09:15:03

人狼物語 三日月国


97 【R18ペア村】Decision【完全RP】

情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


紅柱石 アンドレアスは、メモを貼った。
(a2) 2021/09/27(Mon) 0:17:42

【人】 紅柱石 アンドレアス

―少し前・喫茶店前―

うん、思いのほか居心地が良くて長居をしてしまったよ。

[>>8苦笑いの彼にそう言って、青年は笑ってみせる。
旅人が旅に戻るように。

居心地が良かったのは、きっと彼と出会えた事もあるだろう。
これから後三回は代替わりを迎える青年の生を思えば二年余りの月日はあまりに短い。
愛すべき友人との別れを思えば寂しさで胸が痛いけれど、出会わなければ良かった、とは思わなかった。

折角もう少し彼と一緒にいられるのだから、楽しみたい。
二度と会えなくとも、忘れてしまわないように。
]
(15) 2021/09/27(Mon) 22:29:08

【人】 紅柱石 アンドレアス

[>>9思案顔の彼に気付く余裕はなく、]

うん、本当だね。
これも何かのお導きかな。

[青年は信仰する神を持たないが、冗談めかして言ってみせる。
実年齢を知ったなら、本気で腰痛の心配をされるかもしれない身なので、そのまま笑って誤魔化されようか。]*
(16) 2021/09/27(Mon) 22:29:33

【人】 紅柱石 アンドレアス

―旅の前―

[ガラーシャに誘われてから、青年は細々と旅支度を始めた。
それなりに長い滞在時間もあって、荷物を整理しなければいけなかった。
そうしながら、心の整理も付けようという意味もある。

準備期間の間に、彼にはサルハドに向けての旅の話をした。
市場は此処と比べれば狭いが、とても活気がある事。
彼らの旅の途中に寄った時には土地の料理が主体だったが、今は首都のように異国風のパンも食べられる事。
時間があったら砂漠にも行ってみたいし、
この季節には揚げたては向かないかもしれないが、バウルサクを食べたい、など。

ごくごくいつも通りで、話せていた筈だ。]

ねぁ、ガラーシャ。
君は何がしたい?
私に出来る事なら叶えてあげよう。

[自分よりもずっと若い彼に向ける言葉は甘やかすように。*]
(17) 2021/09/27(Mon) 22:30:03

【赤】 紅柱石 アンドレアス

[これが最後だから──とは言わない。]*
(*0) 2021/09/27(Mon) 22:30:17

【人】 紅柱石 アンドレアス

―馬車の旅―

此処は整備されているから、走りやすいんだろうね。

[>>10青年は隣に座る彼にのんびりと同意を示す。
幌の向こうには徒歩と比べればずっと目まぐるしく動く風景がある。
首都付近は緑が多く、路も整備されているが、一泊した頃には凹凸が出てくる所為でよく揺れるようになっていく。
辺境に向かっていくのだから仕方がない。

オリーブ畑の斑になり、途切れる頃には土埃も多く立つようになってきただろう。
サラハドの近くは荒れ地が多い。
そんな地でもいくらか家があると思うと、その地で暮らす人は逞しいと思う。]
(18) 2021/09/27(Mon) 22:31:18

【人】 紅柱石 アンドレアス

馬車で向かうのは初めてさ。
……と、どうしたのかな。

[>>11ゆったりと答えた頃、馬車の速度が緩やかに下がっていく。
ガラーシャが顔を出すのに対して、青年はその後ろで様子を窺うに留める。
不穏な気配はなさそうだが、騒ぎに巻き込まれるのは都合が悪い。
無意識に髪を隠すように布を手繰り寄せた。
砂漠の民のように首元まで覆うようにした姿は、砂埃除け、と答えれば追及もされにくいだろう。]

王軍の……。
チャビル砂漠の方に幾らか中継地があったかな。
最近は平和だから、食糧でも運んでるんじゃないかい。
あちらは武器を持っているから、大人しく通り過ぎるのを待った方が賢いだろうね。

[好奇心は猫をも殺す、と言う。
この場面では好奇心は抑えておかなければいけない。
青年は背凭れに背を預けながら、待つ体勢に入っていた。]
(19) 2021/09/27(Mon) 22:32:09

