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人狼物語 三日月国


47 【半再演RP】Give my regards to Jack-o'-Lantern【R18】

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視点:


【赤】 幼き日の魔王 ウロボロス



 どうしてあやまるの。ボクは、どこも痛くない。
 みんながボクを守ってくれたから。
 ……辛いのはボクじゃなくて、フォークでしょう?


[じっと目の奥を覗き込み、白く柔らかな手は頭を撫でる。
人の形となる前から、何度もされていたものを真似るように
ぎこちなく、優しく、雨が止むまで何度でも。]
(*14) 2020/10/31(Sat) 21:15:31

【人】 魔王 ウロボロス

──魔王城・フォルクスの私室──

[ハロウィーンは過ぎ去った。
美しきかの都を再び滅茶苦茶にし、一人の死者を出すことも無く。]

 ……まあ、そういうわけだよ

[人類側に無許可で行った人狼族の配置問題、
以前より政権に反抗的であった二つの種族が襲撃に加わった責任。

各国の王侯貴族が集まる場であった式典で起きた事件だ、
非難の声は大きく無視も出来ない。暫くは開催も見送られるだろう。
復興に加わるのが配下達なら、
上の者はひたすらに説明や謝罪に追われる。そうして国は動くのだ。]
(29) 2020/11/02(Mon) 2:00:51

【人】 魔王 ウロボロス



 でも、悪いことばかりじゃない。
 あの場に居合わせてしまった民からは、支持の声のほうが大きい。
 それに、王族の一部も擁護に回ってくれている。
 
 それもこれも、君達が力を尽くして戦ってくれたからだ。
 ……ありがとう、フォーク。皆を、僕を助けてくれて

[世界は変わり続けている。良くも、悪くも。

休養を余儀なくされた配下への報告も、
最後だけは明るい話で締めくくることが出来た。

自分が脇に腰掛けている寝台の主は、
足を伸ばし身体を起こして座り、じっと話を聞いている。
そちらを一度見て、微笑みかける。]
(30) 2020/11/02(Mon) 2:01:04

【人】 魔王 ウロボロス



 君は本当に仕事熱心だな。
 いい加減休息も知るべき時期じゃないかと、思うけどね。

[何気なく響く返答で、語るその先を予測して遮った。
400年と言ってしまえば本当に短いものだ。
しかし、絶えず共に在れば人格を知るには充分な時間と言えよう。]

 これは良い機会になるんじゃないかな?

[表情を変えぬまま、首に手を伸ばし痕を隠す。
魔族には些細な攻撃を受けた、それだけだ。
治癒能力を下げる呪いこそ掛けられていたものの、
人間と変わらない程度の速度でやがて消えるだろう。

その先で起きたことも、忌むべきものでは無い。
自分の意思で彼を誘った。かつての先代のように、血を与えた。
誰にも文句など言わせはしない。当人にすらも、だ。]
(33) 2020/11/02(Mon) 2:02:25

【人】 魔王 ウロボロス



[再び話を試みてこないように。
徐に靴を脱ぎ、上体を捻り彼の方を向いて横たわった。

そのまま下半身も寝台に乗せてしまい、腰を上げて
横に重ねた足が両方柔らかなシーツに触れるように姿勢を変えれば、
俯せから肘をついたような姿でゆっくりと距離を詰め。]

 ふふっ……ねえ、これ何だと思う?

[いつの間にか、この手には君の捜し物。
紙切れを指先で摘む手と頭だけを上げて、態とらしく小首を傾げる。

満面の笑みで見上げ意地悪を始めたのは、
あと少し詰めたら鼻先が腹部に付きそうな程近くになってから。
重いなんて文句は勿論許していないし、君はそれを理解している。]
(34) 2020/11/02(Mon) 2:02:56

【人】 魔王 ウロボロス



 駄目。ちゃんと僕に隠していたことを白状してね。
 それから君のウロボロス様にきちんとお願いするんだよ?

[深まる笑み、覗く牙。指を離れて天井近くで浮かぶ紙切れ
見せつけるように見やすい位置でそれは止まっている。

こんな意地悪を今まで何回繰り返してきたっけ
あと何回出来るんだろうな。
どうすることも出来ない思考は、口に出さないまま。]
(38) 2020/11/02(Mon) 2:04:39

【赤】 魔王 ウロボロス



 よく出来ました。
 まあずっと前から知っていたし、これからは許さないけどね

[満足げに両眼を細める。
更に奈落へ追い詰めんとばかりの支配者の言葉。

しかし、それは表面上は戯けただけのつもりだった。
故に彼の様子を見てすぐに引っ込め、真意を伝える。]

 ああ、……そんな顔をして
 分かっているさ、それが君にとってどれだけ大切なことだったのか。
 だから今まで望むようにさせてあげていたじゃないか。

 許さないと言ったのは一人で行くことだよ。
 これからは軍から一人同行者を必ず用意するんだ。いいね?
 
[ほら、と言えば宙を舞って紙片がその手の上へと落ちてくる。]
(*23) 2020/11/02(Mon) 2:06:06

【人】 魔王 ウロボロス



 それでいい

[珍しく、短く愛想の無い声で応える。
表情が見えないように俯いて、更にまた彼の上で這い寄る。
そのまま腰に手を回し、抱きつくような姿勢になり。]

 僕は疲れたから暫くこうして休むよ

[許可は取らない。ただの報告だ。]
(39) 2020/11/02(Mon) 2:07:42

【人】 魔王 ウロボロス



 お休み、フォルクス。良い夢を

[扉を閉じる間際振り返った時には、既に名残も無くなっていた。**]
(41) 2020/11/02(Mon) 2:12:37

【赤】 魔王 ウロボロス



[硝子の内側から、いつも大きな姿を見つめていた。]
(*26) 2020/11/02(Mon) 23:53:31

【赤】 魔王 ウロボロス



[いつからそうしていたのかは分からない。
何しろそれは、空気に触れることも出来ないような幼い頃の記憶だ。

沢山の大きい姿が周りを行き交って、覗き込んできていたと思う。
その中で何故か濃桃の瞳の持ち主の姿が一番印象に残っているのは、
彼が色々とその頃の自分に語り掛けていたらしいからなのだろうか。

