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【人】 星川 緋彩[お医者さんが言うには回復力は高いみたい 普通より短い期間で落ちた時の怪我は治った 家族曰く、私は立ち直りが取り柄らしい 切欠はとある人との出会い。 ] (8) 2023/07/26(Wed) 6:05:49 |
【人】 星川 緋彩[アルバイトで貯めたお金を手にその噂の先に歩いていく。 もう幼い子供じゃないもの。 お店には代金が必要だから、って頑張ったのよ。 夜にだけ開くお店。 なんだかロマンチックだわってうきうきするの。 冒険しているみたい。 空を見上げれば月と星 私は夜空を見上げるのが好き。 夜の 帳 の降りる時間は、特別な時間な気がするの。] (11) 2023/07/26(Wed) 6:08:13 |
【人】 星川 緋彩[だからお店の噂を聞いた時期待したのよ この人ももしかして同じ魔法使いなんじゃないかって。 同じように特別を持つ仲間なんじゃないかって。]** あの、私…小学生の時の記憶の一部がなくて それを見つけたいのです。 ……可能ですか? (16) 2023/07/26(Wed) 6:09:52 |
【赤】 星川 緋彩 − 回想 − [私には夢があった。 誰かを助けるヒーローになりたいって思っていた。 でもどうしてかしら。 記憶を失ってからどうしても、それが怖くなったの。 ───── 出来るわけがない そんな思いが心の中に残っていたの。] (*0) 2023/07/26(Wed) 7:53:51 |
【赤】 星川 緋彩[そのご老人を見かけたのはとある道。 横断歩道の途中で信号が変わりそうになっていたのよ。 私の体は固まったわ。 交通事故に巻き込まれかけたというのは聞いていたけど 詳しい話は怖いことを思い出すかもって 教えて貰えていなかったの。 だから怖いんだろうっていうのは頭で理解していたわ。 それでも、ヒーローならそれを振り切っていくもの。 その足を私の中の何かが止めるの。] (*2) 2023/07/26(Wed) 7:54:17 |
【赤】 星川 緋彩[周りの車だってバカじゃないわ。 ご老人は見えているのだから避けるでしょうね。 だから何もしなくたってきっと問題はないの。 でも─────…… その人は歩道の途中でよろけて、大変そうだったの。 何かになりたいから、じゃなくて ここで見捨てる人間になりたくない。 それが勝ったのよ。] (*3) 2023/07/26(Wed) 7:54:49 |
【赤】 星川 緋彩[あの時の私に足りなかったもの。 流石に学習はしているわ。 注意深く周りに気を付けつつ 手をあげて人がいると車に主張して そうして手早く駆け寄って支えたわ。 そうして何とか渡り切って止まったの。] ……すみません、お節介を [私の口から出てきたのは謝罪だったわ。 ごめんねって私は誰に言いたかったのかしら。 そう告げればご老人は優しく笑ったの。 温かみのある茶の瞳が私を見るの。 そうしてその人は謝ることはない ありがとうと私に言ってくれたの。] (*4) 2023/07/26(Wed) 7:55:24 |
【赤】 星川 緋彩[単純なもので、私はそれが嬉しかったの。] 危ない事したらダメって…言われていたから [思わずこぼした弱音。 両親にもお兄ちゃんにもそれはしつこく言われたわ。 ちゃんと危険には気を配った方がいいのは そうだねってその人は笑う。 でもちゃんとしていたんじゃないですか? と。 それが出来ていれば その時の私にこの慎重さがあれば。 そんな後悔をする為の記憶がない。] (*5) 2023/07/26(Wed) 7:55:55 |
【赤】 星川 緋彩[誰かを思っての行動は必ずしも喜んでもらえる訳じゃないわ。 その行為に犠牲がつくならなおさら。 それでも、私はやっぱりありがとうって 言ってもらえるのは嬉しかったの。 誰かの為に、ありがとうって言ってもらえる形で 何かが出来るなら。 これは間違いなのかしら? それでも ヒーローって言葉にこだわらなくても 私はやっぱり人を助けられる人間になりたい。 少しずつ、時に足を止めることもあったけど 誰かが傷つかず助ける方法を模索してそして 前を向いていったの。]** (*6) 2023/07/26(Wed) 7:58:26 |
【人】 星川 緋彩[空いたままの隣がさみしかった。 君がいなくなってからの日々は普通で、穏やかで 俯きながらも少しずつ前を向き始めてもなお ぽっかりと何かが空いてそれが埋まらないまま。 探すように歩いても見つけられなくて そんな 魔法 がないのがもどかしかった。どこか足踏みしたままの感覚 その足を踏み出す切欠は、君のお 店 の噂なの。] (29) 2023/07/27(Thu) 6:19:36 |
【人】 星川 緋彩 *** [なんとか普通を取り戻してきて 年頃になってくれば恋愛の話題も 友達から出るようになったわ。 バレンタインになれば誰かにあげないの? そういう質問だって普通にされたの。 お父さんとお兄ちゃんにあげるわって笑って返して 可愛いのに勿体ないよって笑われたわ。 付き合いで友達と一緒に義理を渡すことがあっても それ以上の事はなかったの。] (30) 2023/07/27(Thu) 6:20:19 |
【人】 星川 緋彩[私は確かに 恋 をしていた。でもそれを忘れている それだけど、他の男の子を見ても、友達になっても 告白されても何かが違ったの。 私の特別に出来ないと思って断った。 私 の特別は──── じゃあ 誰 ? ] (31) 2023/07/27(Thu) 6:20:48 |
【人】 星川 緋彩[貴方がそれを出来ないのなら、このお店に頼るのは筋違い。 それは常識で考えた上の判断。] でも帰る選択肢は、私が諦めるとは違います。 その場合自力で探すだけです。 [そう、私は簡単に引くわけじゃないわ。 何かの試験と思ったから自分の考えを伝えたの。 冷やかしじゃない。その意志は伝わるかしら。] (36) 2023/07/27(Thu) 6:28:17 |
【人】 星川 緋彩それでも 大事なものだって、思うんです。 ずっと探してしまうんです。 何となく忘れて生きていくのは嫌なんですよ。 忘れたままでも生きていけますよ? それでも、私は求めます。 この店に来て、その決意は固まったと 思います。 (39) 2023/07/27(Thu) 6:30:07 |
【人】 星川 緋彩後悔するかしないかは戻らないと分からないですけど 仮にしたとしても、 構いません。 失ったまま目をそらす方が私はきっと後悔するんです。 仮に本当に思い出すべきじゃなかったものだったとしても 貴方を責めたりはしません、決して。 それだけはお約束します。 だから、お願いします。 [そう言って頭を下げたの。]** (41) 2023/07/27(Thu) 6:35:58 |
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