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人狼物語 三日月国


162 【身内】奇矯の森【R18G】

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視点:


【人】 浮遊する ハグベリー

「な─────」

気づいたのは、大きな音がしたから。
悲しみに溺れていた思考が、一気に引き戻される。
……より大きな悲しみを伴って。



「──にしてるんだ、ノル!!!」



なんで。
なんで、という言葉しか出なかった。
だって、そんな。


「なん、で………」
(3) 2022/07/20(Wed) 23:16:34

【赤】 浮遊する ハグベリー


なんで?なんで?なんで?なんで?何で殴って?
だって、おかしい、ちがうよね、お話したじゃん。
一人ずつ、話していこうって。
俺達が疑われたら、話を聞いてもらえないかもしれないから。
少しだけ、黙っていようって。
そんな、なんで、おかしいよ。
なんで?なんで?殺すの?どうして?
大事な家族、大事な家族だよ。クロ、ノル、俺の大好きな人達。
やだ、やだよ、ノル、なんで、どうして。
まってよ、やめてよ、クロ、やだ、死なないで。
やだ、いや、お願いだよ。



俺の幸せ、きえないで。
(*1) 2022/07/20(Wed) 23:24:17
ハグベリーは、手を伸ばしても、身体が重くて、動けない。
(a4) 2022/07/20(Wed) 23:25:33

ハグベリーは、息苦しい。吐いた空気が上に昇っていくのを見た。
(a34) 2022/07/22(Fri) 13:21:42

【赤】 浮遊する ハグベリー

青年が来るのは。
まってからそう時間も経ってないうちだろう。
いつもより少し低い高度で浮かぶ青年は、
貴方の姿を見つければ、近づいて。

「……………………。」

口を、閉じて、開けて、閉じて。
結局、何も発せないまま。
なんであんなことしたの
(*4) 2022/07/22(Fri) 13:24:26

【赤】 浮遊する ハグベリー

青年が、ここに来たのは。
一つは、貴方とお話をするため。
一つは、貴方を心配したため。
なんであんなことをしたのかは、わからなくても。
それをしたことで、貴方が苦しんでいるのではないかと。
泣いていやしないかと心配した、僅かばかりの兄としての。


だけど。

「………なんで………。」

貴方は当然のように言う。
軽い悪戯みたいに言う。
フィラメントも死んじゃった。


吐いた息がガボッという音を立てて、上に昇った。



「……何で死ななきゃいけないの…………」
「なんで、殺さなきゃいけないの…………」
「ノル……置いていかないでよ…………」

「俺まだ、昔の幸せから抜け出せないよ………」


あったはずの日々が崩れていくことに耐えられない。
ねぇ、どうしたらこの息苦しさから解放されるの?
貴方の冷たい言葉で、いよいよ心の拠り所を失くした青年は。


何かに縋るように、貴方に両手を伸ばした。
(*6) 2022/07/22(Fri) 16:04:46

【赤】 浮遊する ハグベリー

貴方が葛藤して止めた分の距離まで。
青年は藻掻くように近づいて、貴方の手を取り、
そして抱きしめる。強く、強く抱きしめる。
例え貴方が何人殺したって、
貴方が大切な家族であることに、変わりはないんだよ。


「そこに、君がいなかったら………意味がない。」
「誰か一人だけ……取り残されちゃうなんて、駄目なんだ……」

元々、困ってる子を見ては、あの子と一緒にいなさいと言って、
そうして仲良くする家族を、一人にこにこ見守っていたような青年だ。
誰かが一人でいるのは、耐えられない。
貴方だけが苦しみを背負うなんて……許せない。


「…………うん。」

最後の言葉に、小さく頷く。
青年は10年前、9歳の頃にここに来た。…9歳まで、外にいた。
物心がついて、思考が出来て、物の善悪が分かるほどの年まで、
ずっと外で過ごしてきたから………わかる。
外に出るのは、ここで死ぬより辛い事だと。


目を逸らしていただけだ。まだ幸せになれる。まだ平気って。
…家族が死んじゃった以上、もう生きて幸せにはなれないんだ。


息苦しい。


「できるよ。」

皆を"救う"ためなら。
(*8) 2022/07/22(Fri) 18:17:21

【赤】 浮遊する ハグベリー

抱きしめて、撫でる。
貴方に甘えてしまった分がたくさんある。
返さないといけないよね、俺も。
この世界に、俺達の幸せはなかったけれど。
死の向こう側には、きっと。
あるんだ、あるはずなんだ。あるんだよ。ねぇ。

そう思わなければもう、耐えられない。
今の状況も、これからやることも。
きっと青年の心は、もう壊れたのかもしれない。


「謝らないで、ノル。」
「頑張ってくれて、ありがとう。」
「大好きだよ、俺の家族。」

ねぇ、今日も一緒に寝ようか、なんて。
貴方を抱きしめる青年は、穏やかに微笑んでいて。
───ぽたぽた、涙が零れていた。
(*10) 2022/07/22(Fri) 20:08:32

【赤】 浮遊する ハグベリー

青年は、穏やかな笑顔だった。
落ち着いているのか、
覚悟が決まっているのか、
それとも。
心が壊れてしまったか。

「……ワルゴ、アベルが死んでとっても辛そうだった。
 助けてあげないと。」

「それに……リーディエも、辛そうだったから。」

助けなきゃ。
壊れた心で思うのは、それでも家族を助けてあげたいと思う事だけだった。
(*13) 2022/07/23(Sat) 21:41:19