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【赤】 橋本 雅治[汚いって言われたって、 足を舐めるのはやめてあげない。 赤花を散らすのだって、本当は やめるつもりは全然、無かったんだけど。] 言ったな? [言質を得たり、と脚の間から ちょっと悪い顔を覗かせて。] じゃあ、帰ったらいっぱい跡つけようね。 消えないくらい、毎日毎日。 [俺の、って証がずっと、 昼に生きる君の肌を飾る。 ……そんなの、想像するだけでたまらない! 生きるのが、どんどん楽しみになっていく。] (*0) 2020/09/18(Fri) 11:49:16 |
【赤】 橋本 雅治[下着のふくらみの形を指先でなぞると 無駄な肉の乗らない腹が、ぴくり、とざわめく。 本当に、素直で、いとおしい。] ん、 [許可をもらったなら、まず下着の上から 緩く熱をもった幹へ軽く口付けを落とした。 布越しに形を確かめるように、唇を滑らせていると 由人の手が、俺の頬から耳の方へと移る。 唾液で湿した指が、くちくちと音を立てて 耳たぶから鼓膜の中まで犯していく。 己がはしたなく下着越しに男根を啜る音に 俺はうっそりと微笑んだ。 そのまま由人の下着に手をかけて、今度は直に。] (*1) 2020/09/18(Fri) 11:49:36 |
【赤】 橋本 雅治[唾液を乗せた舌で、血管の走る幹をなぞって たっぷりと子種を溜めた袋へと。 こりこりとした精巣に、周りの皮ごと吸いついて たくさん、キスを贈ろうか。 頬を包まれて撫でられると、 なんだか凄く得意な気持ちになって 俺は調子に乗って、袋と菊の輪の間へ 舌を滑らせて行こうとして―――] あ。 [ふと思い立って、ベッドを離れ 自分のボストンから必要なものを取り出して すぐ由人のところに帰ってきた。 ワセリンと、コンドーム、 それからウエットティッシュ。] (*2) 2020/09/18(Fri) 11:50:23 |
【赤】 橋本 雅治俺、汚いって思ってないけど、 由人が嫌ならさ。 [にっこり、脚の間から微笑んだら 取り出したウエットティッシュで これから口をつけるだろう場所を 軽く拭き清めていくだろう。 もう既に口をつけている幹から その下の袋……アリの門渡りから、 慎ましく口を閉ざした菊座まで。 綺麗にしたなら、もう「汚いから」なんて 言い逃れをさせるつもりなんかないんだけど そんな下心は、人の好い笑みの裏に隠して。] (*3) 2020/09/18(Fri) 11:50:36 |
【赤】 橋本 雅治[「綺麗に」したなら、早速俺は ほんのりアルコール臭の残る其処へ 再び口をつけるだろう。 歯を立てないように細心の注意を払いながら 幹を固く育てるように。 由人の幹を嬲る舌が立てる じゅるじゅるした下品な水音が 頭蓋に反響して、すっごくはしたない気分。 調子に乗った俺は、ぱくりと先端から猛りを咥えて ぢゅう、と強く吸いついてしまうんだ。 一層大きくなった水音と、耳の辺りを擽る指に どうしようもなく欲を掻き立てられてしまって。]* (*4) 2020/09/18(Fri) 11:59:09 |
【人】 希壱[長いようでいて、短い夢だった。 高校生の時の修学旅行。 そこで植え付けられたもの。 毎晩、愛しい人を殺す夢を見る。 毎晩、いとしい人に殺される夢を見る。 ……そんな、 呪い 。毎朝目覚める度に、身体の何処かに"跡"が残った。 首を絞めていた手形。 心臓を抉り取られていた傷跡。 苦しさも痛さも無かったけれど、 呪いは今もここにあるのだと思わされた。 でも、自分を許すことなんて出来ないから。 その呪いすらも受け入れた。 大切な仲間だった。 こんな俺を受け入れてくれた、大切な────] (0) 2020/09/18(Fri) 17:17:14 |
【人】 希壱[…そう。大切な仲間。 そんな大切な仲間を憎んで、恨んで、嫌って。 溢れ出た感情を抑えることも出来ずに。 毎晩、毎晩、誰かを呪って。 そんな哀れな狂人の最期は、 仲間の手で葬られてしまったのだけれど、 そんな思いを抱えた代償に与えられた呪いだった。 呪いの期間はたったの一年間。 けれど、長い長い一年間だった。] (1) 2020/09/18(Fri) 17:17:50 |
