった頬にそっと触れる。 どうしてこんなことにと、思う。 こんなことにならないように、あなたを追うのは自分だと、ずっと告げていたのに。 最初から、捕まえるために言ってたのではない。 傷つけない、そのためだけにそう言っていたのだ。 (-22) 2023/09/23(Sat) 23:07:24 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 口に金貨を ルチアーノ「モテ男っていうか、その痕じゃ」 「クズ男にしか見えないんだけど?」 上司に対する態度ではないのだが、どうみたってそういう痕にしか見えなかったものだから仕方がない。 とりあえず椅子がもう一つあるのなら、腰掛けて足を組んでいる。 「……迎えっていうのは、ホントなの?」 「冗談とかじゃなくって」 (-24) 2023/09/23(Sat) 23:11:48 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 渡りに船 ロメオ「だから、なんで……」 底が見えない。 どうしてそんなに無償の献身があるのだろう。 どうして嫌なぐらいに都合がいいのだろう。 気味が悪いのに、焦がれて仕方ない。 「俺に本当にどっかに行ってほしくないなら首輪がいるぞ……」 ふ、と押さえていた手を離した。 そのまま力なく自分の腕も放り投げる。 わからないのに、今だけは自分に注がれるその柔らかな刺激を無碍に出来るわけもなかった。 「は、……まったく」 もっと、と喉は改めて鳴らされる。 疲れ切った身体と精神にあなたの言葉とその手は酷くこたえた。 自分自身に言い訳を考える、疲れていたんだ本当に。 眼の前の男に甘えたいわけでもない、ただ都合がよかった。 「お前は、……危ないやつだなあ……? 俺は何処かに連れて行かれたら帰らないのはお前だと思う。 だってそうだろ、……行かないでくれ……ロメオ」 甘えるように微睡む姿はまるで猫のよう、その上であまり言わない不安そうな声を貴方に届けさせた。 男は昔、人でありながらもその身へと従順に、甘やかに、 『何もできなくなるような』教育が施されていた。 男本人はそんな自覚はない、彼をこのようにした目的は教え込んだ本人しか知らないだろう。 事実施した元凶も怠惰を染み込ませていた習慣も、五年前にいなくなっているのだから本来ならすっかり息を潜めていたはずなのだ。 (-42) 2023/09/24(Sun) 0:41:24 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 路地の花 フィオレ「刺されるまではやっとらん、周りが止めてくれたからなあ」 あなたの上司はクズ男であったらしい。 バーで出会ったとある女警官は男がマフィアであることを知らなかったのだ。 決して簡単には結ばれない恋、身分を騙していたこと、単純が故にとても嘆かわしいがルチアーノにとっては関係ない。 「ああ、予定通りなら……明日には 執行役が全員捕まる 」「俺が捕まることでそうなるように仕向けた、上手くいくかわからんがな」 (-45) 2023/09/24(Sun) 0:48:40 |
ルチアーノは、いっその事全員休んでしまえと、無責任に嘯いていた。 (c13) 2023/09/24(Sun) 0:53:54 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 幕の中で イレネオふらり、と貴方の牢の前に一人の男が立ち止まった。 ここの鍵たまに緩いんだよな、と、隣に連れた警官を見遣ってから男を見返した。 なにやらそばにいる女性警官とは懇意の仲なのか、囚人の割には足を止めたことも寄り道も咎められていないように思える。 「……イレネオ・デ・マリアか」 「……本当に、お前も派手にやってくれたんだよなあ」 そんなもしかしたらほぼ初対面の男の顔は何故か片側だけ叩かれて殴られたあとがある。 一発ずつ。多分女の力で。 (-50) 2023/09/24(Sun) 1:15:34 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ「これは、なあ……まあ……大したことはない」 本当に、大丈夫だと言う姿に嘘の姿も誤魔化そうとする姿もない。 心配性すぎる声に返したのは、『昔飲んだ女にやられた』とだけ。 「だから俺のことは気にするなあ。 ……手回しのお陰で まだ 快適だ」しかし本当に毎日毎日、そして牢屋にまで顔を出す。 心配になるのはこの行動力と熱意と執着だ、これの何処が置いていけるというのだろう、永遠に付き纏われるのではないか? (-52) 2023/09/24(Sun) 1:22:49 |
【秘】 渡りに船 ロメオ → 口に金貨を ルチアーノ「在り方ですよ、ルチアーノさん」 「オレは こう じゃないと生きられない。誰かに使われてないと無理なんだ。存在できない」 とうの昔に用済みになって、放り出されたスクラップ。 見捨てないでと人間に縋る、ひとのかたちをしたガラクタ。 しかしそれでも自分はいきものらしかった。 本当に、全く、不思議な話だ。 「そう思えばwin-winじゃないですか。そうでしょ」 解放された手は、また一つ、さり、と頭を撫で。 「どうして。オレの帰る場所はノッテ以外無い。 オレは家族以外に尻尾振るつもりはない。 どうせなら好きな人に使われたい。あんたみたいなね」 「オレは居ますよ。どこかに行くのはあんたでしょうに」 頭に無い方の片の手は、貴方の手を握った。 これは貴方の過去の真相を知らない。性質を知らない。 だから、加減も何もない。 今この場所で、貴方にとって一番都合が良いいきもの。 「逃げませんから。好きにして」 そうしてまた、頭を撫でるのだ。 (-53) 2023/09/24(Sun) 1:24:03 |
【独】 口に金貨を ルチアーノ/* 上記のやべぇは、ネガティブのそれではない。凄いの意味。 お願い〜〜どんな顔があるのか気になって夜と昼と夕しか眠れない。 (-59) 2023/09/24(Sun) 1:38:18 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → corposant ロメオ「……そんな人間いてたまるか」 未完成品は、呆れたような声を出した。 その手に指が絡んだ瞬間、ぞくりと背筋が震え息を呑む。 恐怖に近いようなそれは己の理性が溶けかけているのを知らせたが、甘えると決めてしまった体はもう止まることができなかった。 人差し指から小指まで、最期は親指を添えるように、一本ずつ絡めれば握り返してくれる温もりがそこにはある。 そのまま手首を口元へと寄せれば甘く歯を立て口づけを落とす。 しばらく続けていたが離す頃には熱い息を溢し両の手でそれを抱えていた。 この手が欲しい、己に委ねるくせに無遠慮に押し入った温もりが。 後ぐされも何もない、ただじゃれ合ってるだけの行為が誰かにとっては過激に映るだけ。 誰の愛も、恋も、好きも嫌いも簡単には信じていない。 故に自分を暴き縛ろうとする存在など誰だってよかった。 しかしそれが好いている人間ならどれほど心地よいものか、この身をもって知っている。 「……ロメオ」 本当に嫌なほど信頼があった。 貴方は少なくとも今だけは一番都合がよい。 「今だけは、 おれを欲しがってくれ」 (-70) 2023/09/24(Sun) 2:48:25 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 黒眼鏡貴方から感じ取ってい悪癖が何処まで残っていたのか確信づくまでに時間を要してしまった。 少しは減っていないかと期待していたのだ。けれどその少しもなかったのは誰のせいか。 多分自分が隣ようと変わりはしなかったのだろう、貴方の求めた存在はこんなガキじゃない。 「聞いて驚くな、初対面だ」 ロゼッタに齧り付き口元のソースを拭う。 「手遅れでダメなのは、お揃いだろあんた達……」 ああ、本当に嫌だ。こんなところで勘が冴えないで欲しい。 思えば貴方には多くのヒント自体は与えられてきていたのだ、先程の状況報告も見直す必要があるかもしれない。 最終報告を正しいものにすればいいだろうと男はひとりごち。 誰かがはじめた巫山戯た茶番劇なぞ、自分が全部纏めて壊すと決めていたのだ、情報の取捨選択を間違えようとファミリーの被害を減らせたのならそれでいい。 運良く、都合良く、結局は。 そんな男の思い通りに執行絡みの話は仕組まれはじめていた。 (1/2) (-84) 2023/09/24(Sun) 4:01:50 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 口に金貨を ルチアーノ「言われなくても祈ってるわよ、馬鹿」 ぴん、と指先でメッセージを弾いて。 『うん』『じゃあ、しばらくは会えないものと思って過ごしてたらいいのね』 そう命令でも受けているように。自然に、あなたのことを意識しないように。 もし何かがあっても、自分たちは何も知らないといえるように。 別に、あなたの部下なんだから一蓮托生だって言ってくれたっていいのに。 なんて思ったりもして。 『覚えててくれたの?うれしい』 チーズが好きになったきっかけのお店だった気がする。 そんな昔の事、よく覚えていたなあ。なんて、少しだけ感傷。 『分かった』『何もないことを祈るけどね』 『楽しみにしてるわ』 「……ほんとに、置いていかないでよね」 ぽつりとつぶやいた言葉は、誰に聞かれることなく消えていく。 結局のところは、祈りが通じたのかもわからない。 あなたの思惑通りなら、いいタイミングだったとも言えるのだろうけれど。 今は、知る由もない。 (-85) 2023/09/24(Sun) 4:03:12 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 黒眼鏡機嫌が良さそうな貴方の顔を見て、やはり手遅れと、物悲しさを感じる。 もう既に全ての手筈は整っているのだろう。 自分がしたのは開演までの幕前を荒らしただけ。 「……なあ、アレ」 子供はあの年に傍にいられなかったことをこんなに後悔すると思わなかった。 「もう、俺はあんたのことを知ろうとして良いのか」 「あんたの嫌がりそうなこと、辞めてたんだが」 もしかしたら嫌がってはなくて。 そこにある墓を暴かれたくなかっただけなのかもしれないが。 (-86) 2023/09/24(Sun) 4:05:53 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 口に金貨を ルチアーノ「当たり前よ、そんなの」 「止めてもらえてよかったわね、私は今から好感度を下げるか迷ってるところ」 こんな時に何してるのよ、とあきれ顔。 とはいえまあ、自分も人の事はあんまり言えないのだが。 それはそれ、これはこれ。 「それで……じゃあ」 「ルチアーノは、全てを終わらせるために捕まりに行くってこと?」 (-89) 2023/09/24(Sun) 4:27:51 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 口に金貨を ルチアーノ立ち止まった顔に男は怪訝な顔をした。 それは明確に、男に向かって話しかけたようだった。 しかし男は相手の顔を知らない。相手の言うことも、要領を得ていないように思う。 やり過ごすことも考えた。 無視を決め込むことも考えた。 けれど隣の女の存在が気がかりだった。 このまま居座られては不愉快だ。 「何か。」 一言。 要件を言え、と。それだけの言葉。 男は『特命』を受けていた。 そこには対価として、ある程度の行動の自由の担保もあった。 だから、もし、貴方が望んで。 男がそれを了承すれば。 二人きりで話すことも、不可能ではない。 (-92) 2023/09/24(Sun) 4:34:23 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 路地の花 フィオレ「あ? もう捕まってる 」夜のうちに男は本当に静かに捕まっていた。 「俺をしょっぴいたやつとデートしててなあ? 帰り道にそのまま」 「……明日か明後日ぐらいに納まり始めてくれると良いなあ。 ……まあ、どこぞの誰かが嫌がらせしてるからわからんか。 少なくとも量は減るだろうよ」 そう言って改めて貴方と向き合う。 「今お前にあっておきたかったのが……。 ヴィンセンツィオの話だ」 と。ようやく貴方を呼び出した本題を話し始めた。 その名前で貴方がどんな反応をするかを確かめている。 (-93) 2023/09/24(Sun) 4:35:17 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 幕の中で イレネオ「俺があんたを調べ上げて黒眼鏡を向かわせた」 真実はきっともう少し複雑で当の本人達にしかわからないことかもしれない。 それでもこの男は、自分のせいだと思っている。 少なくとも探ったことは揺るぎない事実である。 男は何気もなしにそう述べれば女性警官に目をやって、 一度だけ席を外れさせるように頼んだ。 何やら息が掛かっているのかもしれない。 素直に離れる足音が遠のけばあとは二人きり、今は牢屋越しで。 「なにか言いたいことはあるか?」 その表情は特に感情が乗っていない。 正しく、何も思っていないからだ。 (-96) 2023/09/24(Sun) 4:49:16 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 口に金貨を ルチアーノ「何でそんなあっけらかんとしてられるのかしら………」 目の前の上司はもう捕まってたらしい。 もうちょっとかっこよく逮捕されてほしかった。出来る事なら。 「それだけ早く片がついてくれるなら嬉しいわ。 保護されたって聞いてたのに、弟は大怪我してたのよ」 目途がつきそうならとりあえずは安心だ。 そして、あなたの口からその名前が出た途端。 女の顔は甘さも呆れも消える。 平静を装っているのだろうが、滲みだすのは不快感と、怒りの感情。 「……捕まったらしいわね。その人がどうかしたの」 (-97) 2023/09/24(Sun) 4:55:18 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 口に金貨を ルチアーノ黒眼鏡 。その言葉に、男は分かりやすく表情を変えた。 変えた、というよりは抜け落ちた、が正しい。 不愉快そうなかんばせが一転、白紙に戻った。 そうして。 貴方の言葉を素直に聞く女の背中に、ひとつ。 ちっ、と舌打ち。軽蔑の籠ったそれを送って。 さて。 男は立ち上がり、再び視線を貴方へ投げやる。 かつ。靴底が鳴った。かつ。鳴った。かつん。 止まったのは鉄の格子を挟んで、目と鼻の先。 表情は凪いだまま、視線は貴方を見下ろした。 「だからどうした?」 「ひとつ訂正してやる。初歩的なことだよ。」 「向かったのはあいつじゃない。俺の方だ。」 「調べ上げた? ……はは、笑わせる。そんなことも知らずにか。」 (-104) 2023/09/24(Sun) 5:43:21 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 路地の花 フィオレ「大怪我……? それは、また。 牢屋の中で起きたことは知らんが……。 そこまでは配慮はいたらなかったか」 どうして、と言いかけて。警察側の事情はすべて把握していたわけでもない、何か不測の事態が起こってもおかしくないだろう。 「――お前があの人を殺しに行こうとしているんなら。 『行くな』 と言おうと思ってな。理由はわかるか」 (-106) 2023/09/24(Sun) 5:59:39 |
【秘】 Scorri, fiume eterno! ヴィンセンツィオ → 口に金貨を ルチアーノ無感動な表情が貴方の言葉を浴びせられるがままにそこにある。 貴方が何に憤り、求めているかなど欠片も理解していないのだろう。 或いはそこに求めがあるのを知りながらに、理解を示そうともしないのだろう。 男が未だに庇護を向けるものとして見るもの、その外にある赤の他人。 知己が大事に面倒をしているのであっても、関係のないことだった。 だからそれが、ついでの用事を思いついたのは時の運めいたものであった。 多少はひょっとしたら、貴方に対する嫌がらせも含まれていたかも知れない。 その手を取り落とさせようがそうしまいが、さしたる労苦もありはしないのだが。 組んだ手を指だけ解いて、片手を己の襟元に添えた。 しっかりと締められたネクタイを緩めてシャツのボタンを外す。 色艶を帯びるにしては、やけに気怠げで眼差しも指の動きも重だるい。 「思い切り首絞めながら犯してくれ。 そうでもしなけりゃもう上手くトべもしないんだ」 (-108) 2023/09/24(Sun) 6:13:42 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 月桂樹の花 ニコロ「……? ああ。 普通に俺は男も褒めるぞ。両方いけるんでな」 ため息を吐きながらぼんやりと、ゆるりと首を傾げて。 「いくらでも口説いて欲しかったらしてやるよ。 本気で、――望むのならどこまでも?」 楽しませてやっていいぞと、何がとは言わないが。 あまり冗談ではなさそうなトーンで笑い返してやっただろう。 (-113) 2023/09/24(Sun) 6:39:16 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「怪我したのは顔だけかい? いい男が台無しだね」 乱れた服を見て、大丈夫だと主張するあなたに苦笑する。 乱れたままにしておくのはどうにも胸が痛むから、キミらしくないよと、抵抗がなければそのまま服を整えてやる。 牢屋のどこが快適になるんだろうと思ったが、案外セキュリティに穴もあるようだからそんな物かと肩をすくめた。 「気にならないわけ無いだろ。 こういう時勢じゃなければ別だけど……今は、何が起きても不思議じゃないし」 実際あの法がまかり通ってしまうまでは、ここまで頻繁には会ってなかったはずだ。 無事かどうか心配で、様子が変われば気になって、確認しなければ気がすまないようになってしまった。 それでも別に、近寄るなと言われれば、これは素直にそれを聞くだろう。 そうであるなら相応のやり方で幸を与えて満足する人間だからだ。 「あのさ……気になってることがあるんだけど。 キミ、……抵抗って言葉、知ってるかい?嫌なら嫌って、言って良いよ……僕にだって、誰にだって、さ」 (-114) 2023/09/24(Sun) 7:27:19 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 口に金貨を ルチアーノ「私だってわかんないわよ」 「……幸い、右手だけだったから…良かったとは言わないけど、まだマシだとは思うわ」 それでも、怪我をしていたこと自体が悲しいことだったから。 苦虫を噛み潰したような顔をしていたけれど。 「………何で?」 「分からないわ。あの人が何をして、私がどうしてそうしようとしてるのか分かるでしょ」 その声は、冷たさを帯びて。 あなたを見据えている。 (-117) 2023/09/24(Sun) 7:50:38 |
