【独】 芸術の悪魔 インタリオ/* 村名はこんなに爽やかなのに、悪魔と闇の精霊と正体不明の黒い翼の持ち主がいる 地獄で皆でオフ会しよ。オレの館でパーティーしよ! [※冗談です] (-21) 2022/05/23(Mon) 1:01:04 |
【人】 芸術の悪魔 インタリオ[ 書斎の扉は下僕が訪れれば音も無く開かれる。>>94 中は闇に包まれ、背の高い本棚が所狭しと並ぶ 世界中の、既に過去のものとされた言語の書物が揃っている。 人類が使用したことのない言葉で綴られたものも含み、 時代により材質に差があるが全て劣化などは無い。 それらの全てが、 魔術、悪魔、邪教、人ならざる存在たち、あらゆる邪悪に関する本 中には――――……館の主の信仰者達が綴ったものも存在した。 教育に使用した、人類との接触に必要な術に関するものは>>93 かつて魔術師が使用した部屋に保管されている。 合間を縫って灯りが漏れる奥へと進んだ先に、 L字を象るような形でダークブラウンの机が置かれていた。 大きな窓からは枯れ木に実る紅色の連なりを見下ろせる 向こう側に、奈落の裂け目も確かに存在するのが分かるだろう。 ] (95) 2022/05/24(Tue) 2:43:59 |
【人】 芸術の悪魔 インタリオ[ 胸像に掛けられた大粒の真珠のネックレスを覚えているだろうか。 少年が館に来た頃、 今一番のお気に入りであると悪魔が語ったものだ。 近くで祈りの形に手を組むと、 滲むように黒が沸き出て、見る見る内に黒真珠へと変わる。 戯けながら悪魔自ら神僕の真似事をしてみせた。 やってみるように、と言えば彼はどう思っただろうか するしか無かっただろう、主が命じたのだから。 お前はそれに縋る以外の選択肢を捨てたのだから。>>91 よく言うことを聞き、教えられたことを吸収していき 貪欲に糧を取り込んだ少年を、 悪魔は触れ合いで言葉で、さも可愛いとばかりに振る舞った。 その演技に絆されただの子供に戻ることはなく 与えられる役目の為に成長していく姿を、確かに見ていた。>>92 ] (96) 2022/05/24(Tue) 2:44:25 |
【鳴】 芸術の悪魔 インタリオ[ 哀れなものだとせせら笑っていた。 いつ気づくだろうかと愉しみにしていた。 魔女裁判を騙る残虐な略奪を繰り返した教会が民衆が、 火炙りにされた女達同様人間でしかないように どれ程歪みを得ようとも、少年の心も人のもの。 本能とは、朽ち果てる前に種を未来に繋ぐ為に存在する。 その楔から解き放たれて尚欲求だけを持ち続けるなど、 人の身で“こちら側”となるなど、 いつか限界が来るに決まっていたのだ。 ] (=3) 2022/05/24(Tue) 2:44:43 |
【人】 芸術の悪魔 インタリオ「 アレイズ=クローリー 」[ “Arrays-Crawly“ 過去と現在が重なるように、その名を呼ぶ。 人間の頭では追い切れない過去を語らない悪魔は、 その名の意味も語ることはしなかった。 だが、無知な少年の面影を殺した魔術師には伝わった筈だ。 例え館に揃うコレクションとなるには相応しくない魂であっても、 主の所有物であることに変わりはないのだと。 そう定義されても尚、 地を這い見下される立場たるお前は、悦ぶしかないのだと。 悪魔は祝福など授けない。 これは手を離れることとなる魔術師の心を縛り付けた枷である。 忠誠を誓う従者の喉を、黄色の爪が擽った日が遠く過ぎ去れども その錠前は今も外されていない。 ] (97) 2022/05/24(Tue) 2:45:20 |
【人】 芸術の悪魔 インタリオ莫迦な仔。 人間に虐げられてきた君に、飲み物一つやらない主だと思った? [ 共に杯を傾けたこともあっただろう、と。 悪魔はおかしいとばかりに小さく笑って見せた。 掌が宙を仰ぐように片手を傾けると、 もう一つ、従者が持って来たものと同じグラスが現れた。 その手が再び降ろされると、 机の端、空いたまま佇んでいた椅子が勝手に引かれる。 二つに注いだ後、座すことを許そう。 ] (98) 2022/05/24(Tue) 2:45:50 |
【鳴】 芸術の悪魔 インタリオ[ 形ばかりの笑いの向こう、 冷えた猛禽の瞳が下僕の所作の一つ一つを じっと射抜くように見つめ続けていた。 犯した失敗も、至った感情のまま人に堕とされようとしたことも 許していないのは明らかであった。 ] (=4) 2022/05/24(Tue) 2:47:24 |