【人】 紅柱石 アンドレアス

[>>12やがて、馬車は停車場に止まる。
御者によれば、早めの休憩に入るという。
乗客達が順番に降り立つのに従って青年も数時間ぶりの地面に降り立った。
腰痛はなくとも、馬車での移動は身体が凝り固まってしまう。]

うーん、

[背中を伸ばしたり、肩の辺りを回したりしていると隣で彼が笑う。]

そうだね。
雲も見えないし、いい空だ。

[楽しい旅になりそう、という彼に微笑んで肯いた。]

ふふ、長旅をするなら丈夫な胃も必要だね。
私はプロフがいいなぁ。

[のんびりとそんな事を言いながら、食事処へと向かおうか。
青年は胃が丈夫な方なので、火が入っていれば大丈夫と気にしない性分。]*
(20) 2021/09/27(Mon) 22:32:57

【人】 紅柱石 アンドレアス

―国境の街 サルハド―

やぁ、着いた。

[>>13そうして翌日の昼に目的地へとたどり着いた。
荷物を持って駅舎の前で降りると、青年は興奮した様子のガラーシャの背中を微笑ましく思いながら眺めていた。

周辺の緑地のお陰で砂漠よりは日光の照り返しも少ない地だ。
西側に控えるラバン山脈からの伏水流の関係もあり、飲み水に困る事も少ない。
長旅の前に支度を整えるのにもこの地は適していた。

日干し煉瓦の建物の立ち並ぶ大通りには旅人と思しき人々が大勢歩いていた。
商人の客引きの声が此処からでも聞こえてくる。
色、匂い、音。
いつ来ても鮮やかで活気のある場所だ。
最初に見た時には目が回るような心地だったのを思い出す。]
(21) 2021/09/27(Mon) 22:34:20

【人】 紅柱石 アンドレアス

前に来たのは十年くらい前の事だろう?
最近は馬車も良く走るようになったから、その時よりも栄えているかもしれないね。

[>>14口を開けて立ち尽くす彼にそう声を掛ける。
十年も経てば、様々な事が変わる。
それに今は子供の頃よりも視界も広がって見えるものも違うだろう。]

そうだね。
荷物も下ろして身軽になりたいし。

[市場で色々と見るのは、宿屋を確保してからでも遅くはない。
荷物を持ち直して、彼と並んで案内所の方へと向かった。]
(22) 2021/09/27(Mon) 22:36:05

【人】 紅柱石 アンドレアス

[宿屋の料金は交渉の結果、提示されたよりも幾分か安くする事が出来た。
とはいえ、一人一部屋とはいかなかったが。
テーブル替わりにもなる小棚を挟んで寝台が二つ並んだ部屋だ。
二階にあり、窓からは大通りが見渡せる。]

やぁ、安い大部屋に雑魚寝でなくて良かった。
今日はゆっくり眠れるね。

[足元に荷物を下ろすと、青年は寝台の片方に腰かけた。]

さて、何処に行こうか。
市場でも回るかい?

[彼はまだ若いから、色々と見て回りたいだろう。
もしかしたら、街を歩き回れば、記憶に残る場所もあるかもしれない。]**
(23) 2021/09/27(Mon) 22:37:08
紅柱石 アンドレアスは、メモを貼った。
(a4) 2021/09/27(Mon) 22:39:57

【人】 紅柱石 アンドレアス

―旅の前―

[>>24出発までの準備期間。
サルハドについて見聞きした事を語れば、彼は興味深そうに耳を傾けてくれた。
彼にとっても良い旅にしたい。
そこで彼にあらかじめ希望はないかと聞いてみれば。]

勿論。
思いついたらどんどん言うといい。
何だって付き合うから。

[>>25現地で考えるというのには笑顔で頷いてみせたが。]

……ふふ、ありがとう。
私は誰かと一緒に旅をするのは久しぶりでね。
それだけでも嬉しいのだけど、思いついたら言ってみるよ。

[対抗するような言葉に声を立てて笑うと、そう答えてみせた。]*
(28) 2021/09/28(Tue) 20:25:29

【人】 紅柱石 アンドレアス

―サルハドの宿―

[>>26隣の寝台ではガラーシャが寝転がっていた。
馬車旅は旅程を短縮できるが、こうして身を落ち着ける事が出来れば疲れを感じやすいもの。
こちらを見た彼の呟きに青年は笑みを深める。]