【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 口に金貨を ルチアーノ「勘弁しろよ。何の拷問だってなっちまう。」 ひく、と表情を引きつらせて 更にそんな失礼な事を重ねた。 真っ直ぐに自分を褒められるのは慣れていない。 父親を早くに亡くし、母親ともあまり過ごさず どちらかと言えば兄として振舞う事が多かったから。 唯一ハーモニカを教えてくれたあの人だけは 可愛がってくれたけれど、それもずっと昔の事だ。 「そういう言葉はお前が一番大事な奴に取っとけよな。」 (-121) 2023/09/24(Sun) 9:00:51 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → Scorri, fiume eterno! ヴィンセンツィオ一度深く深呼吸をしたが、先程までの衝撃はなかった。 むしろその言動のお陰か自分の中で勝手に腑に落ちてしまう。 「……あんたを?」 ここで殺さなかったことがただの怠惰な延命処置であるように。 自分がこの手をどれ程伸ばそうとも変わるものと変わらぬものは存在してしまっている。 人一人が何を言おうと世界が変わることもない、諦めきってしまった心も同じように。 「わかった、――目が覚めたら最高のベッドに招待だ」 その手の事なら経験も理解も十二分にある、不思議と歓喜も嫌悪もない。 自分も確かにその頬を殴るよりははるかに得意分野だった。 この身が誰かの為に求められるのならいくらでも支払えて、都合よく振舞えたのだ。 罪に興味がなくなったようにアタッシュケースの横を通り過ぎ靴音を立てて目の前へ。 片手で綺麗に整っていたネクタイを少しだけ緩め、貴方の胸元へともう片方の手を一瞬だけ触れさせた。 指を撫ぜ避けていき、布の重なった部分を二本の指で挟めば直ぐに一つの釦を飛ばして次の段。 丁寧かつ手慣れた手つきで少し開けさせれば、そのシャツを掴んで渾身の力で引き寄せ顔を近付けた。 「俺は安くないが、楽にしてやる」 (-122) 2023/09/24(Sun) 9:04:12 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ「顔だけだな、今は。これぐらい直ぐ治る」 貴方の気遣いにもされるがまま。 ある種協力がない姿勢に、普段からしなれていなければ手こずったかもしれない。 「何が起きても、不思議じゃない……ああー……。 牢屋の中でやけにけが人が増えているんだったか……、 誰がやってるんだろうなあ。 想像はつくが、まあ、いい」 「ん……? 抵抗ぐらいは知っているが。 されて嫌なことは抵抗ぐらいする。 嫌じゃないことは、大体許せるさ。誰にだって、お前にだって」 (-124) 2023/09/24(Sun) 9:19:03 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 幕の中で イレネオ「あーそうかい。笑ってくれて結構。 その前のお前個人を調べていたのに、何が起きたかまで分かるわけないだろ……」 男が貴方について調べられたのはある程度の個人情報だ。 周りからの噂、簡易的な履歴書のようなもの。 貴方という人間性を特定するような情報が何処かにあっただろうか。 急ぎであったあの日から資料と記憶は遠くに追いやってしまった。 そして貴方の態度からもしかして、と何か思い当たることもあったが考えるのを止めた。 此処ではあまり関係の無い話だ。 「態々秩序を体現したようなお方があんな無頼漢に……働き者だねえ」 馬鹿にするつもりもない。 ただ、真っ先に狙いに行く対象としては正に正しく、その熱意と行動力が本当に恐ろしいと思った。そんなに嫌いだったのかと。 「で、結局だ。俺が聞きたいのは、 お前を此処に放りこんだ奴らを恨んでいるかって話だ。 そしてそれは 誰だと思っている のか、それを尋ねたい」 (-125) 2023/09/24(Sun) 9:35:13 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 暗雲の陰に ニーノその日ふらりと一人の男が貴方の牢屋の前で止まった。 何故か彼の傍には警官も誰もついていない。 この男を貴方は町中で見かけたことはあるかも知れない。 挨拶程度はしたかもしれないがまともな会話はしたことがないだろう。女連れが多い、金持ちの放蕩息子だ。 特例なのだろうか。実際はほんの数分見逃されているだけで特別な権力など何も持っていないのだが。 眠っていれば暫くして通り過ぎるが、何やら様子を見に来たのかしばらくの間はその様子を眺めていた。 (-127) 2023/09/24(Sun) 9:46:06 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 路地の花 フィオレニーノという少年に対してはやはり若干の申し訳なさが残ったが、ここでは置いておこう。 貴方達や周りが助けていると良いが、果たして。 「あー」 そうきたか、と。貴方が怒っているのがよくわかる。 感情をむき出しにしていない所がいつもと違って本気であることも。 「わかってるよお前のことぐらい、適当に言っていない」 「そしてお前以外にもあの男を狙っている奴は……少なくないだろうよ」 一人二人、そういう問題ではないと丁寧に説明する。 その上で貴方のその心の傷をどうこうできるとは思わないが。 「だが、今回の件に関して俺は『殺しに行く』事を認めない。 ――ボスの指示を待て。お前に『言う』最低条件はそれだ」 「感情だけで動かんでくれ。 気持ちは分かるがお前はノッテの人間だろう」 さて、言うことだけは言った。 あとは貴方が言いたいことをいえばいい。 説得させるでも、無視するでも、分かったふりをするでも良い。 どうせ貴方の手綱は握れると思っていない。 何故なら、自分はそういう男だからだ。 (-130) 2023/09/24(Sun) 10:00:21 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 月桂樹の花 ニコロ「いや……すまん、誰にでも言う。 だが一番大事な奴……?」 あまり貴方の事ばかり聞くのもフェアではないか? いや、聞かれてないから答えなくともいいな。 思い浮かべて、一番、一番。と。 何を基準にすればいいかわからず、かつ直ぐに浮かぶ名前は無かった。 命をかけるという意味ならボスだっただろうが、貴方との会話での流れであれば違う物だと思ったので。 「……お前じゃないのは確かだが。 俺はお前も大事だから、そこまで卑下をするな。 男で飲める知り合いなど片手ぐらいしかいない」 あれだけ女を連れていてまともな友人はいないというのだから。 貴方という存在は一応かなり男の中では貴重であるのだという。 (-132) 2023/09/24(Sun) 10:07:29 |
【秘】 月桂樹の花 ニコロ → 口に金貨を ルチアーノ「いや、卑下してるつもりはないんだが。 褒められるのってこそばゆくてさ。 それもいつも女を侍らせてるお前に言われると 余計に落ち着かないしビビる。」 素直に、少し困ったように言うだろう。 「…まあ、居たら刺されそうか。 俺も此処まで言えるのはお前くらいだよ。」 何処までも遠慮がない。 (-133) 2023/09/24(Sun) 10:35:31 |
【秘】 暗雲の陰に ニーノ → 口に金貨を ルチアーノさて、貴方が覗き込んだ牢。 男は眠っておらず、向き合っていた。 食事の乗った皿と。 「…………」 スプーンを右手で持って、呻いて、落とす。 ならばと左手で持ってみて、震えて、落とす。 そんなことを繰り返していたところだから、まあ、覗かれてもおかしくはなかったのかもしれない。 人の気配に気が付けばそちらを見上げて首を傾げた。 知り合い、ではない、一方的に見たことはある、それだけの。 「…………えと」 なんだろう、何か用事かな。 思いつつ、口に出ていたのは。 「……おにーさん、ヒマ……?」 ナンパみたいな言葉だった。 (-142) 2023/09/24(Sun) 11:40:16 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 暗雲の陰に ニーノ「お前のこと見る時間は暇じゃなくても取れるなあ」 何をしていたのだろうと、一つ思い当たることがあったのですぐには問にはされなかった。 そうして返したのはそこそこにナンパみたいな言葉だ。 「ニーノだな、俺はルチアーノだ。 あー……フィオレの上司で、黒眼鏡の部下だ」 これで身分がわかるだろうか、貴方の知り合いの物凄く近い人間であると。 「食わせてやろうか」 あまりその言葉自体に感情はこもっておらず。 中々食べられなさそうだからそう言った、それだけの理由。 (-143) 2023/09/24(Sun) 11:48:43 |
【秘】 暗雲の陰に ニーノ → 口に金貨を ルチアーノヒマじゃなくても取れるんだ、と言葉そのままに受け取っていた男は。 己の名を一方的に呼ばれると不思議そうに瞬いた。 次いで知った名が紡がれれば少し目を瞠った。 「……ねえさんの上司で、にいさんの部下」 マフィアの人かと。 納得すると同時に改めて思い知る。 近しい人ふたりとも、やっぱり"そう"なのだという事実に。 視線が少し落ちかけ、それでも……ぐう。 どんなときでも腹は勝手に鳴る。 「……お、おねがい、します……」 「もうだめそうで、入ってから何もたべてないから……」 中身を零さないよう気を付けつつ、震える左手で皿を鉄格子前まで移動させて、スプーンも同様に。 そうして向かい合うようにちょこん、座った。 「ルチアーノさんは……つかまっちゃったの?」 にしては随分と自由そうだなあの疑問。 (-144) 2023/09/24(Sun) 11:59:06 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 暗雲の陰に ニーノ名前を出したのはもうどうせニュースで乗っているのと。 彼らもこれからは明かさないままで過ごすような状況ではなくなったからだ。 本人の口から言わせたほうが良かったかもしれんが、許せ。 「捕まった、今は 金 を使って融通を利かせてもらっててな。明日からはがっちり閉じ込められて出られんかもな」 仲の良い警察がいてな、と軽々と話すのは貴方も知ってる女警官。 そして近づけばこの男は頬を誰かに叩かれ殴られているあとがあるのだが、それをしたのもここの女警官。 他にはエルヴィーノのにテオドロに、リヴィオやニコロも……と。 仲のいい警官の名前を物凄く出すだろう。 本当に仲が良いかは不明だ。 「手を怪我したんだってな。すまんな」 何故か男は貴方に謝った。 そして鉄格子の前に座り、器を抱え丁寧にスープを掬えば貴方の口元に持っていくだろう。 (-145) 2023/09/24(Sun) 12:17:13 |
【墓】 口に金貨を ルチアーノ (+25) 2023/09/24(Sun) 12:54:13 |
【秘】 暗雲の陰に ニーノ → 口に金貨を ルチアーノ「金」 「……お金でこういうのってなんとかなるんだ」 自分にはない力だなと思った男は別世界を見るような視線を向けた。 そうして次に次にと並べられて行く名には驚くばかり。 己の両腕に手錠が課せられた雨の日の夜を思い出したり。 最早懐かしささえ覚えるせんぱいたちの顔を思い浮かべたり。 あれ、意外とみんなマフィアと仲良いんだな、とかの感想と。 それ程に仲が良い誰かが彼女にいるのなら、少し安心したなとか。 「ん」 「……む」 口元にスープを持ってきてもらえば口を開けて、ぱくり。 久々に味わう食べ物の味は冷めていようが味が薄かろうが、おいしかった。 それをこくりと飲み込んでから。 「……なんでルチアーノさんが謝るの」 素直に聞いた。 (-147) 2023/09/24(Sun) 12:56:41 |
【秘】 Scorri, fiume eterno! ヴィンセンツィオ → 口に金貨を ルチアーノ「最悪でいいさ」 貴方が多くの心を甘やかに満たしてきたことを知るわけではない。 それでも立ち振舞の洗練が、人を惹きつけるだろうことは想像がつく。 その上で、同じものを求めているわけではついぞなかった。 古びた座席の背もたれをネックピローのようにして支えていた首が傾く。 外回りで多少は日に焼けて、年を食って水気も失いつつある肌の下に、 どこか病的なものを思わせる血色が透ける。 「魘されるぐらいの最悪の思い出にして、悟ったつもりになって諦めれば良い」 薄曇りの空を思わせる瞳が貴方の瞳を覗き込む。 海のような深さの奥底へと期待をするのはせいぜいが腹いせくらいで。 印象を良いものにしようなんてはからいは欠片も感じられなかった。 両腕を投げ出し重たく沈み込んで、せいぜい着衣を緩めるのに合わせて体を起こすくらい。 頼み事をしたにしてはひどく非協力的で怠惰な肉の塊が横たわっている。 善かれ悪しかれ何をしようが、男が貴方の指先に抗議することはない。 (-149) 2023/09/24(Sun) 13:06:21 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 暗雲の陰に ニーノ「金でなんとかなるぞー。だが上を疑うなよ。 警察が悪いんじゃなくてなあ、個人の縁だ。 ちょっと休憩時間に目を離しちまうとかな」 貴方は割と純粋なところがありそうだと、丁寧に嫌な世界を教えてやる。 今回の取締法だけは文句を言いたいが、警察が悪いわけでないのを知っている。 「……駒鳥?」 「……飯持ち込めばよかったな、部下に持ってこさせるか」 食べる姿が面白かったらしい。 そして問われた質問には少しだけ悩んでから。 「お前がここに捕まるのを知ってて俺は見逃した。 他人だろうと関係ない。 止められたのに、知ってて止めなかった。 俺の身近なやつの好きなやつを、怪我をするほどの場所に放り込んだことに対する謝罪だ」 本当は怪我をさせないために此処に入れたかったんだが、とは。 とある女とも目的はきっと違った為に言わなかった。 (-150) 2023/09/24(Sun) 13:07:01 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 口に金貨を ルチアーノ「恨んでいる? どうして?」 そう言った男の反応は、貴方には意外なものだっただろうか。 「俺は感謝しているよ。」 続く言葉は。 男は至って平静に見えた。むしろ誇らしげにすら見えたろう。 ここにいるという時点で自分以外の全ては悪人だ。 その点で貴方に勝っている。 嫌いだった。 けれど嫌いだっただけと言われれば語弊がある。 単に、男は聡かった。 そして、同じだけ愚かだった。 顔の割れた幹部を捕らえれば法の効力を知らしめられる。 一足飛びでそこまでいけるなら食いつかない手などない。 そう考える能があった。当時の話だ。 (-172) 2023/09/24(Sun) 15:58:35 |
【秘】 corposant ロメオ → 口に金貨を ルチアーノ「はい。 だから、オレは別に人間じゃないんだと思います」 ひとのかたちは笑った。特に何の感情も無い笑みだった。 引き寄せられるその手首に、甘やかな痛み未満の痛みが走る。 口付けを重ねる毎に手にかかる吐息の熱さが増していく気がした。その最中に頬に手を添える事もしたかもしれない。 甘えられている。求められている。 貴方の普段の姿を知っている。 それでもこれは何を言うことも無かった。 穏やかにそれを見つめて、ゆっくり、頭を撫でて。 「……え?」 それに少しばかりの驚きの色が乗るのは一瞬だけ。 ▷ (-174) 2023/09/24(Sun) 16:04:29 |
【秘】 corposant ロメオ → 口に金貨を ルチアーノ「───あんたの事、欲しがっていいんですか?」 「嬉しいな……ハハ」 少しの思考の間を置いて、たちまちこれは喜色を見せた。 貴方から感じる熱をそっくり映したみたいに、 穏やかだった瞳は柔らかさを変えている。 清潔な、くすくすとした小さい笑い声。 それはこれの心からの反応だろうか。 それともこれの機構が相応しい反応を見せているのだろうか。 「欲しがってるのはあんたでしょう」 「……なんて意地悪な事は言いませんよ。無粋ですから……」 また貴方の顔に手を添える。実に愛おしそうに触れて見せる。 抱えられている手も解いて。温かい手のひらは両の頬に。 「ね、何をしてほしいんですかあ」 「好きにしろって言うんなら好きに。 ああ、キスはしていいんですか? オレ、好きなんです」 さり、さり、と今度は親指が貴方の頬を撫でている。 欲しがるように。 (-175) 2023/09/24(Sun) 16:05:11 |
【秘】 暗雲の陰に ニーノ → 口に金貨を ルチアーノ「ふぅん……そっか。 ありがとう、教えてくれて。 オレきれいなものしか見えてなかったみたいだから」 丁寧に教えてくれたことに眉を顰めはせず、いっそ感謝も告げた。 スプーンを運んでもらえればまた口を開けたり、としていただろうが。 「……子どもでも玩具でもないぞ」 駒鳥扱いされるとむ、と唇を尖らせる。 いや、食べさせてと頼んだのはこちらなのであまり文句は言えないけれど……。 「…………」 そうして謝罪の理由を聞けば、視線を一度その手にある器に落とした。 未だ男はこうして捕まった本当の理由を何も知らないまま。 ぐるり、一つ思考を回して。 「……"なんで"さ、もっかいするね」 言葉の中身に一つ踏み込む。 別に貴方を責めたいわけでもなんでもなかった。 ただ男は、これをしてこなかったことを少し後悔しているから。 「なんで知ってたのに、止めなかったの? 止めるほどのことじゃなかった?」 (-197) 2023/09/24(Sun) 18:10:39 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「じゃあ聞くけど……殴られて抵抗したかい?」 それとも、昔の女だから許せたのだろうか。 もしくはそこからもう嘘なのか、自分にはわかりそうもない。 人の服を着せ慣れてなんてないから難しくはあったが、なんとか見た目は戻ったはず。 服から手を離して、じぃっとその顔を覗き込む。 「何でも受け入れてしまってない? 全てを受け入れてしまうのは、良いことではないと、思うけど」 だって。 「僕は、キミの事だって、受け入れたいと……思うし」 (-209) 2023/09/24(Sun) 19:21:32 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → corposant ロメオ頬を撫でられる度に蕩けた視線を送り喉を鳴らす。 すっかりいつもの威厳とプライドは落としてきているようだ。 「何って……お前が、欲しい……。 好きにして、いいぞ……?」 ゆっくりとわざとらしく告げるのはいつもの何でも良いとはワケが違うからだ。 今は受け身ばかりで甘えてはいるが、この身はいくらでも慣れている。 いざというときも、貴方が止めたいのなら好きに止めれば良い。 そんな意味を込めつつ、ここで理性を取り戻したくもなくて貴方の喜色に目を細めた。 ――普段の姿も、今のこれもきっと貴方なのだろうと。 「好きにして、良いが…………キス、は」 今時生娘のようにキスを特別視しているわけでもなければ、唯一視をしているわけでもない。 それでも、敢えてしないという選択肢を常に採っていたのは、何故だったか。 ……された覚えがほぼないからで。 まともな愛情を受けたことがない人間は愛情の伝え方が分からないという。 不器用な物を受けて正しく歪んで受け取っている、その分バランスが悪くこんな風に体調を崩すのだ。 「……付き合ってる人間もいない、から、問題はない……」 いないよなと一度目を閉じ考えて、浮気をできない人間は頷いた。 それにしても目の前の男はキスをたくさんしてきたのだろうか。 それは…………何処か言葉にできない感情がよぎって考えるのを止めた。 (-219) 2023/09/24(Sun) 20:27:33 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ「こんなもの抵抗なんてしない」 殴られたぐらいで、とあっけらかんと。 「……?」 「俺が好きなものを受け入れるのと、 お前が俺を受け入れる……? のになんの関係があるんだ?」 不思議そうにこてんと首を傾げる。 その二つがなんの関係性を持つのかわからない。 (-220) 2023/09/24(Sun) 20:27:46 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「じゃあ何されたら抵抗するのさ……?」 素朴な疑問である。 殺される以外なら良いとか言いそうで、ちょっと怖さすら感じた。 「……だからね。 受け入れてもらえるのなら、同じだけ受け入れたいだろって話。一方通行じゃ、そんなの……友達ですらないじゃないか」 そんなに分かりにくい話をしてるかな? とこちらも首を傾げた。 (-223) 2023/09/24(Sun) 20:50:10 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → Scorri, fiume eterno! ヴィンセンツィオ「こんなことで魘されてたまるか」 口が悪くなってきたがもう咎める者がいないとわかれば少しだけ気が楽になった。 それもつかの間、一瞬で気が重たくなるのは仕方ない。 今から行われるのは快楽を貪るための行為ではなくただの逃避と暴力だ。 苦しめるのはまだ出来るが、力不足が否めない。 体格のこともある、文字通り全体重でもかけて力を込めなければければ貴方を楽にすることなどできないだろう。 完全に前を開けさせたあと、一瞬だけ考え込むように動きを止めたがそれだけだった。 そうして手加減なく腕を掴み上げながらその冷えた身体に付けていくのは噛み跡だ。 貴方を昂ぶらせる為に少しでも熱になる刺激を与えていく。 まずは、肩から。何もないその場所に躊躇はもうしなくて。 吸い込まれるようにその肌に顔を引き寄せられれば無遠慮に、それでいて丁寧に血が出るまで強く強く噛み付いて跡を付けていった。 上半身を降りていくように身体をずらし歯型を残していく。 これが甘い逢瀬であったのならば、散らされたその歯型は花びらのようだったかもしれない。 「は、……いい体してるのに。 温泉に行って血行を良くするんだったな」 貴方をとん、と改めてソファに押しつける。 古いマットが衝撃を受け止め、軋んだ音と乾いた埃を立てる。 優しさをそこに加えてはいない、あくまでも機械的に努めているつもりなのだから。 貴方のズボンと下着をずらしていき、これまでの刺激でどれほど反応しているかわからないそれを取り出す。 それでも思わず、息と口に溜まったつばを飲みこんだ。 そのまま覆いかぶさるような影を落としながら、両足の間に体を滑り込ませ。 腰を持ち上げ、浮かせ、自分の膝上に引き寄せると貴方の下半身に顔を埋めた。 高低差のせいだろう。その光景は貴方にも全て見えているようだったが、その時どんな顔をしていたのかは伺ったりなどはしなかった。 (-225) 2023/09/24(Sun) 21:07:09 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 暗雲の陰に ニーノ「……はあ。 とある女の言葉を信用した」 「お前のことを好いていそうだった。 そして、例の取締法の悪意に晒されることを拒んでいた。 だから、こんな他人がやめろと言うより 態々ここに入れることで何か考えてることがあると思ったんだ」 9割ぐらい正直に話した。男が知ってる情報などこの程度だ。 本音を聞き出すことはできたかもしれなかったがしなかった。 ここまで言えばもしかしたら貴方は誰かに思い当たってしまうのかもしれないが、もう、やはり誤差だろう。 この純粋であった、されど真っ直ぐに理由を求める存在言われてしまえば良い。自分はそれに嘘などつけなかった。 「俺が謝りに来たのは、 牢屋の中は無事かと思ったら治安が悪い上に そんな手の怪我をすることを想定しなかったことだ。 こっち調べておけばよかったな、……まあ、女の頼みは断りきれんかったかもな。 ガキより美人を優先した、……こう言うと 俺は悪くないかもな 」そして急に開き直り始めた。女性ファーストであるので。 (-228) 2023/09/24(Sun) 21:21:15 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ「俺とお前じゃ許容範囲が違うだろ……? 違う人間で同じものを求めてどうする」 「……俺は浮気はしないが付き合った人間に浮気をするなと言わんぞ……。 友達もなあ、ただついていきたいと思うかだろ……。 俺がこうしてたから真似したとか言う苦情は受け付けんぞ」 友達と呼べる人間は多くない、だが彼らは自分と同じようなことをしようとしない。 価値観は似ているところもあるかもしれないが暴力はやはり拒むだろうな。 「何を、されたら……。 さあ…………殺されなければ……」 ひとまず貴方の想像した通りの答えを返してやった。 思いつかなかったから、多分一番出しやすいものを出しただけ。 (-233) 2023/09/24(Sun) 22:27:32 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「僕が言うのも何だけど」 「もう少し自分を大事にした方がいいと思うよ、キミ」 真顔で言った。 本当に殺されなければ良いって思ってるなんて、予想外もいいとこだ。怖すぎる。 「どうして、僕が危害を加えられることには怒って喧嘩をするなんて言うのに。 自分が危害を加えられることには無頓着なんだよ。 僕だって、キミが怪我をしたり襲われたりしたら嫌に決まってるだろ!」 嫌がってほしいんだよ、そういうのは。 頼むからと。そんな気持ちであなたを見た。 僕だって、喧嘩しに行ってやる。 (-241) 2023/09/24(Sun) 22:47:20 |