内容を覚えてはいない、言葉も理解出来なかったのだから当然だろう。
ただただ、あの色が心に残った。

それが自分達の生きる大地には咲かない花の色なのも、
酷い経験から変色してしまったものという事実も、未だ知らなかった。]
(*27) 2020/11/02(Mon) 23:53:44

【赤】 魔王 ウロボロス



[何も知らない子供は外に出されて成長し、色んな知識を得た。

果てしない戦争、嘘で隠された歴史。人類と魔族の成り立ち
世界を変える為に動いた者達、今この時代で望むべき未来
その為王になり民を導かねばならないこと。

それから、自分がどのようにして産まれたのかも。
種族の違いよりも大きな差が、そこにはあるらしい。
いまいち実感は出来なかった、あの日までは。

祝われる筈の日に、命を狙われた。存在を否定された。
辛くなかったわけではない。これからの日々への不安も生まれた。
何より何処か以前も向けられた気がする鋭い視線が、恐ろしかった。
だが数十年間愛されて育った記憶があった。
これからも守ってくれる、そう信頼出来る皆が側にいた。
恐ろしい勇者は殺しにやって来ない、それだけで恵まれていた。]
(*28) 2020/11/02(Mon) 23:53:57

【赤】 魔王 ウロボロス



[それよりも、痛い程に抱き締める腕の主のほうが気になった。
主を守り傷一つ付けなかったのに、謝罪を繰り返し誇ることも無い。
その心には守ってくれる誰かがいないように感じたから
────当人すらも出来ていないように思えたから。

だからただ事実を指摘しただけで、あんな風に君は泣いたのだろう?
苦しみを理解されるだけで、赦されたように思えたのだろう?

父たる先代の死後に産まれた僕の存在が赦されるのならば、
造り上げた者も等しくそうあるべきではないか。
しかし彼は二つの繋がりを断ち切ってしまう。

それどころかきっと、自分自身のみに罪を見出している。
限られた広さの両手で救える限りを救おうとしながら、
絶対にその対象にならない者が一人だけいる。]
(*29) 2020/11/02(Mon) 23:54:11

【赤】 魔王 ウロボロス




 ねえ、フォルクス
 君は世界が平和になったら何がしたいのかな?

     
俺……ですか?


 そう、君だよ。やりたいことくらいあるだろう?
 その時はなんだって叶えてあげよう。言ってご覧

     
なら、陛下にゆっくり休んでほしいです。


 それは質問の答えになってないな
 君自身が何をしたいのか、僕はそう聞いたんだよ?
(*30) 2020/11/02(Mon) 23:54:40

【赤】 魔王 ウロボロス



[真に時代に置いて行かれたのは、君の心だったのではないか。]
(*32) 2020/11/02(Mon) 23:55:32

【赤】 魔王 ウロボロス



[目的を掲げ歩むべき道を定める、そうしなければ生きられない。
意義で自己を保つ、力強く儚い生き物。
まるで人類が創り上げ思い描いた勇者そのものではないか。

フォルクスはいつから己の心に無頓着だったのだろう。
その濁流に呑まれた人生に、自分自身を想う時間はきっと無かった。
人の寿命を遥かに超えた年月の中にも、同じように。

背が伸びてゆく程、並び立てる男になる程
気づかれないままに横顔を眺める時間が増えた。
あの目には当人も知らない暗がりが潜んでいる。
ふと遠くなり過去を眺める時にだけ、それは表層に滲み出る。
きっと幼い竜は、硝子越しの瞳に何かを見つけていたのだろう。

今更人類の元へと返しても、彼に安らぎは戻らない。
出来るのは、望むように傍に置くことだけ。
目指すべき未来の為に、その命をすり減らしていくことだけ。]
(*33) 2020/11/02(Mon) 23:55:52

【赤】 魔王 ウロボロス



[フォルクスは父ではなく、兄でもない。親友と呼ぶのもまた違う。
────ならば、何だというのか?

お互いよく理解した立場の差が、
選択肢を潰しながらも答えを与えてくれない。

何も要らないのかもしれない、名前が付くものでも無いのかもしれない。
結ばれたいと思っているわけでもなかったから。

ただ、彼以上に大切な存在を作り隣に立たせる自分が、
どうしても想像出来なかった。
支えが必要なのは此方ではないとしか思えなかった。]
(*35) 2020/11/02(Mon) 23:57:32

【赤】 魔王 ウロボロス



[合わない視線の理由は分かっている。
君は終わりを見つめ、僕はその腕を離したくはなかったから。

それでも、触れた指は冷たく硬質に留まる。
積み重なった思い出の温度は、これからも蝕まれ消えてゆく。

だから僕は、君がそうしていたように自分自身を握り潰して
最期の願いすらも受け入れ叶えるのだろう。 ]
(*36) 2020/11/02(Mon) 23:57:51

【人】 魔王 ウロボロス



……ふふっ。フォルクス、面白いね

[全てを傍観していた少年が、笑いながら声を掛ける。
己の座すべき玉座よりも更に上、壁を構成する蒼の結晶に腰掛けながら。]
(55) 2020/11/03(Tue) 1:17:46

【人】 魔王 ウロボロス



 大丈夫だよ。それに、僕はここ好きだな

 なんだかあったかくて……安心するんだ
(57) 2020/11/03(Tue) 1:19:02