T『魔術師』 シンは、メモを貼った。 (a1) 2022/12/20(Tue) 0:49:35 |
T『魔術師』 シンは、メモを貼った。 (a2) 2022/12/20(Tue) 0:50:46 |
[『 力 』 フォルスは、メモを貼った。 (a3) 2022/12/20(Tue) 0:54:40 |
【人】 XIX『太陽』 ヒナギク―― 回想/フォルスと ―― [表情の乏しい子供が不躾に袖を引いても、 その人は笑顔を崩すことはなかった。>>3:264 腰を折って、視線を合わせてくれる。 そうしてくれる大人と出会ったのは、 洋館に訪れてからだった。 共に暮らした老夫婦は既に腰が曲がっていたから。 こうして腰を曲げることが子供の為に、 視線を合わせてくれているのだと気づいたのは、 いろいろな人に物事を教わり始めてからだ。 『子供』が『大人』を頼っても良いのだと 教わったのも、洋館に来てからだった。 だから、一番『大人』に見える『力』に。 せんせいのことを伝えようと思ったのだ。] (12) 2022/12/20(Tue) 0:59:46 |
【人】 XIX『太陽』 ヒナギク[その頃はまだあまり人と話すことに慣れていなくて、 色んなものが言葉足らずだったと思う。 それでもフォルスは優しく頭を撫でてくれた。 撫でられることに慣れていなくて、 乏しい表情が、一際複雑なものになったかもしれない。 嫌な感じはしなかったから、避けることはしなかった。 同じ高さになった視線の先に、 私にも分かるような言葉で話す彼に。>>3:266 こくん、と。 小さく、頷いた。] 『いたいのは かなしいから』 [それは自身が負わされた疵を思い出してのこと。 痛みはじくじくと身体を苛むから。 痛む度に、痛む場所を繰り返し思い出すから。 夜も眠れなくなって、つらい。] (13) 2022/12/20(Tue) 1:00:40 |
【人】 XIX『太陽』 ヒナギク[覚束ない言葉で、もう一度、袖を引く。 少し言葉に迷いながら。 頼んでも良いのか、迷いながら。 それでも。] 『せんせいのいたいの、なおしてあげて』 [見てしまった疵を、見ないふりは出来ない。] (14) 2022/12/20(Tue) 1:01:32 |
【人】 XIX『太陽』 ヒナギク[ぽつぽつと、せんせいの部屋で見てきたものを伝えて。 それでも、言葉は足りなかっただろう。 うまく伝えられたかは分からない。 後に与えられた飲み物はじわりと身体を温めてくれた。 少し、緊張が解けた気がした。 フォルスからもお願い事があったなら。 また、こくりと頷いて。 小さな少女は時々、売店を訪れるようになっただろう。**] (15) 2022/12/20(Tue) 1:02:09 |
XIX『太陽』 ヒナギクは、メモを貼った。 (a4) 2022/12/20(Tue) 1:06:19 |
XII『吊された男』 ユグは、メモを貼った。 (a5) 2022/12/20(Tue) 1:09:10 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル── 玄関ホール/喪失 ── どうして、なんて………… >>4:5 [ 貴方だって教えてくれなかったじゃない。 と神の傲慢さに憤った。 「どうして完璧に作ってくれなかったの。」 ──そんな風に怒りを抱くからには、 色の違いはあれど何らかの強い感情を抱いていて。 そんな相手に捨てられる、>>4:6 愛していないと宣告される二度目の経験は、 “わたしたち”の幻想を疑ったあの日を思い出させる。 けれど今は、 それからの日々を支えてくれた人がいて、 その手を取り一緒に明日を歩いていける。 だから大丈夫だと思えた。 ] (16) 2022/12/20(Tue) 1:14:23 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル[ 大事に抱え過ぎて、 歪に変わってしまった片割れへの渇望 証で繋がる片割れもなく生き続ける苦痛 厭わしいだけだった痛みを どこか遠く感じつつ、>>4:n1 残滓を振り払うように首を振った。 そうして神にさえあげないと啖呵を切る程に 大事なその人を見上げる。 神様、と彼は言った。 だから、同じように古い傷の痛みを 思い出してやいないかとそっと窺って、 ] ……私がいるよ。絶対、独りにさせないから。 [ 許されるならその手を掬い上げ、頬を寄せる。 ずっと傍にいる と温もりを分けるように。 * ] (17) 2022/12/20(Tue) 1:15:40 |