【墓】 口に金貨を ルチアーノ「……あの美人さんが?」 本当にダニエラという名前だったのか、と。 女警官からたった今入ってきた囚人の名前を聞く。 「しかし余計なことをして美人の親衛隊に目をつけられると厄介だな。 それに特に俺に会いたいわけでも……」 「 あるか? 俺は顔がいいからな 」男は誰かに叩かれ殴られた頬を腫らしながら神妙に考え込んだ。 しばらくして、一つの牢屋に向かって歩いていった。 (+50) 2023/09/24(Sun) 22:52:42 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 傷入りのネイル ダニエラ「寂しがってないかお嬢さん」 そうして、一つの牢屋の前。 比較的頬を腫らしている以外変わりない姿の男は再度貴方の前に訪れた。 「ようやく会えたな、新しいアジトの住所は此処かあ? すまんなあ、動けなくなったから近くにしてもらったみたいで」 (-243) 2023/09/24(Sun) 22:55:44 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ「じゃあ俺に喧嘩するなって言えばいいだろ」 元より喧嘩は嫌いなのであまりしに行かないが。 「俺が怪我をして喧嘩するから自分も喧嘩しに行く? 苦情は受け付けないといったばかりが聞こえんかったのか」 たった今真似をするなと言ったのにやはり繰り返すんだな。 まあ今に始まったことではないから気にしないが。 「だからその程度平気だと言ってる。 ……こう言うとまるで被虐趣味に見えるなあ。 じゃあ付け加えてやる……理由のない暴力は好きじゃあない」 丁寧にゆっくりと説明をしてやった。誰かさんよりは優しいと思っている。 「なんで俺がお前の為にそんなことまで気を遣うんだよ。 気遣ってほしいのか全部。 お前の嫌なことをしない俺が欲しいか? 言うことを聞いて従順で、大人しい俺がご所望か」 大袈裟だがお前はそう言っているのと変わらない、どうだ?と訪ねている。 (-246) 2023/09/24(Sun) 23:07:50 |
【秘】 corposant ロメオ → 口に金貨を ルチアーノ「へえ。好きにしていいんですか? それならオレ、嫌んなる程優しくしますね。 人の事甘やかすのが好きで……いっぱいあげますよ、うん」 「あんたってかわいい人なんですね。アハ……」 すっかり蕩けたその様子が、これの目には良く映ったらしい。 身を委ねられるというのは悪い気はしない。 気を良くしてまたぐしゃりと頭を撫でて。 キスをしていいと聞けば、「やった」と素直に喜んだ。 「折角だから沢山可愛がりたいんです、あんたの事。 誰もあんたをうんと甘やかさないんなら、オレがそうします」 そう言うなり、貴方の瞼にそっと口付けを落とした。 それから頬、それから鼻先に。それから額に額を合わせて、 「いっぱいあげるから、いっぱいくださいね」 「オレ、あんたの事好きなんで」 唇に、口付けた。軽く吸い付けては離れて、 拒まれなければ、次は唇の隙間から舌を差し込んで。 (-249) 2023/09/24(Sun) 23:10:41 |
【秘】 暗雲の陰に ニーノ → 口に金貨を ルチアーノ踏み込んだとして話してくれるかどうかは相手次第だ。 だから貴方の口が開きつらと言葉を並べてくれることが有難かった。 さて、その言葉が事実だとして信じるのであれば、矢張り此処に入れられた理由は悪意だけに染まっているように思えない。 思い当たる人物はいないわけでもないが、願望込みになるなと考えていたところ。 「……もう子どもじゃないって言った」 「別にルチアーノさんのこと悪いなんて思ってないし。 思ってないけど、なんか……にいさんの部下だな。 すぐに女性がどうのこうの……」 何かしら思うところがあったのか、もんにゃりと言葉を濁したりなんだったり。 一先ずはそう、感謝が先なのでと遅れてそれも形にする。 「教えてくれてありがと。 痛い目見ないとわからないこともあると思うし、手は気にしないで。 にしても、なんだかなあ」 「…………オレってそんな、悪意に弱そうに見えるのかな……」 知らない人の前の方が吐けることもあるので、つい漏れてしまった。 後からそれを繕うように「スープ……」などとねだりつつ。 「でもちょっと喋っただけでも、あれだね。 ルチアーノさん……良い男ってやつ、感じる」 (-252) 2023/09/24(Sun) 23:23:48 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → 口に金貨を ルチアーノ「…お兄さん。」 徐に顔を上げ、一瞬ばかりの悲しげな顔。 すぐにへらりと持ち直した。 あなたの依頼人は、 変わらず 元気そうだ。「あはー。前に比べて、かなり手狭になっちゃいましたあ。」 「でも、お兄さんにまた会えるなら良かったかもしれませんねえ。」 「…元気でしたかあ。」 (-259) 2023/09/24(Sun) 23:55:13 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → corposant ロメオとんでもないものとの契約をしてしまった気がするがもう遅い。 緩やかに与えられはじめる刺激は擽ったく、普段自分が女相手に為すようなもので。 殆ど何をしてくれるかわかるはずではあるのに、惚けた脳が理解するのを一歩遅らせてくる。 「ぁ……っ、うっ……ん」 唇を重ねられ、慣れないのか一瞬だけ眉をしかめさせる。 息をするタイミングを実際に試しながらで伺い、次も拒むことがないからまた重ねられた。 むしろ自分から重ねにいってしまった気もしたが、もうよくわからなくなってしまった。 まるで餌を与えられるように舌を絡め口の端から唾液を溢しても貪ろうとする、身体は段々と昂ぶっていて只の甘やかしには不要の産物に溺れていく。 息継ぎのために離されれば漸くかけられた言葉を頭の中で繰り返した。 それに拒む言葉なぞついぞ出なかったが、 「……こんな、の。俺相手じゃなかったら、……刺されるぞ……」 一体何人のやつを誑かしてきたのだろう。 自分とはまた違う範囲限定の無償の愛と、悪い誘いに慣れていない人間はどうなってしまうのか。 その好きという言葉には、俺もだと、誤魔化しようもない言葉を返して。 また深く甘ったるい口付けを所望していただろう。 (-260) 2023/09/25(Mon) 0:09:18 |
【秘】 Scorri, fiume eterno! ヴィンセンツィオ → 口に金貨を ルチアーノ「碌な育ちをしているように見えるがね」 相手がマフィアで、構成員として認められるような人間であるのは重々承知だ。 だからこれはさも通り一遍のことしか相手が知らないように決めつけて、 挑発するが為だけの言葉だ。そこに全く意味がないわけでもない。 首を締め上げるにあたって躊躇でもされたほうが無為な時間が増える。 真っ当の思考を持つ貴方に、憎しみを以て力を込めさせようという狙い、それだけだ。 余程他者の動きを信用していないらしい。 張り艶の少しだけ失われた肌に歯を立てられたなら、最初のひとたびは短い声を上げた。 痛覚への訴えというよりかは、予告のない行いへの神経の悲鳴だ。 歯型が増えるたびに喉の奥で堪えた声のない息が抜ける。 痛みのほうが勝る行いでありながら、傷の周りから肩にかけて、 皮膚の薄い箇所には次第にじんわりと赤く血色が浮いてきた。 絶頂に至るのが難しくはありながらも、全く不感症ということではないらしい。 「……ん、ぅ」 眉がぴくりと動く。 わざとらしい声をあげたりはしないものの、喉の奥を空気が通る音だけはあった。 ただ、喜ばせるつもりもないのか唇を引き結んで、なるべく声の出ないようにはする。 それでも体の反応は隠せない。 触れられれば筋肉に力が入り、ソファのすり減った表面を掻いた。 それらしい部位に触れられれば、萎え気味だった性器が段々と芯を持ち始めた。 苛立った舌打ちばかりははっきりとした音を立てて、貴方の頭上へと浴びせられる。 「早くしろよ、……悠長なことしてるな」 (-261) 2023/09/25(Mon) 0:09:37 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 口に金貨を ルチアーノ「………」 黙ってあなたの言い分を聞いている。 基本的には、従順な可愛い部下であろうとしていたことを知っているだろう。 「……ボスがやめろっていったら、殺すなって、こと?」 「家族同然の子達を守るために動くのが、ファミリーなんじゃないの……」 マフィアとしてのファミリーの掟を、拡大解釈している。 自分のために、都合のいい解釈をしているだけだ。 言う事を聞きたくないわけではない、ただ、今は冷静ではない。 「もしダメだったとしても、他の人に殺してもらえばいいって、そう言うの」 (-262) 2023/09/25(Mon) 0:13:47 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 傷入りのネイル ダニエラ「あの後かぁ……?」 ちょっとまってくれと、本当に思い出す仕草をしてから。 暫くおかしいほどの間が空いて。 「…… 全く 」男は正直者である。 「暫く本当に、便利屋は休業だ。 今回の件は最後までやりきったからもう良いだろう……。 疲れたなんてもんじゃない、牢屋の生活のほうがマシに思えてきた」 「お嬢さんはー…… やっぱ此処は怖いだろ。そんな不安な顔しなさんな。 お友達も俺もいる、他に逢いたい人がいるなら呼んでやる。 今日までの俺なら口利きがまだ出来るからなあ、金はサービスしてやるよ」 (-263) 2023/09/25(Mon) 0:18:05 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「………… から 」「 大事だから に決まってるだろ、馬鹿!」あなたのことが、大事だからこそ言っている。 あなたが、僕のために喧嘩をすると言ったのは、同じ意味ではなかったんだろうか。 違うとしたら、それはなんて大きな自惚れだったんだろう。 「なんか混乱してきたけど……、別に。 今回のはキミに非があったとか、受け入れる理由があったのなら、それはそれでもういいよ。 ただ、僕のために喧嘩をしたから喧嘩を僕がまたしに行くって話じゃなくて……。 キミが誰かに謂われない暴力を受けるなら、それは僕が嫌だから喧嘩をしにいくって、言ってる。 それは、僕はキミが大事だからだよ」 どう言えば、伝わるのかわからない。 でも知りたい。 何かおかしいと、思ってたから。 「従順なお人形がほしいわけじゃないから、言ってるんだ……。 キミは何にでも、従順すぎる と思ってる。おかしいだろ、頭撫でただけで子供みたいにお休み3秒のごとく寝るし。ねぇ、一体何があったの。 マフィアになって、なかなか会えなくなってからの事……何を隠してる?」 (-264) 2023/09/25(Mon) 0:30:02 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → Scorri, fiume eterno! ヴィンセンツィオ「体躯が違う人間には小手先を使わんと。 ……キツイのはこっちだ唐変木」 本当に暴力と責め苦なら首を絞めるだけで十分だ。 しかしこればかりは違う、拷問とも恋人同士がする営みとも違った正しくイレギュラーの性行為だ。 女相手にするには相当リスクがあり、男相手には入念な準備がいるというのに目の前のやつは急かしてくる。 細腕で自信がないのだと言わせんでくれ。と恥ずかしげもなく良いそうになって胸に押し止める。 「……俺は口を閉じたほうがいい男なんだよ」 貴方から返される熱や体の反応は存外素直で、ほんの少しの安堵を覚えつつ嫌がらせをすることにした。 普段の経験なぞ知らないが、流石に御無沙汰ではないのだろうか……案外夜は時間を取っているのだろうか。 躊躇なく貴方の陰茎を咥え、ゆるゆると、味わうように舌先を動かし始める。 明らかに快楽を与えるような仕草は貴方の腰を撫でつつ行われ、 声を出せと促すつもりもあったが、出来たかどうかはまた別の話だ。 時折口を離し熱い息を吐く、横から滑るように滴ったものを舐めとり、また咥える。 舌で裏筋をくすぐり、音を立てて吸い上げて、苦しい表情は一切見せずに責め続けた。 限界に近づいたのなら飲み込んでやるつもりで、できなければもうさっさと諦めて望みのものを素直にやろうと思う。 (-266) 2023/09/25(Mon) 0:50:29 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ「言っただろ、昔飲んだ女にやられたって……」 言葉が足りなかったかと、男は本当に何が悪いかわかっていない様子だ。 今回の場合は、理由が女になった時点で男は自分を100非とする性格なだけであったが。 「3秒で寝るのは疲れてたからで……」 それは、漸く少しだけ嘘の混ざった誤魔化すような言葉だった。 寝なければ、隠せないことがあったから、寝た。 あのままなにか口走りそうであったから貴方の隣で静になることを選んだ。 「そんなに隠してはねえよ……? ただ……最近調子が悪くてだな、嫌なこと思い出すぐらいか。 ……それも聞きたいのか?」 これはこれで、マフィアにとって晒すことでもないからなと、しかし言ってしまったこともある。 「大事なやつがいるって言ったろ。 そいつが五年前いなくなった。 ……その前の五年間俺の面倒を見てくれていたやつで、……」 「……かなり頭を撫でるのが上手くて……な? その。 ……最近そいつのことばっか頭に浮かんでなんかおかしい。 ぐらいで他の体調は何も変わらん」 頭を撫でる以上のことをされている可能性がかなり高いことを無自覚に呟く。 男の口調からして、恋人や家族のような熱っぽい間柄らしいことは伺えないように見えるだろう。実際はどうかわからないが。 (-269) 2023/09/25(Mon) 1:04:50 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「キミが女に優しいのは知ってるけどね……。 でも、相手が女性だからと言って、いつでも100%男が悪い……なんてことはないから」 それは覚えておいてねと、息をつく。 自分が悪いと思えば、殺されたって文句は言わなそうだと思ったからだ。 それはそれとして。 「聞きたいよ」 即答だ。 御魔化されてやるものかと思った。 そこに何か今の原因があるのなら、やっぱり、聞きたい。 「頭撫でるだけの人がそんなに……頭に浮かぶことあるかい? 他に、何かされてない? 面倒っていうと……マフィアとしてのキミを育てた人……とかになるのかな……」 教育係とか、上司とか。そんな風に聞こえたけれど。 (-272) 2023/09/25(Mon) 1:27:21 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 幕の中で イレネオ「感謝……?」 流石に拍子抜けだったのか訝しむよりは呆けるように。 「……ここは快適か、イレネオ。 表のほうがそれはそれは自由にできると思うんだがなあ?」 ああ、一つ二つ目の前の輩に文句が言いたい可能性が出てきた。 だがこれをぶつけるには些か情報も足りなければその怒りはお門違いなのかもしれない。 男の言葉には少しの苛立ちと不満が含まれはじめた。 この牢屋内での暴行事件の一端を担っているのはこの男なのではないかと。 まだ全てを知らないのだ、それでも推測できるだけの人格は把握していたから。 (-273) 2023/09/25(Mon) 1:36:23 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ「上司だな……黒眼鏡の次に俺の傍に居た奴だ。 入ってからすぐは黒眼鏡に引きずられてたんだけどな? あいつが忙しくなったんで他のやつに。 えーと、それと他にされたこと……」 何かされてないか、こればっかりはという顔をして。 「……か、 可愛がられていた…… 」本当にそうとしか言えないこともある。 詳細に話しても ただただ、様々な方法で愛され甘やかされていた だけ。依存して離れなくなるように、忘れられなくなるように。 「……頭に浮かぶまでの情はないんだけどなあ? 今もそうとう久しぶりに顔が浮かんできて……」 「ぶち殺したい」 数日前まではイライラしてものを買い漁ったりしていたと。 寂しさがないわけではないのだが。 「まあ、発作だと言われた。だから誰かが足抜けする話は嫌いだ。 どっか行くのも俺はしたりしない。 あいつと同じにならない、と、決めてるんだ」 だからマフィアを辞めるという選択肢は自分からは取れないのだ。 もしそうしたいのなら手足を切ってでも己を欲しいという女達のほうが可能性があるとも。 (-274) 2023/09/25(Mon) 1:50:17 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 路地の花 フィオレ「……そうだなあ」 あなたの言葉を否定することはこの先殆どないのだろう。 そうするのが面倒である、なんて言いはしないが、言っても無駄だとあなたの行動力を信頼してしまっている。 可愛げがありすぎる猪突猛進の俺の部下の子猫ちゃん。 犬なのか猫なのか猪なのかわかったものじゃない。 「ファミリーを守れ、なんて。 アソシエーテに見えるファミリーなんざ人それぞれだしなあ」 ここは文句を言えるが、今だけは流してやる。 ボスは流すかわからん。 「ボスが駄目って言ったから我慢したのに他のやつにとられるのは」 「嫌だよなあ」 これはボスがなんて返すか気になるな。 早く昇進しろというだろうか。 「……若いから俺は心配するし、周りにも言われるんだろう。 アソシエーテの立場は低い。お前は、強いが、立場が弱い」 「フィオレ、あの男と事件のこと聞いてから泣いたか?」 (-275) 2023/09/25(Mon) 1:59:17 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 暗雲の陰に ニーノ「もっと食って背を伸ばせ。 背筋は伸ばして歩幅を大きくしてゆっくり歩け。 足は跳ねないように踵から、視線は真っすぐから振らさない」 子供らしいといわれているのを気にしていそうな貴方への指摘だった。一瞬わからないかもしれないが。 スープを一口与えて、また、一口と。 「ま、勝手に心配しに来た。マシそうでよかった。 男でピーピー泣いてたらどうしようかと。 どういたしまして、俺も礼を言われることじゃないんだがなあ」 俺は、犯罪者だぞと。悪い男とは言わないが。 「小さい頃からあいつに引きずられていたからな。 お前の歳ぐらいのときには別のやつといたが、 ずっとあいつを見てきてたよ。 嫌なところが似て、最後まで似れなかった」 「おかげでいい男だろ? あんな無頼漢より俺を真似しな。 いや俺もやめておけ、それでも本当にあの喧嘩っぱやい馬鹿老害を真似して育たないでくれ」 (-277) 2023/09/25(Mon) 2:12:18 |