【人】 希壱[あの修学旅行の思い出を、 たった数人しか覚えてはいないのだ。 俺が苦しんでいたって。 俺が悲しんでいたって。 気持ちを共有できる人間は、僅かしかいない。 あの日、皆で決断をしたことを。 覚えているのは、裏切り者だけだから。] (2) 2020/09/18(Fri) 17:18:46 |
【人】 希壱[…あぁ、ほら、今も。 きっと、懐かしい夢の続きだ。 もう見ることはないと思っていた、 卒業式のあの日から、 もう見ることはないと思っていた、 自分が、死ぬ、────────────] (3) 2020/09/18(Fri) 17:19:42 |
【人】 希壱[目が覚める。 ……というより、目が勝手に開いた、 の方が正しいのかもしれない。 覚醒し切っていない頭では、 ただ目の前に扉がある事くらいしか認識できないでいた。] …………、…………………………? [思考がまとまらないまま、扉に手を伸ばす。 この扉を開ければこの空間から抜け出せるはずだ。 どこに繋がっているかなんてわかんないけれど。 この真っ暗闇にいるよりはきっと………] (5) 2020/09/18(Fri) 17:20:20 |
【人】 希壱……………………………………? [見るからに何かの店内だった。 カウンターの向こうでは、店員らしき男が一人。 ここは何処なのか。 俺はどうしてここに居るのか。 目覚めたばかりの頭で理解する事も出来ず。 扉の真ん前で立ち止まってしまう。] (6) 2020/09/18(Fri) 17:20:56 |
【人】 希壱["漫画喫茶コズミック" 家の近くにそんな漫画喫茶なんてあっただろうか? それとも、大学の近くに出来たのか。 いや、そもそも俺は こんな所にくる用事なんて無かったはずだ。 あの子の為に、早く家に帰らなくちゃいけなくて…] (8) 2020/09/18(Fri) 17:22:03 |
【人】 やる気のないアルバイト でゅーーす[そりゃあたくさんのお客さん方が この店にはいらっしゃるので。 スキュラの万引き犯、 人をお召し上がりになる方。 開口一番「俺、死んだのか」と仰る 物騒めなお客さんも、案外そんなに 珍しいものでもなかったりする、かも。] 実感湧かないかもしんねッスけどね。 [アルバイトは曖昧に笑ってみせる。 (こういう時は本当に亡くなった方もいれば “病”の方もいらっしゃるので注意だ) ゆる、とカウンターの奥で尾を揺らして 目の前の歳若い少年を、無遠慮に 矯めつ眇めつ眺めて、嗤う。] (11) 2020/09/18(Fri) 18:24:24 |
【人】 やる気のないアルバイト でゅーーす案外、「死んだ」って方が 夢だったりしてね。 [ふしゅるるる、とアルバイトは 長い舌を覗かせて笑った。 『人間』からすればきっと こんな化け物の姿は『悪夢』から出てきた クリーチャーに過ぎないのかもしれない。 これを夢か現か、決定するのは彼次第。] (12) 2020/09/18(Fri) 18:25:42 |
【人】 やる気のないアルバイト でゅーーす[……とはいえ、年端も行かない少年を 虐めて遊ぶような性悪ではないから、 また手元の万葉集へと視線を落として] ……何れにせよ、ここにお前さんが来たのは 何か意味があるんスよ、多分ね。 心残りがあるのか、それとも 魂が天国にも地獄にも行けない迷子なのか その辺俺には分かんないッスけど。 バイトなんで、俺。 [だから、この一介のアルバイトにできるのは 食事や休憩所を提供するか、 少年が“次”へ進めるよう、 優しく見守ってやるだけなのだ。]* (13) 2020/09/18(Fri) 18:27:19 |
【赤】 環 由人[ 約束だよ、と確認する子供みたいに その声は弾んでいるようだから、 くすくす笑って「はいはい」と頷いた。 毎日、か。 ───ああ、嘘みたいだな、ほんとに。 寂寞に苛まれて押しつぶされそうだった日々が ささやかながら、甘い約束に塗り変わる。 左側に寄って眠っていた日々が、 また2人で熱を分け合うようになる。 きっと、前よりずっと、 彼が帰ってくるのが楽しみになる。 ───曖昧な問いかけは必要ない。 その肌に触れることが、触れられることが、 当たり前になっていくのだ。 彼が言ったみたいに。 それが、W普通Wになっていく。] (*5) 2020/09/18(Fri) 19:58:56 |