それは良かった。

[ガラーシャは旅の経験が少ないから、宿は自分で交渉する心算でいた。
折角なので、よい環境に泊まらせてやりたい。
大部屋は、うっかりと正体を見咎められたらまずいというのもあるが。
見せられた帳簿を手繰り、簡単な質問を幾つか重ね。
案内人と値段交渉をする姿は彼の目にどう映っていたかと思っていたが杞憂だったよう。]

優しい人で良かったね。

[値段交渉前提で組んでいるところも幾分かあるので、交渉しないのは損だ。
そうした事も覚えていけばいい。]
(29) 2021/09/28(Tue) 20:26:37

【人】 紅柱石 アンドレアス

旅はまだここからだからね。

[>>27馬車の旅故に、観光らしい事もまだ出来ていない。
英気を養って、彼と旅を満喫する心算だった。
市場でも、と提案すれば、横たえていた身体を起こす。
肉が食べたい、という言葉の後に鳴った腹の音に、青年はいつもよりも笑ってしまった。
その笑い声は、彼の羞恥心を煽ってしまったかもしれない。]

ふ、あはは!

ごめんごめん。
シャシリクだと思うから、市場で売ってると思うよ。
腹と背中がくっつく前に行こうか。

[笑った事を詫びつつ、紐が付いた財布を懐に収めるとウインクをしてみせた。]*
(30) 2021/09/28(Tue) 20:26:54

【人】 紅柱石 アンドレアス

―市場―

[その中に一歩踏み入れる前から、雑多な匂いが鼻を擽るだろう。
鮮やかな色をした織物。保存食に果実。
土産物の食器、装飾品。
そういったものが所狭しと並べられている。
首都と比べると雑多な印象を与えるだろうが、それがこの場所の味だ。
商人の呼び掛ける声や、値段交渉をする声があちこちで聞こえてくる。]

シャシリクは……、ほら、あそこで売ってるね。

[青年は心持ち声を張りながらシャシリクの屋台を指さした。
ここからでも、肉の焼けるよい匂いがして、食欲を刺激する。
酢やワイン、オリーブオイルなどを混ぜたものに香辛料や調味料を入れ、長時間漬け込んだ羊や牛の肉を串に刺して炭火などで焼いたのがシャシリクだ。
ミンチやレバーなど肉の種類もいくらか異なるものがあるし、店によって配合が違うので味が違ったりする。]

試しにそこで一本買ってみるかい?

[彼なら二本くらいは食べられるだろうか、などと考えながら奢る心算で胸元の財布を引き寄せる。]*
(31) 2021/09/28(Tue) 20:28:59

【人】 紅柱石 アンドレアス

―宿―

そりゃあ、私も成人男性だしね。

[>>32恨めし気に見つめてくる彼には肩を竦めてみせる。
中性的な見た目だが、青年は普通の青年男性と同じ程度は食べる。
体力がないと旅は続かないものだし、人間と少々つくりは違うが活力を生むのはやはり食事だ。

腹の音が鳴らなかっただけで、青年も空腹を感じている。
何食わぬ顔で過ごせるかどうかの違いだ。

ガラーシャも乗り気のようなので、青年はそのままドアへと向かった。*]
(37) 2021/09/28(Tue) 23:12:49

【人】 紅柱石 アンドレアス

―市場―

[>>33他の匂いも混ざっているが、肉の香りが際立つのは屋台売りのシャシリクだろう。
彼の反応的にシャシリクで問題なさそうで。
行き交う人々と肩がぶつかりそうになるのを器用によけながら中へと進む。
張り合うように客に呼び掛けているので、目立つのが屋台のある場所だ。]

此処は中継地でもあるからね。
正午に皆行儀よくとはいかないんだ。
その代わり、適度に分散はするから並ぶ事は少ないよ。

[喧騒に紛れてしまわないように声量を上げて応じる。
そうしてようやく目的の屋台を見つけた。]
(38) 2021/09/28(Tue) 23:13:48

【人】 紅柱石 アンドレアス

[>>34香りの虜になったのか。
ガラーシャは追い抜かすように屋台の方へ歩いていく。
その場で焼くので、効果も高いだろう。
少し人の少ない場所では立ち食いをしている客の姿が幾らかあった。]

よし来た。

[店主に話しかけて注文する彼の隣について、会計を済ませてしまう。
さりげなくを装ったのだが、]

……えぇ、夜の方が高くつかないかい?