【秘】 Scorri, fiume eterno! ヴィンセンツィオ → 口に金貨を ルチアーノ「糞が」 頼み事をした側としては不遜な言葉が綴られる。 それでもやり方に必要以上に異を唱えるわけでもない。 内心でどんな文句を思い浮かべているのだかはさておいてもだ。 長年国家警察としての任のついていただけあって体躯はしっかりとし、 長駆を支える骨は太い。そのくせ、日の下になければやけに病的な雰囲気をしている。 多少体重移動を己の意志でするだけあって死体よりかは重くは感じないだろうが、 それでも協力的に動こうともせず横たわる丸太であるのは変わらない。 息をつまらせ耐える、その時々の天井を性感が打つ度に体が震えた。 声を聴かせてやるのはどうしてもいやなのか掌を唇に押し付けすっかりと口を塞いで、 殆ど見えもしない部屋の隅へと目線を逸らして睨むような目を向けている。 白髪のまじりはじめた髪と同じ色の下生えは存外形良く揃えられていて、 その下から生えた性器もそれほど初心な代物ではなさそうだった。 けれどもなかなか絶頂には至らない。先の言は確かなのだろう。 発散しきれずに知らず焦らすように蓄積されていく性感を得て、 漏れる息は苦しげなものに変わっていく。それこそ拷問めいた様相だった。 体の表面に冷えた汗が滲み、内側に籠もった熱とは裏腹に寒がるように震える。 演技の一つでもしてやり過ごすことは出来るかも知れないが、 それを放棄したならば明らかに異様とわかるほどには、"うまく出来ない"らしかった。 首まで赤く染め上げながら、しかし唯唯の射精一つできないまま時間が経つ。 「別に、っ……壊そうが構いやしない、だろう」 最悪パイプ椅子の足でも何でも突っ込んでそれで用を済まされようが構わなかった。 求められる最低ラインは倫理の底を突き破って低く、破滅的なものなのだから。 (-284) 2023/09/25(Mon) 2:40:11 |
【墓】 口に金貨を ルチアーノ一人の放蕩息子が檻の中に入れられた理由は、 マフィアであったこと その夜、ルチアーノ・ガッティ・マンチーニは 彼を捕まえたリヴィオ・アリオストとそれはもう仲良く歓談しながら警察に出頭していた。 そのあと知人の女性警官にマフィアであった事を泣かれ、 平手打ちをされ殴られ警察沙汰になりかけたが其処は既に牢屋であったため、 大人しく檻の中に入って何もしなくていい時間を怠惰に過ごすことになる。 因みに男は予め警察に大量の金を握らせて、その日一日だけは 別の女性警官を連れながら比較的自由に牢の廊下を歩き回っていたらしい。 一番の罪状はここであったであろうが、そんな事実は忙しない日々と闇の中に隠されていくのだ。 (+53) 2023/09/25(Mon) 3:01:18 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 口に金貨を ルチアーノ「そうだろうな。お前たちにとっては。」 会話はきっと噛み合わない。 男は自分を ────正確には、自分が従う法を──── 絶対的に信じているようだった。それが何よりも正しいと思っているらしかった。ここでの生活がいくら不便であっても。 ここでの寝床がいくら硬いものであっても。 ここでの食事がいくら粗末なものであっても。 そんなことは、この男にはさして問題にならない。 従順な犬は、飼い主の与える環境に文句を言わない。 貴方の苛立ちを、男はこの環境への苛立ちととった。 そら見た事か、と鼻で笑う。 悪人に罰が下るさまは、見ていて胸がすく。 暴行事件なんて事実はここにはない。 あるのは、男が特命を得たということだけ。 その手段として許されているものに、暴力も含まれていたというだけ。 (-290) 2023/09/25(Mon) 3:22:51 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 口に金貨を ルチアーノ女は自由であるように振舞ってはいるものの、ファミリーの足枷になるようなことはしてこなかった。 そのつもりだった。 仕事の報告は欠かさなかったし、少し出も引っかかる場所があれば指示を仰いだ。 分からないところは聞くようにしたし、思ったよりは従順だったように思う。 性に奔放で、立場に関係なく馴れ馴れしく接するところはもしかしたら直すべきだったかもしれないが。 「……当たり前よ」 「取られたくない。あの子達の仇を討ってあげたいの」 一旦は。ボスの指示を待てという命令を聞く姿勢ではあるようだ。 アソシエーテの立場が弱いことだって、重々承知の上だった。 「泣いたわよ、当たり前でしょ?」 「ずっと見ていたのに、私は気付いてあげられなかった。 笑顔で送り出して、引き取られた先での幸せを祈ってたの」 「それが踏みにじられていたと知って、泣かずにいられると思う?」 (-291) 2023/09/25(Mon) 3:23:09 |
【墓】 口に金貨を ルチアーノ>>L6 リヴィオ 男は亡骸のような友人らしき者の前でしゃがみ込んで、暫く観察をしていた。 「お疲れさん」 その頭に手を置いて離せば、緩慢な動きで立ち上がって何処かへ立ち去った。 自分も同じように眠っていたいのだが、これからどれぐらいの時間ここで過ごすのかわからない。 牢獄の中ですら自由に動けるわけもないから、もう少しだけ。 熱は収まったのだろうか、水は多めに頼んでおいてやろう。 あと胃に優しい食事だったか? スープでも構わないか。 劣悪な休暇を少しはいいものに変えて満喫してくれ。 さて、明日からはゆっくり寝られるだろうか。 #収容所 (+54) 2023/09/25(Mon) 3:38:38 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → Scorri, fiume eterno! ヴィンセンツィオ「大真面目だがあ? 既に壊れてるモンを壊して何が楽しい」 自分の憂さ晴らしも兼ねていいんだろう、これ以上やるせなくさせるつもりか? ある程度の人を踏み潰す行為での快感でも想定されているぐらい重々承知だったが、不得意な物は不得意だ。 その上でいて、ただでやられる甘ったれだと思われるのも心外で。 自身の快楽を優先する思考に切り替えた、ある程度ソコに問題があろうと体が出来上がってるのならそれでいい。 これでも十分気遣いの無い行為ではあるのだが。 もっと酷くされたくなったら俺よりよっぽどマシなお相手がいくらでも出てくるだろうから。 それはそうと、この男がと想像すると何かこみ上げてくるものはあり。 喉の奥でまだ残る異物感に噎せそうになるのを堪えつつ、鼻でわらってみせてやる。 唇を拭うついでに自分の指に唾液を絡ませれば次は何処までお利巧になってくれるのだろうかと思案した。 「――今は良くされた方がイヤだろ」 男は口でそう言いつつも、行為は性急に行われた。 無遠慮に二本の指が後孔をこじ開けるように挿れられていく。 最低限で構わないが薬も潤滑油もない、内壁を解し無理なく三本目を入れるころには、再度唾液を絡ませた指と体液で水音を立てさせていた。 そうして暫く、ベルトを外し簡易的に準備を整え、自身を宛がう男の表情は何やら目が据わっている風を思わせる。 漸く真上から貴方の顔を伺うように覗き込んで、確認するまでもないがゆるりと首を傾けた。 黙っていれば、と本人が言ったようにこれ以上語ることもないのだろう。 (-296) 2023/09/25(Mon) 5:01:48 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 路地の花 フィオレもしかして上司は女という生き物を”そう”見ているかもしれなかった。 「仇をとりたいかあ……」 その感情を分かってやれないのだと、ぼんやりと男はひとりごち。 自分の両親の死でさえも冷めた目で見てしまっていた。 誰かを本気で、それこそ敵討ちをしたいと思うほど大事に好くことが出来るだろうか。 目の前の彼女ですら、自分の身の危険よりも感情と彼らの心を気にしているのだ。 そんな強い気持ちが、本当に存在するのだろうか。 「泣かずになんていられないと思うね。 それならどうして立ち上がれたんだ? 泣き疲れて動けなくなるもんじゃないのか」 「この際怪我だとかは不問にしてやるが。 自分が傷ついてでも敵討ちしたいのはどうしてだ。 自分の力に自信があるからか?」 どうしてそこまでそいつらのことを想えるんだ、と。 貴方を手招いて自分の元へ来るように促した。 「……お前が頑張っても、あの人が死んでも、誰も救われないじゃないか」 (-297) 2023/09/25(Mon) 5:14:31 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 新芽 テオドロ「テオドロ、元気だったかあ」 ふらりと貴方の牢の前に立ち寄った頬を腫らした男は何処か自由に出歩いているように見える。 今まで見せていた姿よりも随分疲れきった動きは緩慢で、途中頭を押さえているのが見受けられた。 遠目には女性警官がいるが、 サボって いるようだ。「ちょっと言いたいことと、顔を見に来てなあ。 お前フィオレと仲よかったんだなあ……」 言いたいことはそれだけのようで、貴方や自分への罪状や諸々は気にしていないのか他は気楽な物であった。 (-301) 2023/09/25(Mon) 6:32:33 |
【秘】 Scorri, fiume eterno! ヴィンセンツィオ → 口に金貨を ルチアーノ再度の舌打ちが返る。その間にも、堪えた息が唇を暖めた。 どれだけ嫌がって声を押し込めようとしても、次第にそれにも限界が来る。 恐らくは普通の女、普通の男を相手するよりもむしろ快感を喚起するのは早かった。 キャリアもいくらか詰めばそうした生活をする余裕が出来るのか、或いは。 「ぐ、」 なかなか言うことを利かなかった性器が、根本の筋肉に力が入って跳ねる。 さして濡らしていないにも関わらず貴方の指は存外にすんなりと受け入れられた。 反応が返ってくるのも早く、押し込まれるたびに耐え難いように指を締め付ける。 その上で肛門の周りには、治りはすれど古い裂傷がいくらか見られた。 見れば小さなケロイド状の火傷痕さえある。普通に生活していて出来る傷ではない。 腕で顔を隠して身を捩る。快楽に溺れていることを隠すのも難しかった。 息をする度に胸板を上下させ、背中を逸らしてソファを軋ませる。 粘膜の上に指より高い熱が添えられれば、やっとか、と大きく息を吐いた。 濡れた瞳が貴方を見上げる。行為が始まってからはじめて相手の顔を見た。 返答としては、それで十分だろう。 (-302) 2023/09/25(Mon) 6:58:22 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → 口に金貨を ルチアーノ「……。」 「今はあ…?」 怪訝に問う。正直者はいいことだけども。 口がへの字になるのも許されたい。 「…あははー。ご心配、頂いてますう?」 ひらひら、手を顔の前で振る。 「大丈夫ですよお。…あー。」 「でもそれだとお、お兄さんいなくなっちゃいますかあ?」 「…だったら、大丈夫じゃないで、いいですう。」 どうせ、こんな場所で顔を合わせてはならない人間しか浮かばない。 それもあったが、また別に。甘えるように女はいった。 女は元来そんなに素直じゃない。 そういう言い方をするときは本心だ。 そんなことあなたは、知らないのだろうけども。 (-303) 2023/09/25(Mon) 6:59:07 |
【秘】 corposant ロメオ → 口に金貨を ルチアーノちゅ、ちゅ、と軽いリップ音。柔らかい舌の感触。 貴方から唇を重ねに来た時はくすりと笑っていた。 絡んだ舌先が離れた拍子に、銀糸が伸びてぷつりと切れる。 自分が吐いた息もまた熱かった。 浮かれているし、浮かされている。 「は、……ハハ、こんなのあんまり人にはやりませんよ」 「いつかは刺されるかもしれないけど〜……ん、っ」 やるとしても普段はもう少し事務的ではなかったか。 気心の知れた人に求められると、自分はこうなるんだな。 そんなことを考えながら、片方の手は貴方の耳を塞いで覆うように。深い口付けを交わしつつ、もう片方の手は貴方の下半身へ伸びた。 緩い円を描くように下腹部を優しく撫でてから、 ベルトの留具に指を掛ける。 離した顔を今度は首筋に埋めながらそこへもキスをした。 甘く噛んで、微かに付いた歯型を舐め。 「っは、…………いいでしょ、もう」 擦り寄るみたいな、甘えた声でねだった。 「あー、かわい……」 (-305) 2023/09/25(Mon) 7:12:45 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「可愛がられてた……………」 なるほど、そういう事か。 一種のマインドコントロールだ、これは。 警察としてそういう事件は幾度も見てきたから、それだと推察した。 ちょっと殺意が湧いた、その男に。 僕の幼馴染になんてことをしてくれたのだと。 多分”可愛がられていた”などという単語では済まされないことも、されていたに違いない。 これでは、男が望む状態には、決してならない。 昔みたいに、自分を出すということを、最早知らないんだから。 ……それでも、全く覚えてないわけじゃないと思う。 あの日あなたは、素を見せてくれていたから。 なんとかそこから、立ち直るきっかけを作ってあげれたら…………。 「…………」 「ルチアは……そいつと僕、どっちが大事?」 これは今の状況を確認するための問。どっちと答えてくれても構わない。 やることは多分、変わらないだろうから。 (-307) 2023/09/25(Mon) 7:46:53 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 傷入りのネイル ダニエラ「お嬢さんと友人の顔が無事なのを見れたらもう、寝るだけだ」 自分が思い残したものなどそれだけだった。 だから今日一日は歩けるように金を使った。 ファミリーの為を前提に、連日警察ばかりに気を使ってきた。本当に。 何故だろうと考える度に心労が溜まっていく。動きたくなくなってくる。 「心配していたに決まっているだろ、こうなる為だけにどれ程。 ……ど、どれほど……ほお〜?」 そう素直に甘えられるとこの男は弱い。 女性に弱いのではなく、これでも大分様々な仕草に口説くのを我慢してきた。 「何が大丈夫じゃないんだろうか…… ちゃんと会いに行けなかったことを落ち込んでいるのなら、 次の約束は指切りでもしようか? 知っているか、東洋のおまじないだ」 本来すごく重い約束をするもので、約束を破ると指を切るんだとか。 多分そんなだった気がする、と雑な説明をする。 (-308) 2023/09/25(Mon) 7:55:50 |
【秘】 新芽 テオドロ → 口に金貨を ルチアーノ「何、……元気ですよ元気。 あんたフィオレさんと知り合いだったんですか?」 赤く紅く腫らしたり血の跡を残した手を、 億劫そうに動かしながら、牢の前に視線を向ける。 本当に今更、何が起こっても気にやしない。 何ならマフィアとアタリを付けていたもの同士、 全く持って不思議とは思わないし。 「彼女といい、あんたといい、 その……俺を気に入る物好きさは、 まさに類は友を呼んでいるようですね」 ただ、幾ら勘に優れていたとしても、 知り合い以上の関係があるとは夢にも思ってないのだが。 (-310) 2023/09/25(Mon) 8:17:01 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 口に金貨を ルチアーノ「悲しかったし、苦しかった。だけど。 それ以上に、許せないって思った。ずっと近くで子供たちを見ていたはずなのにどうしてって」 「その気持ちを、肯定してもらったから……っていうのも、大きいんでしょうけど」 「違うわ」 「力がなくても、そうしたいって思うの。 敵討ちと同じくらい、今ここにいる子供たちが同じ目に遭わないようにするために」 力なんてあるわけない。 ファミリーの役に立てるほどの力はないと思っている。 「今まで騙されて死んでいった子たちと、今ここで生きている子たちのためになるわ」 「私だって、それで救われる」 そうでしょ?とでも、言いたげに。 そうであってほしい、と思っているのだ。 (-311) 2023/09/25(Mon) 9:25:53 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → corposant ロメオあんまり、そうだろうなあ。 もうわかってしまったし、二度目を起こさないように自制できるかわからなくなってきたところだ。 やり返してやろうかと思っても、貴方にとっては得になるのだからたちが悪い。 「……やめ、てくれよ……? お前死ぬぞ……本気で」 お前を刺すほど好きな奴が出来てしまったら、 お前はそいつの殺意に応えてまうのではないかと。 「嫌だから、な。そんな理由で死んだら、……許さないからな」 伝えられるようになってしまった願望は、今後素面でも言えてしまいそうだ。 色々なことを堪えきれなくて、今貴方の前で決壊してしまったものだから。 ふ、とこの後の予定を思い出して、伸ばしていた手の動きを止めかけた。 この日、空が暮れた頃、会いに行くのは高確率で自分を捕まえる警官の元だ。 言えやしない、きっとそこで自分は警察に連れていかれるということを。 さっき何か言われたような気がするのだが、違えても大丈夫だろうか。 「……っ、ふ、……」 もう既に熱が昂っているのを感じる、甘やかに喘いでしまえば、噛まれた場所に痕は付けるなといえる暇もなかった。 その手が近づいてくるにつれ過敏に反応してしまい、 羞恥で頬を赤く染めながら、吐息交じりに貴方へとこたえた。 「ん、……いい、からぁ……早くくれぇ……」 (-312) 2023/09/25(Mon) 10:10:02 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 新芽 テオドロ「まあ、そこそこ近い場所にいる知り合いだなあ。 ……可愛い子猫ちゃんだよフィオレは」 そうだなあとギリギリわかりにくい範囲にしただろうか。 一体どこまで彼女は正体を明かしているのか、それもわからないままであるので言えることは少ない。 「直近にも見舞いに来たってな。 あいつ、嫌なことがあった所をいつも通りを振舞っていてな? 随分落ち込んでいたから、またきても気にせず構ってやってくれ」 「あんまり似た者同士にはなってほしくはないがな。 可愛がってるから好みが似てしまったんだろ、お前が魅力的なのが悪いさ」 (-313) 2023/09/25(Mon) 10:20:05 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 幕の中で イレネオ「此処の何が楽しいんだか……。 変わった宗教でもしてるのかあ……?」 思い当たったのは牢屋が好きか、この環境が好きであるかだ。 概ね後者だろうと思いつつもその執着と熱意は何処からか。 人、過去、etc。ある程度考えてみても、思いつきはしない。 ただどれかが当てはまる事実だけはありそうなことが何処となくわかった。 マフィアに所属する自分もそれの複合でボスに絶対の忠誠を誓っている。 この感情を説明しろと言われても簡単には言えないし、何も合理的ではないだろう。 「……一つ、俺の罪を教えてくれないか。 罰する必要がある罪ってやつが何なのかも知りたい」 自分はまあ、分かる通りマフィアなんだが。 それ以上でもそれ以下でもない、と貴方に告げて緩やかに首を傾げた。 貴方の考える法は普通の秩序とはズレた物なのだろう。 だからここまで警戒された男の信条が気になったし、聞けるものなら聴きたかった。 まあ無視されてしまえばそれまでだ、ここまで話してくれたのも運良く機嫌が良くなってくれたからだと思っているから。 (-318) 2023/09/25(Mon) 11:13:25 |