【赤】 環 由人[ 少しくすぐったいけれど、 喜びは体にまた、熱を灯して。 きゅ、と心臓が痛んだのはきっと、 期待と、愛しさからだろう。] ンっ……ふ、 [ 下着越しに与えられる刺激に 小さく声をこぼし、目を細めて そちらを見つめながら耳へと指を 滑らせて、弄ぶ。 微笑みを浮かべて愛撫するその様子は、 煽情的で、こくりと喉を上下させ、 唾を飲みこんだ。 己の先走りか、彼の唾液か、 わからない液体に濡れた下着がずらされ、 外気にさらされれば、硬さを帯びて 膨れたそれは、ふる、と震える。] (*6) 2020/09/18(Fri) 19:59:17 |
【赤】 環 由人っは、 ……んッぁ、 [ 声が漏れた。 徐々に意識がその耳を弄んでいた 指先から、茎へと移っていく。 唇に、舌に、濡らされて、 ぬらりと光る己のもの。 視覚的にも犯されているような心地で じっとその様子を見ては、時折 熱い息を吐いていれば、 さらにその下、すっかり固く閉じた、 菊口の方へと降りて─── ぞく、としたそのとき、熱が離れる。] っ、 [ ぴくりと体が跳ねる。 だが望んでいるその先は与えられず。 すっかりその気になった自身は、 情けなく首を擡げていた。] (*7) 2020/09/18(Fri) 19:59:43 |
【赤】 環 由人[ 立ち上がり、ベッドから離れていく様子を ぼんやり目で追いながら、息を吐く。 なにやらごそごそと鞄を漁っているのが 見えるけれど、まさかその手に これからW必要Wなものが揃っているとは 思いもしていなくて、少々面食らった。] ───用意周到だな [ と眉尻を下げて、少し笑う。 それからされるがまま、清められれば、 もう言い逃れはきっとさせてもらえない。 ───まあ、そこを開くのは これから先、もっと近づくために、 ひとつになるために、必要なのだから 毛頭、逃げるつもりはないのだが。] (*8) 2020/09/18(Fri) 20:00:04 |
【赤】 環 由人[ また近づく唇。 期待に、先走りが滲む。] …ふ、 …雅治の、口ん中、 ッ… 熱い、 [ 「きもちい」と素直に伝えて、 また包むように髪に差し入れていた指を、 滑らせて耳を弄びながら、 唇を結んで、高められていく感覚に 耐えていたのに。] (*9) 2020/09/18(Fri) 20:00:27 |
【赤】 環 由人ッ…!っァ、ッは…っぅ [ 突然、ぢゅぅ、と強く吸われれば びくんっと腹が大きく収縮して、跳ねる。 ぐっと硬さを増したそれは、 迸りそうになるから、足先を丸めて耐え。 反射的に眇めた瞳を緩め、詰まった息を吐いた。] っはぁ、…ぁ、ぶね、… …な、 俺にもさせて? [ 強請るように小首を傾げ、 足先で彼の怒張を少しなぞろうか。 許されたならば身体を起こし、 帯を解いて、その肢体もあらわにしよう。] (*10) 2020/09/18(Fri) 20:00:51 |
【赤】 環 由人[ …さっき、せっかく、教えてもらったのだ。 彼にだってよくなってほしい。だから。 指を胸板に這わせて、口づけを贈ろう。 同時に、その下着をずらして、 彼の茎も外気に晒せば、己のものと 重ねて握って、軽く上下に扱く。 口内を貪りながら熱を溜めたあと、 その唇は離れて顎へ、首筋へ、 鎖骨へとおりていき─── 彼の方をじっと見上げながら、 舌舐めずりをひとつ。 その乳首に吸い付いて、甘く食もうか。]* (*11) 2020/09/18(Fri) 20:01:10 |
【人】 空腹な迷い人 レックス― 約束の刻 ― 豪奢な椅子。 赤のベルベットの上に、腰を下ろし 優雅にカップを傾けている一人の魔女は、緩く口元を綻ばせる。 『また、この時がやってきたわね ねぇ、可愛いミケ……いつぶりだったかしら?』 傍らの愛らしい下僕に視線をやると、 蒼い瞳が細められた。 語りかける声色は、優し気で 恐ろしい魔女のものとは思えないものだった。 魔女の傍らに、揺らめいていた1匹の紅い蝶に、 何処からともなく現れた、無数の同じ紅い蝶が集まると それは人の形に姿を変える。 『魔女様、魔女様、グロリア様! ミケもね、覚えてないの、ごめんなさい だから、いっぱいいっぱい、昔のことだよ!』 ぴょこんと頭の上の猫の耳を揺らしながら、 たどたどしく告げるのは、 (14) 2020/09/18(Fri) 20:24:36 |
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