[釘を刺された青年は窘められた子供のような顔をした。
そんなやり取りをしている間に、焼きあがったばかりのシャシリクが差し出される。]
(39) 2021/09/28(Tue) 23:14:10

【人】 紅柱石 アンドレアス

[少し息を吹きかけて、かぶりついた。
調理方法は単純だが、漬け込まれていた下味と肉のうまみ、脂が口いっぱいに広がる。]

んんー。美味しい。

[ガラーシャの方は無言で二口、三口と食べ進めている。
どうやらお気に召したらしい
良かった、と思いながら食べていると、横合いを移動屋台が通っていく。
南の方から届けられたのだろうか。
パイナップルを使ったジュースを商っている様子。
良く冷えたジュースはさぞ美味しいだろう。]

ビールも良いけど、ジュースも良いね。
って、ガラーシャ?


[無言で屋台に寄っていく彼を青年は笑って追いかけた。]*
(40) 2021/09/28(Tue) 23:14:40

【人】 紅柱石 アンドレアス

―大通り―

[>>36その後は、パイナップルジュースやバウルサクを買ったり、小物屋を冷やかしたりした。
花を売る子供に女性に間違われたのに、そんなに女っぽく見えるだろうかと笑ったりして。
集落への土産も考えなければならないが、もう少し後でもいいだろう。
もう旅は四度目になるし、ガラーシャと別れた後でもいい。

そうしている内に太陽は段々と地に近づいてゆく。
夕食はもう少し後でもいいが、この後はどうするかと考えていると、ガラーシャから声がかかった。]

……切符。

[グラジアに“帰る”馬車の切符。
そう言われて、一瞬、アンバー色の瞳に動揺が浮かぶ。
彼は自分がグラジアに帰ると疑っていない。
先延ばしにして、旅立つ日を明確に伝えていなかったのが災いした。]
(41) 2021/09/28(Tue) 23:16:18

【人】 紅柱石 アンドレアス

[この賑やかな街で別れてしまうのも悪くはないのではないか、と思っていた。
青年は故郷へ、ガラーシャは家のあるグラジアへ。
貸家は前日に引き払っていて、荷物も全て持ってきていて、青年はいつでも故郷に戻れる。

けれど彼が無事に帰れるように一緒にグラジアに戻り、見届けた方がいいかもしれない。
急いで引き返せば何とかなるだろうか。
頭の中で忙しなく思考が進む。]

おや、そんなに散財する気かい?

[答えの出ぬまま、口をついたのは揶揄う言葉。
冗談を言う彼に合わせるように。
──けれど、彼のようには笑えなかった。]
(42) 2021/09/28(Tue) 23:17:06

【人】 紅柱石 アンドレアス

[俯いて、話す。
出会った頃の彼のように。]

……実はね。
此処から、別の場所を目指すのも良いかもしれないと思っていたんだ。
サルハドからは、北や南に馬車も出ているし……。

いきなりこんな事を言って、ごめん。
確かにグラジアに君一人で帰らせるのも可哀想だ。
売り切れると困るから、切符は買っておこう。

だけど、ちょっとだけ考えてもいいかな?

[旅人の奔放さと捉えられるか。
あるいは不誠実と受け取られるか。
視線は上げる事の出来ないまま。]**
(43) 2021/09/28(Tue) 23:19:12
紅柱石 アンドレアスは、メモを貼った。
(a6) 2021/09/29(Wed) 19:53:08

【人】 紅柱石 アンドレアス

―大通り―

[>>44彼はその直前まで笑って旅を満喫していた。
青年は時々無言で何処かへ行ってしまいそうになる彼を追いかけていた。

旅慣れない者は財布の紐が緩みやすい。
彼が無事に帰れるように、見ていてあげなければと思っていた。
そうして、思い出話を肴にまた次を、と約束出来たならどんなに良かったか。

>>45サルハドで別れようと考えていると告げれば、彼は暫く何も言えなかった。]