【秘】 新芽 テオドロ → 口に金貨を ルチアーノ「あんたのお手付き……でも不思議じゃないか」 そもそもあの女だって身持ちが堅いわけじゃないし。 わかりにくい言い方だったもので勿論すぐに気づくことはない。 「……ルチアーノの頼み、って体なら、まあ。 らしくなく色々と調子を崩していたのは知っています。 その理由も何をすればマシになるかも、流石にな」 だからとはいって喜んで頷くわけにはいかないもので。 プライドとか、培った棘などが邪魔をしているまでだが。 「可愛がってる、ねえ。 別に可愛がられたいわけじゃないが…… 何もかもが嫌になったら、マフィアに行ってみるってのも……悪くないのかもしれないな。 一回考えたことはあって。けれど向いてなさそうだから真面目に考えないようにしていたんだ」 (-319) 2023/09/25(Mon) 11:14:57 |
【秘】 corposant ロメオ → 口に金貨を ルチアーノ「一回ぐらい刺されても死なないかもな。丈夫だし。 ……なんて、大丈夫ですよ。オレはくだらない理由で死なないから」 自分はガラクタだけど、安易に死ねば迷惑が掛かる。 死ねば悲しむ人も居るらしい。嫌がる人も居るらしい。 例えば、貴方とか。だから、そうしない。 「おんなじこと、あんたに言ってもいいですか。 あんたに居なくなって欲しくないんで」 自分は首輪を掛けられる側で、リードを握ってもらう側。 だから貴方に首輪は渡せない。 けれどもしリードを握り合えたらどうなるだろう。 繋ぎ留める代わりに、貴方のネクタイをぐいと引いた。 「一緒に居てくれれば、いつでもできますよ。こんな事」 カチャ、と金具の外れる音。 「体勢変えなきゃな。腰上げて」 互いにやりやすいように体勢を変えれば貴方のズボンの前を寛げた。そのまま下着に指を掛けて、するりと下に引いていく。露出したあなた自身の芯を、熱い手がゆっくりと握って擦り上げる。 先走りがあれば、それを絡めた指先を貴方の後孔へ当てた。 ロメオはなんとも楽しそうだった。 それでいて、何とも愛おしそうだった。 (-322) 2023/09/25(Mon) 12:04:29 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → Scorri, fiume eterno! ヴィンセンツィオごくり、つばを飲み込む。わずかに漏れてくる喘ぎ声と呻きに 想像以上に油断できないな、と口の端をひくつかせ、 貴方に持っていかれてたまるものかと気を引き締めた。 ゆっくりとそれでも狭い肉壁を押し広げ、拡張していくように内壁を摩擦しながら挿れていく。 引っ掛かる部分が埋まれば、伝わってくる体の震えに薄く笑みを浮かべた。 勿体無い。そんな言葉は此処にはふさわしくないと口には出さない。 長躯を揺さぶりながら、その快楽を拾う姿にその体に染み付いている処世術が見えてくる。 こうやって壊されてきた身体を何度見てきたか。それを全て愛せてやったわけでもないが。 「っ、……はっ、……」 腿を掴みながら更に奥へと体を押し進め、腰を打ち付ける。 己自身も萎えることもなく身体は熱い息を細かに漏らしていたが、 常に口の中で砂を噛み続けているような、貴方とはきっとまた違う不愉快を隠すことは難しかった。 どれ程、続けていたか。男は貴方の絶頂が来ない事を知りつつ終わりを予測させない快楽という名の暴力を与えていく。 だから、か、と汗を一つ落とし姿勢を改めた。 鎖骨に親指を置いて人差し指を広げ、撫ぜるように喉へと運んでいけば、喉仏を包むように軽く力を入れる。 片手間の力で満たせるとも思えない、あくまで位置を確認するための仕草であった。 (-328) 2023/09/25(Mon) 12:34:35 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 口に金貨を ルチアーノ「それはお前が一番よく知っているんじゃないのか。」 淡々。言葉を紡ぐ。 貴方は悪い事をした。 それをついに隠せなくなって、この場所に来た。 それだけが真実。それだけが真理であると、男は言う。 男は悪人が嫌いだ。 ただし、ほかの人間の獲物を奪うほどに飢えてはいない。 「罰する必要のある意味も何も。」 「悪人は全て等しく罰されるべきなんだよ。」 「お前たちは一際罪深い。」 「この国をめちゃくちゃにしたんだから。」 噛み合わない。きっと、ずっと噛み合わない。 それでも男は随分、真摯に答えているつもりのようだった。 聞き分けのない幼子に物を教えるがごとく。それが悪いのだ、それが悪なのだと、言い含めて覚えさせるようにして。 (-330) 2023/09/25(Mon) 12:46:57 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → 口に金貨を ルチアーノふふー、と。あなたの様子に少し満足そうに。 「やっぱり、お兄さんで合ってたんですねえ。」 「リヴィオさんに、あたしのこと頼んだのお。」 余計なお世話だ、とは言わなかったし思いもしない。 あなたのメッセージがなくとも、女がリヴィオ・アリオストにたどり着いていたとしてもだ。 そもそもことの本質は、その部分ではないのだし。 「ええ?指を切るんですかあ。」 「……んー。」 どうしよう。そう悩む小指にはいつものエナメル。 こんな場所でも、ゆらゆら揺れて煌めいて。 「…」 「指切られるとかじゃなくても、守ってくれる方が」 「…そっちの方が、嬉しいですう」 結果、そうへにゃりと笑う。 何となく、同じ『約束を守る』でも意味合いが違う。そんな些細な受け取り方の違い。 (-333) 2023/09/25(Mon) 12:59:28 |
【秘】 暗雲の陰に ニーノ → 口に金貨を ルチアーノ一瞬並んだ指摘が何のためのものか呑み込めなかった。 その間にスープは運ばれてきていたので、そちらはしっかり飲み込んでいたわけだが。 その内に理解して、ああ、なるほどと。 「大人らしさの秘訣? 教えてくれるんだ、面倒見いいな」 出たら試してみようかと思って、ありがとうと笑った。 やっぱりいい男だなって感じる。 にいさんと似ていて、それでも少し違う感じの。 「ピーピー泣くのは……昨日で終わった。 ずっと泣くのも疲れたし、あんまり向いてなかった」 「あはは、にいさん、散々な言われよう。 二人の良いところだけ取りたいな。 言って、オレももう小さい子どもじゃないから。 ここからは限度があると思うけど」 はぁ、と息を吐いた。何かが嫌だったとかではなく。 単純に気分を切り替えるような、貴方の話しぶりが軽いものだったから。 気が楽になる心地がした。皿の底ももう見え始めている。 「鉄格子越しなのがなんか勿体ないね。 オレ、ルチアーノさんと話すの好きだなって思う」 (-334) 2023/09/25(Mon) 13:06:13 |
【秘】 黒眼鏡 → 口に金貨を ルチアーノ「はあ、そりゃあまた」 初対面、ときいてますます、目を丸くして驚いたように。 「若い奴はやっぱ、いいな。 色々なものを救おうと頑張れて、未来があって。応援したくなるよな」 手をぱんぱんと叩いて拭い、珈琲をぐいと飲む。 ──彼が珈琲に拘るようになったのも10年前だ。 「一応言っとくが、俺とあのクソは完全に別件だぞ。 まったく、ちったあ大人しくなったと思ってたのに。 とんだ食わせモンだよあのオッサン」 どうやら留置場には、鏡は置いていないらしい。 自らを省みることも無く、あるいは全て承知の上で、 男はスウェットの裾で手を拭いつつあなたの問いかけを聞く。 「ん?」 ああ、と。もう一度、あなたの目をじいと見て。 「俺が、ダメだって言ったことがあったか?」 なくはない。だが、こういう目をしている時には、一回も無い。 /* スミマセン、おくったつもりが送れてませんでした…!!!!! (-403) 2023/09/25(Mon) 18:03:11 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → corposant ロメオ「お前からなら……聞いてやっても良い。 刺されなきゃ……いいんだろぉ……?」 もっとも断ることも知らない性分ではあったが、ネクタイを引かれればきっと自分から付けたみえない首輪がそこにある。 貴方の首にもきっと。都合良く絡まないように自分の分のリードを引いてやろうと思う。 「何度も、やられて、たまるか」 噛み付くように口付けを落として、声を上擦らせながら笑ってやった。 体制を変え腰を上げズボンも下着も脱ぎ去りれば、堪えきれずに既に持ち上がっていたものが外の空気に晒された。 先端から透明なものを滴らせる下半身は、毛の先一本まできれいに整えられている。 使用感のない後孔は指が宛が得られればヒクリと疼き、さらなる刺激を待ち望むように、艶めかしく腰は揺らされた。 久し振りでありながらも男の体が快楽を吸収するのは早かった。 圧迫され解される感覚が全て快感にかわれば、どんなに拙い仕草であろうとも甘く声を上げる姿が晒される。 その上で手慣れた動きであろうものならば、想像できない刺激には声を抑える思考もそぞろに敏感に締め付け早めの限界が訴えられた。 「ぁ……んんぅ、ロメオ……もっ、とそばに」 一段と愛おしそうなものを見つめる視線に偽りなどない。 貴方という存在を焦がれ、際限なく欲し甘えていた。 (-414) 2023/09/25(Mon) 19:27:46 |
【秘】 corposant ロメオ → 口に金貨を ルチアーノ「そ。撃たれても、許しませんけど」 ……薬で死んだって嫌だし、うっかり事故で死んだって嫌だ。 そんな日が来ようものなら、そういう世界の造りに落胆し、 暫くの間は世を儚むことになるだろう。 「なぁんだ、残念……ん、ハハ」 下衣を降ろしたところで、こんな所まで気を使っているのかと感心したものだ。貴方のシャツのボタンの一つ一つを外しながら、丁寧に後孔を解していく。擦って、押し込んで、指を増やして。 その度に上がる甘やかな嬌声は随分耳に毒だった。 もっと聞きたい、もっと自分の手で乱れている姿が見たい。 貴方が、この自分の手で、こんなになって。 頭がぼーっとしていた。自分の鼓動がいつの間にかうるさいことに気が付いた。 「は、」 それを自覚した瞬間に──奇しくもそれは、 貴方のその言葉が聞こえた瞬間と同時で。 「……アハ。挿れます、じゃあ」 ──どっと、限界が来た。きっと互いにそうなのだろう。 自分も下衣を降ろす。もはや自身の準備などいらなかった。 上を向いたそれに手早にスキンを付けて、 「ぁ、はあ、っ…………熱……」 そのまま覆い被さって抱き着くみたいに、ぐ、と腰を押し進めた。ゆっくり、負担にならないように、奥まで。 (-417) 2023/09/25(Mon) 20:02:38 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 新芽 テオドロ「なんだ、余計な心配だったか」 本当に手間をかけているのか、貴方から帰ってくる言葉には安心したように一息をつく。 お手付きであるのは確かであるので嘘ではなかった。 最近はそんな時間はなかったが。 「あ? テオドロがマフィアにい? ……向いてないことはないだろうよ。 俺の前で全裸にもなるし、意見もはっきり言えるし、 なにより死ぬよりマフィアになる方がマシなんて大したもんだろ」 「俺より向いてなかったやつも早々いないさ」 (-418) 2023/09/25(Mon) 20:10:00 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ「……だからあんまり言いたくなかったんだよ。 幼馴染に言えるか、なんというか…… あー……男の色だったわけでもないが……そういうこともしていた」 過ぎたことではあるが、色んな経験もあれば今にそれを拒むことでもないと。 ある種貴方にとっては悪い方向性で、この男はいかなる内容も断ることを知らないのかもしれない。 相手によって決めるが、お人好しなどではなく、出来るかどうかで決めている。 「は?なんだそれは、……」 即答がされなかった。なんとも比べにくいジャンルだ。 相手が黒眼鏡であれば答えられたのに。 「……お前、だよ」 少し悩んでからそう応える、目の前にいるのに手放したいとは思えなくて。 (-419) 2023/09/25(Mon) 20:29:25 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「それで僕に、男の恋人の事聞いたの?」 あれは本当に、何の話かと思ったのだ。 答えた内容については、今も見解は同じだ。 ただ、男を受け入れたことがないわけじゃない……とは、あの時言わなかったが。 「まぁ、過去のことを言ってもしかたないよね……。 そいつにはちょっと殺意沸いたけど」 「でもよかった。ここでそいつだと答えられたら、振り向いてくれるまで頑張らないといけないとこだった」 それは手順が増えるだけ。 やることは何も、変わらないんだけど。 黒眼鏡が言っていた。 『マフィアとして生きさせなくするなら、生きる意義を奪え』と。 『そしてそれをやるなら自分に依存させるのがセット』だと。 「キミを愛しておいて、居なくなったやつなんか、いらないよ。 それなら、 僕がずっとキミのそばにいる 。キミには、僕が居るし、絶対に裏切らない」古ぼけた首輪が見えた気がした。 それはきっと、その男が昔かけたものなんだろうから、今、それに力はない。 だったら今は僕が、それに力を与えようと思う。 ――僕が家族でも恋人でもなんにでもなるから、それならもう、ノッテも要らないよね? いつかで良いから、人に依存しなくても生きれる世界で息がしやすくなって欲しいんだ。 (-422) 2023/09/25(Mon) 20:54:34 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 暗雲の陰に ニーノ「後で無理やりにでも会える機会作ってみるか? 無駄に集まれそうな場所があるなら、……まー。 起きてたら姿見せてやるよ」 誰か程ではないが。誰か以上かもしれないが。 男は酷く無気力で動かなくなるタイミングがある、そのときは頑張れないかもしれない。 いい男を見せられる時と見せられないとがあると、これもまた正直に告げた。 「ずっと格好つけれるやつなんて早々居ないってことだな。 ニーノも頼ったり甘えるのは悪いことじゃあない。 ……バランス良く、いざという時に駆けつけられる男になればいいさ」 身分も気にせずやりたいことを貫けるようなそんな奴になって欲しい。 最後の一口だと言いながら差し出したスプーンも特に遠慮なく。 自称甘ったれは少しでも貴方が元気である時間が続けばそれで良いと思った。 落ち込んだらまた見に来ればいいだろうから。 (-423) 2023/09/25(Mon) 20:56:28 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 黒眼鏡「……救わせてくれん奴らが何言ってもなあ」 拗ねているだけだ、本当の傷には触れさせない、そんな態度に。 「おー、何もかも腐ってるこの世の中にはもう驚かん。 それよりも俺はあんたがどこまで手を回してるのかが怖くなってきた」 「俺のこともどうしたいんだか」 多分どうもしない、これまで通りにほうっておくだけ。 だけど数人に俺の根幹が知れ渡ってるような気がした、 本当に気がするだけで、確信はないのだが……何のつもりだ……。 甘えたがりの姿なぞ見せた人間なんて片手もいなくて。 本当にわかるところは全てわかられているのだから末恐ろしい。 「あー」 「…………なかったよ」 ずっと調べられたのに手を出さなかったのは自分だ。 本当に少しでも嫌われたくなくて、離れたくなかったから。 最近はどうでも良くなっていればいいと願っていたからだが。 手遅れであろうと構わない、端から解決なんてしないのだから。 溢れる知識欲と、信頼の先にまっているもの、 その日のいつか、全てを知りきったとしても 自分たちの関係性は何ら変わることはない。もう、信じられた。 (-432) 2023/09/25(Mon) 22:15:26 |
【秘】 Scorri, fiume eterno! ヴィンセンツィオ → 口に金貨を ルチアーノ肉茎が体の中へと侵入してくるのを受けて、あ、あと息が震えた。 詰まらせた声が唇を割って法悦の響きを体の外へと吐き出す。 媚びるように腰を浮かせ、自然と逃げてしまいそうな腰を自ら押し付けた。 貴方が動くペースをそのうちに掴んだのか、いつしか動きに合わせて体を少しずつ動かす。 そういうのも、自然と身に着けた技なんだろうか。 黴臭さを帯びたソファが悲鳴を上げるほど体を軋ませて首を反らせ、 体をいっぱいに動かして与えられた快楽を甘受する。 この次の日になって囁かれる噂を聴いたなら、貴方もその様子に納得がいったかもしれない。 「ぁ、……はあ、ぁ、……んっ……」 ひくりと腹筋が動く度に、内臓の内側を引きずり上げるものを締め付ける。 意識的なものでない限界を何度も越えそうになるごとに、脂汗じみたものが肌を流れる。 長い髪が湿気を帯びてふわふわと揺れ、面に張り付いて行為の激しさを物語る。 時折、終わらせるつもりのないような動きに痺れを切らしてか、 覆い被さる貴方のほうを首を転がすようにして睨みつけた。 頭の中から内側までを占める快楽のためか、瞳を湿らす涙が汗に混じりさえした。 柔らかく嫋やかな女が相手であれば、もう何度も貴方の名前を読んで達していただろうし、 白く細い腕を背中に回していくらも貴方を賛美していただろう。 けれども男はようやく、首に触れる指の重さを感じてようやく、 やっと翳った瞳に期待を滲ませ、唇を歪めて薄く笑った。 きっとこの夜の逢瀬の中で一番艶を帯びた、あでやかな表情をしていた。 喜色を帯びた声が指の下から上がって、喉で笑う震えの為に僅かに手を押し返す。 → (-439) 2023/09/25(Mon) 22:36:25 |
【秘】 Scorri, fiume eterno! ヴィンセンツィオ → 口に金貨を ルチアーノ「殺すつもりのくらいでやれよ、坊主」 至る道に多大の快楽を得て肌を弾ませ、媚びるような吐息を溢して尚。 求めるものなんて、たった一つしかない。 (-440) 2023/09/25(Mon) 22:36:45 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 路地の花 フィオレ「お前はやっぱり、ちゃんと考えてるんだなあ。 ……俺はやっぱり口では止める、ボスが一番だ。 だけど――――お前は好きにしていい。何かあっても全部責任はとってやる」 「フィオレは良い子だからなあ、少しぐらい暴れてこい。 それはそうと、もしその気が収められるようなことがあったら何でも言え。 何でもやってきて良いし、手伝ってやる」 買い物でも、エステでも、美容院でも……。 貴方はもう少しストレス発散をすればいいと。 「お前が生きて今手に入れた地位を全部使って、落ち着いた時。 まだその感情が残ってるのなら、目に物みせてやればいい」 「お前が救われるっていうんなら、その子供達も嬉しがってるだろうよ。 同時に、他の方法だってある。だから気負うなよ、フィオレ。 そして何か起こすんだったら、――顔だけは守ってくれえ。 傷がついたら泣いちまうかもしれん」 (-448) 2023/09/25(Mon) 23:17:58 |
【秘】 コピーキャット ペネロペ → 口に金貨を ルチアーノいつかの時のこと。 あなたは面会に引っ立てられるか、 或いは向こうから面会にやって来たのだろう。 「よう、 ヴァレンティノ だけど」あなたにヴァレンティノという知人はきっと居ない。 外見も今は長い髪をポニーテールにして、瞳も紫色に。 けれども声色には聞き覚えがあるだろう。特徴的な酒焼けた声。 「 お前の猫は元気だよ 。そっちは元気してるか?」看守は交代の時間なのか、ちょうどよく居ない。 恐らく賄賂でも握らせたのだろう。暫くは戻って来そうにない。 (-462) 2023/09/25(Mon) 23:51:47 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → corposant ロメオ「〜〜ッ!! アッ……は……」 貴方が欲してくれている、何処までも傍にいてくれると言ったその言葉に生理的な涙以外の物が零れそうになる。 叶わないと思っていた願いが今だけは手に入っているような気がして。抱きしめ返す腕に力を入れた。 ここに来たばかりの時の弱い抱きつき方とは打って変わって、しっかりと貴方に縋り付いている。 もう昔の幻覚は見えていないし、名前なんてすっかり消えてしまった。 挿れられただけでキツく締め付けられたそこは細かな痙攣をしながらあなたを呑み込んでいく。 その間足の先をぴんと伸ばし浅く呼吸を繰り返す様子は、 熱い飛沫を吐き出すことなく一つの絶頂を向かえていた。 奥まで押し込められれば悦びのあまりうまく声すら上げられなかった。 酸素が足りない、頭が上手く回らない、苦しくて、気持ちいい。 死にそうなほどに、好きで、焦がれて、愛おしい。 「……っ、……好き、だ」 だから、遠慮なんていらない。 そう言ってやるようにまた、キスを重ねた。 (-463) 2023/09/25(Mon) 23:52:20 |