Y『恋人』 クリスタベルは、メモを貼った。 (a6) 2022/12/20(Tue) 1:18:54 |
【人】 ][『月』 エーリク―― 自室にて、チェレスタと ―― [ 沈黙も別に苦には思わなかった。 貴方に"エーリクは自分が消えたらいいと 思っているのでしょう"と言われるよりはよほど。 それでも、ひといきに、怒りと共に 口にしてしまっていたなら、 取り返しがつかないような気がして。 出来得る限り丁寧に、言葉を選び、 ひとつひとつ、否定をし、 ひとつひとつ、己の思うことを口にしたつもりだった。 俯いていた彼女の視線が指先へ集う>>3:385 それが居心地が悪かったわけではないが、 あまりに冷えた指先を憂いて、引き戻し 温くなったカップを覆うように押し付けた。 やがて彼女が口を開けば、どんよりとした気持ちのまま 視線を上げた。 消えることは望まないとそういったのに、 震える指先を見せつけられた相手の気持ちを 写し取ったような気になって。 ] (18) 2022/12/20(Tue) 1:37:29 |
【人】 ][『月』 エーリク ………よかった 自信が、なかった 貴方ときちんと会話をするのも、 貴方に信じてもらえるかどうかも、 [ ああでも少し、羨ましくも眩しくも思う。 あなたは今の今まで誤解していた相手にすら すんなりと、謝罪と感謝を口にできるのだ。 ] 僕も、……その、ごめんね あと、 あ、……ありがとう? [ 猿真似よろしく、あなたの言葉を繰り返そうと するだけで、こちらは錆びた鉄人形のように、 ぎこちないのに。 ] (19) 2022/12/20(Tue) 1:37:46 |
【人】 ][『月』 エーリク ――どうでもいいと、言ったけれど 生きていれば、こんなこともあるのかと思ったら すこし、もったいなく思うな [ 貴方は肩を落とし、笑う。 笑い掛けている、僕に。 そんな瞬間を目の当たりにして、ほんの僅かに 口角が上がる。笑うには少し届かないが。 もっと早く、にはぐ、と言葉を詰まらせてから 心から、 ] 本当にね……でもきっと、 こんな風に追い詰められなければ、 今このときはなかった、と思う。 [ そう口にした。が、次に貴方が口にした わがまま>>3:388とやらには、今度こそ小さく笑って言う。 ] (20) 2022/12/20(Tue) 1:38:15 |
【人】 ][『月』 エーリク 今更だけど、それはちょっと。 だって僕、貴方に嫉妬してるもの。 楽しい話は出来ないはずだよ。 [ 時間が許せば、どうしてと問われても 答えることが出来ただろう。 演じることが、スポットライトを浴びて、 壇上に上がることが、すっかりトラウマになって しまった己からすると、歌を愛し、 歌をなくすことを悲しみとする貴方は、 眩しすぎて。時折は疎ましく、妬ましく思うことを。 けれどそれを話すには、きっと今日では 足りないから。 ] 内緒。 もしも、――世界がこれからも続いたなら その時は、…貴方ともっと話を することも、あるかもしれないね。 (21) 2022/12/20(Tue) 1:39:08 |
【人】 ][『月』 エーリク[ お互い様ではある。けれど。 捨て置いてもよかったはずだ。 世界の崩壊は既に始まり、残された時間は 少ない。その中で、会いたい人だっていただろうに それでも己を選び取り、時間を過ごしたこと。 それが後悔にならねば良いと願った。 ――きっとこういうところ、なんだろうね。 ] (22) 2022/12/20(Tue) 1:39:49 |
【人】 ][『月』 エーリク どういたしまして。 ――うん、気が向いたら"いつでもどうぞ" [ カップの中身は空になる。 貴方は部屋を後にする。引き止める理由もないので、 見送ることはせず、彼女は部屋から出ていく。 どっと噴き出すように背中に汗をかくのを感じた。 ど、ど、と大きな音が己の中でこだまする。 それでもなにか、やり遂げたような気持ちで ベッドに転がった。* ] (23) 2022/12/20(Tue) 1:40:10 |