……あぁ、そうだね……。

[呟くような声に視線を落としたまま、肯く。
王都に渡る旅人は多い。
払い戻しをすればすぐに買い手がつくだろうがそれを口に出来なかった。

もっと早くに言っていれば、楽しい旅に水を差すような事にはならなかったのに。
自分の勝手で、ひどいタイミングで伝えてしまった。

彼が息を吐くのに、肩を震わせる。
呆れられただろうか。
怒られるだろうか。
もう一緒にいられるか、と言われるだろうか。
顔が上げられないまま、青年は拳を握り締めた。]
(48) 2021/09/29(Wed) 21:11:05

【人】 紅柱石 アンドレアス

[>>46けれど、彼はどれでもなかった。
少なくとも、青年に窺える表面上は。]
 
ありがとう……。

[祝わせて欲しい、という言葉に、今度は肯いた。
気にしていない、と青年に伝えて手配所に向かうガラーシャの背中を、ようやく顔を上げて見送って。]

……あぁ、馬鹿だな、私は。
彼よりずっと長生きなのに。

[壁際に寄り掛かると、被った布を引き下げて、呟いた。
これまでは、いつも事前に別れを告げていた。
また来る、とは言わなかったが、元気で、と言って、笑顔で。
彼らはきっと出会った青年が自分と同じように年を重ねていると疑わなかっただろう。

こんなに別れが辛くなる人は初めてだった。]
(49) 2021/09/29(Wed) 21:11:37

【赤】 紅柱石 アンドレアス

……そんな人は大事にしなくてはいけないのに。

[もっと早く出会いたかった。
もっと長く一緒にいられたら。

     きっと別れはつらくなるだろうけれど。]
(*1) 2021/09/29(Wed) 21:12:05

【人】 紅柱石 アンドレアス

[とん、と誰かにぶつかって、よろけそうになる。
慌てて謝るのは、同じように布で髪を隠した少女だった。]

あぁ、大丈夫。
気にしないで。
君こそ大丈夫?

[青年よりも厳重に隠されて色は窺えない。
双眸は美しいターコイズグリーンとバイオレット。
まるで宝石のような。
彼女も何か悟ったようにまじまじと青年の顔を見つめていた。]

……よい旅を。

[互いにそう言って、別れた。
誰が聞いているとも分からない場所で正体を確かめる事はしない。
連れはいないようだったが、彼女の旅が良いものである事を願った。]*
(50) 2021/09/29(Wed) 21:13:08

【人】 紅柱石 アンドレアス

―夜の街―

[>>47陽は落ちて、空には星と月が浮かんでいる。

夕方までの営業の店は閉まり、夜に開いている店にはランプの明かりが灯されていた。
市場の方では酒の肴にもなりそうなクイルダクの匂いがする。
シャシリクも昼間ほどではないが、幾らか焼いているのだろう。
それらの混ざった匂いが風に乗って漂っていた。

グラジアと比べれば、此処は暗い。
いつだったかに、ガラーシャが夜が短くなった、と言っていたのを思い出していた。]

そうだね。

[空を見上げながら、青年は同意した。
彼の思い出のある砂漠であれば、きっともっと星が見やすいのだろう。]

……そう、だな。
酒場にでも行こうか。

[笑う彼に、青年は考える。
この時間に、ある程度の品数が出るのは酒場だろう。
せめて、彼が楽しめるような場所に連れて行かなければ。
そんな思いから、記憶を手繰って舌鼓を打った店を探した。]*
(51) 2021/09/29(Wed) 21:13:45

【人】 紅柱石 アンドレアス

―酒場―

[年季の入った店内にはテーブルが幾つか並び、背凭れのある椅子が並んでいる。
中には既に沢山の客がいた。
それでも二人くらいなら席を譲り合って座る事が出来るだろう。
酔漢達は快く椅子を詰めてテーブルを空けてくれた。]

……何にしようか。
馬乳酒でも飲むかい?

此処はマンティとラグマンが美味しかったよ。

[切符の話をした時よりは幾分か明るい声で彼に希望を聞いてみる。

以前に訪れたのは数十年前。
変わらぬ味であったらいいが。]*
(52) 2021/09/29(Wed) 21:14:01