【秘】 corposant ロメオ → 口に金貨を ルチアーノ「……ッ、あー。ハハ、ハ」 「イキました? いい、ですよ。ゆっくりね……」 強い締め付けに、一度息をするのを忘れた。 意識して吸い込んで吐くのに笑いがこぼれて、 こちらも抱き締める力を、ぎゅうと強めた。 熱い。暖かい。やはり抱き締められるのは好きだ。 気持ちがいい。嬉しくて、もっと欲しい。 「ん、……ふふ。オレも」「嬉し……」 キスを受け止めて、また貴方の頭に手を添えた。 ああ、もっと可愛がってあげたい。愛してあげたい。 この人のうちを自分で満たせばどうなるのだろう? もっと自分の事を必要としてくれるだろうか。 それがいい。そうでなくとも、いい。 手は頭を撫でて、頬を撫でて、また抱きしめて。 「……ルチアーノさんはあ」「オレの事そんなに」 「っ、好き……なんですか?」「は、はは」 ゆるゆると腰を進める。緩やかに抽挿を繰り返す。 貴方にもたらす刺激のほとんどが甘く優しいものだった。 たまに最奥へ押し込んではそのまま止まって、 ぐりぐりと揺らしながら抱き着いて、キスをして。 「オレも好き」だとか、「きもちいね」だとか、 そういった事をほにゃほにゃ耳元で言うのだ。 (-473) 2023/09/26(Tue) 0:24:56 |
【秘】 リヴィオ → 口に金貨を ルチアーノ>>+54 #収容所 勿論のことだが、死んだように眠る男は 様子を観察されていたことも、労いの言葉や行動も、 そのどれも知ることはない。 ただ、それまで眉を寄せ、 何かに耐えるようにしていたその表情はきっと、 僅かにも和らいでいただろう。 それを確認出来るのは勿論、君だけだ。 熱はまだ収まりそうもないが、あの日よりマシさ。 傷の手当も出頭前に医者に会いに行ったから平気だよ。 水はそうだな、起きたら沢山飲むとしよう。 食事は優しいホワイトシチューを彼女のお迎え前に。 スープは嬉しいな、出来れば具材は少ないといい。 どこまでゆっくり休めるかは分からないが、 君の世話を受けながらこの生活を満喫するとしよう。 今日はあの夢も、見ずに済みそうだ。 Grazie、俺の愛しいルチアーノ。 (-474) 2023/09/26(Tue) 0:25:32 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → コピーキャット ペネロペ「……わお。 ごきげんようヴァレンティノ」 軽快な声を返した男は頬を誰かに叩かれ殴られ腫らしていた。 「元気だが、……そうだなあ。 お前も、ストレスや疲れは溜まってるだろ。 それが全部解消される代わりに別の問題が乗っかってきたら、ため息も付きたくなるよなあ?」 なんて、と笑うのだ。 「上手くやれてるか?……ボスは、まだか……」 (-482) 2023/09/26(Tue) 0:49:21 |
【秘】 コピーキャット ペネロペ → 口に金貨を ルチアーノ「おう、見ない間に随分と男前になったな?」 見事に腫れた頬、軽快な声。 仕事が無くなった分元気になったらしい様子を見れば、 そのように軽口を飛ばした。 「お前がまだここに居て、俺がここに居るのが答えだな。 まだ崩れやしないが、持久戦に気を擦り減らしてる奴は多い。 早まる奴が出る前にボスには戻って来て欲しいもんだ」 「それにしても、お互い色男に悩みは尽きないらしいな。 俺で良ければ聞いてやろうか、罪作りなルーカス君?」 俺ぁさっさと仕事終わらせて纏まった休みもぎ取りてえよ、と 『ヴァレンティノ』は肩を竦めて笑った。 (-485) 2023/09/26(Tue) 1:03:11 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → Scorri, fiume eterno! ヴィンセンツィオ「っ、……!くっ……」 思わずその笑みでぞくぞくと背筋が波打つのがわかる。 ただでさえ快感を拾いやすくある、その固い膨みを大きくして自分で自分を苦しめた。 殺すつもりでなんて、言われなくとも。 片手で再び添えた頸動脈の路、本来であればそれで十分足りうる圧迫をもう片方の手を添えて与えていく。 一、二、……と数えることは途中からやめた。 たとえ殺してしまってもきっともう自分は後悔しない。 だってそうだろう、目の前の男がこんな表情を見せるのだ。 「ヴィンセンツィオ……っ」 その顔に見惚れていれば、思い出したように力を緩め、また指を押し込む。 簡単に折れるようでもないその身体が酷く都合が良くて、その口から息が溢れるたびに嗜虐心をそそられた。 指に力を込めるだけでうねる肉壁と体の震えを感じる、耐えきれずに何も言わずにそのナカに迸るものを吐き出せば、浅く息を吐いて熱の籠もった視線を向けてやった。 これの何処が壊れた人間か、自分の評価を改めなければいけない。 もっといくらでも丁寧に結んで繋いで、 そしてまた壊しかけてやって、貴方も満足出来たらいい。 しかし今のその心には破滅的な望みしか残ってはいない。 直ぐにこの言葉も届けるつもりもない、ああ、本当に勿体無いな。 限界を迎えしばらく息を整えれば、熱はまた貴方を求めるように擡げ注挿をはじめていた。 快楽を貪りながら嬉々としてその首に手を這わす姿は、 先程まで男にあった理性が少なからず削がされていて。 多少は貴方が求めた粗雑さを含んだ責め苦が彼の手から与えられていただろうか。 (-488) 2023/09/26(Tue) 1:42:10 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → コピーキャット ペネロペ「美少女とドライブデートしたのが懐かしいな」 今はこんなところでお部屋デートってやつだろうか。 「……幼馴染にマフィアを辞めろと言われている。 はっきりこんな言い方じゃあない。 ……だが……俺の傍にいたがるんだ……。はあ……。 正直まともな恋心でもないそいつをどう扱っていいかわからん。 できることしか俺はできん」 あれはなんだ、と、嫌悪ではなく困惑の色を見せて男はぶつぶつと嘆き始めた (-489) 2023/09/26(Tue) 1:48:14 |
【秘】 コピーキャット ペネロペ → 口に金貨を ルチアーノ「モテる男は大変だねえ」 他人事である。完全に。 「お前が足抜けするんじゃなくて そいつがこっち来るんじゃ駄目なのか。 そいつが傍に居ようとする事そのものに困ってんのか?」 声色が嫌悪ではなく困惑であるからして、 さほど邪険にしているわけではないのだろうが。 とはいえ扱いに困りはしているのもまた事実のようだ。 「幼馴染で居るのはいいが逸脱するとなると扱いに困るって所か。 独り身で居たいなら適当言っちまえばいいだろ。 もう心に決めた奴が居るとか」 嘘吐きで不誠実な男は他人事なので言い放題である。 自分でも過去に何度もそう言って躱してきたのだろう。 (-490) 2023/09/26(Tue) 2:12:39 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ「殺意……はあ。 俺が殺すから手を出すなよ?」 そこは譲らないらしい。そして振り向いてくれるまで、と続き何の話だと首を傾げる。 生きる意義をはじめに与えてくれたのはファミリーだった。 そうして裏切られて失ってから、 ずっと他人に依存をしない暮らしをしてきた。 誰にも告げたことのない性質、奇しくもその予想は全て当てはまっている。 「エルヴィーノ……? お前、何言って…… 俺はあいつのことなんか……気にしてない、本当だ」 「ずっと傍に居るだなんて何をするつもりなんだ、 なんだか様子がおかしいぞお前。 ……裏切らないのは当たり前だ……わざわざ言うと信用が減るぞ」 (-491) 2023/09/26(Tue) 2:17:08 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → コピーキャット ペネロペ「……無理だな、俺が此処を抜ける話だ」 マフィアにいる自分が、どうやら駄目らしい。 そこにあるこだわりは、まぁ悪いものをやめさせるようなノリであると。複雑である。 「俺が心に決めた人間が出来ると思うか? そんな直ぐにバレる嘘なんてつけるかそれに、……ああ」 「……期間限定でも恋人を作れば流石にそっとしておいてくれるだろうか」 嫌な信頼だけは貰っているそうだ。 誰ともまともに付き合えなさそうなことも、まともではないなら付き合えそうなことも。 (-498) 2023/09/26(Tue) 3:28:44 |
【秘】 コピーキャット ペネロペ → 口に金貨を ルチアーノ「潔癖な幼馴染を持つと苦労すんのな。勉強になったわ」 今後特に役に立つ機会は無いだろうが。 実際、一般人からすればマフィアなどと 危うい生き方など知人にはしてほしくないものだろう。 知れば辞めろと諭したくなるのは何ら不思議ではない。 「こういうのはらしさがありゃいいんだよ、 普段女侍らしてんのは昔の女の面影を追ってるとかさあ……」 ああ言えばこう言う。 非常にろくでもない事を吹き込んでいる。 「…ああ〜?期間限定の方が大変じゃね? 期間限定の恋人と別れたらまた迫られんだろ〜? そしたらまた彼女作んの?自転車操業じゃん。ウケる」 きっとそんな生き方をしていけば、 夜道で刺される可能性は指数関数的に増えていく事だろう。 「そんな女作っては捨ててたらお前、 じきに今以上においそれと夜道出歩けなくなるぞ。 そんなら嘘吐いてでも一人に絞った方がまだ…」 「あ、居るじゃん。一人何役でもできる期間限定恋人。 俺。 」得意げに言う。半分は冗談だ。 (-500) 2023/09/26(Tue) 4:07:45 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → corposant ロメオ「――んっ、うう、……」 男が意味をなす言葉を吐かなくなるほど快楽に溺れている姿は、 色を売る女のように媚びる仕草でなくとも、一般的な恋人同士で行われる睦言にしては随分と乱れているように見える。 そのような相手が常に居た可能性があるにしろ快楽には弱く、力の抜き具合や誤魔化しようもなく体を預けている状況は明らかにリラックスをしていて、一番を気を許せている時間なのは確かであった。 「きもち、…! んっあっ」「こん、なに」 「いて……くれて…あつ、くて」「いっぱい……」 子供のように甘美な刺激の中に温もりを求めている。 擦り込まれている甘言が、今このときだけは目の前のあなたのすべてが自分に捧げられていると伝えてくる。 それだけでよかった、夢は一度でも見れたら十分だ。 そう思ったら、ぽたり、何かが込み上げてきて零れそうになった。 思わずあなたの目を塞いで浅く息を吐く。 早く快楽の海に戻らなければと、それはほんの数秒で離され、誤魔化すように身を捩り抱きついた。 「すき、だ……」「はぁっ…、おれは」 「おまえが……好きだよ」 それを愛や恋と言えるのならば、どれほど良かったか。 諦めきれるから、捨てられるのが怖いと言い訳して受け取ることを拒めたのだから。 そして本当にそんな気持ちを抱けたというのなら、自分自身のことぐらい簡単に証明をしてほしいものだ。 両思いだなんて綺麗事、望んだことなんて一度もない。 片想いだけで期間限定の甘いひとときを送ることぐらい出来る。 どんな関係にも終わりが来て、誰かを同じ気持ちで想い続けるなんて出来やしない、だからその刹那の時間をより良いものに出来たらいい。 だから今は喜ばないと。こんなに嬉しいことは、今だけだ。 無理やり酔わせた身体で貴方を誘う。 ごめんなと、瞳からまた雫をこぼせば、あとはお互いに達するために身体を揺らし甘い声を上げ続けたた。 (-501) 2023/09/26(Tue) 4:49:51 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → コピーキャット ペネロペ「昔馴染に昔の女の設定を突然つけるか。 出来なくもなかったがいないともう言ってしまって……」 「…… は? 」男は冗談抜きで貴方を恋人にしてみたいと思ったことは、ある。 どうせ三ヶ月ほどしか続かないと思ったし、それぐらいの間デートが出来るものなら楽しいと思って。 何年も一緒に仲良く睦まじく過ごす姿は全く想像もできなかった。 「……お前の名前と姿が……都度、変わる」 ペネロペでない時期を思い出して口元を抑える。 あのときの彼とペネロペを自分は同じように見ただろうか、新しい人間として接しただろうか。 そもそも、新しく作った面をいちいち愛することは前の貴方に対して不遜ではないか。 「……おれは、……」 自分はオルフェオ・ギロッティという人間を知らない。 そう思った瞬間、男はボロボロと涙を溢し始める。 え、と本人も驚いたのか袖で拭えば一瞬で顔はもとに戻った。 「すまん、お前が分からなくなった……」 (-502) 2023/09/26(Tue) 5:06:12 |
【秘】 コピーキャット ペネロペ → 口に金貨を ルチアーノ「ええ……なんで……」 引き気味。 なぜなら目の前の相手が急に泣き始めたので。 「俺の事なんか俺も知らねえよ… お前達はなーんも考えずに俺に騙されてりゃいいの」 オルフェオ・ギロッティという人間を 知っていると胸を張って言える人間は限られているだろう。 何なら彼自身だって。 何せマフィアとして組織に名を連ねてからというもの、 常に演技と変装をし続けているからだ。 粗暴で傲慢、酒癖が悪い。 それがオルフェオ・ギロッティという人間の素だ。 そういう事になっている。そういう事にしている。 「仕事のついでに恋人ごっこに付き合ってやるのは まあ、まったく無い話じゃないが。 それができないなら居ない昔の女のケツ追い掛けるしかねえな。 嘘を吐き続けるのは面倒臭いぞお」 冗談めかしてそんな事を言う。 どうせ仕事の為に作っては捨てるうわべの面だ。 不誠実な生き方をする人間に誠実である必要も無いだろう。 (-504) 2023/09/26(Tue) 5:47:29 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 幕の中で イレネオ「……? おー。そうだな」 男は大体の懲悪勧善主義は五月蠅い御託を並べるものだと思っていた。 しかしそれは単純明快かつ、自分の問いとはまったく噛み合わず、されど理解が出来てしまった。 この男、一体どこの忠犬なのかと。警察に所属しているのではなかったのか? それにしても、こんな人間早々いないだろうとも思った。 不遜であることも倫理観からして承知だが、 ここ数日で人間らしくない人間を連続で見てしまって感覚が麻痺してきていた。 教えられた通りのことを信じて疑わず、一途にその手をふるって裁きを下す。 本当に、似たものばかりが集まっているのかこの煮凝りのような牢獄は。 「この国をめちゃくちゃにした輩がのうのうと暮らすのが悪い。 ここにきて罰を受け自分が悪人であると、わからなければいけない」 「そこに償いは? 罰を受けた後は赦されてもいいんじゃないか」 「お前、――自分が悪人でないと思っていないか。 世間はお前を罰を受けて償いをしなければいけない存在だと捉えている。 そして、俺も、ここに入るべくして入った輩だと思っている。 思想が違う人間皆悪人だなんて言わないよな」 (-505) 2023/09/26(Tue) 5:51:05 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → コピーキャット ペネロペ「知るか……誰かさんのせいで急に涙腺がもろくなった。 いや、いい……こっちの話だ」 「もう、 直近でお前の身辺に捜査を入れる 」これは、男が言う情報収集だ。貴方という人間を調べあげるという宣言だ。 「もう身内を調べることに躊躇が無くなってなあ。 何もかもわからないままで消えられて嘆くぐらいなら、 下着の色まで全部調べ上げておこうかと」 同期の下着の色を知って自分が安心できるとも思わないが。 少なくとも連絡先や、周りの交友関係を調べておけばよかったと後悔することもないだろう。 そういった事情に踏み込んで嫌われることを男は常に拒んでいたが、何かかなり吹っ切れているようだ。 貴方にもその変装の事情も何も聞いてこずにこれまで過ごしていたのだから。 「そうだよなあ、そうだな。 恋人にするかもしれない人間のことを 調べないわけにはいかないよなあ。 生憎嘘を吐くのは下手くそだ、いつも通り馬鹿正直にする。 これは仕方ないことだ、なあ? ヴァレンティノ。 ……男の名前だな、だから直ぐに覚えられんかったのか」 (-506) 2023/09/26(Tue) 6:04:31 |
【秘】 黒眼鏡 → 口に金貨を ルチアーノ「ルチアーァノ」 顔を。 覗き込むようにぐいと近づけてくる。 「自分だよ。 手前を救えるのはいつだって自分だけだ。 よしんば救えたとして、人間が救えるのはせいぜい一人だけ。 俺はそう思って、この人生ってやつを生きている」 空っぽになった珈琲のカップをひっくり返す。 ぽたりと黒い雫がテーブルの上に落ちて、 それだけ。 「言うまでもねえだろ? お前が俺やファミリーのために頑張りてえのは分かった。 じゃあ、俺からお前にすることは特にない。 お前から俺にすべきことは、多分お前にしかわからない。 …ただ、そうだな、……」 ただ、そこで一度黙ると。 「フィオを頼むってくらいだな」 …あなたの部下の名前を口にする。 (1/2) (-509) 2023/09/26(Tue) 6:35:23 |
【秘】 黒眼鏡 → 口に金貨を ルチアーノあなたに数少ない"頼み事"をすると、また笑みをひとつ。 「ま、俺のことなんて知ったって、 こいつはそうなんだな、って再確認できるくらいさ」 ぼすん、と背もたれにもたれかかる音。 カップがかちゃりと皿の上に戻されて。 「俺も男だ。喧嘩には勝ちたいんだよな」 投げ出すように足が延ばされる。 だらしなく陽気な昼行燈から、 ぎらぎらとした狂犬へ。 その所作のはしばしが、かつてを思い出そうとしているように、あなたには見えた。 (2/2) (-510) 2023/09/26(Tue) 6:37:01 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 傷入りのネイル ダニエラ「…………だって終わりだったろ……。 あんたが働かなくてもいいようにしたかったんだよ」 「リヴィオのこともあんたなら連れて行ってくれると思ってな」 だから、ではないが。リヴィオが執行役だとは一度も男は言わなかったのだ。 それは分かりやすい嘘を貫き通そうとした不器用な男の気遣いだ。 何方にしろ貴方に負担をかけたのには変わりないので罪悪感は持っている。 「そうか? まあ、じゃあ次に守る約束はどうするかね……。 出かけるにしてもなあ…… どこぞの誰かが俺を見張っていてなあ。隠れていくか。 ネイルショップにでも連れていきたいんだ。 お嬢さんには碧のネイルの方が似合うとおもうんだが、 やっぱり黄色が好きなのか?」 その意味を知ってか知らずか、男は貴方にそう尋ねる。 (-512) 2023/09/26(Tue) 7:12:43 |
【秘】 コピーキャット ペネロペ → 口に金貨を ルチアーノ「ハア〜〜〜??俺に探りを入れるだぁ?」 「やれるもんならやってみろノンデリ野郎 俺はあちこち足跡ベタベタ残して行く程甘くねえぞ」 謎に喧嘩腰だが機嫌を損ねたわけではない。 むしろ何処か楽しげでもある。 痕跡を残さない主義の男はそれに売られた喧嘩を買っただけ。 子どもじみた意地の張り合いのようなものだ。 「そこまで大口叩いたなら 男の名前もすぐ覚えられるようにしておけよ? 俺の名前 だけでもな。女の名前ばっかりじゃ飽きるだろ?」この男は痕跡を残さない主義でこそあれ、 探されるという事は嫌いではなかった。 自分からわざわざ言うほどではない事は山程あれど。 「正解したら褒めてやろう。情報も名前もな。 せいぜい頑張って調べ上げる事だ、 いつか恋人になるかもしれない知りたがりのルーカス君」 犬が好きなのは人の傍に付くいきものだからだ。 どれだけ姿形を変えても自分を見付けてくれるそれが好きだった。 きっとそれは、犬の他でも同じこと。 (-513) 2023/09/26(Tue) 7:22:56 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → マスター エリカ【情報屋ロッシ】 「ああ御機嫌よう、――なんだ。 本当にあるんだなあ夢の中に情報屋が」 ゆめうつつ。揺れる視界の先に見えた人影。 いつの間にか語られる声。何処となく貴方の事は忘れそうな気がする。 それでも知りたいことは?と問われれば直近はあれだなあとすぐに思い当たったことがある。 欲しい情報はいくらでもあるが、これからの先に自分の手で調べなければいけないことだ。 「『黒眼鏡の旦那の十年前にあった事件のことを知りたい。 昔の上司……名前、なんだったか?レオ・ルッカか。 それともう一つ頼めたらその頃にいた赤髪の白人女性について』だ」 (-514) 2023/09/26(Tue) 7:28:58 |