【人】 芸術の悪魔 インタリオ[ 過ぎ去りし華美の王朝時代を思わせる意匠のグラスは、 血液めいた酒を注がれる程に、それそのものが真紅へと変わる。 赤き水面を揺らし、白い喉が飲み干してゆく。 その合間にぽつりぽつりと、悪魔は思い出話を始めた。 ] 覚えていないのかな ほら、君が随分活躍してしまって、 血相変えたオレが連れ戻しに来たこともあっただろう あれは中々逸材も揃っていたんだけどね 質の悪い魂も、それ以上に多かったな…… [ アレイズとなった魔術師を地上に戻したのは、 その生きるべき年月が過ぎ去り、魔女狩りが最盛期を迎えた頃。 短い期間に多くの争いが起きた時代であり、 彼にとっては忠誠心を示せる良いタイミングであった。 だが、あまりに多く魂を送ってきた時は 剪定の助けをしろと彼の傍らに体現したこともある。 ] (99) 2022/05/24(Tue) 2:47:51 |
【人】 芸術の悪魔 インタリオああ、そうだ これは返しておかないといけないね [ 二杯目も半ばに減らした頃だろうか。 話が途切れた沈黙に、思い出したように机の上の装身具を取る。 冷たい手が彼のそれに重なり、しっかりと握らせた。 ブローチが置いてあったそこには、 シェードの中で蝶が羽撃き続けるランプの他に、 魔術師が訪れるまで開いていたらしい本がある。 これは人の世で、数十年以内に記されたものである。 アレイズはよく、知っている筈だ。 ]** (100) 2022/05/24(Tue) 2:48:13 |
【鳴】 芸術の悪魔 インタリオ「かつてはあったとも言えるけれど、 今もある、と答えるほうが正しいだろうね?」 [ 白肌の下僕が傍らに馴染んだ頃、 魔術の教育の合間、悪魔は問いを投げられた。>>=5 含む躊躇い、どれ程前から疑問を抱きそして期を伺っていたのか。 少し意外そうに片眉を上げ、 笑って返すまでにはそう時間は掛からなかった。] 「ゲヘナが今の状態になったのは、争いによるもの 君が満足に視認し、立ち歩けるのは確かにこの館の範囲だけさ」 [ 語りながらも立ち上がり窓へ近寄る。 振り返り少年に目を向けるが、来なければそれでもいい。 ] (=6) 2022/05/25(Wed) 4:01:20 |
【鳴】 芸術の悪魔 インタリオ「オレと同じように沢山の名前を人類に与えられた強力な悪魔が かつて、地獄にはいたんだよ。 彼女は誰よりも美しい姿をしていたけれど、とても凶暴で 暴れ始めると化け物になり、手がつけられる者は他にいなかった」 [ 何しろ共に生まれた弟すらも殺してしまったくらいだと、 愉快そうに、同胞たる姉弟の結末を語る。 人の仔には見えぬ何かを見出すように、 窓の向こう、館の外まで遠くを見つめた黒黄は細まった。 ] 「死んでいないよ。あれは、今もゲヘナの更に奥底で眠っている それを抑え込む為にオレは動けないんだ」 [ 人間によって、共に 悪魔の王 とされた彼女その者を封印する鍵となって以降遥かなる時が過ぎる間、 悪魔は現在までゲヘナから移動したことはない。 信仰という定義で 魂により生み出された装身具と自己を繋ぎ、媒介とし。 一時の体現をかつてよりは自由に成しているのみである。 ] (=7) 2022/05/25(Wed) 4:01:40 |
【鳴】 芸術の悪魔 インタリオ「だから、魂が沢山必要なんだ 特に不幸な魂は一層に力となる……分かるね?」 [ 広がる永劫の暗黒から視線を外し、悪魔は翠の瞳を見つめた。 そう、芸術品として貯め込まれる魂はただの道楽ではない。 人間の言葉で表現するならばそれは非常食とでもいうだろうか。 拘りを持って選ばれ、加工されているのは事実だが その美しさはいずれ必要とする時にどれ程力になるかを示す。 向かう先は、剪定外となり装身具にもならなかった魂と同じ。] 「君がオレの期待に応え続け、契約を結ぶ時がいつか来ますように」 [ 大きな掌で、色褪せた緑を優しく撫で付け微笑んだ。 彼が数多の魂を悪魔に捧げる未来を願い、 最期には己自身を主の糧とする結末を思いながら。 ]* (=8) 2022/05/25(Wed) 4:02:06 |
【独】 芸術の悪魔 インタリオ/* サタンと同一視される十三の悪魔の名前をインタリオと名乗る悪魔と「彼女」が六個づつ所有し そこから取り溢れた一つを「彼女の弟」が持っていたが彼女により殺害される、そして彼女も封印を受ける こうして奈落の王は不完全となり、ただ鍵が残るばかりのゲヘナは崩壊したまま永遠に修復されない う〜〜ん厨二病! (-100) 2022/05/25(Wed) 5:13:10 |
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