【秘】 corposant ロメオ → 口に金貨を ルチアーノぬるいお湯に頭の先まで浸かっているかのような快楽が、 ずっととぐろを巻いて腹の底にある。 平素の様子とは随分かけ離れた、齎される悦に乱れる様を、 これは愛おしいものを見る目で見ていた。 同時に、それは縋るような目だったかもしれない。 「居ますよ、ずっと。嘘、じゃないでしょ」 「いくらでもあげます」「あ、はは、っ、ぁ」 貴方のための甘言ならいくらでも吐けた。 別に、この時限りの熱だってこれは嘘じゃなかった。 たくさん貴方の身体に触れた。熱い手のひらは、貴方に触れるのが好きな様だった。貴方が今目の前に居て、自分の腕の中に居て、自分が触れているという安心感。 だから目の前を貴方の手が塞いだ時、「あ、」なんて落とし物をしたみたいな声を上げたのだ。見えないという事は不安で、手探りで縋ろうとして──同じようなタイミングで抱き付き合う事になったのにまた安心した。 「……よかったぁ」 子供みたいな安堵の言葉。 それが『本当』にならないかな、と思った。別に、この熱がどこかに行ってしまって何もなかったみたいになるのはいいんだけど。 それは寂しいな。いつもの貴方が好きだ。でも自分に抱き付いてそう言ってくれる貴方も好きだった。そう思うと随分また惜しくなって、愛しくなって。 こんな自分には相応しくない誰かの好意にいつも怯えてるはずなのに、今のこれはその事を思いも出さないで。 「、あ、ねえ」「も、そろそろ…ッ、あ」 ふるりと体が震えて、せぐり上げて来る絶頂感に声を上げ少し動きを早くした。隙間などないくらいに身体を押し付けながら深いキスをして、──一番奥で溢れるように弾けて果てた。 息が出来ない、苦しくて気持ちいいこの時間が好きだった。 (-515) 2023/09/26(Tue) 7:44:02 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → 口に金貨を ルチアーノ「…あは。それはあ、ありがとおございますう。」 「確かに、これはしばらくゆっくりさせられそうですねえ。」 「……あんまり連れてきたい人じゃなかったですけどねえ。」 「でもそれは、ニーノくんもニコロさんも、アリーチェさんも同じですしい…」 ふー、と伸びて。へらりと笑う。 今に始まったことじゃない。あなたが気にしなくてもいいのだ。 「…あー。これはあ」 左手小指のエナメルを見る。 傷が入っても剥がされず、そのままにしているから少し見た目がよろしくない。 それでも女はそれを見て、やおらと揺蕩う笑顔を浮かべた。 「好き、とかじゃなくてえ。」 「この色に意味があったんですけどお」 「…あの、手の甲にメモとか書いたことありません ん ?」「あれと、同じでえ」 「でも…もうその意味も、あんましないかもしれないのでえ。」 「……碧、ですかあ?ふふ。似合うかなあ。」 「お兄さんがそおいうならあ、試してみよおかなあ。」 (-516) 2023/09/26(Tue) 8:05:07 |
【秘】 Scorri, fiume eterno! ヴィンセンツィオ → 口に金貨を ルチアーノ気道が狭まれば、堰き止められた空気が逃げ場を探すように喉を打った。 細いということも無いながらに不健康な手触りを思わせる筋張った首筋は、指を境に色を変えた。 はじめはさっと赤く、だんだんと黒ずんだ色合いを帯びる。 苦しさを感じないということもなく、呼吸を求めて体はびくびくと跳ねて暴れはくはくと唇が痙攣する。 それであって尚、不安定になり始めた意識の中で男は笑っていた。 狂喜するように肺が震える。喉を塞がれていなければ笑い声が響いていただろう。 遊ぶように時折に得られる酸素を乞うて体を捩り、耐え難い苦痛のためにより一層直腸を絞める。 抉る陰茎の形がはっきりわかりそうなくらいに締め付けては、身体を捻る度にそれが撫でるように捻れるのだ。 苦痛を受けてか快楽を受けてか、天井を突くように男の股座から生えた性器も聳り立つ。 体躯に見合って赤黒くそそり立ったそれは触れずとも破裂しそうなくらいだった。 「 」 笑っている。声の出ないのをいいことに、恍惚として名前を呼んだ。 明滅して白い雪の降りるような視界の中に、意識を失う寸前の光を見てはまた息を吹き返す。 首をいっそう強く締め上げられた、それを受けて殊更に体を跳ね上げさせきゅうと腹に力が籠もる。 空気を掻くような唇の動きが、やっと男が絶頂を迎えたことを告げた。 同時に腹の上はどろりとした精液に濡れる。初めは勢いも良く、それからてろてろと噴水のように溢れた。 それで解放されたか、どうか。 勝手に満足すると、あとは貴方のされるがままというように両腕を投げ出した。 恍惚に濡れた瞳が暗い天井を見上げて、未だ朦朧の内に置いてきた意識に耽溺する。 少なくとも貴方の名前を口にしたわけではなかった。 (-518) 2023/09/26(Tue) 8:27:24 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「キミの助けにはなるけど、手は出さないよ」 多分、会うことはないだろうけれど。と、息をつく。 そういう日が来るなら、その決着は自分でつけるのが一番だろうし。……多分。 3ヶ月で恋人と別れていたのは、飽きる以前に、他人に依存するのを避けるためだったのかもしれないな。 なんて、頭の片隅でそんな事を考える。 まぁ、勿論。3ヶ月で終わりになるようなことには絶対にしないんだけど。 幼馴染の鎖は、一生消えないのだ。 「だから、僕がキミを愛するって、言ってるんだよ。 家族にもなる、恋人にもなる。だけど僕らは幼馴染だ。 だから 一生壊れない 。……ルチアも僕のこと、一生愛してくれるでしょ?」 さて、僕にだって愛し愛される行為がどういう事かなんて、子供じゃないから知っている。 愛された経験だって、ある。……つい、最近に。 それをそのまま行うのはどうかと思うけれど、キミには多分、一番重い首輪になるはずだ。 やったことはないけど、僕にだって、ちゃんと出来るよ。 吸い込まれるように、その海の遠浅のような緑の瞳に僕を映した。 あなたの視界にも、もう僕しか映らない。 あぁ、やっぱり、その顔には傷がないほうがいい。 ぺろりと、口の端にある傷を舐めて、その唇に己の物を重ねる。 脳に送る酸素を奪うように、その思考を茹だらせるように、角度を変えて、舌を入れて、二度、三度。 あなたはきっと、抵抗などしないだろう。 愛されることを、ずっと、ずっと待ってたんだから。 (-520) 2023/09/26(Tue) 8:43:12 |
【秘】 新芽 テオドロ → 口に金貨を ルチアーノ「あんたの前で全裸になることは関係ないでしょうが」 マフィアになるとそういう接待でも増えるんだろうか。 「……そっちのが向いてない、ね。 別に、誰かさんと違って調べ尽くす気はないし、 ルチアーノのことを全て知ってるわけじゃないですが」 「マフィアに向いてるって、 死ぬよりとはいえそれでも誉め言葉になるんですか?」 苦笑交じりに言う。 自分は警察の方が向いていると思っていたわけで、 それを決して優れた資質とは感じていなかったわけだが。 いざ他人の口から言われると、 何だかしっかりおかしいと思えて、気分が和む。 「俺は……それなりに同僚に恵まれていますが。 仮に未来、あんたが俺のことをまだ気に入ってたとして、 共に働いてるのも悪くないなと思っただけ」 「ああ、役に立ちそうだという意味だからな。履き違えるな」 取ってつけたような突き放しの言葉は、 あまりにも無力なものであった。 (-521) 2023/09/26(Tue) 8:43:39 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 傷入りのネイル ダニエラ「同じ土地に居た方が顔が見れるだろ、前向きに考えるといい。 案外元気にやっていたぞ?」 「ちょっと怪我人が多かったがな……」 致命的な怪我こそないが、明らかにここに来てから負った傷を持つ囚人が多かった。 誰かが私刑をしているのか、はたまた。 まだこの時は調べ切れていなかったので軽い注意だけになる。 「ほお。願掛けみたいなものかあ。 そんなことがねえ、大方最後までやり切る為だったんだろうが。 結局無理してるんじゃ、世話ないな。 そんなことをやらせた上は何を考えているんだか」 ここで知っているらしく振舞うのも知らないように振舞うのも、何方も会話の処世術だ。 今考えれば貴方の仕草は精錬されたようであった。 一つ一つの情報も分かりにくい伝え方であったのにまるで伝わっているような。 知識が偏っている不思議な育ちをしていて、中々余罪はありそうだと男も思っていた。 ――――もうそろそろ事情を調べてもいいだろうか。 黙って調べても怒られはしないだろう、今となっては文句は言われるかもしれないが。 「その色はなあ。 お嬢さんの瞳の色に近い系統だ、そこらは随分多くてな。 一つの色を言ってもなぜか数種類のバリエーションがある」 それは、貴方の瞳の色だったり、貴方の友人の髪の色だったり。 この町に広がる空のような色だったり、海のような色だったり。 「ああ、お勧めだ。時間が出来たら試してくれ」 (-522) 2023/09/26(Tue) 8:47:02 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ貴方が告げる愛という言葉が、全てが入ってこない。 家族で、恋人で、それで。何度も頭の中で繰り返そうとして、やはり思考が止まってしまう。 ただ、頭に過るのは誰かの姿。そして、自分はこんな貴方の姿を見たかったわけではないということ。 「ま、て。エル――」 ひく、と一瞬貴方に見せたのは怯えと期待の色だ。 それでも、眉を顰めれば、貴方が距離を詰めた時一歩分だけ後ずさりをした。 「っあ……ん、」 口づけをされれば途端がくりと崩れ落ちるように力が抜け、抵抗する間もなく貴方に体重をかけてしまう。 何度も唇を重ねられるうちに、初めは反射で拒んでいた体も入ってくる舌に拙く絡めながら水音を鳴らしはじめた。 呼吸が上手くできないまま息を荒くし、漸く離されるころには、つぅと糸を引きながら蕩けた表情で貴方のことを見つめている。 甘く淫靡さを纏う顔は、明らかに甘えていただけの時とは違っていた。 「ま、……あ、待って、くれ。 こんな、の……いらない……っ、……」 「お、俺は……お前と同じように愛せやしない……。 無茶を、するなあ……」 (-523) 2023/09/26(Tue) 9:27:03 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ後退りをされたら、その距離をすぐに詰めて。 今のあなたなら、そうだろう。 心を支配されたまま置き去りにされてるのだから、仕方ない。 そんな拒絶は、男の心の傷にもなりやしない。 「……、は」 やると決めたらそれが成功するまで、どんな方法だろうとやるのがエルヴィーノという男だ。 周りの誰が傷つこうとも、自分が傷つこうとも。それを無理だと思うことすらしないのだから。 ものを食べぬ薄い身体では、あなたを支えるのは本当は難しいけれど、その重みが心地良い。 力が抜けて、恍惚とした顔を向けるあなたの言葉には説得力の欠片もない。 てらりと光る唇は、まるでグロスを塗った女のようで、愛らしい。 「愛せなくても良いよ」 今は。 「キミのその目に、僕しか映らないようにしてあげる」 待つわけないし、無茶じゃない。 決めたんだ。 僕が、キミのためにできることを、するんだと。 幸を祈るのが浅葱の言葉だけど、僕は祈るだけじゃ満足なんて出来やしないから。 キスをしていた間に、整えたばかりの服をはだけさせて。 その首に顔を埋める。 準備がないからこの行為を今ここで最後まではしやしないけど、 その首にたくさんの噛み跡と鬱血痕をつけて、新しい首輪にしてあげよう。 僕の首についているものと、同じものを。 牢屋にいる間期待で眠れないくらい、溺れるほどに愛するよ。 (-526) 2023/09/26(Tue) 10:24:58 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 新芽 テオドロ「こっちでは誉め言葉だぞ? お前は度胸があって立派だという意味にも使う。 向いてないってのは甘えん坊のクソガキって意味も含まれる」 諸説ありだ。 一応は誉め言葉のつもりだったが不名誉である可能性もあるかと肩をすくめた。 「ああ、成程、へえ」 「それは悪くない提案だが――俺の面倒が増えちまうなあ?」 その取って付けた突き放しに満面の笑みを返す。 正しく言葉と表情があっていないまま言葉を続けた。 「一緒なんて気にせずさっさと昇進してくれんか? それである程度の地位の奴も命令出せるほど万能になって。 是非とも俺を楽にしてくれ」 アジトでは誰かが男を好き勝手に振舞うどら猫だといったが、その実一度決めたことは必ずやり遂げる真面目な人間だ。 そして心から怠惰で生きたいと、職務怠慢を願っている働き者でもある。 「なんてな、融通は利かせてやろう。 荷物纏めたら連絡するでも、いつもの店に飲みに来るでもいい。 いつでもちゃんと俺が見てやるからな」 こういう安請け合いが自分の仕事を増やすのだが。 少なくともしばらくはこの牢の中で休めるだろうとこの時は安心しきっている。 貴方の言葉の端々に含まれているものに喜ばしく思いながら、 男はいつも通りの態度を保って満足げにしていただろう。 (-527) 2023/09/26(Tue) 10:31:53 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ「エルっ、エルヴィーノ!」 聞いてくれ、と言うまでに首に歯が当てられれば言葉は呑み込まれてしまった。 それでもゆるく首を横に振って貴方の服にしがみつく、今まででここまで抵抗を見せたり意見を言うのは珍しい方であろう。 「……俺はっ、……」 たしかにこの首に物理的な首輪はついていないが、 貴方はそれをつけることを拒んでいたと思っている。 どうして、こんなことになってしまったのか。 誰かに唆されたのだろうか? こんなことを考えるような男だったか、貴方は。 今まで見てきた貴方が分からなくなってどうしょうもなく不安になれば、それ以上言葉を紡げず動けなくなってしまった。 そのあとは貴方が声をかけるまでただ無抵抗な姿を晒しながら、 痕を付けられるたびにあえかな声を漏らすだけ。 (-530) 2023/09/26(Tue) 10:56:45 |
【秘】 暗雲の陰に ニーノ → 口に金貨を ルチアーノ「え、ほんと?ならどこかで会いたい」 一方的な感情かと思えば貴方が拾い上げてくれたのでそこに嬉しさは感じつつも。 いい男でいられるときとそうでないときがあること。 ずっと格好つけることはできないということ。 いざというときに駆け付けられる男になればいい、と。 並ぶ言葉とアドバイスには、とうとう声を出して笑った。 「ふ、……あはは」 「ねえ、ほんとうににいさんの部下なんだな。 言ってることそっくりだ、ずるい」 この牢に入る前のこと、会いに行ったその人に似たことを告げられたのを思い出した。 から、なんだかおもしろくって、それからずるいな。これは漏れてしまった。 憧れた背を追ったつもりでいたけれど、己よりもよっぽど貴方の方がと思ってしまう。 だからこそ初めて交わす言葉にこんなにも好意を抱くのだろう、とも。 差し出された最後の一口をぱくりと含み、こくんと飲み込む。 「……ありがと。 様子見に来てくれてうれしかった」 「暇になったらまた遊びに来てね。 よかったらご飯時に」 にぃと笑う男は、さて、悪いことじゃないらしいので。 十数分ほど前までは見ず知らずだった貴方へ、それでも関係ないとばかりに頼って甘えようとしていたのだった。 (-531) 2023/09/26(Tue) 10:57:40 |
【秘】 情報屋 エリカ → 口に金貨を ルチアーノ指先に深い海の青を宿したその人物は、 低い、落ち着いた声で話し出す。 「…多いな、彼女のことを知りたがる者は」 「が、彼女のことは渡せない。 強い意志に、此方の力は及ばない」 「此方が渡せるものは、此処までだ」 そうして彼女は、あなたの問いの片方に答えた。 /* 以下、PL様よりいただいた文。 ・ 「レオ・ルッカ」 享年39歳 アレッサンドロを拾い上げ長年右腕として傍に置いていたカポ・レジーム。元船乗りで長身巨躯なタフガイ。腕っぷしは強く、若い頃のアレッサンドロをノしたことがある。 今でいう"港"の管理者であり、密輸・逃がし屋・違法品の取り扱いという今とほぼ変わらぬ業務を行っていたが、黒眼鏡のような規律ではなく自らの利益を第一、組織の利益を第二とする典型的な(ちょっとたちの悪い方の)マフィアだった。 10年前自室で死亡しているところがアレッサンドロによって発見され、そこにあった資料で管理下にある商品に勝手に手をつけ自分の口座に突っ込んだり個人的に使用していたことが露見。 後始末のため奔走したアレッサンドロが、ソルジャーから直接カポ・レジームという異例の昇進を遂げるきっかけとなった。 バイタリティに溢れ強引強欲、何かあるとすぐに手が出るという分かりやすい性格。アレッサンドロとはウマがあったのか上下関係という以上に仲が良く、父親のように慕っていた。 レオの死因は毒殺。アレッサンドロの調査により、レオに恨みを持つチンピラの犯行だったと報告されている。(そのチンピラはアレッサンドロにより直接処分された) ・ 「女の影」 未開示。 (-532) 2023/09/26(Tue) 11:01:25 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 暗雲の陰に ニーノ「ずるいかあ……本当モテ男だよなあ。 俺も時々、あの人と言うことが被ってることが気味が悪いんだ」 「それに俺だって……お前がうらやましいぞ。 この間高い高いをされてみたいと思いついたが、この身長と歳が許さんのだ」 この時々いい男ではなくなる男は、所々に下らない子供のような部分が残っている奇妙な男だ。 口調は真似したんだったか、もう思い出せない。 全部ガキの頃で、敬語が無くなったのはあの人のせい。 上司として、全く尊敬に値しなかったからだ。 マフィアに拾われたまだ13か4の頃、反抗期も来ない頃に面倒を見たのがあの男だった。 親子とよ言うよりは兄弟のように扱われて居たが、大体振り回されていたのについていっただけ。 こちらも十年以上追うだけをしてきた、隣にはいないが見てきた面が違ったのだろう。 男はそれを不満げに扱うが、内心喜んでいるのは言うまでもない。 「仕方ないなこの甘えたは……可愛がられるわけだ。 俺の手が無事だったら次は中で一緒に食うか!」 あんな奴の話はやめだと切り替える姿はさっぱりとしていて。 彼ら同士も独特の距離感で信頼をし合っているのが伝わるだろうか。 貴方の誘いにも満更でもなく了承すれば、踵を返し靴音を弾ませながら手を振って牢を後にしただろう。 (-533) 2023/09/26(Tue) 11:17:59 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノあなたの抵抗に、少しだけ不安の色を表情に浮かべた。 「……ごめん。不安にさせたいわけじゃないんだ」 「僕、上手く出来てないかな?」 だってわからない、こんな事、やったこともない。 行為への慣れなさが如実に出ているのは、あなたなら直ぐにわかってしまうんだろう。 でも、やってやれない事はないと思っているから、止めてはやれない。 ここで引き下がるわけにいかない。 キミが本当の意味で、僕のところに戻ってきてくれるまで。 その時キミが、別の人を見ていたとしても。 それまでは僕だけを見ててくれないと、困るから。 「でも……、大丈夫」 「Ti amo tanto con tutto il cuore.」 無抵抗になったあなたに事を運ぶ事に、おそらく最後まで、心のどこかに罪悪感を持ち続けたまま。 それでもあなたの身体を弄っては、反応の良い所を探していく。 耳たぶを噛んでは吸い上げて、首には沢山の印をつけて、胸に、腹にと赤い花を咲かせて。 流石に己の下半身に熱が溜まってきた気がするが、それは今日は駄目と耐え凌ぐ。 多分、直接刺激を与えられてるあなたも、兆していると……思うのだけど。 触れてみようかと手を伸ばして、スラックスの上からやんわりとそこを撫でてみた。 (-536) 2023/09/26(Tue) 11:53:24 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → 口に金貨を ルチアーノ「ええ?前向きい。」 「…合わせる顔ないですしい。いいですよお」 けらけらと女は笑った。 これに関しては、虚実どちらの笑顔か女にもわからなかった。 「んー?ふふ。お兄さあん」 「前にも言いましたけどお。あたしのあれは、誰の命令でもない独断ですよお」 「…自分の意思でやったんですう」 「誰かのせいじゃ、ありませんからあ」 少なくとも、摘発チームに入ってからの云々は、誰かの指示では決してなかった。 だから女は、その結果として今牢獄にいることに責任を持たなければならない。 …その覚悟は、自首をすると決めた時にもうできていた。 「はあい。じゃあ、やくそく。」 「…お待ちしてますねえ。いつかを」 ショップなんて行ったことないなあ。 プロがやったら、もっと上手に塗れるのかなあ。 酷く場違いに、女はくるくる、楽しそうに思いを馳せた。 (-537) 2023/09/26(Tue) 11:54:17 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → Scorri, fiume eterno! ヴィンセンツィオその名前も、見えない聞こえないふりをした。 初めから分かっていた、だから何かが変わるわけでもない。 そこからは揺さぶっても反応が鈍くなったその体に打ち付け、 ただ自分の処理をするためだけに、果てた。 最低限身なりを整えて、目の前に転がる死体のような男に視線を移す。 死んでいないよな、と伺う視線にもう熱は籠っていない。 「……片付けは、いるよな……」 おかしいな、体が酷く怠い。気分も重い。 また動きたくないと脳が生きることを止めようとしてくる。 先程までの高揚感が不意に頭に浮かんで、かき消しながら足を動かして、悪夢に見そうだと小さく呟いた。 「……」 嫌々その零れだす窪みから乱雑に白く濁った体液を掻き出し、体を拭うにも小さなハンカチで掬い取って捨てた。 もう一生使う予定もない。下着類をまとめて投げ渡せば動き出すのはいつだろうかとため息を吐く。 憐憫や同情もそこには抱けなかった、本当に確かに、自分は貴方の思い通りに嫌な目に遭わされた気分になった。 敵う者も届くものもこの場ではなかった。 すべてが無駄な足掻きだったわけではないだろう、だがこの手に持てる量にも限りはある。 覚悟も何もかも足りはしなかった、そう思うことでしかこのやるせない感情を納得させることなどできなかった。 → (-539) 2023/09/26(Tue) 12:14:45 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → Scorri, fiume eterno! ヴィンセンツィオふ、と。 今なら何も苦しめることなく殺すことが出来るのではないか。 それが彼にとって幸せではないのだろうかと考えた。 → (-540) 2023/09/26(Tue) 12:16:01 |
ルチアーノは、拳銃を取り出し、こめかみにあてた。 (c35) 2023/09/26(Tue) 12:16:15 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → Scorri, fiume eterno! ヴィンセンツィオ銃口を向けた瞬間に、やっぱりわかる。 震える指も、泣きそうな気分も、自分は酷く正直者だった。 全身を持って自分は最後まで甘ったれであると知らしめてくる。 その銃を降ろして、踵を返す。 アタッシュケースに視線を向ければ持ち帰るため、完全にソファーからは背を向けた。 せめて貴方を真に裁く存在が現れてくれるようにと祈らせて欲しい。 永遠に現れないと、自分だけは思いたくはない。 俺が調べ探し、必ずそこに罪への贖罪の方法を見つけてみせよう。 それまでどうか、しばしの休みを。 微睡みの中でだけ会える存在とは穏やかな時間を過ごしてほしいと願うのだ。 (-541) 2023/09/26(Tue) 12:18:38 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ続く刺激には、触れられるだけでもくすぐったいのか普段の姿からは到底想像できないほど甘やかな声を漏らす。 快楽を感じやすいその体はやけに敏感で、赤い痕が散らされた後は無気力な姿と相まって煽情的であった。 男はぼんやりと、まだ理性の残る頭で考えている。 貴方はこの後自分がどうなるのかわかっているのだろうか。 誰かの前でこの姿をさらした瞬間獣に食われる餌よろしく人気者になってしまう気がするのだが。 甘いなあ、甘い。俺が不安なのは、そんなことじゃあないんだとどうやれば伝わるのかはついぞわからないまま。 その己に触れる手を取り上げれば、包むように一本一本指を絡めていく。 そのまま貴方の手の甲を口元へと寄せていき、へにゃと柔らかに口を緩ませたのも一瞬。 「なあ――幼馴染」 「お前がただの盛った犬だと俺に思われたくなければ今すぐ止めろ」 失望手前、最後の通告だと言わんばかりに貴方を見据えた。 (-547) 2023/09/26(Tue) 13:12:20 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 口に金貨を ルチアーノ男は警察である。模範的で、至極真っ当な警官である。 真面目だから法に従う。 真面目だから忠実でいる。 その病的なまでの生真面目さを育んだのは誰だったのだろう。 さて。 貴方の言葉に対し、男は片眉を持ち上げた。 心底意味が解らない。 それは、そんな表情。 「罰なんか受けちゃいないだろう。」 「ここは留置所だぞ。刑務所じゃない。」 連日に渡って振るった暴力は、何も裁きのためのものではない。 それは手段だった。任務を遂行するための。仕事に熱心な男の、ただの仕事の一部だった。 私刑の意図など毛の先程もない。 「そうだな。受けた後ならいいんじゃないか。」 「それがどうした?」 お前は何を、当然のことを。 そう言いたげな声音は、男が心からそう考えていることの証左だった。 この男は、法に忠実だ。 法がそう裁いたなら、ひとつの文句も出しはしない。 法がそう裁いたなら。 (-551) 2023/09/26(Tue) 13:47:16 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → corposant ロメオ誰も邪魔の入らないその空間、聞こえるはたった二人の吐息だけ。 しばらく互いに余韻から返ってくることはできなかっただろうか。 繋がった結合部をあまり刺激しないように、許す限りその時間を味いたくて目を閉じる。 言葉はなくとも、そこに熱があればいい、夢なら覚めないでほしかった。 「……まだ、電気は通ってる」 従業員用のシャワーが一つだけある、と男は告げた。 最低限の処理はなされたあとだ、その時も反応仕かけた自分の身体は理性を総動員してなんとか収めてやった。 下着やらなにやらを身に纏い、ふらふらと立ち上がれば、男はまともに身体を洗わないまま何処かへと向かおうとする。 貴方にシャワーを譲るためだ。 「ロメオ、来てくれて助かった」 楽に、なれたと落とした声は何処か寂しげであった。 あの時と変わらない、変わるには怖がり過ぎていて。 (-555) 2023/09/26(Tue) 14:29:26 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「―――別に、所構わず盛りたいわけじゃないんだけど」 その声色には、流石の男も反応して、口づけていた顔をゆっくりと上げた。 ただ、こうしなきゃ残ったままの鎖を断ち切れない。 そう思ったから始めたことだ。 覚悟はとっくにできている。…………けれど。 「じゃあどうしたら、キミはそこから出てきてくれるの」 キミはきっとそんな事されてないとか、そういう事を言うのだろうな。 「僕はただ……」 例え、失望されてしまったとしても。 例え、嫌われてしまったとしても。 例え、一緒に生きられなかったとしても。 「キミに自由になってほしいだけだよ」 ぽたりと、溢れた涙が頬を伝う。 言わなくても良いことを言ってる自覚はあるけれど、止められなかった。 (-556) 2023/09/26(Tue) 14:42:19 |
【墓】 口に金貨を ルチアーノ「……面倒なことの気配がする」 硬い布団に潜って丸くなる。 ああ、 恋人 が恋しいな、態とらしく呟いて眠ろうとした。身体は休めておいたほうがいいと長年の勘が告げている。 「……」 「くっそ……ラウル!」 結局起き上がって一人の部下の名をよんだ。 (+76) 2023/09/26(Tue) 15:32:16 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ「何を言ってる、俺は誰にもつかまってない。 俺はいつだって自由だ」 貴方が囚われてると思った影は今目の前にあるか? 鳴りを潜めているだけではあるのだろう、それでも。 「……いやすまん、ここには放り込まれたな。 カウントするな。だがここに来たのは俺の意思だ。 俺から連れて行けと、とある奴に頼んだ。だから、捕まってはない」 「なあエル、……俺はお前に何かを期待していたかと言えば嘘だ。 そこにいるだけで良くて都合良く待ってろと言って、 変わらないことを望むのが一番気楽で甘えてたんだ」 涙をこぼす姿に少なくともなにか無理をしているじゃないかとため息をつく。 本当に誰がこの心優しい幼馴染を唆したんだ。 「……それでもなあ。コレでなにかが変わったとして、 俺は何にも気分が良くなったりしないんだ。 嫌なことが一つなくなって、嫌だったことが一つ増えるだけ。 ……ファヴィオのことだろ? ……気にしとらんとは言わんが。 居ない奴のことで気に病むのは、お前の言う通りしたくない。 俺を信じてくれんか」 (-564) 2023/09/26(Tue) 15:44:39 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ涙を流したその花浅葱が、じっとあなたの瞳を見つめた。 確かに、ちゃんとはっきり抵抗したことは……、思っていたよりもずっと、その支配力は弱いものだったのかもしれない。 だけど、信じて良いのかわからない。 抗いづらい感覚と、想い出があなたの中にはしっかりと残っているし、鳴りを潜めただけのものがいつ表面にでてくるかはわからないのだから。 「僕が都合がいい人間なのは、わかってたけど」 「これしか、僕がしてあげられることは、ないと思ったから」 それで駄目なら、じゃあ、僕は何をしたら。 キミに幸を渡せるんだろう。 それがいくら考えても、わからない。 「……大丈夫、なの? 絶対?」 信じないわけじゃないけれど、念を押すように問う。 子供の頃に戻ったかのようなやりとりだ。 (-566) 2023/09/26(Tue) 16:05:56 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 口に金貨を ルチアーノ「……ルチアーノ」 止められているんだと思っていた。 そんなバカなことはするなと言われるんだと思っていた。 だから、少しだけ呆気に取られて目を瞬かせた。 あなたの気遣いが心を温かくしてくれる。 ずっと大事にしてもらっていたから、思い出すのだ いつだってあなたは自分の事を考えてくれていること。 「今は……これしか、思いつかないけど」 「何か上書きできそうなものが浮かんだら、ルチアーノにおねだりするわ」 遅れて、手招きに応えあなたの方へ寄っていく。 くっつけるような位置。いつもの、あなたの傍。 「あの子達が喜んでくれるなら、それが一番……もう、悲しい思いをしたくないし…させたくない」 「ふふ、顔は私の一番のチャームポイントだものね。 大好きなひとたちを悲しませたくないから、守ってみせるわ。絶対にね」 そう言って、頬を緩めるのだ。 (-581) 2023/09/26(Tue) 17:44:38 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ貴方は正しく男の洗脳を解決するための術を完璧に取れていた。 男が抵抗などしなければ、甘い夢の上書きはされて貴方で頭いっぱいになっていただろう。 しかしこの時、二つほど誰かの想定外があった。 一つは男は既に夢の上書きのようなものををされていたこと。 二つ目は男がエルヴィーノへ対する気持ちを整理する時間があったこと。 「馬鹿野郎……俺から俺の本当の過去を取るな」 貴方がいなければ、貴方がいつも通りでなければ。 自分は熱に溺れながらその目を見ることなく現実を逃避し可愛がられるペットにでもなっていただろう。 まだ貴方の言う家族で恋人でを丁寧にしたほうが怒りはしなかったのにどうして弱みを引き当てられたのか……。 「大丈夫か大丈夫じゃないかは……お前がみていろ。 また不安にさせるような奇行をしたら、もう好き勝手にして良い」 まずいことを言ったな、と今更になったが遅い。 これぐらい仕方ないだろうし、止めてもらったほうがマシだ。 「……わ、からん。けどお前には嘘を付きたくない。 絶対なんて言えんから……指切でもするか?」 (-595) 2023/09/26(Tue) 19:02:46 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「……する」 「はは、何年ぶりだろ。指切りなんて」 言葉を噛み砕いて聞いて、それから素直に小指をあなたに差し出した。 困ったような笑みを浮かべて取り交わされる約束が、未来永劫果たされることを本当に願っている。 駄目だった時は今度こそ好きにしていいと許可も出たから、今度はきっと、大丈夫だ。 誰かの想定外のことは全く知る由もない。 男は何も期待はしていなかった。 男の目的はやりたいことをやるだけだったから、その方法が分からなくて悩んでいるだけ。 大事な人が幸せであればそれで良かった。 やっぱり男は、自分のことは何も考えてはいないのだ。 ……ひとり置いて行かれなければ。 自分にとっての不幸は、何もない。 「…………、 ごめんなさい 」小指を切れば、今やったことを潔く謝った。 覚悟をしてたとはいえ、悪いことをした自覚だけはあったから。 (-598) 2023/09/26(Tue) 19:23:37 |
【秘】 corposant ロメオ → 口に金貨を ルチアーノただただ熱くて、けど、このままでもいいと思った。そんな事は、出来ないのだけれど。 最後に一つ、また大事そうに貴方の頭を撫でた。 貴方を撫でたのは、それでおしまいだった。 「へえ。意外すね」 シャワーの場所を確認して、貴方がどこかへ行こうとするのなら、「先良いんすか」と声を掛けようと。その前に貴方の言葉があっただろうか。 楽に、なれたと。 その声音があんまりにも、寂しそうだったのだ。 「…………」 「言ったでしょ。なんでもするって」 眉根を下げて、ほぐれた笑みを向けた。 他にも何か言いたくて、口を開いて、噤んで。 「……これからどこか行くんでしょう。 オレ、アジトで待ってますからね」 気付いていた。なんとなく貴方が言っていたことが起こるのは、今日なのかもしれないと。だからそんな事を言ったのだ。 「待ってますんで……」「……」 「待ち時間に持ってきたゼリーでも食べててくださいね」 いつも通りの声はそう言って、シャワールームの扉を閉めた。 (-600) 2023/09/26(Tue) 19:31:08 |
【秘】 暗雲の陰に ニーノ → 口に金貨を ルチアーノ「高い高い」 貴方の口から聞くと思ってなかった単語に、男はツボに入ったようで少しの間声を揺らして笑っていた。 そういうところを見せられるともっと好きになってしまう。 「確かに、高い高いしてもらえる身長だって考えたら悪くないかも」 してもらおうという発想は無かったけれど、貴方のそれを聞いたら今度誰かにねだってみてもいいかもしれない、とも考えていた。 これまでその足が辿ってきた路を知るにはこの時間は短すぎるけれど。 だからこそ次を求めてその軌跡を改めて話して欲しいと願ったりもして。 「やった〜。 じゃあ今度、一緒。 覚えてるからな、オレ」 ひひ、と笑う。 雨上がりの夜明けはもう近い、だからそれが叶う日は来ないのかもしれないが。 それでも頷いてもらえたのは嬉しかった、から見送る姿を機嫌よく見送った。 そうやってまた一つ貰った、前を向く力を心の内で抱きしめながら。 (-603) 2023/09/26(Tue) 19:40:04 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ「…………二度と謝るな、もう怒っとらん」 苦虫を噛み潰したように嫌がって言う。 まるで自分が犯されかけて傷ついているような気になる、ほぼ無傷だ。無傷ではないな、どうしてくれるこの見た目を。 「……お前ももう少しなあ。 ちゃんとしてくれんと、……安心して寝られん」 これは本人も気づいてない嘘だ。 この男はいつでも何処でも疲れていたらすやすやと眠ってしまう。 「できるだけ俺もなんとか……まあ、彼奴のこともう一度調べて辿って見せる。 黒眼鏡ですら見つけられなかった男だからなあ、まあ。 なんとかなるだろ」 そう言って、大事な幼馴染の頭を撫でた。 (-606) 2023/09/26(Tue) 19:57:04 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 幕の中で イレネオ「…………裁判所に犬小屋でも建ててでも住んでるような男だなお前」 感心した、洗脳や諸々とも似ていて精錬された法の番犬。 自分の身内が関わっていなければ何も間違ってないと言ってやれもしたし、その上で文句を言ってもっと立ち振舞を変えるように口を出していたかもしれない。 そうだ、貴方に対する違和感はその口調と態度なのだ。 もっと柔らかければヘイトを買わずに不備なくその正義を執行できるのではないのだろうか。 なんて不毛なことを考える、こんな提案も通ることなどないし気にされることもなさそうで。 「いいや、わざわざ時間を取らせたな。 お前の手を煩わせるときが来たらそれはもう嫌がりながら声をかけに来てやろう。 なんとも雲行きが怪しいデートだなあ? その罰も、罪も関係ない。お前を見るのが楽しそうなんでね。 俺は楽しみにしているよ、お前はどうかは知らんがな。」 そう言って踵を返して牢から離れていく。 驚くほどに悪感情も良い感情も抱かなかった。 善悪がないと言うのはこういう物でもあるのかもしれないと、興味対象として覚えてしまった。 同時にそれが真の平等かは、哲学問題は不得意なので考えるのを辞める。 危うい人間であると思ったが、さて。 思ったよりも子供みたいなやつで毒気が抜かれてしまった、と。 こんな感想を持つのも自分だけなのかもしれないと独りごちた。 (-609) 2023/09/26(Tue) 20:09:52 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「うん……あ、でも服は直すよ」 一度直して、またぐちゃぐちゃにしてしまったそれを、もう一度ゆっくりボタンを詰めていく。 さっきよりは多分上手に出来ているはずだが、それでも襟の上まで付いてしまった痕は隠せそうもない。 せめて自分のようにタートルネックが着れればと思ったけれど、そんなものはここにはない。 そのうち差し入れしよう、お詫びも込めてと、心に誓った。 「ちゃんとって……、約束は守ってるし。 昨日は酒じゃなくて 薬 使って寝てきたのに」生活の自堕落さ以外で心配させるようなことをしただろうか? そんな事を考えて心外そうな顔をする。 あんなことを言ってるけど、頭を撫でればきっとまた、すぐに寝てしまうんだ。 「そっか。……うん、それなら僕ももう一度資料を見てみる。 名前が分かれば少しは調べやすいしね……っと、そろそろ仕事に戻らなくちゃ。 今日はとても、忙しいんだ 」頭を撫でられれば、くすぐったそうな笑みを浮かべて立ち上がる。 傷や痕を除けば、あなたは今日も完璧だ。 (-612) 2023/09/26(Tue) 20:17:35 |
【秘】 Scorri, fiume eterno! ヴィンセンツィオ → 口に金貨を ルチアーノ「人のケツの中にさんざんご機嫌に中出ししておいて何を気取ってるんだ」 はだしの足が背中をどつく。爪先にはルージュ・カザックが煌々と彩られていた。 汗まみれのシャツに腕を通しただけの格好で、気怠げにソファにもたれかかったまま見据える。 少なくともしばらく動かなかったのはそうだし、気をやりかけわていたのもそうだ。 或いは銃口を向けられてそれが退けられるその時までは、まだ夢の中であった、そうあれていたのかもしれないが。 筋張った長い指が投げ寄越された衣類を引っ掛け、居座りすぎない程度に着衣を正し始める。 「色男ぶっているくせに、一度きりのセックスでよくもそんなに感傷的になれるもんだ。 どうやら存外、思った以上に面の皮の中身はヘタレの小僧らしい。 手前の落ち度で人を巻き込んだと、思い込めるだけはある」 声は掠れていっそう聞き取りづらく嗄れている。さんざ鳴かされたのは演技ではない。 熱っぽく赤く染まった肌が汗で冷え切ってしまう前にと、のろのろと体を起こして汚れた衣類を端にまとめる。 あんまりな物言いをつらつらと述べて、それから赤毛のまるいあたまをじっと眺めた。 → (-619) 2023/09/26(Tue) 20:40:34 |
【秘】 Scorri, fiume eterno! ヴィンセンツィオ → 口に金貨を ルチアーノ「そんなに権利がほしいなら、そうだな。 俺の死体を見つけられたらくれてやる。 好きな場所にでも墓を作って埋めるんだな」 そんなのはなんの気休めにも成らない歩み寄りだろう。 わかっていて、人を寄せ付けないような救わせないような物言いをする。 それでも、譲歩は譲歩だった。 (-620) 2023/09/26(Tue) 20:41:04 |
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